JP2003070344A - 植栽ブロック - Google Patents

植栽ブロック

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JP2003070344A
JP2003070344A JP2001263083A JP2001263083A JP2003070344A JP 2003070344 A JP2003070344 A JP 2003070344A JP 2001263083 A JP2001263083 A JP 2001263083A JP 2001263083 A JP2001263083 A JP 2001263083A JP 2003070344 A JP2003070344 A JP 2003070344A
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slag
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porous ceramics
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Akira Kawai
章 河井
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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    • Y02B80/32Roof garden systems

Landscapes

  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で保水性、透水性、耐久性に優れ、土壌
を使用しないで植物を育生でき、ビル屋上、ベランダ等
での使用に適した植栽ボードを得る。 【解決手段】 スラグに発泡剤を添加した発泡性スラグ
を焼成した多孔質セラミックス製の造粒物3を収容した
収容ケース2から成る植栽部材と、これを支持しかつ水
を貯留する水受け皿1とから植栽ブロックAを形成し、
植栽部材の下面を水受け皿内に水没させて毛細管現象に
より植栽ボードへ給水し、植栽ボード上に植物を育生す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ビル屋上や家庭
のベランダで土壌等を使用せずに芝生等を植生するのに
用いられる植栽ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】ビル屋上や家庭のベランダで植物を育生
し、環境の緑化への取組みが種々行われている。このよ
うな植物の育生には、自然土壌や人工土壌が従来から使
用されているが、これに代わるものとしてポーラスコン
クリートのブロックの空隙部に人工土壌を含む培養土を
充填し、これらブロックに植物を育生して床面、壁面、
あるいは法面などに設置し、緑化をする方法が多数提案
されている。その代表的なものとして特開平11−32
3882号公報(公報1)による「ポーラスコンクリー
ト部体」の発明がある。
【0003】上記公報1の「ポーラスコンクリート部
体」は、ポーラス孔とは別に口径が5〜80mmの独立
又は連続した空隙穴を形成し、これらをポーラス孔と連
通して形成したものである。このポーラスコンクリート
部体は、代表的な形態としてブロック形状に成形し、こ
れに客土、覆土などで土壌を空隙穴に充填し、植物を根
付かせるように使用される。
【0004】土壌材を用いずに植物を植栽することがで
きる基盤材の一例として、特開2000−92978号
公報(公報2)の「無土壌植栽用セラミックブロック及
びその使用方法」の発明が知られている。このセラミッ
クブロックは、表面に植物を直接植栽することができる
軽量のブロックであり、土壌材を用いずに植栽ができる
とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報1の
ポーラスコンクリート部体は、ポーラス孔と空隙穴が形
成されてはいるが、素材がコンクリート材であるため重
量がなお重く、土壌を充填して植栽するため土壌が流出
し、植物が枯れてしまう。又流出した土壌により排水口
が目詰まりするなどの問題がある。このような問題に対
処するため、公報2のセラミックブロックは、軽量であ
って土壌を使用せず植物を植栽できるとしているが、こ
のセラミックブロックでは次のような問題がある。
【0006】上記セラミックブロックは、嵩比重が0.
8以下と明示され、軽量であるとされているが、0.8
のものでは必ずしも軽量とは言えず、かつ嵩比重が0.
3以下になると強度が低下するとされ、従って嵩比重の
小さいものは好ましくない。この多孔質セラミックブロ
ックに植物を植栽する際に植物の根が入り込む気孔を
0.2〜2000μmの大きさとしているが、この気孔
を発生させるために気孔付与材を添加しなければならな
いとされている。このため、材質が脆く、強度が低下す
る。又、保水性は80リットル/m3 以上と規定されて
いるが、厚みが薄いと保水量が充分でなく、頻繁に散水
する必要があると記載されているように保水性が不十分
であり、特に夏場を想定すると炎天下ではその散水は朝
晩必要である。
【0007】この発明は、上記の問題に留意して、軽量
で、保水性、透水性、耐久性に優れ、気孔付与材を用い
ることなく形成でき、土壌を使用せずに植物を育生で
き、ビルの屋上やマンションのベランダ等での使用に適
する植栽ブロックを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決する手段として、スラグに発泡剤を添加した発泡
性スラグを焼成した多孔質セラミックスの造粒物を含む
植栽部材と、この植栽部材を支持しかつ水を貯留する水
受け皿とを備え、上記多孔質セラミックスの造粒物同士
で水受け皿内の水を毛細管現象により上方へ送り、植栽
ボード上の植物へ給水するようにした植栽ブロックとし
たのである。
【0009】上記の構成としたこの発明の植栽ブロック
は、土壌を使用することなくビルの屋上やベランダで芝
生等の植物を育生することができる。芝生を育生する場
合は、予め外部で芝生を植付けしておき、ある程度育生
された状態で所定場所へ運んで植栽ブロック上に載置す
るとよい。水受け皿と水受け皿とを適当な連結部材で連
結して所定の植栽エリアに多数の水受け皿を設置し、そ
れぞれの水受け皿に植栽部材を載置すると組立てが完了
する。水受け皿には、水を予め給水しておくと、その水
は植栽部材の造粒物と造粒物を介して芝生に給水され
る。
【0010】植栽部材の造粒物の内部には微細な連続気
孔が形成されているため、造粒物から造粒物へ連続する
気孔を通じて毛細管現象により水の重力に打ち勝って上
へと上昇し芝生へと水は給水され、芝生の全面に給水が
なされ、芝生が育生される。なお、多孔質セラミックに
は気孔付与材などを含まないため、強度が確保される。
【0011】
【実施の形態】以下、この発明の実施の形態について図
面を参照して説明する。図1に実施形態の植栽ブロック
Aの側面図、及び連結部材の外観斜視図を示す。(a)
図は第1実施形態の植栽ブロック、(b)図は連結部材
を示している。図示のように、実施形態の植栽ブロック
は、水を貯留する水受け皿1と、この水受け皿1で支持
される植栽部材を形成する収容ケース2、及びこの収容
ケースに収容される多孔質セラミックスの多数の造粒物
3とから成る。
【0012】上記多孔質セラミックスの造粒物は、本出
願人他が先の特許出願である特願2000−27279
7号で提案した「多孔質セラミックスの製造方法」の発
明により製造された多孔質セラミックスが用いられる。
この多孔質セラミックスは、スラグに発泡剤を添加した
発泡性スラグを焼成して得られるものであるが、その詳
細については後で説明する。
【0013】水受け皿1は、軽量化するため図示の例で
は、発泡スチロールを用いて平面視、正方形に形成され
ており、上部には水を貯留し、かつ収容ケース2を受入
れるための正方形の凹部が設けられ、その凹面1B に収
容ケース2の底部が接して置かれ、これにより収容ケー
ス2を支持している。水受け皿1の底部には、図2に示
すように、平面視中央、皿の各辺寄り中央4箇所にそれ
ぞれ短い角柱状の脚部1L 、及び皿4隅にはそれぞれ短
い円柱状の脚部1R が形成されている。
【0014】円柱状の脚部には水受け皿同士を一体的に
連結する連結部材4又は4H が嵌合、連結される。連結
部材4、4H も材料として同じ発泡スチロールが使用さ
れている。連結部材4、4H により水受け皿1、1……
を連結した底面の部分拡大平面視を図4に、複数組の水
受け皿1、1……を連結して1つの植栽エリアを形成し
た例を図5に示す。
【0015】収容ケース2は、図3に示すように、平面
視正方形であり、その上部面積は水受け皿1と略同じで
あるが、その高さの中間に向ってテーパ状で、中間高さ
位置から下半分は垂直に近い極くわずかなテーパを以て
正方形状に形成されている。従って、収容ケース2の下
半分の正方形は水受け皿1の凹部の正方形状より少し小
さい大きさである。又、収容ケース2は上下端が開放さ
れており、ケース内には互いに直交する平行な複数の仕
切板2aが設けられている。仕切板2aのそれぞれ交差
する位置の上、下にはそれぞれ軽量化及び保水のための
半円状の切欠き2bが複数箇所形成されている。収容ケ
ース2も軽量化のため硬質のプラスチック材(樹脂材)
が用いられている。2cはケース下端に設けられている
複数の透孔である。
【0016】上記収容ケース2の内側スペースには、こ
の収容ケース2を水受け皿1の凹部に嵌合させた状態で
多孔質セラミックスの多数の造粒物3がケース上面まで
充填される。この多数の造粒物3は、ビーズ状にばらば
らにそれぞれ造粒されたものがこの実施形態では使用さ
れている。この造粒物については後で説明する。
【0017】図1に示すように、複数組の植栽ブロック
Aを互いに連結して設置する場合、各ブロックとブロッ
クの間には給水管5が設置されている。この給水管5
は、図6に示すように、各植栽エリア内に設置される部
分には多孔質材料を用いたポーラスパイプ又は硬質塩化
ビニルパイプに一定の間隔で吹出用の小孔5aを形成し
たパイプが用いられ、植栽エリア外には通常の孔の無い
パイプを用いた配水管5 A が接続されている。図6の右
側列の植栽エリアでは上記ビニルパイプ、左側列ではポ
ーラスパイプが使用されている。水道又は給水タンクの
ような給水源に配水管5A が接続され、これに接続され
た給水管5から各植栽ブロックAに給水されるようにな
っている。
【0018】この場合、図6に示すように、給水管5は
各植栽ブロックが互いに隣接して設置されている各境界
の隙間の1つおきの位置に直線状に配置されている。各
植栽ブロックAを正方形状としているのは、上記給水管
5を直線状に布設するためであり、これにより給水管5
の設置工事が容易となるからである。給水源から送られ
る水は、配水管に設けられた電磁弁6をタイマ内蔵のコ
ントローラ7により自動制御して一定時間に一定量の水
が給水される。
【0019】上述した造粒物の多孔質セラミックスは、
スラグに発泡剤を添加して形成した発泡性スラグを焼成
して作られるが、その概略は次の通りである。スラグは
鋳物用キューポラで発生するキューポラスラグ、高炉で
発生する高炉スラグ、転炉、電気炉などで発生する製鋼
スラグなどである。このようなスラグに発泡剤を添加し
て発泡性スラグを形成する場合、発泡剤は0.2〜1.
0重量%の範囲の炭化珪素とし、発泡性スラグは平均粒
子径が4〜40μmの範囲とされ、この発泡性スラグを
0.2mm〜10mm範囲内の造粒物として形成した
後、その造粒物を焼成するとよい。
【0020】造粒物の形成方法としては、発泡性スラグ
粉末をパン型、インテンシブミキサ(アイリッヒミキ
サ)などの造粒機により形成してもよく、又はスラグ粉
末と発泡材(S:C)とを水と共にボールミル等湿式粉
砕し、平均粒子径7〜8μmのスラリーを作製した後、
スプレードライヤで乾燥して形成してもよい。なお、造
粒物の粒子径を1mm以下とする場合は、発泡剤と顆粒
の強度保持のため、無機バインダ(水ガラス)0.5%
などや、有機バインダ(ポリビニールアルコール)0.
3%などを添加するのが好ましい。
【0021】この造粒物は、発泡性スラグを無機質粒子
(粒子径0.5〜10mm)の表面にコーティングして
形成してもよく、これにより発泡量が制限され粒子間隙
間(アグリゲート)が確保されるため、無機質粒子の種
類に応じて保水性、吸水性、通気性、吸音性、吸放湿性
などに優れた多孔質セラミックスを作製できる。無機質
粒子は砕石、ガラス粒、スラグ粒子、砂、黒曜石発泡粒
子、真珠岩発泡粒子、又は調質機能を有する材料で形成
した粒子のいずれかとするのがよい。スラグに発泡剤を
添加して形成した発泡性スラグは、ボールミル等の粉砕
機を用いてスラグを微粉化する際に、発泡剤を添加して
乾式粉砕して形成するか、又はボールミル等粉砕機内に
スラグ及び発泡剤を水と共に混入させ湿式粉砕した後ス
プレードライヤなどで乾燥粉末化して形成する。
【0022】コーティングに際しては、無機質粒子の径
によって表面積が異なり、発泡性スラグのコーティング
量が、粒子間隙間(通気性や吸音性と関係する)や製品
強度に影響を与えるため、発泡性スラグの添加量を調整
する必要がある。又、無機質粒子の径も粒子間隙間に係
わり、通気性、透水性又は吸音性に影響するため調整が
必要である。
【0023】個々に独立した多孔質セラミックスを得る
場合は、発泡性スラグにて形成した造粒物、又は無機質
粒子に発泡性スラグをコーティングして形成した造粒物
を乾燥した後、ロータリキルンなどで融着防止剤(例え
ば水酸化アルミニウム水簸カオリン粘土類)と共に温度
1000〜1100℃で焼成する。所要形態に形成した
一体成形物の多孔質セラミックスを得る場合は、発泡性
スラグ、発泡性スラグにて形成した造粒物、又は無機質
粒子に発泡性スラグをコーティングして形成した造粒物
を耐熱容器内に充填して、トンネルキルンなどを用いて
温度1000〜1100℃で焼成する。
【0024】具体的に1例として挙げれば次のようなも
のである。無機質粒子として、スラグ粒(粒径1〜2m
m、粒径2〜3mm)、黒曜石発泡粒(パーライト;粒
径0.7〜1.2mm、粒径1.7〜2.4mm、粒径
4.0〜4.8mm)をそれぞれ準備し、コンクリート
ミキサー(301容量)内において、スラグ粒2kg
(1800〜1900ml)に対して発泡性スラグ1k
gの割合でコーティングする。
【0025】より具体的には、メチルセルロース1重量
%水溶液(有機質バインダー)をスプレーガンで噴霧し
て無機質粒子の表面を濡らしながら転動させて、造粒物
をその表面にコーティングする。その後、耐熱容器中に
充填し、温度1000〜1020℃で30分、昇温時間
3.5時間の条件下焼成発泡させ、板状の多孔質セラミ
ックスを作製する。
【0026】得られた多孔質セラミックスは、1つ1つ
の粒子の表面層に数ミクロンから100ミクロン程度の
大きさを持つ無数の連続気孔を有し、無機質粒子の表面
に造粒物をコーティングしているため、発泡量が制限さ
れ平均500〜600ミクロン程度の粒子間隙間(アグ
リゲート)が確保され、吸水性および保水性の他、通気
性、透水性に富むものとなった。以下表1に各物性値を
示す。また、黒曜石発泡粒にコーティングしたものは、
優れた吸音特性を有する。
【0027】
【表1】
【0028】なお、上記多孔質セラミックスの造粒物
は、各粒子をそれぞればらばらの状態で作製するとした
が、後で第2実施形態で使用される植栽ボードを形成す
る場合は、各粒子を一体成形して作製される。この場
合、前述した製造過程において造粒物を耐熱容器内に充
填する代わりに押出成形機やプレス成形機にて所要形態
に成形する。従って、上記成形品は後の第2実施形態で
使用される。
【0029】上記の構成とした実施形態の植栽ブロック
は、植栽部材の収容ケース2内に多孔質セラミックスの
造粒物3を入れて水受け皿1を図1のように組立て、そ
の複数組のブロックを連結手段4により連結し、例えば
ビルの屋上又はマンションのベランダに設置して使用さ
れる。各ホードの組立ての際、水受け皿1を所定位置に
配置し、連結部材4、4H の小孔に水受け皿1の脚部1
R を挿通させて連結し、下方を水受け皿1に貯留されて
いる水内に水没させる。水は前述したように各植栽エリ
ア毎にコントローラ7で一定時間に一定量が給水され、
給水管5により給水される。
【0030】こうして給水される植栽ブロックには、例
えば芝生が植生される。この場合、芝生は最初から植栽
ブロック上に植えるのではなく、外部で植物の種を撒き
予め初期の芝生の育生を行ない、ある程度芝生が生長す
ると、芝生をビルの屋上又はベランダへ運んで、植栽ブ
ロックA上へ乗せてセットする。その後は水を供給する
だけで芝生は生育が維持される。植栽ブロック内の粒子
間は平均500〜600ミクロン程度の空隙を有するた
め、芝生等毛根の細い植物の育成に適している。水受け
皿1、1……に水を給水した際に、収容ケース2上に生
育された芝生には多孔質セラミックスの粒子間に作用す
る毛細管現象により給水が行なわれる。
【0031】これは造粒物3の微細組織内には微細な連
続気孔が含まれているため、その連続気孔内に水が毛細
管現象で伝達され、下部から上部へと重力に逆らって上
昇し、芝生へと伝達され全面に給水されるからである。
上部の造粒物3から芝生に水分が吸い取られると、造粒
物へは給水管5から常に一定量の水が送られ、水受け皿
1の凹部から水枯れすることなく給水が行なわれる。こ
のため、必要以上の水を与えた場合に発生し易い各種の
病気や根腐れの防止にも役立つ。上記植栽ブロックによ
り育生できる植物の対象は、芝生以外にも苔や一部シダ
類が含まれる。多孔質セラミックスには気孔付与材を含
んでいないため、材料としての強度も十分確保されてい
る。
【0032】図7に第1実施形態の植栽部材の収容ケー
ス2の変形例を示す。この収容ケース2’は、平面視形
状は正方形であり、同じ寸法であるが、複数の平行な仕
切板2aが一方向にのみ(図示の例では4本が水平方向
に)設けられ、かつこの仕切板2aは上面から略1/3
の深さであること、ケースに設けられている孔2b’が
半円形である点、さらにケースの内側にフランジ材2d
が設けられている点が異なっている。収容ケース2’の
上、下端はこの変形例でも開放されている。従って、こ
の変形例も収納される多孔質のセラミックスの造粒物3
の収納状態が若干異なるだけであり、基本的な機能、作
用、効果は第1実施形態と殆ど同じである。
【0033】図8は第2実施形態の植栽ブロックA’の
植栽ボード2xを示す。この植栽ボード(バイオボー
ド)2xは、第1実施形態の収容ケース2と収納された
造粒物3から成る植栽部材の異なる形態の例であり、前
述した多数の造粒物3を図示のように平面視正方形で、
収容ケース2と略同形状に一体に成形したものである。
この植栽ボード2xの下面に通水のための溝2sが十字
状に形成されている。水受け皿1、その他の部材は第1
実施形態と全く同じであるから、説明は省略する。この
実施形態の植栽ブロックA’も第1実施形態の植栽ブロ
ックAとその機能、作用、効果は同様である。
【0034】なお、上記各実施形態ではコントローラ7
はタイマ内蔵式とし、一定時間毎に一定量を給水すると
したが、タイマに代えて温度・湿度センサの検出信号を
コントローラ7へ送り、これにより給水量を制御する形
式としてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、この発明
の植栽ブロックは発泡性スラグを焼成した多孔質セラミ
ックス製の複数の造粒物を収容ケースに収容し、又は一
体に成形して植栽部材とし、これを水受け皿で支持し、
かつ水を貯留、給水するようにしたから、水受け皿内に
水没する植栽部材に給水を行い、植栽部材に植付けられ
た植物を育生することができる。水受け皿に水を貯留す
る限り、植物に水を補給し続けることができ、土壌を使
用せず多孔質セラミックス製であるため軽量である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の植栽ブロックの側面図
【図2】水受け皿の平面図及び側面図
【図3】第1実施形態の収容ケースの平面図及び側面図
【図4】水受け皿の連結部の部分拡大底面図
【図5】複数の植栽ブロックを連結した植栽エリアの平
面図
【図6】給水管の配置図
【図7】収容ケースの変形例の平面図及び側面図
【図8】第2実施形態の植栽部材の平面図及び側面図
【符号の説明】
1 水受け皿 1L 、1R 脚部 1B 凹面 2 収容ケース 2a 仕切板 2b 切欠き 3 造粒物 4 連結部材 5 給水管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E02D 17/20 103 E02D 17/20 103H

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラグに発泡剤を添加した発泡性スラグ
    を焼成した多孔質セラミックスの造粒物を含む植栽部材
    と、この植栽部材を支持しかつ水を貯留する水受け皿と
    を備え、上記多孔質セラミックスの造粒物同士で水受け
    皿内の水を毛細管現象により上方へ送り、植栽ボード上
    の植物へ給水するようにした植栽ブロック。
  2. 【請求項2】 前記植栽部材が、多孔質セラミックスの
    多数の造粒物と、これら造粒物を受入れる収容ケースと
    から成ることを特徴とする請求項1に記載の植栽ブロッ
    ク。
  3. 【請求項3】 前記収容ケース内に仕切板を設けたこと
    を特徴とする請求項2に記載の植栽ブロック。
  4. 【請求項4】 前記収容ケースの下端に通水孔を複数箇
    所設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載の植栽
    ブロック。
  5. 【請求項5】 前記植栽部材が、多孔質セラミックスの
    多数の造粒物を一体に成形したものから成ることを特徴
    とする請求項1に記載の植栽ブロック。
  6. 【請求項6】 前記植栽部材の任意の一辺に沿って給水
    管を配置し、給水管からの給水を水受け皿に貯水し、そ
    の水を多数の造粒物に給水して植物に給水するようにし
    たことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の
    植栽ブロック。
  7. 【請求項7】 前記水受け皿の脚部に連結部材を嵌合し
    て多数の植栽ブロックを相互に連結するようにしたこと
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の植栽ブ
    ロック。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009022245A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Toho Leo Co 屋上緑化施工用パネル、及びその屋上緑化施工用パネルを用いた屋上緑化の施工システム
JP2010084506A (ja) * 2008-09-02 2010-04-15 Misawa Homes Co Ltd 温度上昇抑制システム
JP2010239917A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Sanou:Kk 緑化構造体
JP2010268775A (ja) * 2009-05-25 2010-12-02 Hiroshi Misawa 天然芝の広場

Cited By (4)

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