JP2010083029A - 透明ハードコートフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】易接着性透明樹脂フィルム(A)上に電子線硬化型樹脂からなるハードコート層(B)が積層された透明ハードコートフィルム(C)であって、
該ハードコート層(B)には少なくとも紫外線吸収剤と(メタ)アクリロキシ変性シリカが含有されていて、該紫外線吸収剤の含有量が該層における波長380nmでの紫外線透過率が62%以下となる量であり、かつ(メタ)アクリロキシ変性シリカの含有量が1〜20質量%となる量であることを特徴とする、透明ハードコートフィルム。
【選択図】なし
Description
しかし、屋外等で使用されて紫外線の照射を受ける機会が多い場合、耐候性を有するハードコートフィルムを使用しないと紫外線による劣化が進行して、ハードコートフィルムとしての性能が低下する。
これらの問題点を改良するためのいくつかの提案がなされている(特許文献1〜3)。
本発明は、上記問題点を解決して電子線硬化型樹脂層への紫外線吸収剤を添加して耐候性を向上すると共に、耐傷付き性にも優れた性質を有する透明ハードコートフィルムを提供することを目的とする。
(1)易接着性透明樹脂フィルム(A)上に電子線硬化型樹脂からなるハードコート層(B)が積層された透明ハードコートフィルム(C)であって、該ハードコート層(B)には少なくとも紫外線吸収剤と(メタ)アクリロキシ変性シリカが含有されていて、該紫外線吸収剤の含有量が該層における波長380nmでの紫外線透過率が71%以下となる量であり、かつ(メタ)アクリロキシ変性シリカの含有量が1〜20質量%となる量であることを特徴とする、透明ハードコートフィルム。
(2)前記ハードコート層(B)に更に光安定剤が0.1〜5質量%となるように配合されていることを特徴とする、前記(1)に記載の透明ハードコートフィルム。
(3)前記紫外線吸収剤がトリアジン系紫外線吸収剤であることを特徴とする、前記(1)又は(2)に記載の透明ハードコートフィルム。
透明ハードコートフィルム(C)は、以下に記載する透明性を有する熱可塑性樹脂からなる易接着性透明樹脂フィルム(A)上に電子線硬化型樹脂層からなるハードコート層(B)が積層されたフィルムである。
(1)易接着性透明樹脂フィルム(A)
易接着性透明樹脂フィルム(A)としては、透明性を有する熱可塑性樹脂であれば特に制限なく使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂;ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等の合成樹脂等のフィルムの単体、又は、これらのフィルムの積層体が挙げられる。
本発明において、易接着性透明樹脂フィルム(A)上に後述するハードコート層(B)を設けて、透明樹脂フィルムを劣化させる紫外線波長の透過率を制御することが可能であるため、易接着性透明樹脂フィルム(A)として紫外線波長により劣化し易い樹脂フィルムを使用することもできる。
易接着性透明樹脂フィルム(A)の厚みは使用目的により適宜選択することができるが、一般には20〜400μmであり、50〜200μmが好ましい。
易接着性透明樹脂フィルム(A)の表面には、易接着性樹脂の塗布による易接着層の形成、或いはコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の「易接着処理」を施すことにより、該樹脂フィルム上に形成するハードコート層(B)との接着性を向上することができる。本発明において、易接着性透明樹脂フィルム(A)における「易接着性処理」とは、透明樹脂フィルム上に易接着性樹脂を塗布して易接着層を形成することのみならず、コロナ放電処理、プラズマ処理、溶剤処理等の各種表面処理によって得られた易接着性表面が付与される場合も含む。
本発明において、後述するハードコート層(B)を有することにより、該ハードコート層により紫外線波長の透過率を制御することが可能であるため、易接着層を形成する樹脂に耐候性を有するような樹脂を使用する必要なく、幅広い樹脂を選択することが可能であり、また紫外線劣化を防止するために易接着層自体に多量の紫外線吸収剤を含有している必要もない。
ハードコート層(B)は、電子線硬化型樹脂層からなり、該電子線硬化型樹脂層には少なくとも紫外線吸収剤と(メタ)アクリロキシ変性シリカが含有されていて、
該紫外線吸収剤の配合量が該層における波長380nmでの紫外線透過率が71%以下となる量であり、かつ(メタ)アクリロキシ変性シリカの含有量が1〜20質量%となる量である。
(イ)電子線硬化型樹脂層
電子線硬化型樹脂層の形成には、従来公知の電子線硬化型樹脂を使用すれば良く、その電子線硬化型樹脂として使用されている重合性モノマー及び重合性オリゴマーないしはプレポリマー等から適宜選択して用いることができる。以下にその具体例を記載する。
上記シリコーン(メタ)アクリレートの含有量は、表面保護層の表面張力が所望の範囲となるように適宜調節すれば良いが、耐汚染性の向上とその使用効果を十分に得る観点から、電子線硬化型樹脂100質量部に対して0.5〜4質量部が好ましく、1.0〜2.5質量部がより好ましい。また、シリコーン(メタ)アクリレートの官能基当量(分子量/官能基数)としては、例えば1000〜20000の条件を有するものが挙げられる。
本発明において、ハードコート層(B)を形成する電子線硬化型樹脂組成物には、紫外線吸収剤、及び(メタ)アクリロキシ変性シリカが添加されるが、その他にハードコート層(B)の所望物性に応じて、各種添加剤を配合することができる。これらの添加剤として、光安定剤、耐摩耗性向上剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、接着性向上剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、カップリング剤、可塑剤、消泡剤、充填剤、溶剤、着色剤等が挙げられる。
前記電子線硬化型樹脂組成物中には、耐候性を向上させるため、有機系又は無機系の紫外線吸収剤を添加する。これらの紫外線吸収剤の中でも透明性に優れた有機系の紫外線吸収剤が好ましい。この種の紫外線吸収剤としては分子中に水酸基(OH基)を有する有機系の化合物が好ましい。分子中に水酸基を有するものが好ましい理由は、後述のイソシアネート基を有する樹脂の上塗り塗膜で紫外線吸収剤のブリードを抑制することが可能になるためである。
前記した紫外線吸収剤の中でもトリアジン系紫外線吸収剤の使用が好ましい。
尚、ハードコート層(B)は、易接着性透明樹脂フィルム(A)上に電子線硬化型樹脂組成物を後述するように塗工、電子線照射等により形成されるので、ハードコート層(B)のみの紫外線透過率を直接測定することは困難であるので、前記同じ厚みの透明樹脂フィルム(易接着性透明樹脂フィルム(A)にハードコート層(B)の厚みを加えた厚みの透明樹脂フィルム)の紫外線透過率をブランクとして測定し、ハードコートフィルム(C)紫外線透過率を測定しておけば、ハードコート層(B)のみの紫外線透過率を求めることができる。
本発明において、ハードコート層(B)に、(メタ)アクリロキシ変性シリカを含有させると、耐傷付き性を向上させることが可能となる。
ここで(メタ)アクリロキシ変性シリカとは、(メタ)アクリロキシ基を含む官能化カップリング剤で化学変性したシリカを意味し、(メタ)アクリロキシ基とは、アクリロキシ基(CH2=CHC(O)O−)とメタクリロキシ基(CH2=C(CH3)C(O)O−)の両者を含む意味である。
このような化学変性シリカは、例えば、特表2003−507557号広報、特開2008−201922号公報等に記載されているように、沈降性シリカ又はコロイダルシリカを酸性水性懸濁液中で、界面活性剤及び又は水混和性溶媒の存在下、下記の一般式(1)で示されるようなアクリロキシ基を有する官能化カップリング剤を使用してカップリングさせて(メタ)アクリロキシ変性シリカを得ることができる。
CH=CR1−COO−R2−Si−R3 n・(OR4)3−n・・・(1)
(式(1)中、R1は水素原子またはメチル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基、R3およびR4は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、nは0〜2の整数を示し、R3が複数ある場合には、複数のR3はたがいに同一でも異なっていてもよく、OR4が複数ある場合には、複数のOR4はたがいに同一でも異なっていてもよい。)
一般式(1)で示されるアクリロキシ基を有する官能化カップリング剤の具体例としては、2−アクリロキシエチルトリメトキシシラン、2−アクリロキシエチルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン 、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。これらの中では、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン が好ましい。
また、メタクリロキシ基を有する官能化カップリング剤の具体例としては、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
また、上記の中でもアクリロキシ基を有機官能基として有するシランカップリング剤は、アクリロキシ基がメタクリロキシ基と比較して反応性が高いために、電子線硬化型樹脂の改質の点から好ましい。
本発明において、ハードコート層(B)を形成する電子線硬化型樹脂組成物中のアクリロキシ変性シリカの含有量は、1〜20重量%であり、好ましくは3〜15重量%であり、より好ましくは5〜15重量%である。アクリロキシ変性シリカの含有量が前記1重量%未満では、耐傷付性が不十分なものとなる。一方、前記20重量%を超えても、耐傷付性の更なる向上が見られずコストに見合った十分な効果が得られない。
紫外線による劣化をさらに防止し、耐候性を向上させるために、他の光安定剤としてラジカル捕捉剤も添加することが好ましい。このラジカル捕捉剤としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、その他、例えば特公平4−82625号公報に開示されている化合物等のヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、ピペリジル系ラジカル捕捉剤等が使用される。これらラジカル捕捉剤の添加量は、0.1〜5重量%が好ましい。なお、表面シートにヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤からなる光安定剤を添加する場合には、表面シートに隣接するインキ層、接着剤層等の層にはウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の分子中に塩素原子を含まない樹脂を用いると耐候性向上の点で良好である。もし、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリオレフィン等の分子中に塩素原子を含む樹脂を用いると、紫外線又は熱の作用によりこれらの樹脂から脱塩素反応で塩化水素が発生し、これがヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤と反応してその作用を失活・阻害するため、耐候性が十分に向上しない。
前記耐摩耗性向上剤としては、例えば、有機物では架橋アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂ビーズが挙げられる。粒子形状は、球、楕円体、多面体、鱗片形等が挙げられ、特に制限はないが、球状が好ましい。粒径は、通常膜厚の10〜200%程度とする。
前記重合禁止剤としては、例えばハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコール等が、架橋剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キレート化合物、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物等が用いられる。
前記充填剤としては、例えば硫酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等が用いられる。
前記着色剤としては、例えばキナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、酸化チタン、カーボンブラック等の公知の着色用顔料等が用いられる。
前記赤外線吸収剤としては、例えば、ジチオール系金属錯体、フタロシアニン系化合物、ジインモニウム化合物等が用いられる。
ハードコート層(B)の形成において、まず、重合性モノマーや重合性オリゴマー等の電子線硬化型樹脂、紫外線吸収剤、及び(メタ)アクリロキシ変性シリカを混合すると共に、必要に応じて各種添加剤を、それぞれ所定の割合で混合して、電子線硬化型樹脂組成物を調製する。この電子線硬化型樹脂組成物の粘度は、後述の塗工方式により、易接着性透明樹脂フィルム(A)の表面に未硬化樹脂層を形成し得る粘度であれば良く、特に制限はないが、必要に応じて溶剤を添加しても良い。
このようにして調製された電子線硬化型樹脂組成物を、易接着性透明樹脂フィルム(A)の表面に、硬化後の厚さが好ましくは1〜20μmになるように、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコート等の公知の方式、好ましくはグラビアコートにより塗工し、未硬化樹脂層を形成させる。硬化後の厚さが1μm以上で所望の機能を有するハードコート層が得られる。硬化後の表面保護層の厚さは、より好ましくは2〜20μm程度である。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、易接着性透明樹脂フィルム(A)が電子線により劣化する基材を使用する場合には、電子線の透過深さと樹脂層の厚さが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、易接着性透明樹脂フィルム(A)への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基材の劣化を最小限にとどめることができる。
また、照射線量は、ハードコート層(B)の架橋密度が飽和する量が好ましく、通常5〜300kGy(0.5〜30Mrad)、好ましくは10〜50kGy(1〜5Mrad)の範囲で選定される。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。
(1)原材料等
(i)紫外線吸収剤
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(チバ・スペシャリティ・ケミカル製、商品名:チヌビン479)
(ii)光安定剤
ヒンダードアミン系光安定剤(チバ・スペシャリティ・ケミカル製、商品名:チヌビン123)
(iii)(メタ)アクリロキシ変性シリカ等
・アクリロキシ変性シリカ
平均粒径数十nm、シリカ表面をシランカップリング剤(3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、東レダウコーニング社製、商品名:Z-6530)にて表面を変性処理したもの。
・メタクリロキシ変性シリカ
平均粒径数十nm、シリカ表面をシランカップリング剤(メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、東レダウコーニング社製、商品名:Z-6030)にて表面を変性処理したもの。
・アルミナ
平均粒径40nm、BYK社製、商品名:NANOBYK-3601
(i)紫外線透過率
自記分光光度計((株)日立ハイテクフィールド製、型式:U-4000)を用いて、作製した透明ハードコートフィルムの紫外線透過率を測定した。
尚、測定サンプルと同じ厚みの易接着性透明樹脂フィルムの紫外線透過率をブランクとして測定し、透明ハードコートフィルムの紫外線透過率から、ハードコート層のみの紫外線透過率を求めた。
(ii)電子線硬化型樹脂の反応率
ハードコート層を形成する電子線硬化型樹脂組成物を、乾燥後の重量が10g/m2となるように透明樹脂フィルム上に塗工して、電子線(175kV、30kGy)を照射して塗膜を架橋させる前後の赤外線吸収スペクトル(FT-IR)を測定し、照射前の残存二重結合の残存率から、二重結合の反応率を求めた。
超促進耐候性試験機(岩崎電気(株)製、型式:アイスーパーUVテスター)を用いて、作成した透明ハードコートフィルムの100時間までの耐候性試験(温度条件:60℃、照射量80mW/cm2)を行い、透明ハードコートフィルムシート表面の概観変化、及び2mm碁盤目法によるセロファンテープ試験密着試験を実施し、塗膜剥離について評価した。評価基準は以下の通りとした。
評価基準:○ 外観変化軽微、及びセロファンテープ試験密着試験にて塗膜剥離観察されず。
× 外観変化、又はセロファンテープ試験密着試験にて塗膜剥離が観察された。
(iv)耐傷付き性
スチールウール(ボンスター販売(株)製、型式:#0000)を1.5kg荷重のおもりに取り付け、塗膜表面を5往復回擦った後、表面状態を観察した。
評価基準 ○:ほとんど傷付きがみ見られず実用上問題ない。
△:若干傷付きが見られるものの実用上問題ない。
×:傷付きが見られ実用上問題ある。
〔1〕化粧シートの作製
(1)透明ハードコートフィルムの形成
表面に易接着層が形成された易接着性透明ポリエステルフィルム(厚み:75μm、東レ(株)製、商品名:ルミラー34)上に、多官能アクリレートオリゴマー30重量部、及び3官能モノマー70重量部から得た電子線硬化型樹脂に、前記紫外線吸収剤とアクリロキシ変性シリカを表1に記載する量配合した電子線硬化型樹脂組成物を乾燥後の塗膜厚みが10μmとなるようにグラビア印刷法で塗工した後、電子線を175kV、30kGyの条件で照射し、塗膜を架橋硬化させて電子線硬化型樹脂層を形成して、透明ハードコートフィルムを得た。
一方、酸化チタン顔料で着色されたポリプロピレン系樹脂シート(厚み:80μm)上に、酸化チタンを着色顔料とし、主成分がウレタン系樹脂であるバインダー樹脂とするインキをグラビア印刷により乾燥後の重量が2g/m2となるように着色ベタ層(隠蔽層)を形成し、更に、有機顔料にフタロシアニンブルーを使用して、主成分がウレタン系樹脂であるバインダー樹脂からなるインキを乾燥後の塗工量が2g/m2となるようにグラビア印刷して、木目柄の絵柄層を形成し、基材シートを得た。
(3)化粧シートの形成
上記透明ハードコートフィルムの裏面にグラビア印刷法により2液型のポリエステルポリオールタイプの接着剤を乾燥後の重量が5g/m2になるように塗布後、前記基材シートとラミネートして図1に示す、上記透明ハードコートフィルムに接着層を介して基材シートが積層された化粧シートを作製した。
(1)評価方法
実施例1で作製した透明ハードコートフィルムについて前述の(i)紫外線透過率、及び化粧シートについて前述の(ii)耐候性と(iii)耐傷付き性の評価を行った。
(2)評価結果
評価結果をまとめて表1に示す。また、実施例1における透明ハードコートフィルムの紫外線透過率の測定結果を図2に示す。
比較例1〜3において(メタ)アクリロキシ変性シリカを電子線硬化型樹脂組成物に添加しなかった以外は、実施例1と同様に透明ハードコートフィルムを作製し、実施例1に記載したと同様の評価を行なった。又、比較例1、3においては、作成した透明ハードコートフィルムについて電子線硬化型樹脂の反応率の測定を行った。
評価結果をまとめて表1に示す。また、比較例1、2における透明ハードコートフィルムの紫外線透過率の測定結果を図2に示す。
アクリロキシ変性シリカの代わりにメタクリロキシ変性シリカを使用した以外は、実施例1と同様に透明ハードコートフィルムを作製し、実施例1に記載したと同様の評価を行った。
評価結果をまとめて表1に示す。
[比較例4]
アクリロキシ変性シリカの代わりにアルミナを使用した以外は、実施例1と同様に透明ハードコートフィルムを作製し、実施例1に記載したと同様の評価を行った。
12 易接着性透明ポリエステルフィルム
13 接着剤層
14 装飾層
15 ポリプロピレン系樹脂シート
21 絵柄層
22 着色ベタ層(隠蔽層)
Claims (3)
- 易接着性透明樹脂フィルム(A)上に電子線硬化型樹脂からなるハードコート層(B)が積層された透明ハードコートフィルム(C)であって、
該ハードコート層(B)には少なくとも紫外線吸収剤と(メタ)アクリロキシ変性シリカが含有されていて、
該紫外線吸収剤の含有量が該層における波長380nmでの紫外線透過率が71%以下となる量であり、かつ(メタ)アクリロキシ変性シリカの含有量が1〜20質量%となる量であることを特徴とする、透明ハードコートフィルム。 - 前記ハードコート層(B)に更に光安定剤が0.1〜5質量%となるように配合されていることを特徴とする、請求項1に記載の透明ハードコートフィルム。
- 前記紫外線吸収剤がトリアジン系紫外線吸収剤であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の透明ハードコートフィルム。
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