JP2010081863A - 糖衣した食品 - Google Patents

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【課題】 糖衣菓子などの糖衣食品であって、中心層を構成する素材の味を存分に感じることのできるチューイング性を有する丸剤の柔らかさと、砂糖を主成分とする糖衣層の硬さという触感差の点で優れた糖衣食品を提供する。
【解決手段】 中心層となるチューイング性を有する丸剤に対し、砂糖溶液噴霧後にビタミンC粉末を添加、乾燥することにより砂糖層とビタミンC層とが交互に重なり合った多層構造を形成し、かつ各層の砂糖が結晶形態を有し、その結晶の平均粒径が5〜15μmの範囲内となることで硬質コーティングされた糖衣食品を得る。得られた糖衣菓子は糖衣層と中心層の硬度が異なり、触感差の点で優れたものとなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、糖衣した食品、更に詳しくは、滑らかな舐め心地と、かりっとした食感を有する糖衣層部分と、中心層を構成するチューイング性を有する丸剤からなる糖衣した食品に関する。
一般に、糖衣食品は、以下のように製造される。即ち、まず被糖衣物である食品(以下、中心層という。)に、砂糖を主成分とし、他の糖類、澱粉などの結合剤を含む水溶液を、スプレーなどで中心層表面の全域に行き渡らせ、この後、炭酸カルシウムなどの微粉末混合物を散布して中心層相互の結着をふせぎ、次に温風を送って糖衣層を乾燥させる工程を複数回繰り返す。場合により、この後、色素を含む水溶液をスプレーし温風での乾燥を行う工程を繰り返して糖衣層を着色し、更に場合によりワックスなどで艶を出すこともある(例えば、特許文献1参照。)。更に、中心層が比較的大きな物やいびつな物に対しては、下掛け、中掛け、上掛けの3段階の糖衣工程を経て作られるのが一般的である(例えば、特許文献2参照。)。また、通常、前記糖衣工程に用いられる砂糖を主体とする水溶液は、20〜40℃で保たれるのが一般的である。
また、一般的な糖衣は、中心層の被覆目的で使用されている技術であり、中心層に対して重量で2倍までの糖衣層が多い。例外として、チャイナマーブルのように、中心層の重量に対して糖衣層が数十倍という構造を有するものがある。通常、このチャイナマーブルの場合、砂糖溶液を中心層の均一に散布し、乾燥を繰り返し、この作業時間が数十日に及ぶのが一般的であり、糖衣層の砂糖結晶が不均一で、粒径が30μmを越える結晶も存在し、かつ密な構造を形成することから、硬い食感を有する。
一方、咀嚼によって砕けるほどの程よい食感を有する糖衣層で被覆された糖衣菓子の製造方法として、酸味料である有機酸層と砂糖の層を交互に重なり合う状態で多層にする方法、ビタミンC層と砂糖の層を交互に多層にし、かつ砂糖の結晶の平均粒径を5〜15μmとする方法などが提案されている。この方法を用いて、これまでに錠菓、丸剤およびキャンディを中心層として用いて上記のような製造工程を経て作製された糖衣菓子が提案されている(例えば、特許文献3、4参照。)。
上記特許文献3において、丸剤とはハーブや果汁等のエキスを澱粉などの糖類で固めて丸く成形したものを指しているが、丸剤中の水分値については規定されていない。そのために、これまでに提案されている前述の食品類においては、中心層はクランチ性を有する錠菓、丸剤およびキャンディとなり、硬度を有する糖衣層部分と中心層部分の食感差を楽しむことは難しかった。
ところで、果実エキスや野菜エキスを含み、チューイング性を有する中心層の一例として、ゼリーおよびグミキャンディが存在する。また、これらの食品においては糖衣層とビタミンC層を有した菓子が提案されている(例えば、特許文献5、6、7参照。)。しかしながら、これらの菓子では糖衣層にはかりっとした食感を有する硬質コーティングではなく、表面の凹凸を修正するための軟質コーティングを使用しており、硬質コーティングで得られる糖衣食品とは本質的に異なっている。
加えて、ゼラチンを含む前記のゼリーおよびグミキャンディにおいては熱可塑性を有するものの、通常食感を維持するために含有する水分量が多く、モールド型への流し込みもしくは押し出し法にて成形を行うために、球状への成形が生産性、コスト面において非常に難しかった。また、上記のようにして作製された球状ではない中心層を用いて糖衣を行うと、中心層同士の接着面積が大きくなる。そのため、このような状態を保持したままで糖衣を続けると、糖衣液が乾燥する際に生じる粘性のために中心層同士が結合してしまう現象(だま)が起こりやすいという欠点があった。
特開平5−252871号公報 特開平9−313109号公報 特許第3765419号公報 特許第3671965号公報 特許第2978685号公報 特許第3562660号公報 特許第3611131号公報
本発明は、糖衣した食品において、砂糖のおいしさを損なわず、滑らかな舐め心地とかりっとした食感を有する糖衣層と、素材そのものの味を十分に感じることのできるチューイング性を有する球状の中心層からなる糖衣した食品を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、水溶性ゼラチンを含む丸剤を中心層として用いて糖類をコーティングすることにより、糖衣層と中心層の食感が大きく変化することを発見し、本発明を完成するに至った。更に詳しくは、中心層がチューイング性を有する丸剤であり、該丸剤に対して重量で3倍以上の糖衣層を有し、該糖衣層が砂糖の層とビタミンCの層が交互に重なり合った状態で多層に形成され、かつ該砂糖の層が結晶状態を有し、その結晶の平均粒径が5〜15μmの範囲内に存在し、更に該丸剤の構成成分として、飲料エキス、果実エキスおよび野菜エキスの中から選択される少なくとも1種類以上を含有し、同時に水溶性ゼラチン、更にはペクチン、カルボキシメチルセルロースおよびプルランの中から選択される1種類以上を含有し、かつ加熱処理されて得られる丸剤であることを特徴とする糖衣した食品が、口内で噛んだときに糖衣層部分と中心層部分の食感の違いを極めて大きく感じうることを見出した。
加えて、前記丸剤の構成成分である飲料エキス、果実エキスおよび野菜エキスの中から選択される少なくとも1種類以上の乾燥重量が丸剤全体の10〜60重量%であることを特徴とする糖衣した食品が、素材の味を十分に感じることができることを見出した。
さらに、中心層を形成する丸剤の水分値が2〜10重量%の範囲内に存在した食品が、中心層が程よい弾力性を有し、噛み口、歯切れ等の食感が良好な状態を保てることを見出した。
また、前記丸剤の構成成分として水溶性ゼラチンを1〜5重量%となるように添加した食品が、中心層の成形性がよく歯付きの少ない状態を実現できることを見出した。
本発明の糖衣した食品の特徴は、中心層がチューイング性を有する丸剤であり、該丸剤に対し重量で3倍以上の糖衣層を有し、該糖衣層が砂糖の層とビタミンCの層が交互に重なり合った状態で多層に形成され、かつ該砂糖の層が結晶状態を有し、その結晶の平均粒径が5〜15μmの範囲であるために砂糖のおいしさを損なわずに滑らかな舐め心地と、かりっとした食感を有する糖衣層部分と、素材そのものの味を十分に感じられるチューイング性を有する中心層部分からなることである。得られる食品において糖衣層が中心層重量の3倍未満のものは、目的のかりっとした食感が得られず、糖衣層を構成する結晶の平均粒径が5μm未満および15μmを超える範囲のものでは目的の食感を得ることができない。
前記糖衣層を構成する砂糖としては、糖衣に使用されているものであれば特に限定はない。なお、本発明では、砂糖の結晶の平均粒径は、糖衣層の断面を電子顕微鏡により1000倍で観察し、任意に選択した5つの砂糖結晶の長辺と短辺の平均粒径とした。砂糖の結晶のコントロールは、上記乾燥条件と乾燥時間による要因が大きく、乾燥をゆっくりしすぎると結晶が大きくなりすぎ、場合によっては歯が入らないぐらいに固くなる。また、乾燥が速すぎると結晶が大きくならずに、ぼそぼその食感となる。この結晶コントロールは、砂糖の水溶液の温度にも左右され、40〜90℃にする必要がある。更に好ましくは、70〜80℃の範囲である。また、ビタミンCの散布のタイミングも非常に大切で、かりっとしたポーラスな食感を形成する要因の一つである。ビタミンCを散布することで多層構造を形成し、かりっとしたクランチ性を有する食感となる。上記作業を繰り返すことにより、砂糖とビタミンCの層が交互に重なり合った状態で多層に形成され、少なくとも中心層に対して3倍以上の糖衣層にしたときに、初めて、目的とする糖衣した食品を得ることができる。なお、前記糖衣層の量としては、中心層重量の3〜5倍が好ましい。
また、本発明の糖衣した食品では、前記多層としては、少なくとも2層以上であればよい。
前記砂糖の含有量としては、糖衣物総重量に対して60〜80重量%が好ましい。
また、本発明で用いるビタミンCとしては、一般に知られているビタミンCを用いればよく、更にビタミンCの粒度、量に特に制限はないが、325メッシュパス以下のものを使用し、糖衣物総重量に対して0.5〜3重量%が好ましい。
中でも、新しい食感の付与および丸剤への成形性を、丸剤を構成する組成物中に水溶性ゼラチンを含むことおよび加熱処理している点にも特徴がある。本発明で用いる水溶性ゼラチンは水分による膨潤を必要としないものであれば豚、牛および魚由来のものを酸処理およびアルカリ処理したいずれのものでも使用できるが、例えばニッピ(株)社製、水溶性ゼラチンMAX−AHなどが挙げられる。かかる水溶性ゼラチンを含む組成物を加熱処理して丸剤状に成形することにより、従来の方法に比べて中心層の水分値の制御が可能となり、混合される飲料エキス、野菜エキスおよび果実エキスなどの素材そのものの味を十分感じることができるチューイング性を奏することが可能となる。
前記水溶性ゼラチンの含有量としては、中心層として用いる丸剤の成形性が良く歯付きの少ない状態を実現できるという観点から、丸剤全体の1〜5重量%であることが好ましく、より好ましくは、1.5〜3.5重量%である。
また、前記組成物の加熱処理方法としては、好ましくは30〜80℃、より好ましくは40〜60℃に加熱しながら各種形状に成形する方法が挙げられる。
本発明の好ましい実施態様によれば、中心層である丸剤中の構成成分として、飲料エキス、果実エキスおよび野菜エキスの中から選択される少なくとも1種類以上を含む。該丸剤中の飲料エキス、果実エキスおよび野菜エキスの含有量は乾燥重量では10〜60重量%であるが、特に好ましくは30〜50重量%である。10重量%未満のものでは、丸剤中に含まれる素材本来の味が十分感じられない。また、60重量%を超えるものでは混合物の形態において非常に硬く、ぼそぼそとした食感を有するとともに結着性がないために丸剤を成形することができない。
本発明で使用できる飲料エキス、果実エキスおよび野菜エキスなどの各種抽出物は、各種素材の抽出物であればスプレードライ品やフリーズドライ品などの粉末品、抽出溶液などの液体品などどのようなものでも使用することが可能であるが、例えば梅エキス、コーヒー粉末、抹茶粉末、紅茶粉末、プルーンエキス、レーズンエキス、各種ベリーエキス、ストロベリーエキス、ハチミツ、人参エキス、キャベツエキス、ホウレン草エキス、オニオンエキス、ハクサイエキス、枝豆エキスなどが挙げられる。
また、本発明の好ましい態様としては、中心層を構成する丸剤の水分値は2〜10重量%であるが、更に好ましくは4〜5重量%である。水分値が2重量%よりも少ない状態で作製した丸剤においては口当たりが硬く、ぼそぼそとした食感になり、水分値が10重量%よりも高い状態で作製した丸剤においては柔らかな口当たりになるものの、歯つきが生じると共に球状への成形が困難になる。
また、丸剤中の水分値を制御するために、中心層を構成する丸剤内にはデキストリンなどの加工澱粉、砂糖、トレハロース、キシリトールなどの糖類、油脂および乳化剤などを適宜添加することができる。また、中心層を構成する丸剤内には、丸剤の物性を阻害しない範囲であれば適当な香料、クエン酸などの酸味料を含む調味料、着色料などの添加物を適宜添加してもよい。また、増粘剤として使用するペクチン、カルボキシメチルセルロースおよびプルランの添加量については好ましくは3重量%以下であるが、特に好ましくは1重量%以下である。3重量%を越える量の増粘剤を含む丸剤は非常に硬い食感となり、本発明の範囲外となる。
本発明の糖衣した食品は、例えば次のようにして製造することができる。
まず、飲料エキス、果実エキスおよび野菜エキスなどの基材に水溶性ゼラチンおよび水を加え水分値を調整する。この際、水分値の高いエキス類を基材として用いた際には適宜デキストリン、粉糖、油脂および乳化剤を添加混合することにより、水分値を2〜10重量%の範囲内に調整する。この組成物を40〜50℃に加熱した後に球断機や製丸機などの形成機器にて球状に成形することによりチューイング性を有する丸剤を得る。この丸剤が糖衣した食品の中心層になる。
この丸剤をレボーリングパンに投入した後、砂糖の水溶液を丸剤の表面に均一にかかるように散布する。この時に糖衣液として使用される砂糖溶液は、糖度60〜90%、好ましくは68〜75%に調整する。このような糖度に調整することで、好ましい甘味が得られるとともに、糖衣層形成時に砂糖の結晶化が良好に行われる。なお、糖衣液としての砂糖溶液には、香料、調味料、着色料などの添加物を適宜添加してもよい。散布した砂糖の水溶液中の砂糖の結晶化を促進させるためにレボーリングパン内に送風することが望ましい。
次いでビタミンC粉末を表面均一になるように散布する。砂糖溶液の散布とビタミンC粉末の散布を繰り返すことにより、砂糖とビタミンCの層が多層を形成し、かりっとした食感を有する糖衣層が得られる。このようにして得られた食品は程よい弾力性を有し、噛み口、歯切れ等の食感が良好な中心層とクランチ性を有する糖衣層を併せ持ったものとなる。なお、前記糖衣層の形成に関しては、前記ビタミンC粉末を前記丸剤に添加した後、砂糖溶液の散布を行ってもよい。
なお、本発明では丸剤のチューイング性は、噛んだときに程よい弾力性を有し、噛み口、歯切れがいずれも良好な性質をいう。また、クランチ性とは、咀嚼によって砕ける程度の硬度を有し、噛み砕く楽しみが感じられる、程よい食感をいう。
次に実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら制限されるものではない。なお、実施例中の組成に関する数字は重量部、また「%」は重量%を意味する。
(実施例1)
「丸剤(1)の調製」
下記表1に示す組成にて混合物を得た後、球断機にて直径5mm、単重0.4gの丸剤(1)を作製した。インスタントコーヒーのみを構成成分とした丸剤を中心層として用いると、コーヒー由来の非常に強い苦味が感じられることから、丸剤を作製する際には苦味の抑制のために乳粉末および粉糖を添加した。また、本実施例において使用したインスタントコーヒー粉末および乳粉末は水分を含まないものであるため、丸剤を形成する際に水分値が4%となるように水を添加した。なお、丸剤中の水分値は減圧乾燥法より測定した。
Figure 2010081863
「糖衣液(1)の調製」
下記表2に示す組成の糖衣液(1)を調製した。なお、糖度は70%に調製した。
Figure 2010081863
「糖衣液(2)の調製」
下記表3に示す組成の糖衣液(2)を調製した。なお、糖度は70%に調製した。
Figure 2010081863
上記にて作製した丸剤(1)を糖衣用の回転釜に投入し、回転数15rpmで回転させながら、糖衣液(1)をかけて被覆し、糖衣層を形成した。中心層重量に対して1.6倍、2倍、2.4倍、2.6倍の重量まで糖衣した各段階で粉末状のビタミンC(サイズは325メッシュのものを使用した)を糖衣物総重量に対して1%、糖衣液(1)を投入後に散布、乾燥する工程を繰り返し、多層になるように形成し、中心層重量に対し2.8倍の糖衣物を形成した。更に、上記で得られた糖衣物に糖衣液(2)を十数回散布乾燥し、繰り返し行うことで被覆着色した。得られた糖衣物における中心層に対する糖衣層の重量は、中心層に対して3倍であった。また、砂糖の層の結晶状態は平均粒径が8μmであった。
得られた糖衣菓子は、砂糖のおいしさを損なわず、口に入れた際に滑らかな口当たりとかりっとした食感を有する糖衣層と、程よい弾力性を有し、噛み口、歯切れがよく丁度いいコーヒーの苦味が感じられる中心層から形成される菓子であった。
(実施例2)
「丸剤(2)の調製」
下記表4に示す組成にて混合物を得た後、球断機にて直径5mm、単重0.4gの丸剤(2)を作製した。本実施例において使用したプルーンエキスは水分値が13%であるため、デキストリン、粉糖、油脂および乳化剤を添加しての水分値を5%となるように調整した。なお、丸剤中の水分は実施例1と同様の方法により測定した。
Figure 2010081863
下記表5に示す組成の糖衣液(3)を調製した。なお、糖度は70%に調製した。
Figure 2010081863
丸剤(2)を実施例1と同様に糖衣用の回転釜に投入し、糖衣液(3)をかけて被覆し、糖衣層を形成した。回転数および乾燥温度などの条件は実施例1と同様の条件で行った。ビタミンCの添加についても同様に行い、中心層重量に対して重量で4倍の糖衣層を有する糖衣物を得た。また、砂糖の層の結晶状態は平均粒径が9μmであった。
得られた糖衣菓子は、砂糖のおいしさを損なわずに口に入れた際に滑らかな口当たりとかりっとした食感を有する糖衣層と、程よい弾力性を有し、噛み口、歯切れがよく丁度いい果実の酸味を感じることのできる中心層から形成される菓子であった。
(実施例3)
丸剤(2)の構成成分としてペクチンの代わりにカルボキシメチルセルロースを用いた以外は実施例2と同様にして同じ形状の糖衣物を得た。得られた糖衣菓子は、砂糖のおいしさを損なわず、口に入れた際に滑らかな口当たりとかりっとした食感を有する糖衣層と、程よい弾力性を有し、噛み口、歯切れがよく丁度いい果実の酸味を感じることのできる中心層から形成される菓子であった。
(実施例4)
「丸剤(3)の調製」
下記表6に示す組成にて混合物を得た後、球断機にて直径5mm、単重0.4gの丸剤(3)を作製した。本実施例において使用した濃縮トマトエキスは水分値が18%であるため、デキストリン、粉糖、油脂および乳化剤を添加しての水分値を5%となるように調整した。なお、丸剤中の水分は実施例1と同様の方法により測定した。
Figure 2010081863
丸剤(3)を実施例1と同様に糖衣用の回転釜に投入し、糖衣液(3)をかけて被覆し、糖衣層を形成した。回転数および乾燥温度などの条件は実施例1と同様の条件で行った。ビタミンCの添加についても同様に行い、中心層重量に対して重量で3倍の糖衣層を有する糖衣物を得た。また、砂糖の層の結晶状態は平均粒径が9μmであった。
得られた糖衣菓子は、砂糖のおいしさを損なわずに口に入れた際に滑らかな口当たりとかりっとした食感を有する糖衣層と、程よい弾力性を有し、噛み口、歯切れがよく丁度いいトマトの酸味を感じることのできる中心層から形成される菓子であった。
(比較例1)
実施例1と同様に調製した丸剤を糖衣用の回転釜に投入し、ビタミンC粉末を添加せずに22℃で保存した糖衣液(3)のみをかけて被覆し、糖衣層を形成した。糖衣層を多層になるように形成し、中心層重量に対して重量で3倍の糖衣層を有する糖衣物を得た。得られた糖衣菓子は糖衣層部分が非常に硬く、噛み砕くことができなかった。
(比較例2)
実施例1と同様に調製した丸剤を糖衣用の回転釜に投入し、糖衣液(3)をかけて被覆し、糖衣層を形成した。回転数および乾燥温度などの条件は実施例1と同様の条件で行った。ビタミンCの添加についても同様に行い、中心層重量に対して重量で2倍の糖衣層を有する糖衣物を得た。また、砂糖の層の結晶状態は平均粒径が8μmであった。得られた糖衣菓子は糖衣層が薄いためにかりっとした食感を得ることができなかった。
(比較例3)
「組成物(1)の調製」
下記表7に示す組成にて、直径5mm、単重0.4gの組成物(1)を作製した。得られた組成物の水分値を測定したところ、水分値は15%であった。作製した組成物は非常に柔らかく、球形に成形することができなかった。また、口に入れた際に弾力がなく、歯つきが生じるものであった。
Figure 2010081863

Claims (4)

  1. 中心層がチューイング性を有する丸剤であり、該中心層に対し重量で3倍以上の糖衣層を有し、該糖衣層が砂糖の層とビタミンCの層が交互に重なり合った状態で多層に形成され、かつ該砂糖の層が結晶状態を有し、その結晶の平均粒径が5〜15μmの範囲であり、更に該丸剤の構成成分として、飲料エキス、果実エキスおよび野菜エキスの中から選択される少なくとも1種類以上を含有し、同時に水溶性ゼラチン、更にはペクチン、カルボキシメチルセルロースおよびプルランの中から選択される1種類以上含有し、かつ加熱処理されて得られる丸剤であることを特徴とする糖衣した食品。
  2. 前記丸剤の構成成分である飲料エキス、果実エキスおよび野菜エキスの中から選択される少なくとも1種類以上の乾燥重量が丸剤全体の10〜60重量%であることを特徴とする請求項1に記載の糖衣した食品。
  3. 前記丸剤の水分値が2〜10重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の糖衣した食品。
  4. 前記丸剤の構成成分である水溶性ゼラチンの含有量が丸剤全体の1〜5重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の糖衣した食品。
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