JP4428278B2 - 複合菓子 - Google Patents

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本発明は、複合菓子に関し、さらに詳しくは糖衣物とハードキャンディからなる複合菓子に関する。
一般的に糖衣物は、菓子類や医薬品等の可食性の芯材をショ糖または糖アルコールを主体とする糖衣層で被覆したものである。糖衣物については、これまでにも数多くの提案がなされてきた(例えば、特許文献1〜5等参照。)。これら糖衣物を製造する方法としては、いわゆる「ハード掛け法」や「ソフト掛け法」とよばれる方法がある。前記「ハード掛け法」は、回転する回転釜内に投入された芯材の表面全体にショ糖又は糖アルコール溶液を掛けた後、送風乾燥を行い、結晶を析出させる作業を繰り返し、ショ糖又は糖アルコールの結晶層により芯材を被覆して糖衣を行う方法である。また、前記「ソフト掛け法」は、回転する回転釜内に投入された芯材の表面全体にショ糖又は糖アルコール溶液を掛けた後、ショ糖や糖アルコールなどの粉体を掛けて芯材表面に付着させ、送風乾燥を行い、この作業を繰り返し行うことで芯材を被覆して糖衣を行う方法である。これらの「ハード掛け法」や「ソフト掛け法」で糖衣物を製造する際、使用する糖衣液は一般的に100℃以下の低温で糖質を溶解させるため、揮発性を有する熱に弱い食品や添加物が残存しやすい利点がある。
一方、ハードキャンディは、一般的に砂糖と水飴を主原料として煮詰め、これに酸味料、香料、着色料などの添加物を加え、これを成型して製造される、光沢のあるガラス質の外観に特徴付けられる菓子類である。つまり、ハードキャンディは、煮詰まる工程で加熱調理され独特の風味を形成することが特徴となる。例えば、べっこう飴や黒飴などであり、加熱することでカラメル化が起こり、独特の風味を形成することで知られている。
また、近年、数多くの新しい糖質が開発され、それらの特徴を生かした数々の商品が検討されており、さらにはニーズの多様化により、異なる糖質を組み合わせることが行われている。例えば、キシリトールとソルビトールとを加熱溶融し、これを冷却してキシリトールの一部または大部分を再結晶化させた後、さらに冷却固化したものである(特許文献6参照。)。また、マルチトールを主成分とするキャンディ部とキシリトールを主成分とするキャンディ部からなるハードキャンディが発売されている。商品化されたものとしては、例えばマルチトールキャンディでキシリトールキャンディをサンドイッチした三星食品株式会社製「キシリクリスタルミントのど飴(登録商標)」、マルチトールキャンディとキシリトールキャンディを左右に一体化させたロッテ株式会社製「キシリトールのど飴(登録商標)」、リング状のマルチトールキャンディの中心部にキシリトールキャンディを入れたカンロ株式会社製「キシリCのど飴」などである。しかし、これらマルチトールとキシリトールとを組み合わせたキャンディでは、糖衣物で得られる特有の滑らかな食感や味質を得ることが出来ず、また、キシリトールの結晶化に影響する食品や添加物の使用制限があることも課題の一つである。このように、糖衣物には、加熱されないことでの味覚上のメリットがあり、一方、ハードキャンディには、加熱されることによる風味上のメリットがあるが、その一方で、それに伴うデメリットが存在することが現状である。
また、単一の菓子では容易に得ることが出来ない嗜好性をもつ菓子として、ハードキャンディで均一にセンターを薄く被覆するといった技術も提案されている(特許文献7参照。)。しかし、このようにハードキャンディで全体を被覆してしまうと、ハードキャンディと被覆されるセンターとの両者の味を同時に味わうことはできず、組み合わせることによるメリットを最大限生かしきることができていない。
さらに、ハードキャンディとタブレットを組み合わせた商品も提案されているが、タブレット部の滑らかさや口どけに乏しく一体感のないものである。
かかる状況において、単一の原料や単一の製法では得ることのできないものを同時に味わうことができ、それぞれの食感や味質のデメリットを補い、メリットを生かす複合菓子の出現が望まれてきた。
特開2004−208528号公報 特開2000−316479号公報 特開平11−127785号公報 特開平9−313109号公報 特開平9−47222号公報 特開2000−139356号公報 特開2004−275004号公報
そこで本発明は、糖衣物とハードキャンディからなり、ハードキャンディと糖衣物を同時に口中で味わうことができ、かつ、それぞれのデメリットを補い合うとともに、それぞれのメリットを生かした新規な複合菓子を提供せんとするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、糖衣物の一部がハードキャンディに覆われることにより、糖衣物、ハードキャンディのそれぞれ単体では味わうことのできない味覚や食感が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる複合菓子は、糖衣物とハードキャンディ部からなり、前記糖衣物表面の10〜80%が前記ハードキャンディ部により覆われていることを特徴とするものである。
前記のような本発明にかかる複合菓子において、糖衣物の芯材が錠菓、キャンディまたはグミキャンディであることが好ましい態様である。また、ハードキャンディ部が突起を有する形状であること、またはハードキャンディ部の形状がリング型または馬蹄型であることも好ましい態様である。
本発明にかかる複合菓子は、糖衣物とハードキャンディ部とからなり、糖衣物と前記ハードキャンディとを組み合わせることで、揮発性を有する熱に弱い食品や添加物が残存しやすいという糖衣物のメリットと、煮詰まる工程で加熱調理され独特の風味を形成するというハードキャンディのメリットとを併せ持ち、しかも糖衣物表面の全体ではなく全表面積の10〜80%をハードキャンディにより覆うことで、糖衣物とハードキャンディの食感の違い、溶解スピードの変化などを同時に賞味することができ、食感や味の広がりを多様化させることができる。
また、前記糖衣物の芯材を、錠菓、キャンディまたはグミキャンディにすることや、前記ハードキャンディ部の形状を、突起を有する形状や、リング型または馬蹄型にすることにより、さらに食感や味のバリエーションを広げ、また見た目にも新しく、かつ楽しい菓子とすることができる。
本発明においては、糖衣物とハードキャンディの組み合わせにより、それぞれの食感や味質のデメリットを補い、かつそれぞれのメリットを生かしている。さらに詳しくは、糖衣物のメリットとして、揮発性を有する熱に弱い食品や添加物が残存しやすい点、芯材を錠菓、キャンディまたはグミキャンディにするなど、食感や味覚に変化を与えることができる点があげられる。反対に、糖衣物のデメリットとしては、層状であるため口中滞留中には、基本的に単一な味覚、食感となってしまう点があげられる。一方、ハードキャンディのメリットとしては、煮詰まる工程で加熱調理され独特の風味を形成する点があげられる。反対に、ハードキャンディのデメリットとして、揮発性を有する熱に弱い食品や添加物が残存しにくい点が上げられる。したがって、糖衣物とハードキャンディを組み合わせることにより、それぞれ上記のデメリットを補い、メリットを生かすことができ、なおかつ前記糖衣物全表面積の10〜80%に相当する部分をハードキャンディにより覆うことにより、ハードキャンディと糖衣物を同時に口中で味わうことができる。
本発明にかかる複合菓子を製造する具体的な方法としては、まず、芯材となる、錠菓、キャンディまたはグミキャンディなどを、予め糖類を溶解した水溶液でコーティングし、糖衣物を得る。使用できる糖類としては、砂糖、果糖、水飴、ぶどう糖、オリゴ糖やマルチトール、キシリトールなどの糖アルコール類、澱粉類などが挙げられ、それらの1種類または2種類以上の混合物であってもよい。これらの糖類の内でも、好ましくは結晶性の高い砂糖、キシリトール、マルチトール、還元パラチノースなどの糖類を使用することが望ましい。さらに好ましくは、冷感とすぐれた味質を持ち合わせたキシリトールが望ましい。なお、キシリトールと同様に冷感を感じる糖類であるエリスリトールやソルビトールなどは、キシリトールに比べて味質が劣り、嗜好性に欠ける傾向にある。ただし、前記エリスリトールやソルビトールなどを糖衣に使用する糖類の原料として一部使用することを排除するものではない。
前記糖衣液の糖度は、好ましくは60重量%〜90重量%で、さらに好ましくは68重量%〜78重量%で効率的に糖衣作業を行うことができる。この糖衣液には、ビタミン類、ミネラル、乳酸菌、食物繊維などの栄養素を添加することができ、また、香料や酸味料、調味料、着色料も同様に添加することができ、さらには果汁や乳製品なども添加することができるが、いずれも添加量は、糖衣作業に影響を与えない範囲にとどめるべきである。例えば、砂糖を使用した糖衣液の場合、香料の添加量は1重量%程度である。
前記糖衣物を製造する具体的な方法としては、まず、錠菓、キャンディ又はグミキャンディからなる芯材をレボーリングパンに入れ、前記糖衣液を均一に掛かるように散布する。レボーリングパンは10〜50rpmで回転させながら行う。次に、例えば温度5〜70℃、相対湿度45〜65%、風速3〜8m/秒程度の送風下乾燥を行う。この操作を繰り返し目的の糖衣物を得る。
一方、前記糖衣物の表面を被覆するのに用いるハードキャンディの生地原料としては、ブドウ糖、果糖等の単糖類、ショ糖、マルトース、乳糖、トレハロース、パラチノース等の二糖類、マルチトール、キシリトール、ソルビトール、パラチニットなどの糖アルコール、酸糖化水飴、酵素糖化水飴、ポリデキストロース等があげられ、これらの原料の一種または二種以上を適宜組み合わせて主成分とした一般的なハードキャンディ生地を用いることが出来る。また、キャンディ生地原料としては、上記糖以外にビタミン類などの栄養素、香料、乳製品、酸味料、調味料、甘味料、乳化剤、果汁、エキス、着色料などを添加しても良い。
本発明で使用できる香料としては、例えばレモン香料やミント香料などがある。乳製品としては、例えば練乳、バター、バターパウダーなどがある。酸味料として、例えばクエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸やフマル酸などがある。甘味料としては、例えばステビア、アスパルテームなどがある。乳化剤としては、例えばレシチンなどがある。果汁としては、例えばりんご果汁、オレンジ果汁やそれぞれの濃縮したものなどがある。エキスとしては、例えばハーブエキスがある。また、着色料としては、例えばクチナシ青色色素、赤色色素、黄色色素などがある。
本発明の複合菓子では、糖衣物の表面をハードキャンディで全て覆ってしまうのはなく、その一部、好ましくは糖衣物表面の10〜80%、さらに好ましくは40〜60%を覆うことにより、糖衣物とハードキャンディとの異なる食感、糖質、溶解スピード、味質を、口中で同時に賞味できるのであり、従来においては、このような複合菓子ができることについては、全く予期せぬことであった。
前記のように糖衣物表面の一部をハードキャンディで覆う方法としては、例えば融解したハードキャンディ生地を半球状の流し込み型にデポジットを行い、上記糖衣物を、その表面の好ましくは10〜80%、さらに好ましくは40〜60%が埋没するようハードキャンディ中に沈め、ハードキャンディで糖衣物表面を被覆する方法がある。
本発明の複合菓子の利点は、ハードキャンディで糖衣物の一部表面を被覆することで、それぞれの食感や味質のデメリットを補い、メリットを生かすことが出来、しかも口中で糖衣物とハードキャンディとを同時に賞味することが出来、さらには、糖衣物の芯材、糖衣層およびハードキャンディの原料として各種のものを用いることで、非常にバリエーションに富んだ複合菓子が出来ることにある。さらに、通常はほぼ球面状で単調な外観の糖衣物表面の一部のみをハードキャンディで被覆することにより、突起状、リング型、馬蹄型など、糖衣物表面にハードキャンディ部により各種形状に装飾を行うことが出来、美的外観においても嗜好性の優れた菓子を提供することが出来る。
本発明の好適な例として、特に、吸熱を呈するキシリトールを芯材、糖衣層の原料とした糖衣物と、糖アルコール類を主体としたシュガーレスキャンディの組み合わせがあげられる。前記糖衣物は、その結晶状態から冷涼感が強く、これにシュガーレス素材のキャンディを組み合わせることで現代のニーズにかなった好適な複合菓子となる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
(実施例1)
流動層造粒機(LAB−1型:パウレック社製)を用い、キシリトール微粉砕品500gに、2.5%アラビアガム水溶液100mlを噴霧して造粒物を得た。次に、前記造粒物にショ糖脂肪酸エステルを3.0重量%添加して、ロータリー式打錠機(CRP−25:DOTT.BONAPACE社製)を用いて直径6mmの丸型球面状に圧縮打錠し、単量0.18gのキシリトール打錠品を得た。
これとは別に、キシリトール700gに加水し糖度70%に加熱溶解し、これに対し、ショ糖脂肪酸エステルを0.01重量%、ミント香料を1重量%加え、十分混合し、糖衣液を得た。次に、レボーリングパンを用い、前記キシリトール打錠物100gを芯材として、温度50℃、相対湿度20%の環境下、回転数20rpmで回転させながら、前記糖衣液を均一に掛かるように散布し、乾燥させた。この操作を繰り返し、単量1.20gの糖衣物を得た。
さらに、前記とは別に、パラチニット1000gを溶解水300gで加熱溶解した後、生クリーム100g、乳化剤5gを添加し、ホモミキサーにて十分に攪拌後、これを真空釜で140℃、14.67kPaの条件で炊き上げ、水分値1.5%のハードキャンディ生地を得た。その後、140℃に保温した前記ハードキャンディ生地に対し、1重量%のミルク香料を添加し、半球状の流し込み型にデポジットを行い、その上から前記糖衣物を、その表面のほぼ50%が埋没するよう押し沈め、ハードキャンディで糖衣物表面を被覆した。
これにより、図1に示すような、芯材であるキシリトールタブレット1をキシリトールの糖衣層2で糖衣した糖衣物の表面のほぼ50%が、パラチニットを主成分とするハードキャンディ部3で覆われた複合菓子を得た。
得られた複合菓子は、キシリトールを主成分とする糖衣層2はミント香料がよく残存し冷涼感が強く、パラチニットを主成分とするハードキャンディ部3は加熱調理されることで独特の風味を持ったものであり、この組み合わせにより、異なる食感、糖質、溶解スピード、味質を同時に賞味できるものであった。
(実施例2)
砂糖400g、酵素糖化水飴(日本コーンスターチ社製)400gの混合物を、Brix.90、温度115℃まで煮詰め、水で膨潤したゼラチン250g(ゼラチン:水=1:1.5)と混合した後、5倍濃縮レモン果汁500g、レモン香料1g、酸味料としてクエン酸を5g加え十分混合した後、直径7.0mmの半球型のスターチモールドに充填した。このスターチモールドに充填したグミキャンディを30℃、48時間乾燥させた後、グミキャンディを取り出した。
これとは別に、キシリトール700gと酸味料としてクエン酸14gとを混合、加水し加熱溶解の後、5倍濃縮レモン果汁7g、レモン香料7gを加えて十分混合し、糖度70%の糖衣液を得た。次に前記グミキャンディ100gを芯材として、レボーリングパンを用い、温度50℃、相対湿度20%の環境下、回転数20rpmで回転させながら、前記糖衣液を均一に掛かるように散布し、乾燥させた。この操作を繰り返し、単量1.20gの糖衣物を得た。
さらに前記とは別に、マルチトール960gと酸味料としてクエン酸30gを混合し、溶解水300gを加え加熱溶解した後、これを真空釜で140℃、14.67kPaの条件で炊き上げ、水分値1.5%のハードキャンディ生地を得た。その後、140℃で保温した前記ハードキャンディ生地に対し、1重量%のレモン香料を添加し、外周面に突起を有する半球状の流し込み型にデポジットを行い、その上から上記糖衣物を、その表面のほぼ50%が埋没するように押し沈め、ハードキャンディで糖衣物表面を被覆した。
これにより、図2に示すような、芯材としてのグミキャンディ4をキシリトールの糖衣層5で糖衣した糖衣物の表面のほぼ50%が、マルチトールを主成分とし、突起を有するハードキャンディ部6により覆われた複合菓子を得た。
得られた複合菓子は、キシリトールを主成分とする糖衣層5はレモン香料がよく残存し冷涼感が強く、マルチトールを主成分とするハードキャンディ部6は加熱調理されることで独特の風味を持ったものであり、この組み合わせにより、異なる食感、糖質、溶解スピード、味質を同時に賞味でき、また見た目にも嗜好性がある複合菓子ができた。
(実施例3)
実施例2と同様にしてグミキャンディを得た。これとは別に、砂糖700gに加水し加熱溶解の後、ビタミンCを10g、レモン香料7gを加え十分混合して糖度70%の糖衣液を得た。次に、前記グミキャンディ100gを芯材として、レボーリングパンを用い、温度50℃、相対湿度20%の環境下、回転数20rpmで回転させながら、前記糖衣液を均一に掛かるように散布し、乾燥させた。この操作を繰り返し、単量1.20gの糖衣物を得た。
さらに前記とは別に、パラチニット1000gを溶解水300gで加熱溶解した後、これを真空釜で140℃、14.67kPaの条件で炊き上げ、水分値1.5%のハードキャンディ生地を得た。その後、140℃で保温した前記ハードキャンディ生地に対し、1重量%のレモン香料を添加し、外周面に突起を有する半球状の流し込み型にデポジットを行い、その上から上記糖衣物を、その表面のほぼ50%が埋没するように押し沈め、ハードキャンディで糖衣物表面を被覆した。
これにより、図2に示すような、芯材としてのグミキャンディ4を砂糖の糖衣層5で糖衣した糖衣物の表面のほぼ50%が、パラチニットを主成分とし、突起を有するハードキャンディ部6により覆われた複合菓子を得た。
得られた複合菓子は、砂糖を主成分とする糖衣層5は糖衣特有のなめらかな食感を有し、パラチニットを主成分とするハードキャンディ部6は加熱調理されることで独特の風味を持ったものであり、この組み合わせにより、異なる食感、糖質、溶解スピード、味質を同時に賞味でき、また見た目にも嗜好性がある複合菓子ができた。
(実施例4)
流動層造粒機(LAB−1型:パウレック社製)を用い、砂糖500gに、2.5%アラビアガム水溶液100mlを噴霧して造粒物を得た。次に、前記造粒物にショ糖脂肪酸エステルを3.0重量%添加して、ロータリー式打錠機(CRP−25:DOTT.BONAPACE社製)を用いて直径6mmの丸型球面状に圧縮打錠し、単量0.18gの砂糖打錠品を得た。
これとは別に、砂糖700gに加水し加熱溶解し、糖度70%の糖衣液を得た。次に、前記砂糖打錠品100gを芯材として、レボーリングパンを用い、温度50℃、相対湿度20%の環境下、回転数20rpmで回転させながら、前記糖衣液を均一に掛かるように散布し、乾燥させた。この操作を繰り返し、単量1.20gの糖衣物を得た。
さらに、前記とは別に、黒砂糖890g、酵素糖化水飴100gを溶解水300gで加熱溶解し、これを真空釜で140℃、14.67kPaの条件で炊き上げ、水分値1.5%のハードキャンディ生地を得た。その後、140℃で保温した前記ハードキャンディ生地を、半球状の流し込み型にデポジットを行い、その上から前記糖衣物を、その表面のほぼ50%が埋没するよう押し沈め、ハードキャンディで糖衣物表面を被覆した。
これにより、図1に示すような、芯材である砂糖タブレット1を砂糖の糖衣層2で糖衣した糖衣物の表面のほぼ50%がハードキャンディ(黒飴)3で覆われた複合菓子を得た。
得られた複合菓子は、砂糖を主成分とする糖衣層2は糖衣特有のなめらかな食感を有し、ハードキャンディ部(黒飴)3は加熱調理されることで独特の風味を持ったものであり、この組み合わせにより、異なる食感、糖質、溶解スピード、味質を同時に賞味できるものであった。
(実施例5)
実施例1と同様にして得た糖衣物を、上方に開口した半球状中心部の開口縁全周にわたって、前記中心部と同方向に開口した樋状の鍔部を前記中心部と連通した状態で一体に設けた流し込み型の前記中心部にセットし、実施例1と同様にして炊き上げ、140℃で保温したハードキャンディ生地を、前記糖衣物をセットした流し込み型の樋状の鍔部に、該糖衣物の円周上をリング状に覆うようにデポジットを行い、ハードキャンディを糖衣物表面に被覆した。
これにより、図3に示すような、芯材であるキシリトールタブレット1をキシリトールの糖衣層2で糖衣した糖衣物表面のほぼ25%が、パラチニットを主成分とするリング型のハードキャンディ部3で覆われた複合菓子を得た。
得られた複合菓子は、キシリトールを主成分とする糖衣層2はミント香料がよく残存し冷涼感が強く、パラチニットを主成分とするハードキャンディ部3は加熱調理されることで独特の風味を持ったものであり、この組み合わせにより、異なる食感、糖質、溶解スピード、味質を同時に賞味でき、また見た目にも嗜好性がある複合菓子ができた。
(実施例6)
実施例1と同様にして得た糖衣物を、上方に開口した半球状の中心部の開口縁に、その周方向の一部を除いて、前記中心部と同方向に開口した樋状の鍔部を前記中心部と連通した状態で一体に設けた流し込み型の前記中心部にセットし、実施例1と同様にして炊き上げ、140℃で保温したハードキャンディ生地を、前記糖衣物をセットした型の樋状鍔部に、該糖衣物の円周上を馬蹄型状に覆うようにデポジットを行い、ハードキャンディを糖衣物表面に被覆した。
これにより、図4に示すような、芯材であるキシリトールタブレット1をキシリトールの糖衣層2で糖衣した糖衣物表面のほぼ20%が、パラチニットを主成分とする馬蹄型のハードキャンディ部3で覆われた複合菓子を得た。
得られた複合菓子は、キシリトールを主成分とする糖衣層2はミント香料がよく残存し冷涼感が強く、パラチニットを主成分とするハードキャンディ部3は加熱調理されることで独特の風味を持ったものであり、この組み合わせにより、異なる食感、糖質、溶解スピード、味質を同時に賞味でき、また見た目にも嗜好性がある複合菓子ができた。
(比較例1)
実施例1と同様にして、糖衣物表面のほぼ50%をハードキャンディで被覆し、さらに露出している残りの糖衣物表面に、140℃で保温した前記ハードキャンディ生地をのせ、その上から半球状の型を被せて押しかため、ハードキャンディで糖衣物の全表面を被覆した。
これにより、図5に示すように、芯材であるキシリトールタブレット1をキシリトールの糖衣層2で糖衣した糖衣物表面の100%が、パラチニットを主成分とするハードキャンディ部3で覆われた複合菓子を得た。
この方法によって得られた複合菓子は、実施例1のようにキシリトールを主成分とする糖衣層2はミント香料がよく残存し冷涼感が強く、パラチニットを主成分とするハードキャンディ部3は加熱調理されることで独特の風味を持ったものであるが、糖衣物とハードキャンディとの味覚を、なめ始めから同時に味わうことはできず、糖衣物とハードキャンディとを組み合わせることによるメリットを生かすことができていないものであった。
最近では食品分野において、数多くの新しい糖質が開発され、それらの特徴を生かした数々の商品が検討されており、さらにはニーズの多様化により、異なる糖質を組み合わせることが行われている。このように、ニーズが多様化するなかで、本発明は、製法の異なる糖衣物とハードキャンディの組み合わせからなり、それぞれのメリットを生かし、かつデメリットを補い合い、両者を同時に賞味することにより、糖衣物とハードキャンディの食感の違い、溶解スピードの変化などにより、食感や味の広がりを多様化させることができる。この技術は食品分野のニーズの多様化において非常に有用な技術であるといえる。
本発明の実施例1、4の複合菓子を示す説明図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明の実施例2、3の複合菓子を示す説明図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明の実施例5の複合菓子を示す説明図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明の実施例6の複合菓子を示す説明図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 比較例1の複合菓子を示す説明図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
符号の説明
1 タブレット
2 糖衣層
3 ハードキャンディ部
4 グミキャンディ
5 糖衣層
6 ハードキャンディ部

Claims (6)

  1. 糖衣物とハードキャンディ部からなり、前記糖衣物表面の10〜80%が前記ハードキャンディ部により覆われていることを特徴とする複合菓子。
  2. 前記糖衣物の芯材が錠菓であることを特徴とする請求項1に記載の複合菓子。
  3. 前記糖衣物の芯材がキャンディであることを特徴とする請求項1に記載の複合菓子。
  4. 前記糖衣物の芯材がグミキャンディであることを特徴とする請求項1に記載の複合菓子。
  5. 前記ハードキャンディ部が突起を有する形状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の複合菓子
  6. 前記ハードキャンディ部の形状がリング型または馬蹄型であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の複合菓子。
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