本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態に係る基板処理システムSYSの概略的な構成を示す平面図である。図2は、基板処理システムSYSの概略的な構成を示す正面図である。図3は、基板処理システムSYSの概略的な構成を示す側面図である。
本実施形態では、基板処理システムSYSの構成を説明するにあたり、表記の簡単のため、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。当該XYZ座標系においては、図中左右方向をX方向と表記し、平面視でX方向に直交する方向をY方向と表記する。X方向軸及びY方向軸を含む平面に垂直な方向はZ方向と表記する。X方向、Y方向及びZ方向のそれぞれは、図中の矢印の方向が+方向であり、矢印の方向とは反対の方向が−方向であるものとして説明する。
図1〜図3に示すように、基板処理システムSYSは、例えば工場などの製造ラインに組み込まれて用いられ、基板Sの所定の領域に薄膜を形成するシステムである。基板処理システムSYSは、ステージユニットSTUと、基板搬入ユニットLDUと、基板処理ユニットSPUと、基板搬出ユニットULUと、搬送ユニットCRUと、制御ユニットCNUとを備えている。
基板処理システムSYSは、ステージユニットSTUが例えば脚部材などを介して床面に支持されており、基板処理ユニットSPU、基板搬入ユニットLDU、基板搬出ユニットULU及び搬送ユニットCRUがステージユニットSTUの上面に配置された構成になっている。基板処理ユニットSPU、基板搬入ユニットLDU、基板搬出ユニットULU及び搬送ユニットCRUは、各ユニット内部がカバー部材によって覆われた状態になっている。基板処理システムSYSは、基板処理ユニットSPU、基板搬入ユニットLDU及び基板搬出ユニットULUがX軸方向に沿った直線上に配列されている。基板処理ユニットSPUは、基板搬入ユニットLDUと基板搬出ユニットULUとの間に設けられている。ステージユニットSTUのうち基板処理ユニットSPUが配置される部分の平面視中央部は、他の部分に対して−Z方向に窪んだ状態になっている。
本実施形態の基板処理システムSYSの処理対象である基板Sとしては、例えばシリコンなどの半導体基板、液晶パネルを構成するガラス基板、ハードディスクを構成する基板などが挙げられる。本実施形態では、例えばハードディスクを構成する基板であり、ガラスなどからなる円盤状の基材の表面にダイヤモンドがコーティングされた基板であって、平面視中央部に開口部(図12、図13等参照)が設けられた基板Sを例に挙げて説明する。
本実施形態の基板処理システムSYSにおける基板Sの搬入及び搬出は、当該基板Sを複数枚収容可能なカセットCを用いて行われるようになっている。カセットCは枡状に形成された容器であり、複数の基板Sの基板面が対向するように当該基板Sを一列に収容可能になっている。したがって、カセットCは、Z軸方向に基板Sを立てた状態で当該基板Sを収容する構成になっている。カセットCは、底部に開口部(図9及び図10を参照)を有している。各基板Sは当該開口部を介してカセットCの底部に露出した状態で収容されるようになっている。カセットCは、平面視で矩形状に形成されており、例えば図2に示すように+Z側の各辺部分に係合部Cxを有している。本実施形態では、カセットCとして、基板Sを搬入する際に用いられる搬入用カセットC1と、基板Sを搬出する際に用いられる搬出用カセットC2との2種類のカセットが用いられる。搬入用カセットC1には処理前の基板Sのみが収容され、搬出用カセットC2には処理後の基板Sのみが収容される。搬入用カセットC1は基板処理ユニットSPUと基板搬入ユニットLDUとの間で用いられる。搬出用カセットC2は基板処理ユニットSPUと基板搬出ユニットULUとの間で用いられる。したがって、搬入用カセットC1と搬出用カセットC2とが混合されて用いられることは無い。搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2は、例えば同一形状、同一寸法に形成されている。
(基板搬入ユニット)
基板搬入ユニットLDUは、基板処理システムSYSのうち−X側に配置されている。基板搬入ユニットLDUは、処理前の基板Sを収容した搬入用カセットC1が供給されると共に空の搬入用カセットC1が回収されるユニットである。基板搬入ユニットLDUはY軸方向が長手になっており、複数の搬入用カセットC1がY軸方向に沿って待機可能になっている。
基板搬入ユニットLDUは、カセット出入口10及びカセット移動機構(第2移動機構)51を備えている。カセット出入口10は、基板搬入ユニットLDUを覆うカバー部材の−Y側に設けられた開口部である。カセット出入口10は、処理前の基板Sを収容した搬入用カセットC1の入口(供給口)であり、空の搬入用カセットC1の出口(回収口)である。
カセット移動機構11は、例えばベルトコンベア機構などの駆動機構を有している。本実施形態では、当該駆動機構として搬送ベルト(供給用ベルト11a及び回収用ベルト11b)を有している。搬送ベルトは、基板搬入ユニットLDUの+Y側端部から−Y側端部にかけてY軸方向に延設されており、X軸方向に2本並ぶように配置されている。
供給用ベルト11aは、2本の搬送ベルトのうち−X側に配置された搬送ベルトである。供給用ベルト11aの+Z側が搬送面となっている。供給用ベルト11aは、当該搬送面が+Y方向に移動するように回転する構成となっている。供給用ベルト11aの搬送面上には、カセット出入口10を介して基板搬入ユニットLDU内へ入ってきた搬入用カセットC1が複数載置されるようになっている。当該搬入用カセットC1は、供給用ベルト11aの回転によって搬送ユニットCRU側へ移動するようになっている。
回収用ベルト11bは、2本の搬送ベルトのうち+X側に配置された搬送ベルトである。回収用ベルト11bの+Z側が搬送面となっている。回収用ベルト11bは、搬送面が−Y方向に移動するように回転する構成となっている。回収用ベルト11bの搬送面上には、空の搬入用カセットC1が複数載置されるようになっている。当該搬入用カセットC1は、回収用ベルト11bの回転によってカセット出入口10側へ移動するようになっている。
本実施形態では、例えば供給用ベルト11a上及び回収用ベルト11b上にそれぞれ5箇所ずつ設けられた待機位置(容器待機部)で搬入用カセットC1が待機可能になっている。基板搬入ユニットLDUでは、供給用ベルト11a及び回収用ベルト11bを回転させることによって搬入用カセットC1の待機位置を移動させることができるようになっており、当該待機位置を移動させることによって搬入用カセットC1の搬送時間を短縮させることが可能になっている。
(基板処理ユニット)
基板処理ユニットSPUは、基板処理システムSYSのうち基板搬入ユニットLDUの+X側であってX軸方向のほぼ中央に配置されている。基板処理ユニットSPUは、基板Sに対してレジストなどの液状体を塗布して薄膜を形成する処理や、基板Sの周辺部分に形成された薄膜を除去する処理など、基板Sに対する各種処理を行うユニットである。基板処理ユニットSPUは、塗布装置(基板処理領域)CTと、周縁部除去装置EBRと、バッファ機構(基板搬入領域、基板搬出領域)BFと、基板搬送装置(搬送装置)SCとを備えている。
塗布装置CTは、基板処理ユニットSPUのうち平面視ほぼ中央に配置されており、ステージユニットSTUの窪んだ部分の上面に固定されている。塗布装置CTは、基板Sに液状体の薄膜を塗布形成する装置である。本実施形態では、塗布装置CTは、インプリント処理を行わせるための薄膜を基板S上に形成する。塗布装置CTは、当該薄膜の構成材料である液状体を基板S上に吐出する不図示のノズルを有している。塗布装置CTは、−X側及び+X側の両側からアクセスすることができるようになっている。したがって、例えば−X側及び+X側の両側から基板Sの搬入及び搬出が可能になっている。塗布装置CTは、X軸方向のほぼ中央部に設定される塗布位置(図中破線で示す部分)で塗布処理を行うようになっている。
周縁部除去装置EBRは、塗布装置CTの+X側であって基板処理ユニットSPUの−Y側の端辺に沿った位置に設けられている。周縁部除去装置EBRは、基板Sの周縁部に形成された薄膜を除去する装置である。周縁部除去装置EBRによる除去処理は基板Sに形成された薄膜が乾燥しないうちに行うことが好ましい。このため、周縁部除去装置EBRは、塗布装置CTから基板Sを短時間で搬送可能な位置に配置されていることが好ましい。周縁部除去装置EBRは、例えば基板Sを回転させながら当該基板Sの周縁部を溶解液に浸すことで基板S周縁部に形成された薄膜を溶解して除去する不図示のディップ部を有している。
バッファ機構BFは、基板処理ユニットSPUの+Y側端辺に沿った位置であってX軸方向に塗布装置CTを挟んだ2箇所の位置に設けられている。2箇所のバッファ機構BFのうち、塗布装置CTの−X側に配置されるバッファ機構が搬入側バッファ機構(基板搬入領域)BF1であり、塗布装置CTの+X側に配置されるバッファ機構が搬出側バッファ機構(基板搬出領域)BF2である。
搬入側バッファ機構BF1は、基板処理ユニットSPU内へ供給されてくる搬入用カセットC1を待機させる部分である。搬入側バッファ機構BF1には、カセット移動機構(第3移動機構)20が設けられている。カセット移動機構20は、例えばベルトコンベア機構などの駆動機構を有している。本実施形態では、駆動機構として2つの搬送ベルト20a及び20bが設けられている。
搬送ベルト20aは、搬入側バッファ機構BF1のX軸方向に沿った領域に設けられている。搬送ベルト20aの+Z側の面が搬送面になっており、供給されてくる搬入用カセットC1は当該搬送面上に載置されるようになっている。搬送ベルト20aは、搬送面がX軸方向へ移動するように回転する構成となっている。搬送ベルト20aの回転により、搬入用カセットC1が搬入側バッファ機構BF1内をX軸方向に移動可能になっている。搬送ベルト20bは、搬入側バッファ機構BF1内のX軸方向の中央部に設けられている。搬送ベルト20bの+Z側の面が搬送面になっており、当該搬送面に搬入用カセットC1が載置されるようになっている。搬送ベルト20bは、搬送面がY軸方向に沿って移動するように回転する構成となっている。搬送ベルト20bの回転により、搬入用カセットC1がY軸方向に移動するようになっている。このように、カセット移動機構20によって、各搬入用カセットC1は待機位置が移動するようになっている。
搬入側バッファ機構BF1は、搬送ベルト20aの形成領域に沿って複数、例えば3つの搬入用カセットC1をX軸方向に並べて待機させるようになっている(第2容器待機部)。図中−X側の待機位置P1は、例えば基板処理ユニットSPUへ供給されてくる搬入用カセットC1の待機位置である。図中X軸方向の中央の待機位置P2は、待機位置P1から移動してきた搬入用カセットC1の待機位置である。図中+X側の待機位置P3は、待機位置P2から移動してきた搬入用カセットC1の待機位置である。
待機位置P2内には、上記搬送ベルト20bの+Y側端部が配置されている。このため、待機位置P2に配置される搬入用カセットC1は、搬送ベルト20bによって待機位置P2に対して−Y側に移動し、当該移動先の待機位置P4で待機できるようになっている。待機位置P4の+Z方向上には、基板SのローディングポジションLPが設けられている。基板Sは、このローディングポジションLPを経由して塗布装置CTへ搬送されるようになっている。
搬出側バッファ機構BF2は、基板処理ユニットSPU内へ供給されてくる搬出用カセットC2を待機させる部分である。搬出側バッファ機構BF2には、カセット移動機構(第3移動機構)22が設けられている。カセット移動機構22は、例えばベルトコンベア機構などの駆動機構を有している。本実施形態では、搬入側バッファ機構BF1と同様、駆動機構として2つの搬送ベルト22a及び22bが設けられている。
搬送ベルト22aは、搬出側バッファ機構BF2のX軸方向に沿った領域に設けられている。搬送ベルト22aの+Z側の面が搬送面になっており、供給されてくる搬出用カセットC2は当該搬送面上に載置されるようになっている。搬送ベルト22aは、搬送面がX軸方向へ移動するように回転する構成となっている。搬送ベルト22aの回転により、搬出用カセットC2が搬出側バッファ機構BF2内をX軸方向に移動可能になっている。搬送ベルト22bは、搬出側バッファ機構BF2内のX軸方向の中央部に設けられている。搬送ベルト20bと同様、搬送ベルト22bの+Z側の面が搬送面になっており、当該搬送面に搬出用カセットC2が載置されるようになっている。搬送ベルト22bは、搬送面がY軸方向に沿って移動するように回転する構成となっている。搬送ベルト22bの回転により、搬出用カセットC2がY軸方向に移動するようになっている。このように、カセット移動機構22によって、各搬出用カセットC2は待機位置が移動するようになっている。
搬出側バッファ機構BF2は、搬送ベルト22aの形成領域に沿って複数、例えば3つの搬出用カセットC2をX軸方向に並べて待機させるようになっている(第2容器待機部)。図中−X側の待機位置P5は、例えば基板処理ユニットSPUへ供給されてくる搬出用カセットC2の待機位置である。図中X軸方向の中央の待機位置P6は、待機位置P5から移動してきた搬出用カセットC2の待機位置である。図中+X側の待機位置P7は、待機位置P6から移動してきた搬出用カセットC2の待機位置である。
待機位置P6内には、上記搬送ベルト22bの+Y側端部が配置されている。このため、待機位置P6に配置される搬出用カセットC2は、搬送ベルト22bによって待機位置P6に対して−Y側に移動し、当該移動先の待機位置P8で待機できるようになっている。待機位置P8の+Z方向上には、基板SのアンローディングポジションUPが設けられている。基板Sは、このアンローディングポジションUPを経由して塗布装置CTから搬出用カセットC2側へ搬送されてくるようになっている。
基板搬送装置SCは、基板処理ユニットSPUのY軸方向中央の位置であって塗布装置CTをX軸方向に挟む2箇所の位置に設けられている。2箇所の基板搬送装置SCのうち、塗布装置CTの−X側に配置されている装置が搬入側搬送装置SC1であり、塗布装置CTの+X側に配置されている装置が搬出側搬送装置SC2である。搬入側搬送装置SC1、搬出側搬送装置SC2及び塗布装置CTは、X軸方向に沿った直線上に配置されている。
搬入側搬送装置SC1は、塗布装置CT及び搬入側バッファ機構BF1のローディングポジションLPにそれぞれアクセスし、これらの間で基板Sを搬送する。図4は、搬入側搬送装置の構成を示す模式図である。図1〜図4に示すように、搬入側搬送装置SC1は、基部30と、アーム部31と、保持部(吸引部)32とを有している。
基部30は、ステージユニットSTUのうち窪んだ部分の上面に設けられている。基部30は、固定台30aと、回転台30bと、回転機構30cと、支持部材30dとを有している。
固定台30aは、ステージユニットSUTの窪んだ部分の上面に固定されている。基部30は、当該固定台30aを介して位置ずれしないようにステージユニットSUT上に固定された状態になっている。回転台30bは、回転機構30cを介して固定台30a上に配置されている。回転台30bは、固定台30aに対しZ軸を回転軸として回転可能に設けられている。回転機構30cは、固定台30aと回転台30bとの間に設けられており、回転台30bに対して回転力を付与する駆動機構である。支持部材30dは、−Z側の端部が回転台30b上に固定された支柱部材である。支持部材30dは、回転台30bの複数箇所、例えば2箇所に設けられている。支持部材30dの+Z側の端部は、アーム部31内に挿入されている。
アーム部31は、基部30の支持部材30dによって支持されている。アーム部31は、保持部32を基板処理ユニットSPU内の異なる位置に移動させる。アーム部31は、五角柱に形成された筐体31aを有している。筐体31aの先端面31bには、開口部31cが設けられている。筐体31aの内部には、回転機構33と、吸引機構34と、移動機構35とが設けられている。
回転機構33は、筐体31a内の+Z側に配置されている。回転機構33は、モータ装置33aと、回転軸部材33bとを有している。モータ装置33aと回転軸部材33bとは図中左右方向に一体的に移動可能になっている。モータ装置33aは、回転軸部材33bに回転力を付与する駆動装置である。回転軸部材33bは、XY平面に対して平行となるように配置された断面視円形の棒状部材である。
回転軸部材33bは、モータ装置33aの駆動力により当該円の中心を回転軸として回転するようになっている。回転軸部材33bは、一端が開口部31cから筐体31aの外部に突出するように(突出部33c)配置されている。回転軸部材33bの突出部33c側の端面には、保持部32を取り付けるための凹部33dが設けられている。凹部33dは、断面視円形に形成されている。突出部33cは、凹部33dに保持部32を取り付けた状態で当該保持部32を固定させる固定機構を有している。当該固定機構によって保持部32を固定させることにより、回転軸部材33bと保持部32とが一体的に回転するようになっている。
回転軸部材33bは、貫通孔33eを有している。貫通孔33eは、回転軸部材33bの凹部33dの底面33fと、当該回転軸部材33bの他方側の端面33gとの間を回転軸方向に沿って貫通するように形成されている。貫通孔33eを介して、回転軸部材33bの凹部33dの底面33f側と端面33g側とが連通された状態になっている。
吸引機構34は、回転軸部材33bの端面33g側に設けられている。吸引機構34は、吸引ポンプ34aなどの吸引装置を有している。吸引ポンプ34aは、回転軸部材33bの端面33gにおいて貫通孔33eに接続されている。吸引ポンプ34aは、回転軸部材33bの端面33gから貫通孔33eを吸引することで、当該貫通孔33eに連通された凹部33dの底面33f上を吸引可能になっている。
移動機構35は、筐体31a内の−Z側に配置されている。移動機構35は、モータ装置35aと、回転軸部材35bと、可動部材35cとを有している。モータ装置35aは、回転軸部材35bに回転力を付与する駆動装置である。回転軸部材35bは、一端がモータ装置35aの内部に挿入された断面視円形の棒状部材である。回転軸部材35bは、モータ装置35aによって当該円の中心を回転軸として回転するようになっている。
可動部材35cは、螺合部35dと、接続部35eとを有している。螺合部35dは、回転軸部材35bと一体的に形成されており、表面には不図示のネジ山を有している。接続部35eは、回転機構33の例えばモータ装置33aに固定されている。接続部材35eの下面にはネジ山が形成されており、当該ネジ山と螺合部35dに形成されたネジ山とがかみ合うようになっている。
モータ装置35aの駆動によって回転軸部材35bが回転すると、回転軸部材35bと螺合部35dとが一体的に回転するようになっている。螺合部35dの回転により、当該螺合部35dのネジ山とかみ合った接続部材35eが図中左右方向に移動するようになっており、接続部材35e及び当該接続部材35eに固定された回転機構33が図中左右方向に一体的に移動するようになっている。当該移動により、回転機構33の図中右端に設けられた保持部33が図中左右方向に移動するようになっている。
保持部32は、アーム部31の凹部33dに対して着脱可能に固定されている。保持部32は、例えば吸着力などの保持力を用いて基板Sを保持する。保持部32は、吸引部材36と、閉塞部材37とを有している。吸引部材36と閉塞部材37とは着脱可能に設けられている。
図5は、吸引部材36の構成を示す図である。図5(a)は吸引部材36の正面図であり、図5(b)は吸引部材36の側面図である。
吸引部材36は、吸着部36aと、装着部36bとを有している。吸着部36aは、吸引部材36の図中正面側に設けられており、円盤状に形成されている。吸着部36aは、基板Sを吸着する部分である。吸着部36aの正面側の端面は、基板Sを吸着する吸着面36eとなっている。当該吸着面36eには、溝部36cが形成されている。溝部36cは、正面視で例えば+状に形成されている。溝部36cは、吸着部36aの正面視中央部に近づくにつれ、吸着面36eに対して徐々に深くなるように形成されている。
装着部36bは、吸引部材36の図中背面側であって吸引部材36の背面視中央部に設けられ、棒状に形成されている。装着部36bは、凹部33dに挿入される部分である。装着部36bの背面側の端面は、装着時に凹部33dの底部に当接する当接面36fとなっている。装着部36bは、自身の径が凹部33dの径以下となるように形成されている。
吸引部材36には、貫通孔36dが形成されている。貫通孔36dは、正面視で吸着部36a及び装着部36bの中央部に設けられ、当該吸着部36a及び装着部36bを正面側から背面側に貫通するように形成されている。貫通孔36dは、吸着部36a側において溝部36cに接続されている。貫通孔36dを介して、溝部36cを含めた吸着面36e側と当接面36f側とが連通された状態になっている。
装着部36bを凹部33dに取り付けた場合、貫通孔36dは回転軸部材33bの貫通孔33eに連通された状態となる。このため、吸引部材36の吸着面36e側は、貫通孔33e及び貫通孔36dを介して吸引機構34の吸引ポンプ34aに接続された状態となる。
図6は、閉塞部材37の構成を示す図である。図6(a)は閉塞部材37の正面図であり、図6(b)は閉塞部材37の側面図である。
閉塞部材37は、円板状に形成された閉塞部37aと、閉塞部37aの背面視中央部に設けられた円柱状の係合部37bとを有している。
閉塞部37aは、基板Sの開口部の径よりも小さい径となるように形成されており、基板Sの開口部内に挿入させることが可能になっている。閉塞部37aの厚さ(図6(b)の左右方向の寸法)は、基板Sの厚さよりも薄くなるように形成されており、閉塞部37aを基板Sの開口部内に挿入した場合に閉塞部37aが基板Sからはみ出ないようになっている。
係合部37bは、吸着部36aの貫通孔36dに挿入可能に設けられている。係合部37bは、自身の径が貫通孔36dの径以下となるように形成されている。係合部37bは、自身の厚さ方向の寸法(図6(b)の左右方向の寸法)が吸着部36aに形成される溝部36cの最も深い位置と吸着部36aの吸着面との間の寸法よりも小さくなるように形成されている。係合部37bは、貫通孔36dに挿入可能になっている。
図7は、閉塞部材37を吸引部材36に装着させた状態を示す正面図である。図8(a)は、図7におけるA−A断面に沿った形状を示す図である。図8(b)は、図7におけるB−B断面に沿った形状を示す図である。
閉塞部材37は、係合部37bを吸引部材36の貫通孔36dに挿入することにより、吸引部材36に装着されるようになっている。装着時は、閉塞部37aの背面側が吸着部36aの吸着面によって支持された状態になっており、正面視で溝部36cの一部が閉塞部37aによって塞がれた状態になっている。係合部37bの厚さ方向の寸法が、溝部36cの最も深い位置と吸着面との間の寸法よりも小さいため、図8(a)に示すように、係合部37bによって貫通孔36dが完全に塞がれることは無く、溝部36cと貫通孔36dとの間に隙間が形成された状態になっている。
このように構成された搬入側搬送装置SC1は、アーム部31がZ軸を回転軸として回転したり、XY平面方向に移動したりすることによって、塗布装置CTとローディングポジションLPとの両方に保持部32をアクセスさせる構成になっている。アーム部31などに配置される各回転軸部材は、複数の軸部材をカップリングによって接続させた構成であっても構わない。
図1〜図3に戻って、搬出側搬送装置SC2は、塗布装置CT、搬出側バッファ機構BF2のアンローディングポジションUP及び周縁部除去装置EBRにそれぞれアクセスし、これらの間で基板Sを搬送する。搬出側搬送装置SC2は、基部40(固定台40a、回転台40b)と、アーム部41と、保持部42とを有している。搬出側搬送装置SC2の構成は、搬入側搬送装置SC1と同一の構成になっているため、各構成要素の説明を省略する。図4〜図8には、搬入側搬送装置SC1の各構成要素に対応する搬出側搬送装置SC2の構成要素を、括弧内の符号によって示している。以下、搬出側搬送装置SC2の構成要素について言及する際には、対応する搬入側搬送装置SC1の構成要素と同一の名称を用い、当該名称の後に図4〜図8の括弧内の符号を付して記載することとする。
基板処理ユニットSPUは、上記構成の他、基板ローディング機構(ピックアップ機構)21及び基板アンローディング機構27を有している。基板ローディング機構21は、待機位置P4の近傍に配置されている。図9〜図11は、基板ローディング機構21の構成を概略的に示す図である。
これらの図に示すように、基板ローディング機構21は、基板上部保持機構23と、基板下部保持機構24とを有している。基板上部保持機構23は、待機位置P4の+X側に配置されている。基板上部保持機構23は、基板Sの+Z側を保持してZ軸方向に移動する。基板上部保持機構23は、昇降部材23aと、クランプ部材23bと、昇降機構23cとを有している。
昇降部材23aは、側面視L字状に形成された支柱部材であり、Z軸方向に移動可能に設けられている。昇降部材23aは、Z軸方向に延在する支柱部分と、当該支柱部分の上端からX軸方向に突出する突出部分とを有している。このうち支柱部分は、搬入用カセットC1の+Z端面よりも+Z側まで設けられている。昇降部材23aのうち突出部分は、平面視でローディングポジションLPに重なる位置に配置されている。当該突出部分の−Z側には、基板Sの形状に合うように凹部が形成されている。
クランプ部材23bは、昇降部材23aの当該凹部に取り付けられている。したがって、当該クランプ部材23bについても平面視でローディングポジションLPに重なる位置に設けられていることになる。昇降機構23cは、昇降部材23aに取り付けられた駆動部であり、搬入用カセットC1の−Z側に配置されている。昇降機構23cとしては、例えばエアシリンダなどの駆動機構を用いることができる。
基板下部保持機構24は、平面視でローディングポジションLPの中央部に重なる位置に設けられている。基板下部保持機構24は、基板Sの−Z側を保持してZ軸方向に移動する。基板下部保持機構24は、昇降部材24aと、クランプ部材24bと、昇降機構24cとを有している。昇降部材24aは、棒状に形成された支柱部材であり、Z軸方向に移動可能に設けられている。クランプ部材24bは、昇降部材24aの+Z側の先端に取り付けられており、当該クランプ部材24bについても平面視でローディングポジションLPの中央部に重なる位置に配置されていることになる。昇降機構24cは、昇降部材24aに取り付けられた駆動部であり、搬入用カセットC1の−Z側に配置されている。昇降機構24cとしては、例えばエアシリンダなどの駆動機構を用いることができる。
基板上部保持機構23の昇降機構23cと、基板下部保持機構24の昇降機構24cとは、それぞれ独立して動作させることが可能であると共に、両者を連動させて動作させることも可能となっている。
基板アンローディング機構27は、待機位置P8の近傍に配置されている。基板アンローディング機構27は、基板ローディング機構21と同一の構成になっている。図9〜図11には、基板ローディング機構21の各構成要素(ローディングポジションLPを含む)に対応する基板アンローディング機構27の構成要素(アンローディングポジションUPを含む)を、括弧内の符号によって示している。
基板アンローディング機構27は、基板上部保持機構25と、基板下部保持機構26とを有している。基板上部保持機構25は、昇降部材25aと、クランプ部材25bと、昇降機構25cとを有している。基板下部保持機構26は、昇降部材26aと、クランプ部材26bと、昇降機構26cとを有している。基板アンローディング機構27の各構成要素の位置関係や機能などについては、基板ローディング機構21の対応する構成要素と同一であるため、説明を省略する。
(基板搬出ユニット)
図1〜図3に戻って、基板搬出ユニットULUは、基板処理システムSYSのうち基板処理ユニットSPUの+X側に配置されている。基板搬出ユニットULUは、処理後の基板Sを収容した搬出用カセットC2が回収されると共に空の搬出用カセットC2が供給されるユニットである。基板搬出ユニットULUはY軸方向が長手になっており、複数の搬出用カセットC2をY軸方向に沿って配置可能になっている。
基板搬出ユニットULUは、カセット出入口60及びカセット移動機構(第2移動機構)61を備えている。カセット出入口60は、基板搬出ユニットULUを覆うカバー部材の−Y側に設けられた開口部である。カセット出入口60は、空の搬出用カセットC2の入口(供給口)であり、処理後の基板Sを収容した搬出用カセットC2の出口(回収口)である。
カセット移動機構61は、例えばベルトコンベア機構などの駆動機構を有している。本実施形態では、当該駆動機構として搬送ベルトを有している。搬送ベルトは、基板搬出ユニットULUの+Y側端部から−Y側端部にかけてY軸方向に延設されており、X軸方向に2本並ぶように配置されている。
供給用ベルト61aは、2本の搬送ベルトのうち−X側に配置された搬送ベルトである。供給用ベルト61aの+Z側が搬送面となっている。供給用ベルト61aは、当該搬送面が+Y方向に移動するように回転する構成となっている。供給用ベルト61aの搬送面上には、カセット出入口60を介して基板搬出ユニットULU内へ入ってきた搬出用カセットC2が複数載置されるようになっている。当該搬出用カセットC2は、供給用ベルト61aの回転によって搬送ユニットCRU側へ移動するようになっている。
回収用ベルト61bは、2本の搬送ベルトのうち+X側に配置された搬送ベルトである。回収用ベルト61bの+Z側が搬送面となっている。回収用ベルト61bは、搬送面が−Y方向に移動するように回転する構成となっている。回収用ベルト61bの搬送面上には、処理後の基板Sを収容した搬出用カセットC2が複数載置されるようになっている。当該搬出用カセットC2は、回収用ベルト61bの回転によってカセット出入口60側へ移動するようになっている。
本実施形態では、例えば供給用ベルト61a上及び回収用ベルト61b上にそれぞれ5つずつ設けられた待機位置(容器待機部)で搬出用カセットC2が待機可能になっている。基板搬出ユニットULUでは、供給用ベルト61a及び回収用ベルト61bを回転させることによって搬出用カセットC2の待機位置を移動させることができるようになっており、当該待機位置を移動させることによって搬出用カセットC2の搬送時間を短縮させることが可能になっている。
(搬送ユニット)
搬送ユニットCRUは、基板処理システムSYS内の+Y側端辺に沿った領域に配置されており、基板処理ユニットSPU、基板搬入ユニットLDU及び基板搬出ユニットULUのそれぞれに接するように設けられている。搬送ユニットCRUは、基板処理ユニットSPUと基板搬入ユニットLDUとの間で搬入用カセットC1を搬送すると共に、基板処理ユニットSPUと基板搬出ユニットULUの間で搬出用カセットC2を搬送する。搬送ユニットCRUは、レール機構RL及びカセット搬送装置CCを有している。
レール機構RLは、ステージユニットSTU上に固定されており、搬送ユニットCRUの−X側端部から+X側端部までX軸方向に直線状に延設されている。レール機構RLは、カセット搬送装置CCの移動位置を案内する案内機構である。レール機構RLは、Y軸方向に並んで配置される平行な2本のレール部材70を有している。
カセット搬送装置CCは、2本のレール部材70を平面視で跨ぐように当該2本のレール部材70上に設けられている。カセット搬送装置CCは、基板処理ユニットSPUのバッファ機構BF、基板搬入ユニットLDU及び基板搬出ユニットULUのそれぞれにアクセスし、搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2を保持して搬送する搬送装置である。カセット搬送装置CCは、可動部材71と、カセット支持板72と、支持板回転機構73と、カセット保持部材74と、保持部材昇降機構75と、保持部材スライド機構76とを有している。
可動部材71は、平面視でH字状に形成されており、2本のレール部材70に嵌合する凹部71aを有している。可動部材71は、不図示の駆動機構(モータ機構など)を例えば内部に有している。可動部材71は、当該駆動機構の駆動力によりレール部材70に沿った直線状の移動区間を移動可能になっている。
カセット支持板72は、可動部材71に固定された平面視矩形の板状部材である。カセット支持板72は、搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2の底部の寸法よりも大きい寸法に形成されており、当該搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2を載置した状態で安定させることができるようになっている。カセット支持板72は、可動部材71に固定されているため、可動部材71と一体的に移動するようになっている。
支持板回転機構73は、Z軸を回転軸としたXY平面上でカセット支持板72を回転させる回転機構である。支持板回転機構73は、カセット支持板72を回転させることにより、カセット搬送装置CC上に載置される搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2の長手方向の向きを変化させることができるようになっている。
カセット保持部材74は、平面視でカセット支持板72の+Y側に配置された平面視U字状の保持部材である。カセット保持部材74は、X軸方向上の位置がカセット支持板72と重なるように設けられている。カセット保持部材74は、不図示の支持部材を介して可動部材71に支持されており、可動部材71と一体的に移動するようになっている。カセット保持部材74のU字の両端部分は、それぞれ搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2に設けられた係合部Cxに係合する保持部74aとなっている。保持部74a(U字の両端部分)のX軸方向の間隔は、搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2に設けられる係合部Cxの間隔に合わせて調節可能になっている。カセット保持部材74は、保持部74aを係合部Cxに係合させることにより、搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2に対してZ軸方向の保持をより確実に行うことができるようになっている。
保持部材昇降機構75は、カセット保持部材74に設けられ、当該カセット保持部材74をZ軸方向に移動させる移動機構である。保持部材昇降機構75としては、例えばエアシリンダなどの駆動機構を用いることができる。保持部材昇降機構75によってカセット保持部材74を+Z方向に移動させることで、カセット保持部材74に保持される搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2を持ち上げることができるようになっている。逆に保持部材昇降機構75によってカセット保持部材74を−Z方向に移動させることで、持ち上げたカセットを載置することができるようになっている。
保持部材スライド機構76は、カセット保持部材74に設けられ、当該カセット保持部材74をY軸方向に移動させる移動機構である。保持部材スライド機構76は、Y軸方向に延在するガイドバー76aと、当該ガイドバー76aに沿って移動する可動部材76bとを有している。可動部材76bはカセット保持部材74に固定されている。可動部材76bがガイドバー76aに沿ってY軸方向に移動することにより、カセット保持部材74は可動部材76bと一体的にY軸方向に移動するようになっている。
(制御ユニット)
制御ユニットCNUは、基板処理システムSYSのステージユニットSTU内に設けられている。制御ユニットCNUは、例えば基板処理ユニットSPUでの基板処理動作、基板搬入ユニットLDUや基板搬出ユニットULUでのカセット移動動作、搬送ユニットCRUでの搬送動作など上記各ユニットでの諸動作を制御する制御装置や、上記各ユニットで必要となる材料の供給源などを備えている。材料の供給源としては、例えば液状体の供給源や、洗浄液の供給源などが挙げられる。
次に、上記のように構成された基板処理システムSYSの動作を説明する。基板処理システムSYSの各ユニットで行われる動作は、制御ユニットCNUによって制御される。以下の説明では、動作が行われるユニットを主体として説明するが、実際には制御ユニットCNUの制御に基づいて各動作が行われる。
(カセット供給動作)
まず、処理前の基板Sを収容した搬入用カセットC1を基板搬入ユニットLDUに配置させ、空の搬出用カセットC2を基板搬出ユニットULUに配置させるカセット供給動作を説明する。
例えば不図示の供給装置等により、処理前の基板Sを収容した搬入用カセットC1がカセット出入口10を介して基板搬入ユニットLDU内に供給されてくる。基板搬入ユニットLDUは、供給用ベルト11aを回転させながら搬入用カセットC1を順次供給させる。この動作により、基板搬入ユニットLDU内には処理前の基板Sを収容した搬入用カセットC1が複数配列される。
一方、例えば不図示の供給装置等により、空の搬出用カセットC2がカセット出入口60を介して基板搬出ユニットULU内に供給されてくる。基板搬出ユニットULUは、供給用ベルト61aを回転させながら搬出用カセットC2を順次供給させる。この動作により、基板搬出ユニットULU内には空の搬出用カセットC2が複数配列される。
(カセット搬送動作)
次に、基板搬入ユニットLDUに供給された搬入用カセットC1及び基板搬出ユニットULUに供給された搬出用カセットC2を、それぞれ基板処理ユニットSPUへ搬送する。このカセット搬送動作は、搬送ユニットCRUに設けられたカセット搬送装置CCを用いて行う。
搬入用カセットC1の搬送動作を説明する。搬送ユニットCRUは、カセット搬送装置CCを基板搬入ユニットLDUにアクセスさせて搬入用カセットC1を取り込ませ、当該カセット搬送装置CCを搬入側バッファ機構BF1へ移動させる。搬送ユニットCRUは、カセット搬送装置CCを移動させた後、搬入側バッファ機構BF1の待機位置P1に搬入用カセットC1を載置させる。基板搬入ユニットLDUは、取り込みが行われた後、供給用ベルト11aを移動させ、残りの搬入用カセットC1を全体的に+Y方向に移動させておく。搬入用カセットC1の移動により供給用ベルト11a上の−Y側端部のスペースが空くので、不図示の供給機構により新たな搬入用カセットC1を当該空いたスペースに供給させておく。
搬出用カセットC2の搬送動作についても同様に、搬送ユニットCRUは、カセット搬送装置CCを基板搬出ユニットULUにアクセスさせて搬出用カセットC2を取り込ませ、搬出側バッファ機構BF1へカセット搬送装置CCを移動させる。搬送ユニットCRUは、カセット搬送装置CCを移動させた後、搬出側バッファ機構BF2の待機位置P5に搬出用カセットC2を載置させる。基板搬出ユニットULUは、取り込みが行われた後、供給用ベルト61aを移動させ、残りの搬出用カセットC2を全体的に+Y方向に移動させておく。搬出用カセットC2の移動により供給用ベルト61a上の−Y側端部のスペースが空くので、不図示の供給機構により新たな搬出用カセットC2を当該空いたスペースに供給させておく。
(基板処理動作)
次に、基板処理ユニットSPUにおける処理動作を説明する。
基板処理ユニットSPUでは、処理前の基板Sを収容した搬入用カセットC1と空の搬出用カセットC2とを移動させる移動動作、搬入用カセットC1に収容された基板Sのローディング動作、基板Sに液状体を塗布する塗布動作、基板Sに形成された薄膜の周辺部を除去する周縁部除去動作、処理後の基板Sのアンローディング動作及び空になった搬入用カセットC1と処理後の基板Sを収容した搬出用カセットC2とを移動させる移動動作がそれぞれ行われる。上記各動作に加え、ローディング動作と塗布動作との間、塗布動作と周縁部除去動作との間及び整形動作とアンローディング動作との間には、基板Sの搬送動作が行われる。
これらの動作のうち、まず搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2の移動動作を説明する。基板処理ユニットSPUは、搬入側バッファ機構BF1の待機位置P1に搬送された搬入用カセットC1を搬送ベルト20aによって待機位置P2へ移動させ、当該待機位置P2へ移動させた搬入用カセットC1を搬送ベルト20bによって更に待機位置P4へと移動させる。同様に、基板処理ユニットSPUは、搬出側バッファ機構BF2の待機位置P5に搬送された搬出用カセットC2を搬送ベルト22aによって待機位置P6へ移動させ、当該待機位置P6へ移動させた搬出用カセットC2を搬送ベルト22bによって更に待機位置P8へと移動させる。これらの動作により、基板処理ユニットSPU内に搬送されてきた搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2が処理開始時の位置に配置されることとなる。
次に、基板Sのローディング動作を説明する。基板処理ユニットSPUは、搬入用カセットC1が待機位置P4に配置されていることを確認した後、基板上部保持機構23をクランプ位置に配置させると共に、基板下部保持機構24の昇降部材24aを+Z方向へ移動させる。この移動により、昇降部材24aの+Z側端部に取り付けられたクランプ部材24bが搬入用カセットC1内に収容された基板Sのうち最も−Y側に配置された1枚の−Z側に当接し、当該クランプ部材24bによって基板Sの−Z側が保持される。
基板Sの−Z側を保持した後、基板処理ユニットSPUは、保持状態を維持したまま昇降部材24aを+Z方向に更に移動させる。この移動により、基板下部保持機構24によって基板Sが+Z側に持ち上げられ、基板Sの+Z側が基板上部保持機構23のクランプ部材23bに当接し、当該クランプ部材23bによって基板Sの+Z側が保持される。基板Sは、基板上部保持機構23のクランプ部材23b及び基板下部保持機構24のクランプ部材24bの両方によって保持された状態となる。
基板処理ユニットSPUは、クランプ部材23b及びクランプ部材24bによって基板Sを保持したまま、昇降部材23a及び昇降部材24aを同時に+Z方向へ移動させる。基板処理ユニットSPUは、昇降部材23a及び昇降部材24aの移動が等速となるように昇降機構23c及び昇降機構24cを連動させる。基板Sは、クランプ部材23b及びクランプ部材24bによって保持された状態で+Z方向へ移動する。基板処理ユニットSPUは、基板SがローディングポジションLPに配置されたら、昇降部材23a及び昇降部材24aの移動を停止させる。このようにして、基板Sのローディング動作を行う。
ローディング動作の後、基板処理ユニットSPUは、搬入側搬送装置SC1の保持部32をローディングポジションLPへアクセスさせ、当該ローディングポジションLPに配置された基板Sを保持部32に保持させる。保持部32をローディングポジションLPへアクセスさせる際、基板処理ユニットSPUは、回転台30bを回転させてアーム部31の先端面31bを+Y側に向けると共に、モータ装置35aを駆動させてアーム部31をY軸方向に移動させる。このアーム部31の移動に伴い、アーム部31の先端面31bに取り付けられた保持部32は、ローディングポジションLPにアクセスされる。
図12は、保持部32をローディングポジションLPにアクセスさせたときの状態を示す断面図である。図13は、図12の状態を基板Sに対して保持部32とは反対側から見た時の様子を示す図である。これらの図に示すように、保持部32がローディングポジションLPにアクセスされる際、吸引部材36の吸着面36eが基板Sに当接されると共に、閉塞部材37が基板Sの開口部Saに嵌入される。閉塞部材37が開口部Sa内部に配置されることになり、開口部Saとの間に隙間38を形成するように開口部Saの一部を塞いだ状態となる。
保持部32をアクセスさせた後、基板処理ユニットSPUは、吸引ポンプ34aを作動させる。この動作により、貫通孔33e及び貫通孔36dを介して溝部36c内が吸引され、溝部36c内が負圧になる。溝部36c内が負圧になることで、当該溝部36c上に配置される基板S及び閉塞部材37が吸着面36e側に引き寄せられ、基板Sが吸着面36eに吸着されて保持された状態となる。
この動作においては、吸引部材36の吸着面36eが基板Sの非処理部分S2内に当接されるため、基板Sの処理部分S1に影響を及ぼすことなく基板Sが吸引される。溝部36cの一部が基板Sの開口部Saをはみ出し基板Sの表面に跨った状態となるため、基板Sの表面についても確実に吸着することができる。
閉塞部材37が吸着面36e側に引き寄せられても、貫通孔36dと係合部37bとの間に間隔が開いた状態になっているため、吸引動作の妨げにはならない。閉塞部材37が開口部Saの中央部を塞いでいるため、当該中央部がふさがれていない場合に比べて、基板Sに対して吸引力が効率的に作用することとなる。
基板処理ユニットSPUは、保持部32によって基板Sを保持させた後、クランプ部材23b及びクランプ部材24bによる保持力を解除し、基板Sが保持部32のみに保持された状態とする。この状態から、基板処理ユニットSPUは、保持力を解除させたクランプ部材23b及びクランプ部材24bを−Z方向へ退避させるとともに、搬入側搬送装置SC1の回転台30bを回転させ、基板Sを保持したまま塗布装置CT内の塗布位置へ搬送させる。
次に、基板Sに液状体を塗布する塗布動作を説明する。この塗布動作には、塗布装置CTが用いられる。基板処理ユニットSPUは、基板Sを高速で回転させた状態で塗布装置CTに設けられた不図示のノズルを基板Sの塗布領域にアクセスさせて当該ノズルから基板Sへ液状体を吐出させる。本実施形態では、当該基板Sを回転させる際に、搬入側搬送装置SC1によって基板Sを保持させた状態で当該搬入側搬送装置SC1を用いて基板Sを回転させる。
具体的には、基板処理ユニットSPUは、基板Sを処理位置に配置させた状態でモータ装置33aを作動させる。モータ装置33aの作用によって回転軸部材33bが回転し、回転軸部材33bに保持される吸引部材36が当該回転軸部材33bと一体的に回転する。この動作によって基板Sを回転させながら、基板Sの処理部分S1上に液状体を吐出する。吐出された液状体は、回転の遠心力によって基板Sの外周まで行き渡り、基板Sの処理部分S1の全面に薄膜が形成される。
塗布動作の後、基板処理ユニットSPUは、塗布装置CT内の基板Sに対して、+X側から搬出側搬送装置SC2の保持部42をアクセスさせ、当該保持部42によって基板Sを保持させる。保持部42による基板Sの保持動作は、上記の保持部32による基板Sの保持動作と同一である。この動作により、基板Sの一方の面が搬入側搬送装置SC1の保持部32によって保持され、基板Sの他方の面が搬出側搬送装置SC2の保持部42によって保持された状態となる。
基板処理ユニットSPUは、保持部42によって基板Sを保持させた後、吸引ポンプ34aの作動を停止させて保持部32による保持を解除させる。この動作により、基板Sは搬出側搬送装置SC2の保持部42のみによって保持されることになり、基板Sが搬入側搬送装置SC1から搬出側搬送装置SC2へと受け渡されることになる。
次に、基板Sの周囲に形成された薄膜を除去する周縁部除去動作を説明する。この周縁部除去動作には、周縁部除去装置EBRが用いられる。周縁部除去装置EBR内に配置された基板Sの周縁部をディップ部内の溶解液に浸し、この状態で基板Sを回転させると、溶解液に浸された周縁部の薄膜が溶解して除去される。本実施形態では、周縁部除去動作において基板Sを回転させる際に、搬出側搬送装置SC2によって基板Sを保持させた状態で当該搬出側搬送装置SC2を用いて基板Sを回転させる。
具体的には、基板Sの受け渡し後、基板処理ユニットSPUは、回転台40bを回転させると共にアーム部41を適宜伸縮させて、保持部42を周縁部除去装置EBRにアクセスさせる。アクセス後、基板処理ユニットSPUは、アーム部41を移動させる、あるいはディップ部を移動させることにより、基板Sの周縁部をディップ部の溶解液内に浸す。この状態で、基板処理ユニットSPUは、搬出側搬送装置SC2のモータ装置43aを作動させる。モータ装置43aの作用によって回転軸部材43bが回転し、回転軸部材43bに保持される吸引部材46が当該回転軸部材43bと一体的に回転する。この回転により、基板Sの周縁部の薄膜が除去されることになる。
周縁部除去動作の後、基板処理ユニットSPUは、基板上部保持機構25のクランプ部材25bがアンローディングポジションUPの+Z側に位置するように昇降部材25aを移動させる。昇降部材25aの移動後、基板処理ユニットSPUは、搬出側搬送装置SC2の保持部42によって基板Sを保持させた状態で回転台40bを回転させると共にアーム部41を適宜伸縮させて、保持部42をアンローディングポジションUPにアクセスさせる。この動作により、基板SがアンローディングポジションUPに配置される。
次に、基板Sのアンローディング動作を説明する。基板処理ユニットSPUは、基板SがアンローディングポジションUPに配置されていることを確認した後、基板上部保持機構25の昇降部材25aを−Z方向へ移動させると共に、基板下部保持機構26の昇降部材26aを+Z方向へ移動させる。この移動により、昇降部材25aの−Z側に取り付けられたクランプ部材25bが基板Sの+Z側に当接すると共に、昇降部材26aの+Z側端部に取り付けられたクランプ部材26bが基板Sの−Z側に当接し、当該クランプ部材25b及びクランプ部材26bによって基板Sの+Z側及び−Z側がそれぞれ保持される。
基板処理ユニットSPUは、クランプ部材25b及びクランプ部材26bの両方によって基板Sが保持されていることを確認した後、搬出側搬送装置SC2の吸引ポンプ44aの作動を停止させ、保持部42による基板Sの保持を解除する。この動作により、基板Sを保持するのはクランプ部材25b及びクランプ部材26bのみとなる。基板処理ユニットSPUは、クランプ部材25b及びクランプ部材26bによる保持状態を維持したまま昇降部材25a及び昇降部材26aを−Z方向に同時に移動させる。基板処理ユニットSPUは、昇降部材25a及び昇降部材26aの移動が等速となるように昇降機構25c及び昇降機構26cを連動させる。基板Sは、クランプ部材25b及びクランプ部材26bによって保持された状態で−Z方向へ移動する。
昇降部材25aの突出部分が搬出用カセットC2に近づいたら、基板処理ユニットSPUは、クランプ部材25bによる保持力を解除させると共に昇降部材25aの移動を停止させ、昇降部材26aのみを−Z方向へ移動させる。基板Sは、クランプ部材26bの保持力によってのみ保持された状態で−Z方向に移動する。
基板処理ユニットSPUは、基板Sが搬出用カセットC2内の収容位置に到達するまでクランプ部材26bによる保持を継続させる。当該収容位置に到達後、基板処理ユニットSPUは、クランプ部材26bによる保持を解除させ、昇降部材26aを−Z方向へ移動させる。この動作により、基板Sが搬出用カセットC2内に収容される。
上記各動作の説明では、搬入用カセットC1の最も−Y側に収容された1枚の基板Sについて順を追って動作を行っていく様子を説明したが、実際には、複数の基板Sについて連続して動作が行われる。この場合、基板処理ユニットSPUは、搬送ベルト20bを回転させ、搬入用カセットC1に収容される残りの基板Sのうち最も−Y側の基板SがローディングポジションLPに平面視で重なる位置に配置されるように当該搬入用カセットC1を−Y方向に移動させる。
同様に、基板処理ユニットSPUは、搬送ベルト22bを回転させ、搬出用カセットC2内の収容位置のうち最も−Y側の収容位置がアンローディングポジションUPに平面視で重なる位置に配置されるように当該搬出用カセットC2を−Y方向に移動させる。基板処理ユニットSPUは、搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2について当該移動を行わせながら、上記の各処理を繰り返し行わせる。
複数の基板Sについて処理を行わせる場合、基板処理ユニットSPUは、当該複数の基板Sについて並行して処理動作を行わせる。具体的には、ある基板Sについて塗布動作を行わせている間、他の基板Sについては周縁部除去動作を行わせ、更にこれらとは異なる基板Sについてはローディング動作やアンローディング動作を行わせる、というように複数の基板Sについて並行して処理動作を行わせる。このように並行処理を行わせることで、基板Sの待機時間を極力短縮させるようにし、基板Sの処理タクトの短縮を図っている。
搬入用カセットC1内に収容されていた全ての基板Sの処理が完了した場合、当該搬入用カセットC1は空の状態になり、待機位置P8に待機する搬出用カセットC2の全ての収容位置が処理後の基板Sで満たされた状態になる。基板処理ユニットSPUは、この状態を確認した後、搬送ベルト20bを上記とは逆向きに回転させて搬入用カセットC1を待機位置P4から待機位置P2へと移動させ、更には搬送ベルト20aを回転させて搬入用カセットC1を待機位置P3へと移動させる。同様に、基板処理ユニットSPUは、搬送ベルト22bを上記とは逆向きに回転させて搬出用カセットC2を待機位置P8から待機位置P6へ移動させ、更には搬送ベルト22aを回転させて搬出用カセットC2を待機位置P7へと移動させる。
(カセット搬送動作)
次に、空になった搬入用カセットC1を基板搬入ユニットLDUへ搬送すると共に処理後の基板Sが収容された搬出用カセットC2を基板搬出ユニットULUへ搬送するカセット搬送動作を説明する。
搬入用カセットC1の搬送動作を説明する。この搬送動作は、上記の搬送動作で用いたカセット搬送装置CCを用いて行う。搬送ユニットCRUは、カセット搬送装置CCを基板処理ユニットSPUの搬入側バッファ機構BF1まで移動させ、待機位置P3で待機している空の搬入用カセットC1の取り込み動作をカセット搬送装置CCに行わせる。
搬入用カセットC1の取り込み後、搬送ユニットCRUは、カセット搬送装置CCを基板搬入ユニットLDUへ向けて−X方向に移動させる。当該移動後、搬送ユニットCRUは、カセット支持板72上に載置された空の搬入用カセットC1を回収用ベルト11bの+Y側端部上に載置させ、カセット保持部材74を+Y側へ退避させる。
搬出用カセットC2の搬送動作を説明する。この搬送動作は、上記搬入用カセットC1の搬送動作と同様、カセット搬送装置CCを用いて行う。搬送ユニットCRUは、基板処理ユニットSPUの搬出側バッファ機構BF2までカセット搬送装置CCをX軸方向に移動させ、待機位置P7で待機している搬出用カセットC2の取り込みをカセット搬送装置CCに行わせる。
取り込み動作の後、搬送ユニットCRUは、カセット搬送装置CCを基板搬出ユニットULUへ向けて+X方向に移動させる。当該移動後、搬送ユニットCRUは、カセット支持板72上に載置された搬出用カセットC2を回収用ベルト61bの+Y側端部上に載置させ、カセット保持部材74を+Y側へ退避させる。
(カセット回収動作)
次に、空になった搬入用カセットC1及び処理後の基板Sを収容した搬出用カセットC2を回収するカセット回収動作を説明する。
基板搬入ユニットLDUは、空になった搬入用カセットC1が搬送されてきたことを確認した後、回収用ベルト11bを回転させ、カセット出入口10を介して当該搬入用カセットC1を基板搬入ユニットLDUの外部へ搬送させる。搬入用カセットC1が基板搬入ユニットLDUに搬送されてくる度に、この動作を繰り返す。
同様に、基板搬出ユニットULUは、処理後の基板Sを収容した搬出用カセットC2が搬送されてきたことを確認した後、回収用ベルト61bを回転させ、−Y方向へ移動させ、カセット出入口60を介して当該搬出用カセットC2を基板搬出ユニットULUの外部へ搬送させる。搬出用カセットC2が基板搬出ユニットULUに搬送されてくる度に、この動作を繰り返す。
(カセット補充動作)
搬送ユニットCRUは、待機位置P1及び待機位置P5が空いた状態になっていることを確認した後、カセット搬送装置CCによって当該待機位置P1及び待機位置P5に次の搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2を搬送させる。搬送ユニットCRUは、まずカセット搬送装置CCを基板搬入ユニットLDUまで移動させて次の搬入用カセットC1を取り込ませる。取り込み動作の後、搬送ユニットCRUは、カセット搬送装置CCを搬入側バッファ機構BF1まで移動させ、取り込んだ搬入用カセットC1を待機位置P1に載置させる。同様に、搬送ユニットCRUは、カセット搬送装置CCを基板搬出ユニットULUに移動させて次の搬出用カセットC2を取り込ませ、その後カセット搬送装置CCを搬出側バッファ機構BF2に移動させて搬出用カセットC2を待機位置P5に載置させる。
搬入用カセットC1が待機位置P1から待機位置P2へ移動し、搬出用カセットC2が待機位置P5から待機位置P6へ移動すると、待機位置P1及び待機位置P5が再び空いた状態になる。この空いた状態の待機位置P1及び待機位置P5には、更に次の搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2を搬送しそれぞれ待機させることができる。このように、搬入側バッファ機構BF1及び搬出側バッファ機構BF2の待機位置P1及び待機位置P5が空いた状態になる毎に、搬送ユニットCRUは、基板搬入ユニットLDUから搬入用カセットC1を搬送させ、基板搬出ユニットULUから搬出用カセットC2を搬送させる。
以上のように、本実施形態によれば、基板Sを吸引して保持する保持部32が、基部30に設置されたアーム部31に対して回転可能に設けられているので、保持部32によって基板Sを保持したまま当該基板Sを回転させることができる。このため、塗布装置CTや周縁部除去装置EBRなどの基板処理領域で基板Sを回転させる場合であっても、回転機構などに対して基板Sの受け渡しを行う必要が無い。基板Sの受け渡しが無い分、基板Sの搬送から基板Sの処理までの工程を迅速に行うことができるので、基板処理システムSYS全体のタクトを短縮することができ、スループットを向上させることが可能となる。本実施形態では、アーム部31に保持部32を回転させる回転機構33が搭載されているので、装置構成をより小型化することができる。
また、本実施形態によれば、開口部Saを有する基板Sの処理を行う場合、溝部36cが当該開口部Saに沿った基板Sの表面を吸引するので、基板Sの外周部から当該溝部36cによって吸引される部分まで広い領域を処理対象とすることができる。本実施形態では、溝部36cが基板Sの非処理部分S2を吸引可能に配置されているので、基板Sの処理部分S1に影響を及ぼすことなく基板Sを吸引することができる。
また、本実施形態によれば、保持部32が開口部Saに嵌入させる閉塞部材37を有しているので、当該閉塞部材37によって開口部Saの少なくとも一部が塞がれることになる。これにより、基板Sを吸引する際には、開口部Saを含む領域を吸引する場合であっても吸引力を低下させずに吸引することができ、より確実に基板Sを保持することができる。
本実施形態によれば、閉塞部材37が保持部32の他の部分に対して着脱可能に設けられているので、例えば閉塞部材37が不要の場合には当該他の部分に対して取り外すことができる。また、例えば寸法の異なる複数の閉塞部材37を使い分けることもできるため、開口部Saの寸法の異なる基板Sを処理する場合であっても対応可能である。これにより、吸引保持の形態を多様化させることができる。
また、本実施形態によれば、閉塞部材37の閉塞部37aの厚さが基板Sの厚さ以下であることとしたので、当該閉塞部37aが基板Sの吸着面とは反対面側に突出するのを防ぐことができる。これにより、基板Sの吸着面とは反対側に他の部材を配置させやすくすることができる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態においては、塗布装置CTにおいて保持部32によって基板Sを保持したまま回転させる際に、基板Sの一方の面のみを保持して回転させる構成としたが、これに限られることは無く、基板Sの両面を保持して回転させる構成としても構わない。
図14は、基板Sの両面を保持して回転させる一形態を示す図であり、塗布装置CT内の構成を示している。同図に示すように、塗布動作を行う際に例えば基板Sのうち保持部32によって保持された面とは反対の面(以下、裏面と表記する。)を保持する第2保持部81を塗布装置CT内に配置しておく構成であっても構わない。この構成では、第2保持部81は、当接部81aと、軸部81bとを有している。
当接部81aは、保持部32の吸着面36eと同一の寸法、形状を有する当接面81cを有している。当接面81cは、基板Sの裏面のうち吸着面36eに重なる領域に当接可能に設けられている。軸部81bは、当接部81aの中央部に設けられており、不図示の支持部材によって回転可能に支持されている。軸部81bを基板S側へ押圧する押圧機構が別途設けられた構成としても構わない。
この構成では、保持部32の回転によって基板Sが回転すると、当該基板Sの回転が第2保持部81に伝達され、第2保持部81が従動的に回転する構成となっている。基板Sの表面側及び裏面側で同一の領域を保持することができるため、基板Sを回転させる場合であっても、基板Sが保持部32から脱落するのを確実に回避することができる。押圧機構が設けられる構成であれば、基板Sを両面から支持することが可能となるため、基板Sの脱落をより確実に回避することができる。
図15は、基板Sの両面を保持して回転させる他の形態を示す図であり、塗布装置CT内の構成を示している。同図に示すように、塗布動作を行う際に基板Sの裏面を保持すると共に、自身も主動的に回転する回転保持部82を塗布装置CTに配置しておく構成であっても構わない。この構成では、回転保持部82は、モータ装置82aと、回転保持部材82bとを有している。
モータ装置82aは、回転保持部材82bに回転力を付与する装置であり、保持部32側のモータ装置33aと同程度の駆動力を有している。モータ装置33a及びモータ装置82aの回転数は、上記の制御ユニットCNUなどにおいて制御可能になっている。回転保持部材82bは、当接部82cと、軸部82dとを有している。
当接部82cは、図14に示す当接部81aと同様、保持部32の吸着面36eと同一の寸法、形状を有する当接面82eを有している。当接面82eは、基板Sの裏面のうち吸着面36eに重なる領域に当接可能に設けられている。軸部82dは、当接部82cの中央部に設けられており、端部がモータ装置82aに接続されている。軸部82dを基板S側へ押圧する押圧機構が別途設けられていても構わない。
この構成では、吸着面36eと当接面82eによって基板Sを両面から保持することができると共に、モータ装置33aの駆動によって保持部32を回転させ、モータ装置82aによって当接部82cを回転させることで、基板Sの両面から回転駆動力を供給することができるので、モータ装置33aの負担を低減させることができる。押圧機構が設けられる構成であれば、基板Sを両面から支持し、しかも両面から回転させることとなるため、基板Sの回転の精度をより高めることが可能となる。
図14及び図15に示す構成では、塗布装置CT内で塗布動作を行う場合に有効であるが、これに限られることは無く、例えば周縁部除去装置EBR内の図14及び図15に示す構成と同様の構成にしておくようにしても構わない。これにより、搬出側搬送装置SC2の処理についても、上記同様基板Sの脱落をより確実に防ぐことができると共に、モータ装置43aの負担を低減させることができる。
図14及び図15に示す構成では、基板Sを吸着する吸着面36e及び第2保持部81の当接面81c、また、吸着面36e及び回転保持部82の当接面82eが、基板Sの重なる部分を両面から保持する構成としたが、これに限られることは無く、基板Sの表面と基板Sの裏面とで異なる位置を保持する構成であっても構わない。
また、図14及び図15に示す構成では、第2保持部81及び回転保持部82を塗布装置CT内に配置させておく構成としたが、これに限られることは無く、塗布装置CTの外部に配置させる構成とし、必要に応じて塗布装置CT内にアクセスできるような構成であっても構わない。
また、上記第2保持部81及び回転保持部82に変えて、搬出側搬送装置SC2に上記動作を行わせる構成であっても構わない。この場合、搬出側搬送装置SC2のモータ装置43aの動作を停止させることで、上記第2保持部81を用いる場合と同様の効果を得ることができる。また、搬出側搬送装置SC2のモータ装置43aの動作を行わせることで、上記回転保持部82を用いる場合と同様の効果を得ることができる。
搬出側搬送装置SC2を用いる場合、基板Sの塗布動作を完了した後、搬出側搬送装置SC2に基板Sを保持させる動作を行わせる必要が無いため、基板Sを搬入側搬送装置SC1から搬出側搬送装置SC2へと受け渡す動作が短縮されることになる。このため、処理タクトをより短縮させることができ、スループットの一層の向上を図ることができる。
また、上記実施形態おいては、基板搬送装置SCのアーム部31、41をXY平面に平行な方向に移動可能な構成としたが、これに限られることは無く、例えばアーム部31、41をZ軸方向上に移動可能な構成としても構わない。この構成は、アーム部31、41内に別途駆動機構を配置することで実現可能である。これにより、アーム部31、41の移動可能範囲が広がるため、保持部32、42のアクセス可能領域が広がることになる。これにより、より多彩な動作を行わせることができる。
また、上記実施形態においては、アーム部31、41を移動させる移動機構35や、保持部32、42を回転させる回転機構33がアーム部31、41の内部に配置された構成を説明したが、これに限られることは無く、アーム部31、41の外側に配置された構成としても構わない。これにより、アーム部31、41をスリム化することができ、基板搬送時の負担を軽減させることができる。
また、上記実施形態においては、閉塞部材37の厚さが基板Sの厚さよりも薄くなっている構成としたが、これに限られることは無く、閉塞部材37の厚さと基板Sの厚さとが同一となるように閉塞部材37を形成しても構わない。この場合であっても、上記実施形態と同一の効果を得ることができる。
また、上記実施形態においては、閉塞部材37が吸引部材36に対して着脱可能に設けられている構成としたが、これに限られることは無く、例えば閉塞部材37と吸引部材36とが一体化された構成であっても構わない。この場合、閉塞部材37を吸引部材36に対して着脱させる工程が不要になる。また、閉塞部材37を設けないようにした構成であっても構わない。
また、上記実施形態においては、吸着部36aの吸着面36eに設けられる溝部36cの形状として、当該溝部36cが正面視で+状に形成された例を説明したが、これに限られることは無く、他の形状であっても構わない。この場合、吸着面36eが基板Sに当接した状態において、溝部36cが基板Sの表面に重なるように配置されていることが好ましい。これにより、基板Sの表面を確実に吸引することができるため、吸着の精度を高めることが可能となる。
また、上記実施形態においては、基板搬送装置SCが基板処理ユニットSPU内の2箇所に配置された構成としたが、これに限られることは無く、例えば基板搬送装置SCが1箇所に配置された構成であっても構わないし、3箇所以上に配置された構成であっても構わない。
また、上記実施形態において、基板搬入ユニットLDUはカセット移動機構11としてベルトコンベア機構を有している構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無く、これに限られることは無く、ベルトコンベア機構以外にも例えば搬入用カセットC1の係合部Cxを保持するホーク部材を有する構成であっても構わない。このホーク部材としては、例えばカセット搬送装置CCのカセット保持部材74と同様の構成とすることができる。ホーク部材によって搬入用カセットC1の係合部Cxを保持して基板搬入ユニットLDU内を移動させる構成とすることができる。当該ホーク部材は、基板搬出ユニットULUのカセット移動機構61として用いることも可能である。
また、上記実施形態においては、搬入側バッファ機構BF1及び搬出側バッファ機構BF2において、搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2の待機位置を移動する機構として搬送ベルト20a、20b、22a及び22bを例に挙げて説明したが、これに限られることは無く、例えば搬入側バッファ機構BF1において、搬入用カセットC1を待機位置P1、待機位置P2、待機位置P4、待機位置P2、待機位置P3と順に移動させる移動機構を設ける構成であっても構わない。バッファ機構BF2においても同様に、搬出用カセットC2を待機位置P5、待機位置P6、待機位置P8、待機位置P6、待機位置7と順に移動させる移動機構を設ける構成であっても構わない。
このような移動機構としては、例えば搬入用カセットC1、搬出用カセットC2の係合部Cxを保持するホーク部材を有する構成などが挙げられる。このホーク部材としては、上記同様、例えばカセット搬送装置CCのカセット保持部材74と同様の構成とすることができる。
また、上記実施形態では、搬入側搬送装置SC1と搬出側搬送装置SC2とがそれぞれ単独で基板Sを保持して回転させる構成としたが、これに限られることは無く、例えば搬入側搬送装置SC1と搬出側搬送装置SC2とで1つの基板Sの表裏を挟むように保持して回転させる構成であっても構わない。この場合、搬入側搬送装置SC1及び搬出側搬送装置SC2のうち一方を主動的に回転させ、他方を従動的に回転させる構成としても構わないし、両方を主動的に回転させる構成としても構わない。搬入側搬送装置SC1と搬出側搬送装置SC2とで基板Sの表裏を保持することにより、基板Sの表面側及び裏面側の気流等の状態を極力等しくすることができる。基板Sの両面側の状態を調整することにより、基板Sの両面に塗布される膜質が異なってしまうのを防ぐことができる。
また、上記実施形態においては、周縁部除去装置EBRを搬出側搬送装置SC2側にのみ配置する構成としたが、これに限られることは無く、例えば搬入側搬送装置SC1側にも配置する構成としても構わない(図1の一点鎖線部分)。このように構成することにより、例えば搬入側搬送装置SC1及び搬出側搬送装置SC2の両方に塗布動作及び周縁部除去動作をそれぞれ行わせることができる。
例えば、搬入側搬送装置SC1によって塗布装置を行わせている間に、搬出側搬送装置SC2によって周縁部除去動作を行わせることができ、逆に搬入側搬送装置SC1に周縁部除去動作を行わせている間に、搬出側搬送装置SC2によって塗布動作を行わせることができる。このように、2つの基板搬送装置SCを交互に塗布装置CTにアクセスさせることによりパラレル処理を行わせることができるので、効率的な処理が可能となり、処理タクトの一層の短縮化を図ることができる。
また、上記のように搬入側搬送装置SC1と搬出側搬送装置SC2とで1つの基板Sを同時に保持して回転させる構成とした場合、周縁部除去装置EBR内を塗布装置CT内に設けるようにしても構わない。この構成により、搬入側搬送装置SC1と搬出側搬送装置SC2とで基板Sを保持して回転させつつ塗布動作を行わせ、塗布動作の後に当該塗布動作と連続して周縁部除去動作を行わせることが可能となる。これにより、1つの装置において塗布動作及び周縁部除去動作を行うことができこととなるため、処理の効率化を図ることができる。また、塗布動作及び周縁部除去動作を1つの塗布装置CT内で行わせることにより、例えば一の基板Sに対する塗布動作及び周縁部除去動作を行った後、搬出側搬送装置SC2によって当該一の基板Sを搬出させつつ、搬入側搬送装置SC1によって次に処理する基板Sを搬入させることができる。搬入側搬送装置SC1によるローディング動作と搬出側搬送装置SC2によるアンローディング動作とを同時に行うことができるため、効率的な処理が可能となる。
周縁部除去装置EBRを塗布装置CT内に配置する場合、その形態としては、例えば液状体の塗布用に用いられるノズルと同一の形状を有する周縁部除去用ノズルを塗布装置CT内に別途配置させ、当該周縁部除去用ノズルから液状体の溶解液が吐出させるようにしておく構成などが挙げられる。
また、搬入側搬送装置SC1と搬出側搬送装置SC2とで1つの基板Sの表裏を挟むように保持して回転させる場合、例えば搬入側搬送装置SC1において基板Sを吸引し、搬出側搬送装置SC2において基板Sを押圧する構成とすることができる。
この場合の例について説明する。図16は、塗布機構CTの構成を示す図である。塗布機構CTは、ノズル部NZと、カップ部CPと、ノズル管理機構NMとを有している。ノズル部NZは、ノズル移動機構51によって塗布位置50のY軸方向の中央部にアクセス可能に設けられている。ノズル部NZは、塗布位置50を挟んで+X側及び−X側にそれぞれ配置されている。ノズル部NZは、当該薄膜の構成材料である液状体を基板S上に吐出するノズル52を有している。ノズル52は、塗布位置にアクセスしたときに基板Sの中央部側から外周部側へ向けて液状体を吐出するように、折り曲げられ形成されている。ノズル52は、基板Sの回転軸に対して−Z側に設けられている。ノズル52は、塗布位置50を基準として基板Sの表面側(+X側)と裏面側(−X側)とで同じ位置に配置されており、X軸方向に対称となるように配置されている。なお、上記実施形態で説明した塗布装置CTに設けられるノズル(不図示)として、当該ノズル52を適用しても構わない。
カップ部CPは、内側カップCP1と、外側カップCP2とを有している。内側カップCP1は、X軸方向に見て円形に形成されており、塗布位置50に配置された基板Sの側方を囲むように配置されている。外側カップCP2は、X軸方向に見てほぼ正方形に形成されており、内側カップCP1を外側から支持するように配置されている。外側カップCP2は、例えば支持部材などを介してステージユニットSTUの上面に固定されている。
内側カップCP1と外側カップCP2とは、本実施形態では一体的に形成されているが、分離形成されている構成であっても勿論構わない。
内側カップCP1は、液状体を収容する収容部53を有している。収容部53には、液状体及び収容部53内の気体のうち少なくとも一方を排出する排出機構54が設けられている。排出機構54は、円形に形成された内側カップCP1の外周の接線方向に沿って設けられている。排出機構54は、外側カップCP2を介して内側カップCP1の収容部53内に接続されている。
図16に示す場合の基板Sの回転方法としては、例えば基板処理ユニットSPUは、搬入側搬送装置SC1の保持部32に保持された基板Sをカップ部CP内に挿入させるのと同時に、搬出側搬送装置SC2の保持部42に保持部32の反対から基板Sを押圧させる。具体的には、保持部42の先端を基板S側に移動させる。基板処理ユニットSPUは、保持部42のストロークが所定の閾値に達したら、保持部42の先端と基板Sとが接触していると判断する。
この判断の後、基板処理ユニットSPUは、例えば保持部42側からの押圧力を維持したまま保持部32側の基板Sの吸着を解除させる。吸着解除の後、基板処理ユニットSPUは、ノズル52をカップ部CP内に挿入させ、基板Sを回転させて塗布動作を開始させる。このように、基板Sの回転前に保持部32側の吸着を解除させるようにしても構わない。
また、上記判断の後、基板処理ユニットSPUは、保持部32に基板Sを吸着させ保持部42側から基板Sを押圧させたまま基板Sに回転力を付与させる。基板Sの回転が加速回転から定常回転になった後、基板処理ユニットSPUは、保持部32側の基板Sの吸着を解除させる。このように、基板Sの回転中に保持部32側の吸着を解除させるようにしても構わない。
また、上記判断の後、基板処理ユニットSPUは、保持部32に基板Sを吸着させたまま保持部32及び保持部42を回転させ、塗布動作を開始させる。塗布動作が終了した後、基板処理ユニットSPUは、基板Sを回転させたまま保持部32側の基板Sの吸着を解除させる。この吸着の解除の後、基板処理ユニットSPUは、基板Sの回転を一定時間行わせる。このように、基板Sの回転中であって塗布処理の後に保持部32側の吸着を解除させるようにしても構わない。
これらの場合において、搬入側搬送装置SC1の保持部32に基板Sを吸着させ、搬出側搬送装置SC2の保持部42に基板Sを押圧させる構成としたが、これに限られることは無く、例えば搬入側搬送装置SC1の保持部32に基板Sを押圧させ、搬出側搬送装置SC2の保持部42に基板Sを吸着させるようにしても構わない。また、搬入側搬送装置SC1の保持部32及び搬出側搬送装置SC2の保持部42の両方に基板Sを吸着させるようにしても構わないし、両方から基板Sを押圧させるようにしても構わない。また、図14に示す第2保持部81や、図15に示す回転保持部82を用いて基板Sを保持する際に、上記の回転方法によって基板Sを回転させるようにしても構わない。
また、これらの場合において、基板Sを回転させる際には、搬入側搬送装置SC1及び搬出側搬送装置SC2のうち一方のみを駆動させるようにしても良いし、両方を同期させて駆動させるようにしても良い。両方を同期駆動させる場合、基板Sと各保持部32及び42との間がスリップしにくくなるため、その分基板Sへの押圧力を小さくさせることができる。