JP2010080843A - 光照射装置のマスク保持手段 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】マスク保持手段3を、光透過性部材であるマスク保持板31と連結部材32とから構成する。マスク保持板31のマスクを保持する側の面に真空吸着溝31bが形成され、この真空吸着溝31bに連通する貫通孔31a が形成される。連結板32には空配管6が接続される真空供給孔32aが形成され、マスク保持板31に取り付けられる側の面には、真空供給孔32aとつながる溝32bが形成される。マスク保持板31と連結板32とを、真空配管6がマスクの占める領域外に位置するように重ね合せ、真空を連結板32の真空供給孔32aから、連結板32の溝32b、マスク保持板31の貫通孔31aを介してマスク保持板31の真空吸着溝31bに供給し、マスクMを吸着保持する。
【選択図】 図1
Description
上記露光装置として、マスクとワークを接近させてマスクパターンをワーク上に転写するプロキシミティ露光装置がある。また、液晶パネルを貼り合せる工程においても、プロキシミティ露光装置を利用した貼り合せ装置が用いられている。
液晶パネルの貼り合せは次のような手順で行われる。
(1)光透過性基板上に、光(紫外線)硬化樹脂であるシール剤の囲みを形成し、その中に液晶を滴下する。
(2)その上にもう一枚の光透過性基板を載せ、光透過性基板越しに、紫外線を含む光をシール剤に照射する。これにより、2枚の光透過性基板が貼り合わされる。
なお、液晶は紫外線が照射されると特性変化起こす。そのため、シール部以外には紫外線が照射されないように、シール部以外の部分を遮光したマスクを用い、この遮光マスクを介し、該マスクと貼り合せを行う光透過性基板を近接させて紫外線を照射する。
従来、マスクは、その周辺部をマスクステージにより保持して使用される。しかし、マスクが大型化すると、自重によるたわみが発生し、露光精度に悪い影響を与える。そこで、マスクが大型化してもたわむことなく保持するために、マスクの全面を光透過性のマスク保持手段で保持することが、例えば特許文献1に記載されている。また、特許文献2、特許文献3には、液晶パネルの貼り合せ装置において、光透過性のマスク保持手段を用い、マスクをたわむことなく保持する構造が示されている。
マスク保持手段により、マスクを保持すれば、マスクには、従来のようにマスクをマスクステージに取り付ける(保持する)ための保持しろを設ける必要がない。そのため、マスクを、露光する基板(ワーク)と同程度にまで小型化することができる。特に、液晶パネルの貼り合せ装置においては、マスクを製作する基板材料として液晶パネル基板を転用し、コストダウンを図ることができる。
光照射部10は、露光に必要な波長の光を放射する光源(ランプ)1と、ランプ1からの光を反射する反射鏡2を内蔵している。
マスク保持手段3にはマスクMが取り付けられ、マスク保持手段3はマスクステージ4に保持される。
露光される基板(ワーク)Wはワークステージ5に載置される。光照射部10から出射した光が、マスク保持手段3に保持されたマスクMを介して、ワークWに照射される。
上記のように、マスク保持手段3でマスクMを保持するようにすれば、マスクMの小型化が可能である。しかし、マスクMを、ワークWとほぼ同じ大きさにまで小さくすると、実際には次のような問題が生じる。
一方、マスクMをマスク保持手段3に吸着保持させるためには、マスク保持手段3に真空を供給しなければならない。
そのためには、図7(b)に示すように、マスク保持手段3に形成した真空吸着構(図せず)に、外部から真空を供給するための通路となる真空供給孔3aを形成し、この通路に、ねじ6b等を介して継ぎ手6aを取り付けて真空配管6を接続することになる。
しかし、継ぎ手6aや配管6の部材は、光透過性の材料(例えばガラス)で作ることは、破損の心配もあって難しく、一般には不透明な金属や樹脂製である。樹脂製の配管を使う場合は、紫外線による劣化を考慮して、金属製のカバーが取り付ける。したがって、マスク保持手段3の継ぎ手6aや配管6がある部分は、光が透過せず影を作る。
このことは、マスク保持手段3の真空供給用の通路を、光照射領域の外側に形成し、その位置でマスクMを保持するということを示す。そのため、マスクMは、マスク保持手段3に真空吸吸着されるために、その周辺部が光照射領域の外側にまで達する大きさにしなければならない。
即ち、マスクMは、ワークWよりもやや大きくしなければならないということであり、したがって、マスクMの小型化には限界がある。
上記したように、液晶基板は1辺が2mを超えるものもあり、マスクMも1辺が2mを超え、したがってそのマスクMを保持するマスク保持手段3はそれよりも大きい。マスク保持手段3がマスクMをたわませずに保持するためには、マスク保持手段3自体も自重でたわまないように、それ相当の厚さ(例えば十数ミリ)が必要であり、重量も重くなる。 そのような重さのあるマスク保持手段3を、光照射部10との干渉を避けてマスクステージ4に取り付けるためには、マスクステージ4上を横に滑らせて取り付けることが考えられる。
マスク保持手段3の側面に継ぎ手を取り付けると、マスク保持手段3をガイド4aに沿ってスライドさせることができなる。したがって、マスク保持手段3の側面には継ぎ手3aを取り付けることができない。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、光照射装置に用いられる全面でマスクを吸着保持するマスク保持手段において、マスクを小型化しても、光照射領域に継ぎ手や配管の影が入らないようにすることを目的とする。
図2に示すようにマスク保持板31のマスクを保持する側の面にはマスクを吸着保持するための真空吸着溝31bが形成される。また、この真空吸着溝31bの、少なくとも1箇所にはマスクを保持する面とは反対側の面にまで達する貫通孔31aが形成される。
図1、図3に示すように、連結部材(連結板32)は、マスク保持板31の、マスクを保持する側とは反対側の面に取り付けられ、一端に真空配管6が接続される真空供給孔32aが形成され、また、マスク保持板31に取り付けられる側の面には、真空供給孔32aとつながる、真空が供給される溝32bが形成される。
上記マスク保持板31と連結部材(連結板32)とを、図1に示すように、真空配管6が、マスク装着時にマスクが占める領域外(厳密にはマスクパターンが形成されている領域外)、すなわち、光照射領域外に位置するように重ね合せ、マスク保持板31の貫通孔31aと上記連結部材32の真空供給孔32aの他端とを上記溝により連結する。
なお、上記ではマスク保持板31の貫通孔31aと連結板32の真空供給孔32aをつなぐ溝を、連結板32側に形成したが、図4に示すようにマスク保持板31に形成しても良い。
(1)不透明な継ぎ手や配管を、マスクが占める領域よりも外側(光照射領域外)に配置することができる。このため、光照射領域において継ぎ手や配管が影を作ることを防ぐことができる。
したがって、マスク保持板に形成する真空を供給する通路をマスクが保持される位置と重ねてもマスク保持板に真空を供給することができ、マスクをワークとほぼ同じ大きさにまで小さくすることができる。
(2)連結部材に継ぎ手や配管を取り付ける孔や真空の通路を設けたので、マスク保持板には、真空吸着溝と連結部材との連絡通路を設けるだけでよく、マスク保持板に複雑な加工をする必要がない。このため、加工し易いようにマスク保持板の厚さを厚くしたり、マスク保持板を複雑な形状とする必要がなく、マスク保持板を容易にかつ廉価に製造することができる。
(3)連結部材は、種々のマスク保持板に対して兼用することができるので、複数種類の連結部材を用意しておけば、連結部材を交換することより、真空配管の取り付け孔の位置等を適宜変更することができる。
マスクパターンPが形成されたマスクMを吸着保持するマスク保持手段3は、ガラスや石英の光透過性部材で形成されたマスク保持板31と、真空を配管からマスク保持手段に供給するための連結板32とから構成される。マスク保持板と同様、連結板32も光透過性の部材、例えばガラスや石英で製作する。
図2(a)はマスク保持板のマスク保持面に垂直な平面で切った断面図、(b)は斜視図である。マスク保持板31は、マスクを保持する光透過性の板であり、図2(a)(b)に示すようにマスクを保持する側の面には、マスクを吸着保持するための真空吸着溝31bが形成される。また、この真空吸着溝31bの、少なくとも1箇所にはマスクを保持する面とは反対側の面にまで達する貫通孔31aが形成される。
図3は本実施例の連結板32の構成例を示す図であり、図3(a)はマスク保持板のマスク保持面に垂直な平面で切った断面図、(b)は斜視図である。
連結板32もまた光透過性の部材であって、マスク保持板31の、マスクを保持する側とは反対側の面に取り付けられる。この連結板32には、図3(a)(b)に示すように、一端に真空配管6が接続されて反対側の面にまで達する真空供給孔32aが形成され、また、マスク保持板31に取り付けられる側の面には、真空供給孔32aとつながる、真空が供給される溝32bが形成される。
マスク保持板31に連結板32を重ね合わせると、連結板32に形成している溝32bが、マスク保持板31の貫通孔31aと連結し、また、連結板32の溝32bは、マスク保持板31の周辺部(外側)に向かって伸び、連結板32の真空供給孔32aがマスクMの外側になるように取り付けられる。連結板32の溝32bは、マスク保持板31との間で真空の供給路を形成する。
連結板32の真空供給孔32aのマスク保持板31とは反対側には継ぎ手6aが取り付けられ、この継ぎ手6aに真空配管6が接続される。
真空は、連結板32の真空供給孔32aから、連結板32の溝32b、マスク保持板31の貫通孔31aを通って、マスク保持板31の真空吸着溝31bに供給される。
連結板32は、上述したように、真空供給孔32aと継ぎ手6aと真空配管6が、光照射領域外に位置するように、すなわち、マスク装着時にマスクMが占める領域外(厳密にはマスクパターンが形成されている領域外であり、光照射時にワークが占める領域外でもある)に位置するように、マスク保持板31に取り付けられており、継ぎ手6aや真空配管6が、光照射部からの光が照射されるマスクパターンPやワークWの上に影を作ることはない。
図1〜図3においては、マスク保持板31の貫通孔31aと連結板32の真空供給孔32aをつなぐ溝を連結板側に形成したが、図4に示すものにおいては、マスク保持板31に溝31dを設け、マスク保持板31の貫通孔31aと連結板32の真空供給孔32aを、マスク保持板31に形成した溝31dにより連通させる。
真空は、連結板32の真空供給孔32aから、マスク保持板31の溝3d、マスク保持板31の貫通孔31aを通って、マスク保持板31の真空吸着溝31bに供給される。
図3に示した連結板と異なる点は、真空を供給する配管6が、連結板32の上面ではなく、側面に接続されているように構成されている点である。
図5(a)に示すように、真空配管6が接続される真空供給孔32aは、途中で下方(マスク保持板31側)に折れ曲がり、マスク保持板31が取り付けられる側の面まで達する。そして、この真空供給孔32aと連通する溝32bが形成される。
図5(b)に示すように、連結板32は図1の場合と同様、マスク保持板31のマスクを保持する側とは反対側の面に、ねじ止めまたは紫外線を透過する接着剤により取り付けられる(ねじまたは接着剤は不図示)。
このとき、連結板32に形成している溝32bが、マスク保持板31の貫通孔31aと連結し、また、連結板32の溝32bは、マスク保持板31の周辺部(外側)に向かって伸び、連結板32の真空供給孔32aがマスクMの外側になるように取り付けられる。連結板32の溝32bは、マスク保持板31との間で真空の供給路を形成する。
真空は、連結板32の真空供給孔32aから、連結板32の溝32b、マスク保持板31の貫通孔31aを通って、マスク保持板31の真空吸着溝31bに供給される。
連結板32は、上述したように、真空供給孔32aと継ぎ手6aと真空配管6が、光照射領域外に位置するようにマスク保持板31に取り付けられるので、前述したように、継ぎ手6aや真空配管6が、光照射部からの光が照射されるマスクパターンPやワークWの上に影を作ることはない。
なお、上記ではマスク保持板31の貫通孔31aと連結板32の真空供給孔32aをつなぐ溝を連結板32側に形成したが、図4に示すようにマスク保持板31に形成しても良い。
マスクステージ4には、真空吸着溝4aが設けられ、図示しない真空源から真空吸着溝4aに真空が供給され、マスク保持板31が吸着保持されている。
マスク保持板31には、マスクMを吸着保持するための真空吸着溝31bが形成されている。また、真空吸着溝31bには、マスク保持板31のマスクMを保持する面とは反対側の面にまで達する貫通孔31aが形成されている。
マスク保持板31の、マスクを保持する面とは反対側に、光透過性の連結板32を取り付ける。連結板32には、貫通する真空供給孔32aが形成され、この真空供給孔32aのマスク保持板31とは反対側に真空配管6のための継ぎ手6aが取り付けられる。
また、連結板32のマスク保持板31側の面には、真空供給孔32aに接続する溝32bが形成されている。連結板32をマスク保持板31に重ね合わせて取り付けることにより、マスク保持板31の貫通孔31aと連結板32の真空供給孔32aとは溝32bにより連結される。このことにより、マスク保持板31の真空吸着溝3aに供給することができる。
なお、本実施例では、マスク保持板31の真空吸着溝に接続する貫通孔31aは一箇所のみで、連結板32も1つしか取り付けていない。しかし、真空吸着溝31bに、複数の貫通孔を設け、各貫通孔の位置に連結板32を取り付け、複数の位置から真空を供給できるようにしても良い。
連結板32の真空供給孔32aには継ぎ手6aが取り付けられ、この継ぎ手6aに、配管6が接続される。配管6には真空源である真空ポンプ11とエアー源である圧縮エアー供給源12とが、切換えバルブ13を介して接続されている。配管6への真空とエアーの供給は、切換えバルブ13により切り換えることができる。
真空は、配管6から、連結板32の真空供給孔32a、連結板32の溝32b、マスク保持板31の貫通孔31aを介して、真空吸着溝31bに供給されマスクMが保持される。
なお、本実施例では、連結板32の真空供給孔32aとマスク保持板31の貫通孔31aをつなぐ溝32bを連結板32に形成した。しかし、前述したように、この溝32bはマスク保持板31に形成してもよい。
マスクMをマスク保持手段3から取り外す場合は、切換えバルブ13を切換え、配管6にエアーを供給する。
ワークステージ5には、ワークステージ移動機構5aが取り付けられており、図示しない制御部からの指令に信号により、ワークステージ5は、マスクMに対して接近したり離間したりする方向(図面上下方向)に移動する。
マスク保持手段3に対向させて光照射部10が設けられ、光照射部10には複数のランプ1と、ランプ1をワークWの方向に反射する集光鏡2が設けられている。
光照射部10から出射した光は、マスク保持手段3を通過し、マスクMを介してワークに照射される。
マスク保持板31とともに、連結板32もガラスや石英等の光透過性の部材により構成する。光照射部10からの光は、マスクM全体に、またはマスクMよりも広い領域に照射される。不透明な継ぎ手6aや配管6は、連結板32に取り付けられて、光が照射される領域よりも外側にあるので、光照射領域に影を作ることがない。
連結板32が存在する部分を通過する光は、連結板32の厚さの分だけ透過率が低下する。しかし、マスク保持板31の厚さ十数ミリに対して連結板32は数ミリ程度に薄くできるため、透過率の低下は実際には問題にならない。
マスクMには、上記の光照射時、紫外線が液晶に照射されると特性変化起こすので、シール部以外に紫外線が照射されないように遮光部が形成されている。
2 集光鏡
3 マスク保持手段
31 マスク保持板
31b 真空吸着溝
31a 貫通孔
32 連結板
32a 真空供給孔
32b 溝
4 マスクステージ
5 ワークステージ
5a ワークステージ移動機構
6 真空配管
6a 継ぎ手
10 光照射部
11 真空ポンプ(真空源)
12 圧縮エアー供給源
13 切換えバルブ
M マスク
W ワーク
Claims (1)
- パターンが形成されたマスクを、光透過性のマスク保持手段により吸着保持し、光照射部から出射する光を、上記マスクを介して被照射物に照射する光照射装置のマスク保持手段であって、
上記マスク保持手段は、
マスクを保持する面に真空を供給する真空吸着溝を形成し、該真空吸着溝からマスクを保持する面とは反対側の面にまで達する貫通孔を形成したマスク保持板と、
一端に真空配管が接続される真空供給孔が形成された、上記マスク保持板に取り付けられる光透過性の連結部材を備え、
上記マスク保持板の上記反対側の面、または、上記連結部材の上記マスク保持板に取り付けられる側の面のいずれかには、上記マスク保持板の貫通孔から上記連結部材の真空供給孔の他端につながる溝を設け、
マスク保持板と連結部材とを、上記連結部材に接続される真空配管が、マスクが占める領域外に位置するように重ね合せ、上記マスク保持板の貫通孔と上記連結部材の真空供給孔の他端とを上記溝により連結した
ことを特徴とする光照射装置のマスク保持手段。
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