JP2010080419A - 導電性シートおよび電極用シート - Google Patents

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佳明 安田
Eiichi Ishida
栄一 石田
Masaichi Nishiyama
正一 西山
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Abstract

【課題】 従来方法に比べて飛躍的に生産性を向上させることができる蓄電デバイスの部材として有用な導電性シートおよび電極用シートを提供する。
【解決手段】 素材が三次元的に絡み合った繊維状ネットワーク構造を有し、見掛け比重が0.05〜0.5g/cm、表面抵抗が100Ω/□以下であることを特徴とする導電性シート。
【選択図】 なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ等の蓄電デバイスの部材として有用な導電性シートに関する。
近年、地球温暖化対策の一環にて、電力回生用途、太陽電池、風力発電等の出力平準化用途、動力そのものの代替用途等に、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ等の蓄電デバイスが注目されており、高出力化、高容量化に関する研究が諸方面ですすめられている。
この中で特に、リチウムイオン二次電池用負極の研究分野において、従来一般的である黒鉛等の炭素材料に比べて、負極容量を増大できるケイ素やスズ等の元素を活物質中に含む負極材料が注目されているが、これらの負極材料はリチウムイオンの吸蔵に伴って大きく膨張する傾向があり、活物質粒子が割れたり、集電体層から活物質層が剥がれたりして、負極の導電性が低下する可能性があるので、これを抑制するための技術が重要となっている。
例えば特許文献1には、ケイ素を含む活物質粒子と導電性金属粉末との混合体を、集電体の表面上で非酸化性雰囲気において焼結して得られる負極の例が開示されている。ここで集電体を構成する金属箔や導電性金属粉末には銅または銅合金が用いられる。
しかしながら、この構成の負極では、製造時の焼結工程によって、リチウムとは電気化学的に反応しないCu−Si化合物が生成して負極容量が低下する。また、高温下での焼結が必須なため、集電体に用いる銅が溶解あるいは硬化する可能性がある。このような現象が発生すると、集電体としての柔軟性が失われることになり、電極群を構成する際に支障となる可能性がある。
また特許文献2には、リチウムとは合金化しない材料からなる集電体上に、リチウムと合金化する金属またはこの金属を含有する合金からなる薄膜が形成された負極が開示されている。この構成においては、フォトレジスト法とメッキ技術等を適用して、集電体上に所定のパターンで選択的に凹凸状の負極活物質層を形成する。そして、柱状に形成された負極活物質間の空隙が負極活物質の体積膨張を吸収することによって、活物質の破壊を回避する。
しかしながら、このような構成の負極を作製するためには、負極活物質層をパターン化するためのフォトレジストマスクを形成する必要がある。このように複雑な前処理が必要となり生産性が制限される。
特開2002−260637号公報 特開2004−127561号公報
本発明の目的は、上記のような従来技術の問題点に鑑みて、従来方法に比べて飛躍的に生産性を向上させることができる蓄電デバイスの部材として有用な導電性シートおよび電極用シートを提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、素材が三次元的に絡み合った繊維状ネットワーク構造を有し、見掛け比重が0.05〜0.5g/cm、表面抵抗が100Ω/□以下であることを特徴とする導電性シート、および、該導電性シートに粒子状の活物質が充填されてなる電極用シート、さらには、該導電性シートにおいて、前記繊維状ネットワークを形成する素材の表面に活物質が被覆されてなる電極用シートに到達し、本発明を完成した。これらの電極用シートは蓄電デバイス電極用シートとして有用である。
上記において、充填される活物質は活性炭であることが好ましい。このような電極用シートは、特に電気二重層キャパシタ分極性電極用シートとして有用である。
また、上記の充填される活物質はリチウムイオンを吸蔵・放出する負極活物質、例えば、炭素質材料、ケイ素単体、ケイ素合金、ケイ素と酸素とを含む化合物、ケイ素と窒素とを含む化合物、ケイ素とフッ素とを含む化合物、スズ単体、スズ合金、スズと酸素とを含む化合物、スズと窒素とを含む化合物、およびスズとフッ素とを含む化合物からなる群より選ばれた少なくとも1つを含むことが好ましい。このような電極用シートは、特にリチウムイオン二次電池負極用シートとして有用である。
一方、上記において、素材の表面に被覆される活物質はリチウムイオンを吸蔵・放出する負極活物質、例えば、ケイ素単体、ケイ素合金、ケイ素と酸素とを含む化合物、ケイ素と窒素とを含む化合物、ケイ素とフッ素とを含む化合物、スズ単体、スズ合金、スズと酸素とを含む化合物、スズと窒素とを含む化合物、およびスズとフッ素とを含む化合物からなる群より選ばれた少なくとも1つを含むことが好ましい。このような電極用シートもまた、特にリチウムイオン二次電池負極用シートとして有用である。
本発明によれば、活物質保持体として、大きな空隙を有する導電性シートを用いることにより、
1)バインダーによる導電性阻害がなくなる。
2)三次元的に絡み合った繊維状ネットワーク構造を有することで電極層全体にくまなく導電パスを確保できるため、助電剤の添加が不要となる。
3)粉体状活物質の直接充填が可能となり、工程簡略化が可能となる。
4)膨張性活物質の応力緩和、体積緩和の制御が容易に行える。
等の優れた効果を奏する。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の導電性シートは、素材が三次元的に絡み合った繊維状ネットワーク構造を有する。素材としては特に制限はなく、例えば、繊維として安定に存在し、かつ導電性を有する有機または無機のポリマー素材、金属素材等が挙げられる。
本発明の導電性シートは、見掛け比重が0.05〜0.5g/cmであることが必要であり、好ましくは0.1〜0.3g/cmである。見掛け比重が0.05g/cm未満では、シートのハンドリング性が低下する。また、見掛け比重が0.5g/cmを超えると、空隙の割合が低くなって、包含しうる活物質が少なくなり、例えば蓄電デバイスとして充分な性能を得られなくなる。
また、本発明の導電性シートは、安定した集電性の観点から表面抵抗が100Ω/□以下であることが必要であり、1Ω/□以下が好ましい。
本発明の導電性シートの製造方法としては、
(1)導電性有機ポリマーから繊維状物を製造し、これをシート状に集積して導電性繊維状物シートを得る方法、
(2)非導電性ポリマーに導電性フィラーを練り込み、得られた導電性フィラー混合ポリマーから繊維状物を製造し、これをシート状に集積して導電性シートを得る方法、
(3)非導電性ポリマーから繊維状物を製造し、これをシート状に集積した後、導電性塗料によるコーティング、めっきまたは蒸着等により、導電性金属層を繊維表面に形成して導電性シートを得る方法、
(4)炭化性有機ポリマーから繊維状物を製造し、これをシート状に集積して繊維状物シートを得た後、炭化、さらに必要に応じて賦活することで、導電性シートを得る方法、および、
(5)繊維状金属をシート状に集積して、導電性シートを得る方法、等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、例えば、非導電性ポリマーから繊維状物の束を製造し、この繊維束表面に導電性金属層を形成してからシートを形成してもよい。
上記(1)〜(5)に共通する繊維状物の形成は、短繊維、長繊維に拘らず、公知の方法、例えば、これらの好ましいポリマー素材は、適当な溶剤に溶解、または加熱により融解されて、得られたポリマー溶液または融液から下記のようにして繊維状物が形成される。メルトブローン法、スパンボンド法(海島状混合紡糸繊維から海成分を抽出除去)、静電紡糸(エレクトロスピニング)法等を採用することにより行うことができる。繊維状物をシート状に集積して三次元的に絡み合った繊維状ネットワーク構造を形成させる方法としては、公知の方法を用いることができ、上述の見掛け比重の範囲を満たす限り、不織布である必要はなく、織物、編物、紙等から構成されていてもよい。
上記(1)の方法において用いられる導電性有機ポリマーとしては、上述の表面抵抗の範囲を与える導電性シートが形成できるものであれば特に限定されないが、ポリアニリン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリチオフェン、ポリベンゾチオフェン、ポリイミダゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリパラフェニレン、ポリピロール等の導電性有機ポリマーが好ましく用いられる。
上記(2)または(3)の方法において用いられる非導電性有機ポリマーとしては、繊維状物を形成し得る有機ポリマーであれば特に限定されないが、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスルフォン、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン等を例示することができる。
これらの導電性または非導電性有機ポリマーは、単独重合体であってもよいが、共重合体(グラフトまたはブロック共重合体を含む)であってもよく、また、カルボン酸基、エポキシ基等の反応性官能基を含むように変性されたポリマーであってもよい。さらに、2種類以上のこれらのポリマーを混合して用いることもできる。これらのポリマー素材は、例えば適当な溶剤に溶解して溶液紡糸することにより、繊維状物とすることができる。
このような場合、繊維状物は有機ポリマーを主たる構成成分として形成されている。すなわち、繊維状物の構成成分のうち、有機ポリマーが50重量%以上、好ましくは80重量%以上を占め、必要に応じて導電性フィラーその他の添加物が他の構成成分として含有される。
上記(2)の方法では、非導電性有機ポリマーに導電性のフィラーが練り込まれる。フィラーとしては、所望の導電性を与えるものであれば特に限定されないが、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、金属粉末、アルミペースト、硫化銅や亜鉛華の粉末等が例示される。導電性のフィラーの練り込みは、ポリマー溶液調整過程でフィラーを添加・攪拌混合する方法、ポリマーを溶融押出する過程で導電性フィラーを添加して、導電性フィラー練り込みポリマーチップを得て、これを原料として紡糸原液を調整する方法等が挙げられる。なお、上記(1)の方法において、これらのフィラーを導電性有機ポリマーに練り込んで繊維状物を製造してもよい。
上記(3)の方法では、非導電性ポリマーからなる繊維状物シートに、導電性を付与する。導電性を付与する方法としては、得られる繊維状物シートの表面抵抗が上述の範囲となるのであれば特に限定されず、例えば、導電性塗料のコーティング、めっき、蒸着等が挙げられる。
上記の導電性塗料のコーティングに用いられる導電性塗料は特に限定されないが、例えば金属粉、カーボン等の導電性成分と、アクリル、エポキシ、ビニル樹脂等の接着性樹脂成分とを含み、これらの成分が有機溶剤または水に溶解または分散されている塗料が好ましい。コーティングの方法としては、公知の方法が採用される。コート層の厚みとしては、1〜30μm程度が好ましい。
上記のめっきには、ニッケル、銅、銀、鉄、アルミニウム等の導電性金属が用いられる。めっきの方法としては、公知の電解法または無電解法等が採用される。電解法によりニッケルをめっきする場合にはワット浴、銅の場合には硫酸銅溶液、銀の場合にはシアン化銀溶液、鉄の場合には硫酸第1鉄溶液が好ましく用いられるが、これらの方法に限定されるものではない。めっきの厚さは、表面抵抗が上述の範囲となるように調整され、0.1〜10μm程度が好ましい。
上記の蒸着には、導電性を有する金属を特に制限なく使用することができ、例えば銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、タングステン、クロム、チタン等の金属またはこれらの金属の合金が挙げられ、用途によって好適なものを選択できる。リチウムイオン二次電池の用途には、銅、ニッケル、銅―ニッケル合金が特に好ましく、電気二重層キャパシタの用途にはアルミニウムが特に好ましい。蒸着方法としては、スパッタリング法、物理的気相蒸着法(PVD)、プラズマ強化化学蒸着法(PECVD)、熱化学蒸着法、イオンビーム蒸発法、真空蒸着法、電子線蒸発法等が適宜用いられる。また、一面に蒸着を行った後、他面に蒸着を行ってもよいし、一度で両面蒸着を行ってもよい。蒸着厚みとしては、0.1〜10μm程度が好ましい。
上記(4)の方法において、用いられる炭化性有機ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、フェノール樹脂等の繊維形成能を有する炭化性有機ポリマーが挙げられる。これらの炭化性有機ポリマーに、不活性雰囲気下で効率的に炭化、必要に応じて賦活させて収率を向上させる目的で、酸、金属塩化物、ヨウ素等の各種添加剤を添加してもよい。炭化の際の処理温度は、600〜2000℃の範囲である。炭化後にさらに、600℃以上の温度で、水蒸気賦活や炭酸ガス賦活等を行うことにより、比表面積の大きな活性炭繊維状物シートを形成することもできる。
上記(5)の方法において、繊維状金属を得る方法としては、市販の金属細線をそのまま用いるほかに、上記(2)または(3)の方法により得られた樹脂−導電体の複合体から、溶剤等により樹脂を溶解除去する方法、焼成により樹脂を除去もしくは炭化させる方法等が挙げられる。得られた繊維状金属を、さらに集積してシートとしてもよい。
上記(1)〜(5)の各方法において、繊維の断面形状を異形化、あるいは表面に凹凸を付与することは、活物質と繊維状ネットワークの接着性を向上させ、活物質の脱落を抑制することから有用である。断面異形化は、紡糸時のノズル形状制御等、公知の方法により達成可能である。また、繊維表面への凹凸付与は、例えば紡糸時に粒子を練り込んでおき、後工程で除去する、あるいはプラズマにより処理する等の公知の方法を用いることができる。
本発明の電極用シートは、上記の導電性シートに粒子状の活物質を充填することによって得られる。導電性シートの間隙に、活物質を充填するにあたっては、工程の簡便性の観点からドライプロセスを用いることが好ましく、例えば、シート下面を目の細かく捕集性を有するシートと一体化した後に、上面から活物質粉体を気流に乗せて供給して充填する、あるいはシート下面を、デバイス部材であるセパレータあるいは金属箔で封止した状態で微振動させながら供給し、上面から粉体状の活物質を定量供給して充填する、等の方法で充填することができる。所定の充填量を達成できるのであれば、真空蒸着法、ガスデポジション法、CVD法、等の公知の気相プロセスやウェットプロセスを使用してもよく、必要に応じて充填後にプレス等により所望の比重に制御してもよい。こうして得られた本発明の電極用シートは、蓄電デバイス電極として好適に用いられる。
本発明の電極用シートに用いられる活物質としては、一例として活性炭が挙げられる。活性炭が充填された電極用シートは、電気二重層キャパシタ分極性電極として好適に用いられる。また、活物質の別の例としては、リチウムイオンを吸蔵・放出する負極活物質が挙げられる。負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン類等の炭素質材料、ケイ素単体、ケイ素合金、ケイ素と酸素とを含む化合物、ケイ素と窒素とを含む化合物、ケイ素とフッ素とを含む化合物、スズ単体、スズ合金、スズと酸素とを含む化合物、スズと窒素とを含む化合物、およびスズとフッ素とを含む化合物が挙げられ、これらの中から少なくとも1つを選択することができる。これらの負極活物質が充填された電極用シートは、リチウムイオン二次電池負極として好適に用いられる。
本発明の導電シートは、以上の電気二重層キャパシタ分極性電極、リチウムイオン二次電池負極以外にも、リチウムイオン二次電池の正極、リチウムイオンキャパシタの正極、負極等、粒子状活物質を利用するデバイスに適用可能であり、それぞれに使用される活物質を充填して電極用シートとすることができる。
本発明の別の電極用シートは、上記の導電性シートの繊維状ネットワークを形成する素材の表面に活物質を被覆することによって得られる。素材の表面に活物質を被覆する方法としては、例えば、上記の導電性シートに活物質を気相法により蒸着する方法が挙げられ、特に工程簡略化の観点から、上記(3)における蒸着法に引き続き、活物質を蒸着する方法を採用することが好ましい。活物質の蒸着量は、電池構成に応じて選択することができるが、容量とサイクル特性のバランスの観点から、50nm〜10μmの範囲が好ましい。得られた活物質蒸着シートは、プレスにより、活物質の膨張に応じた緩和空間を考慮した比重に調整することが好ましい。こうして得られた本発明の別の電極用シートは、蓄電デバイス電極として好適に用いられる。
本発明の別の電極用シートに用いられる活物質としては、リチウムイオンを吸蔵・放出する負極活物質が挙げられる。負極活物質としては、ケイ素単体、ケイ素合金、ケイ素と酸素とを含む化合物、ケイ素と窒素とを含む化合物、ケイ素とフッ素とを含む化合物、スズ単体、スズ合金、スズと酸素とを含む化合物、スズと窒素とを含む化合物、およびスズとフッ素とを含む化合物が挙げられ、これらの中から少なくとも1つを選択することができる。これらの中でも、高容量化の観点からケイ素単体、ケイ素合金が特に好ましい。これらの負極活物質が充填された電極用シートは、リチウムイオン二次電池負極として好適に用いられる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例により何ら制限されるものではない。実施例における各物性値は以下の方法により測定した。
(表面抵抗の測定)
導電性繊維状物シートを、温度20℃、湿度65%の条件下で24時間以上放置させて調湿した。このシートから長さ2cm×幅1cmの試験片を採取し、該試験片の両端間に、横河ヒューレットパッカード社製の抵抗値測定機「MULTIMETER」を使用して、10Vの電圧をかけてその抵抗値(Ω)を測定した。そして、以下の式により各試験片の表面抵抗値を求め、これを25試験片について行い、その平均値を試料の表面抵抗とした。
表面抵抗(Ω/□)=R×(W/L)
R:試験片の抵抗値(Ω)、W:試験片の幅(1cm)、L:試験片の長さ2cm)
ポリエステルよりなる繊度6.0デシテックス、繊維長5mmの短繊維:70部および芯鞘繊維として芯成分ポリエステル、鞘成分変性ポリエステルの株式会社クラレ製N720:30部を用い、抄紙法により目付け20g/m見掛け比重0.2g/cm、厚み0.1mmの基材を作成した。この基材に真空蒸着法により、両面から同条件にて金属ニッケル(Ni)を蒸着した(蒸着厚み:6000Å、0.5g/m)。得られた導電性シートの表面抵抗は、両面とも0.8Ω/□であった。蒸着後の見掛け比重は蒸着前と殆ど変わらず0.2g/cmであった。
実施例1にて得られた導電性シートの、下面を厚さ15μmの電解銅箔により封止した状態で微振動させながら、上面から人造黒鉛粉末を100g/mとなるように定量供給し、導電性シートの空隙に充填させた。然る後に、120℃にて平板プレスして、銅箔を除く負極層厚みが50μmのリチウムイオン二次電池負極を得た。
ここで得られた負極の充放電特性を評価するために、対極にリチウム箔を使用し、非水電解質として六フッ化リンリチウムをエチレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンの1/1(体積比)混合液に1モル/Lの濃度で溶解した溶液を用い、セパレータに厚さ30μmのポリエチレン製微多孔質フィルムを用いた評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
作製したリチウムイオン二次電池を一晩室温で放置した後、(株)ナガノ製の二次電池充放電試験装置を用い、テストセルの電圧が0Vに達するまで1mAの定電流で充電を行い、0Vに達した後は、セル電圧を0Vに保つように電流を減少させて充電を行った。そして、電流値が20μAを下回った時点で充電を終了した。放電は1mAの定電流で放電を行い、セル電圧が1.8Vを上回った時点で放電を終了し、放電容量を求めた。
上記の操作を繰り返し、評価用リチウムイオン二次電池の10サイクルの充放電試験を行った。その結果、初回充電容量:330mAh/g、初回放電容量:315mAh/g、初回充放電時の効率:95.5%、10サイクル目の放電容量:310mAh/g、10サイクル後のサイクル保持率:98.4%であり、初回充放電効率及びサイクル性に優れたリチウムイオン二次電池であることが確認された。
実施例1にて得られた導電性シートに、真空蒸着法により、シリコン単体(Si)を蒸着した(蒸着源:Si粉末200〜300mesh、純度99.999%、蒸着厚み:1000Å相当)。然る後に、120℃にて平板プレスして、銅箔を除く負極層厚みが20μmのリチウムイオン二次電池負極を得た。
得られた負極の充放電特性を実施例2と同様の方法により評価した。その結果、初回充電容量:1210mAh/g、初回放電容量:980mAh/g、初回充放電時の効率:81.0%、10サイクル目の放電容量:900mAh/g、10サイクル後のサイクル保持率:91.8%であり、高容量で、かつ初回充放電効率及びサイクル性に優れたリチウムイオン二次電池であることが確認された。
(比較例1)
Si粉末(200〜300mesh、純度99.999%)80部、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン10部、導電助剤としてのアセチレンブラック10部を混練した活物質層を銅箔上に塗布して得られた負極は、充放電時の膨張を緩和できず、数サイクルで劣化してしまい、サイクル性の不充分なものであった。
(比較例2)
Niの蒸着厚みを200Åとする以外は実施例1と同様にして導電性シートを作製した。得られた導電性シートにおいて、表面抵抗は両面とも200Ω/□を示す部分があったが、場所によって抵抗値が不安定な部分があり、電極部材として不適切なものであった。
本発明によれば、活物質の充填あるいは蒸着に好適な導電性シートが得られ、バインダー、導電助剤、溶媒を使用せずに活物質層を形成することが可能となるため、活物質を利用する蓄電デバイス、特にリチウムイオン二次電池および電気二重層キャパシタの製造および利用に関係する産業上の各分野において有用である。

Claims (11)

  1. 素材が三次元的に絡み合った繊維状ネットワーク構造を有し、見掛け比重が0.05〜0.5g/cm、表面抵抗が100Ω/□以下であることを特徴とする導電性シート。
  2. 請求項1に記載の導電性シートに粒子状の活物質が充填されてなる電極用シート。
  3. 前記活物質が活性炭である、請求項2に記載の電極用シート。
  4. 前記活物質がリチウムイオンを吸蔵・放出する負極活物質である、請求項2に記載の電極用シート。
  5. 前記負極活物質が、炭素質材料、ケイ素単体、ケイ素合金、ケイ素と酸素とを含む化合物、ケイ素と窒素とを含む化合物、ケイ素とフッ素とを含む化合物、スズ単体、スズ合金、スズと酸素とを含む化合物、スズと窒素とを含む化合物、およびスズとフッ素とを含む化合物からなる群より選ばれた少なくとも1つを含む、請求項4に記載の電極用シート。
  6. 請求項1に記載の導電性シートにおいて、前記繊維状ネットワークを形成する素材の表面に活物質が被覆されてなる電極用シート。
  7. 前記活物質がリチウムイオンを吸蔵・放出する負極活物質である、請求項6に記載の電極用シート。
  8. 前記活物質が、ケイ素単体、ケイ素合金、ケイ素と酸素とを含む化合物、ケイ素と窒素とを含む化合物、ケイ素とフッ素とを含む化合物、スズ単体、スズ合金、スズと酸素とを含む化合物、スズと窒素とを含む化合物、およびスズとフッ素とを含む化合物からなる群より選ばれた少なくとも1つを含む、請求項7に記載の電極用シート。
  9. 蓄電デバイス電極用である、請求項2または6に記載の電極用シート。
  10. 電気二重層キャパシタ分極性電極用である、請求項3に記載の電極用シート。
  11. リチウムイオン二次電池負極用である、請求項4、5、7および8のいずれか1項に記載の電極用シート。
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