JP2010079554A - 搬送車システム - Google Patents

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Abstract


【構成】 複数の搬送車が走行する走行ルートに沿ってロードポートを設け、コントローラから搬送車へ搬送指令を割り付けると共に、割付済みの搬送指令を他の搬送車に移し替える。搬送指令を他の搬送車に移し替える際に、荷すくいするロードポートに他の搬送車が停止可能か否かを判別し、停止可能な際にのみ搬送指令を移し替える。
【効果】 搬送指令を移し替えた搬送車が、搬送指令とは異なる方向に分岐することがなくなる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、搬送車システムに関し、特に割付済みの搬送指令の変更に関する。
特許文献1:JP2002-6951Aは搬送指令の変更に付いて記載している。即ち、搬送指令の割付後により効率的な割付可能な搬送車が現れると、搬送指令を新たな搬送車に移し替える。この手法はSWAPと呼ばれる。発明者はSWAPについて検討し、搬送指令を移し替えた搬送車が、搬送指令とは異なる方向に分岐することがあることを見出した。例えば分岐部の直前に搬送指令を移し替えると、通信の遅れ等が原因となって、搬送車が分岐方向を切り替えるのが間に合わないことがある。このようなことは、搬送効率を低下させる。
JP2002-6951A
この発明の課題は、搬送指令の移し替えに伴う搬送効率の低下を防止することにある。
この発明は、複数の搬送車が走行する走行ルートに沿ってロードポートを設けて、コントローラから搬送車へ搬送指令を割り付けると共に、割付済みの搬送指令を他の搬送車に移し替えるシステムであって、
荷すくいを含む搬送指令を他の搬送車に移し替える際に、前記他の搬送車から該搬送車の状態を送出させることにより、荷すくいするロードポートに前記他の搬送車が停止可能か否かを判別するための判別手段を設けて、停止可能な際にのみ搬送指令を移し替えるように、前記コントローラを構成したことを特徴とする。
この発明では、前記他の搬送車から該搬送車の状態を送出させることにより、荷すくいするロードポートに停止可能であることを判別して、搬送指令を移し替えるので、搬送指令を移し替えた搬送車が他の方向へ進行して、搬送指令の実行が遅れることを防止できる。
好ましくは、走行ルートは分岐部を備え、搬送車を分岐部を通過する際に走行方向をコントローラへ送出するように構成し、前記判別手段は、走行ルートから分岐部及びその上流側の所定範囲を除いたエリアに所在する搬送車と、分岐部及びその上流側の所定範囲内に所在し、かつ荷すくいするロードポート側へ走行することをコントローラへ送出済みの搬送車とを、ロードポートに停止可能と判別する。
分岐部及びその上流側の所定範囲を除いたエリアでは、搬送指令の移し替えを受信してから、搬送車は分岐部の走行方向を変更できる。従って搬送車は荷すくいするロードポートに停止可能である。また荷すくいするロードポート側へ走行することをコントローラへ送出済みの搬送車は、当然に荷すくいするロードポートに停止可能である。これらのため、荷すくいするロードポートに確実に停止可能であることを、容易に判別できる。
また好ましくは、搬送車を停止中か走行中かを示すデータをコントローラへ送出するように構成し、前記判別手段は、停止中の搬送車のみを荷すくいするロードポートに停止可能と判別する。
停止している搬送車はその後の走行方向を自在に決定できるので、荷すくいするロードポートに必ず停止可能である。従って、荷すくいするロードポートに停止可能か否かの判別が極めて容易で、かつ停止中の搬送車と通信するので通信遅れの影響も小さい。
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
図1〜図6に、実施例とその変形とを示す。各図において、2は搬送車システムで、ここでは天井走行車のシステムとするが、地上を無軌道で走行する無人搬送車や地上を有軌道で走行する有軌道台車のシステムとしても良い。4はインターベイルートで、半導体工場などでのベイ間を接続する長距離走行ルートで、6はイントラベイルートであり、ベイ内のルートである。7,8は分岐部で、搬送車14の走行方向が変化し得る場所であり、9,10は合流部である。12はブロック境界で、個別のブロックコントローラ24が管理する境界を意味し、ここではインターベイルート4とイントラベイルート6との中間に境界12が設けられている。
14は搬送車で、このうち搬送指令を割付済みの搬送車を14aとし、搬送指令を移し替える先の搬送車を14bとする。また16はロードポートで、半導体処理装置などのロードポートでも、検査装置のロードポートでも、あるいはストッカなどのロードポートでもよい。そして移し替える搬送指令での、荷すくい位置のロードポートを16aとする。17はパーキングポイントで、イントラベイルート6を走行する搬送車14が停止して待機するポイントである。18は配車先ポイントで、インターベイルート4からイントラベイルート6内へ走行する搬送車が、目標位置として指定されて待機するポイントである。これらのポイント17,18は固定のポイントでも、あるいはその都度システムコントローラ20などからブロックコントローラ24を介して指定されるポイントでも良い。19は荷物で、ここでは半導体ウェハのカセットなどであり、19aは移し替え対象の搬送指令で荷すくいする荷物である。
20はシステムコントローラで、搬送車システム2を制御し、図示しない上位コントローラとの間の通信で荷物19の搬送を要求され、搬送結果を送出する。22はLANで、複数のブロックコントローラ24が接続され、システムコントローラ20は全体としての走行ルートを複数のブロックに分割し、各ブロックの管理をブロックコントローラ24に行わせる。
各ブロックコントローラ24には搬送車管理部26を設けて、搬送車の現在位置と状態並びに走行先などを管理する。搬送車の状態には、例えば搬送車の速度、分岐制御用ローラの状態、荷物の有無、荷積み実行中か否か、荷下ろし実行中か否か、及び割付済みの搬送指令の有無などがある。また搬送車はブロックコントローラ24へ所定の時間間隔で現在位置と状態などを報告する。割付部28は搬送車14に搬送指令を割り付け、搬送指令は例えば荷すくい位置と荷下ろし位置とを指定し、割付部28がどの搬送車にどの搬送指令を割付済みかを記憶している。搬送指令変更部30は、搬送車管理部26のデータから、搬送指令をより効率的に実行できる搬送車の出現を検出し、搬送指令を移し替える。搬送車管理部26、割付部28、搬送指令変更部30は、ブロックコントローラ24ではなく、システムコントローラ20に設けても良い。
図2〜図4は、搬送指令を移し替える搬送車14bが停止しているタイミングで、搬送指令を移し替える実施例を示している。図2(1)では、ブロック境界12を超えて新たな空荷の搬送車14bが出現する。そしてブロック境界12を越えた時点で、搬送車14bは該当するブロックコントローラの管理下に入り、搬送車管理部26は搬送車14bの出現を検出して管理下に置く。
図2(2)に示すように、搬送車14bはイントラベイルート6内での走行先として、配車先ポイント18を指定され、この位置に到着すると停止する。そこで搬送指令変更部30は、搬送車14bの方が荷すくい位置のロードポート16aに近いことを検出し、かつ搬送車14b,14a間の間隔が所定距離L以上であることを確認すると、搬送指令を搬送車14aから14bへ変更する。ここで所定の距離以上であることを条件とするのは、搬送車14b,14a間の車間距離が短い場合、搬送指令を移し替えることによる効率の改善は僅かだからである。
配車先ポイント18で停止中のタイミングで搬送指令を移し替えるのは、停止中であれば分岐方向の切換が間に合わないということがあり得ないこと、並びに停止中の搬送車14bとの通信では通信遅れなどが基本的に問題にならないこと、さらに任意の時点で搬送指令の移し替えを行うよりも、移し替えを行うタイミングを制限する方が処理が容易であることなどのためである。例えば移し替えを行うタイミングを制限しない場合、搬送車14bが境界12を通過すると同時に搬送指令の移し替えが可能になる。この時点で移し替えるとタイミングが早すぎるため、その後の状況によっては移し替えない方が良いことも有り得る。またタイミングを制限することにより、搬送指令変更部30での処理を著しく簡単にできる。
図3は、搬送車14bがロードポート16bに停止し、荷物19bの荷下ろしが完了した時点で搬送指令を移し替える例を示している。(1)で搬送車14bはロードポート16bに停止し、(2)で荷下ろしが完了したので、搬送指令を搬送車14aから14bへ移し替える。なお荷下ろしの完了とは、実際に荷下ろしが完了したことを搬送車14bがブロックコントローラ24へ送出した時点、あるいはロードポート16bとの間で荷下ろし要求信号と荷下ろし確認信号とを交換し、荷下ろしが実行可能であることが確定した時点などである。荷下ろしできることが確定するよりも前の時点で搬送指令を移し替えると、搬送車14bが荷下ろしできないため、移し替えた搬送指令を実行できないことが生じ得る。図3の場合も搬送車14bから後方L未満の範囲内にある搬送車からは、搬送指令を移し替えない。
図4は、パーキングポイント17に停止中の搬送車14bに搬送指令を移し替える例を示している。(1)で搬送車14bがパーキングポイント17へ向かって走行中で、(2)でパーキングポイント17に停止したことをブロックコントローラ24へ送出する。この時点で搬送指令変更部30は搬送車14aから搬送指令を搬送車14bへ移し替える。この場合も、搬送車14bから上流側の所定距離L未満の範囲に搬送車14aが所在する場合、搬送指令の移し替えは行わない。
搬送車14bが停止しているタイミングで搬送指令を移し替えると、搬送車14bが荷すくいするロードポート16aへ向けて分岐できないのことはあり得ない。また移し替えを行うタイミングが制限されるので、搬送指令変更部30での処理が簡単になる。さらに搬送車14bは停止しているので、通信遅れが問題にならない。
図5は最初の変形例を示し、拡大分岐ゾーン50を除いて、イントラベイルート6内の任意の位置で搬送指令の移し替えが可能であるとする。拡大分岐ゾーン50は分岐部7,8を上流側に拡大したゾーンで、拡大する範囲はブロックコントローラ24との通信に必要な時間と、走行先を変更した後、搬送車14bの分岐機構を切り換える時間分の走行距離である。図5の変形例では、拡大分岐ゾーン50を除いて、イントラベイルート6の任意の位置で、搬送指令の移し替えを認める。なお合流部では搬送車14bの走行方向が変化することはなく、曲線部でも走行方向自体は予め定まっている。そこで分岐部のみを問題にすれば良く、かつ分岐部とその上流側の所定範囲とに対し、搬送指令の移し替えを禁止する。このようにすれば、分岐部で走行方向を切り換える余裕を持って、搬送車14bに搬送指令の移し替えを行うことができる。
図6は第2の変形例を示し、拡大分岐ゾーン50以外のイントラベイルート6内の全てのエリアの搬送車と、拡大分岐ゾーン50内で荷すくいするロードポート側へ向けて走行することを送出済みの搬送車に対し、搬送指令の移し替えを認める。ここで走行車14bは分岐部を通過する際に分岐機構を作動させ、どちらの側へ走行するかをブロックコントローラ24へ送出する。このデータを受信した時点で、搬送車14bが荷すくいするロードポートへ停止可能か否かを、分岐方向から確実に判別できる。なお図5や図6の変形例でも、先行する搬送車14bから所定距離内に後行の搬送車14aが存在する場合、移し替えは行わない。
実施例や変形例は周知技術を加味して適宜に変更できる。特に所定距離Lは一定とする必要はなく、搬送車システム2の状況や、搬送車への制限速度などに応じて変更しても良い。例えば前記の所定距離Lを場所の関数とし、直線区間と分岐部や合流部などで変化させ、単純な距離というよりも所要走行時間を反映した距離などとしても良い。
また搬送車が分岐制御用のローラなどを備えて、分岐制御用のローラの状態を搬送車の状態データの一部としてコントローラへ送出することもできる。この場合、搬送車から分岐方向のデータを受信しなくても、コントローラは搬送車の状態データから分岐方向を判別して、搬送指令の移し替えの可否を決定できる。
停止中か否かを、搬送車はコントローラへ送出しなくてもよい。搬送車の状態データで、現在位置が変わらない、あるいは走行速度が0であることから、コントローラは搬送車が停止中であることを判別できる。
実施例の搬送車システムのレイアウトを示す図 空荷の搬送車が出現し、配車先ポイントで停止したことに伴い、搬送指令を変更する例を示す図 荷下ろしの完了に伴い、空荷で停止中の搬送車が出現したことによる、搬送指令を変更する例を示す図 空荷の搬送車がパーキングポイントで停止したことに伴い、搬送指令を変更する例を示す図 分岐部の周囲の空荷の搬送車を除き、搬送指令の変更を認める変形例を模式的に示す図 分岐部の直上流側で分岐方向が未確定な搬送車を除き、搬送指令の変更を認める第2の変形例を模式的に示す図
符号の説明
2 搬送車システム
4 インターベイルート
6 イントラベイルート
7,8 分岐部
9,10 合流部
12 ブロック境界
14 搬送車
14a 搬送指令を割り付け済みの搬送車
14b 搬送指令を移し替える搬送車
16 ロードポート
16a 荷すくい位置のロードポート
17 パーキングポイント
18 配車先ポイント
19 荷物
19a 荷すくいする荷物
20 システムコントローラ
22 LAN
24 ブロックコントローラ
26 搬送車管理部
28 割付部
30 搬送指令変更部
50 拡大分岐ゾーン

L 所定距離

Claims (3)

  1. 複数の搬送車が走行する走行ルートに沿ってロードポートを設けて、コントローラから搬送車へ搬送指令を割り付けると共に、割付済みの搬送指令を他の搬送車に移し替えるシステムであって、
    荷すくいを含む搬送指令を他の搬送車に移し替える際に、前記他の搬送車から該搬送車の状態を送出させることにより、荷すくいするロードポートに前記他の搬送車が停止可能か否かを判別するための判別手段を設けて、停止可能な際にのみ搬送指令を移し替えるように、前記コントローラを構成したことを特徴とする、搬送車システム。
  2. 走行ルートは分岐部を備え、搬送車を分岐部を通過する際に走行方向をコントローラへ送出するように構成し、
    前記判別手段は、走行ルートから分岐部及びその上流側の所定範囲を除いたエリアに所在する搬送車と、分岐部及びその上流側の所定範囲内に所在し、かつ荷すくいするロードポート側へ走行することをコントローラへ送出済みの搬送車とを、ロードポートに停止可能と判別することを特徴とする、請求項1の搬送車システム。
  3. 搬送車を停止中か走行中かを示すデータをコントローラへ送出するように構成し、
    前記判別手段は、停止中の搬送車のみを荷すくいするロードポートに停止可能と判別することを特徴とする、請求項1の搬送車システム。
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