JP2010078919A - 回折光学素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂硬化に伴う収縮が格子形状の形状精度を損なうのを防ぐ。
【解決手段】回折光学素子10は、輪帯状の格子形状を有する格子面1を備え、格子面1は、レンズ基材2a、2bの間に積層された紫外線硬化樹脂層3a、3bの界面に形成される。紫外線硬化樹脂層3aの格子先端部4aは、金型の成形面に第1の重合開始剤を付与して硬化させた紫外線硬化樹脂からなり、残りの領域の紫外線硬化樹脂は、第1の重合開始剤とは吸収波長が異なる第2の重合開始剤を用いて硬化させる。紫外線硬化樹脂層3bも同様である。2種の重合開始剤を用いて、異なる波長帯の紫外線を順に照射し、格子先端部から優先的に硬化を開始させることで、ヒケによる形状精度の悪化を防ぐ。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学機器等に用いられる回折光学素子及びその製造方法に関するものである。
光の回折現象を利用した回折光学素子の代表としてフレネルレンズが挙げられる。図10は、従来のフレネルレンズの上面図と断面図を示すもので、このフレネルレンズ210は、基材202上に紫外線硬化樹脂層203を有し、その表面には、一つの点を中心とする多数の輪帯からなり、断面は略鋸歯状の格子面201が形成されている。
回折光学素子は光の回折現象を利用して光線を制御するため、回折光は複数の次数の光に分かれてしまい、例えばカメラ等のレンズとして使用する場合、分かれた光が不要光となり、光学性能を劣化させてしまう。そこでレンズ系として回折光学素子を使用する場合、使用する波長領域の光束が特定次数に集中するように格子の高さや材料の光学特性(屈折率や分散)を決定する必要がある。この特定次数に対する回折効率を向上させる方法として、特許文献1、特許文献2及び特許文献3では、異なる材料を積層し、各材料に回折格子を形成することにより、回折効率の向上を図っている。
特許文献1に開示された構成は、図11(a)に示すように、2つの紫外線硬化樹脂層層203a、203bを重ね合わせた断面形状を持ち、2層の間に格子面201を有する。一方、特許文献2に開示された構成は、図11(b)に示すように、2つの紫外線硬化樹脂層203a、203bの間に第3の紫外線硬化樹脂層206を重ね合わせた格子構造を持つ。この回折光学素子は各材料層の境界に格子面201a、201bを形成し、境界の前後の層の材質の屈折率差と格子高さを最適化することにより高い回折効率を実現している。
回折光学素子を製造する方法としては、回折格子に対応するパターンが形成された型から成形材料にパターンを転写した後、成形材料を型から分離するレプリカ技術が用いられる。成形材料としては紫外線硬化樹脂が広く用いられており、製造手順としてまず、型上に液体状の紫外線硬化樹脂を滴下し、その上からガラス等からなる基材を押し付け樹脂を型上に広げる。続いて基材面側から樹脂に紫外線を照射して樹脂を重合及び硬化させた後、それを離型する。これにより高転写成形が可能となり、高精度な光学素子を成形することができる。複数の樹脂層を重ね合わせた回折光学素子の製造方法としては、前記の方法で形成した紫外線硬化樹脂の硬化面上に第2の紫外線硬化型樹脂の滴下と紫外線照射と硬化を繰り返す方法が採られている。
紫外線硬化樹脂が重合を開始するために、紫外線硬化樹脂には通常重合開始剤(光重合開始剤)が添加されている。重合開始剤としては発生する活性種によりラジカル系、カチオン系、アニオン系に分類できるが、ラジカル系重合開始剤は他の光重合開始剤に比較して着色の恐れが少ないことから、最も広く用いられている。
様々なラジカル系重合開始剤が実用化されているが、各開始剤は固有の紫外線吸収特性を有しており、その吸収特性や主材料である紫外線硬化樹脂に応じて選択される。
しかしながら従来より、成形材料として紫外線硬化樹脂を用いた場合、硬化に伴う収縮率が大きいため、回折格子を構成する凹凸部の転写性が悪く、十分な形状精度が得られないという問題があった。このような問題を解決するため、特許文献4〜7に開示された技術が知られている。
特許文献4には、光の照射範囲をシャッターによって調整し、光学素子の中心部から照射範囲が徐々に外側に広がるようにして光硬化樹脂を硬化させる方法が記載されている。この方法は、回折光学素子を製造するためのものではないが、樹脂を部分的に硬化させながら、収縮部分を未硬化の樹脂で補うことによって、形状精度の低下を防止するものである。
特許文献5には、硬化部分に未硬化樹脂を供給する方法や、光学有効部外にヒケを発生させることにより光学有効部の形状精度を向上させる方法が提案されている。また、特許文献6においては、短波長遮断用ガラスを用いて、光硬化樹脂の光吸収剤の吸収波長より長波長側を先に照射することで硬化反応を緩やかに進ませ、後に短波長側も照射して完全硬化を行うことでヒケを軽減する方法が提案されている。さらに、特許文献7では、波長の短い光を透光性の成形型を通して光硬化型樹脂に照射した後、波長の長い光を光硬化型樹脂に照射して樹脂を硬化させることにより、高い形状精度を有する回折光学素子を製造する方法が開示されている。
特開平9−127321号公報 特許第3618464号公報 特許第3472092号公報 特開平6−59104号公報 特開2002−096338号公報 特開平5−181003号公報 特開2004−46093号公報
しかしながら、上記特許文献4〜7に開示された回折光学素子の製造方法は、表面に微細な格子パターンが形成された回折光学素子を製造する場合には、十分な効果が得られない恐れがあった。これらの方法は、型と反対の方向から樹脂に紫外線を照射するため、相対的に、照射面に近い側の樹脂の硬化が進み易くなる。したがって型近傍の格子領域では硬化の進みが相対的に遅くなり、格子先端部では最もヒケの影響を受け易くなるという問題が起こる。
また、特許文献4及び特許文献5の方法では、微細形状が形成された格子先端部で発生した収縮部分を未硬化の樹脂で補うことが困難である。さらに特許文献6の方法では、長波長光照射を先行させることで回折光学素子の転写性の向上は認められるが、照射面に近い側からの紫外線硬化樹脂の硬化が依然として起こるため、格子領域でのヒケの問題を完全に解決するには至っていない。
さらに、素子内に複数の回折格子が積層された回折光学素子を製造する場合、上記従来技術では、素子全体にわたりヒケのない微細形状を形成するのは困難であった。
本発明は、高い形状精度を有し、所望の光学的機能を満たした回折光学素子及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の回折光学素子は、基材に積層された複数層の紫外線硬化樹脂層の界面に格子面を有する回折光学素子において、各紫外線硬化樹脂層の格子先端部は、第1の重合開始剤を付与し、前記格子先端部以外の領域は、前記第1の重合開始剤とは光吸収特性の異なる第2の重合開始剤を付与して、順次異なる波長帯の紫外線によって硬化させたことを特徴とする。
本発明の回折光学素子の製造方法は、基材に積層された2層の紫外線硬化樹脂層の界面に格子面を有する回折光学素子の製造方法において、格子面を有する第1の紫外線硬化樹脂層を形成する工程と、前記第1の紫外線硬化樹脂層の前記格子面に第1の重合開始剤を含む組成物を供給し、その上に前記第1の重合開始剤とは光吸収特性が異なる第2の重合開始剤と紫外線硬化樹脂の混合物を供給して第2の紫外線硬化樹脂層を形成する工程と、前記第2の紫外線硬化樹脂層に、前記第1の重合開始剤が吸収する波長帯の紫外線を照射して、前記第2の紫外線硬化樹脂層の格子先端部を硬化させる工程と、前記第2の紫外線硬化樹脂層に、前記第2の重合開始剤が吸収する波長帯の紫外線を照射して、前記第2の紫外線硬化樹脂層の前記格子先端部以外の領域を硬化させる工程と、を有することを特徴とする。
光吸収特性の異なる2種類の重合開始剤を用いて、異なる波長帯の紫外線を順に照射することで、格子先端部から優先的に硬化することを可能にする。
これによって、格子先端部におけるヒケの発生を防ぎ、高い形状精度を有し、所望の光学的機能を満たした回折光学素子を得ることができる。また、複数の格子面を有する複雑な積層構成の素子についても、安定して高性能な回折光学素子を製造することができる。
本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、第1の実施形態による回折光学素子を示すもので、(a)はその面形状を示す平面図、(b)は断面図、(c)は(b)の一部分を拡大して示す部分拡大断面図である。
回折光学素子10は、第1のレンズ基材2a、第1の紫外線硬化樹脂層3a、第2の紫外線硬化樹脂層3b、第2のレンズ基材2bを有し、格子面1は、2層の紫外線硬化樹脂層3a、3bの界面に格子形状を形成する。このように、複数層の紫外線硬化樹脂層3a、3bを重ね合わせた構成を有し、格子面1には回折格子が同心円状に配置されている。各紫外線硬化樹脂層3a、3bの格子先端部4a、4bは、第1の重合開始剤又はその派生物が含まれており、格子先端部以外の領域には第2の重合開始剤又はその派生物が含まれた構成となっている。ここで派生物とは、紫外線硬化樹脂を硬化させるための紫外線により重合開始剤が分解し、その結果生成した生成物をさす。
レンズ基材は図示するような平板形状に限定されるものではなく、所望の光学性能に応じて凸形状、凹形状等が適宜選択される。また、形成される格子の形状も様々であるが、その1例として、光学有効径20mmにおいて、平面上に格子高さ5〜20μm、格子幅0.1〜3mmの回折格子を形成した素子がある。
図2は、一変形例を示すもので、第2の紫外線硬化樹脂層3bにおいて格子先端部4bのみでなく、第2のレンズ基材2bとの界面に第1の重合開始剤又はその派生物を含む紫外線硬化樹脂からなる領域(部位)4cを有する。
図3は、さらに別の変形例を示すもので、(a)に示すように、第1、第2の紫外線硬化樹脂層3a、3bの間に、第3の紫外線硬化樹脂層5を有し、樹脂層界面に2つの格子面1a、1bが形成された構成となっている。図3(b)は、本変形例の回折光学素子の格子先端部分を拡大した拡大部分断面図であり、格子面1aにおける格子先端部4a、6aには第1の重合開始剤又はその派生物が含まれている。格子面1bも同様に格子先端部4b、6bに第1の重合開始剤又はその波生物が含まれている。
なお、異なる紫外線硬化樹脂層における第1の重合開始剤及び第2の重合開始剤は必ずしも同じものである必要はない。
本発明の特徴は、各樹脂層の格子先端部及び基材界面部と、それ以外の領域で紫外線吸収特性の異なる2種類の重合開始剤を用いていることである。紫外線硬化樹脂材料には重合開始剤が加えられることが一般的であり、この重合開始剤が紫外線を吸収することで活性種が生成し重合が開始される。重合開始剤は主にラジカル系、カチオン系、アニオン系に分類できるが、ラジカル系重合開始剤は他の重合開始剤に比較して着色の恐れが少ないことから、最も広く用いられる。ラジカル系重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、アセトフェノンジエチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ジエチルチオキサントン、チオキサントン、チオキサントン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、トリフェニルアミン、キサントン、ベンゾインプロピルエーテル、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等があり、これらは吸収波長、吸収係数が異なる。それぞれの光吸収特性や紫外線硬化樹脂との適合性を考慮し、2種類の重合開始剤を選択する。使用の際はトルエン或いはヘキサン等の有機溶剤に溶解してもよいし、樹脂に配合して用いてもよい。この際の配合量としては、溶剤あるいは樹脂成分に対して0.01〜5重量%が好ましく用いられる。
本発明の回折光学素子は、製造に際してヒケの発生しやすい格子先端部から優先的に硬化することで、ヒケの発生を防いでいる。
そのためにまず、格子先端部又は基材との界面に付与された第1の重合開始剤で吸収を持ち、第2の重合開始剤には吸収が起こらないかあるいは吸収の小さい波長帯の紫外線を照射する。これにより第1の重合開始剤で活性種が生成し、格子先端部での重合が開始される。格子先端部での硬化が進んだ後、続いて第2の重合開始剤での吸収が大きい波長帯の紫外線を照射し、樹脂全体を硬化させる。
物質が光を吸収する度合いを示す値として、下記のランベルト・ベールの法則の分子吸光係数εが用いられる。
log(I0/I)=ε・c・d
ここでI0は試料に入射する光の強度、Iは試料を通過した後の光の強度、cはモル濃度(M)、dはセル長(cm)を表している。分子吸光係数εは、試料の分子構造と波長によって決まる値であり、εが大きいほど吸収が大きいことを示している。
図4(a)にラジカル系重合開始剤の紫外線吸収スペクトルの一例を示した。横軸は紫外線の波長、縦軸は吸光係数を模式的に表している。ここに示したのは波長360nm以上の紫外線に対しても吸収を示す重合開始剤である。このような特性を示す重合開始剤としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2,2−ジメトキシ−1,2ジフェニルエタン−1−オン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられる。本発明においては第1の重合開始剤として好ましく用いられる。
図4(b)には、ラジカル系重合開始剤の紫外線吸収スペクトルの別の一例を示した。360nm以上の紫外線の吸収が大きいが、400nm以上の可視光領域でも吸収が見られることから、硬化後の素子の着色が懸念される。したがって第1の重合開始剤として使用の際には、吸収特性や使用量に注意が必要となる。なおこのような特性を示す重合開始剤としては、4,4´−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、クロロチオキサントン等が挙げられる。
図4(c)はラジカル系重合開始剤の紫外線吸収スペクトルのさらに別の一例を示す。こここに挙げたのは330nm以下の紫外線には吸収を示すが、360nm以上の紫外線はほとんど吸収しない。このような吸収特性を示す重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾイン、4−エトキシアセトフェノン、3−ヒドロキシアセトフェノン等が挙げられる。これらの重合開始剤は、本発明においては第2の重合開始剤として好ましく用いられる。なお、素子の基材としては、ガラス材料がよく用いられる。ガラス材料は一般に280nm以下の光はほとんど通さない。紫外線は基材を通して照射されることから、ガラス材料を用いる場合には、第2の重合開始剤として280nm以上330nm以下の紫外線に吸収を示す材料を用いることがことが望ましい。
本発明の回折光学素子に用いられる2種類の重合開始剤においては、格子先端部又は基材との界面に付与される第1の重合開始剤が、第2の重合開始剤よりも長波長側に紫外線の吸収波長帯を持つことが好ましい。さらに第1の重合開始剤としては360nm以上の紫外線に対して吸収を示し、可視光領域に吸収を持たない材料が好ましい。また、第2の重合開始剤としては280nm以上330nm以下の紫外線を吸収し、かつ360nm以上は吸収しない材料を用いることがことが望ましい。
紫外線硬化樹脂としては、モノマー、オリゴマー又はこれらを混合した樹脂が用いられる。このような光硬化性樹脂としては、例えば(メタ)アクリロイル基などのエチレン性不飽和基を1〜5個、好ましくは2〜3個有するポリエーテルポリオール系ウレタンオリゴマーを好適に用いることができる。また、これらの樹脂にITOなどの微粒子を分散したものも適宜用いることができる。基板上に複数の層を積層した格子構造を持つ回折光学素子では、格子面の前後の層の屈折率差の波長特性を所望の値にする必要があり、格子面の前後の層の材質は、高屈折率低分散材と低屈折率高分散材の組み合わせが用いられる。
図5は、図1の回折光学素子の製造方法を示す工程図である。
図5(a)に示すように、まず格子形状が形成された格子面形成部を有する金型12を用意する。このような金型12は、リン青銅などの金属をダイヤモンドバイト等を用いて切削加工して形成することができる。格子形状としては、階段状(マルチレベル)あるいはのこぎり刃(ブレーズ)状のものが用いられる。また、このような格子形状を有するものに限らず、金型として表面が球面あるいは非球面状の光学面が形成されたものを用いてもよい。
次に、金型12の表面に第1の重合開始剤を含む組成物13を付与(供給)する。付与の方法としては、重合開始剤と紫外線硬化樹脂を混合して塗布することが可能であり、また該重合開始剤と溶剤を混合して塗布した後、溶剤を乾燥除去することもできる。前者の場合は、まず金型12の表面にスピンコータ等を用いて第1の重合開始剤と紫外線硬化樹脂とを混合した組成物を薄く塗布する。後者の場合は、付与手段としてはハケ等を用いて薄く塗布してもよいし、スピンコータ等を用いてもよい。いずれにしても塗布した後、風乾あるいは加熱によって溶剤を蒸発させる。
このようにして、金型12の格子面形成部に第1の重合開始剤を含む組成物13を供給する。次にこの上に第2の重合開始剤を含む第1の紫外線硬化樹脂15を適量滴下し、上から第1のレンズ基材14を重ねて混合物である紫外線硬化樹脂15を押し広げる。ここで、金型12とレンズ基材14との間隔は、スペーサを用いて任意に調整することが可能である。レンズ基材14は、ガラスあるいはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂等の透明な樹脂から形成されている。
続いて、図5(b)、(c)に示すように、上方から不図示の光源によってレンズ基材14を通して紫外線を照射する。光源としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ等を用いることができる。通常の紫外線光源は313nm(j線),365nm(i線)、405nm(h線)などを波長ピークとした輝線スペクトルを持ち、目的によって使われる波長が選択される。本発明においては、波長の異なる2種類の紫外線を照射するが、発光特性の異なる光源を用いてもよく、また適宜波長フィルターを用いて選択してもよい。
順次異なる波長帯の紫外線を照射する手順としてまず、格子先端部に付与された第1の重合開始剤で吸収を持ち、第2の重合開始剤には吸収が起こらないかあるいは吸収の小さい波長帯の紫外線16を照射する(図5(b)参照)。これにより第1の重合開始剤で活性種が生成し、格子先端部での重合が開始される。格子先端部での硬化が進んだ後、続いて第2の重合開始剤での吸収が大きい波長帯の紫外線17を照射し、樹脂全体を硬化させる(図5(c)参照)。本発明では、第1の紫外線16の波長帯として360nm以上、第2の紫外線17の波長帯としては330nm以下の波長を含むものが好ましく用いられる。
硬化が終了した後、図5(d)に示すように、金型12から離型させることによって、レンズ基材14の表面に紫外線硬化樹脂15からなる格子面18を有する光学素子が得られる。ここで、レンズ基材14、紫外線硬化樹脂15及び格子面18は、図1に示す回折光学素子10のレンズ基材2a、紫外線硬化樹脂層3a及び格子面1にそれぞれ相当する。
続いて、紫外線硬化樹脂15の格子面18上に、前述と同様の方法で第1の重合開始剤を含む組成物13を供給する(図5(e)参照)。この上に第2の重合開始剤を含む第2の紫外線硬化樹脂19を適量滴下し、さらに上から透光性材料からなる第2のレンズ基材20を重ねて混合物である紫外線硬化樹脂19を押し広げる(図5(f)参照)。この時、第2のレンズ基材20の、樹脂と接する部分に予め第1の重合開始剤を含む組成物13を供給しておいてもよい(図2参照)。続いて、前述と同様の方法で第1の波長帯の紫外線16と、より短い波長の第2の紫外線17を順次照射する(図5(g)、(h)参照))。この時、紫外線の照射は第1のレンズ基材側から行なっても第2のレンズ基材側から行なっても構わないが、格子先端部のヒケ防止のためには第1のレンズ基材側からの照射が好ましい。
図6は、図3の回折光学素子の製造方法を示す。
まず、図5(a)から(d)に示した方法を用いて第1のレンズ基材14上に、格子形状を有する第1の紫外線硬化樹脂層15を形成し、同様に、第2のレンズ基材21上に格子形状を有する第2の紫外線硬化樹脂層22を形成する(図6(a)参照)。これら2つの紫外線硬化樹脂層の格子面に前述と同様の方法で第1の重合開始剤を含む組成物13を供給する(図6(b)参照)。次に、第1の重合開始剤を付与した一方の紫外線硬化樹脂層15上に第2の重合開始剤を含む第3の紫外線硬化樹脂23を適量滴下し、もう一方の紫外線硬化樹脂層22を重ねて混合物である紫外線硬化樹脂23を押し広げる(図6(c)参照)。続いて、前述と同様に第1の波長帯の紫外線16と、より短い波長の第2の紫外線17を照射する(図6(d)、(e)参照)。
この時、紫外線の照射は第1のレンズ基材側から行なっても第2のレンズ基材側から行なっても構わない。また、両側から同時に紫外線を照射することも可能であり、その場合最もヒケは起こりにくく、ヒケ防止のためには好ましい形態である。
このように、ヒケの起こりやすい格子先端部の紫外線硬化樹脂を他の部分より先に硬化させることができるため、精密な格子形状を形成することが可能である。また、複数の格子が形成された複雑な構成の素子についても、安定して高性能な素子を製造することができる。
図5に示した工程によって光学有効径20mm、平面上に格子高さ5〜20μm、格子幅0.1〜3mm、紫外線硬化樹脂が2層積層された回折光学素子を製造した。
まず、金属からなる金型12を用意した。金型12の表面には、ダイヤモンドバイトを用いてのこぎり刃(ブレーズ)状の格子形状が切削加工によって形成した。まず金型12の表面に、スピンコータを用いて第1の重合開始剤をトルエンに希釈した組成物13を薄く塗布した後、溶剤であるトルエンを乾燥した。本実施例では、第1の重合開始剤として2,2−ジメトキシ−1,2ジフェニルエタン−1−オン(商品名:イルガキュア651、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)を1重量部を含む多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーのトルエン溶液を用いた。
次に、金型12上に第2の重合開始剤を含む紫外線硬化樹脂15を適量滴下し、上から第1のレンズ基材14を重ねて紫外線硬化樹脂15を押し広げた(図5(a)参照)。第2の重合開始剤を含む紫外線硬化樹脂15としては多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーを用い、これに重合開始剤として4−エトキシアセトフェノン(関東化学株式会社製品番号40959−1A)を1重量部添加した。また、レンズ基材14としては、オハラ製S−BSL7ガラス(商品名)からなる直径26mmのものを用いた。
続いて、図5(b)に示すように、上方から不図示の光源によってレンズ基材14を通して紫外線16を照射した。光源としては、図9に示すように、波長313nm(j線)、波長365nm(i線)、波長405nm(h線)等の輝線スペクトルを含む高圧水銀ランプ(ウシオ電機製、USH−500BY1)を用いた。波長の選択にはフィルターを用い、360nm以上の紫外線を100[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して1分間照射した。これにより格子先端部での樹脂の硬化を行った。続いて波長選択フィルターを取り除いた上で再び上記高圧水銀ランプを用いて紫外線17を150[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して3分間照射し、樹脂全体を硬化させた(図5(c)参照)。
硬化が終了した後、紫外線硬化樹脂15とレンズ基材14を金型12から離型させることによって、図5(d)に示すようにレンズ基材14上に格子面18を有する光学素子を製造した。このように製造した光学素子の格子面18を観察したところ、格子先端部に欠けやヒケは見られず、転写性は良好であった。また、光学特性も良好であった。
続いて、硬化後の樹脂の格子面18及び第2の基材20の片面に、第1の重合開始剤を含む組成物13を薄く塗布した後、溶剤であるトルエンを乾燥した(図5(e)参照)。ここでは、第1の重合開始剤として2,2−ジメトキシ−1,2ジフェニルエタン−1−オン(商品名:イルガキュア651、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)を1重量部を含む多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーのトルエン溶液を用いた。
続いて、第1の重合開始剤を付与した紫外線硬化樹脂15上に第2の重合開始剤を含む第2の紫外線硬化樹脂19を適量滴下し、上から第2のレンズ基材20を重ねて紫外線硬化樹脂19を押し広げた(図5(f)参照)。この時レンズ基材20は、第1の重合開始剤を付与した面を樹脂と接するように配置した。第2の重合開始剤を含む紫外線硬化樹脂19としては、多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーに平均粒径10ナノメートルのITO微粒子を40重量部加えたものを用いた。さらに重合開始剤として4−エトキシアセトフェノン(関東化学株式会社、製品番号40959−1A)を1重量部添加した。
続いて、図5(g)に示すように、不図示の光源によって第1のレンズ基材14を通して紫外線16を照射した。照射方法としては、上記高圧水銀ランプに波長選択フィルターを用い、360nm以上の紫外線を100[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して3分間照射した。続いて、波長選択フィルターを取り除いた上で再び上記高圧水銀ランプを用いて紫外線17を150[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して5分間照射し、樹脂全体を硬化させ回折光学素子を作製した(図5(h)参照)。
このように製造した光学素子の格子面を観察したところ、格子先端部及び第2のレンズ基材との界面に欠けやヒケは見られず、転写性は良好であった。また、光学特性も良好であった。
本実施例においては、第1の重合開始剤及び第2の重合開始剤に実施例1とは別なものを用いた以外は、実施例1と同様の方法を用いて回折光学素子を製造した。組成物13としては、第1の重合開始剤として2,2−ジメトキシ−1,2ジフェニルエタン−1−オン(商品名:イルガキュア651、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)を1重量部を含む多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーのトルエン溶液(濃度1%)を用いた。
第1の紫外線硬化樹脂15及び第2の紫外線硬化樹脂19に混合する第2の重合開始剤としては、3′−ヒドロキシアセトフェノン(東京化成工業株式会社、製品コードA0104)を用い、樹脂に対して1重量部添加した。
このようにして製造した光学素子の格子面を観察したところ、格子先端部及び第2のレンズ基材20との界面に欠けやヒケは見られず、転写性は良好であった。また、光学特性も良好であった。
本実施例においては、第2の紫外線硬化樹脂19を硬化させる際に、第2のレンズ基材20を通して紫外線16、17を照射する以外は実施例1と同様の方法を用いて回折光学素子を製造した。照射方法としては、上記高圧水銀ランプに波長選択フィルターを用いて360nm以上の紫外線を100[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して3分間照射した。続いて、波長選択フィルターを取り除いた上で再び上記高圧水銀ランプを用いて紫外線17を150[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して5分間照射し、樹脂全体を硬化させ回折光学素子を作製した。
このように製造した光学素子の格子面を観察したところ、格子先端部及び第2のレンズ基材20との界面に欠けやヒケは見られず、転写性は良好であった。また、光学特性も良好であった。
本実施例においては、レンズ基材20の片面に、予め第1の重合開始剤を含む組成物13を薄く塗布する工程を省略する以外は実施例2と同様の方法を用いて、回折光学素子を製造した。このように製造した光学素子の格子面を観察したところ、格子先端部に欠けやヒケは見られず、転写性は良好であった。また、光学特性も良好であった。
図5及び図6に示した工程によって光学有効径50mm、平面上に格子高さ5〜20μm、格子幅0.1〜3mm、紫外線硬化樹脂層が3層積層された回折光学素子を製造した。
まず、実施例1と同じ材料及び製造方法を用い、図5(a)〜(d)の工程に従って第1のレンズ基材14上に、表面に格子形状が形成された第1の紫外線硬化樹脂15からなる第1の紫外線硬化樹脂層を形成した。また、同様の工程で、第2のレンズ基材21上に第2の紫外線硬化樹脂22からなる第2の紫外線硬化樹脂層を形成した(図6(a)参照)。続いて、これらの樹脂硬化面上に第1の重合開始剤を含む組成物13を供給した(図6(b)参照)。本実施例では、第1の重合開始剤として2,2−ジメトキシ−1,2ジフェニルエタン−1−オン(商品名:イルガキュア651、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)を1重量部を含む多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーのトルエン溶液を用いた。
次に、組成物13を付与した紫外線硬化樹脂15上に第2の重合開始剤を含む第3の紫外線硬化樹脂23を適量滴下し、もう一方の紫外線硬化樹脂22を重ねて紫外線硬化樹脂23を押し広げた(図6(c)参照)。第2の重合開始剤を含む第3の紫外線硬化樹脂23としては、多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーに平均粒径10ナノメートルのITO微粒子を40重量部加えたものを用いた。第2の重合開始剤としては、4−エトキシアセトフェノン(関東化学株式会社、製品番号40959−1A)を1重量部添加した。
続いて、第3の紫外線硬化樹脂23に第1の波長帯の紫外線16と、より短い波長の第2の紫外線17を順次照射した(図6(d)、(e)参照)。本実施例においては、第1のレンズ基材14と第2のレンズ基材21の両側に紫外光源を設置し紫外線を照射した。
照射方法としては、まず、波長選択フィルターを用いて360nm以上の紫外線を100[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して1分間照射した。続いて波長選択フィルターを取り除いた上で再び上記高圧水銀ランプを用いて紫外線17を150[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して3分間照射し、樹脂全体を硬化させ回折光学素子を作製した。
このように製造した光学素子の格子面を観察したところ、いずれの格子の先端部にも欠けやヒケは見られず、転写性は良好であった。また、光学特性も良好であった。
(比較例1)
光学有効径20mm、平面上に格子高さ5〜20μm、格子幅0.1〜3mmの回折格子を有する素子を製造した。まず、金属からなる金型上に重合開始剤を含む紫外線硬化樹脂を適量滴下し、上からレンズ基材を重ねて紫外線硬化樹脂を押し広げた。用いた樹脂は、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)を1重量部を含む多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーのトルエン溶液(濃度1%)である。レンズ基材としては、オハラ製S−BSL7ガラス(商品名)からなる直径26mmのレンズ基材を用いた。
続いて、実施例1と同じ高圧水銀ランプ(ウシオ電機製、USH−500BY1)を用いてレンズ基材を通して紫外線を照射した。波長選択フィルターは取り除いた上で150[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して3分間照射し、樹脂全体を硬化、離型させた。
続いて、上記樹脂硬化物上に第2の重合開始剤を含む第2の紫外線硬化樹脂を適量滴下し、上から第2のレンズ基材を重ねて押し広げた。紫外線硬化樹脂としては多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーに平均粒径10ナノメートルのITO微粒子を40重量部加えたものを用いた。第2の重合開始剤として4−エトキシアセトフェノン(関東化学株式会社、製品番号40959−1A)を1重量部添加した。
続いて、上方から第1のレンズ基材を通して紫外線を照射した。照射方法としては、上記高圧水銀ランプに波長選択フィルターを用い、360nm以上の紫外線を100[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して3分間照射した。続いて、波長選択フィルターを取り除いた上で再び上記高圧水銀ランプを用いて紫外線を150[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して5分間照射し、樹脂全体を硬化させ回折光学素子を作製した。
このように製造した光学素子の格子面を観察したところ、格子先端部や第2のレンズ基材との界面でヒケが発生している箇所が認められた。
図7は、第2の実施形態による回折光学素子を示すもので、(a)、(b)に示すように、格子面101を有する回折光学素子110は、レンズ基材102と、紫外線硬化樹脂層103と、を有する。図1(c)に示すように、紫外線硬化樹脂層103の格子先端部104は、第1の重合開始剤又はその派生物を含んだ紫外線硬化樹脂の硬化物である。
格子面101には、回折格子が同心円状に配置されている。
レンズ基材102は、凸形状に限定されるものではなく、所望の光学性能に応じて平面、凹形状が適宜選択される。また、形成される格子の形状も様々であるが、その1例として光学有効径20mmにおいて、平面上に格子高さ5〜20μm、格子幅0.1〜3mmの回折格子を有する素子がある。
図8は、本実施形態による回折光学素子の製造方法を示す工程図である。
図8(a)に示すように、格子形状が形成された金型112を用意する。金型112は、リン青銅などの金属をダイヤモンドバイト等を用いて切削加工して形成することができる。格子形状としては、階段状(マルチレベル)或いはのこぎり刃(ブレーズ)状のものが用いられる。また、このような格子形状を有するものに限らず、表面が球面あるいは非球面状の光学面が形成された金型を用いてもよい。
次に、金型112の表面に第1の重合開始剤を含む組成物113を付与する。付与の方法としては、重合開始剤と紫外線硬化樹脂を混合して塗布することが可能であり、また、重合開始剤と溶剤を混合して塗布した後、溶剤を乾燥除去することもできる。前者の場合、まず、金型112の表面にスピンコータ等を用いて第1の重合開始剤と紫外線硬化樹脂とを混合した組成物を薄く塗布する。後者の場合は、付与手段としてはハケ等を用いて薄く塗布してもよいし、スピンコータ等を用いてもよい。いずれにしても塗布した後、風乾あるいは加熱によって溶剤を蒸発させる。
このようにして金型112の格子面形成部に、第1の重合開始剤を含む組成物113を供給する(図8(b)参照)。次に、金型112を基板保持部材に固定し、第2の重合開始剤を含む紫外線硬化樹脂115を適量滴下し(図8(c)参照)、その上からレンズ基材114を重ねて紫外線硬化樹脂115を押し広げる(図8(d)参照)。ここで、金型112とレンズ基材114との間隔は、スペーサを用いて任意に調整することが可能である。レンズ基材114は、ガラスあるいはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂等の透明な樹脂で形成されている。
続いて、図8(d)の状態で上方から不図示の光源によってレンズ基材114を通して紫外線を照射する。光源としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ等を用いることができる。通常の紫外線光源は、図9に示すように波長313nm(j線)、波長365nm(i線)、波長405nm(h線)などを波長ピークとした輝線スペクトルを持ち、目的によって使われる波長が選択される。本発明においては、波長の異なる2種類の紫外線を照射するが、発光特性の異なる光源を用いてもよく、また適宜波長選択フィルターを用いて選択してもよい。
まず、格子先端部に付与された第1の重合開始剤とそれ以外の部分に付与された第2の重合開始剤のうち、第1の重合開始剤で吸収を持ち、第2の重合開始剤には吸収が起こらないかあるいは吸収の小さい波長帯の紫外線116を照射する(図8(e)参照)。これにより第1の重合開始剤で活性種が生成し、格子先端部での重合が開始される。格子先端部での硬化が進んだ後、第2の重合開始剤での吸収が大きい波長帯の紫外線117を照射し、樹脂全体を硬化させる(図8(f)参照)。本発明では、第1の紫外線116の波長帯として360nm以上、第2の紫外線117の波長帯としては330nm以下の波長を含むものが好ましく用いられる。
硬化が終了した後、紫外線硬化樹脂115と共にレンズ基材114を離型させると、図8(g)に示すように、レンズ基材114(102)と、格子面101を有する紫外線硬化樹脂115からなる紫外線硬化樹脂層103とを有する光学素子が製造される。
このように、順次異なる波長帯の紫外線によって硬化させることで、格子先端部の紫外線硬化樹脂を他の部分より先に硬化させることができるため、精密な形状を有する回折光学素子の製造が可能である。また、従来の方法に比べて、新たな生産装置や高価な部品を必要とせずに安定して素子を製造することができる。
図8に示した工程によって光学有効径20mm、平面上に格子高さ5〜20μm、格子幅0.1〜3mmの回折格子を有する素子を製造した。
まず、金属からなる金型112を用意した。この金型112の表面には、ダイヤモンドバイトを用いてのこぎり刃(ブレーズ)状の格子形状が切削加工によって形成した。図8(a)、(b)に示すように、金型112の表面にスピンコータを用いて第1の重合開始剤と紫外線硬化樹脂とを混合した組成物113を薄く塗布した。組成物113は、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)を1重量部を含む多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーのトルエン溶液(濃度1%)である。
次に、金型112を基板保持部材に固定し、この上に第2の重合開始剤を含む紫外線硬化樹脂115を適量滴下し(図8(c)参照)、上からレンズ基材114を重ねて紫外線硬化樹脂115を押し広げた(図8(d)参照)。第2のラジカル重合開始剤を含む紫外線硬化樹脂115としては多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーを用い、これに重合開始剤として4−エトキシアセトフェノン(関東化学株式会社、製品番号40959−1A)を1重量部添加した。また、レンズ基材114としては、オハラ製S−BSL7ガラス(商品名)からなる直径26mmのものを用いた。
続いて、図8(d)の状態で上方から不図示の光源によってレンズ基材114を通して紫外線を照射した。光源としては、図9に示したように、波長313nm(j線)、波長365nm(i線)、波長405nm(h線)等の輝線スペクトルを含む高圧水銀ランプ(ウシオ電機製、USH−500BY1)を用いた。波長の選択にはフィルターを用い、360nm以上の紫外線116を100[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して1分間照射した(図8(e)参照)。これにより格子先端部での樹脂の硬化を行った。続いて波長選択フィルターを取り除いた上で再び上記高圧水銀ランプを用いて紫外線117を150[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して3分間照射し、樹脂全体を硬化させた(図8(f)参照)。
紫外線硬化樹脂115と共にレンズ基材114を離型させることによって、図8(g)に示すように、レンズ基材114の表面に中心肉厚300μm、最大樹脂厚差200μm、樹脂径20mmの紫外線硬化樹脂115で格子面101を有する光学素子を製造した。
このように製造した光学素子の格子面を観察したところ、格子先端部に欠けやヒケは見られず、転写性は良好であった。また、光学特性も良好であった。
本実施例においては、第1の重合開始剤及び第2の重合開始剤に実施例6とは別なものを用いた以外は実施例6と同様の方法を用いて、回折光学素子を製造した。組成物113には、第1の重合開始剤として2,2−ジメトキシ−1,2ジフェニルエタン−1−オン(商品名:イルガキュア651、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)を1重量部を含む多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーのトルエン溶液(濃度1%)を用いた。
第2の重合開始剤を含む紫外線硬化樹脂115としては、多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーを用い、これに重合開始剤として3′−ヒドロキシアセトフェノン(東京化成工業株式会社、製品コードA0104)を1重量部添加した。
このように製造した光学素子の格子面を観察したところ、格子先端部に欠けやヒケは見られず、転写性は良好であった。また、光学特性も良好であった。
図8に示した工程によって光学有効径20mm、平面上に格子高さ5〜20μm、格子幅0.1〜3mmの回折格子を有する素子を製造した。
まず、金属からなる金型112を用意した。この金型112の表面には、ダイヤモンドバイトを用いてのこぎり刃(ブレーズ)状の格子形状が切削加工によって形成した。
次に、金型112の表面にスピンコータを用いて第1の重合開始剤を含む溶液を0.5cc滴下し(図8(a)参照)、スピンコータによって遠心乾燥させた(図8(b)参照)。組成物113としては、第1の重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)0.01重量部を含むトルエン溶液を用いた。
次に、金型112を基板保持部材に固定して、第2の重合開始剤を含む紫外線硬化樹脂115を適量滴下し(図8(c)参照)、その上からレンズ基材114を重ねて紫外線硬化樹脂115を押し広げた(図8(d)参照)。第2の重合開始剤を含む紫外線硬化樹脂115としては多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーを用い、これに重合開始剤として4−エトキシアセトフェノン(関東化学株式会社、製品番号40959−1A)を1重量部添加した。また、レンズ基材2としては、オハラ製S−BAL41ガラス(商品名)からなる直径26mmのレンズ基材を用いた。これ以降の工程は、実施例6と同様に行った。
このように製造した光学素子の格子面を観察したところ、格子先端部に欠けやヒケは見られず、転写性は良好であった。また、光学特性も良好であった。
本実施例においては、紫外線硬化樹脂としてITO微粒子を含む紫外線硬化樹脂を用いた以外は実施例8と同様の方法を用いて、回折光学素子を製造した。本実施例において、紫外線硬化樹脂115として多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーに平均粒径10nmのITO微粒子を同重量分散したものを用いた。組成物113は、上記紫外線硬化樹脂に第1の重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)を1重量部加えたものを用いた。紫外線硬化樹脂115は、上記紫外線硬化樹脂に第2の重合開始剤として4−エトキシアセトフェノン(関東化学株式会社、製品番号40959−1A)を1重量部添加したものを用いた。
このように製造した光学素子の格子面を観察したところ、格子先端部に欠けやヒケは見られず、転写性は良好であった。また、光学特性も良好であった。
(比較例2)
光学有効径20mm、平面上に格子高さ5〜20μm、格子幅0.1〜3mmの回折格子を有する素子を製造した。まず実施例6と同様に金属からなる金型を用意し、基板保持部材に固定した。この上にラジカル重合開始剤を含む紫外線硬化樹脂を適量滴下し、上からレンズ基材を重ねて紫外線硬化樹脂を押し広げた。用いた樹脂は、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)を1重量部を含む多官能ウレタンアクリレート系オリゴマーのトルエン溶液(濃度1%)である。レンズ基材としては、オハラ製S−BSL7ガラス(商品名)からなる直径26mmのレンズ基材を用いた。
続いて、実施例と同じ高圧水銀ランプ(ウシオ電機製 USH−500BY1)を用いてレンズ基材を通して紫外線を照射した。波長選択フィルターは取り除いた上で150[mW/cm]の条件で樹脂全面に対して3分間照射し、樹脂全体を硬化させた。
硬化が終了した後、樹脂と共にレンズ基材を離型させることによって、レンズ基材の表面に中心肉厚300μm、最大樹脂厚差200μm、樹脂径20mmの樹脂層で、格子面を有する光学素子を製造した。
このように製造した光学素子の格子面を観察したところ、格子先端部で欠けやヒケが発生している箇所が認められた。
本発明は、以上説明した実施例の他にも様々な変形が可能である。例えば、重合開始剤と紫外線硬化樹脂とを混合した組成物には、必要に応じて種々の配合剤を添加してもよい。このような配合剤としては、界面活性剤、酸化防止剤、光安定剤、保存安定剤、紫外線吸収剤、塗面改良剤、濡れ性改良剤、シランカップリング剤、老化防止剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラーなどが挙げられる。本発明は、このような変形例を全て包含するものである。
第1の実施形態による回折光学素子を示すもので、(a)はその平面図、(b)は断面図、(c)は(b)の一部分を拡大して示す拡大部分断面図である。 第1の実施形態の第1の変形例による回折光学素子を示す拡大部分断面図である。 第1の実施形態の第2の変形例による回折光学素子を示すもので、(a)はその一部分を示す部分断面図、(b)は(a)の一部分を拡大して示す拡大部分断面図である。 重合開始剤の紫外線吸収スペクトルを示すグラフである。 第1の実施形態による回折光学素子の製造方法を説明する工程図である。 第1の実施形態の第2の変形例による回折光学素子の製造方法を説明する工程図である。 第2の実施形態による回折光学素子を示すもので、(a)はその平面図、(b)は断面図、(c)は(b)の一部分を拡大して示す拡大部分断面図である。 第2の実施形態による回折光学素子の製造方法を説明する工程図である。 紫外線ランプの発光波長特性を示すグラフである。 一従来例による回折光学素子を示すもので、(a)はその平面図、(b)は断面図である。 別の従来例による回折光学素子を示すもので、(a)はその一部分を示す部分断面図、(b)は(a)の一部分を拡大して示す拡大部分断面図である。
符号の説明
1、101 格子面
2a、2b、14、20、102、114 レンズ基材
3a、3b、5、103 紫外線硬化樹脂層
4a、4b、6a、6b、104 格子先端部
10、110 回折光学素子
12、112 金型
13、113 組成物
15、19、22、23、115 紫外線硬化樹脂
16、17、116、117 紫外線

Claims (11)

  1. 基材に積層された複数層の紫外線硬化樹脂層の界面に格子面を有する回折光学素子において、
    各紫外線硬化樹脂層の格子先端部は、第1の重合開始剤を付与し、前記格子先端部以外の領域は、前記第1の重合開始剤とは光吸収特性の異なる第2の重合開始剤を付与して、順次異なる波長帯の紫外線によって硬化させたことを特徴とする回折光学素子。
  2. 基材に積層された紫外線硬化樹脂層の表面に格子面を有する回折光学素子において、
    前記紫外線硬化樹脂層の格子先端部は、第1の重合開始剤を付与し、前記格子先端部以外の領域は、前記第1の重合開始剤とは光吸収特性の異なる第2の重合開始剤を付与して、順次異なる波長帯の紫外線によって硬化させたことを特徴とする回折光学素子。
  3. 前記基材に接する部位に、前記第1の重合開始剤を付与して硬化させた紫外線硬化樹脂を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の回折光学素子。
  4. 前記第1の重合開始剤が、前記第2の重合開始剤よりも長波長側に紫外線の吸収波長帯を持つことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の回折光学素子。
  5. 前記第1の重合開始剤が、波長360nm以上の紫外線に対して吸収を持つことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の回折光学素子。
  6. 前記第2の重合開始剤が、330nm以下の紫外線に対して吸収を持ち、かつ360nm以上の紫外線に吸収を持たないことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の回折光学素子。
  7. 基材に積層された2層の紫外線硬化樹脂層の界面に格子面を有する回折光学素子の製造方法において、
    格子面を有する第1の紫外線硬化樹脂層を形成する工程と、
    前記第1の紫外線硬化樹脂層の前記格子面に第1の重合開始剤を含む組成物を供給し、その上に前記第1の重合開始剤とは光吸収特性が異なる第2の重合開始剤と紫外線硬化樹脂の混合物を供給して第2の紫外線硬化樹脂層を形成する工程と、
    前記第2の紫外線硬化樹脂層に、前記第1の重合開始剤が吸収する波長帯の紫外線を照射して、前記第2の紫外線硬化樹脂層の格子先端部を硬化させる工程と、
    前記第2の紫外線硬化樹脂層に、前記第2の重合開始剤が吸収する波長帯の紫外線を照射して、前記第2の紫外線硬化樹脂層の前記格子先端部以外の領域を硬化させる工程と、を有することを特徴とする回折光学素子の製造方法。
  8. 基材に積層された紫外線硬化樹脂層の表面に格子面を有する回折光学素子の製造方法において、
    金型の格子面形成部に第1の重合開始剤を含む組成物を供給し、その上に前記第1の重合開始剤とは光吸収特性が異なる第2の重合開始剤と紫外線硬化樹脂の混合物を供給して紫外線硬化樹脂層を形成する工程と、
    前記紫外線硬化樹脂層に、前記第1の重合開始剤が吸収する波長帯の紫外線を照射して、前記紫外線硬化樹脂層の格子先端部を硬化させる工程と、
    前記紫外線硬化樹脂層に、前記第2の重合開始剤が吸収する波長帯の紫外線を照射して、前記紫外線硬化樹脂層の前記格子先端部以外の領域を硬化させる工程と、を有することを特徴とする回折光学素子の製造方法。
  9. それぞれ格子面を有する第1及び第2の紫外線硬化樹脂層の間に、第3の紫外線硬化樹脂層を有する回折光学素子の製造方法において、
    前記第1及び前記第2の紫外線硬化樹脂層をそれぞれ基材に積層する工程と、
    前記第1及び前記第2の紫外線硬化樹脂層のそれぞれの格子面に第1の重合開始剤を含む組成物を供給し、前記2つの格子面の間に前記第1の重合開始剤とは光吸収特性が異なる第2の重合開始剤と紫外線硬化樹脂の混合物を供給して前記第3の紫外線硬化樹脂層を形成する工程と、
    前記第3の紫外線硬化樹脂層に、前記第1の重合開始剤が吸収する波長帯の紫外線を照射して、前記第3の紫外線硬化樹脂層の格子先端部を硬化させる工程と、
    前記第3の紫外線硬化樹脂層に、前記第2の重合開始剤が吸収する波長帯の紫外線を照射して、前記第3の紫外線硬化樹脂層の前記格子先端部以外の領域を硬化させる工程と、を有することを特徴とする回折光学素子の製造方法。
  10. 前記組成物は、前記第1の重合開始剤と紫外線硬化樹脂を混合したものであることを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の回折光学素子の製造方法。
  11. 前記組成物は、前記第1の重合開始剤と溶剤を混合したものであることを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の回折光学素子の製造方法。
JP2008247252A 2008-09-26 2008-09-26 回折光学素子及びその製造方法 Pending JP2010078919A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017211670A (ja) * 2017-08-23 2017-11-30 株式会社島津製作所 ブレーズド回折格子およびブレーズド回折格子の製造方法

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