JP2007105647A - ベースフィルム、ベースフィルムの製造方法および製造装置 - Google Patents

ベースフィルム、ベースフィルムの製造方法および製造装置 Download PDF

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【課題】生産性が高く、安価で平滑なベースフィルム、ベースフィルムの製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】可撓性の支持体上の少なくとも一方の主面上に放射線硬化性樹脂を含む樹脂層を設ける塗布工程と、
該樹脂層に鏡面ロールを押圧し該樹脂層表面を平滑にする平滑化工程と、
該樹脂層と前記鏡面ロールとを当接した状態で該樹脂層に放射線を照射し該樹脂層を硬化させる硬化工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明はベースフィルム、ベースフィルムの製造方法および製造装置に係り、さらに詳しくは平滑な表面を有するベースフィルム、ベースフィルムの製造方法および製造装置に関する。
一般的にベースフィルムの製造において表面を高度に平滑にしたものを製造しようとすると、製造の過程で接触するロールやガイドでフィルム表面に傷がついたり、エアーをかみこんでうまく巻けないなどといった問題があり、このために、フィラーなどをベースフィルム中に添加し、表面に凹凸をもたせ、上記の問題を解決してベースフィルムを製造している。しかしながら、光学フィルムに用いられる場合にはフィルム表面の凹凸が光を散乱させるなどして光学的な悪影響及ぼしたり、磁気テープに使用する場合はフィルム表面の凹凸が磁気テープ表面の平滑性に影響を与え、磁気記録に悪影響を及ぼす場合がある。
磁気記録媒体のひとつである磁気テープには、オーディオテープ、ビデオテープ、コンピュータテープなどの種々の用途があるが、とくにデータバックアップ用のコンピュータテープの分野では、バックアップ対象となるハードディスクの大容量化に伴い、1巻あたり100GB以上の記憶容量のものが商品化されており、今後ハードディスクのさらなる大容量化に対応するため、バックアップテープの高容量化は不可欠である。また、大容量化のみならず、記憶容量あたりのコストも非常に重要な項目である。
磁気テープで使用されるベースフィルムは巻き取りを容易にするためにベースフィルム中に数種類のフィラーを添加し、突起を形成することでベースフィルムの表面性が粗く設定されている。
一般的な磁気テープの製造工程はベースフィルムに磁気塗料を塗布する塗布工程、塗膜を平滑化するカレンダ工程、テープ状にカッティングするスリット工程からなる。塗布工程後の塗膜表面はベースフィルム上に存在する突起の影響を受け、表面性が粗くなる。塗膜の表面を平滑にするために、カレンダ工程では鏡面のカレンダロールで塗膜に熱と圧力をかける平滑化処理がおこなわれている。
しかしながら、塗膜に与えられる圧力、熱の上限は機械的な制約を受けたり、条件を上げ過ぎるとカレンダロールに塗膜が付着してカレンダロールを汚してしまったりする問題がある。そのため、平滑で突起の少ないベースフィルムを使用して、適度なカレンダ条件でも平滑な塗膜が得られるような設計にすることが好ましい。実際には、この要求に答えられるベースフィルムを得ることは困難であるため、表面の平滑性がさほど良好でなく、ある程度の突起のある通常のベースフィルムの表面を平滑化して使用することが考えられる。
例えば、表面性の粗いベースフィルムを平滑化する方法としては特許文献1にあげられるような、ベースフィルム上の少なくとも一方の面上に、平滑塗布層を設けた後、巻き取ることなく該平滑化塗布層上に少なくとも1層の磁性層を形成する磁気記録媒体の製造方法が提案されている。
特開2004−334988号公報
しかしながら、特許文献1に示す可撓性支持体の平滑化方法は平滑化層の厚みが薄い場合においては、結果としてベースフィルムの平滑化が不充分であるため一定の厚さ以上の平滑化層が必要となる。記録容量あたりの単価を安くするためにはカートリッジあたりの記録面積を大きくする必要があり、そのためにはテープの厚みを薄くする必要がある。そこで、可撓性支持体上に設ける平滑化層はなるべく薄い方が好ましい。また、特許文献1の方法は可撓性支持体上に平滑化層を塗布した後、そのまま硬化させているために、塗膜の硬化までの平滑化層のレベリングによってベースフィルムの表面性が決定されることになる。レベリングに寄与する要因として塗料の表面張力、塗料粘度、塗料の降伏値、塗布〜硬化までにかかる時間、塗布方式などがあり、これらにより塗膜の平滑性が大きく左右され、レベリングだけで充分な平滑面を得るのが難しい。
また、特許文献1に記載の放射線硬化樹脂を含む平滑化層を安価で扱いやすい紫外線で硬化させて平滑なベースフィルムを得る場合においては酸素濃度が充分低い環境下でないと、酸素による硬化阻害を受け、反応性が低下し低分子のまま残留してしまったり、充分に硬化させる為にはベースフィルムにダメージを与えるほどの紫外線照射が必要であったり、生産スピードを上げることができなかったり、紫外線照射部で酸素を除外するためにランニングコストがかかるという問題がある。本発明は放射線硬化性樹脂を含む樹脂層の厚みが薄い場合においてもベースフィルムの平滑化が充分に可能であり、かつ、酸素の影響を受けずに樹脂層の硬化が可能な、生産性が高く、安価で平滑なベースフィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、ベースフィルムの製造方法および装置について鋭意検討した結果、ベースフィルムの製造方法および装置を下記の構成とすることにより、上記目的を達成することができ、本発明をなすに至った。すなわち、ベースフィルムの製造方法および装置であって、可撓性の支持体上の少なくとも一方の主面上に放射線硬化性樹脂を含む樹脂層を設ける塗布工程と、該樹脂層に鏡面ロールを押圧し該樹脂層表面を平滑にする平滑化工程と、該樹脂層と前記鏡面ロールとを当接した状態で該樹脂層に放射線を照射し該樹脂層を硬化させる硬化工程との各工程および手段を含むことを特徴とする。
本発明によれば可撓性の支持体上に塗布した樹脂層を鏡面ロールにて押圧するので極めて平滑な表面が得られる。その後、前記樹脂層と前記鏡面ロールとを当接した状態で該樹脂層に放射線を照射するので、硬化した平滑な表面が得られる。樹脂層を鏡面ロールにて押圧するので、鏡面ロールを用いず、単に平滑化層を塗布してから光照射で硬化させる方法よりも、平滑化層が薄い場合においても充分な平滑化が可能であり、また、鏡面ロールと当接した状態で該樹脂層に放射線を照射するので、酸素除外効果が生じ生産効率の高いベースフィルムの平滑化が可能となる。
本発明を図に基づいて具体的に説明する。図1は、本発明の一例の実施態様であるベースフィルムの製造装置である。
本発明のベースフィルムの製造装置は、可撓性支持体2を送り出す送り出しロール1、放射線硬化性樹脂を含む樹脂層を可撓性支持体2に塗布するための塗布手段であるコータ3、樹脂層形成用塗料に含まれる溶剤を除去する為の乾燥手段であるドライア4、塗布後の樹脂層を押圧して平滑化するための平滑化手段である鏡面ロール5、放射線硬化性樹脂を含む樹脂層に放射線を照射して硬化させるための硬化手段である放射線照射装置6、鏡面ロール5と協働して樹脂層を押圧するバックアップロール7とから構成される。
次に動作について説明する。
可撓性支持体2は送り出しロール1より繰り出され(A位置での可撓性支持体の表面粗さのイメージ断面図を図4に示す)、塗布手段であるコータ3にてその上(可撓性支持体の表面2a)に放射線硬化樹脂を含む樹脂層10が設けられる。その後、樹脂層10は乾燥手段であるドライア4で余分な溶剤が除去された後(B位置での可撓性支持体の表面粗さのイメージ断面図を図5に示す)、バックアップロール7により、その表面(樹脂層の表面10a)を鏡面ロール5に押圧されて平滑化される。平滑化処理がおこなわれた後、放射線照射装置6によって可撓性支持体2を介して放射線照射がおこなわれ、可撓性支持体2の表面に平滑な樹脂層10を有するベースフィルムが得られる(C位置での可撓性支持体の表面粗さのイメージ断面図を図6に示す)。遮蔽板9により、平滑化前の樹脂層には放射線が照射されないようになっている。樹脂層は放射線照射をおこなうまでは流動性があるために鏡面ロールに圧接した際に、平滑化しやすく、鏡面ロールに当接している時に放射線照射によって硬化するために、樹脂層は鏡面ロールから離型が可能となる。平滑化処理されたベースフィルムは巻き取られても良いし、巻き取ることなくそのまま光学層や磁性層などの機能層を設ける次工程を送り出されても良い。放射線照射によって発生する熱がベースフィルムに対してダメージを及ぼす場合には必要に応じて鏡面ロール5およびバックアップロール7に冷却機能を持たせてもよい。
本発明の別の一例の実施態様として、図2に示したベースフィルムの製造装置がある。図2の鏡面ロール5は放射線透過性を有する材質からなり、鏡面ロール5内部に放射線照射装置6が設置されている。可撓性支持体2を介さずに樹脂層に放射線照射できるために可撓性支持体2が放射線透過性でない場合においてはこの方法が好ましい。放射線が紫外線の場合、鏡面ロール5の材質としては紫外線が透過可能な材質である各種の無機系ガラスのほか、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニルなどでできた有機系ガラスが用いることができる。
使用する可撓性支持体としては従来公知のものを使用することができる。一般的には各種合成樹脂からなる可撓性のフィルムが挙げられる。具体的には例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアラミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどが挙げられる。中でも機械的強度、寸法安定性、耐熱性、価格などの点からポリエチレンテレフタレートフィルム好ましく、特に2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
使用する可撓性支持体の厚さとしては特に制限はないが、用途に合わせて、通常3〜150μmのものが用いられる。
本発明に使用される放射線とは電子線、紫外線、可視光等の樹脂硬化能を有するものであり、なかでもエネルギーの高い紫外線、電子線を使用するのが好ましい。特に紫外線照射機は放射線硬化性樹脂を硬化させるエネルギー源としては安価であり、扱いやすい。一般的には紫外線光源としては高圧水銀やメタルハライドランプが用いられる。硬化に必要なエネルギー量はランプの種類、開始剤種類や可撓性支持体の紫外線領域の透過率によっても異なるが、一般的には10〜1000mJ/cmで使用される。一般的に、紫外線照射および電子線照射は酸素濃度300ppm以下の環境下で使用する必要がある。
樹脂層への紫外線照射を可撓性支持体を介して行う場合には、可撓性支持体の紫外線透過性を考慮する必要がある。前述したように、紫外線照射を行う場合には、酸素による硬化阻害を考慮する必要があるが、本発明では鏡面ロールが樹脂層と密着している状態で紫外線照射が行われるので、酸素による硬化阻害は発生しない。
電子線照射は装置が高価でランニングコストも高いが、可撓性の支持体が紫外線を透過しない場合でも硬化可能であるので有効である。一般的な電子線照射の条件としては加速電圧50〜500kvであり、照射線量としては50〜300kGyで使用される。可撓性の支持体が厚い場合においては加速電圧を大きくする必要がある。また、照射線量が大きすぎる場合においては可撓性の支持体にダメージを与える場合がある。
樹脂層は放射線硬化性樹脂からなるが、樹脂層中に10重量%以上の放射線硬化性樹脂が含まれことが好ましい。さらに好ましくは20重量%以上の放射線硬化性樹脂が含まれていることが好ましい。この範囲が好ましいのは、放射線硬化性樹脂の量が10重量%未満では、平滑化が十分行われなかったり、硬化も不十分となる場合があるからである。樹脂層には、平滑化を阻害しない範囲内で放射線硬化性樹脂以外の樹脂やフィラー、溶剤等を含むことができる。
放射線硬化性樹脂とは放射線照射によって反応し、重合あるいは架橋して高分子量化する樹脂をいう。他の樹脂としては従来公知の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、その他の反応性樹脂を選択することができる。
放射線硬化性樹脂は一般的なものを用いることができるが、中でも、硬化性が良好な、2官能以上のものが好ましい。具体的にはアクリル酸エステル、アクリルアミド類、メタクリル酸エステル、メタクリル酸アミド類、アリル化合物、ビニルエーテル、ビニルエステル類などが挙げられ、これらの樹脂が単独または組み合わせて用いられる。光開始剤の必要性は放射線照射の種類による。特に紫外線、可視光をエネルギー源として硬化反応に使用する場合においては光開始剤を必要とする。光開始剤としては一般的なものを用いることができる。光開始剤としては光ラジカル重合剤としては、たとえば、ベンジル、ジアセチル等のα−ジケトン類、ベンゾイン等のアシロイン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロインエーテル類、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、チオキサントン−4−スルホン酸等のチオキサントン類、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ミヒラーケトン類、アセトフェノン、2−(4−トルエンスルホニルオキシ)−2−フェニルアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α’−ジメトキシアセトキシベンゾフェノン、2,2’−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン、2−メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン類、アントラキノン、1,4−ナフトキノン等のキノン類、フェナシルクロライド、トリハロメチルフェニルスルホン、トリス(トリハロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン化合物、アシルホスフィンオキシド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の過酸化物等が挙げられる。紫外線照射はベースフィルム越しからおこなわれるため、透過する波長に応じた開始剤を選ぶことが好ましく、例えば可撓性支持体の材質をポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートとした場合には、イルガキュア369、819、907(チバガイギー社製)などそれぞれの可撓性支持体の吸収波長と重ならないような波長領域で吸収をもつ光開始剤を選択することが好ましい。
また、フィラーとしては従来公知の無機フィラー、有機フィラーを含むことができる。フィラーの具体例としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、TiO2、BaSO4、ZnS、MgCO3、CaCO3、ZnO、CaO、WS2、MoS2、MgO、SnO2、Al2O3、α−Fe2O3、α−FeOOH、SiC、CeO2、BN、SiN、MoC、BC、WC、チタンカーバイド、コランダム、人造ダイアモンド、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、トリボリ、ケイソウ土、ドロマイト、シリカ、アルミノケイ酸塩、ゼオライト、酸性白土、活性白土等の無機フィラーや、ポリエチレン樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子等の有機フィラーを挙げることができる。
塗布方法としてはグラビアコート、ダイコート等、従来公知の塗布方法を用いることができる。
鏡面ロールとしては金属ロールまたは樹脂ロールを用いることができる。ロールの表面粗さとしては目標とするベースフィルムの表面粗さよりも平滑である必要があり、目標値に応じて異なるが、中心線平均粗さRaの値で、0.001〜0.01μmの範囲であることが好ましい。押圧条件は樹脂層の圧力、熱による塑性変形のしやすさによって決まり、温度としては、5〜100℃、圧力は0.001〜200kN/mの範囲で、用いられる樹脂の種類や押圧方法の種類に応じて適宜変更すればよい。これらの範囲をはずれると、使用上の制約を受けたり、樹脂層の平滑化が十分でなかったりする場合がある。
また、離型剤を鏡面ロールにコーティングしてもよい。離型剤としては公知のものが使用できる。例えば、飽和脂肪酸エステル、不飽和脂肪酸エステル、ポリオレフィン系ワックス(ポリエチレンワツクス、1−アルケン重合体など。酸変性などの官能基含有化合物で変性されているものも使用できる)、シリコン化合物、フッ素化合物(ポリフルオロアルキルエーテルに代表されるフッ素オイルなど)、パラフィンワックス、蜜蝋などを挙げることができる。
以下に実施例によって本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示した装置を用いて表1に記載した条件で可撓性支持体上に樹脂層を設け、平滑化処理、硬化処理をおこないベースフィルムを作製した。コータ3は商品名マイクログラビア(康井精機製)を用い、平坦化処理後の厚さが1μmになるように塗布をおこなった。有機溶剤MEK(メチルエチルケトン)にて樹脂層を形成する塗料の固形分濃度を変化させて適宜、厚み調整をおこなった。バックアップロール7による加圧は、常温にて20kN/cmにて行った。放射線照射装置6はUV照射機(照射量100mJ/cmの条件、アイグラフィックス製UVメータにて測定)をつかっておこなった。
可撓性支持体としてはポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ商品名ルミラー厚み6μm)を使用した。樹脂層を形成する塗料は 紫外線硬化塗料(商品名セイカビームEXF−01B(大日精化製))を用いた。
(実施例2)
樹脂層の厚みを0.5μmに変えた以外は、実施例1と同様にしてベースフィルムを作製した。
(実施例3)
樹脂層の厚みを0.1μmに変えた以外は、実施例1と同様にしてベースフィルムを作製した。
(実施例4)
樹脂層の厚みを0.05μmに変えた以外は、実施例1と同様にしてベースフィルムを作製した。
(比較例1)
図3に示した装置を用い、樹脂層を塗布せずに、平滑化ロールを通さずにUV照射してベースフィルムを作製した。
(比較例2)
樹脂層を設けなかった以外は、実施例1と同様にしてベースフィルムを作製した。
(比較例3)
図3に示した装置を用い、平滑化処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてベースフィルムを作製した。
(比較例4)
図3に示した装置を用い、平滑化処理を行わず、UV照射部分を窒素ガス雰囲気下にして硬化処理を行った以外は、実施例1と同様にしてベースフィルムを作製した。
(比較例5)
樹脂層の厚みを0.5μmに変えた以外は、比較例4と同様にしてベースフィルムを作製した。
(比較例6)
樹脂層の厚みを0.1μmに変えた以外は、比較例4と同様にしてベースフィルムを作製した。
(比較例7)
樹脂層の厚みを0.05μmに変えた以外は、比較例4と同様にしてベースフィルムを作製した。
<表面粗さの評価>
ベースフイルムの表面粗さはZygo社製 NEW‐VIEW5030を用いて測定をおこなった(倍率:20倍、観察視野:約360μm×270μm)。平滑性の評価には中心線平均表面粗さRa値を用いた。評価結果を表1に示した。
Figure 2007105647
比較例3では樹脂層が硬化せずロールに張り付き、ベースフイルムが得られず測定不可能であった。
表1から明らかなように、実施例1、2、3、4でおこなわれた平滑化処理により、平滑化処理がおこなわれていない比較例4、5、6、7と比べ、平滑な樹脂層を得ることができた。また、比較例3は未硬化なままであったが、実施例1、2、3、4では平滑化処理の鏡面ロールの当接効果による酸素排除が行われるため窒素ガス雰囲気下にしなくても充分硬化させることができた。
図7から明らかなように、本発明の平滑化処理を行うと単に樹脂層を設けるだけの場合と比較して樹脂層表面を平滑化することができる。また、この平滑化効果は樹脂層厚みが1〜0.05μmと薄くなるにつれて大きくなる。
なお、本発明は上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で変更を加え得ることは勿論である。
本発明の一例の実施形態の概要図である。 本発明の別の一例の実施形態の概要図である。 平滑化工程を有しない従来例の実施形態の概要図である。 図1中のA位置の可塑性支持体表面の粗さを示すイメージ断面図である。 図1中のB位置の可塑性支持体表面の粗さを示すイメージ断面図である。 図1中のC位置の可塑性支持体表面の粗さを示すイメージ断面図である。 表1の実験結果を元にした平滑化処理の効果を示すデータ図である。
符号の説明
1 送り出しロール
2 可撓性支持体
2a 可撓性支持体の表面
3 コータ
4 ドライア
5 鏡面ロール
6 放射線照射装置
7 バックアップロール
9 遮蔽版
10 樹脂層
10a 樹脂層の表面

Claims (3)

  1. ベースフィルムの製造方法であって、可撓性の支持体上の少なくとも一方の主面上に放射線硬化性樹脂を含む樹脂層を設ける塗布工程と、該樹脂層に鏡面ロールを押圧し該樹脂層表面を平滑にする平滑化工程と、該樹脂層と前記鏡面ロールとが当接した状態で該樹脂層に放射線を照射し該樹脂層を硬化させる硬化工程とを含むことを特徴とするベースフィルムの製造方法。
  2. ベースフィルムの製造装置であって、可撓性の支持体上の少なくとも一方の主面上に放射線硬化性樹脂を含む樹脂層を設ける塗布手段と、該樹脂層に鏡面ロールを押圧し該樹脂層表面を平滑にする平滑化手段と、該樹脂層と前記鏡面ロールとを当接した状態で該樹脂層に放射線を照射し該樹脂層を硬化させる硬化手段とを含むことを特徴とするベースフィルムの製造装置。
  3. 可撓性の支持体上の少なくとも一方の主面上に放射線硬化性樹脂を含む樹脂層を設ける塗布工程と、該樹脂層に鏡面ロールを押圧し該樹脂層表面を平滑にする平滑化工程と、該樹脂層と前記鏡面ロールとが当接した状態で該樹脂層に放射線を照射し該樹脂層を硬化させる硬化工程を含む製造工程を経て製造されたベースフィルム。
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