JP2010078437A - 偏光状態検査装置および偏光状態検査方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透光性を有する基部と、前記基部の主面上に設けられ、透光性を有する材料からなる格子部を有し、第1の偏光方向の光を選択的に透過させる第1の偏光子と、前記基板の主面上に設けられ、透光性を有する材料からなる格子部を有し、前記第1の偏光方向とは異なる第2の偏光方向の光を選択的に透過させる第2の偏光子と、を備えたことを特徴とする偏光状態検査装置が提供される。
【選択図】図1
Description
そのため、偏光状態を測定する測定手段を設けて、偏光状態の測定と調整を行う技術が提案されている(特許文献1、2を参照)。
特許文献1、2に開示がされた技術によれば、偏光状態の経時変化やばらつきなどを知ることができる。しかしながら、偏光状態を測定する測定手段を別途設ける必要があるため、露光装置の複雑化、高コスト化などを招くおそれがある。また、偏光状態を測定する測定手段を設けていない既存の露光装置などに対する対応も考慮されていなかった。
特許文献3に開示がされた技術によれば、露光装置の複雑化、高コスト化を招くことなく偏光状態を検査することができる。また、既存の露光装置に対しても対応することができる。しかしながら、偏光子をクロムなどの金属膜で形成しているため、光の透過率が低下するおそれがある。
図1は、本実施の形態に係る偏光状態検査装置を例示するための模式図である。なお、図1(a)は模式平面図、図1(b)は図1(a)におけるA−A矢視断面図、図1(c)は図1(a)におけるB部の模式拡大図である。また、図1(a)中の矢印X、Yは互いに直交する2方向を表している。なお、偏光状態検査装置1を後述する露光装置100に取り付ける場合には、X方向がスリット方向、Y方向がスリット走査方向(スキャン方向)となる。
図1に示すように、偏光状態検査装置1には、基部2、偏光部3、遮光部4が設けられている。
基部2に設けられる側と対向する側の主面には遮光部4が設けられている。遮光部4は、光を遮ることができる材料から形成されている。そのような材料としては、クロムなどの金属材料を例示することができる。ただし、これに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、孔4aをピンホール光学系として機能させることができるように、その大きさが充分小さいものとされている。例えば、孔4aの形状が円である場合には、その直径を50μm程度とすることができる。そして、孔4aをピンホール光学系として機能させることで、光源側の像を光学的に共役な位置に形成させることができるようになっている。すなわち、孔4aは、光源側の像を光学的に共役な位置に形成させるピンホール光学系となる。
また、一例として、図中の横方向に一列に配設する場合を例示したが、これに限定されるわけではない。孔4a同士が隣接するような状態で配設されていればよい。例えば、図中の縦方向に一列に配設するようにしてもよいし、格子状、千鳥状などとなるように配設することもできる。
図2は、偏光子の作用について例示をするための模式断面図である。なお、図2に示す偏光子5は、図1(c)におけるC−C矢視方向の断面を表している。
照射される光の波長よりも短いピッチ寸法のラインアンドスペースパターン(L/Sパターン)が形成されている場合、照射される光の偏光方向によって反射量と透過量が変わってくる。ここで、偏光子5のピッチ方向(偏光軸方向(ライン方向)に直交する方向)に振動する光をTE(Transverse Electric)波とし、これに直交する偏光軸方向(ライン方向)に振動する光をTM(Transverse Magnetic)波とする。
また、図2(b)は、照射される光L1(入射光)がTM波である場合の反射量と透過量を例示するための模式図である。
図2(a)に示すように、照射される光L1がTE波である場合には、ほとんどが反射されることで反射光L3となり、偏光子5を透過する透過光L2は僅かなものとなる。一方、図2(b)に示すように、照射される光L1がTM波である場合には、一部が反射されて反射光L3となるが、偏光子5を透過する透過光L2の量は多くなる。
図3に示すように、左側に設けられた偏光子5の偏光軸方向(ライン方向)と光の振動方向とは平行に近い。そのため、TM波となる部分が多く透過量が多くなるので、感光の度合いが高くなる(色が濃くなる)。一方、右側に設けられた偏光子5の偏光軸方向(ライン方向)と光の振動方向とは垂直に近い。そのため、TM波となる部分が少なく透過量が少なくなるので、感光の度合いが低くなる(色が淡くなる)。また、入射面の方向を考慮すればs波(s偏光)であるか否かを知ることができる。
次に、偏光子5の特性に与える影響について例示をする。
図4は、比較例に係る偏光状態検査装置の要部について例示をするための模式断面図である。なお、図4は、図2に例示したもののように偏光状態検査装置に設けられた偏光子部分について例示をするための模式断面図である。また、図中の上段に記載された矢印は、照射される光L4に含まれるTE波、TM波をそれぞれ表したものである。また、図中の下段に記載された矢印は透過光L5を表している。また、格子部25bの高さをH1、ピッチ寸法をP1としている。
図8は、本実施の形態に係る偏光状態検査方法について例示をするための模式図である。なお、一例として、露光装置100における偏光状態の検査を例示する。
図8に示すように、露光装置100には、照明部101、マスクステージ106、投影光学系102、ウェーハステージ103が設けられている。露光装置100は、露光マスクに形成された回路パターンをレジストに転写する投影露光装置である。
投影光学系102は、例えば、第1の投影レンズ107、投影系瞳面109、第2の投影レンズ108から構成されるものとすることができる。
この様に、本実施の形態に係る偏光状態検査方法においては、本実施の形態に係る偏光状態検査装置1を用いて、露光対象(例えば、レジストなど)を感光する工程と、前記感光された部分の感光状態から偏光状態を検査する工程とを含んでいる。また、偏光状態の検査は、隣接する感光された部分の感光状態を比較することにより行われるようにすることができる。また、偏光状態の検査は、顕微鏡などを用いた目視検査とすることができる。また、偏光状態の検査は、感光された部分を画像処理することにより行われるようにすることもできる。
また、偏光状態検査装置1を透過する光の透過率を向上させることができるので、検査精度や検査の信頼性を向上させることができる。
例えば、偏光状態検査装置1として、基部2の一方の主面に偏光部3(偏光子5)、遮光部4(孔4a)を積層するようにして設ける場合を例示したが、基部2の一方の主面に偏光部3(偏光子5)を設け、他方の主面に遮光部4(孔4a)を設けることもできる。ただし、基部2の一方の主面に偏光部3(偏光子5)、遮光部4(孔4a)をこの順に積層するようにして設けるものとすれば、遮光部4により偏光部3を保護することができる。
例えば、偏光状態検査装置1、露光装置100などが備える各要素の形状、材料、配置、数などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
Claims (11)
- 透光性を有する基部と、
前記基部の主面上に設けられ、透光性を有する材料からなる格子部を有し、第1の偏光方向の光を選択的に透過させる第1の偏光子と、
前記基板の主面上に設けられ、透光性を有する材料からなる格子部を有し、前記第1の偏光方向とは異なる第2の偏光方向の光を選択的に透過させる第2の偏光子と、
を備えたことを特徴とする偏光状態検査装置。 - 前記格子部は、前記基部よりも光の透過率が低いこと、を特徴とする請求項1記載の偏光状態検査装置。
- 光源側の像を光学的に共役な位置に形成させるピンホール光学系をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の偏光状態検査装置。
- 複数の前記第1の偏光子と、
複数の前記第2の偏光子と、
を備え、
前記第1の偏光子と前記第2の偏光子とが交互に配設されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の偏光状態検査装置。 - 前記第1の偏光子と前記第2の偏光子の数の合計は、偶数であることを特徴とする請求項4記載の偏光状態検査装置。
- 前記第1の偏光方向と、前記第2の偏光方向と、は、略直交することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の偏光状態検査装置。
- 前記格子部の高さは、50nm以上、70nm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の偏光状態検査装置。
- 前記格子部のピッチ寸法は、130nm以上、150nm以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の偏光状態検査装置。
- 請求項1〜8のいずれか1つに記載の偏光状態検査装置を用いて、露光対象を感光する工程と、
前記感光された部分の感光状態から偏光状態を検査する工程と、
を含むことを特徴とする偏光状態検査方法。 - 前記検査は、隣接する前記感光された部分の感光状態を比較することにより行われることを特徴とする請求項9記載の偏光状態検査方法。
- 前記検査は、前記感光された部分を画像処理することにより行われることを特徴とする請求項9または10に記載の偏光状態検査方法。
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