JP2010077384A - 硬化性組成物、及びフィルム積層体 - Google Patents

硬化性組成物、及びフィルム積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】支持体に硬化性組成物を塗布し、乾燥後、感熱或いは感圧でフィルムに積層でき、積層後放射線により、架橋或いは硬化させることにより、積層体の弾性率の温度依存性が少なく、光学物性透過性では環状オレフィン系樹脂の光学特性を著しく損なうことなく良好な透明性を有する硬化性組成物及びフィルム積層体を提供する。
【解決手段】スチレン−オレフィン系ブロック共重合体及び(メタ)アクリル酸エステル、溶剤を必須成分とする硬化性組成物をフィルムに塗布、乾燥し、他のフィルムと積層し、紫外線を照射する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、硬化性組成物に関し、より詳しくはフィルムをラミネートするために好適に用いられる硬化性組成物、及び該硬化性組成物を用いたフィルム積層体に関する。
環状オレフィン系樹脂(シクロオレフィンポリマー、COP)は光学材料として透明性、低複屈折性に優れ、さらに耐熱性や低吸湿による寸法安定性があり、フィルムでは、反射防止、偏光、防眩、位相差、視野角等の目的に応じて、機能、特性の異なるフィルムを複数層積層して液晶やプラズマ等のフラットディスプレイパネルに使用されている。しかし、このフィルムの特性を活かした接着層、すなわち、耐熱性、透明性を有するものは現れていない。
先行技術には、例えば、環状ポリオレフィン系樹脂で構成された層と、他の熱可塑性樹脂で構成された層とを接着するための接着性樹脂組成物であって、示差走査型熱量計(DSC)を用いて昇温速度20℃/分で測定したとき、吸熱曲線(セカンド・ヒーティング)における融解開始温度が−20℃〜+50℃の範囲に存在し、かつ前記吸熱曲線における融解終了温度が70〜100℃の範囲に存在する粘着成分、及び前記吸熱曲線における融解ピークの半値幅が20℃以下であるポリオレフィン系樹脂で構成された接着用樹脂組成物で接着性を向上できることが開示されている。(特許文献1)
また、ポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとを接着するための光硬化型接着剤組成物であって、光硬化型接着剤組成物がウレタン(メタ)アクリレート30〜50重量%、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート13〜40重量%及びアクリルアミド誘導体0〜30重量%を含有し、且つヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと(c)アクリルアミド誘導体の合計量が20〜60重量%であることを特徴とする光硬化型接着剤組成物が短時間で強固に接着することができること、及び接着剤組成物を用いて積層された偏光フィルムが開示されている。(特許文献2)
更に、ガラス転移温度が下記低Tgポリエステルポリオールよりも15℃以上高い、数平均分子量が500〜5000の高Tgポリエステルポリオール、ガラス転移温度が−30℃以下であり、数平均分子量が500〜5000の低Tgポリエステルポリオール、単官能アルコール、及びノルボルナン構造を含有するポリイソシアネート化合物を含有することを特徴とする接着剤組成物が非極性基材,特に環状オレフィン系樹脂に対する接着力に優れることが開示されている。(特許文献3)
特開2008−1760号公報 特開2007−177169号公報 特開2006−37038号公報
本発明において、解決しようとする課題は、支持体に塗布され,乾燥して溶剤を除去した後、感熱或いは感圧でフィルムに積層でき、積層後に放射線により、架橋或いは硬化させることにより、積層体の弾性率の温度依存性が少なく、環状オレフィン系樹脂の光学特性を著しく損なうことなく良好な透明性を有する硬化性組成物及びフィルム積層体を提供することである。
請求項1記載の発明は、スチレン−オレフィン系ブロック共重合体と、(メタ)アクリル酸エステルと、溶剤を必須成分として含む硬化性組成物であり、非極性材料、環状オレフィン系樹脂フィルムに対して接着性があり、光透過性がよい。
請求項2記載の発明は、更に、粘着付与剤を含む請求項1記載の硬化性組成物である。
請求項3記載の発明は、前記スチレン−オレフィン系ブロック共重合体が、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)系ブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)系共重合体、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEEPS)系共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載の硬化性組成物である。
請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3に記載の硬化性組成物の硬化物がフィルム間に介在されてなることを特徴とするフィルム積層体でありフィルムの耐熱性等の特性を落とさず、光透過性が優れた積層体となる。
本発明の硬化性組成物は、非極性材料、環状オレフィン系樹脂フィルムに接着性があり、フィルムの耐熱性、透明性を損なわないフィルム積層体を得ることができる。
本発明に係わるスチレン−オレフィン系ブロック共重合体としては、SEPS(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン)系ブロック共重合体、SEBS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン)系ブロック共重合体、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEEPS)系共重合体などが挙げられる。スチレン−オレフィン系ブロック共重合体は硬化性組成物の全成分から溶剤を除いた部分に含まれる比率が35〜90重量%であることが、接着性、ラミネート加工性、耐熱性の観点から好ましい。
市販製品としては、セプトン2004((株)クラレ、商品名、SEPS共重合体)、セプトン8007((株)クラレ、商品名、SEBS共重合体)、セプトン8076((株)クラレ、商品名、SEBS共重合体)、セプトン4055((株)クラレ、商品名、SEEPS共重合体)、さらに有機過酸化物や電子線などによる架橋性を有するセプトンV9827((株)クラレ、S*EBS*共重合体、S*はポリスチレン系ハードブロック)、セプトンV9461((株)クラレ、商品名、S*EEPS*共重合体、S*はポリスチレン系ハードブロック)等が挙げられる。尚、ポリスチレン系ハードブロックは、反応性をもっており、架橋させることでポリスチレンのガラス転移温度以上でも架橋点として働き、耐熱性の向上に寄与する。
前記スチレン−オレフィン系ブロック共重合体はスチレン−ジエン系ブロック共重合体の水素添加物であり、中でも耐候性、耐酸素劣化性などが優れるため、SEPS、SEBS、SEEPS系が好ましい。また、スチレン系ブロック内に架橋性を持たせたもの、例えば前記のセプトンV9827、セプトンV9461は組成物全体の架橋による耐熱性向上の点で更に好ましい。SEPS、SEBS、SEEPS系の共重合体は1種または2種以上を選択して用いることができ、分子量等は感熱、感圧の汎用手法に応じて、すなわち大きな分子量と小さな分子量混合、また溶剤の良溶媒、貧溶媒、組成物の粘性に拠って適宜選択することができる。
(メタ)アクリル酸エステルは、上記スチレン−オレフィン系ブロック共重合体の可塑化、架橋を担うとともに、積層するフィルムに対する粘着性及び接着性を付与する目的で配合されるもので、上記スチレン−オレフィン系ブロック共重合体と相溶性を有し、架橋するものであれば良い。特に本発明に係わる(メタ)アクリル酸エステルは炭素原子数が2〜12のアルコール或いはグリコールの単官能、或いは2官能の(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。3官能以上の(メタ)アクリル酸エステルはスチレン−オレフィン系ブロック共重合体との相溶性が悪いため余り好ましくない。
単官能(メタ)アクリル酸エステルとしては、シクロヘキサノール、アダマンタノール、トリシクロデカン骨格或いはジシクロペンタジエン骨格を有するアルコールの(メタ)アクリル酸エステルが、2官能(メタ)アクリレートとしてはエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−へキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、アダマンタンジメタノール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、トリシクロデカンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジシクロペンタジエン骨格を有するジオールの(メタ)アクリル酸エステルがスチレン−オレフィン系ブロック共重合体との相溶性の点で好ましい。さらに、接着性の観点から、側鎖を持たないアルコールの(メタ)アクリル酸エステルがより好ましい。(メタ)アクリル酸エステルは硬化性組成物の全成分から溶剤を除いた部分に含まれる比率が5〜40重量%であることが、接着性、ラミネート加工性、耐熱性、硬化速度の観点から好ましい。また、表4〜表8に示されるようにアクリレートよりもメタクリレートを用いた方が粘着力が高い傾向にあり、ラミネート加工性の点からはメタクリレートがより好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルの市販製品としては、ビスコート155(大阪有機化学(株)、商品名、シクロヘキシルアクリレート)、ファンクリルFA−512AS(日立化成工業(株)、商品名、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート)、ファンクリルFA−513AS(日立化成工業(株)、商品名、ジシクロペンタニルアクリレート)などのアクリレート類、SR213(サートマー・ジャパン(株)、商品名、1,4−ブタンジオールジアクリレート)、ライトアクリレート1.6HX−A(共栄社化学(株)、商品名、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)、ライトアクリレート1.9ND−A(共栄社化学(株)、商品名、1,9−ノナンジオールジアクリレート)、ライトアクリレートNP−A(共栄社化学(株)、商品名、ネオペンチルグリコールジアクリレート)、ライトアクリレートDCP−A(共栄社化学(株)、商品名、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート)、ライトアクリレートBEPG−A(共栄社化学(株)、商品名、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート)、CD406(サートマー・ジャパン(株)、商品名、シクロヘキサンジメタノールジアクリレート)などのジアクリレート類、ライトエステルCH(共栄社化学(株)、商品名、シクロヘキシルメタクリレート)、ファンクリルFA−512M(日立化成工業(株)、商品名、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート)、ファンクリルFA−513M(日立化成工業(株)、商品名、ジシクロペンタニルメタクリレート)などのメタクリレート類、SR206(サートマー・ジャパン(株)、商品名、エチレングリコールジメタクリレート)、ライトエステル1.4BG(共栄社化学(株)、商品名、1,4−ブタンジオールジメタクリレート)、ライトエステル1.6HX(共栄社化学(株)、商品名、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート)、ライトエステル1.9ND(共栄社化学(株)、商品名、1,9−ノナンジオールジメタクリレート)、CD262(サートマー・ジャパン(株)、商品名、1,12−ドデカンジオールジメタクリレート)、CD401(サートマー・ジャパン(株)、商品名、シクロヘキサンジメタノールジメタクリレート)などのジメタクリレート類が挙げられる。
溶剤としては、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素系溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド系溶剤、及び酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤などが挙げられ、1種以上を用いる。中でもスチレン−オレフィン系ブロック共重合体の溶解安定性が良い芳香族炭化水素系溶剤、特にトルエンが好ましい。硬化性組成物の溶解安定性、塗工性から硬化性組成物中のスチレン−オレフィン系ブロック共重合体の割合は30重量%以下であることが望ましい。
その他、ラミネート加工性を付与、向上させる目的で、粘着付与剤(タッキファイヤー)を配合することができる。粘着付与剤はテルペン系、C系、C・C系、ロジン系あるいはこれらの水添物などを用いることができるが、耐熱性を損なわぬ為に、軟化点が100℃以上であることが好ましい。粘着付与剤は、硬化性組成物の全成分から溶剤を除いた部分に含まれる比率が0〜35重量%となるように配合することができる。市販製品としてクリアロンP−105、P−115、クリアロンP−125、クリアロンP−150(ヤスハラケミカル(株)、商品名、水添テルペン樹脂)、クイントン1325、クイントン1345(日本ゼオン(株)、商品名、C系石油樹脂)、であるパインクリスタルKE−100(荒川化学工業(株)、商品名、ロジンエステル樹脂)などが挙げられる。
更に、硬化性組成物の物性、接着力などを調整する目的でラジカル反応性を有するオリゴマーを、硬化性組成物の全成分から溶剤を除いた部分に含まれる比率が0〜35重量%となるように配合することができる。市販製品としては、リポキシPH−100A(昭和高分子(株)、商品名、ブタジエンゴムのビニルエステル)、L−1253(クラレ(株)、商品名、水添ブタジエンゴムのメタクリル酸エステル)、リポキシPH−200A(昭和高分子(株)、商品名、イソプレンゴムのビニルエステル)、リポキシPH−300A(昭和高分子(株)、商品名、水添イソプレンゴムのビニルエステル)などが挙げられる。
更にまた、放射線硬化の手段にもよるが、紫外線照射の場合、被積層体、フィルムの光線透過率や樹脂膜厚に応じて、スチレン−オレフィン系ブロック共重合体と(メタ)アクリル酸エステルの総量に対して光開始剤を1〜10重量%適宜配合する。この光開始剤はとしてIrgacure907、Irgacure184、Irgacure819、Irgacure127(チバ・ジャパン(株)、商品名)などが挙げられる。
フィルム同士を積層する際には、フィルムの少なくとも一方に硬化性組成物を塗布し、乾燥させて溶剤を除去した後、未硬化状態を維持しつつ他のフィルムをラミネートする方法(直接塗布法)や、離型用のフィルムに硬化性組成物を塗布し、乾燥させて溶剤を除去した後、未硬化状態を維持しつつ一方のフィルムをラミネートし、この離型用のフィルムを剥がした後、もう一方のフィルムをラミネートする方法(転写法)が採用される。フィルム同士を積層した後に放射線を照射して樹脂組成物を硬化させれば本発明の請求項4記載のフィルム積層体が得られる。
硬化性組成物を硬化させる放射線としては、紫外線、電子線、可視光、加熱等が挙げられ、積層仕様と設備に応じて適宜選択することができる。中でも紫外線は設備が比較的小さく、生産性も高いため、好適に用いることができる。紫外線を照射する場合は、メタルハライドランプあるいはメタルハライドランプ相当のUV照射装置を用いるのが好ましく、理由としては、積層するフィルムの紫外線吸収が少ない380nm付近の波長領域で強度が強いこと、また深部への浸透性が高いことが挙げられる。
以下 実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
セプトンV9827(S*EBS*共重合体、S*はポリスチレン系ハードブロック)を80重量部、ライトアクリレートDCP−A(ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート)を20重量部、光開始剤としてIrgacure907を3重量部を、400重量部のトルエンに混合溶解し、実施例1の硬化性組成物を得た。
セプトンV9827(S*EBS*共重合体、S*はポリスチレン系ハードブロック)を30重量部、セプトンV9461(S*EEPS*共重合体、S*はポリスチレン系ハードブロック)を30重量部、ライトアクリレート1.6HX−A(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)を10重量部、粘着付与剤としてクイントン1325(C系石油樹脂、軟化点125℃)を30重量部、Irgacure907を3重量部を、400重量部のトルエンに混合溶解し、実施例2の硬化性組成物を得た。
セプトンV9827(S*EBS*共重合体、S*はポリスチレン系ハードブロック)を45重量部、ファンクリルFA−513AS(ジシクロペンタニルアクリレート)を10重量部、ライトアクリレートDCP−A(ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート%)を10重量部、ラジカル反応性を有するオリゴマーとしてL−1253(水添ブタジエンゴムのメタクリル酸エステル)を35重量部、Irgacure819を0.5重量部、Irgacure184を1.5重量部を、400重量部のトルエンに混合溶解し、実施例3の硬化性組成物を得た。
実施例2において、ライトアクリレート1.6HX−A(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)をSR206(エチレングリコールジメタクリレート)とした以外は同様に実施した。
実施例2において、ライトアクリレート1.6HX−A(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)をライトエステル1.6HX(1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート)とした以外は同様に実施した。
実施例2において、ライトアクリレート1.6HX−A(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)をCD262(1,12−ドデカンジオールジメタクリレート)とした以外は同様に実施した。
実施例2において、ライトアクリレート1.6HX−A(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)をCD401(シクロヘキサンジメタノールジメタクリレート)とした以外は同様に実施した。
実施例2において、ライトアクリレート1.6HX−A(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート)をFA−512M(ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート)とした以外は同様に実施した。
セプトンV9827(S*EBS*)を45重量部、セプトンV9461(S*EEPS*)を45重量部、ライトエステル1.6HX(1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート)を10重量部、Irgacure907を3重量部を、550重量部のトルエンに混合溶解し、実施例9の硬化性組成物を得た。
セプトンV9827(S*EBS*)を40重量部、CD262(1,12−ドデカンジオールジメタクリレート%)を35重量部、粘着付与剤としてクリアロンP−150(水添テルペン樹脂系、軟化点150℃)を25重量部、Irgacure907を3重量部を、400重量部のトルエンに混合溶解し、実施例10の硬化性組成物を得た。
セプトンV9827(S*EBS*)を70重量部、ファンクリルFA−512AS(ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート)を30重量部、Irgacure907を3重量部を、400重量部のトルエンに混合溶解し、実施例11の硬化性組成物を得た。
セプトンV9827(S*EBS*)を35重量部、セプトンV9461(S*EEPS*)を35重量部、SR213(1,4−ブタンジオールジアクリレート)を10重量部、粘着付与剤としてクリアロンP−150を20重量部、Irgacure819を1.0重量部、Irgacure184を2.0重量部を、400重量部のトルエンに混合溶解し、実施例12の硬化性組成物を得た。
実施例12において、SR213(1,4−ブタンジオールジアクリレート)をライトアクリレート1.9ND−A(1,9−ノナンジオールジアクリレート)とした以外は同様に実施した。
実施例12において、SR213(1,4−ブタンジオールジアクリレート)を1,12−ドデカンジオールジアクリレートとした以外は同様に実施した。
実施例12において、SR213(1,4−ブタンジオールジアクリレート)をCD406(シクロヘキサンジメタノールジアクリレート)とした以外は同様に実施した。
セプトン8076(SEBS共重合体)を30重量部、セプトン4055(SEEPS共重合体)を30重量部、SR206(エチレングリコールジメタクリレート)を10重量部、粘着付与剤としてクイントン1325(C系石油樹脂、軟化点125℃)を30重量部、Irgacure907を1重量部を、400重量部のトルエンに混合溶解し、実施例16の硬化性組成物を得た。
実施例1〜16の配合を表1,2に示す。
実施例1〜16で得た硬化性組成物の特性を評価するため、硬化性組成物を用いてCOP(シクロオレフィンポリマー)フィルムをラミネートし、硬化前の粘着力及び硬化後の接着力、光学特性、耐熱性を評価した。なお、硬化前の粘着力はフィルムをラミネートした後、硬化させるまでにフィルム同士の密着した状態(浮きが発生していない状態)を保持するために必要な物性である。評価方法を以下に示す。
<フィルム積層体の作製−転写法>
実施例1〜16で得た硬化性組成物を、離型用のPETフィルム(支持体)上に、熱風循環型乾燥機で80℃3分間乾燥させた後の膜厚が20μmとなるように塗布、乾燥し、未硬化状態のままARTONフィルム(JSR(株)、商品名、100μm厚,環状オレフィン系樹脂フィルム)とラミネートし、さらに離型用のPETフィルムを除去した後、さらに別のARTONフィルムをラミネートした。次いで未硬化状態のまま、室温で24時間養生した後、紫外線照射装置LH−6(フュージョンUVシステムズ社製)Dバルブを用い、ピーク照度2,400mW/cm、積算光量800mJ/cmの条件で紫外線を照射し、フィルム積層体を得た。
<粘着力>
前記フィルム積層体の作製の途中で、未硬化状態で24時間養生したARTONフィルムラミネート品に対して、JIS K 6854−3に基づき、T型はく離試験を行い、はく離力を測定し、粘着力を評価した。なお、試験片の幅は25mmとし、つかみ移動速度は毎分300mmとした。
<接着力>
前記のフィルム積層体について、JIS K 6854−3に基づき、T型はく離試験を行い、はく離力を測定し、接着力を評価した。なお、試験片の幅は25mmとし、つかみ移動速度は毎分300mmとした。
<光学特性(全光線透過率・ヘーズ値)>
前記のフィルム積層体について、全光線透過率はJIS K7361−1(1997年版)に準拠した方法により、また、ヘーズ値はJIS K7136(2000年版)に準拠した方法により測定した。
<耐熱性>
離型用のPETフィルム(支持体)に、実施例1〜16の硬化性組成物を熱風循環型乾燥機で80℃3分間乾燥した後の膜厚が20μmとなるように塗布、乾燥し、さらに離型用のPETフィルムをラミネートし、前記条件で紫外線照射し、一方の離型用のPETフィルムを除去し、100℃乾燥機に1時間放置した後、冷却せずに樹脂硬化物表面の軟化の有無を指蝕確認し、100℃で軟化がないものを○とした。

評価結果を表3に示す。
表3の結果より明らかなように、実施例1〜16の硬化性組成物はCOPフィルムに対して、硬化前の粘着性、硬化後の接着性に優れるためラミネートに好適であり、光学特性、耐熱性の良好なフィルム積層体を得ることができる。
COPフィルム以外にもPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムやPC(ポリカーボネート)フィルム、アクリルシートは光学用途でよく用いられており、実施例4〜7、12、13、15、16で得た硬化性組成物を用いてこれらのフィルム積層体の接着性についても評価した。
<PETフィルム−直接塗布法>
実施例4〜7、12、13、15、16で得た硬化性組成物を、コスモシャインA4100(東洋紡績(株)、商品名、100μm厚 片面易接着処理PETフィルム)の易接着面に、熱風循環型乾燥機で80℃3分間乾燥させた後の膜厚が20μmとなるように塗布、乾燥し、未硬化状態のまま同様のコスモシャインA4100を易接着処理面が当接するようにラミネートした。次いで未硬化状態のまま、室温で24時間養生した後、紫外線照射装置LH−6(フュージョンUVシステムズ社製)Dバルブを用い、ピーク照度2,400mW/cm、積算光量800mJ/cmの条件で紫外線を照射し、フィルム積層体を得た。
粘着力は、未硬化状態で24時間養生したラミネート品に対して、JIS K 6854−2に基づき、180度はく離試験により測定した。なお、いずれのラミネート品も撓み性を有しているため、一方のフィルムを両面テープを用いて1.5mm厚の鋼板に固定し、他方のフィルムを180度曲げることで試験を行った。試験片の幅は25mmとし、つかみ移動速度は毎分300mmとした。
接着力は、フィルム積層体に対して、JIS K 6854−2に基づき、180度はく離試験により測定した。測定条件は前記粘着力の測定と同様とした。
評価結果を表4に示す。PET(コスモシャインA4100易接着面)
前記コスモシャインA4100のラミネート面を易接着面から未処理面に変更し同様の試験を行った。
結果を表5に示す。PET(コスモシャインA4100未処理面)
前記コスモシャインA4100をルミラー100U46(東レ(株)、商品名、100μm厚 両面易接着処理PETフィルム)に変更し同様の試験を行った。
結果を表6に示す。PET(ルミラー100U46易接着面)
<PCフィルム−転写法>
実施例4〜7、12、13、15、16で得た硬化性組成物を、離型用のPETフィルム(支持体)上に、熱風循環型乾燥機で80℃3分間乾燥させた後の膜厚が20μmとなるように塗布、乾燥し、未硬化状態のままELMECH Rーフィルム((株)カネカ、商品名、66μm厚 PC(ポリカーボネート)フィルム)とラミネートし、さらに離型用のPETフィルムを除去した後、さらに別のELMECH Rーフィルムをラミネートした。次いで未硬化状態のまま、室温で24時間養生した後、紫外線照射装置LH−6(フュージョンUVシステムズ社製)Dバルブを用い、ピーク照度2,400mW/cm、積算光量800mJ/cmの条件で紫外線を照射し、フィルム積層体を得た。次いで、前記と同様の試験を行った。
結果を表7に示す。PC(ELMECH Rーフィルム)
<PET−アクリル−転写法>
実施例4〜7、12、13、15、16で得た硬化性組成物を、離型用のPETフィルム(支持体)上に熱風循環型乾燥機で80℃3分間乾燥した後の膜厚が20μmとなるように塗布、乾燥し、未硬化状態のままコスモシャインA4100(東洋紡績(株)、商品名、100μm厚 片面易接着処理PETフィルム)の易接着面とラミネートし、さらに離型用のPETフィルムを除去した後、デラグラスA(旭化成ケミカルズ(株)、商品名、2mm厚、アクリルシート)とラミネートした。次いで未硬化状態のまま、室温で24時間養生した後、紫外線照射装置LH−6(フュージョンUVシステムズ社)Dバルブを用い、ピーク照度2,400mW/cm、積算光量800mJ/cmの条件でPETフィルムの側から紫外線を照射し、フィルム−シート積層体を得た。
粘着力は、未硬化状態で24時間養生したラミネート品について、JIS K 6854−2に基づき、180度はく離試験により測定した。はく離の際は、PETフィルムを180度曲げることで試験を行った。試験片の幅は25mmとし、つかみ移動速度は毎分300mmとした。
接着力は、フィルム−シート積層体について、JIS K 6854−2に基づき、180度はく離試験により測定した。測定条件は前記粘着力の測定と同様とした。
結果を表8に示す。PET(コスモシャインA4100易接着面)−アクリル(デラグラスA)
表4〜8の結果より、いずれの硬化性組成物もCOPフィルムだけでなく、PETフィルム、PCフィルム、アクリルシートなどの極性基材に対しても良好な接着力を示すことが明らかである。ラミネート時の作業性に影響を与える粘着力に関してはメタクリレート配合品の方がアクリレート配合品よりも高い傾向にあり、メタクリレート配合品を用いるのがより好ましい。
本発明の硬化性組成物は光学フィルム、とりわけオレフィン系フィルムに好適で、一貫処理の他、支持体キャリアに硬化性組成物を塗布、乾燥し、未硬化状態で、一時貯蔵でき、フィルム積層体の多様性に対応でき、フレキシブルな生産形態に有用である。更に、環状オレフィン系樹脂(COP)など非極性基材のみではなく、PET、PC(ポリカーボネート)、アクリルなどの極性基材も接着できる。

Claims (5)

  1. スチレン−オレフィン系ブロック共重合体と、(メタ)アクリル酸エステルと、溶剤を必須成分として含む硬化性組成物。
  2. 更に、粘着付与剤を含む請求項1記載の硬化性組成物。
  3. 前記スチレン−オレフィン系ブロック共重合体が、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)系共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)系ブロック共重合体、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEEPS)系共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載の硬化性組成物。
  4. 請求項1、2又は3に記載の硬化性組成物の硬化物がフィルム間に介在されてなることを特徴とするフィルム積層体。
  5. 介在させる手段が、直接塗布法或いは転写法によるものであることを特徴とする請求項4記載のフィルム積層体。

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