JP2010076035A - 吸塵機能付電動工具及び電動工具用吸塵装置 - Google Patents

吸塵機能付電動工具及び電動工具用吸塵装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成でホース等での粉塵の残留を解消し、良好な吸塵効率を得る。
【解決手段】吸塵ハンマードリル1に形成される吸塵室11内に、モータ6の出力軸7と一体回転するファンシャフト15と、そのファンシャフト15に外装される吸込ファン18とを設けて、ファンシャフト15と吸込ファン18との間に、ファンシャフト15の回転によって吸込ファン18へ回転伝達し、ファンシャフト15の減速によって吸込ファン18への回転伝達を遮断して吸込ファン18を慣性により回転させるワンウェイクラッチ19を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸塵機能を備えた電動ドリルやハンマードリル等の吸塵機能付電動工具と、吸塵機能を持たない電動工具に装着して使用される電動工具用吸塵装置とに関する。
電動ドリル等の電動工具においては、穿孔作業等によって発生した粉塵を吸塵するために吸塵機能が付与されるタイプが知られている。例えば特許文献1では、回転工具のハウジングの前方に、吸引ヘッドと、吸入管(ホース)と、吸引インペラ(吸込ファン)と、分離装置とを備えてなる吸塵装置を装着することで吸塵機能を付与する構成が開示されている。ここでは、回転工具のハウジングから突出させたモータの出力軸と、吸塵装置のハウジングから突出させた吸込ファンのシャフトとを同軸配置して互いに結合させることで、吸塵装置の動力をモータの出力軸から得るようになっている。
特開平4−226850号公報
上記従来の吸塵機能付電動工具においては、吸込ファンはモータの出力軸に連動して回転及び停止を行うため、作業を終了してモータを停止させると、出力軸の停止に伴って吸込ファンも直ちに停止する。しかし、吸引ヘッドと分離装置との間には距離があるため、吸引ヘッドから吸い込まれた粉塵がホース内に残留し、吸塵効率を低下させてしまう。
そこで、本発明は、簡単な構成でホース等での粉塵の残留を解消でき、良好な吸塵効率が得られる吸塵機能付電動工具及び電動工具用吸塵装置を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、モータと、そのモータの出力軸の回転に伴って回転する吸塵用の吸込ファンとを設けた吸塵機能付電動工具であって、出力軸と吸込ファンとの間に、出力軸の回転によって吸込ファンへ回転伝達し、出力軸の減速或いは停止によって吸込ファンへの回転伝達を遮断して吸込ファンを慣性により回転させるワンウェイクラッチを設けたことを特徴とするものである。
なお、本発明で言う「吸塵機能付」とは、電動工具自体に吸込ファン等が内設されて吸塵機能が具備される一体型は勿論、先の特許文献1のように吸込ファン等が内設される別体の吸塵装置を電動工具に装着する場合も含む。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、慣性による吸込ファンの回転時間を十分確保するために、吸込ファンを金属製としたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成において、慣性による吸込ファンの回転時間をより長くするために、出力軸の後段に、出力軸から回転伝達される前段軸と、その前段軸と同軸に配置されて吸込ファンが固定される後段軸とを設けて、ワンウェイクラッチを前段軸と後段軸との間に設けると共に、後段軸にフライホイールを設けたことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、電動工具に装着される本体に、電動工具のモータ駆動に伴って回転する駆動軸と、その駆動軸の回転に伴って回転する吸塵用の吸込ファンとを設けた電動工具用吸塵装置であって、駆動軸と吸込ファンとの間に、駆動軸の回転によって吸込ファンへ回転伝達し、駆動軸の減速或いは停止によって吸込ファンへの回転伝達を遮断して吸込ファンを慣性により回転させるワンウェイクラッチを設けたことを特徴とするものである。
請求項1及び4に記載の発明によれば、簡単な構成でホース等での粉塵の残留を解消可能となり、良好な吸塵効率を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、吸込ファンを金属製としたことで、吸込ファンの質量が大きくなって慣性による吸込ファンの回転時間を十分確保できる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、吸込ファンが固定される後段軸にフライホイールを設けたことで、慣性による後段軸及び吸込ファンの回転時間をより長く確保することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[形態1]
図1は、吸塵機能付電動工具の一例である吸塵ハンマードリルの説明図である。
吸塵ハンマードリル1は、全体が倒L字形(ピストル形)で、そのハウジング2は、回転/打撃機構4を収容する前ハウジング3と、モータ6を収容する後ハウジング5とに分割されている。モータ6は、後ハウジング5内で出力軸7を前向き(左側を前方とする)にした姿勢で収容されており、後ハウジング5の後端には、ハンドル8が形成されて、ハンドル8の内部に、前方にトリガー10を突出させたスイッチ9が設けられている。
また、前ハウジング3と後ハウジング5との間には、吸塵室11が形成されている。この吸塵室11は、後ハウジング5の前方部に設けられてモータ6側を閉塞する後壁12と、前ハウジング3の後方部に設けられて回転/打撃機構4側を閉塞する前壁13及び回転/打撃機構4を保持するインナーハウジング14とによって前後ハウジング3,5内と区画されるもので、吸塵室11内で後壁12とインナーハウジング14との間には、ファンシャフト15が、出力軸7と同軸でボールベアリング16,17を介して軸支されて、ファンシャフト15の後端に出力軸7の先端が角形同士の嵌合で一体回転可能に連結されている。ファンシャフト15の前端はインナーハウジング14を貫通して前ハウジング3内に突出している。
18は、吸塵室11内でファンシャフト15に外装された金属製(例えばアルミニウム製)の吸込ファンで、この吸込ファン18とファンシャフト15との間には、ワンウェイクラッチ19が設けられている。このワンウェイクラッチ19は、ここではクラッチピン(係合子)を介在させて周方向に付勢し、ファンシャフト15の正転時(モータ6の駆動に伴う出力軸7の正転時)に吸込ファン18をファンシャフト15と結合させて一体回転させ、ファンシャフト15の減速或いは停止に伴って吸込ファン18への回転伝達を遮断する周知の構成である。また、吸込ファン18と後壁12との対向面間には、ラビリンス20を形成して、ボールベアリング16の防塵を図っている。さらに、ファンシャフト15におけるボールベアリング17の後方部位には、インナーハウジング14との対向面間にラビリンス22を形成した防塵キャップ21が一体に固着されている。
一方、吸塵室11の側面には、フレキシブルホース23の接続部(図示せず)が形成されて、フレキシブルホース23を吸塵室11と連通させている。このフレキシブルホース23の前端には、前ハウジング3の先端に装着したビット25に貫通される吸塵ヘッド24がL字状に装着されている。また、吸塵室11の下方には、連結筒26が下向きに突設されて、その連結筒26にダストバッグ27が着脱可能に装着されている。
そして、前ハウジング3内の回転/打撃機構4では、後端に設けた第1ギヤ29をファンシャフト15の先端ピニオンと噛合させた中間軸28が、ファンシャフト15と平行に軸支されると共に、中間軸28の前方上側には、前端にビット25を差し込み可能な筒状のツールホルダ30が、中間軸28と平行に軸支されている。ツールホルダ30の前方部には、差し込まれたビット25をロック及びその解除操作するための操作スリーブ31が外装されている。
また、中間軸28の前方部には、ツールホルダ30に設けたギヤ32と噛合する第2ギヤ33が外装される一方、中間軸28の後方部には、スワッシュベアリング35を介してアーム36を備えたボススリーブ34が外装されて、中間軸28に設けたクラッチ37を図示しない切替ツマミの操作によって前ハウジング3の外部から前後へスライド操作することで、クラッチ37が第2ギヤ33のみを回転させてツールホルダ30及びビット25を回転させるドリルモードと、ボススリーブ34のみを回転させてアーム36を介してツールホルダ30に内挿したピストンシリンダ38を前後移動させ、ピストンシリンダ38内に収容したストライカ39にインパクトボルト40を介してビット25を打撃させるハンマーモードと、第2ギヤ33とボススリーブ34とを共に回転させてビット25に回転と打撃とを同時に付与するハンマードリルモードとを夫々選択可能となっている。
以上の如く構成された吸塵ハンマードリル1は、トリガー10を押し操作してモータ6を駆動させると、出力軸7と共にファンシャフト15が回転し、その回転が中間軸28に伝わり、選択した動作モードでビット25に回転及び/又は打撃を付与する。
このファンシャフト15の回転によって吸込ファン18が回転すると、吸塵ヘッド24から外気が吸い込まれ、フレキシブルホース23から吸塵室11に進入し、吸込ファン18の下方から連結筒26を介してダストバッグ27内に送り込まれ、ダストバッグ27を通過して外部へ排出される。この空気の流れにより、吸塵ヘッド24から外気と共に吸い込まれた粉塵も、フレキシブルホース23を介して吸塵室11に進入し、そこでダストバッグ27内に排出されてそのままダストバッグ27内に貯留することになる。
そして、トリガー10の押し操作を解除してモータ6の駆動を停止させると、出力軸7と共にファンシャフト15が減速し、慣性により回転を続けようとする吸込ファン18との間に速度差が生じる。すなわち、吸込ファン18に対して相対的にファンシャフト15が逆回転する。ここで、吸込ファン18とファンシャフト15との間にはワンウェイクラッチ19が設けられているため、ファンシャフト15の減速−停止にかかわらず、吸込ファン18は数秒間回転を継続させ、遅れて停止することになる。特に、吸込ファン18は金属製であるため、十分な回転時間が確保される。従って、モータ6の駆動停止後も吸込ファン18による吸塵作用が継続し、吸塵ヘッド24やフレキシブルホース23内の粉塵を確実に吸塵室11に吸い込んでダストバッグ27内に送り込むことができる。
このように、上記形態1の吸塵ハンマードリル1によれば、出力軸7と吸込ファン18との間に、出力軸7の回転によって吸込ファン18へ回転伝達し、出力軸18の減速によって吸込ファン18への回転伝達を遮断して吸込ファン18を慣性により回転させるワンウェイクラッチ19を設けたことで、簡単な構成でフレキシブルホース23等での粉塵の残留を解消可能となり、良好な吸塵効率を得ることができる。
特にここでは、吸込ファン18を金属製としているので、吸込ファン18の質量が大きくなって慣性による吸込ファン18の回転時間を十分確保できる。
なお、ワンウェイクラッチは、係合子を利用した上記形態に限らず、一方向のみの回転伝達が可能であれば、歯車と爪との係合を利用したラチェット機構等の他の構成も採用できる。
また、上記形態1では、モータの出力軸と、吸込ファンが外装されるファンシャフトとを別体にして同軸で連結しているが、出力軸を長く伸ばして吸込ファンを出力軸へ直接外装し、その間にワンウェイクラッチを設けてもよい。さらに、ファンシャフトを出力軸に対して平行又は直交状に配置してギヤを介して回転伝達させる場合でも、ファンシャフトと吸込ファンとの間にワンウェイクラッチを設ければよい。
加えて、吸込ファンとファンシャフト等の軸との間にワンウェイクラッチを設ける構造に限らず、ファンシャフト等の軸を同軸の前段軸と後段軸とに分割し、後段軸に吸込ファンを固着して、前段軸と後段軸との間にワンウェイクラッチを設けるようにしても、前段軸の減速或いは停止による後段軸及び吸込ファンの遅延停止は可能である。この場合、後段軸にフライホイール(弾み車)を設ければ、慣性による後段軸及び吸込ファンの回転時間をより長く確保することができる。このフライホイールは、別体の成形品を後段軸に設けたり、比重が後段軸よりも大きい材料で一体成形したりして設ければよい。
一方、上記形態1では、吸塵室がハウジング内に一体に組み込まれて吸塵機能が付加されているが、このようなタイプに限らず、先の特許文献1で説明したような別体の吸塵装置が装着されることで吸塵機能が付加される電動工具であっても、本発明の適用は可能である。以下、その形態について説明する。
[形態2]
図2は、吸塵装置となるアタッチメント50を装着した吸塵ハンマードリル1aの説明図で、ここでは前ハウジング3と後ハウジング5との間に吸塵室が形成されず、モータ6の出力軸7が中間軸28の第1ギヤ29と噛合している。それ以外は図1と略同じ構成であるので、図1と重複する説明は省略し、アタッチメント50を主に説明する。
アタッチメント50は、ツールホルダ30に外装される筒状の装着部51と、その装着部51の下方に連設されるケース(本体)52とを有する。装着部51内には、ツールホルダ30へ一体に外装される駆動軸としての第1ベベルギヤ53が設けられて、吸塵ハンマードリル1aの操作スリーブ31と前ハウジング3の前端部との間に形成された導入部54を介して外部へ露出している。装着部51は、ケース52側を除いて第1ベベルギヤ53の外側を覆い、操作スリーブ31の内部へ前端を遊挿させることで、導入部54をカバーしている。
また、ケース52内には、第1ベベルギヤ53と噛合する第2ベベルギヤ56を上端に設けた増速シャフト55が、上下方向に軸支されて、ここでは第2ベベルギヤ56と増速シャフト55との間にワンウェイクラッチ57が設けられている。また、増速シャフト55と平行に、下端に吸込ファン59を連結したファンシャフト58が軸支されて、増速シャフト55へ一体に設けた大径ギヤ60を、ファンシャフト58の上端へ一体に設けた小径ギヤ61に噛合させている。吸込ファン59は、ケース52内で区画形成された収容室62内に収容される遠心ファンで、収容室62における吸込ファン59の外周側には、複数の排気口63,63・・が形成される一方、収容室62の下方には、上端にフィルタ65を設けた吸塵室64が形成されて、収容室62の下壁には、フィルタ65を介して収容室62と吸塵室64とを連通させる連通孔66が形成されている。さらに、吸塵室64の下部には、筒状の吸込口67が後ろ向きに突設されて、この吸込口67にフレキシブルホース23が接続可能となっている。
以上の如く構成されたアタッチメント50は、図2のように吸塵ハンマードリル1aに装着した状態で、トリガー10を押し操作してモータ6を駆動させると、出力軸7の回転が中間軸28に伝わり、選択した動作モードでビットに回転及び/又は打撃を付与する。
ここで、ドリルモード又はハンマードリルモードを選択すると、中間軸28の回転が第2ギヤ33及びギヤ32を介してツールホルダ30に伝わるため、第1ベベルギヤ53も回転する。よって、第2ベベルギヤ56を介して増速シャフト55が回転し、大径ギヤ60及び小径ギヤ61を介してファンシャフト58を回転させる。
ファンシャフト58の回転によって吸込ファン59が回転すると、フレキシブルホース23の吸塵ヘッドから外気が吸い込まれ、フレキシブルホース23から吸込口67を介して吸塵室64に進入し、フィルタ65を通過して収容室62へ至り、排気口63からケース52の外部へ排出される。この空気の流れにより、吸塵ヘッドから外気と共に吸い込まれた粉塵も、フレキシブルホース23から吸込口67を介して吸塵室64に進入し、そこでフィルタ65に捕捉されて吸塵室64内に貯留することになる。
そして、トリガー10の押し操作を解除してモータ6の駆動を停止させると、ツールホルダ30から第1ベベルギヤ53を介して第2ベベルギヤ56が減速し、慣性により回転を続けようとする増速シャフト55との間に速度差が生じる。すなわち、第2ベベルギヤ56に対して相対的に増速シャフト55が逆回転する。ここで、第2ベベルギヤ56と増速シャフト55との間にはワンウェイクラッチ57が設けられているため、第2ベベルギヤ56の減速−停止にかかわらず、増速シャフト55及びファンシャフト58、吸込ファン59は数秒間回転を継続させ、遅れて停止することになる。従って、モータ6の駆動停止後も吸込ファン59による吸塵作用が継続し、吸塵ヘッドやフレキシブルホース23内の粉塵を確実に吸塵室64に吸い込むことができる。
このように、上記形態2のアタッチメント50を備えた吸塵ハンマードリル1aによれば、第1ベベルギヤ53と吸込ファン59との間となる第2ベベルギヤ56と増速シャフト55との間に、第1ベベルギヤ53の回転によって吸込ファン59へ回転伝達し、第1ベベルギヤ53の減速によって吸込ファン59への回転伝達を遮断して吸込ファン59を慣性により回転させるワンウェイクラッチ57を設けたことで、簡単な構成でフレキシブルホース23等での粉塵の残留を解消可能となり、良好な吸塵効率を得ることができる。
[形態3]
図3に示す吸塵ハンマードリル1bにおいて、アタッチメント50は、ツールホルダ30でなく、中間軸28から動力を得ている点が図2の形態と異なる。ここでは、第1ベベルギヤ53はケース52内で軸支されると共に、同軸で設けたシャフト部68が、ケース52を貫通して後方へ突出している。一方、前ハウジング3における中間軸28の前方位置には、導入孔69が形成されており、アタッチメント50の装着状態で、シャフト部68が導入孔69を貫通して前ハウジング3内へ突出するようになっている。中間軸28の前端面には、シャフト部58の後端面に同軸で突設された連結軸70と角形同士の嵌合で結合する連結孔71が形成されている。なお、装着部51は、前ハウジング3の前端部に外装されるリング状となっている。
そして、ワンウェイクラッチ72は、ここでは増速シャフト55と大径ギヤ60との間に設けられている。
以上の如く構成されたアタッチメント50を前ハウジング3に装着した状態では、第1ベベルギヤ53が中間軸28と同軸で連結されて、中間軸28の回転が第1ベベルギヤ53へ伝達されることになる。よって、この状態でモータ6を駆動させて出力軸7の回転が中間軸28に伝わると、中間軸28の回転に伴い、第1ベベルギヤ53も一体回転し、第2ベベルギヤ56を介して増速シャフト55を回転させる。よって、大径ギヤ60及び小径ギヤ61を介してファンシャフト58が回転し、吸込ファン59を回転させ、図2と同様の吸塵作用を奏することになる。
そして、モータ6の駆動を停止させると、中間軸28から第1ベベルギヤ53、第2ベベルギヤ56を介して増速シャフト55が減速し、慣性により回転を続けようとする大径ギヤ60との間に速度差が生じる。すなわち、増速シャフト55に対して相対的に大径ギヤ60が逆回転する。ここで、増速シャフト55と大径ギヤ60との間にはワンウェイクラッチ72が設けられているため、増速シャフト55の減速−停止にかかわらず、大径ギヤ60以降のファンシャフト58及び吸込ファン59は数秒間回転を継続させ、遅れて停止することになる。従って、モータ6の駆動停止後も吸込ファン59による吸塵作用が継続し、吸塵ヘッドやフレキシブルホース23内の粉塵を確実に吸塵室64に吸い込むことができる。
このように、上記形態3のアタッチメント50を備えた吸塵ハンマードリル1bにおいても、第1ベベルギヤ53と吸込ファン59との間となる増速シャフト55と大径ギヤ60との間に、第1ベベルギヤ53の回転によって吸込ファン59へ回転伝達し、第1ベベルギヤ53の減速によって吸込ファン59への回転伝達を遮断して吸込ファン59を慣性により回転させるワンウェイクラッチ72を設けたことで、簡単な構成でフレキシブルホース23等での粉塵の残留を解消可能となり、良好な吸塵効率を得ることができる。
なお、形態2,3においても、吸込ファンを金属製としたり、ファンシャフトにフライホイールを設けたりすることができる。また、アタッチメント内の増速機構におけるシャフトやギヤの数や配置形態は適宜設計変更可能で、吸込ファンやフィルタ等も上記形態2,3に限定されない。また、ケースの形状も、ハンマードリル側のハウジングに沿わせて形成したり、吸込口を前向きや横向きにしたり、吸塵室を着脱可能に形成したりすることができる。
さらに、上記形態2,3では、第1ベベルギヤをツールホルダや中間軸に連結しているが、他の後段出力軸を利用しても差し支えない。
その他、各形態に共通して、モータが出力軸を上下方向に向けた姿勢で収容されるタイプでもよいし、電気ブレーキを備えてモータが直ちに停止するタイプでも差し支えない。勿論ハンマードリルに限らず、ドリルや振動ドリル等の他の吸塵機能付電動工具であっても本発明は適用可能である。
形態1の吸塵ハンマードリルの説明図である。 形態2の吸塵ハンマードリルの説明図である。 形態3の吸塵ハンマードリルの説明図である。
符号の説明
1,1a,1b・・吸塵ハンマードリル、2・・ハウジング、3・・前ハウジング、4・・回転/打撃機構、5・・後ハウジング、6・・モータ、7・・出力軸、11,64・・吸塵室、14・・インナーハウジング、15,58・・ファンシャフト、18,59・・吸込ファン、19,57,72・・ワンウェイクラッチ、23・・フレキシブルホース、24・・吸塵ヘッド、25・・ビット、28・・中間軸、30・・ツールホルダ、50・・アタッチメント、51・・装着部、52・・ケース、53・・第1ベベルギヤ、55・・増速シャフト、56・・第2ベベルギヤ、60・・大径ギヤ、62・・収容室、65・・フィルタ、67・・吸込口。

Claims (4)

  1. モータと、そのモータの出力軸の回転に伴って回転する吸塵用の吸込ファンとを設けた吸塵機能付電動工具であって、
    前記出力軸と吸込ファンとの間に、前記出力軸の回転によって前記吸込ファンへ回転伝達し、前記出力軸の減速或いは停止によって前記吸込ファンへの回転伝達を遮断して前記吸込ファンを慣性により回転させるワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする吸塵機能付電動工具。
  2. 前記吸込ファンを金属製としたことを特徴とする請求項1に記載の吸塵機能付電動工具。
  3. 前記出力軸の後段に、前記出力軸から回転伝達される前段軸と、その前段軸と同軸に配置されて前記吸込ファンが固定される後段軸とを設けて、前記ワンウェイクラッチを前記前段軸と後段軸との間に設けると共に、前記後段軸にフライホイールを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の吸塵機能付電動工具。
  4. 電動工具に装着される本体に、前記電動工具のモータ駆動に伴って回転する駆動軸と、その駆動軸の回転に伴って回転する吸塵用の吸込ファンとを設けた電動工具用吸塵装置であって、
    前記駆動軸と吸込ファンとの間に、前記駆動軸の回転によって前記吸込ファンへ回転伝達し、前記駆動軸の減速或いは停止によって前記吸込ファンへの回転伝達を遮断して前記吸込ファンを慣性により回転させるワンウェイクラッチを設けたことを特徴とする電動工具用吸塵装置。
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