JP2010074067A - 電子部品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流重畳特性に優れ、かつ、温度変化によってインダクタンス値が変化しにくい電子部品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】磁性体層16は、Ni及びCoを含有している。非磁性体層17は、Niを含有していない。積層体12は、磁性体層16及び非磁性体層17が積層されて構成されている。コイルLは、積層体12内において、非磁性体層17を横切るように設けられている。磁性体層16は、非磁性体層17の数に0.25%以上0.35%以下の値を乗じて得られる重量濃度の範囲内でCo34を含有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子部品及びその製造方法に関し、より特定的には、積層体内にコイルを内蔵している電子部品及びその製造方法に関する。
従来の電子部品としては、例えば、特許文献1に記載のチップタイプパワーインダクタが知られている。該チップタイプパワーインダクタは、磁性体層が積層されてなると共に、コイルを内部に備えている積層体により構成されている。更に、該積層体には、コイルにより形成される磁路を横切るように非磁性体層が挿入されている。これにより、コイルは、開磁路型のコイルを構成するようになり、積層体内において磁気飽和が発生しにくくなる。その結果、該チップタイプパワーインダクタにおいて、磁気飽和による急激なインダクタンス値の低下を抑制でき、良好な直流重畳特性を得ることができる。
しかしながら、前記チップタイプパワーインダクタでは、以下に説明するように、温度変化が生じるとインダクタンス値が変化してしまうという問題がある。図6は、チップタイプパワーインダクタの磁性体層100と非磁性体層102との境界部分の拡大図及びNiの濃度分布を示した図である。図7は、温度と透磁率との関係を示したグラフである。図7において、縦軸は透磁率を示し、横軸は温度を示す。また、図7では、図6の位置P1〜P4のそれぞれにおける温度と透磁率との関係を示した。
磁性体層100及び非磁性体層102は、キュリー温度において磁性体から非磁性体に切り替わる性質を有している。具体的には、磁性体層100は、図7の位置P1の曲線に示すように、温度T1以上の温度では非磁性体として機能し、温度T1より低い温度では磁性体として機能する。また、非磁性体層102は、図7の位置P4の曲線に示すように、温度T4以上の温度では非磁性体層として機能し、温度T4よりも低い温度では磁性体層として機能する。キュリー温度は、Niの濃度に依存している。そこで、チップタイプパワーインダクタが使用される温度範囲よりも温度T1が高くなるように、磁性体層100が作成され、チップタイプパワーインダクタが使用される温度範囲よりも温度T4が低くなるように、非磁性体層102が作成される。これにより、チップタイプパワーインダクタが使用される温度範囲内では、磁性体層100は磁性体として機能し、非磁性体層102は非磁性体層として機能する。
ところで、チップタイプパワーインダクタでは、図6に示すように、磁性体層100と非磁性体層102とが接触している。磁性体層100は、Niを含有しており、非磁性体層102は、Niを含有していない。このような磁性体層100及び非磁性体層102が焼成されると、磁性体層100から非磁性体層102へとNiが拡散していく。これにより、非磁性体層102において、Niは、図6に示すように、磁性体層100と非磁性体層102との界面から非磁性体層102側へといくにしたがって濃度が減少する濃度分布を有するようになる。位置P2,P3では、温度T1よりも低く、温度T4よりも高い温度T2,T3においてキュリー温度をとるようになる。その結果、チップパワーインダクタが使用される温度の範囲内に温度T3,T4が位置するようになり、位置P2,P3における非磁性体層102は、チップパワーインダクタが使用される温度によって、磁性体と非磁性体とに変化してしまう。すなわち、温度が変化すると、チップタイプパワーインダクタのインダクタンス値が変化してしまう。
特開2004−311944号公報
そこで、本発明の目的は、直流重畳特性に優れ、かつ、温度変化によってインダクタンス値が変化しにくい電子部品及びその製造方法を提供することである。
本発明の一形態に係る電子部品は、Ni及びCoを含有している磁性体層、及び、Niを含有していない非磁性体層が積層されてなる積層体と、前記積層体内において、前記非磁性体層を横切るように設けられているコイルと、を備え、前記磁性体層は、前記非磁性体層の数に0.25%以上0.35%以下の値を乗じて得られる重量濃度の範囲内でCo34を含有していること、を特徴とする。
本発明の一形態に係る電子部品の製造方法は、Niを含有していない非磁性体層を作成する工程と、Niを含有していると共に、前記非磁性体層の数に0.25%以上0.35%以下の値を乗じて得られる重量濃度の範囲内でCo34を含有している磁性体層を作成する工程と、所定の前記磁性体層にコイル電極を形成する工程と、前記磁性体層及び前記非磁性体層を積層する工程と、を備えること、を特徴とする。
本発明によれば、非磁性体層の数に0.25%以上0.35%以下の値を乗じて得られる重量濃度の範囲内で磁性体層にCo34を含有させているので、直流重畳特性が向上し、かつ、温度変化によってインダクタンス値が変化しにくくなる。
以下に、本発明の実施形態に係る電子部品及びその製造方法について説明する。
(電子部品の構成)
以下に、本発明の一実施形態に係る電子部品10について図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係る電子部品10の斜視図である。図2は、一実施形態に係る電子部品10の積層体12の分解斜視図である。以下、電子部品10の積層方向をz軸方向と定義し、電子部品10の長辺に沿った方向をx軸方向と定義し、電子部品10の短辺に沿った方向をy軸方向と定義する。x軸、y軸及びz軸は互いに直交している。
電子部品10は、図1に示すように、積層体12及び外部電極14a,14bを備えている。積層体12は、直方体状をなしており、コイルLを内蔵している。外部電極14a,14bはそれぞれ、コイルLに電気的に接続されており、x軸方向の両端に位置する側面を覆うように形成されている。
積層体12は、図2に示すように、磁性体層16a〜16e、非磁性体層17、磁性体層16f〜16kがz軸方向にこの順に並ぶように積層されて構成されている。以下では、個別の磁性体層16を指す場合には、参照符号の後ろにアルファベットを付し、これらを総称する場合には、参照符号の後ろのアルファベットを省略する。
磁性体層16は、Niを含有している強磁性のフェライトにより作製されている。本実施形態では、磁性体層16は、Ni−Cu−Zn系フェライトにより構成されている。更に、該磁性体層16は、非磁性体層17の数に0.25%以上0.35%以下の値を乗じて得られる質量濃度の範囲内でCo34を含有している。本実施形態では、非磁性体層17は、1層だけであるので、磁性体層16は、0.25%以上0.35%以下の質量濃度でCo34を含有している。
非磁性体層17は、Niを含有していない非磁性のフェライトにより構成されている。本実施形態では、非磁性体層17は、Cu−Zn系フェライトにより構成されている。ただし、非磁性体層17は、不純物程度の割合でNiを含有していてもよい。また、非磁性体層17は、10μm以上20μm以下の厚みを有する。
以上の磁性体層16及び非磁性体層17は、z軸方向から平面視したときに、同じ形状及び同じ大きさを有している。
コイルLは、図2に示すように、旋廻しながらz軸方向に進行する螺旋状のコイルであり、非磁性体層17を横切るように積層体12内に設けられている。コイルLのコイル軸は、z軸方向に平行である。コイルLは、図2に示すように、コイル電極18a〜18f、引き出し部20a,20b及びビアホール導体b1〜b5を含んでいる。以下では、個別のコイル電極18又は引き出し部20を指す場合には、参照符号の後ろにアルファベットを付し、これらを総称する場合には、参照符号の後ろのアルファベットを省略する。
コイル電極18a〜18fはそれぞれ、図2に示すように、磁性体層16d,16e、非磁性体層17、磁性体層16f〜16hの主面上に形成されており、磁性体層16及び非磁性体層17と共に積層されている。各コイル電極18は、Agからなる導電性材料からなり、3/4ターン分の長さを有しており、z軸方向に互いに重なるように配置されている。なお、コイル電極18の長さは、3/4ターンに限らない。
また、コイル電極18a,18fの端部にはそれぞれ、引き出し部20a,20bが設けられている。引き出し部20a,20bはそれぞれ、外部電極14a,14bと接続されている。これにより、コイルLは、外部電極14a,14bに接続される。
ビアホール導体b1〜b5はそれぞれ、図2に示すように、磁性体層16d,16e、非磁性体層17、磁性体層16f,16gをz軸方向に貫通するように形成されている。ビアホール導体b1〜b5は、磁性体層16及び非磁性体層17が積層されたときに、隣り合うコイル電極18同士を接続する接続部として機能する。より詳細には、ビアホール導体b1は、コイル電極18aの端部の内、引き出し部20aが設けられていない方の端部と、コイル電極18bの端部とを接続している。ビアホール導体b2は、コイル電極18bの端部の内、ビアホール導体b1が接続されていない方の端部と、コイル電極18cの端部とを接続している。ビアホール導体b3は、コイル電極18cの端部の内、ビアホール導体b2が接続されていない方の端部と、コイル電極18dの端部とを接続している。ビアホール導体b4は、コイル電極18dの端部の内、ビアホール導体b3が接続されていない方の端部と、コイル電極18eの端部とを接続している。ビアホール導体b5は、コイル電極18eの端部の内、ビアホール導体b4が接続されていない方の端部と、コイル電極18fの端部の内、引き出し部20bが設けられていない方の端部とを接続している。
以上のように構成された磁性体層16及び非磁性体層17が積層されることにより、積層体12内において、引き出し部20a,20b間に螺旋状のコイルLが形成される。
(効果)
以上のように構成された電子部品10では、非磁性体層17がコイルLを横切るように設けられているので、コイルLが開磁路型のコイルを構成するようになる。その結果、電子部品10において磁気飽和が発生して、急激にインダクタンス値が低下することが抑制される。すなわち、直流重畳特性に優れた電子部品10を得ることができる。
更に、電子部品10によれば、非磁性体層17の数に0.25%以上0.35%以下の値を乗じて得られる質量濃度の範囲内でCo34を磁性体層16に含有させることにより、温度変化によってインダクタンス値が変化しにくくなる。以下に、実験結果に基づいて説明する。
本実験では、Co34の質量濃度が0%,0.20%,0.25%,0.30%,0.35%,0.40%である磁性体層16と1層の非磁性体層17とにより構成された電子部品10をサンプルとして作製した。以下、Co34の質量濃度が0%のサンプルを第1のサンプルとし、Co34の質量濃度が0.20%のサンプルを第2のサンプルとし、Co34の質量濃度が0.25%のサンプルを第3のサンプルとし、Co34の質量濃度が0.30%のサンプルを第4のサンプルとし、Co34の質量濃度が0.35%のサンプルを第5のサンプルとし、Co34の質量濃度が0.40%のサンプルを第6のサンプルとする。
更に、Co34の質量濃度が0.40%,0.50%,0.60%,0.70%,0.80%である磁性体層16と2層の非磁性体層17とにより構成された電子部品10をサンプルとして作製した。以下、Co34の質量濃度が0.40%のサンプルを第7のサンプルとし、Co34の質量濃度が0.50%のサンプルを第8のサンプルとし、Co34の質量濃度が0.60%のサンプルを第9のサンプルとし、Co34の質量濃度が0.70%のサンプルを第10のサンプルとし、Co34の質量濃度が0.80%のサンプルを第11のサンプルとする。
更に、Co34の質量濃度が0.60%,0.75%,0.90%,1.05%,1.20%である磁性体層16と3層の非磁性体層17とにより構成された電子部品10をサンプルとして作製した。以下、Co34の質量濃度が0.60%のサンプルを第12のサンプルとし、Co34の質量濃度が0.75%のサンプルを第13のサンプルとし、Co34の質量濃度が0.90%のサンプルを第14のサンプルとし、Co34の質量濃度が1.05%のサンプルを第15のサンプルとし、Co34の質量濃度が1.20%のサンプルを第16のサンプルとする。
本願発明者は、温度を−30℃から80℃まで変化させて、第1のサンプルないし第16のサンプルのインダクタンス値の変化率を調べた。図3ないし図5は、非磁性体層17が1層ないし3層だけ設けられた場合における、温度とインダクタンス値の変化率との関係を示したグラフである。縦軸は、25℃のときのインダクタンス値を100%としたときのインダクタンス値の変化率を示している。横軸は、温度を示している。
図3に示すように、磁性体層16が1層だけ設けられている場合には、0.25%以上0.35%以下の質量濃度の範囲内でCo34を含有している第3のサンプル、第4のサンプル及び第5のサンプルについては、インダクタンス値の変化率が5%以内に収まった。一方、第1のサンプル、第2のサンプル及び第6のサンプルについては、インダクタンス値の変化率が5%より大きくなった。一般的に、−30℃から80℃までの範囲において、インダクタンス値の変化率は、5%以内であることが望ましい。よって、電子部品10において、非磁性体層17が1層だけ設けられている場合には、磁性体層16は、0.25%以上0.35%以下の質量濃度の範囲内でCo34を含有していればよいことが分かる。
また、図4に示すように、磁性体層16が2層だけ設けられている場合には、0.50%以上0.70%以下の質量濃度の範囲内でCo34を含有している第8のサンプル、第9のサンプル及び第10のサンプルについては、インダクタンス値の変化率が5%以内に収まった。一方、第7のサンプル及び第11のサンプルについては、インダクタンス値の変化率が5%より大きくなった。よって、電子部品10において、非磁性体層17が2層だけ設けられている場合には、磁性体層16は、0.50%以上0.70%以下の質量濃度の範囲内でCo34を含有していればよいことが分かる。
また、図5に示すように、磁性体層16が3層だけ設けられている場合には、0.75%以上1.05%以下の質量濃度の範囲内でCo34を含有している第13のサンプル、第14のサンプル及び第15のサンプルについては、インダクタンス値の変化率が5%以内に収まった。一方、第12のサンプル及び第16のサンプルについては、インダクタンス値の変化率が5%より大きくなった。よって、電子部品10において、非磁性体層17が3層だけ設けられている場合には、磁性体層16は、0.75%以上1.05%以下の質量濃度の範囲内でCo34を含有していればよいことが分かる。
(電子部品の製造方法)
以下に、電子部品10の製造方法について図1及び図2を参照しながら説明する。
磁性体層16となるセラミックグリーンシートを、以下の工程により作製する。酸化第二鉄(Fe23)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニッケル(NiO)、及び、酸化銅(CuO)を所定の比率で秤量し、それぞれの材料を原材料としてボールミルに投入し、湿式調合を行う。得られた混合物を乾燥してから粉砕し、得られた粉末を750℃で1時間仮焼する。得られた仮焼粉末をボールミルにて湿式粉砕した後、乾燥してから解砕して、強磁性のフェライトセラミック粉末を得る。
このフェライトセラミック粉末に対して、酸化コバルト(Co34)、結合剤(酢酸ビニル、水溶性アクリル等)と可塑剤、湿潤材、分散剤を加えてボールミルで混合を行い、その後、減圧により脱泡を行う。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法により、シート状に形成して乾燥させ、磁性体層16となるセラミックグリーンシートを作製する。
次に、非磁性体層17となるセラミックグリーンシートを、以下の工程により作製する。酸化第二鉄(Fe23)、酸化亜鉛(ZnO)、及び、酸化銅(CuO)を所定の比率で秤量し、それぞれの材料を原材料としてボールミルに投入し、湿式調合を行う。得られた混合物を乾燥してから粉砕し、得られた粉末を750℃で1時間仮焼する。得られた仮焼粉末をボールミルにて湿式粉砕した後、乾燥してから解砕して、強磁性のフェライトセラミック粉末を得る。
このフェライトセラミック粉末に対して、結合剤(酢酸ビニル、水溶性アクリル等)と可塑剤、湿潤材、分散剤を加えてボールミルで混合を行い、その後、減圧により脱泡を行う。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法により、シート状に形成して乾燥させ、非磁性体層17となるセラミックグリーンシートを作製する。なお、本実施形態では、非磁性体層17となるセラミックグリーンシートは、1枚作製されるが、該セラミックグリーンシートの作製枚数は、これに限らない。非磁性体層17となるセラミックグリーンシートは、電子部品10にて生じる磁気飽和を抑制するのに適した枚数だけ作製される。
次に、磁性体層16d,16e、非磁性体層17、磁性体層16f,16gとなるセラミックグリーンシートのそれぞれに、ビアホール導体b1〜b5を形成する。具体的には、図2に示すように、磁性体層16及び非磁性体層17となるセラミックグリーンシートにレーザビームを照射してビアホールを形成する。次に、このビアホールに対して、Ag,Pd,Cu,Auやこれらの合金などの導電性ペーストを印刷塗布などの方法により充填する。
次に、磁性体層16d,16e、非磁性体層17、磁性体層16f〜16hとなるセラミックグリーンシート上に、Ag,Pd,Cu,Auやこれらの合金などを主成分とする導電性ペーストをスクリーン印刷法やフォトリソグラフィ法などの方法で塗布することにより、コイル電極18a〜18f及び引き出し部20a,20bを形成する。なお、コイル電極18a〜18f及び引き出し部20a,20bの形成と同時に、ビアホール導体に対して導電性ペーストを充填してもよい。
次に、図2に示すように、磁性体層16a〜16e、非磁性体層17、磁性体層16f〜16kの順番に上側から下側へと並ぶようにこれらのセラミックグリーンシートを積層する。より詳細には、磁性体層16kとなるセラミックグリーンシートを配置する。次に、磁性体層16kとなるセラミックグリーンシート上に、磁性体層16jとなるセラミックグリーンシートの配置及び仮圧着を行う。この後、磁性体層16i,16h,16g,16f、非磁性体層17、磁性体層16e,16d,16c,16b,16aとなるセラミックグリーンシートについても同様にこの順番に積層及び仮圧着して、マザー積層体を得る。更に、マザー積層体には、静水圧プレスなどにより本圧着が施される。
次に、マザー積層体をギロチンカットにより所定寸法の積層体12にカットして、未焼成の積層体12を得る。この未焼成の積層体12には、脱バインダー処理及び焼成がなされる。脱バインダー処理は、例えば、低酸素雰囲気中において260℃で3時間の条件で行う。焼成は、例えば、900℃で2.5時間の条件で行う。
以上の工程により、焼成された積層体12が得られる。積層体12には、バレル加工を施して、面取りを行う。その後、積層体12の表面には、例えば、浸漬法等の方法により主成分が銀である電極ペーストを塗布及び焼き付けすることにより、外部電極14a,14bとなるべき銀電極を形成する。銀電極の乾燥は、120℃で15分間行われ、銀電極の焼き付けは、700℃で60分間行われる。最後に、銀電極の表面に、Niめっき/Snめっきを施すことにより、外部電極14a,14bを形成する。以上の工程を経て、図1に示すような電子部品10が完成する。
一実施形態に係る電子部品の斜視図である。 一実施形態に係る電子部品の積層体の分解斜視図である。 非磁性体層が1層だけ設けられた場合における、温度とインダクタンス値の変化率との関係を示したグラフである。 非磁性体層が2層だけ設けられた場合における、温度とインダクタンス値の変化率との関係を示したグラフである。 非磁性体層が3層だけ設けられた場合における、温度とインダクタンス値の変化率との関係を示したグラフである。 チップタイプパワーインダクタの磁性体層と非磁性体層との境界部分の拡大図及びNiの濃度分布を示した図である。 温度と透磁率との関係を示したグラフである。
符号の説明
L コイル
b1〜b5 ビアホール導体
10 電子部品
12 積層体
14a,14b 外部電極
16a〜16k 磁性体層
17 非磁性体層
18a〜18f コイル電極
20a,20b 引き出し部

Claims (5)

  1. Ni及びCoを含有している磁性体層、及び、Niを含有していない非磁性体層が積層されてなる積層体と、
    前記積層体内において、前記非磁性体層を横切るように設けられているコイルと、
    を備え、
    前記磁性体層は、前記非磁性体層の数に0.25%以上0.35%以下の値を乗じて得られる重量濃度の範囲内でCo34を含有していること、
    を特徴とする電子部品。
  2. 前記磁性体層及び前記非磁性体層は,同じ形状を有していること、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記磁性体層は、Ni−Cu−Zn系フェライトにより構成されていること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の電子部品。
  4. 前記非磁性体層は、Cu−Zn系フェライトにより構成されていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子部品。
  5. Niを含有していない非磁性体層を作成する工程と、
    Niを含有していると共に、前記非磁性体層の数に0.25%以上0.35%以下の値を乗じて得られる重量濃度の範囲内でCo34を含有している磁性体層を作成する工程と、
    所定の前記磁性体層にコイル電極を形成する工程と、
    前記磁性体層及び前記非磁性体層を積層する工程と、
    を備えること、
    を特徴とする電子部品の製造方法。
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