JP2010068914A - 建造物の火災遮蔽薄板シート構造 - Google Patents
建造物の火災遮蔽薄板シート構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010068914A JP2010068914A JP2008237928A JP2008237928A JP2010068914A JP 2010068914 A JP2010068914 A JP 2010068914A JP 2008237928 A JP2008237928 A JP 2008237928A JP 2008237928 A JP2008237928 A JP 2008237928A JP 2010068914 A JP2010068914 A JP 2010068914A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- fire
- building
- sheet structure
- storage chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Operating, Guiding And Securing Of Roll- Type Closing Members (AREA)
Abstract
【課題】建造物の開口部に合わせて適宜にシートを縦方向からでも横方向からでも移動させることができるように設置可能な構造でかつ簡単な構造であり、さらに、シートが移動をしてもシートの平行状態を保持可能な建造物の火災遮蔽薄板シート構造を提供する。
【解決手段】開口部18の周囲に配置した収納室に駆動機構6とこの駆動機構6に従動する巻取ドラム2を収納し、巻取ドラム2に巻装した金属製の薄板シート1を昇降又は左右に移動自在に設け、薄板シート1の両側を案内する案内部材16を収納室の縦又は横方向に配置し、案内部材16の内側近傍の収納室内19に設けた案内輪8を駆動機構6に連動させ、この案内輪8を薄板シート1に穿設した挿通案内孔12に挿通させて薄板シート1を平行状態にして開口部領域を移動させるようにした火災遮蔽薄板シート構造である。
【選択図】 図1
【解決手段】開口部18の周囲に配置した収納室に駆動機構6とこの駆動機構6に従動する巻取ドラム2を収納し、巻取ドラム2に巻装した金属製の薄板シート1を昇降又は左右に移動自在に設け、薄板シート1の両側を案内する案内部材16を収納室の縦又は横方向に配置し、案内部材16の内側近傍の収納室内19に設けた案内輪8を駆動機構6に連動させ、この案内輪8を薄板シート1に穿設した挿通案内孔12に挿通させて薄板シート1を平行状態にして開口部領域を移動させるようにした火災遮蔽薄板シート構造である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、建造物を火災等から守る防火用遮蔽シートに関し、特に建造物の開口部近傍に設けて、建造物の内部への類焼や、建造物の内部から発生した火災の延焼を防止する建造物の火災遮蔽薄板シート構造に関する。
従来、建造物の多くは木造であり、火災が発生すると非常に燃えやすく近隣を類焼し被害を拡大させていた。そこで、現在の建造物の多くは、外壁を鋼材や不燃性材料により建設されており、火災が発生した場合でもこの外壁により延焼を防止している。しかし、窓等の開口部はガラスやアルミサッシであり、火災によりこの開口部が破壊され炎が浸入し建物の内部を延焼させることがあった。
そこで、従来から種々の遮蔽シートが提案されている。特許文献1では、巻取ドラムに巻き戻し自在に巻き回された不燃性シート体と、この不燃性シートの両側端部を挿入して案内するガイドレール等を具備するシャッター装置が開示されている。このシャッター装置のガイドレールの上部には、まぐさ体を設けており火災による熱風がガイドレールを伝わって建物内に浸入して延焼することを防止している。
そこで、従来から種々の遮蔽シートが提案されている。特許文献1では、巻取ドラムに巻き戻し自在に巻き回された不燃性シート体と、この不燃性シートの両側端部を挿入して案内するガイドレール等を具備するシャッター装置が開示されている。このシャッター装置のガイドレールの上部には、まぐさ体を設けており火災による熱風がガイドレールを伝わって建物内に浸入して延焼することを防止している。
特許文献2では、建物の開口部の上方に耐火スクリーン装置を設置し、このスクリーンの両側端部をガイドレールにより案内する防火スクリーンが開示されている。この防火スクリーンの両側端部には膨張体が設けられており、火災発生時にこの膨張体がガイドレールの中で膨張し、スクリーンを係止するので、前記スクリーンが火災による風圧で揺動し炎や煙が建物内部に入らないようにする防火スクリーンが開示されている。
特許文献3では、建物の開口部を広幅と狭幅の2枚の巻取り可能な防火シートにより遮蔽し、火災現場に残された人が狭幅部分を通り抜けられるようにするとともに、防火シートの端部にマグネットを設けて、このマグネットが床等に設けた短尺座板に吸着することにより火災現場の内部と外部を隙間無く遮蔽することができる防火用遮蔽シートが開示されている。
しかしながら、特許文献1では、上端部が拡開したガイドレールを両側端部に設けており、ガイドレールがかなり大きなものになってしまっている、このためガイドレール内の気密性を保つためにガイドレール内に閉塞体を設けなければならない。また、ガイドレールの上端部が拡開しているために、これを閉塞するためにまぐさ体を設けなければならず、構造が複雑で、部品点数も多く、設置に時間と費用がかかってしまうという問題がある。
特許文献2では、スクリーンの両側端部に膨張体を設けなければならず、その分スクリーンの加工や、ガイドレールを大きなものにしなければならず費用がかかるという問題がある。
特許文献3では、遮蔽シートを複数枚用意しなければならず構造が複雑で、費用や設置に時間がかかってしまう。また、遮蔽シートを昇降させるための動力は外部から供給されなければ昇降することができず、火災発生時に動力源が断たれた場合などには、遮蔽シートを降ろすことができず火災の延焼を防止することができないという問題があった。
本発明は、上記の各種の問題点について解決し、鋭意検討の結果、開発に至ったものであり、その目的とするところは、建造物の開口部に合わせて適宜にシートを縦方向からでも横方向からでも移動させることができるように設置可能な構造でしかも簡単な構造であり、さらに、シートが移動をしてもシートの平行状態を保持可能な建造物の火災遮蔽薄板シート構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、建造物の窓等の開口部を遮蔽するための火災遮蔽シート構造であって、前記開口部の周囲に配置した収納室に駆動機構とこの駆動機構に連動して従動する巻取ドラムを収納し、この巻取ドラムに巻装した金属製の薄板シートを昇降又は左右に移動自在に設けるとともに、移動時の薄板シートの長さ方向の両側を案内する案内部材を前記収納室の縦方向又は横方向に配置し、前記案内部材の内側近傍の収納室内に設けた案内輪を前記駆動機構に連動して回動させ、この案内輪を薄板シートの長さ方向の側部に所定の間隔で穿設した挿通案内孔に挿通させながら薄板シートを平行状態に保持して前記開口部領域を移動させるようにした建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項2にかかる発明は、シートは、1mm以下の厚みを有するステンレス製のシートである建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項3にかかる発明は、駆動機構は、駆動ロッドとこの駆動ロッドに固着された歯車と操作ハンドルに連結した歯車と、からなる建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項4にかかる発明は、巻取ドラムは、同軸で一体となったローラを有する建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項5にかかる発明は、駆動機構と前記巻取ドラムとの間に、動力伝達部材を介在させた建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項6にかかる発明は、シートの端部に、ストッパを設けた建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項7にかかる発明は、ハンドルは、折畳自在のハンドルである建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項1に係る発明によると、建造物の開口部に合わせて、シートが縦方向又は横方向のいずれかの方向からでも開口部を遮蔽することができるように設置可能な構造であり、
しかも、構造を簡便なものとし部品点数を少なく抑えているので、設置に費用と時間がかからない。さらにシートの平行状態を保持したままシートが移動できるので、シートの傾きによる遮蔽部分の隙間が発生せず、隙間からの炎や煙の浸入を防ぐことができる建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
しかも、構造を簡便なものとし部品点数を少なく抑えているので、設置に費用と時間がかからない。さらにシートの平行状態を保持したままシートが移動できるので、シートの傾きによる遮蔽部分の隙間が発生せず、隙間からの炎や煙の浸入を防ぐことができる建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項2に係る発明によると、ステンレス製としたことで防火性が高くなり、また、シートの厚みを1mm以下の厚さとしたことで扱いやすく、他の金属性シートに比べ軽量化することが可能となり、シートの収納スペースも小さくすることができる建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項3に係る発明によると、歯車を用いることにより小さい力で巻取ドラムを回転させることができるので老人や子供でも開口部を遮蔽することが可能となる建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項4に係る発明によると、巻取ドラム自体の重量を軽減でき軽量化することができるとともに、一体とすることにより部品点数の削減をすることができる建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項5に係る発明によると、動力伝達部材を用いることで低い位置にある駆動機構の駆動力を開口部の上部にある巻取ドラムに伝達することが可能となる建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項6に係る発明によると、シートを降ろしたときに床にストッパが当接し、床にシートが当接したことが確認できるので、隙間無く火災発生部分と屋内を遮蔽することが可能となり、室内への火災の延焼を防止できる。また、巻き取った場合にもドラム収納部に当接するように設けられているのでそれ以上巻き取ることができず、シートが案内部材から外れることを防止できる建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
請求項7に係る発明によると、室内に設置されたハンドルが折畳めるので、室内の邪魔にならず美観を損ねることがない建造物の火災遮蔽薄板シート構造である。
本発明における建造物の火災遮蔽薄板シート構造を図面に従って詳述する。図1〜図6は縦型の建造物の火災遮蔽薄板シート構造を示した図であり、図1は、縦型の建造物の火災遮蔽薄板シート構造の全体を示した切欠説明図である。図2は、図1のA−A線一部省略断面図であり、図3は図1のB−B線一部省略断面図であり、図4は、縦型の建造物の火災遮蔽薄板シート構造の全体を示した概略図である。
図1は、縦型の火災遮蔽シート構造を示している。縦型とは、建物の開口部に対して開口部の上方に、火災遮蔽シートの収納部分を有しており、シートが上方から降りてくる構造をいう。以下縦型の建造物の火災遮蔽薄板シート構造について説明する。
本実施例においては、建物の開口部18の上部と両側部に上部収納室20及び側部収納室19、案内部材収納室21を設けている。この上部収納室20には、ドラム2が設けられ、ローラ3を同軸で一体をなしてベアリング5、5により回動自在に軸支されている。ベアリング5、5は上部収納室20の壁面に固着されており、ローラ3を軸支可能としている。ドラム2にはシート1が巻装されており、シート1の両側端部1A、1Bは側部収納室19及び案内部材収納室21に収納されている案内部材16A、16Bにそれぞれ挿入されている。
本実施例においては、建物の開口部18の上部と両側部に上部収納室20及び側部収納室19、案内部材収納室21を設けている。この上部収納室20には、ドラム2が設けられ、ローラ3を同軸で一体をなしてベアリング5、5により回動自在に軸支されている。ベアリング5、5は上部収納室20の壁面に固着されており、ローラ3を軸支可能としている。ドラム2にはシート1が巻装されており、シート1の両側端部1A、1Bは側部収納室19及び案内部材収納室21に収納されている案内部材16A、16Bにそれぞれ挿入されている。
さらに詳しく説明する。図1及び図6に示すように、ドラム2は長尺の略円筒形をなし、ローラ3と同軸で接続部材25により一体に回動するように設けられている。接続部材25は、ローラ3とドラム2との間に設けられており、軽量化のために空間26を形成して設けられている。なお、本実施例において接続部材25は、垂直に交差する位置に4箇所設けられているがこれに限ったものではない。
ローラ3の両端部は、上部収納室20に固定されているベアリング5、5により回動自在に軸支されており、さらに、図3に示すようにローラ歯車4がキー3Aにより固着されている。このローラ歯車4には、後述するロッド7との間に掛設される動力伝達部材14が掛けられており、ロッド7の駆動力をローラ3に伝達する。なお、本実施例において動力伝達部材14は、チェーンを用いるがこれに限ったものではなく、例えばベルトでもよい。
シート1は、ステンレス製の薄いシート状をしており、厚さを1mm以下、好ましくは0.8mm以下の厚みを有し、使用時以外はドラム2に巻装されている。このシート1はプレス加工により加圧成形し、かつ、開口部に合わせた適宜の広さのシートをシームレス等の溶着手段などの接合手段により所定のシートに成形する。このシート1の両側端部1A、1Bは、側部収納室19と案内部材収納室21に設けられた後述する案内部材16A、16Bに挿入されており、さらに一方の側端部近傍には挿通案内孔12を穿設している。この挿通案内孔12は、後述する案内輪8の歯8Aが挿通できるように、案内輪8の歯8Aに合わせたピッチと開口部を形成している。
図2及び図6に示すように、シート1の下端部にはストッパ13が接着されており、ストッパ13は、シート1の幅方向に一定の長さ設けられている。ストッパ13は同種または異種の金属製をしており、一定の厚みをもって形成されている。また、シート1が巻き取られた場合に、上部収納室20の下面20Aに当接しそれ以上巻き取れられないように一定の幅を設けてある。
図2及び図6に示すように、シート1の下端部にはストッパ13が接着されており、ストッパ13は、シート1の幅方向に一定の長さ設けられている。ストッパ13は同種または異種の金属製をしており、一定の厚みをもって形成されている。また、シート1が巻き取られた場合に、上部収納室20の下面20Aに当接しそれ以上巻き取れられないように一定の幅を設けてある。
前記案内部材16A、16Bは、開口部18の両側部すなわち側部収納室19及び案内部材収納室21に収納されている。この案内部材16A、16Bは、全長を開口部18の縦方向の長さより長くして、上端部を上部収納室20に延出し、下端部は、開口部18の下端部である床面に位置している。この案内部材16は、金属により形成され、図2に示すように断面略U字形をしており、案内部材の内側の開口幅17A、17Bにシート1の端部1A、1Bを挿入している。この案内部材16は、シート1を巻上げた状態から巻下げた状態までのシートを常時両側で平行状態を保つように案内している。また、案内部材のU字部分の内側の開口幅17A、17Bは、図2に示されているように、非常に幅が狭く形成されており、端部1A及び端部1Bが奥まで挿入され用意に抜け出ないように形成されている。
図5は案内部材16を収納室に設置した状態を示す一部省略断面図である。案内部材16Bは、案内部材収納室21の側壁24Aに隙間無く設置され、側壁面24Bと略同一平面となるように設けられている。他方、案内部材16Aは、側部収納室19内に設置されており、側壁23の開口23Aは、シート1の厚みよりやや厚い幅で開口している。
前記側部収納室19には図2に示すように、駆動機構6及びロッド7が収納されており、駆動機構6は歯車6Aと歯車6Bとから構成されている。歯車6Aは、ロッド7の外周に同軸となって固着されており、歯車6Bは、ハンドル9にアーム11により連結されている。ロッド7は円柱状をしており両端部を側部収納室19に固定されたベアリング15、15により回動自在に軸着されている。このロッド7には、さらに歯車10と案内輪8がロッド7の外周に同軸で固着されている。図3に示すように、歯車10は、ロッド7とキー7Aにより固定されている。歯車10は、前記ローラ3に固着されているローラ歯車4との間に本実施例ではチェーン14が掛設されている。
案内輪8は、図3に示すように駆動機構6よりシート1側で、ロッド7の外周にロッド7と同軸で固着されており、外周部に歯8Aを一定の間隔に形成している。案内輪8の歯8Aは、シート1に穿設された挿通案内孔12に連通可能な形状と大きさに形成されている。
案内輪8は、図3に示すように駆動機構6よりシート1側で、ロッド7の外周にロッド7と同軸で固着されており、外周部に歯8Aを一定の間隔に形成している。案内輪8の歯8Aは、シート1に穿設された挿通案内孔12に連通可能な形状と大きさに形成されている。
前記ハンドル9は、図2に示すように開口部18の略中間位置の高さに設けられており、折畳機構9Aにより図7に示すように、ハンドル9の部分を折畳むことができる。
次に、横型の建造物の火災遮蔽薄板シート構造を図面に従って詳述する。なお、上記縦型と同一部分は同一符号を用いてその説明を省略する。図8〜図10は横型の建造物の火災遮蔽薄板シート構造を示しており。図8は横型の建造物の火災遮蔽薄板シート構造の全体を示した切欠説明図であり、図9は、図8のC−C線断面図であり、図10は、図8のD−D線断面図である。
図8は、横型の建造物の火災遮蔽薄板シート構造の全体を示した切欠断面図である。ここで、横型とは図8に示すようにシート1が開口部18に対して側方向から遮蔽する遮蔽シートの構造をいう。図8において、シート1は開口部の近傍に設けられた側部収納室30に収納されているドラム2から巻き回されて開口部18を遮蔽していく。
本実施例において、図9に示すように側部収納室30には、シート1を巻装したドラム2と、ドラム2と一体となっているローラ3、ロッド7、駆動機構6、案内輪8、動力伝達部材14が収納されている。さらに回転部材28が、ロッド7とドラム2の間に、ドラム2と一定の角度をもってシート1と接触した状態で設けられている。
案内部材29Aと29Bは、図8に示すように上部案内部材収納室31と下部案内部材収納室32にそれぞれ収納されており、シート1の側端部1Aと1Bがそれぞれ挿入されている。この案内部材29Aは、図示しないが、シート1の端部1Aを支持している、たとえば、レール内に摺動可能な部材を設け、この部材とシート1の端部1Aを係止することによって支持可能となる。
次に、本発明の建造物の火災遮蔽薄板シート構造の作用と効果について図面に基いて説明する。はじめに、縦型の建造物の火災遮蔽薄板シート構造の作用と効果について説明する。
本発明の建造物の火災遮蔽薄板シート構造のシート1は、常時は図6に示すように、ドラム2に巻装された状態で上部収納室20に収納されている。そこで、火災が発生した場合、シート1を降下させるためにまずハンドル9を回すが、図7に示すように、ハンドル9は常時には室内の邪魔や、美観を損ねないために折畳んである。そこで、ハンドル9を持ち上げるが、ハンドル9は図2に示すように、折畳み機構9Aにより折畳められており、ハンドル9を持ち上げると、この折畳み機構9Aが解除され水平に固定されてハンドル9を回すことが可能となる。
本発明の建造物の火災遮蔽薄板シート構造のシート1は、常時は図6に示すように、ドラム2に巻装された状態で上部収納室20に収納されている。そこで、火災が発生した場合、シート1を降下させるためにまずハンドル9を回すが、図7に示すように、ハンドル9は常時には室内の邪魔や、美観を損ねないために折畳んである。そこで、ハンドル9を持ち上げるが、ハンドル9は図2に示すように、折畳み機構9Aにより折畳められており、ハンドル9を持ち上げると、この折畳み機構9Aが解除され水平に固定されてハンドル9を回すことが可能となる。
図2及び図3に示すように、固定されたハンドル9を回すと、ハンドル9のアーム11を介して先端に固定されている、側部収納室19に収納された駆動機構6を構成する歯車6Bが回動する。歯車6Bは、歯車6Aと噛合しており、歯車6Bの回動により歯車6Aも回動をはじめる。この歯車6Aは、図2に示すようにロッド7の外周に同軸で、図3に示すように、キー7Aにより固着されている。ロッド7は、図2に示すようにその両端部をベアリング15、15により回動自在に軸支されており、歯車6Aの回動とともにロッド7も回動をはじめる。これにより、駆動機構を設けたことにより少ない力でもハンドル9を回すことが可能であり、また、ハンドル9は室内の高い位置ではなく子供や年配者等の背の低い人でも容易に回すことができる位置に設置されているので、誰でも火災発生時に素早く回すことが可能となる。
前記ベアリング15、15は側部収納室19の壁面に固着されており、ハンドル9のアーム11も歯車6Bがむやみに動かないように壁面に固定されている。
前記ベアリング15、15は側部収納室19の壁面に固着されており、ハンドル9のアーム11も歯車6Bがむやみに動かないように壁面に固定されている。
前記ロッド7は、上記のようにハンドル9を回すことにより駆動機構6を介して回動する。ここで、ロッド7の外周には図2及び図3に示すように、同軸で歯車10と案内輪8が固着されている。この歯車10には、図1及び図3に示すように動力伝達部材である例えばチェーン14が掛設されていて、このチェーン14のもう一方を、上部収納室20に収納されたローラ3に固着されているローラ歯車4に掛設している。
前記ローラ3の外周には、図3及び図6に示すように同軸で一体となったドラム2が形成されており、さらに、図3に示すように、ローラ歯車4が同軸でキー3Aにより一体で回動するように固着されている。これにより、ロッド7の回転駆動力を動力伝達部材であるチェーン14を介しローラ歯車4に伝え、さらに、ローラ歯車4と一体に回動するローラ3、そしてドラム2へと伝達されていく。
前記ローラ3の外周には、図3及び図6に示すように同軸で一体となったドラム2が形成されており、さらに、図3に示すように、ローラ歯車4が同軸でキー3Aにより一体で回動するように固着されている。これにより、ロッド7の回転駆動力を動力伝達部材であるチェーン14を介しローラ歯車4に伝え、さらに、ローラ歯車4と一体に回動するローラ3、そしてドラム2へと伝達されていく。
これにより、ハンドル9を回すことにより、駆動機構6を介し、チェーン14によりドラム2へと駆動力が伝わっていき、ドラム2に巻装されているシート1を降下させることが可能となる。
シート1の両側端部1A、1Bは、案内部材16A、16Bにそれぞれ挿入されている。図1及び図3に示すように、案内部材16の上端部は開口部18より上部収納室20側に突出して設けられており、図6に示すようにシート1がドラム2に巻装されて上部収納室20に収納されている状態のときでも、シート1の両側端部1A、1Bの下端部は案内部材16A、16Bに挿入された状態で保たれている。これにより、シート1を降下させる場合に、案内部材16にシート1をガイドする必要がなく、シート1の昇降にともなう巻装されたシート1の直径の変化による、シート1の降下位置の変動にも対応することが可能となる。
シート1は、案内部材16に沿って降下していく。そこで、図2に示すように前記ロッド7には、案内輪8が固着されており、シート1が降下していくと、シート1に穿設された挿通案内孔12と案内輪8の先端にある歯8Aが嵌合することによりシート1を水平に保ちながら降下させていく。シート1の端部には、ストッパ13が形成されており、シート1が床面27に到達したことを確認しやすくするとともに、図6に示すように、シート1を巻き上げた場合に、ストッパ13が、上部収納室20の下面20Aに当接して、それ以上巻き上げることができないようになっており、シート1が案内部材16から外れることも防止している。このように、シート1の水平を保持しながらシート1を降下させることで、シート1と開口部18との隙間の発生をなくし、隙間からの炎や煙の浸入を抑え、延焼を防止することができる。
図5は、案内部材16を収納室に設置してシートを降下させた状態を示す一部省略断面図であるが、本実施例において案内部材16Bは側壁24Aに隙間無く挟持された状態で立設しており、火災の炎や煙が案内部材収納室21に浸入することを防止している。また、シート1の端部16A側は、開口23Aをシート1が昇降可能な幅を限度として開口しており、火災時の炎や煙の浸入を最小限に抑えている。
次に、シート1を巻上げる場合は、上述とは反対にハンドル9を降下方向と逆に回せばシート1は上昇していく。ここで図6に示すように、シート1にはストッパ13が設けられており、ストッパ13が上部収納室20の下面20Aに当接した場合には、それ以上巻上がらないように、上部収納室20の下面20Aに設けられたシート1の出入り口は、案内部材16の開口幅17と略同等に設けられている、これにより、シート1が巻上がることが無く、さらに、火災の炎や煙の浸入を最小限に抑えることが可能となる。
以上により、火災発生時にシート1をハンドル9を回すことにより、駆動機構6に駆動力を伝えて順次ロッド7、歯車10、動力伝達部材14、ローラ歯車4、ローラ3、ドラム2と駆動力が伝わりシート1を昇降させることができ、シート1は案内部材16により、開口部18を確実に遮蔽し、建造物の延焼を防止することが可能となる。
なお、本実施例においてはハンドルを用いて手動により、遮蔽シートを昇降させているが、これに限ったものではなく、自動のモータや電気制御の駆動力を用いて遮蔽シートを昇降させてもよい、また、手動と自動、電動の装置を併用してもよい。
なお、本実施例においてはハンドルを用いて手動により、遮蔽シートを昇降させているが、これに限ったものではなく、自動のモータや電気制御の駆動力を用いて遮蔽シートを昇降させてもよい、また、手動と自動、電動の装置を併用してもよい。
次に、横型の建造物の火災遮蔽薄板シート構造の作用と効果について説明する。なお、縦型と同一の作用と効果についてはその説明を省略する。
図8において、ハンドル9を回すと、駆動機構6にハンドル9の駆動力が伝達され、駆動機構6と固着しているロッド7が回動して、ロッド7に掛設されている動力伝達部材である例えばチェーン14が回転し、このチェーン14が掛設されているローラ3が回動して、ローラ3と一体に設けられているドラム2が回動して、シート1が開口部18を遮蔽する。
ここで、図9に示すように、横型の実施例においては、回転部材28がドラム2とロッド7の間に一定の角度をもって設けられている。これは、シート1が巻き取られる場合に、ドラム2との間に一定の角度をもつことによりシート1が引っ張られ隙間無く巻き取ることにより、シート1平行状態が保たれ、開口部18を遮蔽した場合に開口部18とシート1の間に隙間ができることを防止している。
本発明は、建造物の特に開口部を遮蔽するシートの構造ではあるが、たとえば、建造物内の一定の区画を遮蔽する場合に適用することができ、巨大な建造物に火災が発生した場合などには、内部の区画を遮蔽して延焼を最小限に抑えたり、避難通路を確保する場合にも適用可能である。
1 シート
1A、B 端部
2 ドラム
3 ローラ
6 駆動機構
6A、B 歯車
7 ロッド
8 案内輪
9 ハンドル
12 挿通案内孔
13 ストッパ
14 動力伝達部材
16 案内部材
18 開口部
19 側部収納室
20 上部収納室
21 案内部材収納室
28 回転部材
1A、B 端部
2 ドラム
3 ローラ
6 駆動機構
6A、B 歯車
7 ロッド
8 案内輪
9 ハンドル
12 挿通案内孔
13 ストッパ
14 動力伝達部材
16 案内部材
18 開口部
19 側部収納室
20 上部収納室
21 案内部材収納室
28 回転部材
Claims (7)
- 建造物の窓等の開口部を遮蔽するための火災遮蔽シート構造であって、前記開口部の周囲に配置した収納室に駆動機構とこの駆動機構に連動して従動する巻取ドラムを収納し、この巻取ドラムに巻装した金属製の薄板シートを昇降又は左右に移動自在に設けるとともに、移動時の薄板シートの長さ方向の両側を案内する案内部材を前記収納室の縦方向又は横方向に配置し、前記案内部材の内側近傍の収納室内に設けた案内輪を前記駆動機構に連動して回動させ、この案内輪を薄板シートの長さ方向の側部に所定の間隔で穿設した挿通案内孔に挿通させながら薄板シートを平行状態に保持して前記開口部領域を移動させるようにしたことを特徴とした建造物の火災遮蔽薄板シート構造。
- 前記シートは、1mm以下の厚みを有するステンレス製のシートである請求項1に記載の建造物の火災遮蔽薄板シート構造。
- 前記駆動機構は、駆動ロッドと、この駆動ロッドに固着された歯車と、操作ハンドルに連結した歯車と、からなる請求項1または2に記載の建造物の火災遮蔽薄板シート構造。
- 前記巻取ドラムは、同軸で一体となったローラを有する請求項1乃至3の何れか1項に記載の建造物の火災遮蔽薄板シート構造。
- 前記駆動機構と前記巻取ドラムとの間に、動力伝達部材を介在させた請求項1乃至4の何れか1項に記載の建造物の火災遮蔽薄板シート構造。
- 前記シートの端部に、ストッパを設けた請求項1乃至5の何れか1項に記載の建造物の火災遮蔽薄板シート構造。
- 前記ハンドルは、折畳自在のハンドルである請求項1乃至6の何れか1項に記載の建造物の火災遮蔽薄板シート構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008237928A JP2010068914A (ja) | 2008-09-17 | 2008-09-17 | 建造物の火災遮蔽薄板シート構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008237928A JP2010068914A (ja) | 2008-09-17 | 2008-09-17 | 建造物の火災遮蔽薄板シート構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010068914A true JP2010068914A (ja) | 2010-04-02 |
Family
ID=42201257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008237928A Pending JP2010068914A (ja) | 2008-09-17 | 2008-09-17 | 建造物の火災遮蔽薄板シート構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010068914A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000186475A (ja) * | 1998-12-18 | 2000-07-04 | Bunka Shutter Co Ltd | 遮蔽装置 |
JP2004324409A (ja) * | 2004-07-12 | 2004-11-18 | Wayne-Dalton Corp | 被覆物を駆動および収容するための方法および装置 |
JP2005282267A (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Tostem Suzuki Shutter Mfg Co Ltd | 出入口シート開閉機 |
-
2008
- 2008-09-17 JP JP2008237928A patent/JP2010068914A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000186475A (ja) * | 1998-12-18 | 2000-07-04 | Bunka Shutter Co Ltd | 遮蔽装置 |
JP2005282267A (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Tostem Suzuki Shutter Mfg Co Ltd | 出入口シート開閉機 |
JP2004324409A (ja) * | 2004-07-12 | 2004-11-18 | Wayne-Dalton Corp | 被覆物を駆動および収容するための方法および装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPWO2007142079A1 (ja) | 巻上げシャッター | |
KR20200021565A (ko) | 하부 롤러를 갖춘 방화셔터 | |
JP2006200343A (ja) | 遮煙用避難扉付袖扉連動シャッター開閉装置 | |
JP2007239309A (ja) | ブラインド装置 | |
KR200428452Y1 (ko) | 방화 스크린 장치 | |
JP2010068914A (ja) | 建造物の火災遮蔽薄板シート構造 | |
JP4725424B2 (ja) | 防火引き戸 | |
JPH11270255A (ja) | 巻取り式耐火スクリーン装置 | |
KR20080007917A (ko) | 방화 스크린 장치 | |
JP2004251021A (ja) | スクリーン装置 | |
KR101438052B1 (ko) | 방화 스크린 셔터 | |
KR101531857B1 (ko) | 샤프트의 처짐방지와 스크린의 겹침방지가 동시에 가능하게 구동되는 방화 스크린 셔터 | |
JP2007138519A (ja) | シャッター装置およびシャッター装置を備える建物 | |
JP3999139B2 (ja) | スクリーン装置 | |
JP2001276244A (ja) | 防火防煙シャッター | |
JP4334257B2 (ja) | 開閉体装置 | |
JP5179837B2 (ja) | シャッター装置 | |
KR101343047B1 (ko) | 방화 커튼 장치 | |
KR102693411B1 (ko) | 슬라이딩 도어를 포함하는 방화 자동문 | |
KR102450414B1 (ko) | 동력 전달 기구 및 이를 구비한 방화 스크린 셔터 장치 | |
JP4585278B2 (ja) | 開閉装置 | |
JP2003041867A (ja) | シャッター装置の巻取軸支持構造 | |
JP2001276243A (ja) | 防火防煙シャッター | |
JP4391210B2 (ja) | シャッター装置の手動式開き装置 | |
JP4791084B2 (ja) | シートシャッター装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100726 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111028 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111101 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120228 |