JP2010067959A - 電子デバイス、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明 - Google Patents
電子デバイス、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010067959A JP2010067959A JP2009186604A JP2009186604A JP2010067959A JP 2010067959 A JP2010067959 A JP 2010067959A JP 2009186604 A JP2009186604 A JP 2009186604A JP 2009186604 A JP2009186604 A JP 2009186604A JP 2010067959 A JP2010067959 A JP 2010067959A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transport layer
- charge transport
- layer
- charge
- electron
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
- Thin Film Transistor (AREA)
Abstract
【課題】 湿式成膜法で形成された電荷輸送性化合物及び電子受容性化合物を含む電荷輸送層及び電荷輸送層を有する電子デバイスにおいて、電子受容性化合物の隣接する層への拡散を低減させること。
【解決手段】 電荷輸送性化合物及び電子受容性化合物を含む第一の電荷輸送層及び第一の電荷輸送層に隣接して、架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーを架橋して形成された第二の電荷輸送層を有する電子デバイスにおいて、第一の電荷輸送層及び第二の電荷輸送層はいずれも湿式成膜法で形成された層であり、第一の電荷輸送層に含まれる電荷輸送性化合物のイオン化ポテンシャルIp(1)及び第二の電荷輸送層を形成する架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーのイオン化ポテンシャルIp(2)が下記式(X)を満たすことを特徴とする電子デバイス。
Ip(2)≧ Ip(1) + 0.10eV ・・・(X)
【選択図】 なし
Description
例えば、特許文献1には、芳香族アミン系ポリマーからなる電荷輸送性化合物と電子受容性化合物を含有する正孔注入層および燐光発光材料を含有する発光層を湿式成膜法で積層した有機電界発光素子が記載されている。しかしながら、このように複数の層が湿式成膜法で形成された有機電界発光素子は、十分な発光効率が得られないという問題点があった。
リマーを架橋して形成された第二の電荷輸送層を有する電子デバイスにおいて、
第一の電荷輸送層および第二の電荷輸送層は、いずれも湿式成膜法で形成された層であり、第一の電荷輸送層に含まれる電荷輸送性化合物のイオン化ポテンシャルIp(1)
および第二の電荷輸送層を形成する架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーのイオン化ポテンシャルIp(2)が、下記式(X)を満たすことを特徴とする電子デバイスに存する。
Ip(2)≧ Ip(1) + 0.10eV ・・・(X)
本発明は、一対の電極間に、電荷輸送性化合物および電子受容性化合物を含む第一の電荷輸送層および第一の電荷輸送層に隣接して、架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーを架橋して形成された第二の電荷輸送層を有する電子デバイスにおいて、第一の電荷輸送層および第二の電荷輸送層は、いずれも湿式成膜法で形成された層であり、第一の電荷輸送層に含まれる電荷輸送性化合物のイオン化ポテンシャルIp(1)および第二の電荷輸送層を形成する架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーのイオン化ポテンシャルIp(2)が、下記式(X)を満たすことを特徴とする電子デバイスに関する。下記式(X)を満たすことにより、その理由は明らかではないが、第二の電荷輸送層への電子受容性化合物の拡散を低減することができる。
Ip(2)≧ Ip(1) + 0.10eV ・・・(X)
尚、本発明において、電子デバイスとは、外部から供給されたエネルギーを、他のエネルギー及び/又は有効な仕事に変換する機能を持つ構造体のことであり、主たる機能を発現する部分が有機物により構成されているものが好ましい。
つまり、電子受容性化合物の隣接層への拡散が抑制されることで、拡散した電子受容性化合物による励起状態の失活、あるいは電荷のトラップなどが抑制され高性能な電子デバイスを得ることができる。
本発明において、第一の電荷輸送層は、電荷輸送性化合物および電子受容性化合物を含む層である。
本発明において、電荷輸送性化合物とは、電荷輸送の機能を有する化合物であり、好ましくは、正孔輸送の機能を有する正孔輸送性化合物である。
電荷輸送性化合物は、モノマー(単一の分子量を有する化合物)であっても、オリゴマー(繰返し単位を有する低分子量重合体)であっても、ポリマー(繰返し単位を有する高分子量重合体)であってもよい。成膜性に優れる、あるいは熱耐性に優れる点で、 電荷輸送性化合物はオリゴマーやポリマーのような繰返し単位を有する重合体であることが好ましい。
本発明において、電荷輸送性化合物は、熱的安定性、成膜性、電気化学的安定性および電荷輸送性に優れる点で、トリアリールアミン誘導体、すなわち、トリアリールアミン骨格を部分構造として有する化合物であることが好ましく、特にトリアリールアミン骨格を部分構造として有する高分子化合物であることが好ましい。
つの基は互いに結合して環を形成してもよい。)
連結基群:
Ar1〜Ar16の芳香族炭化水素基および芳香族複素環基としては、溶解性、耐熱性、正孔注入・輸送性の点から、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、チオフェン環、ピリジン環由来の基が好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環由来の基がさらに好ましい。
R1およびR2が任意の置換基である場合、該置換基としては、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、シリル基、シロキシ基、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基などが挙げられる。
本発明において、電子受容性化合物とは、酸化力を有し、上述の電荷輸送性化合物から一電子受容する能力を有する化合物のことである。電子受容性化合物は、電子親和力が4eV以上である化合物が好ましく、5eV以上である化合物がさらに好ましい。
電子受容性化合物の具体例を以下に記載する。
アリールアミンとハロゲン化金属との塩としては、例えば、下記式(III)で表される化合物が挙げられる。
式(III) で表される電子受容性化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられる。
A1〜A3は何れも周期表第3周期以降の元素であって、A1は長周期型周期表の第17
族に属する元素を表わし、A2は長周期型周期表の第16族に属する元素を表わし、A3は長周期型周期表の第15族に属する元素を表わす。
Z1 n1-〜Z3 n3-は、各々独立に、対アニオンを表わす。
n1〜n3は、各々独立に、対アニオンのイオン価を表わす。
受容性及び入手容易性の観点から、周期表の第5周期以前(第3〜第5周期)の元素が好ましい。即ち、A1としてはヨウ素原子、臭素原子、塩素原子のうち何れかが好ましく、
A2としてはテルル原子、セレン原子、硫黄原子のうち何れかが好ましく、A3としてはアンチモン原子、ヒ素原子、リン原子のうち何れかが好ましい。
はヨウ素原子である化合物、又は、式(I−2)におけるA2がセレン原子又は硫黄原子
である化合物が好ましく、中でも、式(I−1)におけるA1がヨウ素原子である化合物
が最も好ましい。
式(I−1)〜(I−3)中、Z1 n1-〜Z3 n3-は、各々独立に、対アニオンを表わす。対アニオンの種類は特に制限されず、単原子イオンであっても錯イオンであってもよい。但し、対アニオンのサイズが大きいほど負電荷が非局在化し、それに伴い正電荷も非局在化して電子受容能が大きくなるため、単原子イオンよりも錯イオンの方が好ましい。
Z1 n1-〜Z3 n3-の具体例としては、水酸化物イオン、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、シアン化物イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、硫酸イオン、亜硫酸イオン、過塩素酸イオン、過臭素酸イオン、過ヨウ素酸イオン、塩素酸イオン、亜塩素酸イオン、次亜塩素酸イオン、リン酸イオン、亜リン酸イオン、次亜リン酸イオン、ホウ酸イオン、イソシアン酸イオン、水硫化物イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサクロロアンチモン酸イオン;酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、安息香酸イオン等のカルボン酸イオン;メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等のスルホン酸イオン;メトキシイオン、t−ブトキシイオン等のアルコキシイオンなどが挙げられる。
式(I−5)中、E2は、長周期型周期表の第15族に属する元素を表わす。中でもリ
ン原子、ヒ素原子、アンチモン原子が好ましく、化合物の安定性、合成及び精製のし易さ、毒性の点から、リン原子が好ましい。
式(I−6)中、Ar61〜Ar64は、各々独立に、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表わす。Ar61〜Ar64として例示した芳香族炭化水素基、芳香族複素環基は、本発明の趣旨に反しない限りにおいて、更に別の置換基によって置換されていてもよい。置換基の種類は特に制限されず、任意の置換基が適用可能であるが、電子吸引性の基であることが好ましい。
第一の電荷輸送層中において、電荷輸送性化合物にする電子受容性化合物の含有量は、通常0.1重量%以上、好ましくは1重量%以上、また、通常100重量%以下、好ましくは50重量%以下である。
第一の電荷輸送層中において、電子受容性化合物の含有量は、通常1重量%以上、好ましくは5重量%以上、通常80重量%以下、好ましくは50重量%以下である。尚、第一の電荷輸送層には、電子受容性化合物が2種以上含まれていてもよく、その場合は2種以上の合計が上記範囲となることが好ましい。
第一の電荷輸送層形成用組成物における、電子受容性化合物の含有量は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.05重量%以上、通常20重量%以下、好ましくは10重量%以下である。尚、第一の電荷輸送層形成用組成物には、電子受容性化合物が2種以上含まれていてもよく、その場合は2種以上の合計が上記範囲となることが好ましい。
尚、本発明において、湿式成膜法とは、溶剤を含有する組成物を用いて成膜する方法をいう。例えば,本発明における湿式成膜法として、スピンコート法、ディップコート法、ダイコート法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法、キャピラリーコート法、インクジェット法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷等が挙げられるが、パターニングのし易さという点で、ダイコート法、ロールコート法、スプレーコート法、インクジェット法、又はフレキソ印刷法が好ましい。
溶剤の沸点は、通常110℃以上、好ましくは140℃以上、中でも200℃以上、通常400℃以下、中でも300℃以下であることが好ましい。溶剤の沸点が低すぎると、乾燥速度が速すぎ、膜質が悪化する可能性がある。また、溶剤の沸点が高すぎると乾燥工程の温度を高くする必要があり、他の層や基板に悪影響を与える可能性がある。
エーテル系溶剤としては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテルアセタート(PGMEA)等の脂肪族エーテル;1,2−ジメトキシベンゼン、1,3−ジメトキシ
ベンゼン、アニソール、フェネトール、2−メトキシトルエン、3−メトキシトルエン、4−メトキシトルエン、2,3−ジメチルアニソール、2,4−ジメチルアニソール等の芳香族エーテル、等が挙げられる。
芳香族炭化水素系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキシルベンゼン、3−イロプロピルビフェニル、1,2,3,4−テトラメチルベンゼン、1,4−ジイソプロピルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、メチルナフタレン等が挙げられる。
その他、ジメチルスルホキシド、等も用いることができる。
これらの溶剤は1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で用いてもよい。
例えば、レベリング剤の例としては、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。レベリング剤は、いずれか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。第一の電荷輸送層形成用組成物中におけるレベリング剤の含有率は、通常0.0001重量%以上、好ましくは0.001重量%以上、また、通常1重量%以下、好ましくは0.1重量%以下の範囲である。レベリング剤の含有率が低すぎるとレベリング不良となる場合があり、高すぎると膜の電荷輸送性を阻害する場合がある。
成膜工程における温度は、組成物中に結晶が生じることによる膜の欠損を防ぐため、10℃以上が好ましく、50℃以下が好ましい。
成膜後、通常加熱等により第一の電荷輸送層形成用組成物の膜(塗布膜)を乾燥させる。この乾燥工程において使用する加熱手段の例を挙げると、クリーンオーブン、ホットプレート、赤外線、ハロゲンヒーター、マイクロ波照射などが挙げられる。中でも、膜全体に均等に熱を与えるためには、クリーンオーブンおよびホットプレートが好ましい。
層形成用組成物に用いた溶剤の沸点以上の温度で加熱することが好ましい。また、第一の電荷輸送層形成用組成物に用いた溶剤が2種類以上含まれている混合溶剤の場合、少なくとも1種類がその溶剤の沸点以上の温度で加熱されるのが好ましい。溶剤の沸点上昇を考慮すると、乾燥工程においては、好ましくは120℃以上、好ましくは410℃以下で加熱することが好ましい。
尚、第一の電荷輸送層は、電荷輸送性化合物として、第二の電荷輸送層に用いられるような架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーを用いてもよく、その場合は、電子受容性化合物を必ず含有させること以外は、第二の電荷輸送層と同様に形成されるが、本発明においては、上記詳述してきたとおり、第一の電荷輸送層の形成に、架橋性基を有する化合物ではない電荷輸送性化合物を用いる場合に好適である。
第一の電荷輸送層の膜厚は、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、また、通常1000nm以下、好ましくは500nm以下の範囲である。
第二の電荷輸送層は、第一の電荷輸送層に隣接して形成される層である。第一の電荷輸送層と第二の電荷輸送層の形成順序は、特に限定されるものではないが、好ましくは第一の電荷輸送層上に第二の電荷輸送層が形成される。
本発明において、電荷輸送性ポリマーとは電荷輸送性、好ましくは正孔輸送性を有する構造を有する繰り返し単位を1以上有する重合体のことをいう。この重合体は、異なる2種類以上の繰返し単位を有していてもよい。
中でも、架橋性基としては、架橋性基が新規な化学結合を生成することにより形成された膜が、不溶化し易いという点から、下記架橋性基群Aから選ばれる基が好ましい。
架橋性基群A:
とりわけ、架橋性基としては、電気化学的耐久性に優れるという点から、下記架橋性基群A’から選ばれる基であることが好ましい。
架橋性基群A’:
本発明の電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量は、通常3,000,000以下、好ましくは1,000,000以下、より好ましくは500,000以下であり、また通常1,000以上、好ましくは2,500以上、より好ましくは5,000以上である。
上記範囲内であると、精製が容易であり、また成膜性が良好で、ガラス転移温度、融点及び気化温度が高く耐熱性に優れる点で好ましい。
はこれらに限定されるものではない。
第二の電荷輸送層形成用組成物における、電荷輸送性ポリマーの含有量は、通常0.1重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、通常50重量%以下、好ましくは20重量%以下である。尚、第二の電荷輸送層形成用組成物には、電荷輸送性ポリマーが2種以上含まれていてもよく、その場合は2種以上の合計が上記範囲となることが好ましい。
第二の電荷輸送層形成用組成物は、必要に応じて、架橋性基を有する電荷輸送性ポリマー以外に架橋反応を促進する添加物を含んでいてもよい。架橋反応を促進する添加物の例を挙げると、アルキルフェノン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、メタロセン化合物、オキシムエステル化合物、アゾ化合物、オニウム塩等の重合開始剤および重合促
進剤;縮合多環炭化水素、ポルフィリン化合物、ジアリールケトン化合物等の光増感剤;などが挙げられる。
成膜工程における温度は、組成物中に結晶が生じることによる膜の欠損を防ぐため、10℃以上が好ましく、50℃以下が好ましくい。
成膜工程における相対湿度は、本発明の効果を著しく損なわない限り限定されないが、通常0.01ppm以上、通常80%以下である。
加熱による場合、加熱の手法は特に限定されないが、条件としては、通常120℃以上、好ましくは400℃以下に成膜された層を加熱する。加熱時間としては、通常10秒以上、好ましくは24時間以下である。加熱手段としては特に限定されないが、形成された層を有する基板をホットプレート上にのせたり、オーブン内で加熱したりするなどの手段が用いられる。例えば、ホットプレート上で120℃以上、1分間以上加熱する等の条件を用いることができる。
上記加熱および/又は活性エネルギー線の照射の後、乾燥を行ってもよい。乾燥の条件等は、第一の電荷輸送層の乾燥(乾燥工程)と同様である。
このようにして形成される第二の電荷輸送層の膜厚は、通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、また通常300nm以下、好ましくは100nm以下である。
本発明は、第一の電荷輸送層に含まれる電荷輸送性化合物のイオン化ポテンシャルIp(1)および第二の電荷輸送層を形成する架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーのイオン化ポテンシャルIp(2)が、下記式(X)を満たすことを特徴とする。
Ip(2)≧ Ip(1) + 0.10eV ・・・(X)
ここで、イオン化ポテンシャルの測定方法について説明する。
具体的には、第一の電荷輸送層に含まれる電荷輸送性化合物または第二の電荷輸送層を形成する架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーを適当な溶剤に溶解してサンプル用塗布液を調製する。溶剤は限定されるものではなく、上記第一の電荷輸送層形成用組成物に用いる溶剤として例示したものが使用できるが、好ましくは、実際に第一の電荷輸送層または第二の電荷輸送層を形成する際に用いる溶剤である。
調製されたサンプル用塗布液を、25mmx37.5mmのITOが形成された基板上に成膜する。成膜は、第一の電荷輸送層の成膜工程に記載した方法と同様に行うことが好ましい。
この測定用サンプルを測定装置(Optel社製PCR−101)の測定室内の基板ホルダーにセットし、測定室の扉を閉じる。ターボ分子ポンプによって測定室を10−1Pa以下まで排気する。サンプルには、−50Vの電圧を与え、重水素ランプからの励起光を単色化してサンプルへ入射し、微少電流計によって励起によってサンプルから放出される光電子を検出する。単色化された励起光のエネルギーと光電子の検出量のプロットからイオン化ポテンシャルを決定する。
上記範囲内であると、第一の電荷輸送層から第二の電荷輸送層への電荷の注入性が良好であり、また第二の電荷輸送層と反対側の第一の電荷輸送層に隣接する層から第一の電荷輸送層への電荷の注入性が良好であるため好ましい。
また、第一の電荷輸送層に含まれる電荷輸送性化合物および第二の電荷輸送層を形成する電荷輸送性ポリマーが、それぞれ2種以上含まれる場合には、いずれか一方ずつが上記式(X)を満たせばよいが、全ての第一の電荷輸送層に含まれる電荷輸送性化合物および第二の電荷輸送層を形成する電荷輸送性ポリマーが任意の組み合わせで、上記式(X)を満たすことが好ましい。
4.電子デバイス
本発明が適用される電子デバイスの例としては、上記の通り、有機電界発光素子、有機トランジスタ、有機太陽電池素子、有機発光トランジスタ、有機磁性デバイス、有機ダイオード、有機アクチュエーター(モーター等)、有機センサー(圧力、温度、湿度センサー等)等の有機電子デバイスが挙げられる。
、陽極と陰極)間に有される層として用いられ、いずれの層に用いてもよいが、第一の電荷輸送層は正孔注入層、第二の電荷輸送層は正孔輸送層として用いられることが好ましい。
5.有機電界発光素子
以下に、本発明の有機電界発光素子の層構成およびその一般的形成方法等について、図1を参照にして説明する。
図1は本発明にかかる有機電界発光素子の構造例を示す断面の模式図であり、図1において、1は基板、2は陽極、3は正孔注入層、4は正孔輸送層、5は発光層、6は正孔阻止層、7は電子輸送層、8は電子注入層、9は陰極を各々表す。
尚、図1に示す素子の場合、正孔注入層が第一の電荷輸送層、正孔輸送層が第二の電荷輸送層に相当する。また、本発明における電荷輸送層は、通常電極(陽極)と発光層との間に含まれる層である。
基板1は有機電界発光素子の支持体となるものであり、石英やガラスの板、金属板や金属箔、プラスチックフィルムやシート等が用いられる。特にガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホン等の透明な合成樹脂の板が好ましい。合成樹脂基板を使用する場合にはガスバリア性に留意する必要がある。基板のガスバリア性が小さすぎると、基板を通過した外気により有機電界発光素子が劣化することがあるので好ましくない。このため、合成樹脂基板の少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性を確保する方法も好ましい方法の一つである。
陽極2は発光層側の層への正孔注入の役割を果たすものである。
この陽極2は、通常、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属、インジウムおよび/またはスズの酸化物等の金属酸化物、ヨウ化銅等のハロゲン化金属、カーボンブラック、或いは、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子等により構成される。
陽極2の厚みは、必要とする透明性により異なる。透明性が必要とされる場合は、可視光の透過率を、通常60%以上、好ましくは80%以上とすることが好ましい。この場合、陽極2の厚みは通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、また、通常1000nm以下、好ましくは500nm以下程度である。不透明でよい場合は陽極2の厚みは任意であり、陽極2は基板1と同一でもよい。また、さらには、上記の陽極2の上に異なる導電材料を積層することも可能である。
アルゴンプラズマ処理したりすることは好ましい。
(正孔注入層)
正孔注入層3は、陽極2から発光層5へ正孔を輸送する層であり、通常、陽極2上に形成される。本発明では、正孔注入層が第一の電荷輸送層であることが好ましい。第一の電荷輸送層である場合には、上述の1.第一の電荷輸送層に記載の方法で形成される。
真空蒸着法により正孔注入層を形成する場合には、正孔注入層3の構成材料(例えば第一の電荷輸送層の構成材料である電荷輸送性化合物や電子受容性化合物)の1種または2種以上を真空容器内に設置されたるつぼに入れ(2種以上の材料を用いる場合は各々のるつぼに入れ)、真空容器内を適当な真空ポンプで10−4Pa程度まで排気した後、るつぼを加熱して(2種以上の材料を用いる場合は各々のるつぼを加熱して)、蒸発量を制御して蒸発させ(2種以上の材料を用いる場合は各々独立に蒸発量を制御して蒸発させ)、るつぼと向き合って置かれた基板の陽極2上に正孔注入層を形成させる。なお、2種以上の材料を用いる場合は、それらの混合物をるつぼに入れ、加熱、蒸発させて正孔注入層3を形成することもできる。
(正孔輸送層)
正孔輸送層は、正孔注入層がある場合には正孔注入層の上に、正孔注入層が無い場合には陽極の上に形成することができる。また、本発明の有機電界発光素子は、正孔輸送層を省いた構成であってもよい。
以下、正孔輸送層が第二の電荷輸送層ではない場合、例えば、架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーを用いない場合や、真空蒸着法により正孔輸送層が形成される場合について説明する。
1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルで代表わされる2個以上の3級アミンを含み2個以上の縮合芳香族環が窒素原子に置換した芳香族ジアミン(特開平5−234
681号公報)、4,4',4''−トリス(1−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニル
アミン等のスターバースト構造を有する芳香族アミン化合物(J.Lumin.,72−74巻、985頁、1997年)、トリフェニルアミンの四量体から成る芳香族アミン化合物(Chem.Commun.,2175頁、1996年)、2,2',7,7'−テトラキス−(ジフェニルアミノ)−9,9'−スピロビフルオレン等のスピロ化合物(Sy
nth.Metals,91巻、209頁、1997年)、4,4'−N,N'−ジカルバゾールビフェニルなどのカルバゾール誘導体などが挙げられる。また、例えばポリビニルカルバゾール、ポリビニルトリフェニルアミン(特開平7−53953号公報)、テトラフェニルベンジジンを含有するポリアリーレンエーテルサルホン(Polym.Adv.Tech.,7巻、33頁、1996年)等の正孔輸送性化合物が挙げられる。
正孔輸送層形成用組成物には、上述の正孔輸送性化合物の他、溶剤を含有する。用いる溶剤は上記第一の電荷輸送層形成用組成物に用いたものと同様である。また、成膜条件、加熱乾燥条件等も第一の電荷輸送層の形成の場合と同様である。
正孔輸送層は、上記正孔輸送性化合物の他、各種の発光材料、電子輸送性化合物、バインダー樹脂、塗布性改良剤などを含有していてもよい。
このようにして形成される正孔輸送層4の膜厚は、通常5nm以上、好ましくは10nm以上であり、また通常300nm以下、好ましくは100nm以下である。
正孔注入層の上、または正孔輸送層を設けた場合には正孔輸送層の上には発光層が設けられる。発光層は、電界を与えられた電極間において、陽極から注入された正孔と、陰極から注入された電子との再結合により励起されて、主たる発光源となる層である。
本発明の電子デバイスが有機電界発光素子に適用される場合、第二の電荷輸送層に隣接して発光層が形成されることが好ましい。
発光層は、その構成材料として、少なくとも、発光の性質を有する材料(発光材料)を含有するとともに、好ましくは、正孔輸送の性質を有する化合物(正孔輸送性化合物)、あるいは、電子輸送の性質を有する化合物(電子輸送性化合物)を含有する。発光材料をドーパント材料として使用し、正孔輸送性化合物や電子輸送性化合物などをホスト材料として使用してもよい。発光材料については特に限定はなく、所望の発光波長で発光し、発光効率が良好である物質を用いればよい。更に、発光層5は、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、その他の成分を含有していてもよい。なお、湿式成膜法で発光層を形成する場合は、何れも低分子量の材料を使用することが好ましい。
発光材料としては、任意の公知の材料を適用可能である。例えば、蛍光発光材料であってもよく、燐光発光材料であってもよいが、内部量子効率の観点から、好ましくは燐光発光材料である。また、青色は蛍光発光材料を用い、緑色や赤色は燐光発光材料を用いるなど、組み合わせて用いてもよい。
以下、発光材料のうち蛍光発光材料(蛍光色素)の例を挙げるが、蛍光色素は以下の例
示物に限定されるものではない。
青色発光を与える蛍光色素(青色蛍光色素)としては、例えば、ナフタレン、ペリレン、ピレン、クリセン、アントラセン、クマリン、p−ビス(2−フェニルエテニル)ベンゼンおよびそれらの誘導体等が挙げられる。
黄色発光を与える蛍光色素(黄色蛍光色素)としては、例えば、ルブレン、ペリミドン誘導体等が挙げられる。
赤色発光を与える蛍光色素(赤色蛍光色素)としては、例えば、DCM(4−(dicyanomethylene)−2−methyl−6−(p−dimethylaminostyryl)−4H−pyran)系化合物、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、アザベンゾチオキサンテン等が挙げられる。
周期表第7〜11族から選ばれる金属として、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金等が挙げられる。
発光層5における発光材料の割合は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常0.05重量%以上、通常35重量%以下である。発光材料が少なすぎると発光ムラを生じる可能性があり、多すぎると発光効率が低下する可能性がある。なお、2種以上の発光材料を併用する場合には、これらの合計の含有量が上記範囲に含まれるようにする。
発光層5には、その構成材料として、正孔輸送性化合物を含有させてもよい。ここで、正孔輸送性化合物のうち、低分子量の正孔輸送性化合物の例としては、前述の第一の電荷輸送層における電荷輸送性化合物として例示した各種の化合物のほか、例えば、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニルに代表される、2個以上の3級アミンを含み2個以上の縮合芳香族環が窒素原子に置換した芳香族ジアミン(特開平5−234681号公報)、4,4’,4”−トリス(1−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン等のスターバースト構造を有する芳香族アミン化合物(Journal of Luminescence, 1997年, Vol.72−74, pp.985)、トリフェニルアミンの四量体から成る芳香族アミン化合物(Chemical Communications, 1996年, pp.2175)、2,2’,7,7’−テトラキス−(ジフェニルアミノ)−9,9’−スピロビフルオレン等のスピロ化合物(Synthetic Metals, 1997年, Vol.91,pp.209)等が挙げられる。
発光層における正孔輸送性化合物の割合は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常0.1重量%以上、通常65重量%以下である。正孔輸送性化合物が少なすぎると短絡の影響を受けやすくなる可能性があり、多すぎると膜厚ムラを生じる可能性がある。なお、2種以上の正孔輸送性化合物を併用する場合には、これらの合計の含有量が上記範囲に含まれるようにする。
発光層には、その構成材料として、電子輸送性化合物を含有させてもよい。ここで、電子輸送性化合物のうち、低分子量の電子輸送性化合物の例としては、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(BND)や、2,5−ビス(6’−(2’,2”−ビピリジル))−1,1−ジメチル−3,4−ジフェニルシロール(PyPySPyPy)や、バソフェナントロリン(BPhen)や、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP、バソクプロイン)、2−(4−ビフェニリル)−5−(p−ターシャルブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(tBu−PBD)や、4,4’−ビス(9−カルバゾール)−ビフェニル(CBP)等が挙げられる。なお、発光層5において、電子輸送性化合物は、1種のみを用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
湿式成膜法により発光層を形成する場合は、上記材料を適切な溶剤に溶解させて発光層形成用組成物を調製し、それを用いて成膜することにより形成する。
発光層を湿式成膜法で形成するための発光層形成用組成物に含有させる発光層用溶剤としては、発光層の形成が可能である限り任意のものを用いることができる。発光層用溶剤の好適な例は、上記第一の電荷輸送層形成用組成物で説明した溶剤と同様である。
の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常0.01重量%以上、通常70重量%以下、である。なお、発光層用溶剤として2種以上の溶剤を混合して用いる場合には、これらの溶剤の合計がこの範囲を満たすようにする。
また、発光層形成用組成物中の発光材料、正孔輸送性化合物、電子輸送性化合物等の固形分濃度としては、通常0.01重量%以上、通常70重量%以下である。この濃度が大きすぎると膜厚ムラが生じる可能性があり、また、小さすぎると膜に欠陥が生じる可能性がある。
発光層の膜厚は本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常3nm以上、好ましくは5nm以上、また、通常200nm以下、好ましくは100nm以下の範囲である。発光層5の膜厚が、薄すぎると膜に欠陥が生じる可能性があり、厚すぎると駆動電圧が上昇する可能性がある。
発光層と後述の電子注入層との間に、正孔阻止層を設けてもよい。正孔阻止層は、発光層の上に、発光層の陰極側の界面に接するように積層される層である。
この正孔阻止層は、陽極から移動してくる正孔を陰極に到達するのを阻止する役割と、陰極から注入された電子を効率よく発光層の方向に輸送する役割とを有する。
正孔阻止層の形成方法に制限はない。従って、湿式成膜法、真空蒸着法や、その他の方法で形成できる。
正孔阻止層の膜厚は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常0.3nm以上、好ましくは0.5nm以上、また、通常100nm以下、好ましくは50nm以下である。
発光層5と後述の電子注入層の間に、電子輸送層を設けてもよい。
電子輸送層は、素子の発光効率を更に向上させることを目的として設けられるもので、電界を与えられた電極間において陰極から注入された電子を効率よく発光層の方向に輸送することができる化合物より形成される。
電子輸送層の形成方法に制限はない。従って、湿式成膜法、真空蒸着法や、その他の方法で形成することができる。
電子輸送層の膜厚は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常1nm以上、好ましくは5nm以上、また、通常300nm以下、好ましくは100nm以下の範囲である。
電子注入層は、陰極から注入された電子を効率よく発光層へ注入する役割を果たす。電子注入を効率よく行なうには、電子注入層を形成する材料は、仕事関数の低い金属が好ましい。例としては、ナトリウムやセシウム等のアルカリ金属、バリウムやカルシウムなどのアルカリ土類金属等が用いられ、その膜厚は通常0.1nm以上、5nm以下が好ましい。
Li2O)、炭酸セシウム(II)(CsCO3)等で形成された層(0.1〜5nm)を用いることも、素子の効率を向上させる有効な方法である(Applied Physics Letters, 1997年, Vol.70, pp.152;特開平10−74586号公報;IEEE Transactions on Electron Devices,1997年,Vol.44, pp.1245;SID 04 Digest, pp.154等参照)。
電子注入層の形成方法に制限はない。従って、湿式成膜法、蒸着法や、その他の方法で形成することができる。
(陰極)
陰極は、発光層側の層(電子注入層または発光層など)に電子を注入する役割を果たすものである。
陰極の膜厚は、通常、陽極と同様である。
さらに、低仕事関数金属から成る陰極を保護する目的で、この上に更に、仕事関数が高く大気に対して安定な金属層を積層すると、素子の安定性が増すので好ましい。この目的のために、例えば、アルミニウム、銀、銅、ニッケル、クロム、金、白金等の金属が使われる。なお、これらの材料は、1種のみで用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で併用してもよい。
本発明に係る有機電界発光素子は、その趣旨を逸脱しない範囲において、別の構成を有していてもよい。例えば、その性能を損なわない限り、陽極と陰極との間に、上記説明にある層の他に任意の層を有していてもよく、また、任意の層が省略されていてもよい。
有していてもよい層としては、例えば、電子阻止層が挙げられる。
電子阻止層は、正孔注入層または正孔輸送層と発光層との間に設けられ、発光層から移動してくる電子が正孔注入層に到達するのを阻止することで、発光層内で正孔と電子との再結合確率を増やし、生成した励起子を発光層内に閉じこめる役割と、正孔注入層から注入された正孔を効率よく発光層の方向に輸送する役割とがある。特に、発光材料として燐光発光材料を用いたり、青色発光材料を用いたりする場合は電子阻止層を設けることが効果的である。
電子阻止層の形成方法に制限はない。従って、湿式成膜法、蒸着法や、その他の方法で形成することができる。
更には、少なくとも一方が透明性を有する2枚の基板の間に、基板以外の構成要素を積層することにより、本発明に係る有機電界発光素子を構成することも可能である。
また、上述した各層には、本発明の効果を著しく損なわない限り、材料として説明した以外の成分が含まれていてもよい。
<イオン化ポテンシャルの測定>
以下実施例で用いる電荷輸送性化合物P1およびP2、並びに架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーH1、H2、H3およびH4のイオン化ポテンシャルを測定した。
調製されたサンプル用塗布液を、25mmx37.5mm(厚さ0.7mm)のITOが形成されたガラス基板上にスピンコート法により成膜した。成膜後、トルエンを染み込ませた綿棒を用いて不用部分を拭き取った後、ホットプレート上で、減圧下(0.1MPa)、130℃で1時間乾燥させることにより、50nmの膜厚の測定用サンプルを得た。
測定されたイオン化ポテンシャルを表1に示す。
(第一の電荷輸送層表面おける電子受容性化合物量の測定)
37.5mm×25mm(厚さ0.7mm)サイズの、ITOが形成されたガラス基板を、界面活性剤水溶液による超音波洗浄、超純水による水洗、超純水による超音波洗浄、超純水による水洗の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行なった。
該組成物を、スピナ回転数1500rpm、スピナ回転時間30秒、大気中にて、上記基板上にスピンコート法により成膜した。成膜後、大気中、230℃で3時間、クリーンオーブンにより加熱乾燥させた。これにより、膜厚30nmの均一な薄膜(第一の電荷輸送層)が形成された。
まず、該基板の中央部10mm四方程度を裁断して切り出し、1〜2mmφの穴の開いたモリブデン製マスクによって試料ホルダーにセットした。測定用のX線源として、モノクロメータを通したAlのKα線(エネルギー:1486.6eV)を用い、加速電圧は16kV、出力は34Wとした。
この測定により観測されたフッ素は、第一の電荷輸送層中に含まれる電子受容性化合物A1由来のフッ素である。従って、この測定により第一の電荷輸送層の表面に存在する電子受容性化合物A1の存在量を得ることが出来た。
(第二の電荷輸送層表面における電子受容性化合物量の測定)
実施例1と同様にして、第一の電荷輸送層までを形成した。
続いて、第一の電荷輸送層上に、第二の電荷輸送層を、以下の手順で湿式成膜法により形成した。
物中における、電荷輸送性ポリマーH1の濃度は、0.4重量%であった。
尚、電荷輸送性ポリマーH1のイオン化ポテンシャルは、5.71eVであった。すなわち、この第二の電荷輸送層までが形成された基板は、Ip(1)が5.45eVであり、Ip(2)が5.71eVであることから、本発明における式(X)を満たす。
(第二の電荷輸送層表面における電子受容性化合物量の測定)
第二の電荷輸送層の形成に際し、架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーとして、下記式に示す電荷輸送性ポリマーH2を用いた他は、実施例2と同様にして第二の電荷輸送層までが形成された基板を作製した。
(第二の電荷輸送層表面における電子受容性化合物量の測定)
第二の電荷輸送層の形成に際し、架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーとして、下記式に示す電荷輸送性ポリマーH3(重量平均分子量:95000)を用いた他は、実施例2と同様にして第二の電荷輸送層までが形成された基板を作製した。
(第二の電荷輸送層表面における電子受容性化合物量の測定)
第二の電荷輸送層の形成に際し、架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーとして、下記式に示す電荷輸送性ポリマーH4(重量平均分子量:38000)を用いた他は、実施例2と同様にして第二の電荷輸送層までが形成された基板を作製した。
(実施例4)
(第一の電荷輸送層表面おける電子受容性化合物量の測定)
実施例1において、電荷輸送性化合物P1を下記の構造式に示す化合物P2にしたほかは、実施例1と同様にして第一の電荷輸送層を形成した。組成物中、電荷輸送性化合物P2は2.0重量%、電子受容性化合物A1は0.4重量%とした。
この測定により観測されたフッ素は、第一の電荷輸送層中に含まれる電子受容性化合物A1由来のフッ素である。従って、この測定により第一の電荷輸送層の表面に存在する電子受容性化合物A1の存在量を得ることが出来た。
(第二の電荷輸送層表面における電子受容性化合物量の測定)
実施例4と同様にして、第一の電荷輸送層までを形成し、続いて、実施例2と同様にして第一の電荷輸送層上に、第二の電荷輸送層を形成した。
第二の電荷輸送層までが形成された上記基板に対して、実施例1と同様にしてXPS測定を行うことにより第二の電荷輸送層の表面分析を行った。その結果、F/Cの値は0.001と算出された。これは第一の電荷輸送層表面で検出されたF/Cの1.2%と少量であった。第二の電荷輸送層への電子受容性化合物の拡散割合が少ないことがわかった。結果を表2に示す。
(第二の電荷輸送層表面における電子受容性化合物量の測定)
実施例4と同様にして、第一の電荷輸送層までを形成し、続いて、実施例3と同様にして第一の電荷輸送層上に、第二の電荷輸送層を形成した。
第二の電荷輸送層までが形成された上記基板に対して、実施例1と同様にしてXPS測定を行うことにより第二の電荷輸送層の表面分析を行った。その結果、F/Cの値は0.001と算出された。これは第一の電荷輸送層表面で検出されたF/Cの1.2%と少量であった。第二の電荷輸送層への電子受容性化合物の拡散割合が少ないことがわかった。結果を表2に示す。
(第二の電荷輸送層表面における電子受容性化合物量の測定)
実施例4と同様にして、第一の電荷輸送層までを形成し、続いて、比較例1と同様にして第一の電荷輸送層上に、第二の電荷輸送層を形成した。
第二の電荷輸送層までが形成された上記基板に対して、実施例1と同様にしてXPS測定を行うことにより第二の電荷輸送層の表面分析を行った。その結果、F/Cの値は0.002と算出された。これは第一の電荷輸送層表面で検出されたF/Cの2.9%と少量であった。第二の電荷輸送層への電子受容性化合物の拡散割合が少ないことがわかった。結果を表2に示す。
(第二の電荷輸送層表面における電子受容性化合物量の測定)
実施例4と同様にして、第一の電荷輸送層までを形成し、続いて、比較例2と同様にし
て第一の電荷輸送層上に、第二の電荷輸送層を形成した。
第二の電荷輸送層までが形成された上記基板に対して、実施例1と同様にしてXPS測定を行うことにより第二の電荷輸送層の表面分析を行った。その結果、F/Cの値は0.004と算出された。これは第一の電荷輸送層表面で検出されたF/Cの6.7%と少量であった。第二の電荷輸送層への電子受容性化合物の拡散割合が少ないことがわかった。結果を表2に示す。
(第一の電荷輸送層表面おける電子受容性化合物量の測定)
実施例1において、電荷輸送性化合物をH2、A1および溶剤として安息香酸エチルを含有する第一の電荷輸送層形成用組成物から第一の電荷輸送層を形成したほかは、実施例1と同様にして第一の電荷輸送層を形成した。組成物中、電荷輸送性化合物H2は2.0重量%、電子受容性化合物A1は0.4重量%とした。
上記のようにして、第一の電荷輸送層が形成された基板に対して、実施例1と同様にしてXPS測定を行った。その結果、F/Cは0.057と算出された。
この測定により観測されたフッ素は、第一の電荷輸送層中に含まれる電子受容性化合物A1由来のフッ素である。従って、この測定により第一の電荷輸送層の表面に存在する電子受容性化合物A1の存在量を得ることが出来た。
(第二の電荷輸送層表面における電子受容性化合物量の測定)
実施例9と同様にして、第一の電荷輸送層までを形成し、続いて、実施例2と同様にして第一の電荷輸送層上に、第二の電荷輸送層を形成した。
第二の電荷輸送層までが形成された上記基板に対して、実施例1と同様にしてXPS測定を行うことにより第二の電荷輸送層の表面分析を行った。その結果、F/Cの値は0.007と算出された。これは第一の電荷輸送層表面で検出されたF/Cの12.0%と少量であった。第二の電荷輸送層への電子受容性化合物の拡散割合が少ないことがわかった。結果を表3に示す。
(第二の電荷輸送層表面における電子受容性化合物量の測定)
実施例9と同様にして、第一の電荷輸送層までを形成し、続いて、実施例3と同様にして第一の電荷輸送層上に、第二の電荷輸送層を形成した。
第二の電荷輸送層までが形成された上記基板に対して、実施例1と同様にしてXPS測定を行うことにより第二の電荷輸送層の表面分析を行った。その結果、F/Cの値は0.013と算出された。これは第一の電荷輸送層表面で検出されたF/Cの22.6%であり、実施例10と比較して多かった。実施例10と比較して、第二の電荷輸送層への電子受容性化合物の拡散割合が多いことがわかった。結果を表3に示す。
(第二の電荷輸送層表面における電子受容性化合物量の測定)
実施例9と同様にして、第一の電荷輸送層までを形成し、続いて、比較例1と同様にして第一の電荷輸送層上に、第二の電荷輸送層を形成した。
第二の電荷輸送層までが形成された上記基板に対して、実施例1と同様にしてXPS測定を行うことにより第二の電荷輸送層の表面分析を行った。その結果、F/Cの値は0.014と算出された。これは第一の電荷輸送層表面で検出されたF/Cの25.1%であり、実施例10と比較して多かった。実施例10と比較して、第二の電荷輸送層への電子受容性化合物の拡散割合が多いことがわかった。結果を表3に示す。
(第二の電荷輸送層表面における電子受容性化合物量の測定)
実施例9と同様にして、第一の電荷輸送層までを形成し、続いて、比較例2と同様にして第一の電荷輸送層上に、第二の電荷輸送層を形成した。
第二の電荷輸送層までが形成された上記基板に対して、実施例1と同様にしてXPS測定を行うことにより第二の電荷輸送層の表面分析を行った。その結果、F/Cの値は0.022と算出された。これは第一の電荷輸送層表面で検出されたF/Cの38.8%であり、実施例10と比較して多かった。実施例10と比較して、第二の電荷輸送層への電子受容性化合物の拡散割合が多いことがわかった。結果を表3に示す。
(実施例11)
図1に示す有機電界発光素子を作製した。
ガラス基板1上に、インジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を150nmの厚さに堆積したもの(三容真空社製、スパッタ成膜品)を、通常のフォトリソグラフィー技術と塩酸エッチングを用いて2mm幅のストライプにパターニングして陽極2を形成した。パターン形成したITO基板を、界面活性剤水溶液による超音波洗浄、超純水による水洗
、超純水による超音波洗浄、超純水による水洗の順で洗浄後、圧縮空気で乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行った。
この基板上に、第一の電荷輸送層、第二の電荷輸送層を実施例2と同様にして形成した。ここで、第一の電荷輸送層は正孔注入層、第二の電荷輸送層は正孔輸送層として機能する。
正孔輸送層4までを成膜した基板を、窒素グローブボックスに連結された真空蒸着装置内に移し、装置内の真空度が3.0×10−4Pa以下になるまで排気した後、以下に示す有機化合物(C1)を蒸着速度1.0〜1.1Å/秒、および(D1)を0.05〜0.06Å/秒の範囲で制御し、真空蒸着法により膜厚40nmの発光層5を形成した。
電子注入層8として、先ずフッ化リチウム(LiF)を、モリブデンボートを用いて、蒸着速度0.1〜0.4Å/秒、真空度3.2〜6.7×10−4Paで制御し、0.5nmの膜厚で電子輸送層7の上に成膜した。次に、陰極9としてアルミニウムを同様にモリブデンボートにより加熱して、蒸着速度0.7〜5.3Å/秒、真空度2.8〜11.1×10−4Paで制御して膜厚80nmのアルミニウム層を形成した。以上の2層の蒸着時の基板温度は室温に保持した。
引き続き、素子が保管中に大気中の水分等で劣化することを防ぐため、以下に記載の方法で封止処理を行った。
窒素グローブボックス中で、23mm×23mmサイズのガラス板の外周部に、約1mmの幅で光硬化性樹脂(スリーボンド社製30Y−437)を塗布し、中央部に水分ゲッターシート(ダイニック社製)を設置した。この上に、陰極形成を終了した基板を、蒸着された面が乾燥剤シートと対向するように貼り合わせた。その後、光硬化性樹脂が塗布された領域のみに紫外光を照射し、樹脂を硬化させた。
以上の様にして、2mm×2mmのサイズの発光面積部分を有する有機電界発光素子が得られた。この素子の発光特性を表4に示す。
実施例11において、第一の電荷輸送層、および第二の電荷輸送層を実施例3と同様にして形成したほかは、実施例11と同様にして有機電界発光素子を作製した。この素子において、第一の電荷輸送層は正孔注入層、第二の電荷輸送層は正孔輸送層に相当する。
この素子の発光特性を表4に示す。
実施例11において、第一の電荷輸送層、および第二の電荷輸送層を比較例1と同様にして形成したほかは、実施例11と同様にして有機電界発光素子を作製した。この素子において、第一の電荷輸送層は正孔注入層、第二の電荷輸送層は正孔輸送層に相当する。
この素子の発光特性を表4に示す。
2.陽極
3.正孔注入層
4.正孔輸送層
5.発光層
6.正孔阻止層
7.電子輸送層
8.電子注入層
9.陰極
10.有機電界発光素子
Claims (8)
- 一対の電極間に、電荷輸送性化合物および電子受容性化合物を含む第一の電荷輸送層および第一の電荷輸送層に隣接して、架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーを架橋して形成された第二の電荷輸送層を有する電子デバイスにおいて、
第一の電荷輸送層および第二の電荷輸送層は、いずれも湿式成膜法で形成された層であり、
第一の電荷輸送層に含まれる電荷輸送性化合物のイオン化ポテンシャルIp(1)
および第二の電荷輸送層を形成する架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーのイオン化ポテンシャルIp(2)が、下記式(X)を満たすことを特徴とする電子デバイス。
Ip(2)≧ Ip(1) + 0.10eV ・・・(X) - 第一の電荷輸送層に含まれる電荷輸送性化合物が、トリアリールアミン骨格を部分構造として有する化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の電子デバイス。
- 第一の電荷輸送層に含まれる電子受容性化合物が、オニウム塩であることを特徴とする、請求項1または2に記載の電子デバイス。
- 第二の電荷輸送層を形成する架橋性基を有する電荷輸送性ポリマーが、トリアリールアミン骨格を部分構造として有する重合体であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子デバイス。
- 有機電界発光素子として用いられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子デバイス。
- 第一の電荷輸送層が正孔注入層および第二の電荷輸送層が正孔輸送層であることを特徴とする、請求項5に記載の電子デバイス。
- 請求項5または6に記載の電子デバイスを用いることを特徴とする、有機EL表示装置。
- 請求項5または6に記載の電子デバイスを用いることを特徴とする、有機EL照明。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009186604A JP5540600B2 (ja) | 2008-08-13 | 2009-08-11 | 電子デバイス、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008208359 | 2008-08-13 | ||
JP2008208359 | 2008-08-13 | ||
JP2009186604A JP5540600B2 (ja) | 2008-08-13 | 2009-08-11 | 電子デバイス、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013267646A Division JP2014078528A (ja) | 2008-08-13 | 2013-12-25 | 電子デバイス、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010067959A true JP2010067959A (ja) | 2010-03-25 |
JP5540600B2 JP5540600B2 (ja) | 2014-07-02 |
Family
ID=42193236
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009186604A Active JP5540600B2 (ja) | 2008-08-13 | 2009-08-11 | 電子デバイス、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明 |
JP2013267646A Pending JP2014078528A (ja) | 2008-08-13 | 2013-12-25 | 電子デバイス、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明の製造方法 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013267646A Pending JP2014078528A (ja) | 2008-08-13 | 2013-12-25 | 電子デバイス、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP5540600B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011118489A1 (ja) | 2010-03-24 | 2011-09-29 | 住友ベークライト株式会社 | 発光素子の製造方法およびそれを用いてなる発光素子 |
JP2014507782A (ja) * | 2010-12-16 | 2014-03-27 | ケンブリッジ・エンタープライズ・リミテッド | 有機半導体 |
US9013023B2 (en) | 2011-12-28 | 2015-04-21 | Panasonic Corporation | Photoelectric element having stacked charge-transport layers |
WO2019009327A1 (ja) * | 2017-07-04 | 2019-01-10 | 日立化成株式会社 | 有機エレクトロニクス材料及び有機エレクトロニクス素子 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002175887A (ja) * | 2000-12-07 | 2002-06-21 | Denso Corp | 有機el素子 |
JP2005510025A (ja) * | 2001-11-12 | 2005-04-14 | ネオビューコロン カンパニー リミテッド | 高発光効率を有する有機発光装置 |
JP2006257409A (ja) * | 2005-02-21 | 2006-09-28 | Mitsubishi Chemicals Corp | 有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子用薄膜、有機電界発光素子用薄膜転写用部材、有機電界発光素子及び有機電界発光素子の製造方法 |
WO2007063760A1 (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-07 | Mitsubishi Chemical Corporation | 有機化合物、電荷輸送材料、電荷輸送材料用組成物および有機電界発光素子 |
JP2007302886A (ja) * | 2006-04-14 | 2007-11-22 | Hitachi Chem Co Ltd | 有機エレクトロニクス用材料及びこれを用いた有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子 |
JP2008098615A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-04-24 | E I Du Pont De Nemours & Co | 有機電子デバイス |
JP2008208341A (ja) * | 2001-01-08 | 2008-09-11 | Three M Innovative Properties Co | 発泡組成物 |
JP2010045199A (ja) * | 2008-08-13 | 2010-02-25 | Junji Kido | 有機電界発光素子 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10340711A1 (de) * | 2003-09-04 | 2005-04-07 | Covion Organic Semiconductors Gmbh | Elektronische Vorrichtung enthaltend organische Halbleiter |
KR100834327B1 (ko) * | 2004-03-11 | 2008-06-02 | 미쓰비시 가가꾸 가부시키가이샤 | 전하 수송막용 조성물 및 이온 화합물, 이를 이용한 전하수송막 및 유기 전계 발광 장치, 및 유기 전계 발광 장치의제조 방법 및 전하 수송막의 제조 방법 |
WO2007133633A2 (en) * | 2006-05-09 | 2007-11-22 | University Of Washington | Crosslinkable hole-transporting materials for organic light-emitting devices |
JP5298524B2 (ja) * | 2006-12-27 | 2013-09-25 | 三菱化学株式会社 | 架橋基を有する有機化合物、有機電界発光素子材料、有機電界発光素子用組成物および有機電界発光素子 |
JP5499482B2 (ja) * | 2008-02-07 | 2014-05-21 | 三菱化学株式会社 | 有機電界発光素子、有機elディスプレイおよび有機el照明 |
-
2009
- 2009-08-11 JP JP2009186604A patent/JP5540600B2/ja active Active
-
2013
- 2013-12-25 JP JP2013267646A patent/JP2014078528A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002175887A (ja) * | 2000-12-07 | 2002-06-21 | Denso Corp | 有機el素子 |
JP2008208341A (ja) * | 2001-01-08 | 2008-09-11 | Three M Innovative Properties Co | 発泡組成物 |
JP2005510025A (ja) * | 2001-11-12 | 2005-04-14 | ネオビューコロン カンパニー リミテッド | 高発光効率を有する有機発光装置 |
JP2006257409A (ja) * | 2005-02-21 | 2006-09-28 | Mitsubishi Chemicals Corp | 有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子用薄膜、有機電界発光素子用薄膜転写用部材、有機電界発光素子及び有機電界発光素子の製造方法 |
WO2007063760A1 (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-07 | Mitsubishi Chemical Corporation | 有機化合物、電荷輸送材料、電荷輸送材料用組成物および有機電界発光素子 |
JP2007302886A (ja) * | 2006-04-14 | 2007-11-22 | Hitachi Chem Co Ltd | 有機エレクトロニクス用材料及びこれを用いた有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子 |
JP2008098615A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-04-24 | E I Du Pont De Nemours & Co | 有機電子デバイス |
JP2010045199A (ja) * | 2008-08-13 | 2010-02-25 | Junji Kido | 有機電界発光素子 |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011118489A1 (ja) | 2010-03-24 | 2011-09-29 | 住友ベークライト株式会社 | 発光素子の製造方法およびそれを用いてなる発光素子 |
JP2014507782A (ja) * | 2010-12-16 | 2014-03-27 | ケンブリッジ・エンタープライズ・リミテッド | 有機半導体 |
US9013023B2 (en) | 2011-12-28 | 2015-04-21 | Panasonic Corporation | Photoelectric element having stacked charge-transport layers |
WO2019009327A1 (ja) * | 2017-07-04 | 2019-01-10 | 日立化成株式会社 | 有機エレクトロニクス材料及び有機エレクトロニクス素子 |
CN110832658A (zh) * | 2017-07-04 | 2020-02-21 | 日立化成株式会社 | 有机电子材料及有机电子元件 |
JPWO2019009327A1 (ja) * | 2017-07-04 | 2020-04-30 | 日立化成株式会社 | 有機エレクトロニクス材料及び有機エレクトロニクス素子 |
US11476421B2 (en) | 2017-07-04 | 2022-10-18 | Showa Denko Materials Co., Ltd. | Organic electronics material and organic electronics element |
JP7226311B2 (ja) | 2017-07-04 | 2023-02-21 | 株式会社レゾナック | 有機エレクトロニクス材料及び有機エレクトロニクス素子 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014078528A (ja) | 2014-05-01 |
JP5540600B2 (ja) | 2014-07-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5768860B2 (ja) | 有機電界発光素子、有機el表示装置及び有機el照明 | |
JP4752981B2 (ja) | 有機電界発光素子及び有機デバイスの製造方法 | |
WO2011074550A1 (ja) | 有機電界発光素子の製造方法、有機電界発光素子、表示装置及び照明装置 | |
JP5644063B2 (ja) | 有機電界発光素子用組成物、高分子膜、有機電界発光素子、有機elディスプレイ及び有機el照明 | |
JP5884213B2 (ja) | 有機電界発光素子の製造方法、有機電界発光素子、有機elディスプレイ及び有機el照明 | |
TWI542609B (zh) | Organic electroluminescent element, composition for organic electroluminescent element, and organic electroluminescent device | |
JP2011129275A (ja) | 有機電界発光素子の製造方法、有機電界発光素子、有機el表示装置及び有機el照明 | |
WO2011126095A1 (ja) | 有機電界発光素子用組成物の製造方法、有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子の製造方法、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明 | |
JP4910741B2 (ja) | 有機電界発光素子の製造方法 | |
JP5287455B2 (ja) | 正孔注入輸送層形成用組成物、正孔注入輸送層形成用組成物の製造方法、有機電界発光素子、有機elディスプレイおよび有機el照明 | |
JP2010212676A (ja) | 有機発光デバイス | |
JP2009252407A (ja) | 有機電界発光素子の製造方法 | |
JP5540600B2 (ja) | 電子デバイス、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明 | |
WO2011083588A1 (ja) | 有機el素子及び有機発光デバイス | |
JP2010219508A (ja) | 有機電界発光素子用組成物、有機薄膜、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明 | |
JP2010183010A (ja) | 有機電界発光素子用組成物、有機薄膜、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明 | |
JP2010225653A (ja) | 電荷輸送膜用組成物、有機電界発光素子、有機elディスプレイ及び有機el照明 | |
WO2018135656A1 (ja) | 発光層形成用組成物及び該発光層形成用組成物を含有する有機電界発光素子 | |
JP5402703B2 (ja) | 有機電界発光素子、有機elディスプレイ、有機el照明及び有機el信号装置 | |
JP2008192433A (ja) | 有機電界発光素子の製造方法 | |
JP5456282B2 (ja) | 有機電界発光素子 | |
JP6724294B2 (ja) | 有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子、表示装置及び照明装置 | |
JP2010209248A (ja) | 有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子、有機elディスプレイおよび有機el照明 | |
JP2010212437A (ja) | 有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子、有機el表示装置および有機el照明 | |
JP2010206003A (ja) | 有機電界発光素子用組成物、有機電界発光素子、有機elディスプレイおよび有機el照明 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120525 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20121009 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121030 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20131001 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131224 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20140108 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140408 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140421 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5540600 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |