JP2010065279A - 温水容器用ステンレス鋼板およびその製造方法並びに温水容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶接隙間での耐食性を改善し、かつ高強度化した温水容器用のステンレス鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.05%以下、Ni:1〜6%、Cr:18〜25%、N:0.05%以下、7(C+N)≦Nb+Ti≦0.7であり、下記(2)式において右辺のT値を950〜1150の範囲で変動させたときに左辺のM値が1〜30となる場合があるように(2)式右辺の各元素の含有量が調整された化学組成を有し、マトリクスがマルテンサイト相:1〜30体積%、残部フェライト相である金属組織を有する溶接構造温水容器用ステンレス鋼板。
M=−0.22(T−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5 …(2)
【選択図】図2
【解決手段】質量%で、C:0.05%以下、Ni:1〜6%、Cr:18〜25%、N:0.05%以下、7(C+N)≦Nb+Ti≦0.7であり、下記(2)式において右辺のT値を950〜1150の範囲で変動させたときに左辺のM値が1〜30となる場合があるように(2)式右辺の各元素の含有量が調整された化学組成を有し、マトリクスがマルテンサイト相:1〜30体積%、残部フェライト相である金属組織を有する溶接構造温水容器用ステンレス鋼板。
M=−0.22(T−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5 …(2)
【選択図】図2
Description
本発明は、電気温水器、貯湯槽をはじめとする温水容器に用いるためのステンレス鋼板およびその製造方法、並びにその鋼板を用いた温水容器に関する。
温水容器の缶体を構成する材料としては、フェライト系ステンレス鋼のSUS444(低C、低N、18〜19Cr−2Mo−Nb、Ti系鋼)が広く用いられている。SUS444は温水環境での耐食性向上を主目的に開発された鋼種である。
温水容器は、構成部材(例えば鏡と胴)をTIG溶接により接合した溶接構造を有するものが主流である。そのような温水容器を上水の温水環境で使用すると、溶接部近傍で腐食が生じやすい。SUS444の場合、腐食形態が孔食であるときには再不動態化しやすく、孔食が成長することは稀である。これに対し、腐食形態が隙間腐食であるときには再不動態化しにくいので腐食が成長し、板厚を貫通して漏水に至ることもある。このため、温水容器では腐食しやすい隙間構造の形成をできるだけ避けた構造とすることが望ましい。しかし、胴と鏡の溶接接合部など、施工上、隙間構造の形成を回避することが難しい部位もある。
図1に、代表的な温水容器の構造を模式的に例示する。図1(a)に示すように、円筒形の胴とその上下の鏡を溶接接合することにより温水容器の缶体が構築されている。図1(b)、(c)には胴と鏡の溶接部の断面構造を模式的に示してある。鏡と胴はいずれもステンレス鋼板を素材とする板状部材である。鏡が胴の内側に嵌り込むように双方の板状部材を重ね合わせて溶接接合してあり、溶接ビードの近傍には必然的に隙間構造が形成される。このように、溶接ビード近傍において板状の被接合部材どうしの間に形成される隙間を本明細書では「溶接隙間」と呼んでいる。このような溶接隙間の形成を完全に回避した溶接缶体の設計・製造にはコスト増を伴う。このようなことから、温水容器では多くの場合、溶接隙間の回避が困難であり、より耐隙間腐食性に優れた材料の適用が望まれる。
一方、温水容器は、内部の水圧に対して十分な耐久性を有している必要がある。特に昨今では給湯圧力を高くしてシャワーの勢いを増大させることが望まれる場合が多く、このようなニーズに対応するためには耐圧の高い缶体を使用しなければならない。缶体の耐圧を増大させる最も簡単な手法は肉厚を大きくすることである。しかし、肉厚の増大は缶体の重量増加を伴い、運搬や設置の作業性低下を招く。また、使用するステンレス鋼の量が増えて材料コストも増大する。
そこで、缶体の高強度化を図る手段として、溶接構造を変更すること(特許文献1)、胴体周辺に複数の環状リブを設けること(特許文献2)、さらに胴体軸方向にも補強部材を加えること(特許文献3)などが提案されている。しかし、溶接構造の変更による強度上昇には限界があり、また補強部材を取り付けることは缶体製造時のコスト増につながる。
本発明は、上記の問題に鑑み、特殊な溶接構造を採用することなく缶体溶接部近傍での優れた耐食性が確保でき、かつ厚肉化や補強部材の設置に頼ることなく缶体の高強度化が可能な温水容器用のステンレス鋼板を提供すること、およびそのステンレス鋼板を用いた温水容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためには、温水容器の缶体に使用する材料自体の「耐隙間腐食性」および「強度」を同時に向上させることが極めて有利となる。発明者らは詳細な検討の結果、従来多くの電気温水器や貯湯槽に使用されているSUS444などのフェライト単相系のステンレス鋼ではなく、フェライト+マルテンサイト2相系のステンレス鋼を適用し、かつ厳密な成分調整と組織制御を行うことによって上記目的が達成できることを見出した。
すなわち本発明では、質量%で、C:0.05%以下、Si:1%以下、Mn:1%以下、P:0.045%以下、S:0.005%以下、Ni:1〜6%、Cr:18〜25%、Cu:1%以下、Mo:2%以下、N:0.05%以下、Al:0.02〜0.3%であり、Ti、Nbの1種または2種を下記(1)式を満たす範囲で含有し、必要に応じてさらにV:0.5%以下、B:0.01%以下の1種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、下記(2)式において右辺のT値を950〜1150の範囲で変動させたときに左辺のM値が1〜30となる場合があるように(2)式右辺の各元素の含有量が調整された化学組成を有し、マトリクスがマルテンサイト相:1〜30体積%、残部フェライト相である金属組織を有する溶接構造温水容器用ステンレス鋼板が提供される。
7(C+N)≦Nb+Ti≦0.7 …(1)
M=−0.22(T−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5 …(2)
7(C+N)≦Nb+Ti≦0.7 …(1)
M=−0.22(T−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5 …(2)
このステンレス鋼板は、上記化学組成を有する鋼板(例えば熱延鋼板や冷延鋼板)に対して、下記(3)式および(4)式を満たす焼鈍温度TA(℃)仕上焼鈍を施す工程を経て製造することができる。仕上焼鈍は溶接施工に供する前に行われる最後の焼鈍である。
950≦TA≦1150 …(3)
1≦−0.22(TA−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5≦30 …(4)
ただし、(1)式、(2)式、(4)式の元素記号の箇所には質量%で表される当該元素の含有量値が代入され、(1)式のNb、Tiのうち含有しない元素がある場合には当該元素の箇所には0(ゼロ)が代入される。
950≦TA≦1150 …(3)
1≦−0.22(TA−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5≦30 …(4)
ただし、(1)式、(2)式、(4)式の元素記号の箇所には質量%で表される当該元素の含有量値が代入され、(1)式のNb、Tiのうち含有しない元素がある場合には当該元素の箇所には0(ゼロ)が代入される。
また本発明では、上記鋼板を素材とする部材どうしをTIG溶接して、温水に曝される箇所に溶接隙間を形成した温水容器が提供される。
本発明の鋼板は、強度向上に適したマルテンサイト量を確保したフェライト+マルテンサイト2相組織を有する。この鋼板を用いて溶接施工された缶体においては、前記2相組織によって母材での強度が向上し、溶接熱影響部も母材の組織状態を反映して高強度化される。また本発明の鋼板は温水環境での耐隙間腐食性に優れる。したがって本発明によれば、溶接隙間を有する一般的な構造の温水容器において、溶接隙間部での耐食性の向上と、母材および溶接熱影響部での強度の向上が同時に実現され、耐圧負荷の高い温水用途に適した温水容器が特段のコスト増大を伴うことなく提供可能となる。また、本発明の鋼板は温水容器の他、燃料噴射レールや燃料タンク等の給油系部材にも使用できる。
〔金属組織〕
発明者らの検討によれば、マトリクスがマルテンサイト相+フェライト相の2相組織を呈するステンレス鋼において、マルテンサイト量を1体積%以上確保したときに、強度の向上効果が大きく、耐圧の高い温水容器を構築する上で極めて有利となることが明らかになった。マルテンサイト量を3体積%以上とすると強度の向上効果が非常に大きくなり、5体積%以上とすることがさらに効果的である。一方、マルテンサイト量が多すぎると鋼板の加工性が低下する。検討の結果、温水容器の鏡等への加工性を考慮すると、マルテンサイト量は30体積%までは許容される。25体積%以下であることがより好ましい。
発明者らの検討によれば、マトリクスがマルテンサイト相+フェライト相の2相組織を呈するステンレス鋼において、マルテンサイト量を1体積%以上確保したときに、強度の向上効果が大きく、耐圧の高い温水容器を構築する上で極めて有利となることが明らかになった。マルテンサイト量を3体積%以上とすると強度の向上効果が非常に大きくなり、5体積%以上とすることがさらに効果的である。一方、マルテンサイト量が多すぎると鋼板の加工性が低下する。検討の結果、温水容器の鏡等への加工性を考慮すると、マルテンサイト量は30体積%までは許容される。25体積%以下であることがより好ましい。
このような知見に基づき、本発明では、加工性を確保しながら温水容器の母材部分の強度を十分に確保するために、マルテンサイト量が1〜30体積%に調整された鋼板を適用する。マルテンサイト量が3〜25体積%、あるいは5〜25体積%に調整された鋼板を適用することがより好ましい。マルテンサイト量は、後述の化学組成(特に(2)式を満たすこと)、および仕上焼鈍温度(特に(3)式、(4)式を満たすこと)によってコントロールすることができる。
また、TIG溶接に供する鋼板のマルテンサイト量は、溶接後の熱影響部のマルテンサイト量にも反映されることがわかった。したがって、溶接前の鋼板においてマルテンサイト量が上記の範囲に調整されていることは、溶接後の母材だけではなく、溶接熱影響部においても強度向上に極めて有効である。溶接ビード部(溶接金属)については溶融→凝固の過程を経るが、後述の組成範囲に調整してあれば冷却過程で1体積%以上のマルテンサイト相が生成し、十分な強度が確保される。組成によっては溶接ビード部のマルテンサイト量が30体積%を超えることもあり得るが、すでに成形加工を終えているので支障はない。
〔化学組成〕
以下、成分元素の含有量における「%」は特に断らない限り「質量%」を意味する。
Cは、その含有量が多くなると、TIG溶接条件(温度、冷却速度)によってはCr炭化物が生成し、Cr欠乏層を形成して耐食性低下を招くおそれがある。C含有量を0.05%以下とし、かつ後述のようにTi、Nbの1種以上を添加することによって、温水容器のTIG溶接施工における炭化物に起因する耐食性低下の問題は回避される。Ti、Nbの添加量を低減するためには、C含有量を0.02%以下とすることがより好ましい。
以下、成分元素の含有量における「%」は特に断らない限り「質量%」を意味する。
Cは、その含有量が多くなると、TIG溶接条件(温度、冷却速度)によってはCr炭化物が生成し、Cr欠乏層を形成して耐食性低下を招くおそれがある。C含有量を0.05%以下とし、かつ後述のようにTi、Nbの1種以上を添加することによって、温水容器のTIG溶接施工における炭化物に起因する耐食性低下の問題は回避される。Ti、Nbの添加量を低減するためには、C含有量を0.02%以下とすることがより好ましい。
Siは、脱酸目的で添加されるが、過剰添加は硬さを上昇させ、鏡部材などへの加工性を低下させる要因となる。このためSi含有量は1%以下に制限される。
Mnは、オーステナイト生成元素であり、仕上焼鈍時、あるいは溶接後の冷却過程においてマルテンサイト相の母相であるオーステナイト相を生成させるために有効に作用する。そのためには0.1%以上のMn含有量を確保することがより効果的である。ただし、過剰のMn含有は耐食性低下の原因となるので、Mn含有量は1%以下に制限される。
Pは、母材および溶接部の靭性を損なうので、少ない方が望ましいが、検討の結果、温水容器用途においては一般的なフェライト系ステンレス鋼と同様に、0.05%までは許容できる。
Sは、孔食の起点となりやすいMnSを形成して耐食性を阻害する要因となる。また溶接部の高温割れ感受性を助長する要因にもなる。このためS含有量は0.005%以下に制限される。
Niは、オーステナイト生成元素であり、仕上焼鈍時、あるいは溶接後の冷却過程においてマルテンサイト相の母相であるオーステナイト相を生成させるために必須の元素である。種々検討の結果、1体積%以上のマルテンサイト量を安定して生成させるためには1%以上のNi含有量を確保する必要がある。2%以上とすることがより好ましい。ただし、多量のNi含有はコスト増を招くので、Ni含有量は6%以下とする。5%以下の範囲に管理しても構わない。
Crは、不動態皮膜の主要構成元素であり、温水容器において孔食や隙間腐食などの局部腐食に対する抵抗力を十分に得るためには18%以上のCr含有量が必要である。しかし、Cr含有量が多くなるとC、Nの低減が難しくなり、機械的性質や靭性を損ね、かつコストを上昇させる要因となる。このためCr含有量は25%以下に制限される。
Cuは、オーステナイト生成元素であり、仕上焼鈍時、あるいは溶接後の冷却過程においてマルテンサイト相の母相であるオーステナイト相を生成させるために有効に作用する。そのためには0.03%以上のCu含有量を確保することがより効果的である。しかし、過剰にCuを添加するとεCu相として析出し、耐食性低下の要因となる。このためCu含有量は1%以下に制限される。
Moは、Crとともに耐食性レベルを向上させるために有効な元素である。Mo含有量は0.03%以上とすることがより効果的である。しかし、Moは高価な元素であることから、2%以下の含有量範囲とする。
Nは、その含有量が多くなると、TIG溶接条件(温度、冷却速度)によってはCr窒化物が生成し、Cr欠乏層を形成して耐食性低下を招くおそれがある。N含有量を0.05%以下とし、かつ後述のようにTi、Nbの1種以上を添加することによって、温水容器のTIG溶接施工における窒化物に起因する耐食性低下の問題は回避される。Ti、Nbの添加量を低減するためには、N含有量を0.02%以下とすることがより好ましい。
Alは、Tiとの複合添加によって溶接による耐食性低下を抑制する。その作用を十分に得るために0.02%以上のAl含有量を確保する。ただし、過剰のAl含有は鋼板の表面品質の低下や、溶接性の低下を招くので、Al含有量は0.3%以下に制限される。
Nb、Tiは、C、Nを固定し、ステンレス鋼で問題となる粒界腐食を防止するのに有効な元素である。本発明ではNb、Tiの1種以上を含有させる。鋼中のC、Nのほぼ全部を固定して粒界腐食の問題を回避するためには、質量%でNbとTiの合計含有量がCとNの合計含有量の7倍以上となるうように、Nb、Tiの1種以上を含有させる必要がある。ただし、Nb、Tiの添加量が多くなるとステンレス鋼が硬質化し、加工性低下につながる。種々検討の結果、温水容器部材(鏡など)への十分な加工性を付与するためにはNbとTiの合計含有量を0.7%以下の範囲とすることが有効である。したがって本発明では下記(1)式を満たすようにNb、Tiの1種以上を含有させる。
7(C+N)≦Nb+Ti≦0.7 …(1)
7(C+N)≦Nb+Ti≦0.7 …(1)
Vは、結晶粒の粗大成長を抑制する作用があり、また固溶強化によって鋼板の高強度化に寄与しうるので、必要に応じて添加することができる。上記作用を十分に発揮させるためには0.1%以上のV含有量を確保することがより効果的である。ただし、多量のV添加は表面疵発生の要因となる。Vを添加する場合は0.5%以下の範囲で行う。
Bは、微量の添加で高温での粒界強度を向上させ、熱間加工性の向上等に有効である。このため必要に応じてBを添加することができる。その作用を十分に得るには0.0005%以上のB含有量を確保することがより効果的である。しかし過剰のB添加は硼化物の形成を招き、却って高温での変形能を低下させる要因となる。Bを添加する場合は0.01%以下の範囲で行う。
上記以外に、鋼中にはCa、Mg、Y、REM(希土類元素)等が混入することがある。例えばスクラップ等の副原料、電気炉を構成する耐火煉瓦や炉壁付着物、スラグ等からの混入が考えられる。検討の結果、Ca、Mg、Y、REMの混入量は合計0.01%以下の範囲に管理されるべきである。それを超えると耐食性や表面性状に悪影響を及ぼすことがありうる。
各成分元素の含有量を上記の範囲とすることによって、フェライト+マルテンサイト2相組織ステンレス鋼の耐隙間腐食性を高いレベルにコントロールすることができる。
発明者らは、各合金成分の含有量を上述の範囲で種々変動させた多くの溶製例を用いて、合金成分含有量、950〜1150℃における温度T(℃)、およびT℃でのオーステナイト相の存在量(体積%)の関係を詳細に調査した。その結果、オーステナイト相の存在量に及ぼす影響力の大きい合金元素としてNi、Mn、Cu、Cr、Si、Moを取り上げ、下記(2)式を策定するに至った。
M=−0.22(T−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5 …(2)
M=−0.22(T−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5 …(2)
(2)式で定義されるM値は、温度T(ただし950℃≦T≦1150℃)における当該鋼のオーステナイト相の存在量(体積%)に対応する指標である。温水容器に適した板厚約0.5〜2mmの鋼板をT℃に保持したのち冷却したとき、冷却後の鋼板におけるマルテンサイト量は、(2)式により定まるM値に近い体積%値となる。鋼板の仕上焼鈍温度は後述のように950〜1150℃の範囲内で設定することが望ましいことから、この温度域で1〜30体積%のオーステナイト相を生成させること、換言すれば950〜1150℃の範囲内での仕上焼鈍後に得られるマルテンサイト量を1〜30体積%に調整することを実現させるためには、前記(2)式において右辺のT値を950〜1150の範囲で変動させたときに左辺のM値が1〜30となる場合があるように、ステンレス鋼の成分組成が調整されている必要がある。
〔鋼板の製造〕
上記のように化学組成が調整された鋼を溶製し、通常のステンレス鋼板製造設備を用いて本発明の溶接構造温水容器用ステンレス鋼板を製造することができる。ただし、下記(3)式および(4)式を満たす焼鈍温度TA(℃)で仕上焼鈍を施すことが重要である。
950≦TA≦1150 …(3)
1≦−0.22(TA−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5≦30 …(4)
上記のように化学組成が調整された鋼を溶製し、通常のステンレス鋼板製造設備を用いて本発明の溶接構造温水容器用ステンレス鋼板を製造することができる。ただし、下記(3)式および(4)式を満たす焼鈍温度TA(℃)で仕上焼鈍を施すことが重要である。
950≦TA≦1150 …(3)
1≦−0.22(TA−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5≦30 …(4)
仕上焼鈍温度TAが950℃を下回ると、上記の化学組成範囲においてマルテンサイト量を30体積%以下にコントロールすることが難しくなる。逆に仕上焼鈍温度TAが1150℃を超えると上記の化学組成範囲において1体積%以上のマルテンサイト量を安定して確保することが難しくなる。また、フェライト結晶粒が粗大化しやすくなる。したがって本発明では(3)式によって仕上焼鈍温度の設定許容範囲を規定している。具体的な仕上焼鈍温度TAは、鋼の化学組成に応じて(4)式を満たす温度に設定すればよい。本発明の対象となる鋼は前述の(2)式によりM値が1〜30の値をとり得る化学組成に規定されているので、(4)式を満たすTA値は必ず存在することになる。材料温度が(3)式および(4)式を満たすTA(℃)の範囲内に保持される時間を仕上焼鈍時間とするとき、仕上焼鈍時間は概ね1〜120minの範囲で調整することができる。
〔温水容器の製造〕
上記の仕上焼鈍を終えて、マルテンサイト量が1〜30体積%に調整された2相組織鋼板を素材とし、温水容器を構成する各部材(鏡、胴など)に加工する。その後、各部材を従来の手法でTIG溶接により接合することにより、温水に曝される箇所に溶接隙間を形成した温水容器が構築される。本発明の鋼板は耐隙間腐食性に優れることから溶接隙間を回避した構造を採用する必要がなく、また素材の強度が向上しているので、従来と同様の缶体設計により、耐食性および強度を同時に改善することが可能である。TIG溶接に際してはArバックガスシールを適用することが望ましい。
上記の仕上焼鈍を終えて、マルテンサイト量が1〜30体積%に調整された2相組織鋼板を素材とし、温水容器を構成する各部材(鏡、胴など)に加工する。その後、各部材を従来の手法でTIG溶接により接合することにより、温水に曝される箇所に溶接隙間を形成した温水容器が構築される。本発明の鋼板は耐隙間腐食性に優れることから溶接隙間を回避した構造を採用する必要がなく、また素材の強度が向上しているので、従来と同様の缶体設計により、耐食性および強度を同時に改善することが可能である。TIG溶接に際してはArバックガスシールを適用することが望ましい。
表1に示す化学組成を有するステンレス鋼を溶製し、熱間圧延にて板厚3mmの熱延板を作製した。その後、冷間圧延にて板厚1.0mmとし、仕上焼鈍を950〜1150℃の範囲にある温度TA(℃)で行った。仕上焼鈍時間(上述)はいずれも60secとした。その後、酸洗を施すことによって供試材とした。表1中には前記(2)式により算出される各温度T(℃)でのM値を併せて記載してある。仕上焼鈍温度TAは後述の表2中に記載してある。各供試材とも、仕上焼鈍後のマルテンサイト量の実測値は、表1において、仕上焼鈍温度TAに相当するTの欄に示されるM値にほぼ等しい値(体積%)となり、マトリクスの残部はフェライト相であることが確認された。ただしM値がマイナスとなる場合はフェライト単相組織となった。
〔溶接隙間における耐隙間腐食性〕
各供試材から切り出した2枚の鋼板(各1.0mm厚)を用いて、図2に模式的に示す断面形状の溶接隙間試験片をTIG溶接にて作製した。2枚の鋼板のうち一方は10°の角度で曲げ加工を施してあり、溶接ビード中心位置(トーチ直下の位置)と曲げ加工位置との距離(これを「隙間深さ」と呼ぶ)が7mmとなるようにして、溶接隙間を形成させた。TIG溶接条件は、Arバックガスシールを行い、溶け込み(溶接金属部)が裏面まで到達し、裏ビード幅が約4mmとなる条件とした。この場合、溶接熱影響部(HAZ)はビード中心からの距離が約10mmの範囲となる。隙間深さは、表1のNo.23鋼(22Crフェライト系)を用いた予備実験により、最も隙間腐食が激しく生じる条件として7mmを採用した。ビード部を挟んでこの溶接隙間と反対側においても2枚の鋼板が接しているが、この部分には試験液が侵入しにくいので隙間腐食はほとんど生じないことを確認している。
各供試材から切り出した2枚の鋼板(各1.0mm厚)を用いて、図2に模式的に示す断面形状の溶接隙間試験片をTIG溶接にて作製した。2枚の鋼板のうち一方は10°の角度で曲げ加工を施してあり、溶接ビード中心位置(トーチ直下の位置)と曲げ加工位置との距離(これを「隙間深さ」と呼ぶ)が7mmとなるようにして、溶接隙間を形成させた。TIG溶接条件は、Arバックガスシールを行い、溶け込み(溶接金属部)が裏面まで到達し、裏ビード幅が約4mmとなる条件とした。この場合、溶接熱影響部(HAZ)はビード中心からの距離が約10mmの範囲となる。隙間深さは、表1のNo.23鋼(22Crフェライト系)を用いた予備実験により、最も隙間腐食が激しく生じる条件として7mmを採用した。ビード部を挟んでこの溶接隙間と反対側においても2枚の鋼板が接しているが、この部分には試験液が侵入しにくいので隙間腐食はほとんど生じないことを確認している。
図3に溶接隙間試験片の外観を模式的に示す。試験片寸法は15×40mmであり、溶接で生じた酸化スケールを除去していない試料(無手入れのままの試料)を使用して、母材部の端にリード線をスポット溶接にて接続し、リード線およびその接続部のみを樹脂被覆した。
この溶接隙間試験片を80℃の2000ppmCl-水溶液を用いた30日間の浸漬試験に供した。図4に浸漬試験方法を模式的に示す。浸漬試験片2にはPt補助カソード1を接続した。Pt補助カソード1は40×60mmのTi板の表面にPtめっきを施したものであり、ここでの試験片に対し容量300L(リットル)の温水缶体に相当するカソード能力を有している。浸漬試験片2とPt補助カソード1を試験液3に浸漬し、試験中、エアレーションノズル4からエアーを試験液3中に送り込んだ。試験数はn=3とした。試験中、腐食電流をモニターした。腐食電流の経時変化によって腐食の進行状態がわかる。30日の浸漬試験後に試験片を解体し、溶接隙間部の最大侵食深さを測定した。その結果を表2中に記載してある。この最大侵食深さが0.2mm以下であるものは溶接隙間を有する温水容器として優れた長期耐食性を呈すると判断される。
〔母材の強度〕
仕上焼鈍を終えた各供試材から長手方向が圧延方向となるようにJIS 13B号引張試験片を作製し、クロスヘッド速度0.3mm/minで引張試験を行い、最大引張強さおよび破断伸び(突き合わせ伸び)を求めた。その結果を表2中に記載してある。シャワーの勢いを十分に高めることができる耐圧を有する温水缶体を肉厚増大によらずに実現するためには、この試験による引張強さが530MPa以上であることが望まれる。鏡等の温水容器部材への加工性を考慮すると、この試験による破断伸びが18%以上であることが望まれる。
仕上焼鈍を終えた各供試材から長手方向が圧延方向となるようにJIS 13B号引張試験片を作製し、クロスヘッド速度0.3mm/minで引張試験を行い、最大引張強さおよび破断伸び(突き合わせ伸び)を求めた。その結果を表2中に記載してある。シャワーの勢いを十分に高めることができる耐圧を有する温水缶体を肉厚増大によらずに実現するためには、この試験による引張強さが530MPa以上であることが望まれる。鏡等の温水容器部材への加工性を考慮すると、この試験による破断伸びが18%以上であることが望まれる。
本発明例のものは(3)式および(4)式を満たす条件で仕上焼鈍を行ったことによりマルテンサイト量が1〜30体積%の範囲となっている。表2に示されるように、これら本発明例のものはいずれも耐圧の高い温水容器に望まれる高強度を有し、加工性も良好である。また本発明例のものは溶接隙間における耐隙間腐食性にも優れている。
これに対し、比較例である試験No.4bおよび9bは本発明で規定する化学組成を有する鋼であるが、仕上焼鈍温度が低すぎたことによりマルテンサイト量が30体積%を超えて多くなり、強度が高い反面、破断伸びに劣った。試験No.6cも本発明で規定する化学組成を有しているが、仕上焼鈍温度が高すぎたことによりフェライト単相組織となり、強度が低かった。試験No.21、22a、22b、23、24は、(2)式においてTが950〜1150であるときにM値が1〜30となる場合がない化学組成を有するものである。このうち試験No.21、23、24はフェライト単相組織となり、強度が低かった。試験No.22a、22bはマルテンサイト量が30%を超えて多くなり、破断伸びが低かった。試験No.25および26はそれぞれN含有量およびC含有量が高すぎたものであり、これらは耐隙間腐食性に劣った。
1 Pt補助カソード
2 浸漬試験片
3 試験液
4 エアレーションノズル
5 照合電極(S.C.E.)
2 浸漬試験片
3 試験液
4 エアレーションノズル
5 照合電極(S.C.E.)
Claims (5)
- 質量%で、C:0.05%以下、Si:1%以下、Mn:1%以下、P:0.045%以下、S:0.005%以下、Ni:1〜6%、Cr:18〜25%、Cu:1%以下、Mo:2%以下、N:0.05%以下、Al:0.02〜0.3%であり、Ti、Nbの1種または2種を下記(1)式を満たす範囲で含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、下記(2)式において右辺のT値を950〜1150の範囲で変動させたときに左辺のM値が1〜30となる場合があるように(2)式右辺の各元素の含有量が調整された化学組成を有し、マトリクスがマルテンサイト相:1〜30体積%、残部フェライト相である金属組織を有する溶接構造温水容器用ステンレス鋼板。
7(C+N)≦Nb+Ti≦0.7 …(1)
M=−0.22(T−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5 …(2)
ただし、(1)式、(2)式の元素記号の箇所には質量%で表される当該元素の含有量値が代入され、(1)式のNb、Tiのうち含有しない元素がある場合には当該元素の箇所には0(ゼロ)が代入される。 - さらにV:0.5%、B:0.01%以下の1種以上を含有する化学組成を有する請求項1に記載の溶接構造温水容器用ステンレス鋼板。
- 質量%で、C:0.05%以下、Si:1%以下、Mn:1%以下、P:0.045%以下、S:0.005%以下、Ni:1〜6%、Cr:18〜25%、Cu:1%以下、Mo:2%以下、N:0.05%以下、Al:0.02〜0.3%であり、Ti、Nbの1種または2種を下記(1)式を満たす範囲で含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、下記(2)式において右辺のT値を950〜1150の範囲で変動させたときに左辺のM値が1〜30となる場合があるように(2)式右辺の各元素の含有量が調整された化学組成を有する鋼板に対して、下記(3)式および(4)式を満たす焼鈍温度TA(℃)で仕上焼鈍を施す溶接構造温水容器用ステンレス鋼板の製造方法。
7(C+N)≦Nb+Ti≦0.7 …(1)
M=−0.22(T−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5 …(2)
950≦TA≦1150 …(3)
1≦−0.22(TA−10)+34.5Ni+10.5Mn+13.5Cu−17.3Cr−17.3Si−18Mo+475.5≦30 …(4)
ただし、(1)式、(2)式、(4)式の元素記号の箇所には質量%で表される当該元素の含有量値が代入され、(1)式のNb、Tiのうち含有しない元素がある場合には当該元素の箇所には0(ゼロ)が代入される。 - 鋼板が、さらにV:0.5%以下、B:0.01%以下の1種以上を含有するものである請求項3に記載の溶接構造温水容器用ステンレス鋼板の製造方法。
- 請求項1または2に記載の鋼板を素材とする部材どうしをTIG溶接して、温水に曝される箇所に溶接隙間を形成した温水容器。
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