JP2010064116A - 板圧延機およびその制御方法 - Google Patents
板圧延機およびその制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010064116A JP2010064116A JP2008234070A JP2008234070A JP2010064116A JP 2010064116 A JP2010064116 A JP 2010064116A JP 2008234070 A JP2008234070 A JP 2008234070A JP 2008234070 A JP2008234070 A JP 2008234070A JP 2010064116 A JP2010064116 A JP 2010064116A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- width direction
- reinforcing roll
- split
- rolling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】下作業ロールたわみの目標値を実現するための下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置の制御目標値を圧延条件に応じて演算し、これに基づいて幅方向プロフィル制御装置を制御する。加えて、上分割補強ロール荷重検出装置で測定された荷重検出値から圧延材〜作業ロール間の幅方向圧延荷重分布または幅方向圧延荷重分布と圧延機出側の幅方向板厚分布を推定し、所望の幅方向圧延荷重分布または幅方向板厚分布を達成するための上分割補強ロール圧下機構の制御目標値を演算し、これに基づいて上分割補強ロール圧下機構を制御する。
【選択図】図1
Description
例えば、板幅600〜1800mmの板材を圧延する場合は、上分割補強ロール胴長は大きくても220mm程度となり、板幅1800mmの板材を圧延するためには、胴長220mmの上分割補強ロールを9個配備する必要がある。
また、他の例としては、板幅800〜5500mmの板材を圧延する場合は、最小板幅でも3個の上分割補強ロールを大略含むように構成すべきであり、その場合、上分割補強ロール胴長は大きくても300mm程度となり、板幅5500mmの板材を圧延するためには、胴長300mmの上分割補強ロールを19個配備する必要がある。
さらには、知能圧延機の特徴である非定常部のない高精度、高応答な形状制御または板厚分布制御を行う観点からは、上下作業ロールと圧延材3の間に作用している幅方向圧延荷重分布または幅方向板厚分布をリアルタイムに推定して制御するためには、荷重検出装置を個別に備える上分割補強ロール1−1が上作業ロール2−1を支持し、同じく荷重検出装置を個別に備える下分割補強ロール1−2が下作業ロール2−2を支持する構成とするのがより好ましい(例えば、特許文献2〜4参照)。
また、たとえ下分割補強ロール1−2に荷重検出装置を配備しないとしても、下ロールアセンブリに分割補強ロールを採用することで、板幅が3000mmを超える広幅の板材を圧延するような場合であっても、作業ロールの水平方向たわみをある程度は抑制することができる。
また、確かに下分割補強ロールに荷重検出装置を配備しないとしても、下ロールアセンブリに分割補強ロールを採用することで、作業ロールの水平方向たわみをある程度は抑制することができるが、圧延荷重が大きくなると下作業ロールの鉛直方向たわみが不可避的に大きくなり、この状態のままで圧延すると、圧延材3に幅方向反りが生じ、製品としての平坦度許容範囲を超えるものが出てくる可能性がある。
周知のとおり、知能圧延機は、各々の上分割補強ロールが個別に備える上分割補強ロール圧下機構を制御することによって、圧延材〜作業ロール間に作用する幅方向圧延荷重分布や幅方向板厚分布を制御するので、圧延荷重が大きくなって下作業ロールの鉛直方向たわみが大きくなると、上分割補強ロールによる個別圧下位置制御によって上作業ロールも下作業ロールに沿ってたわむことになる。
これは、圧延材の曲げ剛性が作業ロールの曲げ剛性に比べると無視できるほど小さいので、下作業ロールがたわむと下作業ロールに沿って圧延材が幅方向に曲げられ、上作業ロールは、幅方向圧延荷重分布を維持しようとする上分割補強ロールによる個別圧下位置制御によって圧延材の幅方向プロフィルに沿って曲げられるためである。
すなわち、圧延材は上下作業ロールによってロールバイト内にある断面全体が板厚方向に圧縮された状態で塑性変形を受けながら幅方向に曲げられるため、この幅方向曲がりの方向に永久ひずみが生じて、圧延後の圧延材に幅方向反り形状不良が発生する。これが、幅方向反り形状不良の発生メカニズムである。
上記のように幅方向反り形状不良が発生する根本的な原因は、下作業ロールの鉛直方向たわみが大きくなることにあるから、下ロールアセンブリについても、荷重検出装置と圧下機構を個別に備える下分割補強ロールが下作業ロールを支持する構成とし、圧延条件に応じて下作業ロールたわみを制御することで圧延材の幅方向反り形状不良の発生を避けることができるはずである。
したがって、単に下分割補強ロールに荷重検出装置を配備しない構成とした場合には、上下の分割補強ロールの変形特性を正確に同定することが困難となるので、圧延材〜作業ロール間に作用している幅方向圧延荷重分布または幅方向板厚分布をリアルタイムに推定することも困難となる。
そこで、本発明においては、下分割補強ロールについては、計算上はキスロール締め込み荷重を変化させたときの全体的なたわみ形状が一致する仮想的な等価一体型補強ロールに置き換えて取り扱うこととし、キスロール締め込みデータから、まず上分割補強ロールの変形を計算し、次にこれに接触している上下作業ロールの変形を求め、最後に下作業ロールに接触している下分割補強ロールの変形を算出することとした。
そして、この下分割補強ロールの変形と略一致するような一本の仮想的な一体型補強ロール、換言すると、下分割補強ロールと力学的に等価である仮想的な一体型補強ロールの直径を求め、以後、計算上は当該ロール直径を有する一体型補強ロールとして扱うこととした。
図1は本発明に係る板圧延機の一例を示す断面図である。また、図2はこの板圧延機が備える分割補強ロールとロールキャリッジを示す斜視図であり、(a)は上分割補強ロール1−1とそのロールキャリッジ9を斜め下から見た斜視図、(b)は下分割補強ロール1−2とそのロールキャリッジ13を斜め上から見た斜視図である。
なお、図1〜2に示す形態は、上分割補強ロール1−1を、ミル前面に9個、後面に10個、合計で19個配備した形態である。したがって、各々の上分割補強ロール1−1が個別に備える上分割補強ロール荷重検出装置4、および、上分割補強ロール圧下機構を構成する上分割補強ロール偏心軸5、上分割補強ロール偏心アーム6、そして圧下位置制御手段7についても、合計で19セット配備している。また、下分割補強ロール1−2も、上分割補強ロール1−1と同様に、ミル前面に9個、後面に10個の合計で19個を配備している。
ここで、本発明に係る板圧延機は、(a)圧延中における各々の上分割補強ロール荷重検出装置4で測定された荷重検出値から、圧延材3〜作業ロール間の幅方向圧延荷重分布、または当該幅方向圧延荷重分布と圧延機出側の幅方向板厚分布を推定する演算手段と、(b)所望の幅方向圧延荷重分布または幅方向板厚分布を達成するための各々の上分割補強ロール圧下機構の制御目標値を演算する演算手段と、そして、(c)その演算された制御目標値に基づいて各々の上分割補強ロール圧下機構を制御する上圧下機構制御手段を備える。
そして、圧下位置制御手段7は、この上圧下機構制御手段から出力される信号に基づいて、上分割補強ロール偏心アーム6を介して上分割補強ロール偏心軸5の角度を自在に変化させることができ、これにより、上分割補強ロール1−1の上作業ロール2−1との共通法線方向の圧下位置を自在に制御することができる。
ここで、圧下位置制御手段7は、油圧シリンダーと、図示しない当該油圧シリンダーのロッド位置測定装置と、当該ロッド位置測定装置からの検出信号に基づいて油圧シリンダーのロッド位置を制御する油圧回路を備える。
なお、油圧シリンダーはアクチュエータとして用いるため、油圧シリンダーの代わりにサーボモーター等の電動機を使用することもできる。また、前記(a)、(b)に記載の演算手段、そして、(c)に記載の上圧下機構制御手段としては、いずれもコンピュータ(電子計算機)を用いることができる。
そして、主圧下装置11は、作業側と駆動側に一対配備され、上分割補強ロール1−1と上作業ロール2−1の圧下方向の剛体変位成分を制御する。
なお、前者の個別に下分割補強ロール圧下機構を有する下分割補強ロールを用いる場合には、上分割補強ロール圧下機構と同様の機構からなる下分割補強ロール圧下機構を用いることができるのは言うまでもない。
本発明に係る板圧延機は、荷重検出装置を配備しない下分割補強ロールを採用するため、軸方向に貫通した偏心軸によって支持できる簡素な構成とすることができる。
ただし、下作業ロール2−2のたわみを目標値に制御するために、下分割補強ロール偏心軸8は、これを回動させることによって、下分割補強ロールの幅方向の位置を予め定められた特定のパターンで変化させられるように、各々の下分割補強ロール位置の偏心量を予め与えるようにしている。
ここで、本発明に係る板圧延機は、いずれも図示しないが、(d)下作業ロールたわみの目標値を実現するための下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置の制御目標値を圧延材の板幅や圧延荷重等の圧延条件に応じて演算する演算手段と、(e)その演算された制御目標値に基づいて下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置を制御する下圧下機構制御手段を備える。
そして、図示しない回動機構は、この下圧下機構制御手段から出力される信号に基づいて、下分割補強ロール偏心軸8の角度を自在に変化させることができ、これにより、下分割補強ロール1−2の幅方向の位置を予め定められた特定のパターンで変化させることができる。
なお、前記(d)に記載の演算手段と(e)に記載の下圧下機構制御手段としては、いずれもコンピュータ(電子計算機)を用いることができる。また、前記したように本発明に係る板圧延機は、個別に下分割補強ロール圧下機構を有する下分割補強ロールを用いることができるが、この場合には、前記(d)に記載の演算手段は、下作業ロールたわみの目標値を実現するための下分割補強ロール圧下機構の制御目標値を圧延条件に応じて演算する。同様に、(e)に記載の下圧下機構制御手段は、その演算された制御目標値に基づいて下分割補強ロール圧下機構を制御する。
しかも、本発明に係る板圧延機は、このように簡素な構成でありながら、下圧下機構制御手段から出力された信号に基づいて、回動機構がロール偏心軸8の角度を変化させ、これにより、下分割補強ロールの幅方向の位置を予め定められた特定のパターンで変化させることができることから、板幅の大きい圧延材を圧延する場合であっても、圧延材の幅方向反り形状不良を発生させることなく、しかも知能圧延機が備える本来的特徴である非定常部のない高精度、高応答な形状制御または板厚分布制御をすることができる。
(A)まずは、圧延開始前の準備作業として、上ロールアセンブリに上分割補強ロール1−1を組み込む。そして、下ロールアセンブリに下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置を有する下分割補強ロール1−2を組み込む。なお、上分割補強ロール1−1と下分割補強ロール1−2の組み込み順序は特に問わない。
ここで、下作業ロールたわみの目標値としては、圧延材3の幅方向反り形状が平坦になることを目標として決定することが望ましい。
一方、下ロールアセンブリに、個別に下分割補強ロール圧下機構を有する下分割補強ロールを組み込んだ場合には、その制御目標値に基づいて下分割補強ロール圧下機構を制御する。
これで、圧延開始前の準備作業が終了する。そして、圧延材の圧延を開始する。
ここで、図4は、圧延作業を開始してから終了するまでの間の幅方向圧延荷重分布制御の一例を示すフローチャートである。そして、図5は、圧延作業を開始してから終了するまでの間の幅方向板厚分布制御の一例を示すフローチャートである。
なお、図4、5の例では、各々の上分割補強ロール荷重検出装置4で測定された荷重検出値および上分割補強ロール圧下位置の現在値から、圧延材〜作業ロール間の幅方向圧延荷重分布、または当該幅方向圧延荷重分布と圧延機出側の幅方向板厚分布を推定しているが、圧延荷重が十分大きく、相対的に上作業ロールのたわみ剛性が無視できる条件であって、幅方向圧延荷重分布のみを演算する場合には、上分割補強ロール圧下位置の情報を省略して演算することも可能である。
すなわち、図4に示す幅方向圧延荷重分布制御の場合には、幅方向圧延荷重分布の推定値が所望の幅方向圧延荷重分布になるように、上分割補強ロール圧下機構の制御目標値を演算する。
一方、図5に示す幅方向板厚分布制御の場合には、幅方向板厚分布の推定値が所望の幅方向板厚分布になるように、上分割補強ロール圧下機構の制御目標値を演算する。
以上説明した(D)〜(F)の制御サイクルを繰り返して、圧延作業が終了する。
本発明に係る板圧延機は、荷重検出装置を配備しない下分割補強ロールを採用するところ、下分割補強ロールに荷重検出装置を配備しない場合には、上下の分割補強ロールの変形特性を正確に同定することが困難となる。これは、例えば図8に示すような一体型ロールを下補強ロール1−3に採用した知能圧延機の場合、下補強ロール1−3の変形は梁理論で計算可能であり、キスロール締め込みデータから下補強ロールを基準として上分割補強ロール1−1の変形特性を同定することが可能であるが、下補強ロールの変形特性が未知な分割ロールの場合、この方法が採用できなくなるためである。したがって、圧延中における圧延材〜作業ロール間に作用している幅方向圧延荷重分布または幅方向板厚分布をリアルタイムに推定することも困難となる。
第2の形態は、これを解決するものであり、特に上分割補強ロールの変形特性の同定方法に関するものであって、本発明特有の上分割補強ロール変形特性同定方法である。
ここで、変形特性同定用分割補強ロールとしては、上分割補強ロールの予備ロールを分割補強ロール個別圧下機構を固定状態として用いるのが効率的である。
第2の形態が、上分割補強ロールの変形特性の同定方法に関するのに対し、第3の形態は、上下分割補強ロールの変形特性の同定方法に関するものである。なお、第2の形態においては下分割補強ロールの変形特性については触れていないが、下分割補強ロールの変形特性は、上分割補強ロールの変形特性ほど精度が要求されるものではなく、例えば設計段階で予想される計算値を用いることができる。あるいは、前記した上分割補強ロールの変形特性を同定するときには上下作業ロールたわみが梁理論から計算され、これを基準として変形特性同定用分割補強ロールの変形特性を同定できるので、これを下分割補強ロールの変形特性として代用してもよい。
さて、これから説明する第3の形態は、上分割補強ロールの変形特性のみならず下分割補強ロールの変形特性についても高精度に同定する方法であり、第2の形態において、上分割補強ロールの変形特性の同定作業が完了して、下ロールアセンブリに下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置を有する下分割補強ロールを組み込んだ後、すなわち、上ロールアセンブリには上分割補強ロールが組み込まれ、下ロールアセンブリには下分割補強ロールが組み込まれて、圧延を開始する前に、下分割補強ロールの変形特性を同定するものである。
第3の形態においては、上記説明したプロセスにより上下分割補強ロールの変形特性を同定した。
しかし、本発明に係る板圧延機は、荷重検出装置を配備しない下分割補強ロールを採用するところ、下分割補強ロールに荷重検出装置を配備しない場合には、下分割補強ロールの変形特性については、上分割補強ロールの変形特性のように、個々の分割補強ロールに作用する荷重によって個々の分割補強ロールの変位を表現するマトリクス形式の変形特性表現を用いて同定することはできない。
具体的には、キスロール締め込みデータから、まず上分割補強ロールの変形を計算し、次に、これに接触している上下作業ロールの変形を求め、最後に下作業ロールに接触している下分割補強ロールの変形を算出する。
そして、この下分割補強ロールの変形と略一致するような一本の仮想的な一体型補強ロール、換言すると、下分割補強ロールと力学的に等価である仮想的な一体型補強ロールの直径を求め、以後、計算上は当該ロール直径を有する一体型補強ロールとして扱う。
そして、これらの記録した荷重検出値から、下分割補強ロールと力学的に等価である仮想的な一体型補強ロールの直径、ならびに下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置の操作量を前記仮想的な一体型補強ロールの幅方向プロフィル効果に置換するための換算係数を演算する。
1−3 下補強ロール(一体型)
2−1 上作業ロール 2−2 下作業ロール
3 圧延材 4 上分割補強ロール荷重検出装置
5 上分割補強ロール偏心軸 6 上分割補強ロール偏心アーム
7 圧下位置制御手段 8 下分割補強ロール偏心軸
9 上分割補強ロールキャリッジ 10 上フレーム
11 主圧下装置 12 ミルハウジング
13 下分割補強ロールキャリッジ 14 上分割補強ロール圧下機構
Claims (7)
- (イ)上ロールアセンブリは軸方向に3分割以上に分割された上分割補強ロールが上作業ロールを支持し、下ロールアセンブリについても軸方向に3分割以上に分割された下分割補強ロールが下作業ロールを支持するロールアセンブリ構成で、
(ロ)上分割補強ロールは、個別に上分割補強ロール荷重検出装置と上分割補強ロール圧下機構の双方を有し、
(ハ)下分割補強ロールが、下分割補強ロールの幅方向プロフィルを制御する下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置を有する板圧延機であって、
(ニ)下作業ロールたわみの目標値を実現するための下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置の制御目標値を圧延条件に応じて演算する演算手段と、
(ホ)その演算された制御目標値に基づいて下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置を制御する制御手段と、
(へ)各々の上分割補強ロール荷重検出装置で測定された荷重検出値から、圧延材〜作業ロール間の幅方向圧延荷重分布、または当該幅方向圧延荷重分布と圧延機出側の幅方向板厚分布を推定する演算手段と、
(ト)所望の幅方向圧延荷重分布または幅方向板厚分布を達成するための各々の上分割補強ロール圧下機構の制御目標値を演算する演算手段と、
(チ)その演算された制御目標値に基づいて各々の上分割補強ロール圧下機構を制御する上圧下機構制御手段を備えることを特徴とする板圧延機。
- 上ロールアセンブリは軸方向に3分割以上に分割された上分割補強ロールが上作業ロールを支持し、下ロールアセンブリについても軸方向に3分割以上に分割された下分割補強ロールが下作業ロールを支持するロールアセンブリ構成で、
上分割補強ロールは、個別に上分割補強ロール荷重検出装置と上分割補強ロール圧下機構の双方を有し、
下分割補強ロールが、下分割補強ロールの幅方向プロフィルを制御する下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置を有する板圧延機の制御方法であって、
(A)上ロールアセンブリに上分割補強ロールを、下ロールアセンブリに下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置を有する下分割補強ロールを組み込む工程と、
(B)下作業ロールたわみの目標値を実現するための下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置の制御目標値を圧延条件に応じて演算する工程と、
(C)その演算された制御目標値に基づいて下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置を制御する工程と、
(D)各々の上分割補強ロール荷重検出装置で測定された荷重検出値から、圧延材〜作業ロール間の幅方向圧延荷重分布、または当該幅方向圧延荷重分布と圧延機出側の幅方向板厚分布を推定する工程と、
(E)所望の幅方向圧延荷重分布または幅方向板厚分布を達成するための各々の上分割補強ロール圧下機構の制御目標値を演算する工程と、
(F)その演算された制御目標値に基づいて各々の上分割補強ロール圧下機構を制御する工程を有することを特徴とする板圧延機の制御方法。
- 下作業ロールたわみの目標値は、圧延材の幅方向反り形状が平坦になることを目標として決定することを特徴とする請求項2に記載の板圧延機の制御方法。
- 下ロールアセンブリに下分割補強ロールを組み込む前に、個別に荷重検出装置を有する変形特性同定用分割補強ロールを下ロールアセンブリに組み込み、
次いで、上下作業ロールを接触させて少なくとも2水準以上の荷重レベルで締め込み、このときの上分割補強ロール荷重検出装置で測定された荷重検出値と変形特性同定用分割補強ロールが備える荷重検出装置で測定された荷重検出値を記録する操作を、上分割補強ロールの位置を変えて少なくとも2回以上繰り返し、これらの記録した荷重検出値から上分割補強ロールの変形特性を同定し、
次いで、下ロールアセンブリに組み込んだ変形特性同定用分割補強ロールを取り外して、下ロールアセンブリに下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置を有する下分割補強ロールを組み込み、
圧延材〜作業ロール間の幅方向圧延荷重分布を推定する工程において前記同定した上分割補強ロールの変形特性を用いることを特徴とする請求項2または3に記載の板圧延機の制御方法。
- 下ロールアセンブリに下分割補強ロールを組み込む前に、個別に荷重検出装置を有する変形特性同定用分割補強ロールを下ロールアセンブリに組み込み、
次いで、上下作業ロールを接触させて少なくとも2水準以上の荷重レベルで締め込み、このときの上分割補強ロール荷重検出装置で測定された荷重検出値と変形特性同定用分割補強ロールが備える荷重検出装置で測定された荷重検出値を記録する操作を、上分割補強ロールの位置を変えて少なくとも2回以上繰り返し、これらの記録した荷重検出値から上分割補強ロールの変形特性を同定し、
次いで、下ロールアセンブリに組み込んだ変形特性同定用分割補強ロールを取り外して、下ロールアセンブリに下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置を有する下分割補強ロールを組み込み、
次いで、上下作業ロールを接触させて少なくとも2水準以上の荷重レベルで締め込み、このときの上分割補強ロール荷重検出装置で測定された荷重検出値から下分割補強ロールの変形特性を同定し、
圧延材〜作業ロール間の幅方向圧延荷重分布を推定する工程において前記同定した上分割補強ロールの変形特性を用い、下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置の制御目標値を演算する工程において前記同定した下分割補強ロールの変形特性を用いることを特徴とする請求項2または3に記載の板圧延機の制御方法。
- 下分割補強ロールの変形特性については、制御のための演算上は負荷条件近傍において力学的に等価な挙動を示す一本の一体型補強ロールに置き換えるものとし、下分割補強ロールの変形特性を同定する工程においては、この等価一体型補強ロールとしての等価ロール直径を求める手続きを含むことを特徴とする請求項5に記載の板圧延機の制御方法。
- 下分割補強ロールの変形特性を同定する工程においては、上下作業ロールを接触させて少なくとも2水準以上の荷重レベルで締め込み、さらに下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置を操作して下分割補強ロールの幅方向プロフィルについても少なくとも2水準以上の荷重レベルで締め込み、このときの上分割補強ロール荷重検出装置で測定された荷重検出値から、下分割補強ロールに対して力学的に等価な挙動を示す一本の一体型補強ロールとしての等価ロール直径を求めるとともに、下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置の操作量をこの等価一体型補強ロールの幅方向プロフィル効果に置き換えるための換算係数を求め、これらを用いて下分割補強ロール幅方向プロフィル制御装置の制御目標値を演算することを特徴とする請求項6に記載の板圧延機の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008234070A JP5058923B2 (ja) | 2008-09-11 | 2008-09-11 | 板圧延機およびその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008234070A JP5058923B2 (ja) | 2008-09-11 | 2008-09-11 | 板圧延機およびその制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010064116A true JP2010064116A (ja) | 2010-03-25 |
JP5058923B2 JP5058923B2 (ja) | 2012-10-24 |
Family
ID=42190162
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008234070A Expired - Fee Related JP5058923B2 (ja) | 2008-09-11 | 2008-09-11 | 板圧延機およびその制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5058923B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106311762A (zh) * | 2016-08-26 | 2017-01-11 | 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 | 提高热轧薄带轧制稳定性的负荷分配方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0569010A (ja) * | 1991-09-10 | 1993-03-23 | Nippon Steel Corp | 板圧延機 |
JPH06262228A (ja) * | 1993-03-10 | 1994-09-20 | Nippon Steel Corp | 板圧延機の圧延制御方法 |
JP2002346615A (ja) * | 2001-05-24 | 2002-12-03 | Nippon Steel Corp | 板圧延機およびその零点調整方法 |
JP2003305506A (ja) * | 2002-04-12 | 2003-10-28 | Nippon Steel Corp | 反りが発生しない板圧延機およびその板圧延方法 |
JP2005118842A (ja) * | 2003-10-17 | 2005-05-12 | Nippon Steel Corp | 圧延機の変形特性同定方法 |
-
2008
- 2008-09-11 JP JP2008234070A patent/JP5058923B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0569010A (ja) * | 1991-09-10 | 1993-03-23 | Nippon Steel Corp | 板圧延機 |
JPH06262228A (ja) * | 1993-03-10 | 1994-09-20 | Nippon Steel Corp | 板圧延機の圧延制御方法 |
JP2002346615A (ja) * | 2001-05-24 | 2002-12-03 | Nippon Steel Corp | 板圧延機およびその零点調整方法 |
JP2003305506A (ja) * | 2002-04-12 | 2003-10-28 | Nippon Steel Corp | 反りが発生しない板圧延機およびその板圧延方法 |
JP2005118842A (ja) * | 2003-10-17 | 2005-05-12 | Nippon Steel Corp | 圧延機の変形特性同定方法 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106311762A (zh) * | 2016-08-26 | 2017-01-11 | 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 | 提高热轧薄带轧制稳定性的负荷分配方法 |
CN106311762B (zh) * | 2016-08-26 | 2018-06-26 | 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 | 提高热轧薄带轧制稳定性的负荷分配方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5058923B2 (ja) | 2012-10-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4452323B2 (ja) | 熱間での板圧延における圧延負荷予測の学習方法 | |
JP5631481B2 (ja) | 圧延制御装置、圧延制御方法および圧延制御プログラム | |
TWI483790B (zh) | 能源消費量預測裝置 | |
JP5257559B1 (ja) | 歪み演算方法及び圧延システム | |
JP4907311B2 (ja) | タンデム式圧延機の板厚制御装置 | |
JP5168170B2 (ja) | ローラ矯正における被矯正材の材料定数および矯正状態の推定方法ならびにローラレベラの操業方法 | |
JP4983589B2 (ja) | 冷間連続圧延設備の制御装置 | |
JP5058923B2 (ja) | 板圧延機およびその制御方法 | |
JP2007083260A (ja) | 金属板加工装置及びこれを用いた風車用ブレードの製造方法 | |
JP2022014800A (ja) | 金属帯の圧延制御方法、圧延制御装置、及び製造方法 | |
JP4276318B2 (ja) | 板圧延機と板圧延方法 | |
JP7092260B2 (ja) | 被圧延材の蛇行制御方法 | |
JP2007203303A (ja) | 冷間圧延における形状制御方法 | |
JP6057774B2 (ja) | 圧延機におけるミル伸び式の同定方法 | |
JP2016215241A (ja) | 圧延制御装置及び圧延制御方法 | |
JP2006082118A (ja) | 金属板材の圧延方法および圧延装置 | |
JP4813014B2 (ja) | 冷間タンデム圧延機の形状制御方法 | |
JP2843273B2 (ja) | 熱間圧延鋼板の形状予測方法 | |
JP2009505835A (ja) | 熱間圧延時に厚さのコントロールをするための方法 | |
JP2014000578A (ja) | ロール形状決定装置及びロール形状決定方法 | |
KR100832399B1 (ko) | 루퍼 하중차를 이용한 열연판 사행 제어방법 | |
JPH07265927A (ja) | 板クラウン予測モデルの修正方法 | |
KR20010060791A (ko) | 열연강판의 평탄도 추정 방법 | |
JP5000596B2 (ja) | 板圧延機およびその制御方法 | |
JP2004255438A (ja) | タンデム圧延機における被圧延材尾端部の板曲り防止方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100810 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120113 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120315 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120424 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120615 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120710 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120801 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810 Year of fee payment: 3 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |