JP2010062539A - マルチバンドギャップを備えるナノ結晶シリコン光電池及び低温多結晶シリコン薄膜トランジスタパネルにおけるその応用 - Google Patents

マルチバンドギャップを備えるナノ結晶シリコン光電池及び低温多結晶シリコン薄膜トランジスタパネルにおけるその応用 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明はマルチバンドギャップを備えるナノ結晶シリコン光電池を提供する。
【解決手段】本発明は光電池に関する。一つの実施例において、前記光電池は、第1導電層と、前記第1導電層上に形成されるN型ドープ半導体層と、前記N型ドープ半導体層上に形成される第1シリコン層と、前記第1シリコン層上に形成されるナノ結晶シリコン(nc−Si)層と、前記ナノ結晶シリコン層上に形成される第2シリコン層と、前記第2シリコン層上に形成されるP型ドープ半導体層、及び前記P型ドープ半導体層上に形成される第2導電層とを備える。第1シリコン層と第2シリコン層の一方がアモルファスシリコンにより形成され、もう一方が多結晶シリコンにより形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は光電池に関し、特に、マルチバンドギャップの光電変換層を有する光電池、及び低温多結晶シリコン薄膜トランジスタ(LTPS−TFT:low temperature polycrystalline silicon thin film transistor)またはアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(a−Si TFT:amorphous silicon thin film transistor)パネル内におけるその応用に関する。
太陽電池または光電池は、光電効果を利用して太陽エネルギー/または光エネルギーを電力に変換する半導体装置である。一般的に、太陽電池は、広い面積のP−N接合(p−n junction)により構成され、シリコン太陽電池を例に説明すると、一層のN型(負型)シリコンと一層のP型(正型)シリコンとを有し、前記P型シリコンが前記N型シリコンに直接接合して形成される。光エネルギーを持つ光子が前記太陽電池に入射する時、前記光子が前記シリコンのバンドギャップよりも低いエネルギーを有する場合、前記光子が前記シリコンを透過するかまたは表面で反射される。一方、前記光子の光エネルギーが前記シリコンのバンドギャップより高い場合、前記シリコンにより吸収され、シリコン半導体内に電子正孔対及び少しの熱量を生じる。
発生した正孔、および電子は、前記P−N接合の界面電場により正孔は前記P型シリコン層の陽極へ移動し、電子は前記シリコン太陽電池内の前記N型シリコン層の陰極へ移動して、電力を生じる。
太陽電池に用いられる材料は、シリコン、III−V族半導体(例えば、GaAs)、II−VI族半導体(例えば、CdS/CdTe)、有機/ポリマー材料及びその他を含む。そのうち、最も開発が進んでいるのが、単結晶シリコンウェハ型太陽電池、多結晶シリコン(poly−Si)薄膜型太陽電池及びアモルファスシリコン(a−Si)薄膜型太陽電池を含むシリコン太陽電池である。
III−V族半導体型太陽電池はゲルマニウム(Ge)基板上に形成され、且つ、高能率を有するが、コストが非常に高いため人工衛星及び光集積回路のみに運用され、コストの大部分は前記Ge基板が占める。
さらに、III−V族とII−VI族半導体型太陽電池は、簡単にシリコンをベースにしたCMOSや薄膜トランジスタ液晶表示装置(TFT−LCD)のガラスパネル及び低温多結晶シリコン(LTPS)と結合することが難しい。更に、III−V及びII−VI族半導体型太陽電池を製造する際、深刻な重金属汚染の問題が発生する。
また、アモルファスシリコン薄膜太陽電池のコストは高くないが、効率が低く安定性も高くない。
従って、現状シリコンウェハ型太陽電池が太陽電池市場の主流となっている。
太陽電池はエネルギー変換装置に属するので、その変換効率はCamot Limitにより、最大約85%と考えられる。現在まで市場における太陽電池の最高変換効率は約33%であり、これらの太陽電池の効率はまだ改善の余地がある。
理論的に、エネルギーが前記吸収材料のバンドギャップより低い光子は、材料に吸収されず、電子正孔対を生成することができない。従って、そのエネルギーは変換できず、前記吸収材料を透過するしかない。エネルギーが前記バンドギャップより高い光子に対して、前記バンドギャップより高い一部のエネルギーのみが有用な電子正孔対に変換されて出力する。さらに大きなエネルギーの光子が吸収される場合、前記バンドギャップより高い余分のエネルギーは前記キャリアの運動エネルギーに変換される。これらの余分の運動エネルギーは、キャリアの運動エネルギーが均衡速度まで緩められるにつれて、光子と格子の相互作用を通じて熱量に変換される。太陽スペクトルは約6000Kの黒体のスペクトルに近く、地球に届く多くの太陽輻射は、エネルギーが前記シリコンバンドギャップより高い光子により構成される。これらのエネルギーが比較的高い光子は、前記太陽電池により吸収されるが、これらの光子と前記シリコンバンドギャップの間のエネルギー差が格子振動(フォノン)を通じて熱量に変換し、有用な電力には変換されない。単一接合(単一バンドギャップ)太陽電池に対して、理論上の最高変換効率が約28%である。しかし、エネルギーが前記バンドギャップより高い光子のすべてのエネルギーを吸収することができないため、または、これら材料の自由キャリアの吸収によって、前記光子吸収の100%が電子正孔対に変換されないという材料の本質的な制限により、市場における単結晶シリコンと多結晶シリコン(poly−Si)太陽電池の平均変換効率は約15%にすぎない。
多重接合(或いはマルチバンドギャップ)太陽電池に対して、個々の単一接合の太陽電池をバンドギャップの逓減順に堆積(直列に接続)し、最上位(トップセル)の電池は高エネルギーの光子を捕獲し、且つ、余剰光子を通過させて、より低いバンドギャップの電池が吸収するようにする。マルチバンドギャップ(或いは多重接合)を利用して、前記バンド間のエネルギーの相互関係を軽減することができ、単一接合(単一バンドギャップ)太陽電池に比べて、格子振動(フォノン)の発生確率を減少させ、熱量の発生を抑え、光電変換効率を改善することができる。しかし、これらの直列に接続される太陽電池は、接合損失及び格子不整合などの問題がある。
従って、当該分野において、上記欠陥及び不完備を改善する課題が依然として残されている。
本発明の目的は、マルチバンドギャップを備えるナノ結晶シリコン光電池において、
当該技術分野における上記欠陥及び不備を解決し、接合損失及び格子不整合による光電変換効率を改善し、高性能な光電池を実現することである。
最近、高光電効率及びナノ構造が光吸収の波長可調整性を備えるため、量子ドット太陽電池、即ち、第3世代太陽電池が注目を浴びている。シリコンを使用する太陽電池に対して、一部の間接バンドギャップ半導体は、すでにナノ構造を利用して量子閉じ込め効果(quantum confinement effect)を実現している。5nmより小さい結晶或いはアモルファスシリコン(a−Si)のナノ構造を得るために、例えば量子井戸、量子細線及び量子ドットにより生じた量子閉じ込め効果の実現には、必ずエネルギーギャップがシリコンより大きい材料をマトリックス(マトリックス材)或いは障壁として利用しなければならない。周知のように、ナノ構造のサイズが小さくなるにつれて、光の吸収波長が短かくなる。これらのナノ構造において、量子ドット構造は高量子効率という利点がある。
シリコン量子ドットの太陽電池に対して、これらのシリコン量子ドットは、通常、酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNy)、炭化ケイ素(SiC)等の誘電体マトリックス内に埋め込まれる。これらのシリコン量子ドットは、広いマルチバンドギャップ(約4.leV〜1.2eV)構造を提供することができる。
本発明の一つの態様は、光電池または太陽電池に関する。一つの具体的な実施例において、前記光電池は第1導電層と、第1導電層上に形成されるN型ドープ半導体層と、前記N型ドープ半導体層上に形成される第1シリコン層と、前記第1シリコン層上に形成されるナノ結晶シリコン(nc−Si)層と、前記ナノ結晶シリコン層上に形成される第2シリコン層と、第2シリコン層上に形成されるP型ドープ半導体層と、前記P型ドープ半導体層上に形成される第2導電層と、を備える。
一つの具体的な実施例において、第1シリコン層と第2シリコン層の一方が、アモルファスシリコン(a−Si)により形成され、且つ、第1シリコン層と第2シリコン層のもう一方が、多結晶シリコン(poly−Si)により形成される。前記N型ドープ半導体層は、N型ドープシリコンにより形成され、且つ、前記P型ドープ半導体層は、P型ドープシリコンにより形成される。
前記ナノ結晶シリコン層は、大きさが約1〜20nmの複数のナノ結晶シリコンを有する。
第1導電層と第2導電層の内、少くとも一つが透明導電材料により形成される。前記透明導電材料は、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化インジウム・酸化亜鉛(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ハフニウム酸化物(HfO)或いはこれら化合物の組み合わせであってもよい。
本発明のもう一つの態様は、光電池を製造する方法に関する。一つの具体的な実施例において、前記方法は、基板を提供するステップと、前記基板上に第1導電層を形成するステップと、前記第1導電層上にN型ドープ半導体層を形成するステップと、前記N型ドープ半導体層上に第1シリコン層を形成するステップと、前記第1シリコン層上にナノ結晶シリコン層を形成するステップと、前記ナノ結晶シリコン層上に第2シリコン層を形成するステップと、前記第2シリコン層上にP型ドープ半導体層を形成るステップと、前記P型ドープ半導体層上に第2導電層を形成するステップと、を備える。
一つの具体的な実施例において、前記ナノ結晶シリコン層を形成するステップは、第1シリコン層上にSiリッチ(Si−rich)誘電体層を形成し、且つ、前記Siリッチ誘電体層をレーザーアニーリングすることにより、その中に複数のナノ結晶シリコンを形成する工程を含む。
一つの具体的な実施例において、前記N型ドープ半導体層は、N型ドープシリコンにより形成され、且つ、前記P型ドープ半導体層は、P型ドープシリコンにより形成される。前記ナノ結晶シリコン層は、大きさが約1〜20nmの複数のナノ結晶シリコンを有する。第1シリコン層と第2シリコン層の内の一つがアモルファスシリコンにより形成され、もう一つが多結晶シリコンにより形成される。
第1導電層と第2導電層のうち、少くとも一方が透明導電材料により形成される。前記透明導電材料は、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化インジウム・酸化亜鉛(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ハフニウム酸化物(HfO)或いはこれら化合物の組み合わせであってもよい。
本発明のもう一つの態様は光電池に関する。一つの具体的な実施例において、前記光電池は、第1導電層、第2導電層及び光電変換層を備え、そのうち、前記光電変換層は第1導電層と第2導電層との間に形成される。前記光電変換層は、マルチバンドギャップを備える。第1導電層と第2導電層のうち、少くとも一つが透明導電材料により形成される。一つの具体的な実施例において、前記光電池は、更にN型ドープ半導体層とP型ドープ半導体層を備える。N型ドープ半導体層は、前記第1導電層と光電変換層との間に形成され、P型ドープ半導体層は、前記第2導電層と光電変換層との間に形成される。
一つの具体的な実施例において、前記光電変換層は、アモルファスシリコン(a−Si)層、多結晶シリコン(poly−Si)層及び前記アモルファスシリコン層とポリシリコン層との間に形成されるSiリッチ誘電体層を含む。前記Siリッチ誘電体層の材料は、Siリッチ酸化物、Siリッチ窒化物、Siリッチ窒素酸化物、Siリッチ炭化物或いはこれら化合物の組み合わせであってもよい。前記Siリッチ誘電体層は、大きさが約1〜20nmの複数のナノ結晶シリコンを有するナノ結晶シリコン層を含む。
もう一つの具体的な実施例において、前記光電変換層は、第1導電層上に形成され、且つ屈折率n1を有する第1Siリッチ誘電体層、及び第1Siリッチ誘電体層上に形成され、且つ屈折率n2を有する第2Siリッチ誘電体層を含み、そのうち、n2<n1である。一つの具体的な実施例において、前記光電変換層は、更に第2Siリッチ誘電体層と第2導電層との間に形成され、且つ屈折率n3を有する第3Siリッチ誘電体層を含み、そのうち、n3<n2<n1である。各第1Siリッチ誘電体層、第2Siリッチ誘電体層及び第3Siリッチ誘電体層の構成材料は、Siリッチ酸化物、Siリッチ窒化物、Siリッチ窒素酸化物、Siリッチ炭化物或いはこれら化合物の組み合わせであってもよい。その他の具体的な実施例において、前記光電変換層は、アモルファスシリコン層及び多結晶シリコン層も含み、前記第1Siリッチ誘電体層と第2Siリッチ誘電体層は、前記アモルファスシリコン層と多結晶シリコン層との間に形成される。
本発明のもう一つの態様は、光電池の製造する方法に関する。具体的な実施例において、前記方法は、基板を提供するステップと、前記基板上に第1導電層を形成するステップと、第1導電層上にマルチバンドギャップを備える光電変換層を形成するステップと、前記光電変換層上に第2導電層を形成するステップとを含む。
さらに、前記方法は、第1導電層と前記光電変換層との間にN型ドープ半導体層を形成するステップ、及び第2導電層と前記光電変換層との間にP型ドープ半導体層を形成するステップも含む。
一つの具体的な実施例において、前記光電変換層を形成するステップは、第1導電層上に第1シリコン層を形成する工程と、第1シリコン層上にSiリッチ誘電体層を形成する工程と、前記Siリッチ誘電体層上に第2シリコン層を形成する工程とを含む。第1シリコン層と第2シリコン層の一方がアモルファスシリコン層を含み、もう一方が多結晶シリコン層を含む。前記Siリッチ誘電体層を形成するステップは、前記Siリッチ誘電体層をレーザーアニーリングすることで、その中に複数のナノ結晶シリコンを形成する工程を更に含む。
もう一つの具体的な実施例において、前記光電変換層を形成するステップは、屈折率n1を有する第1Siリッチ誘電体層を第1導電層上に形成される工程、及び屈折率n2を有する第2Siリッチ誘電体層を第1Siリッチ誘電体層上に形成される工程を含む。一つの具体的な実施例において、前記光電変換層を形成するステップは、屈折率n3を有する第3Siリッチ誘電体層を第2Siリッチ誘電体層と第2導電層との間に形成される工程を更に含み、そのうち、n3<n2<n1である。
本発明のもう一つの態様は、LCDドライバーにより駆動操作され、且つ、バックライトにより照明されることができる液晶表示パネル(LCD panel:liquid crystal display panel)に関する。具体的な実施例において、前記液晶表示パネルは、関連情報を表示する表示領域、及び前記表示領域を取り囲む領域内に設置され、光線の下に露出されて、前記光線の光学エネルギーを電気エネルギーに変換する光電池を有し、前記電気エネルギーは駆動電力として前記LCDドライバーに供給される。前記光電池は、第1導電層、第2導電層及び第1導電層と第2導電層との間に形成される光電変換層を含み、そのうち、前記光電変換層はマルチバンドギャップを備える。一つの具体的な実施例において、前記表示領域は、複数の多結晶シリコン薄膜トランジスタ(LTPS−TFT:low temperature polycrystalline silicon thin film transistor)またはアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(a−Si TFT:amorphous silicon thin film transistor)を備える。
一つの具体的な実施例において、前記光電変換層は、アモルファスシリコン層、多結晶シリコン層及び前記アモルファスシリコン層と前記多結晶シリコン層との間に形成されるSiリッチ誘電体層を含む。前記Siリッチ誘電体層は、Siリッチ酸化物、Siリッチ窒化物、Siリッチ窒素酸化物、Siリッチ炭化物或いはこれらの組み合わせ材料により形成される。一つの具体的な実施例において、前記Siリッチ誘電体層は、大きさが約1〜20nmの複数のナノ結晶シリコンを有するナノ結晶シリコン層を備える。
その他の具体的な実施例において、前記光電変換層は、第1導電層上に形成され、且つ屈折率n1を有する第1Siリッチ誘電体層、及び第1Siリッチ誘電体層上に形成され、且つ屈折率n2を有する第2Siリッチ誘電体層を含み、そのうち、n2<n1である。前記光電変換層は、第2Siリッチ誘電体層と第2導電層との間に形成され、且つ屈折率n3を有する第3Siリッチ誘電体層を更に含むことも可能であって、そのうち、n3<n2<n1である。
本発明のもう一つの態様は、LCDドライバーにより駆動、操作され、且つ、バックライトにより照明することができる液晶表示パネルを製造する方法に関する。具体的な実施例において、前記方法は、基板を提供するステップと、前記基板上に表示領域を形成するステップと、前記基板上における前記表示領域を取り囲む領域内で光電池を形成し、且つ光に露出させるステップとを含む。このように、前記光電池が光の光学エネルギーを受けとった場合、前記光学エネルギーを電気エネルギーに変換し、駆動電力として前記LCDドライバーに供給する。前記光電池を形成するステップは、第1導電層を形成する工程、第2導電層を形成する工程、及び第1導電層と第2導電層との間にマルチバンドギャップを備える光電変換層を形成する工程を含む。
一つ具体的な実施例において、前記光電変換層を形成するステップは、第1導電層上に第1シリコン層を形成する工程と、第1シリコン層上にSiリッチ誘電体層を形成する工程、及びレーザーアニーリングした前記Siリッチ誘電体層に第2シリコン層を形成する工程とを含む。第1シリコン層と第2シリコン層の一方がアモルファスシリコン層を含み、もう一方が多結晶シリコン層を含む。一つの具体的な実施例において、前記Siリッチ誘電体層を形成するステップは、更に、前記Siリッチ誘電体層をレーザーアニーリングして、その中に複数のナノ結晶シリコンを形成する工程を含む。
その他の具体的な実施例において、前記光電変換層を形成するステップは、第1導電層上に屈折率n1を有する第1Siリッチ誘電体層を形成する工程、及び第1Siリッチ誘電体層に、屈折率n2を有する第2Siリッチ誘電体層を形成する工程を含む。また、前記光電変換層を形成するステップは、前記第2Siリッチ誘電体層と第2導電層との間に、屈折率n3を有する第3Siリッチ誘電体層を更に形成する工程を含み、そのうち、n3<n2<n1である。
本発明のもう一つの態様は、マトリックス状に配列される複数の画素を有する表示パネルに関する。各画素は、関連情報を表示するためのアクティブ領域、1つ或いは複数のスイッチ素子を有するスイッチ領域及び前記アクティブ領域とスイッチ領域との間に形成される光電池を含み、そのうち、前記光電池はマルチバンドギャップを有する光電変換層を備える。
具体的な実施例において、前記光電変換層は、アモルファスシリコン層、多結晶シリコン層及び前記アモルファスシリコン層と前記多結晶シリコン層との間に形成されるSiリッチ誘電体層を含む。前記Siリッチ誘電体層は大きさが約1〜20nmの複数のナノ結晶シリコンを有するナノ結晶シリコン層を含む。
本発明のもう一つの態様は、表示パネルを製造する方法に関する。具体的な実施例において、前記方法は、基板を提供するステップと、前記基板上にマトリックス状に複数の画素を形成するステップとを含む。そのうち、各画素に、マルチバンドギャップを有する光電変換層を備える光電池を含む。
具体的な実施例において、前記複数の画素を形成する方法は、(a)前記基板上のゲートラインに電気的結合される複数のゲート電極を形成し、前記複数のゲート電極は空間的互いに離れ、且つ、各一対の隣接するゲート電極の間には、アクティブ領域、スイッチ領域及び光電池を定義するステップ、(b)前記複数のゲート電極及び前記基板の残りの領域上にゲート絶縁層を形成するステップ、(c)前記ゲート絶縁層にアモルファスシリコン層を形成し、各スイッチ領域内の各ゲート電極をカバーするステップ、(d)前記アモルファスシリコン層上に不純物をドープしたアモルファスシリコン層を形成するステップ、(e)前記不純物をドープしたアモルファスシリコン層及び前記ゲート絶縁層の残りの領域上に第1導電層を形成するステップ、(f)各光電池領域の第1導電層上にSiリッチ誘電体層を設けるステップ、(g)各スイッチ領域内にソース電極とドレイン電極を形成することにより、前記基板上に薄膜トランジスタのアレーを形成するステップ、(h)第1導電層上に前記薄膜トランジスタレーと前記Siリッチ誘電体層をカバーするパッシベーション層を形成するステップ、(i)ビア(via)を前記スイッチ領域と前記光電池領域内の前記パッシベーション層上に形成するステップ、及び(j)前記スイッチ領域と前記光電池領域との間の領域に第1部分と第2部分を備える第2導電層を形成し、これにより、第1部分が、各スイッチ領域において前記ビアを通じて前記薄膜トランジスタのドレイン電極と接続され、他方第2部分は前記光電池領域内の前記Siリッチ誘電体層の上に形成されるステップを含む。
前記複数の画素を形成するステップは、更に、前記Siリッチ誘電体層をレーザーアニーリングして、その中に複数のナノ結晶シリコンを形成する工程を含む。
具体的な実施例において、前記ゲート絶縁層は、酸化シリコン、窒化シリコン或いは窒素酸化シリコンにより形成される。前記不純物をドープしたアモルファスシリコン層は、n+ドープのアモルファスシリコン或いはp+ドープのアモルファスシリコンを含む。前記パッシベーション層を形成する誘電体材料は、酸化シリコン或いは窒化シリコンを含む。第1導電層と第2導電層のうち、少くとも一つが透明である。一つの具体的な実施例において、第2導電層は、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化インジウム・酸化亜鉛(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ハフニウム酸化物(HfO)或いはこれら化合物の組み合わせにより形成することが可能である。
図面を参照しながら開示した下記好適な実施例を通じて、本発明の旨及びその他の範囲を理解することができる。然し、開示された革新的な新概念の精神及び範疇を逸脱しない限り、変更と修正を加えることも可能である。
添付された図面は、本発明の一つ或いは複数の具体的な実施例を説明するとともに、本発明に開示された内容と結びつけて本発明の解釈に用いられる。すべての図面において、同一の参考符号を利用して同一或いは類似の部分を示す。
本発明の具体的な実施例による光電池を示す断面図である。 本発明の具体的な実施例により複数のレーザー誘起ナノ結晶シリコンを有するSiリッチ誘電体層を備える光電池を製造する処理過程を示す図であり、中で、(A)は、第1導電層上にSiリッチ誘電体層を形成するステップを示し、(B)は、前記Siリッチ誘電体層をレーザーアニーリングすることにより複数のナノ結晶シリコンを形成するステップを示し、(C)は、前記Siリッチ誘電体層上に第2導電層を形成するステップを示す。 レーザー誘起ナノ結晶シリコンの特性を示し、(A)は、TEM画像であって、ナノ結晶シリコンの大きさを示し、(B)は、レーザー誘起ナノ結晶シリコン内のナノ結晶体の大きさ分布を示す。 本発明の具体的な実施例による光電池を示す断面図である。 前記光電池の入射白色光に対する光電流応答を示す図である。 異なるパワー密度でSiリッチ酸化シリコン層に対してレーザーアニーリングする場合の当該光電池の入射白色光に対するフォトルミネセンス応答を示す図である。 本発明の具体的な実施例による光電池の電流電圧特性を示す図である。 本発明の具体的な実施例による複数の狭い領域に分けられたマルチバンドギャップを備える光電池のスペクトル特性を示す図である。 本発明の具体的な実施例による光電池を示す断面図である。 本発明の他の具体的な実施例による光電池を示す断面図である。 (A)と(B)は、本発明の具体的な実施例による一つまたは複数のナノ結晶シリコン光電池を融合した表示パネルを示す図である。 本発明の具体的な実施例による複数のナノ結晶シリコン光電池を融合した低温多結晶シリコンパネルを示す断面図である。 本発明の他の具体的な実施例による複数のナノ結晶シリコン光電池を融合した低温多結晶シリコンパネルを示す断面図である。 (A)〜(F)は、本発明の具体的な実施例による複数のナノ結晶シリコン光電池を融合した低温多結晶シリコンパネルを製造するための処理を示す図である。
本明細書で使われる「太陽電池」は「光電池」と同義語であり、二つとも光電効果を利用して太陽エネルギー/光エネルギーを電力に変換する装置を示す。
以下、様々な略称と略語が使われるが、「nc−Si」はナノ結晶シリコンであり、「a−Si」はアモルファスシリコン、「poly−Si」は多結晶シリコン、「Si−rich」はSiリッチ、「LTPS」は低温多結晶シリコン、「TFT」は薄膜トランジスタ、「PECVD」はプラズマ化学気相成長法、「ELA」はエキシマレーザーアニーリングであり、「CLC」は連続発振レーザー結晶体である。
以下、図1〜図14を参照しながら、本発明の具体的な実施例を詳しく説明する。本発明の目的に基づき、以下に説明するような一般的な、具体的な実施例のように一様態において本発明はマルチバンドギャップ(multi−band gap)を備えるナノ結晶シリコンの光電池及び低温多結晶シリコン薄膜トランジスタ(LTPS−TFT)パネルにおけるその応用に関する。
図1は、本発明の具体的な実施例による光電池100を示す。この例示の具体的な実施例において、光電池100は、一つの第1導電層110、一つの第1導電層110上に形成されるSiリッチ誘電体層140及び一つのSiリッチ誘電体層140上に形成される第2導電層170を備える。Siリッチ誘電体層140は、PECVDを利用して成膜させることができる。前記Siリッチ誘電体に対する成膜工程において、シラン(SiH4)と一酸化二窒素(N2O)(もしくはアンモニアNH3または窒素N2)ガスの比率例を調整することにより、必要な屈折率範囲のSiリッチ誘電体層を得ることができる。このSiリッチ誘電体層の屈折率の範囲は、誘電体層内のシリコンのリッチ度を示す。適切なレーザーアニーリングによって、Siリッチ誘電体層140内の余分なシリコン原子を分離、集め、且つナノ結晶シリコンに変換することにより、ナノ結晶Siリッチ誘電体層(ナノ結晶シリコン層)を形成する。このようにして、異なる屈折率(1.6〜3.7)、異なる厚さ(50〜500nm)及び異なる大きさ(1〜20nm)を有するナノ結晶シリコン145のSiリッチ誘電体層を製造することができる。異なる半導体材料の融点及びエネルギー吸収効率レベルの変化により、レーザー結晶の多結晶シリコンまたはアモルファスシリコン薄膜を利用しても複数のレーザー誘起ナノ結晶シリコンを形成することができる。
従って、前記レーザー結晶処理によって、光電池100に約300〜1000n m波長範囲の光線を吸収させるマルチバンドギャップ光吸収構造が構成される。
Siリッチ誘電体層140は、Siリッチ酸化物(SiOx)、Siリッチ窒化物(SiNy)、Siリッチ窒素酸化物(SiOxNy)、Siリッチ炭化物(SiCxz)を含むものまたはこれら材料の組み合わせにより形成され、そのうち、0<x<2.0<y<1.34、且つ、0<z<1である。Siリッチ誘電体層140は、単層或いは多層構造に形成することができる。単層或いは多層構造にかかわらず、Siリッチ誘電体層140は、Siリッチ酸化物薄膜、Siリッチ窒化物薄膜及びSiリッチ窒素酸化物薄膜の三者中の少くとも一つを含む。
第1導電層110と第2導電層170は、金属、金属酸化物或いはこれら材料の任意の組み合わせにより形成することができる。前記材料は、アルミニウム、銅、銀、金、チタン、モリブデン、リチウム、タンタル、ネオジム、タングステン、合金、その他或いはこれら材料の組み合わせを含む反射材料により形成することができる。前記金属酸化物は、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化インジウム・酸化亜鉛(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ハフニウム酸化物(HfO)等を含む透明導電材料により形成することができる。前記金属は、これら反射材料とこれら透明導電材料の組み合わせであっても良い。実施にあたって、第1導電層と第2導電層のうち少なくとも一つが透明導電材料、例えばITO、IZO、AZO、HfO等により製造される。周りの光線が前記透明導電材料を透過して前記Siリッチ誘電体層(感光領域)に届くことができる。
実際、Siリッチ誘電体層140上には、層間誘電体層(UHA層)180が形成されている。続いて、パターン形成/マスク処理を誘電体層180に適応して、その中にビアホール或いは接触孔181を形成する。第2導電層170が、ビアホール或いは接触孔181を貫通してSiリッチ誘電体層140上に形成される。
個別の単一接合光電池をバンドギャップの逓減順に堆積する従来の多重接合(直列に接続)光電池に比べて、単一接合を有するマルチバンドギャップSiナノ結晶光電池は様々な利点を有する。前記従来の多重接合ユニット装置において、最上部のユニットは、高エネルギーの光子を捕獲し、比較的に低いバンドギャップのユニットが吸収できる余剰の光子を通過させる。ただし、これらの直列に接続された光電池は、接合損失及び格子不整合などの欠点があるため、光電変換効率を低下させる。マルチバンドギャップ吸収材料を備える光電池は、より有効に太陽スペクトルを変換することができる。マルチバンドギャップを利用することにより、太陽スペクトルはもっと細かい部分に分割して吸収することができ、各部分に対する熱力学効率の上限が更に高い。
図2は、本発明の一つの具体的な実施例による光電池200の製造処理を示す図である。先に、図2Aに示すように、第1導電層210上にSiリッチ誘電体層240を形成する。次に、図2Bに示すように、Siリッチ誘電体層240にレーザー292のビームを照射することにより、その中に複数のナノ結晶シリコン245を形成させる。続いて、図2Cに示すように、Siリッチ誘電体層240上に第2導電層270(透明層)を形成する。
プラズマ化学気相成長(PECVD)処理により、約1トル(torr)の低圧、且つ、約400℃より低い温度の条件で、第1導電層210上にSiリッチ誘電体層240を形成することができる。具体的な実施例において、Siリッチ誘電体層240は、約200℃〜400℃或いは約350℃〜400℃の温度範囲内に形成することができ、好ましくは約370℃の温度で形成することである。通常の温度範囲に対して、およそ13秒〜250秒、好ましくは約25秒〜125秒で、約50nm〜約1000nmの必要な厚さのSiリッチ誘電体層240を形成する。Siリッチ誘電体層240を形成する処理期間において、シリコン含有比率SiH4/N2Oを調整することにより、Siリッチ誘電体層240の屈折率を制御することができる。具体的な実施例において、シリコン含有比率SiH4/N2Oを、約1:10〜10:1の範囲で調整することで、屈折率を少なくとも約1.47〜3.7の範囲内にさせ、好ましくは、前記シリコン含有比率を約1:5〜10:1の範囲内にさせて、屈折率を少なくとも約l.7〜3.7の範囲内にする。Siリッチ誘電体層240はその他の方法または処理により形成してもよい。
例えば、エキシマレーザーアニーリング(ELA:excimer laser annealing)により、Siリッチ誘電体層240のレーザーアニーリングを実現することができる。温度が400℃より低い温度で、調整可能な周波数、且つ調整可能なレーザーパワーを有するエキシマレーザーを利用することができる。具体的な実施例において、前記ELAは、約1気圧(760トル)或いは約1×l03Paの圧力と、約400℃より低い温度で実行される。その他の具体的な実施例において、室温、即ち約20〜25℃で前記ELAを実行する。対応のパラメーターを備えるその他の種類のレーザーアニーリングを利用して本発明を実施してもよい。
前記レーザー波長とレーザーパワーレベルを調整することにより、必要な径のレーザー誘起ナノ結晶シリコンを生成することができる。異なるレーザー種類、例えば、ELA、連続発振レーザー結晶化(CLC:continuous−wave laser crystallization)、固体CWグリーンレーザー等に対して、レーザーの波長は約266〜1024nmの範囲にある。必要なレーザー誘起ナノ結晶シリコンの直径が約1〜20nmの範囲内であって、好ましくは、約3〜6nmの範囲である。具体的な実施例において、波長が約266〜532nmの範囲内で、好ましくは、約308nmで、Siリッチ誘電体層240のELAを実行する。Siリッチ誘電体層240のELAは、通常、レーザーパワーが約70〜440mJ/cm2の範囲、好ましくは、約70〜200mJ/cm2の範囲で実行される。他の具体的な実施例において、例えば、波長が約532〜1024nmの範囲でSiリッチ誘電体層240のCLCを実行する。その他の具体的な実施例においては、例えば、波長が約532nmの固体CWグリーンレーザーでSiリッチ誘電体層240にアニールを実行する。しかし、前記レーザーパワーが約200mJ/cm2を超える場合、Siリッチ誘電体層240の下にある第1導電層が破壊または剥離される。約4nm〜10nmの範囲にある比較的大きいレーザー誘起ナノ結晶シリコンを備えるSiリッチ誘電体層240を生成するために、好ましくは、レーザーパワーが約200〜440mJ/cm2の範囲でSiリッチ誘電体層240のエキシマレーザーアニーリングを実行することがよい。また、約2nm〜6nmの範囲にある比較的小さいレーザー誘起ナノ結晶シリコンを備えるSiリッチ誘電体層240を生成するために、好ましくは、レーザーパワーが約70〜200mJ/cm2の範囲でSiリッチ誘電体層240のELAを実行することが良い。Siリッチ誘電体層240内のレーザー誘起ナノ結晶シリコン245の密度は、約1×1011/cm2〜1×1012/cm2の範囲にあることが好ましい。
図3はレーザー誘起ナノ結晶シリコンの特性を示す。(A)は、これらのナノ結晶シリコンの大きさを示す透過型電子顕微鏡(TEM)の画像であって、(B)は、直径が約4nmのところでピークを有するレーザー誘起ナノ結晶シリコン内のナノ結晶の大きさの分布を示す図である。
また、図2Cを参照すると、この具体的な実施例において、第2導電層270は透明である。光線295の入射ビームが透明層270を透過して、複数のレーザー誘起ナノ結晶シリコン245を備えるSiリッチ誘電体層240に届くと、Siリッチ誘電体層240のマルチバンドギャップと等しいまたは大きいエネルギーを有するビームの光子が吸収される。従って、Siリッチ誘電体層240内に正孔(h+)と電子(e−)対が生じる。生じた正孔(h+)と電子(e−)は、それぞれ第2導電層270と第1導電層210の方向に移動し通過する。負荷が第1導電層210と第2導電層270に接続されると、電流が前記負荷を流れる。つまり、入射光295の光子エネルギーが光電池200を通じて電力に変換される。
さらに、第1導電層210は透明導電材料により構成されてもよい。
上記したステップは、順次に実行しなくてもよく、前記処理も本発明を実施する唯一の方法ではない。
例えば、基板を提供し、前記基板上に第1導電層を形成して、該第1導電層上にSiリッチ誘電体層を形成し、該Siリッチ誘電体層上に第2導電層を形成することによって光電池を製造することができる。その後、前記Siリッチ誘電体層をレーザーアニーリングすることにより複数のナノ結晶シリコンを形成する。一つの具体的な実施例において、第2導電層の上部からレーザー光線を前記Siリッチ誘電体層に導いて、前記レーザーアニーリングを実行する。その他の具体的な実施例において、前記基板と第1導電層は、透明導電材料により製造されて、前記基板の底部から直接レーザー光線を前記Siリッチ誘電体層に導くことにより前記レーザーアニーリングを実行する。代替の具体的な実施例において、前記光電池の上部と底部から二つのレーザー光線をそれぞれ前記Siリッチ誘電体層に導くことによりレーザーアニーリングを実行する。
図4は本発明の具体的な実施例による光電池バッテリー400を示す。光電池バッテリー400は、光電池401を含み、光電池401に入射された光線495の光子エネルギーを電力に変換するのに用いられる。光電池401は、第1導電層410、第2導電層470及び第1導電層410と第2導電層470との間に形成される一つのSiリッチ誘電体層440を備える。Siリッチ誘電体層440は、複数のマルチバンドギャップを有するレーザー誘起ナノ結晶シリコン445を備える。更に、光電池バッテリー400は、第1導電層410と第2導電層470との間に電気的結合され、電力の貯蓄に用いられる充電式バッテリー480を備える。さらに、光電池401と充電式バッテリー480との間に一つの電流計485が接続されている。光電池401は上記処理により製造することができる。
また、充電式バッテリー480の替わりに負荷例えば抵抗を使用する場合、図4に示される配置は光検出器としても利用できる。
図5における曲線510は、Siナノ結晶SiOx光電変換(感光)層を備える光電池が太陽光等の白色光の入射光線に対するスペクトル反応を示す。前記光電池の白色光子に対する反応特性(400〜650nm)は、前記光電池のSiナノ結晶のマルチバンドギャップに基づいている。
図6はSiリッチ酸化シリコン(Si−rich SiOx)層に対して異なるパワー密度でレーザーアニーリングを行った場合、白色の入射光に対する光電池のフォトルミネセンス反応を示す。曲線610、620、630と640は、それぞれレーザーエネルギがー300mJ/cm2、350mJ/cm2、400mJ/cm2と440mJ/cm2の時のフォトルミネセンス反応を示す。
図7は、本発明の具体的な実施例による光電池の電流電圧特性を示す。曲線710と720は、それぞれ光電池の暗電流と光電流を示す。該光電特性から、研究・開発された光電池は、従来のP−I−N(正一真性一負)ダイオードより高い感度及び同程度の暗電流レベルを簡単に得られることが分かる。
図8は、本発明の具体的な実施例によるマルチバンドギャップを備える光電池のスペクトル特性を示す。前記マルチバンドギャップは、複数の狭い領域に分けられ、それぞれの領域は電力に光電変換される光波長範囲に対応する。
図9は、本発明の具体的な実施例による光電池900を示す断面図である。具体的な実施例において、光電池900は、第1導電層910と、第1導電層910上に形成される第1半導体層920と、第1半導体層920上に形成される第1Siリッチ誘電体層930と、第1Siリッチ誘電体層930上に形成される第2Siリッチ誘電体層940と、第2Siリッチ誘電体層940上に形成される第2半導体層960と、第2半導体層960上に形成される第2導電層970とを備える。
具体的な実施例において、第1半導体層920と第2半導体層960のうち、一つがN型ドープ半導体層であって、もう一つがP型ドープ半導体層である。例えば、第1半導体層920がN型ドープ半導体層であって、第2半導体層960がP型ドープ半導体層である。前記N型ドープ半導体層はN型ドープシリコンを含み、且つ、前記P型ドープ半導体層はP型ドープシリコンを含む。また、その他の半導体材料を用いて本発明を実現することもできる。N型ドープ半導体層920及びP型ドープ半導体層960は、例えば注入プロセス、PECVDプロセス等の標準処理により形成されることができる。
その他の具体的な実施例において、第1半導体層920と第2半導体層960のうちの一つがアモルファスシリコンにより形成され、もう一つが多結晶シリコンにより形成される。例えば、第1半導体層920が多結晶シリコンにより形成されると、第2半導体層960がアモルファスシリコンにより形成される。第1半導体層920と第2半導体層960は、微結晶シリコン、単結晶シリコン或いはこれら材料の任意の組み合わせにより形成することができる。
第1Siリッチ誘電体層930は屈折率n1を有し、且つ、第2Siリッチ誘電体層940は屈折率n2を有し、ここで、n2<n1である。第1Siリッチ誘電体層930及び第2Siリッチ誘電体層940のうち少くとも一つが複数のマルチバンドギャップを有するナノ結晶シリコンを備える。上述したレーザーアニーリング処理或いはCVD処理を用いて、複数のナノ結晶シリコンを形成することができる。第1Siリッチ誘電体層930と第2Siリッチ誘電体層940の形成材料は、同一の材料または全く異なる材料、例えばSiリッチ酸化物、Siリッチ窒化物、Siリッチ窒素酸化物等であってもよい。具体的な実施例において、第1Siリッチ誘電体層930と/または第2Siリッチ誘電体層940が、マルチバンドギャップを有するナノ結晶シリコン層(ナノ結晶Siリッチ誘電体層)である。
第1導電層910と第2導電層970は、金属、金属酸化物或いはこれら材料の任意の組み合わせにより形成されることができる。前記材料は、アルミニウム、銅、銀、金、チタン、モリブデン、リチウム、タンタル、ネオジム、タングステン、合金、その他或いはこれら材料の任意の組み合わせを含む反射材料であってもよい。前記金属酸化物は、ITO、IZO、AZO、HfO等を含む透明導電材であってもよい。前記材料は、反射材料と透明導電材の組み合わせであってもよい。実施にあたって、少なくとも第1導電層と第2導電層の一方が透明導電材料、例えばITO、IZO、AZO、HfO等により製造される。前記具体的な実施例において、第2導電層970が、透明導電材料により製造される透明導電材層であることが好ましい。
図10は、本発明の具体的な実施例による光電池1000を示す。具体的な実施例において、光電池1000は、第1導電層1010と、第1導電層1010上に形成されるN型ドープ半導体層1020と、N型ドープ半導体層1020上に形成される光電変換層1001と、光電変換層1001上に位置するP型ドープ半導体層1060と、P型ドープ半導体層1060上に位置する第2導電層1070と、を備える。
N型ドープ半導体層1020はN型ドープシリコンを含み、P型ドープ半導体層1060はP型ドープシリコンを含む。
光電変換層1001は、複数のマルチバンドギャップを有するナノ結晶シリコンを備える。具体的な実施例において、光電変換層1001は、前記マルチバンドギャップを有する単層を備える。前記単層は、複数のマルチバンドギャップを有するシリコンナノ結晶体を備えるナノ結晶シリコンにより形成される。その他の具体的な実施例において、光電変換層1001は、少なくとも一層のマルチバンドギャップを有する複数のナノ結晶シリコン層を含む多層構造を含む。
前記多層構造について、一つの具体的な実施例において、光電変換層1001は、N型ドープ半導体層1020上に形成される第1Siリッチ誘電体副層1030と、第1Siリッチ誘電体副層1030上に形成される第2Siリッチ誘電体副層1040と、第2Siリッチ誘電体副層1040上に形成される第3Siリッチ誘電体副層1050とを備える。各第1Siリッチ誘電体副層1030、第2Siリッチ誘電体副層1040及び第3Siリッチ誘電体副層1050は、それぞれ対応する屈折率n1、n2及びn3を有し、n3<n2<n1である。代わりの具体的な実施例において、第1Siリッチ誘電体副層1030と第3Siリッチ誘電体副層1050は交換可能である。具体的な実施例において、各第1Siリッチ誘電体副層1030、第2Siリッチ誘電体副層1040及び第3Siリッチ誘電体副層1050は、全てSiリッチ酸化物、Siリッチ窒化物、Siリッチ窒素酸化物、Siリッチ炭化物或いはこれらの組み合わせを含む。Siリッチ誘電体層が形成された後、Siリッチ誘電体層にレーザーアニーリング処理を行って、マルチバンドギャップを有する複数のレーザー誘起ナノ結晶シリコンの単層または多層を形成する。改良された具体的な実施例において、第1半導体層920(未図示)は、N型ドープ半導体層1020と前記多層構造との間に形成されることができ、且つ、第2半導体層960は、前記多層構造とP型ドープ半導体層1060との間に形成されることができる。
その他の具体的な実施例において、光電変換層1001は、N型ドープ半導体層1020上に形成される第1シリコン副層1030と、第1シリコン副層1030上に形成されるナノ結晶シリコン副層1040と、ナノ結晶シリコン副層1040上に形成される第2シリコン副層1050とを備える。第1シリコン副層1030と第2シリコン副層1050のうち、一方がアモルファスシリコンにより形成され、もう一方が多結晶シリコンにより形成される。そのため、光電変換層1001はマルチバンドギャップ、a−Si/Siナノ結晶/poly−Siの層状構造を備える。
第1導電層1010と第2導電層1070は、金属、金属酸化或いはこれら材料の任意の組み合わせにより形成されることができる。前記材料は、アルミニウム、銅、銀、金、チタン、モリブデン、リチウム、タンタル、ネオジム、タングステン、合金、その他或いはこれら材料の任意の組み合わせを含む反射材料であってもよい。前記金属酸化物は、ITO、IZO、AZO、HfO等を含む透明導電材であってもよい。前記材料は反射材料と透明導電材料の組み合わせであってもよい。実施にあたって、第1導電層と第2導電層の中、少なくとも一方が透明導電材、例えばITO、IZO、AZO、HfO等により製造される。
本発明に係る光電池は、例えば、光検出器、タッチパネルを備える表示パネル及び不揮発性記憶装置など、広いスペクトル領域内で様々な応用が可能である。
図11Aは、本発明の具体的な実施例による一つまたは複数の光電池(感光器)1140と一体化された表示パネル1101を示す。表示パネル1101は、関連情報を表示するための表示領域1110、及び表示領域1110の周辺領域に置かれ光線の下に露出される一つ或いは複数の光電池1140を備える。一つまたは複数の光電池1140は、すべてSiリッチ誘電体層を有し、該Siリッチ誘電体層はマルチバンドギャップを有するナノ結晶シリコンを備え、且つ、当該ユニットは、光エネルギーを電力に変換するのに適する。前記光エネルギーはバックライトと/または周辺光から受けることができる。
表示パネル1101は、情報を転送し、且つユーザーからの入力を受信するための表示領域1120と、光を検出するための光検出器1130と、周辺光を検出するための周辺光検出器1150とを備えても良い。これらは、すべて少なくともナノ結晶シリコンのSiリッチ誘電体層を備える。
光検出器1130と周辺光検出器1150は、任意の隅領域に置かれ、周辺光或いはその他の光を検出することができる。一つまたは複数の光電池1140は、表示領域1110の周辺に設置され、受信された光を電力に変換して、表示パネル1101の消費電力を低下させることができる。
表示パネル1101はタッチパネル或いは液晶表示パネルであってもよい。
図11Bは、LCDドライバー1160により駆動され、またバックライト1170により照明される液晶表示パネル1102を示す。液晶表示パネル1102は、関連情報を表示するための表示領域1110、及び表示領域1110の周辺領域に置かれ、且つバックライト1170の下に露出された一つまたは複数の光電池1140を備える。一つまたは複数の光電池1140は、すべて多層構造を含み、該構造はナノ結晶シリコンのSiリッチ誘電体層を有し、且つ、当該ユニットは、光エネルギーを電力に変換することが可能である。前記光エネルギーはバックライトと/或いは周辺光から得られる。なお、変換された電力は、駆動電力としてLCDドライバー1160に供給される。
本発明で開示される方法は、低温で高効率レーザーアニーリングを利用して発光装置の光電層及び/或いは光検出器の感光層を製造するのに用いられる。本発明の具体的な実施例により製造されたレーザー誘起ナノ結晶シリコンは、前記誘電体層内において、高密度、極めて均質且つ均一なレーザー誘起ナノ結晶シリコンの分布、及び均一なレーザー誘起ナノ結晶シリコンの直径を示している。当該方法は低温エキシマレーザーアニーリング処理を応用する。当該処理は、高温ポストアニーリングは必要なく、且つ、低温多結晶シリコン薄膜トランジスタ(Low−Temperature Poly−Si Thin Film Transistors:LTPS−TFT)を生産する従来の処理と一致している。本発明に開示された複数の具体的な実施例により製造されたレーザー誘起ナノ結晶シリコンを備えるSiリッチ誘電体層は、太陽電池、タッチパネル、周辺光検出器、光検出器に適用し、且つ高品質フルカラー薄膜トランジスタ(TFT)表示装置とも融合する。本発明の複数の具体的な実施例により製造されたレーザー誘起ナノ結晶シリコンは、また、不揮発性メモリ内のストレージノード(storage node)として用いてもよく、比較的に高い記憶能力、耐久性及び操作速度を備える。
図12は、本発明の具体的な実施例による光電池(或いは感光器)と融合される低温多結晶シリコン(LTPS)パネル1200を示す。低温多結晶シリコンパネル1200は、マトリックス状に配列される複数の画素を有することができる。図12において、一つの低温多結晶シリコンパネル1200の画素のみを示している。当該具体的な実施例において、各画素は、読み出しTFT1221と読み出しTFT1221上に形成される光電池1201を備える。
光電池1201は3層積層構造を備え、該3層積層構造は、第1導電層1230、第2導電層1270及び上記二者の間に形成され、複数のナノ結晶シリコン1245を含むSiリッチ誘電体層1240を含む。
読み出しTFT1221は、基板1210上に形成される。読み出しTFT1221は、ソース領域1222(光電池1201の第1導電層1230に電気的結合される)、ドレイン領域1224及びゲート電極1226を備える。ドレイン領域1224(ソース領域1222)とゲート電極1226は、基板1210上に形成されるゲート絶縁層1220により絶縁分離されている。基板1210は、ガラス基板のような透明基板、或いはプラスチック基板のようなフレキシブル基板で形成されても良い。
表示パネル1200にこのような光電池1201を用いる場合、光電池1201は周辺光線1295に面するように配置される。また、通常は、バックライト1296を用いて表示パネル1200を照明することにより、その上の情報を表示する。バックライト1296が光電池1201の出力を偏らせることを避けるために、第1導電層1230を用いてバックライト1296を有効に遮る。
具体的な実施例において、光電池1201のSiリッチ誘電体層1240は、Siリッチ酸化物、Siリッチ窒化物、Siリッチ窒素酸化物、Siリッチ炭化物等により構成される。前記Siリッチ酸化物層が約1.7〜3.7範囲の屈折率を有し、且つ、前記Siリッチ窒化物層が約1.7〜3.7範囲の屈折率を有することが好ましい。また、少なくとも幾つかのナノ結晶シリコンが、約2〜10nm範囲の直径を有することが好ましい。Siリッチ誘電体層1240の厚さが約50〜500nmの範囲内にある。レーザー誘起ナノ結晶シリコンの密度が約l×l011〜l×l012/cm2の範囲内にあることが好ましい。第2導電層1270が透明導電材料、例えばITO、IZO、AZO、HfO等により構成されることが好ましい。
図12に示すように、ナノ結晶シリコンユニットの充填率は従来のユニットより遙かに高い。それは、光電池1201が、読み出しTFT1221が位置されているスイッチ領域をより大きくカバーしたからである。更に、金属電極1230は、それぞれ周辺光線及びバックライトをユニット回路及び光電池1201に届かないように有効に遮蔽することで、トランジスタ特性がP−I−Nユニット内における場合よりさらに安定する。
図13は、本発明の具体的な実施例による光電池(或いは感光器)と融合された低温多結晶シリコンパネル1300を示す。当該具体的な実施例において、各画素は、基板1310上にTFT1301、蓄積コンデンサ1303、感光器1305及び互いに隣接して形成されたアクティブ領域1307を備える。感光器1305は、第1電極1355、第2電極1375及びその間に形成されるSiリッチ誘電体層1365を備える。
アモルファスシリコン薄膜トランジスタ(a−Si TFT)パネルを製造する処理を説明する具体的な実施例は図14に示す通りである。
図14A〜図14Fは、本発明の具体的な実施例による光電池(感光器)と融合したアモルファスシリコン薄膜トランジスタパネルの製造方法1400を示す。前記方法は下記のステップを含む。先ず、ガラス等により形成される第1基板1410を提供する。次に、第1基板1410上にゲートラインと電気的結合される互いに離れた複数のゲート電極1420を形成する。そのうち、複数のゲート電極1420を形成する工程は下記の通りである:先に、スパッタ法により基板1410上に金属層を蒸着し;適切な位置に金属層を覆って、前記複数のゲート電極1420を定義し;次に、覆われていない金属層の余剰部分を露出させ;前記金属層の覆われていない部分をエッチングし;マスク部分を取り除いて、複数のゲート電極1420を形成する。各一対の互いに隣接するのゲート電極1420の間にスイッチ領域1412と太陽電池領域1414を定義する。図14Aに示すように、太陽電池領域1414はスイッチ領域1412と隣接し、その中に対応するゲート電極1420が形成されている。ゲート電極1420は金属、例えば、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタン(Ta)、銅(Cu)或いは合金により形成される。
第1基板1410及び複数のゲート電極1420上に誘電体層(ゲート絶縁薄膜)1430を形成する。具体的な実施例において、ゲート絶縁薄膜1430は、酸化シリコン、窒化シリコン或いは窒素酸化シリコンにより形成される。
次に、ゲート絶縁層1430上にアモルファスシリコン層1442を形成して、各スイッチ領域1412のゲート電極1420をカバーする。続いて、アモルファスシリコン層1442上にドープのアモルファスシリコン層1444を形成する。図14Bに示すように、ドープのアモルファスシリコン層1444は、N+ドープ(N型ドープ)のアモルファスシリコン或いはp+ドープ(p型ドープ)のアモルファスシリコンにより形成され、且つ、接触層としている。具体的な実施例において、アモルファスシリコン層1442と接触層1444は、PECVDによってアモルファスシリコンとドープアモルファスシリコンを成膜してからパターンを作成する方式により形成される。
なお、図14Bに示すように、酸化シリコンまたは窒化シリコンのゲート絶縁薄膜1430、アモルファスシリコン層1442及びドープのアモルファスシリコン層1444(接触層)を順次に成膜させ、その後、アモルファスシリコン層1442とドープのアモルファスシリコン層1444は、パターン作成を通じてアモルファスシリコン層1442及びドープのアモルファスシリコン層1444を形成する。
続いて、図14Cに示すように、ゲート絶縁薄膜1430上に金属層1450を形成し、且つ、スイッチ領域1412内に接触層1444を形成する。その後、前記金属層上の各太陽電池領域1414にSiリッチ誘電体層1460を形成する。
図14Dに示すように、マスク、露出及びエッチング処理は、順次に金属層1450に適応されて、スイッチ領域1412内の薄膜トランジスタを規定し、そのうち、接触層1444はソースポート1444aとドレインポート1444bに分けられ、且つ、金属層1450は、各スイッチ領域1412内で第1部分1452と第2部分1454に分けられる。図14Dに示すように、第1部分1452は、ソースポート1444aと信号線に接続され、且つ、第2部分1454は、第1部分1452と間を隔てて形成され、ドレインポート1444bに接続される。更に、金属層1450上に、第1部分1452と第2部分1454と間を隔てる第3部分1456をそれぞれの太陽電池領域上に形成する。これはあとで述べるように、太陽電池の第1電極として働く。
図14Eに示すように、その後、それぞれのスイッチ領域1412内の全ての薄膜トランジスタ及び各太陽電池領域1414内のSiリッチ誘電体層1460をカバーする保護層(薄膜)1470を形成する。続いて、保護層1470に対してマスク、露出及びエッチング処理を順次行い、スイッチ素子を前記画素電極に結合(ドレイン電極1454を通して)させるための貫通孔1472を形成し、且つ、Siリッチ誘電体層1460の被覆を取り除く。この段階において、レーザーアニーリング処理はSiリッチ誘電体層1460に対して行われ、マルチバンドギャップを有する複数のレーザー誘起ナノ結晶シリコンを形成することができる。
図14Fに示すように、次のステップは、貫通孔1472上に位置する第1部分1482、及び、Siリッチ誘電体層1460上に位置する第1部分と離れた第2部分1484を有する透明金属層を形成する。第1部分1482は薄膜トランジスタのドレイン電極1454に接続されて、画素電極とする。前記透明金属層の第2部分1484、Siリッチ誘電体層1460及び金属層1450の第3部分1456が、太陽電池を構成する。前記透明金属層は酸化インジウム・酸化亜鉛(IZO)、アモルファス系インジウムスズ酸化物(amorphous ITO)、poly−ITO等を含む透明・導電の材料により形成され、その厚さが約0.01M〜3.0μmの範囲内である。
上記の説明において、本発明はナノ結晶シリコン、マルチバンドギャップの光電池及びその応用を開示した。前記光電池は、Siリッチ酸化物層をポストアニーリングすることにより形成されたナノ結晶層を備える。前記ナノ結晶シリコン光電池(或いは感光器)は、組込型液晶表示パネルの応用における安定的、有益で、弾性的、信頼的および機能的素子であってもよく、且つ、大きい充填率、完全なバックライト遮蔽及び調整可能な吸収スペクトルなどの利点を有する。
以上は本発明の具体的な実施例に対する説明に過ぎず、本発明を開示された精確な形態に制限するものではない。上記した内容を基に様々な修正及び変更を行うことができる。
具体的な実施例は、選択説明を通じて本発明の原理をより分かりやすく述べると共に、様々な具体的な実施例により当業者に本システムを分かりやすく理解させ、なお、これら具体的な実施例は、すべて特定の使用期待に適している。当業者は、本発明の精神と範疇を逸脱しない限り、その他の具体的な実施例も本発明に含まれる。従って、本発明の範疇は、上述した具体的な実施例ではなく、特許請求の範囲を基準とする。
100 光電池
110 第1導電層
140 Siリッチ誘電体層
145 ナノ結晶シリコン
170 第2導電層
180 誘電体層
181 接触孔
200 光電池
210 第1導電層
240 Siリッチ誘電体層
245 ナノ結晶シリコン
270 第2導電層
292 レーザー
295 光線
400 光電池バッテリー
401 光電池
410 第1導電層
440 Siリッチ誘電体層
445 ナノ結晶シリコン
470 第2導電層
480 充電式バッテリー
485 電流計
495 光線
510〜720 曲線
900 光電池
910 第1導電層
920 第1半導体層
930 第1Siリッチ誘電体層
940 第2Siリッチ誘電体層
960 第2半導体層
970 第2導電層
1000 光電池
1001 光電変換層
1010 第1導電層
1020 N型ドープ半導体層
1030 第1Siリッチ誘電体副層
1040 第2Siリッチ誘電体副層
1050 第3Siリッチ誘電体副層
1060 P型ドープ半導体層
1070 第2導電層
1101 表示パネル
1102 液晶表示パネル
1110 表示領域
1120 表示領域
1130 光検出器
1140 光電池
1150 周辺光検出器
1160 LCDドライバー
1200 低温多結晶シリコンパネル
1201 光電池
1210 基板
1221 読み出しTFT
1222 ソース領域
1224 ドレイン領域
1226 ゲート電極
1230 第1導電層
1240 Siリッチ誘電体層
1245 ナノ結晶シリコン
1270 第2導電層
1295 周辺光線
1296 バックライト
1300 低温多結晶シリコンパネル
1301 薄膜トランジスタ
1303 蓄積コンデンサ
1305 感光器
1307 アクティブ領域
1310 基板
1355 第1電極
1365 Siリッチ誘電体層
1375 第2電極
1400 方法
1410 第1基板
1412 スイッチ領域
1414 太陽電池領域
1420 ゲート電極
1430 誘電体層
1442 アモルファスシリコン層
1444 ドープのアモルファスシリコン層
1444a ソースポート
1444b ドレインポート
1450 金属層
1452 第1部分
1454 第2部分
1456 第3部分
1460 Siリッチ誘電体層
1470 保護層
1472 貫通孔
1482 第1部分
1484 第2部分

Claims (42)

  1. 光電池であって、
    (a)第1導電層と、
    (b)前記第1導電層上に形成されるN型ドープ半導体層と、
    (c)前記N型ドープ半導体層上に形成される第1シリコン層と、
    (d)前記第1シリコン層上に形成されるナノ結晶シリコン(nc−Si)層と、
    (e)前記ナノ結晶シリコン層上に形成される第2シリコン層と、
    (f)前記第2シリコン層上に形成されるP型ドープ半導体層と、
    (g)前記P型ドープ半導体層上に形成される第2導電層と、
    を備えることを特徴とする光電池。
  2. 前記第1シリコン層と前記第2シリコン層のうち一方の材質がアモルファスシリコン(a−Si)であって、且つ、前記第1シリコン層と前記第2シリコン層の他方の材質が多結晶シリコン(poly−Si)であることを特徴とする請求項1に記載の光電池。
  3. 前記ナノ結晶シリコン層は、大きさが約1nm〜20nmの複数のナノ結晶シリコンを備えることを特徴とする請求項1に記載の光電池。
  4. 前記第1導電層と第2導電層のうち、少くとも一方の材質が透明導電材料であることを特徴とする請求項1に記載の光電池。
  5. 前記透明導電材料が、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化インジウム・酸化亜鉛(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、ハフニウム酸化物(HfO)或いはこれらの組み合わせであることを特徴とする請求項4に記載の光電池。
  6. 前記N型ドープ半導体層の材質がN型ドープシリコンであって、前記P型ドープ半導体層の材質がP型ドープシリコンであることを特徴とする請求項1に記載の光電池。
  7. 光電池の製造方法であって、
    (a)基板を提供するステップと、
    (b)前記基板上に第1導電層を形成するステップと、
    (c)前記第1導電層上にN型ドープ半導体層を形成するステップと、
    (d)前記N型ドープ半導体層上に第1シリコン層を形成するステップと、
    (e)前記第1シリコン層上にナノ結晶シリコン(nc−Si)層を形成するステップと、
    (f)前記ナノ結晶シリコン層上に第2シリコン層を形成するステップと、
    (g)前記第2シリコン層上にP型ドープ半導体層を形成するステップと、
    (h)前記P型ドープ半導体層上に第2導電層を形成するステップと、
    を備えることを特徴とする光電池の製造方法。
  8. 前記ナノ結晶シリコン層を形成するステップは、
    (i)前記第1シリコン層上にSiリッチ(Si−rich)誘電体層を形成することと、
    (ii)前記Siリッチ誘電体層をレーザーアニーリングして、複数のナノ結晶シリコンを形成することと、
    を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 光電池であって、
    (a)第1導電層と、
    (b)第2導電層と、
    (c)前記第1導電層と第2導電層との間に形成され、マルチバンドギャップを有する光電変換層と、
    を備えることを特徴とする光電池。
  10. 前記光電変換層は、
    (i)アモルファスシリコン(a−Si)層と、
    (ii)多結晶シリコン(poly−Si)層と、
    (iii)前記アモルファスシリコン層及び前記多結晶シリコン層との間に形成されるSiリッチ(Si−rich)誘電体層と、
    を含むことを特徴とする請求項9に記載の光電池。
  11. 前記Siリッチ誘電体層の材質はSiリッチ酸化物、Siリッチ窒化物、Siリッチ窒化酸化物、Siリッチ炭化物、またはこれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項10に記載の光電池。
  12. 前記Siリッチ誘電体層は、大きさが約1nm〜20nmの複数のナノ結晶シリコンを備えるナノ結晶シリコン(nc−Si)層を含むことを特徴とする請求項10に記載の光電池。
  13. 前記光電変換層は、
    (i)前記第1導電層上に形成され、且つ、屈折率n1を有する第1Siリッチ(Si−rich)誘電体層と、
    (ii)前記第1Siリッチ誘電体層上に形成され、且つ、屈折率n2(n2<n1)を有する第2Siリッチ(Si−rich)誘電体層と、
    を含むことを特徴とする請求項9に記載の光電池。
  14. 前記光電変換層は、更に、前記第2Siリッチ誘電体層と第2導電層との間に形成され、屈折率n3(n3<n2<n1)を有する第3Siリッチ誘電体層を含むことを特徴とする請求項13に記載の光電池。
  15. 前記各第1Siリッチ誘電体層、第2Siリッチ誘電体層及び第3Siリッチ誘電体層の材質は、Siリッチ酸化物、Siリッチ窒化物、Siリッチ窒素酸化物、Siリッチ炭化物、またはこれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項14に記載の光電池。
  16. 前記光電変換層は、(i)アモルファスシリコン(a−Si)層と、(ii)多結晶シリコン(poly−Si)層とを含み、
    前記第1Siリッチ誘電体層と第2Siリッチ誘電体層は、前記アモルファスシリコン層と多結晶シリコン層との間に形成されることを特徴とする請求項13に記載の光電池。
  17. (i)前記第1導電層と光電変換層との間に形成されるN型ドープ半導体層と、
    (ii)前記第2導電層と光電変換層との間に形成されるP型ドープ半導体層と、
    を更に含むことを特徴とする請求項9に記載の光電池。
  18. 前記第1と第2導電層のうち少くとも一方の材質が透明導電材料であることを特徴とする請求項9に記載の光電池。
  19. 光電池の製造方法であって、
    (a)基板を提供するステップと、
    (b)前記基板上に第1導電層を形成するステップと、
    (c)前記第1導電層上にマルチバンドギャップ(multi−band gap)を有する光電変換層を形成するステップと、
    (d)前記光電変換層上に第2導電層を形成するステップと、
    を含むことを特徴とする光電池の製造方法。
  20. 前記光電変換層を形成するステップは、
    (i)前記第1導電層上に第1シリコン層を形成することと、
    (ii)前記第1シリコン層上にSiリッチ(Si−rich)誘電体層を形成することと、
    (iii)前記Siリッチ誘電体層上に第2シリコン層を形成することと、
    を含み、
    前記第1シリコン層と第2シリコン層の一方がアモルファスシリコン(a−Si)層を含み、且つ、前記第1シリコン層と前記第2シリコン層のもう一方が多結晶シリコン(poly−Si)層を含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 前記Siリッチ誘電体層を形成するステップは、更に前記Siリッチ誘電体層をレーザーアニーリングして、複数のナノ結晶シリコンを形成する工程を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 前記光電変換層を形成するステップは、
    (i)前記第1導電層上に屈折率n1を有する第1Siリッチ(Si−rich)誘電体層を形成する工程と、
    (ii)前記第1Siリッチ誘電体層に屈折率n2(n2<n1)を有する第2Siリッチ(Si−rich)誘電体層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  23. 前記光電変換層を形成するステップは、更に前記第2Siリッチ誘電体層と第2導電層との間に屈折率n3(n3<n2<n1)を有する第3Siリッチ誘電体層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 前記方法は、(i)前記第1導電層と前記光電変換層との間にN型ドープ半導体層を形成するステップ、および(ii)前記第2導電層と前記光電変換層との間にP型ドープ半導体層を形成するステップを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  25. LCDドライバーを利用して駆動・操作し、且つ、バックライトを利用して照明する液晶表示パネルであって、
    (a)関連情報を表示するための表示領域と、
    (b)前記表示領域を取り囲む領域内に設置され、且つ光線の下に露出させて、前記光線の光学エネルギーを電気エネルギーに変換して駆動電力として前記LCDドライバーに供給する光電池と、
    を含み、
    前記光電池は、
    (i)第1導電層と、
    (ii)第2導電層と、
    (iii)前記第1導電層と前記第2導電層との間に形成されるマルチバンドギャップを有する光電変換層と、
    を含むことを特徴とする液晶表示パネル。
  26. 前記光電変換層は、
    (i)アモルファスシリコン(a−Si)層と、
    (ii)多結晶シリコン(poly−Si)層と、
    (iii)前記アモルファスシリコン層と前記多結晶シリコン層との間に形成されるSiリッチ(Si−rich)誘電体層と、
    を含むことを特徴とする請求項25に記載の液晶表示パネル。
  27. 前記Siリッチ誘電体層の材質は、Siリッチ酸化物、Siリッチ窒化物、Siリッチ窒素酸化物、Siリッチ炭化物、またはこれらの組み合わせを含むことを特徴とする請求項26に記載の液晶表示パネル。
  28. 前記Siリッチ誘電体層は、大きさが約1nm〜20nmの複数のナノ結晶シリコンを有するナノ結晶シリコン(nc−Si)層を含むことを特徴とする請求項27に記載の液晶表示パネル。
  29. 前記光電変換層は、
    (i)前記第1導電層上に形成され、屈折率n1を有する第1Siリッチ(Si−rich)誘電体層と、
    (ii)前記第1Siリッチ誘電体層上に形成され、屈折率n2(n2<n1)を有する第2Siリッチ(Si−rich)誘電体層と、
    を含むことを特徴とする請求項25に記載の液晶表示パネル。
  30. 前記光電変換層は、更に、前記第2Siリッチ誘電体層と第2導電層との間に形成され、屈折率n3(n3<n2<n1)を有する第3Siリッチ誘電体層を含むことを特徴とする請求項29に記載の液晶表示パネル。
  31. 前記表示領域は、複数の低温多結晶シリコン薄膜トランジスタ(LTPS−TFT:low temperature polycrystalline silicon thin film transistor)を備えることを特徴とする請求項25に記載の液晶表示パネル。
  32. LCDドライバーを利用して駆動・操作し、且つ、バックライトを利用して照明する液晶表示(LCD)パネルを製造する方法であって、
    (a)基板を提供するステップと、
    (b)前記基板上に表示領域を形成するステップと、
    (c)前記表示領域を取り囲む領域内の前記基板上に光電池を形成するステップと、
    を含み、
    前記光電池は光線の下に露出され、光学エネルギーを電気エネルギーに変換して、駆動電力として前記LCDドライバーに供給し、
    そのうち、前記光電池を形成するステップは、
    (i)第1導電層を形成する工程と、
    (ii)第2導電層を形成する工程と、
    (iii)前記第1導電層と第2導電層との間にマルチバンドギャップを有する光電変換層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
  33. 前記光電変換層を形成する工程は、
    (i)前記第1導電層上に第1シリコン層を形成する工程と、
    (ii)前記第1シリコン層上にSiリッチ(Si−rich)誘電体層を形成する工程と、
    (iii)レーザーアニーリングを完了した前記Siリッチ誘電体層上に第2シリコン層を形成する工程と、
    を含み、
    前記第1シリコン層と第2シリコン層の一方がアモルファスシリコン(a−Si)層を含み、且つ、前記第1シリコン層と第2シリコン層のもう一方が多結晶シリコン(poly−Si)層を含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  34. 前記Siリッチ誘電体層を形成する工程は、前記Siリッチ誘電体層をレーザーアニーリングして、複数のナノ結晶シリコンを形成する工程を更に含むことを特徴とする請求項33に記載の方法。
  35. 前記光電変換層を形成する工程は、
    (i)前記第1導電層上に屈折率n1を有する第1Siリッチ(Si−rich)誘電体層を形成する工程、及び
    (ii)前記第1Siリッチ誘電体層上に屈折率n2(n2<n1)を有する第2Siリッチ(Si−rich)誘電体層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  36. 前記光電変換層を形成する工程は、前記第2Siリッチ誘電体層と前記第2導電層との間に屈折率n3(n3<n2<n1)を有する第3Siリッチ誘電体層を形成する工程を更に含むことを特徴とする請求項35に記載の方法。
  37. 複数のマトリックス方式で配列される画素を含む表示パネルであって、各画素は、
    (a)関連情報を表示するためのアクティブ領域と、
    (b)少なくとも1つのスイッチ素子を有するスイッチ領域と、
    (c)前記アクティブ領域とスイッチ領域との間に形成され、マルチバンドギャップを含む光電変換層を備える光電池と、
    を含むことを特徴とする表示パネル。
  38. 前記光電変換層は、(i)アモルファスシリコン(a−Si)層、(ii)多結晶シリコン(poly−Si)層、および(iii)前記アモルファスシリコン層と前記多結晶シリコン層との間に形成されるSiリッチ(Si−rich)誘電体層を含むことを特徴とする請求項37に記載の表示パネル。
  39. 前記Siリッチ誘電体層は、大きさが約1nm〜20nmの複数のナノ結晶シリコンを有するナノ結晶シリコン(nc−Si)層を含むことを特徴とする請求項38に記載の表示パネル。
  40. 表示パネルを製造する方法であって、
    (a)基板を提供するステップと、
    (b)前記基板上にマトリックス方式で複数の画素を形成するステップと、
    を含み、
    前記各画素は光電池を含んでおり、前記光電池は光電変換層を有し、前記光電変換層はマルチバンドギャップを備えることを特徴とする方法。
  41. 前記画素を形成するステップは、
    (i)前記基板上の複数のゲートラインに電気的結合される複数のゲート電極を形成し、これらのゲート電極は、空間的に互いに離れ、且つ、各互いに隣接する一対のゲート電極は、アクティブ領域、スイッチ領域及び光電池を規定し、前記ゲート電極は前記スイッチ領域に形成され、前記光電池は前記アクティブ領域と前記スイッチ領域との間に位置することと、
    (ii)前記ゲート電極及び前記基板の余剰領域上にゲート絶縁層を形成することと、
    (iii)前記ゲート絶縁層上にアモルファスシリコン(a−Si)層を形成し、各スイッチ領域内の前記ゲート電極をカバーすることと、
    (iv)前記アモルファスシリコン層上にドープアモルファスシリコン層を形成することと、
    (v)前記ドープアモルファスシリコン層及び前記ゲート絶縁層の余剰領域上に第1導電層を形成することと、
    (vi)前記第1導電層上の各光電池領域にSiリッチ(Si−rich)誘電体層を形成することと、
    (vii)各スイッチ領域内にソース電極とドレイン電極を形成することにより、前記基板上に薄膜トランジスタレーを形成することと、
    (viii)第1導電層上にパッシベーション層を形成して、前記薄膜トランジスタレーと前記Siリッチ誘電体層をカバーすることと、
    (ix)前記スイッチ領域と前記光電池領域内の前記パッシベーション層上にビアコンタクトを形成することと、
    (x)前記スイッチ領域と前記光電池領域との間の領域上の第1部分と、前記光電池領域内の前記Siリッチ誘電体層上の第2部分を備え、前記第1部分は各スイッチ領域内で前記ビアコンタクトを通じて前記薄膜トランジスタの前記ドレイン電極と接触する第2導電層を形成することと、
    を含むことを特徴とする請求項40に記載の方法。
  42. 前記複数の画素を形成するステップは、更に、前記Siリッチ誘電体層をレーザーアニーリングして、その中で複数のナノ結晶シリコンを形成する工程を含むことを特徴とする請求項41に記載の方法。
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