以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態におけるインターネットテレビシステムの構成の概略を示す図である。図1を参照して、インターネットテレビシステムは、データ処理装置100と、キーボード131と、リモートコントローラ(以下、「リモコン」という)132、テレビ受像機141とを含む。
データ処理装置100は、一般的なPCの機能に加えて、インターネット受信機能、ならびに、動画再生機能、ならびに、テレビ放送の受信機能、ならびに、ビデオ録画再生機能、ならびに、インターネット画像および動画再生画像などのコンピュータ画像、テレビ画像およびビデオ画像をテレビ受像機141に出力する出力機能を、少なくとも備える。
なお、データ処理装置100は、動画再生機能および動画出力機能を少なくとも備え、その他の機能を選択的に備えるようにしてもよい。
テレビ受像機141は、データ処理装置100から入力された画像を表示する表示機能、ならびに、テレビ放送の受信表示機能を少なくとも備える。なお、本実施の形態においては、テレビ受像機141は、テレビ放送の受信表示機能を選択的に備えるようにしてもよい。
キーボード131は、ユーザによって入力された文字情報や指示などの内容を示す操作信号をデータ処理装置100にRF(Radio Frequency)無線方式で送信する。なお、実施の形態のおいては、キーボード131は、RF無線方式で送信するが、赤外線方式であっても良いし、ケーブルを介した有線方式であってもよい。
リモコン132は、ユーザによって入力されたデータ処理装置100のテレビおよびビデオの関連機能を操作するための操作信号をデータ処理装置100にRF無線方式で送信する。
図2は、本実施の形態におけるデータ処理装置100の構成の概略を示すブロック図である。図2を参照して、データ処理装置100は、データ処理装置100の全体を制御するための制御部110と、所定の情報を記憶するための記憶部120と、データ処理装置100に所定の情報を入力するための入力部130と、データ処理装置100から所定の情報を出力するための出力部140と、外部のコンピュータと通信するための通信部150と、テレビ放送の放送信号を受信するためのチューナ部160とを含む。
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)およびその補助回路からなり、記憶部120、入力部130、出力部140、通信部150およびチューナ部160を制御し、記憶部120に記憶されたプログラムまたはデータに従って所定の処理を実行し、入力部130、出力部140、通信部150およびチューナ部160から入力されたデータを処理し、処理されたデータを、記憶部120に記憶させたり、出力部140または通信部150に出力したりする。
記憶部120は、制御部110でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)と、制御部110で実行するための基本的なプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)とを含む。また、RAMには、所定の処理を実行するためのプログラムやデータが、入力部130または通信部150から読込まれて記憶される。さらに、RAMの記憶領域を補助するための補助記憶装置の記憶媒体として、磁気ディスク(HD(Hard Disk)、FD(Flexible Disk))、光ディスク(CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu-ray Disc))、光磁気ディスク(MO(Magneto-Optical disk))、または、半導体メモリ(メモリカード、SSD(Solid State Drive))などが用いられてもよい。
入力部130は、キーボード131およびリモコン132などの入力機器からの信号を入力するためのインターフェイスであり、データ処理装置100に必要な情報を入力することができる。
出力部140は、制御部110に制御されて、テレビ受像機141等のディスプレイに信号を出力するためのインターフェイスであり、データ処理装置100から必要な情報を出力することができる。
通信部150は、制御部110に制御されて、LAN(Local Area Network)またはインターネット300を介して他のコンピュータ(ここでは、動画サービスサーバ200)と通信をするためのインターフェイスである。
チューナ部160は、制御部110に制御されて、アンテナ161から入力されるテレビ放送の電波信号のうち指定されたチャンネルの電波信号をデジタルの映像信号に変換する。
なお、動画サービスサーバ200は、インターネット300を介して、データ処理装置100からの要求に応じた動画をデータ処理装置100に送信する。
図3は、第1の実施の形態におけるデータ処理装置100の機能の概略を示す機能ブロック図である。図3を参照して、データ処理装置100の制御部110によって所定のプログラムが実行されることによって、制御部110には、動画表示処理部111と、操作判断部112と、節電処理部113と、処理種別判断部114と、節電処理禁止部115と、動画終了時間検出部116とが構成される。
動画表示処理部111は、所定のデータの処理として、記憶部120または通信部150から入力されたH.264またはMPEG(Moving Picture Expert Group)−2などの符号化方式で符号化された動画データを復号して映像信号に変換して出力部140を介してテレビ受像機141に出力する処理を実行する。
操作判断部112は、予め設定された設定期間T1,T2の間、キーボード131またはリモコン132から入力部130を介して信号の入力がないか否かを判断する。
設定期間T1は、ユーザが操作をせずにスクリーンセーバが起動されるまでのユーザによって予め設定された時間であり、たとえば、40秒である。設定期間T2は、ユーザが操作をせずにテレビ受像機141などの表示部の電源がオフに制御されるまでのユーザによって予め設定された時間であり、たとえば、1分である。
節電処理部113は、操作判断部112によって設定期間T1,T2の間、キーボード131またはリモコン132から信号の入力がないと判断されたことを条件として、節電に関する処理を実行する。
具体的には、節電処理部113は、操作判断部112によって設定期間T1の間、キーボード131またはリモコン132から信号の入力がないと判断されたことを条件として、節電に関する処理として、動画表示処理部111によってスクリーンセーバを起動させ、出力部140を介してテレビ受像機141に出力させる。
ここで、スクリーンセーバは、スクリーンセーバが起動されてから予め設定された期間(ここでは、T2−T1、たとえば20秒、言い換えれば、キーボード131またはリモコン132から信号の入力がないと判断されてから、設定期間T2)の経過後に、テレビ受像機141の節電状態への制御として、テレビ受像機141の電源をオフにする制御を実行することを報知するためのものである。
そして、節電処理部113は、操作判断部112によって設定期間T2の間、キーボード131またはリモコン132から信号の入力がないと判断されたことを条件として、節電に関する処理として、動画表示処理部111による画像の信号の出力を停止させ、出力部140を介してテレビ受像機141の電源をオフにする制御を実行する。
処理種別判断部114は、動画表示処理部111などの制御部110のデータ処理部によって行なわれているデータ処理の種別を判断する。具体的には、処理種別判断部114は、制御部110のデータ処理部によって行なわれているデータ処理の種別が、動画表示処理部111によって行なわれている動画データの処理であるか否かを判断する。
節電処理禁止部115は、処理種別判断部114によって判断されたデータ処理の種別に応じて、節電処理部113による節電に関する処理の実行を禁止する。具体的には、処理種別判断部114によって判断されたデータ処理の種別が、連続したデータ処理である、動画表示処理部111によって行なわれている動画データの処理である場合、節電処理部113を制御して、節電に関する処理である、スクリーンセーバを実行する処理およびテレビ受像機141の電源をオフにする処理の実行を禁止させる。
動画終了時間検出部115は、動画表示処理部111による動画データの処理が終了する時点、つまり、動画の再生が終了する時点を特定可能な情報を検出する。具体的には、動画終了時間検出部115は、動画の再生が終了する時点を特定可能な情報として、動画データに含まれている動画の再生時間を示す情報を検出する。
なお、動画終了時間検出部115は、動画の再生時間を計算するための動画の再生レートとサイズとを、動画の再生が終了する時点を特定可能な情報として検出するようにしてもよい。
節電処理禁止部115は、連続したデータ処理である動画表示処理部111によって行なわれている動画データの処理が終了するまで、節電処理部113による節電に関する処理の実行を禁止する。具体的には、節電処理禁止部115は、動画の再生の開始時刻に、動画終了時間検出部115によって検出された再生時間を加算することによって終了時刻を算出することによって、動画の再生が終了する時点を特定して、その終了時刻まで、節電に関する処理の実行を禁止する。
なお、動画終了時間検出部115は、終了時刻を算出することに限らず、計算時点から動画が終了するまでの残り時間を算出することによって、動画の再生が終了する時点を特定するようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、制御部110によってソフトウェアが実行されることによって、動画表示処理部111と、操作判断部112と、節電処理部113と、処理種別判断部114と、節電処理禁止部115と、動画終了時間検出部116とが構成されるようにした。しかし、これに限定されず、動画表示処理部111と、操作判断部112と、節電処理部113と、処理種別判断部114と、節電処理禁止部115と、動画終了時間検出部116がハードウェア回路で構成されるようにしてもよい。
以上、説明したように、第1の実施の形態のデータ処理装置100によれば、動画表示処理部111によって、所定のデータの処理として、動画データの処理が行なわれる。処理種別判断部114によって、制御部110におけるデータ処理の種別が判断される。操作判断部112によって、予め設定された設定期間T1,T2の間、キーボード131またはリモコン132などの外部からの信号の入力がないことが判断される。
節電処理部113によって、設定期間T1,T2の間、信号の入力がないと判断されたことを条件として、節電に関する処理として、それぞれ、スクリーンセーバおよびテレビ受像機141などの表示部の電源をオフにする制御が実行される。節電処理禁止部115によって、判断されたデータ処理の種別に応じて、節電に関する処理の実行が禁止される。
このように、データ処理の種別に応じて動的に節電に関する処理を実行することが可能なデータ処理装置100を提供することができる。
また、節電処理禁止部115によって、処理種別判断部114によって判断されたデータ処理の種別が、連続したデータ処理としての、動画データの処理であると判断された場合、節電処理部113による節電に関する処理の実行が禁止される。
このように、途中で節電に関する処理が実行されると特に都合が悪い、連続したデータ処理として、動画データの処理が実行されているときに、節電に関する処理が実行されることを防止することができる。
さらに、節電処理禁止部115によって、データの連続した処理としての動画データの再生処理が終了するまで、節電処理部113による節電に関する処理の実行が禁止される。
このように、連続したデータ処理である動画データの処理が終了するまでの間、節電に関する処理が実行されることを防止できるとともに、連続したデータ処理である動画データの処理が終了した後は、節電に関する処理の実行が可能とされる。
さらに、節電処理禁止部115によって、データ処理が終了する時点である動画の再生が終了する時点を特定可能な特定情報として、動画データで示される動画の再生時間が検出される。そして、節電処理部115によって、検出された特定情報である再生時間で特定される動画の再生の終了時刻まで、節電に関する処理の実行が禁止される。
このように、データ処理が終了する時点、つまり、動画の再生の終了時刻までの間、節電に関する処理が実行されることを防止できるとともに、連続したデータ処理が終了した後は、節電に関する処理の実行が可能とされる。
また、連続したデータ処理は、動画データの処理である。そして、動画表示処理部111および出力部140によって、画像を表示するテレビ受像機141が制御される。節電処理部113によって、動画データが再生されてテレビ受像機141に出力される。節電処理部113によって、節電に関する処理として、動画表示処理部111および出力部140によるテレビ受像機141の節電制御に関する処理が実行される。
このように、途中でテレビ受像機141の節電制御に関する処理が実行されると特に都合が悪い、連続した動画データの再生出力処理が実行されているときに、テレビ受像機141の節電制御に関する処理が実行されることを防止することができる。
また、節電処理部113による節電に関する処理の1つは、当該処理が開始されてから設定期間T1の経過後に動画表示処理部111および出力部140によってテレビ受像機141を節電状態に制御することを報知するためのスクリーンセーバを実行する処理である。
このように、途中でスクリーンセーバが実行されると特に都合が悪い、連続した動画データの再生出力処理が実行されているときに、スクリーンセーバが実行されることを防止することができる。
また、節電処理部113による節電に関する処理の1つは、動画表示処理部111および出力部140によってテレビ受像機141を節電状態に制御する処理である。
このように、途中でテレビ受像機141が節電状態に制御されると特に都合が悪い、連続した動画データの再生出力処理が実行されているときに、テレビ受像機141を節電状態に制御する処理が実行されることを防止することができる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態においては、データ処理装置100の制御部110によって所定のプログラムが実行されることによって構成される動画表示処理部111と、操作判断部112と、節電処理部113と、処理種別判断部114と、節電処理禁止部115と、動画終了時間検出部116とによって節電に関する処理が行なわれる場合について説明した。
第2の実施の形態においては、データ処理装置100の制御部110によって図4で説明する節電処理プログラムが実行されることによって節電に関する処理が行なわれる場合について説明する。
図4は、第2の実施の形態におけるデータ処理装置100によって実行される節電処理プログラムの流れを示すフローチャートである。第2の実施の形態におけるデータ処理装置100の構成は、図2で説明した構成と同様であるので重複する説明は繰返さない。
節電処理プログラムが起動されると、まず、ステップS101で、データ処理装置100の制御部110は、無操作時間Tの計測を開始する。無操作時間とは、ユーザが操作をせずに経過した時間であり、本実施の形態では、0からカウントされる。
次に、ステップS102で、制御部110は、外部の装置(本実施の形態では、テレビ受像機141)へのテレビ信号の出力が開始されたか否かを判断する。テレビ信号の出力が開始されたと判断した場合(ステップS102でYESと判断した場合)、ステップS103で、制御部110は、省電力機能をオフにする。
省電力機能とは、後述するように、表示装置、外部記憶装置または自機の電力を節電状態または電源オフ状態にしたり、そのような状態にすることを報知したりする機能である。省電力機能をオン/オフにするとは、省電力機能が機能可能/機能不能な状態にすることである。
テレビ信号の出力が開始されていないと判断した場合(ステップS102でNOと判断した場合)、および、ステップS103の後、制御部110は、実行する処理をステップS104の処理に進める。
また、ステップS104で、制御部110は、外部の装置へのテレビ信号の出力が終了させられたか否かを判断する。テレビ信号の出力が終了させられたと判断した場合(ステップS104でYESと判断した場合)、ステップS105で、制御部110は、省電力機能をオンにする。
テレビ信号の出力が終了させられていないと判断した場合(ステップS104でNOと判断した場合)、および、ステップS105の後、制御部110は、実行する処理をステップS111の処理に進める。
つまり、ステップS101からステップS104までの処理によって、テレビ信号の外部への出力が開始されると省電力機能がオフにされ、出力が終了されると省電力機能がオンにされる。
次に、ステップS111で、制御部110は、当該プログラムと別のプログラムで動画データが処理されて動画の再生が開始されたか否かを判断する。
動画の再生が開始されたと判断した場合(ステップS111でYESと判断した場合)、ステップS112で、制御部110は、動画の再生の開始時刻を記憶部120に記憶させる。
そして、制御部110は、ステップS113で、動画データからその動画の再生時間を読出し、ステップS114で、ステップS112で記憶させた開始時刻に、ステップS113で読出した再生時間を加算して、動画の再生の終了時刻を算出して、記憶部120に記憶させる。さらに、ステップS115で、制御部110は、省電力機能をオフにする。
動画の再生が開始されていないと判断した場合(ステップS111でNOと判断した場合)、および、ステップS115の後、制御部110は、実行する処理をステップS121の処理に進める。
次に、ステップS121で、制御部110は、ステップS114で記憶された動画の再生の終了時刻になったか否かを判断する。終了時刻になったと判断した場合(ステップS121でYESと判断した場合)、ステップS122で、制御部110は、省電力機能をオンにする。
終了時刻になっていないと判断した場合(ステップS121でNOと判断した場合)、および、ステップS122の後、制御部110は、実行する処理をステップS131の処理に進める。
つまり、ステップS111からステップS122までの処理によって、動画データで示される動画の再生が開始されると、省電力機能がオフにされ、動画の再生の終了時刻になると、省電力機能がオンにされる。
次に、ステップS131で、制御部110は、省電力機能がオンであるか否かを判断する。省電力機能がオンであると判断した場合(ステップS131でYESと判断した場合)、ステップS132で、制御部110は、キーボード131またはリモコン132から信号の入力があったか否かを判断することによって、ユーザによる操作があったか否かを判断する。
操作があったと判断した場合(ステップS132でYESと判断した場合)、ステップS133で、制御部110は、ステップS101で説明した無操作時間Tを0にリセットする。
省電力機能がオンでないと判断した場合(ステップS131でNOと判断した場合)、ユーザによる操作がないと判断した場合(ステップS132でNOと判断した場合)、および、ステップS133の後、制御部110は、実行する処理をステップS141の処理に進める。
つまり、ステップS131からステップS133までの処理によって、省電力機能がオンであって、ユーザによるデータ処理装置100の操作があれば、ユーザが操作をせずに経過した無操作時間Tが0にリセットされ、再度0からカウントされる。
次に、ステップS141で、制御部110は、無操作時間Tが設定時間T1を経過した直後であるか否かを判断する。設定時間T1は、第1の実施の形態で説明したものと同様であるので、重複する説明は繰返さない。TがT1を経過した直後であると判断した場合(ステップS141でYESと判断した場合)、ステップS142で、制御部110は、スクリーンセーバを起動させる。
TがT1を経過した直後でないと判断した場合(ステップS141でNOと判断した場合)、および、ステップS142の後、ステップS143で、制御部110は、無操作時間Tが設定時間T2を経過した直後であるか否かを判断する。設定時間T2は、第1の実施の形態で説明したものと同様であるので、重複する説明は繰返さない。TがT2を経過した直後であると判断した場合(ステップS143でYESと判断した場合)、ステップS144で、制御部110は、外部の表示装置(本実施の形態においては、テレビ受像機141)の電源をオフにする制御を実行する。
TがT2を経過した直後でないと判断した場合(ステップS143でNOと判断した場合)、および、ステップS144の後、ステップS151で、制御部110は、無操作時間Tが設定時間T3を経過した直後であるか否かを判断する。設定時間T3は、ユーザが操作をせずに外部記憶装置の電源をオフに制御されるまでのユーザによって予め設定された時間であり、たとえば、2分である。
TがT3を経過した直後であると判断した場合(ステップS151でYESと判断した場合)、ステップS152で、制御部110は、記憶部120の外部記憶装置(本実施の形態においては、ハードディスクドライブ)の電源をオフにする制御を実行する。
TがT3を経過した直後でないと判断した場合(ステップS151でNOと判断した場合)、および、ステップS152の後、ステップS153で、制御部110は、無操作時間Tが設定時間T4を経過した直後であるか否かを判断する。設定時間T4は、ユーザが操作をせずにデータ処理装置100がスタンバイ状態に制御されるまでのユーザによって予め設定された時間であり、たとえば、10分である。
スタンバイ状態とは、記憶部120の半導体メモリの記憶内容はそのまま保持されて、半導体メモリへ電力は供給されつつ、ハードディスクドライブなどの記憶部120の外部記憶装置、入力部130、出力部140、通信部150およびチューナ部160、ならびに、制御部110の一部の電源はオフにされた状態である。
TがT4を経過した直後であると判断した場合(ステップS153でYESと判断した場合)、ステップS154で、制御部110は、スタンバイ状態に移行する制御を実行する。
TがT4を経過した直後でないと判断した場合(ステップS153でNOと判断した場合)、および、ステップS154の後、ステップS155で、制御部110は、無操作時間Tが設定時間T5を経過した直後であるか否かを判断する。設定時間T5は、ユーザが操作をせずにデータ処理装置100が休止状態に制御されるまでのユーザによって予め設定された時間であり、たとえば、30分である。
休止状態とは、記憶部120の半導体メモリの記憶内容がそのまま記憶部120のハードディスクに退避されて、ハードディスクドライブなどの記憶部120の外部記憶装置、入力部130、出力部140、通信部150およびチューナ部160、ならびに、制御部110の一部の電源はオフにされた状態である。
TがT5を経過した直後であると判断した場合(ステップS155でYESと判断した場合)、ステップS156で、制御部110は、休止状態に移行する制御を実行する。なお、ここでは、休止状態に移行するようにしたが、シャットダウンによってデータ処理装置100の電源オフ状態に移行するようにしてもよい。
TがT5を経過した直後でないと判断した場合(ステップS155でNOと判断した場合)、および、ステップS156の後、制御部110は、実行する処理をステップS102の処理に戻す。
つまり、ステップS141からステップS156までの処理によって、所定の設定期間T1〜T5の間、ユーザからのデータ処理装置100の操作がないことを条件として、それぞれ、節電に関する処理が実行される。
以上、説明したように、第2の実施の形態のデータ処理装置100によれば、ステップS111で示したように、制御部110によって、処理のデータの処理として、当該節電処理プログラムと別のプログラムで動画データが処理される。ステップS111で示したように、制御部110におけるデータ処理の種別が判断される。ステップS132,ステップS141,ステップS143,ステップS151,ステップS153,ステップS155でそれぞれ示したように、予め設定された設定期間T1〜T5の間、キーボード131またはリモコン132などの外部からの信号の入力がないことが判断される。
ステップS142,ステップS144,ステップS152,ステップS154,ステップS156でそれぞれ示したように、制御部110によって、設定期間T1〜T5の間、信号の入力がないと判断されたことを条件として、節電に関する処理として、それぞれ、スクリーンセーバ、テレビ受像機141などの表示装置の電源をオフにする制御、ハードディスクドライブなどの外部記憶装置の電源をオフにする制御、スタンバイ状態に移行する制御、および、休止状態に移行する制御が実行される。ステップS111,ステップS115で示したように、制御部110によって、判断されたデータ処理の種別に応じて、省電力機能がオフにされることによって、節電に関する処理の実行が禁止される。
このように、データ処理の種別に応じて動的に節電に関する処理を実行することが可能なデータ処理装置100を提供することができる。
また、ステップS111,ステップS115で示したように、制御部110によって、判断されたデータ処理の種別が、連続したデータ処理としての、動画データの処理であると判断された場合、省電力機能がオフにされることによって、ステップS131で省電力機能がオンであると判断されず、ステップS133で無操作時間Tがリセットされないため、ステップS141,ステップS143,ステップS151,ステップS153,ステップS155でそれぞれ無操作時間Tが設定期間T1〜T5を経過した直後であると判断されず、それぞれ、ステップS142,ステップS144,ステップS152,ステップS154,ステップS156の処理が実行されない結果、節電に関する処理の実行が禁止される。
このように、途中で節電に関する処理が実行されると特に都合が悪い、連続したデータ処理として、動画データの処理が実行されているときに、節電に関する処理が実行されることを防止することができる。
さらに、ステップS111からステップS115まで、および、ステップS121,ステップS122で示したように、制御部110によって、動画の終了時刻が算出され、算出された終了時刻まで、省電力機能がオフにされるので、データの連続した処理としての動画データの再生処理が終了するまで、節電に関する処理の実行が禁止される。
このように、連続したデータ処理である動画データの処理が終了するまでの間、節電に関する処理が実行されることを防止できるとともに、連続したデータ処理が終了した後は、節電に関する処理の実行が可能とされる。
さらに、ステップS113で示したように、制御部110によって、データ処理が終了する時点を特定可能な特定情報として、動画データで示される動画の再生時間が検出される。そして、ステップS114,ステップS115,ステップS121,ステップS122で示したように、制御部110によって、検出された特定情報である再生時間で特定される動画の再生の終了時刻まで、節電に関する処理の実行が禁止される。
このように、データ処理が終了する時点、つまり、動画の再生の終了時刻までの間、節電に関する処理が実行されることを防止できるとともに、連続したデータ処理が終了した後は、節電に関する処理の実行が可能とされる。
また、連続したデータ処理は、動画データの処理である。そして、制御部110および出力部140によって、画像を表示するテレビ受像機141が制御される。ステップS111で示したように、制御部110によって、動画データが再生されてテレビ受像機141に出力される。ステップS142,ステップS144,ステップS152,ステップS154,ステップS156で示したように、制御部110によって、節電に関する処理として、制御部110および出力部140によるテレビ受像機141の節電制御に関する処理が実行される。
このように、途中でテレビ受像機141の節電制御に関する処理が実行されると特に都合が悪い、連続した動画データの再生出力処理が実行されているときに、テレビ受像機141の節電制御に関する処理が実行されることを防止することができる。
また、ステップS142で示したように、制御部110によって実行される節電に関する処理の1つは、当該処理が開始されてから設定期間T1の経過後に制御部110および出力部140によってテレビ受像機141を節電状態に制御することを報知するためのスクリーンセーバを実行する処理である。
このように、途中でスクリーンセーバが実行されると特に都合が悪い、連続した動画データの再生出力処理が実行されているときに、スクリーンセーバが実行されることを防止することができる。
また、ステップS144で示したように、制御部110によって実行される節電に関する処理の1つは、制御部110および出力部140によってテレビ受像機141を節電状態に制御する処理である。
このように、途中でテレビ受像機141が節電状態に制御されると特に都合が悪い、連続した動画データの再生出力処理が実行されているときに、テレビ受像機141を節電状態に制御する処理が実行されることを防止することができる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態は、第2の実施の形態のステップS115とステップS131との間の処理である、ステップS121,ステップS122の処理に加えて、ステップS161からステップS165まで、および、ステップS171からステップS178までの処理を実行するようにしたものである。このため、ステップS121,ステップS122以外の処理は、図4で説明した処理と共通であるので、重複する説明は繰返さない。
図5は、第3の実施の形態におけるデータ処理装置100によって実行される節電処理プログラムの一部の流れを示すフローチャートである。図5を参照して、動画の再生が開始されていないと判断した場合(ステップS111でNOと判断した場合)、および、ステップS115の後、制御部110は、実行する処理をステップS161の処理に進める。
次に、ステップS161で、制御部110は、動画の再生が開始された場合、その動画が、動画の検索結果からの再生であるか否かを判断する。具体的には、制御部110は、ファイル検索プログラムが実行された検索結果の動画の拡張子のファイルのリストから1つのファイルが選択されることによって動画の再生が開始されたか否かを判断する。
動画の検索結果からの再生であると判断した場合(ステップS161でYESと判断した場合)、ステップS162で、制御部110は、その検索結果に複数の動画のファイルが含まれるか否かを判断する。具体的には、制御部110は、ファイル検索プログラムが実行された検索結果の動画の拡張子のファイルのリストに複数の動画のファイルが含まれているか否かを判断する。
動画の検索結果に複数の動画のファイルが含まれると判断した場合(ステップS162でYESと判断した場合)、ステップS163で、制御部100は、検索再生フラグをオンにする。
検索再生フラグは、ファイル検索プログラムの検索結果に複数の動画のファイルが含まれる場合に、検索された動画のファイルのうちの1つが選択されて、選択された動画が再生されている場合にオンにされ、そうでない場合にオフにされるフラグである。
また、ステップS164で、制御部110は、動画の再生が開始された場合、その動画の実演家の少なくとも一部が、前回視聴した動画の実演家に含まれるか否かを判断する。
ここで、実演家とは、俳優、舞踊家、演奏家、歌手その他実演を行なう者および実演を指揮し、または演出する者をいう。実演とは、著作物を、演劇的に演じ、舞い、演奏し、歌い、口演し、朗詠し、またはその他の方法により演ずること(これらに類する行為で、著作物を演じないが芸能的な性質を有するものを含む。)をいう。著作物とは、思想または感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するものをいう。
今回の動画の実演家の少なくとも一部が前回の動画の実演家に含まれると判断した場合(ステップS164でYESと判断した場合)、ステップS165で、制御部110は、関連動画視聴傾向値を1加算する。関連動画視聴傾向値とは、連続して関連した動画(本実施の形態においては、同じ実演家の動画)を視聴する傾向を示す値であり、関連した動画を連続して視聴するたびに、1加算される。つまり、関連動画視聴傾向値が高いほど、連続して関連した動画を視聴する傾向が強いことが示される。
今回の動画の実演家の少なくとも一部が前回の実演家に含まれないと判断した場合(ステップS164でNOと判断した場合)、および、ステップS165の後、ステップS121で、制御部110は、図4のステップS121と同様、ステップS114で記憶された動画の再生の終了時刻になったか否かを判断する。終了時刻になったと判断した場合(ステップS121でYESと判断した場合)、ステップS171で、制御部110は、再生されていた動画のジャンルが、映画であるか否かを判断する。具体的には、動画データにジャンルを示す情報が含まれていて、そのジャンルを示す情報が参照されることによって、動画のジャンルが判断される。
動画のジャンルが映画であると判断した場合(ステップS171でYESと判断した場合)、制御部110は、実行する処理を後述するステップS184の処理に進める。一方、動画のジャンルが映画でないと判断した場合(ステップS171でNOと判断した場合)、ステップS172で、制御部110は、動画のジャンルがドラマであるか否かを判断する。
動画のジャンルがドラマであると判断した場合(ステップS172でYESと判断した場合)、制御部110は、実行する処理を後述するステップS176の処理に進める。一方、動画のジャンルがドラマでないと判断した場合(ステップS172でNOと判断した場合)、ステップS173で、制御部110は、ステップS163で説明した検索再生フラグがオンであるか否かを判断する。
検索再生フラグがオンであると判断した場合(ステップS173でYESと判断した場合)、ステップS174で、制御部110は、検索再生フラグをオフにして、実行する処理を後述するステップS176の処理に進める。
一方、検索再生フラグがオンでないと判断した場合(ステップS173でNOと判断した場合)、ステップS175で、制御部110は、関連動画視聴傾向値が所定値(ここでは、100)以上であるか否かを判断する。なお、本実施の形態においては、関連動画視聴傾向値が所定値以上であるか否かによって、関連した動画を視聴する傾向があるか否かを判断するようにするが、関連動画視聴傾向値のしきい値である所定値は、100に限定されず、他の値であってもよい。
関連動画視聴傾向値が所定値以上であると判断した場合(ステップS175でYESと判断した場合)、制御部110は、実行する処理を後述するステップS176の処理に進める。一方、関連動画視聴傾向値が所定値未満であると判断した場合(ステップS175でNOと判断した場合)、制御部110は、実行する処理を後述するステップS182の処理に進める。
ステップS176では、制御部110は、留保フラグをオンにし、実行する処理をステップS102の処理に戻す。留保フラグとは、動画の再生の終了時刻であると判断された場合であっても、ユーザが続けて動画を視聴する可能性が高いと判断されるような特定の条件を満たす場合に、省電力機能をオンにすることを留保していることを示すフラグであり、留保している場合にオンにされ、留保していない場合にオフにされる。
本実施の形態においては、特定の条件として、再生されていた動画のジャンルがドラマであるという条件、検索結果から動画を再生しているという条件、関連した動画を視聴する傾向が強いという条件を満たす場合、つまり、ユーザが続けて動画を視聴する可能性が高いと判断される場合に、省電力機能をオンにすることが留保される。
これによって、ユーザが続けて動画を視聴する可能性が高い場合は、省電力機能が即座にオンにされないので、ユーザが次に視聴する動画を模索したり探したり検索したりしているときに、節電に関する処理が実行されることを防止することができる。
一方、ステップS114で記憶された動画の再生の終了時刻になっていないと判断した場合(ステップS121でNOと判断した場合)、ステップS181で、制御部110は、留保フラグがオンであるか否かを判断する。留保フラグがオンでないと判断した場合(ステップS181でNOと判断した場合)、制御部110は、実行する処理を図4で説明したステップS131の処理に進める。
一方、留保フラグがオンであると判断した場合(ステップS181でYESと判断した場合)、および、ステップS172,ステップS173,ステップS175でユーザが続けて動画を視聴する可能性が高くないと判断された場合、ステップS182で、制御部110は、動画再生プレーヤーが動画を再生中であるか否かを判断する。
動画再生プレーヤーが動画を再生中でないと判断した場合(ステップS182でNOと判断した場合)、ステップS183で、制御部110は、通信部150を確認することによって、動画サービスサーバ200からインターネット300および通信部150を介して、動画のストリームデータを受信中であるか否かを判断する。
動画再生プレーヤーが動画を再生中であると判断した場合(ステップS182でYESと判断した場合)、および、動画のストリームデータを受信中であると判断した場合(ステップS183でYESと判断した場合)、ステップS121で動画の再生の終了時刻であると判断されていようとなかろうと、動画の再生中であることがほぼ確実であるので、制御部110は、ステップS122で省電力機能をオンにすることなしに、実行する処理を図4で説明したステップS131の処理に進める。
一方、動画のストリームデータを受信中でないと判断した場合(ステップS183でNOと判断した場合)、ステップS182で動画再生プレーヤーが動画を再生中でないとも判断されているので、ステップS121で動画の再生の終了時刻であると判断されていようとなかろうと、動画の再生中でないことがほぼ確実であるので、制御部110は、ステップS184で、留保フラグをオフにし、ステップS122で、図4のステップS122と同様、省電力機能をオンにし、実行する処理を図4で説明したステップS131の処理に進める。
また、ステップS121で、動画の再生の終了時刻であると判断され、ステップS171で、再生されていた動画のジャンルが映画であると判断された場合についても、ステップS184で、留保フラグがオフにされ、ステップS122で、省電力機能がオンにされる。
次に前述した実施の形態の変形例を説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、図4で説明した節電処理プログラムによって、省電力機能のオン/オフ制御および節電に関する処理が行なわれるようにした。しかし、これに限定されず、複数のデスクトップのうちからデスクトップを切換えて使用できるソフトウェアが導入されている場合は、次のように節電に関する処理が行なわれるようにしてもよい。
つまり、図4のステップS111で説明したように、動画の再生が開始されたと判断された場合に、スクリーンセーバの実行および常駐アプリケーションプログラムのポップアップ表示を許可するように設定された第1のデスクトップから、スクリーンセーバの実行および常駐アプリケーションプログラムのポップアップ表示を許可しないように設定された動画再生専用の第2のデスクトップに切換えるように制御され、図4のステップS121で説明したような動画の再生の終了時刻であるか否かの判断によって、終了時刻になったと判断された場合に、第2のデスクトップから、第1のデスクトップに切換えるように制御されるようにしてもよい。
(2) 前述した実施の形態においては、連続したデータ処理は、動画サービスサーバ200などの外部のサーバから受信されたり記憶部120に記憶されたりしている動画データの再生出力処理であることとした。しかし、これに限定されず、連続したデータ処理は、放送中または録画された1番組分のテレビ放送の映像信号の出力処理であってもよいし、DVDなどの記録媒体へのデータの書込処理であってもよい。
テレビ放送の映像信号の出力処理である場合は、節電に関する処理は、前述した実施の形態と同様の処理でよい。記録媒体へのデータの書込処理である場合は、節電に関する処理は、DVDドライブなどの外部記憶装置をスタンバイ状態にしたり、電源オフ状態にしたりする処理である。
(3) 前述した第2の実施の形態および第3の実施の形態においては、節電処理プログラムは、単体のプログラムであることとした。しかし、これに限定されず、節電処理プログラムが、オペレーティングシステムに組込まれるようにしてもよいし、動画再生プログラムに組込まれるようにしてもよいし、スクリーンセーバプログラムに組込まれるようにしてもよい。また、テレビ受像機141、DVDプレーヤーなどの光ディスクプレーヤー、または、ハードディスクレコーダーなどのデータ処理装置100以外の映像関連装置に、節電処理プログラムが組込まれるようにしてもよい。
(4) 前述した実施の形態は、データ処理装置100の発明、データ処理装置100で実行される節電処理のためのデータ処理方法の発明、データ処理装置で実行される節電処理プログラムの発明として捉えることができる。
(5) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 データ処理装置、110 制御部、111 動画表示処理部、112 操作判断部、113 節電処理部、114 処理種別判断部、115 節電処理禁止部、116 動画終了時間検出部、120 記憶部、130 入力部、131 キーボード、132 リモコン、140 出力部、141 テレビ受像機、150 通信部、160 チューナ部、161 アンテナ、200 動画サービスサーバ、300 インターネット。