JP2010058917A - 給紙装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】昇降自在な用紙積載用の底板6と、上昇した底板上の最上部の用紙を取り出す給紙手段9と、用紙束の側面位置を規制するサイドフェンス13と、給紙手段により給送される用紙の通紙経路よりも下方に相当する該サイドフェンス内壁部位に配置されて用紙束の側面上部に空気を噴出する用紙捌き用のエアー噴出口21と、を備え、サイドフェンスの内壁であって通紙経路よりも上方に、底板側へ突出した開放姿勢、若しくはサイドフェンス側に退避した閉止姿勢にて保持することが可能な用紙押え部材23を備えた。
【選択図】図3
Description
近年、記録用紙の材質の多様化に伴い、画像形成、印字可能な記録用紙として普通紙以外の用紙、例えば、コート紙、アート紙、フィルム紙等が使用されるようになっている。
しかしながら、普通紙以外の各種記録用紙は、用紙表面の平滑度がよく、通気性が少なく、吸湿生があるという特性を有するため、紙間密着力が高まる傾向がある。このため、普通紙に比べて分離性が悪く、重送や、不送りが発生しやすいという問題を有している。
このような特性を有した各種用紙を給紙する際に一枚ずつに分離して正しく送るためには、従来の印刷機のように吸盤を用いたエアー給紙や、フィードコロをベルト状としてエアー吹き込むことで負圧を利用した用紙吸着を行うことが可能である。
しかし、このような給紙装置の場合、ノズルから吹き付けられる空気によって用紙束上部の複数枚がノズルよりも上方に束状に浮上すると、浮き上がった複数枚の用紙間には空気が送り込まれず、結果として重送防止の効果が充分に発揮できなくなる虞がある。
このような不具合に対処するため特許文献1には、ノズルからのエアーによって浮上する用紙の浮揚範囲を制限する上端ガイドとしてのシート押さえ部材が提案されている。
このような問題を解決するものとして、用紙を積載する時には用紙の重みでシート押さえ部材が下向きに倒れて退避し、積載後にはバネ等の力によって元の突出した形に戻るようにした給紙装置も知られている。
しかし、シート押さえ部材が下向きに倒れる構成では、給紙装置に残っている用紙を取り出すときには、シート押さえ部材が突出したままになっており、用紙を撓ませたり傾けたりして取り出す必要があり作業性が悪い。また、その時にシート押さえ部材で用紙を傷つける虞もある。
またコート紙、アート紙、フィルム紙等を使わないユーザーにとっては、用紙積載時においてシート押さえ部材は邪魔な部品となってしまう。
サイドフェンスに配置した噴出口からのエアーを用紙束側面に吹き付けることにより給紙前に用紙捌きを行い、且つエアーによる用紙の浮き上がりを防止する用紙押え部材をサイドフェンス内壁に設けたとしても、用紙の積載、及び取出しの障害とならないように構成した。
請求項2の発明に係る給紙装置は、請求項1において、前記用紙押え部材を前記開放姿勢、或いは閉止姿勢にてロックするロック機構を備え、前記ロック機構は前記用紙押え部材を前記閉止姿勢にてロックするプッシュラッチを含んで構成されていることを特徴とする。
プッシュラッチは、係止用の爪と、爪を開位置と、閉位置にて夫々ロックするスイッチ部材と、を備えた周知の部品である。
請求項4の発明に係る給紙装置は、請求項1乃至3の何れか一項において、前記用紙押え部材を開放方向へ付勢する弾性部材を備えたことを特徴とする。
請求項5の発明に係る給紙装置は、請求項1乃至4の何れか一項において、前記用紙押え部材を識別容易な目立つ色としたことを特徴とする。
請求項6の発明に係る給紙装置は、請求項1乃至5の何れか一項において、前記用紙押え部材に、該用紙押え部材を押圧操作する部位を明示する目印を設けたことを特徴とする。
請求項7の発明に係る画像形成装置は、請求項1乃至6の何れか一項に記載の給紙装置を備えたことを特徴とする。
請求項2では、用紙押え部材を保持する部品に、プッシュラッチ等のメカニカルな保持機構を備えることにより、用紙押え部材自体を開閉スイッチとして利用することができるため、他の機構を介して開閉動作を行う必要もなく、また用紙押え部材を必要とするユーザーは直接用紙押え部材を操作することとなるので、スイッチの押し間違え等が発生しない。
請求項3では、用紙押え部材自体にプッシュラッチの爪に嵌合する被係合爪を一体化したことにより、部品低減につながり、コスト低減が可能となる。
請求項5では、用紙押え部材をユーザー操作色のような目立つ色にすることにより、ユーザーは開閉スイッチがどこにあるか認識しやすく、また操作忘れ等の防止にも効果がある。
請求項6では、用紙押え部材に操作位置を明示した手段を設けることにより、用紙押え部材を押す位置を明確にし、また操作時の滑り止めも兼ねることができる。
請求項7に係る画像形成装置によれば、分離が難しかったコート紙や厚紙等の分離性向上が図られ、機器としての搬送品質が高まる。
図1は本発明の給紙装置(大容量給紙装置)を備えた画像形成装置の構成を示す正面図であり、図2は給紙装置の内部構成を示す斜視図である。
画像形成装置1は、画像形成装置本体2と、画像形成装置本体2の一側面に接続されて画像形成装置本体2内に用紙(記録用紙)を供給する給紙装置5と、から構成されている。
図2に示すように、給紙装置5は、用紙束を積載して昇降自在な底板6を有した給紙トレイ(用紙収納部)8と、用紙束の最上部の用紙を一枚ずつ取り出して画像形成装置本体2側へ給紙する給紙ユニット(給紙手段)9と、を備えている。給紙ユニット9は、用紙束上面に接して最上部の用紙を取り出す給紙コロ(ピックアップコロ)11と、給紙コロ11により取り出された用紙の重送状態を解消して一枚だけを前進させる分離コロ12及び図示しない戻しコロと、を備えている。これらの給紙コロ11、分離12、戻しコロは、予め設定された夫々の給紙タイミングによって回転駆動される。
用紙束の上限検知はフォトインタラプタから成るセンサー15により行い、センサー15によって用紙の給紙位置を検知し、用紙の残量が少なくなっても常に用紙の給紙位置がばらつかないように、底板6を上昇モータMで上下動させることにより用紙の給紙位置の制御を行っている。このように給紙分離条件を一定に保つ為に、用紙積載量が増減しても常に給紙位置が一定となるように、用紙上限位置の最適化を常に行っている。
なお、センサー15を動作させる図示しないアクチュエータは、給紙コロ11及び分離コロ12と連結された構成となっており、アクチュエータの端部に配置したフィラーがセンサ15を遮光することにより、常に用紙の上限を検知し、給紙コロ11の位置を一定に保つようになっている。また、用紙の積載量の減少と合わせて底板6が上昇しても、この位置検知をこのアクチュエータによって行う。
給紙トレイ8は、給紙装置本体から抜差し可能な構成を備え、ユーザが用紙を給紙トレイ8にセットするときには、給紙トレイ8を引出す。
図3は本発明の給紙装置の主要な特徴部分を示す斜視図であり、図4はサイドフェンス面に設けた用紙押え部材の特徴的な形状、配置を示す模式図である。
図3に示すように各サイドフェンス13の外側にブロワーファン20が取付けられ、ブロワーファン20が生成するエアーを噴出するエアー噴出口(ノズル)21がサイドフェンスの内壁に開口している。エアー噴出口21は、図4に示すようにその上端縁22aの高さ位置が給紙ユニット9により給紙される用紙の通紙経路Pよりも低い位置に配置され、且つ通紙経路Pに沿って横長に延びている。なお、図4は模式図に過ぎず、エアー噴射口21と用紙押え部材23とを通紙経路Pを間に挟んで直近位置に隣接配置してもよい。
エアー噴出口21の上方に相当するサイドフェンス内壁には用紙押え部材23が配置されており、この用紙押え部材23は通紙経路Pよりも上方に配置されている。
本発明のサイドフェンス13は、エアアシストを必要としない分離性の良好な用紙を常に使用する際にも不都合なく用紙の積載および残用紙の取り除き作業を容易にするためのものである。
なお、この用紙押え部材23は、エアー噴出口21の上端縁22aの直上に位置しており、図4のように用紙押え部材とエアー噴出口とが離間配置されたタイプではないが、用紙押え部材23を通紙経路Pよりも上方に配置した点において図4の構成と共通している。
本実施形態の特徴的な構成は、用紙押え部材23を開状態もしくは閉状態にユーザーが任意に切り替えることができるようにした点にある。
ユーザーは用紙積載時もしくは残用紙取り除き時には用紙押え部材23を図6(b)に示した閉状態としてサイドフェンス内側への突出物をなくすることにより、スムーズに用紙を出し入れすることができる。
エアアシスト通紙時には、用紙積載後に用紙押え部材23を図6(a)に示した開状態とすることにより、エアーにより浮上した用紙上面を用紙押え部材23により押さえて用紙を適正な高さで保持することができる。
またエアアシストを使用しないユーザーについても、用紙押え部材23を(a)に示した開状態にしておくことにより、トレイに積載する用紙の積載上限を報知することができ、過積載による部品破損等を防止することができる。
本実施形態に係る給紙装置は、用紙押え部材23を図6(a)に示した開放姿勢、或いは図6(b)に示した閉止姿勢のままでロックするロック機構を備えた構成が特徴的である。
用紙押え部材23は、ブロワーファン20の上部に連設された構造体26に設けた軸支部23aによって開閉自在に支持されており、用紙押え部材23の外側に配置された支持板25によってプッシュラッチ24が支持されている。
ロック機構は、プッシュラッチ24から構成されており、このプッシュラッチ24は、用紙押え部材23側に設けた被係合爪23bと係合する2本の爪24aと、爪24a間に配置されたスイッチ部材と、を有しており、この2本の爪24aは互いに内外方向へ進退可能に支持されており、且つ弾性部材により互いに接近する方向(挟圧する方向)へ付勢されている。スイッチ部材は2本の爪24aが開放状態にあるときには両爪を開放状態にロックする一方で、両爪が開放状態にあるときに被係合爪23bによってスイッチ部材を押し込むとロックを解除して両爪を閉止させる。また、爪24a間に被係合爪23bを係合させた状態で被係合爪によってスイッチ部材を一度押すとロックが解除されて開放し、もう一度押すとロックされる機構となっているメカニカル部品(防犯、耐震用部品)である。
なお、ロック機構として示したプッシュラッチは一例にすぎず、同様な作用を実現可能な手段であればどのような部品であってもよい。
それにより用紙押え部材23自体を開閉スイッチとして利用することができるため、他の機構を介して開閉動作を行う必要もなく、また用紙押え部材23を必要とするユーザーは直接用紙押え部材23を操作することとなるので、スイッチの押し間違え等が発生しない。
図9に示すように用紙押え部材23の外側面には先端部が他の部位よりも幅広の被係合爪23bが一体的に突設(一体成形)されており、この幅広の先端部が2つの爪24a間に係合して係止される。用紙押え部材23に被係合爪23bが一体成型されているため、部品点数の低減につながり、コスト低減が可能となる。
用紙押え部材23は、用紙押え部材を保持する構造体26に設けた軸支部23aを中心として図6(a)に示した開放位置と(b)に示した閉止位置との間を回動可能に構成されている。
構造体26に設けたフック26aと用紙押え部材23との間には、スプリング(弾性部材)27が配置され、用紙押え部材23を開放方向へ常時付勢している。
これによりプッシュラッチ24のロックを解除して被係合爪23bを離脱させ時には、スプリング27の力により用紙押え部材23を開いた状態に保持することができる。
用紙押え部材23が開状態にある時にユーザーが底板上に用紙積載を行おうとした場合には、用紙押え部材23は用紙束により押圧されて軸支部23aを中心に閉止方向へ回動し、用紙を傷つけることなく用紙積載を行うことができる。用紙積載後にユーザーが用紙押え部材23を一回押圧することにより爪24aによるロックが解除されるため、用紙押え部材23はスプリング27により開状態の位置に戻り、エアアシスト通紙時における用紙押え機能を適切に発揮することができる。
なお、本実施形態では、用紙押え部材を開放方向へ付勢する弾性部材としてコイル状スプリングを例示したが、これは一例にすぎず、ゴム等を利用しても良い。
なお、本実施形態では、プッシュラッチ24と用紙押え部材23とによりロック機構を構成し、用紙押え部材23は、それ自体の開閉スイッチを兼ねているため、用紙押え部材自体をユーザー操作色のような目立つ色とする。
それによりユーザーは開閉スイッチとしての用紙押え部材23がどこにあるのか認識しやすくなり、また操作忘れ等の防止にも効果がある。
用紙押え部材23は、それ自体を押すことによりプッシュラッチ24を作動させて用紙押え部材を開姿勢、及び閉姿勢に維持できるスイッチであるため、用紙押え部材23の表面に押圧する最適位置を目視確認し易い目印としての操作部位30を設け、押圧する位置を明確にしている。本例では、操作部位30は複数本の細幅溝からなり、この溝は同時に操作時の滑り止めも兼ねている。操作部位30を溝状とした理由は、凸形状であるとサイドフェンス内壁面から凸形状が飛び出てしまい、用紙セット時に邪魔になるためである。
以上のような給紙装置を備えた画像形成装置によれば、分離が難しかったコート紙の分離性向上が図られ、機器としての搬送品質が高まる。
以上のように本発明に係る給紙装置では、用紙押え部材23を開いた状態もしくは閉じた状態のままに保持することが可能なため、ユーザーは用紙積載時もしくは残用紙取り除き時には用紙押え部材を開状態とすることによりスムーズに用紙を出し入れすることができ、またエアアシスト通紙時には用紙積載後に用紙押え部材を開状態とすることにより、エアーにより浮上した用紙を適正な高さで保持することができる。
また、用紙押え部材自体にプッシュラッチの爪に嵌合する被係合爪を一体化したことにより、部品低減につながり、コスト低減が可能となる。
また、用紙押え部材を開いた状態とする手段として弾性部材を用いることにより、ユーザーが用紙押え部材を開状態のまま用紙積載を行おうとした際は、用紙押え部材は用紙に押圧されて支点を中心にスムーズに退避することができ、用紙を傷つけることなく用紙積載を行うことができる。その後用紙押え部材は弾性部材により開状態の位置に戻り、用紙押え部材を適切に行うことができる。
また、用紙押え部材をユーザー操作色のような目立つ色にすることにより、ユーザーは開閉スイッチがどこにあるか認識しやすく、また操作忘れ等の防止にも効果がある。
また、用紙押え部材に操作位置を明示した手段を設けることにより、用紙押え部材を押す位置を明確にし、また操作時の滑り止めも兼ねることができる。
また、本発明に係る画像形成装置によれば、分離が難しかったコート紙や厚紙等の分離性向上が図られ、機器としての搬送品質を高めることができる。
Claims (7)
- 昇降自在な用紙積載用の底板と、該底板を昇降させる昇降機構と、上昇した前記底板上の最上部の用紙を取り出す給紙手段と、前記底板上の用紙束の側面位置を規制するサイドフェンスと、前記給紙手段により給送される用紙の通紙経路よりも下方に相当する該サイドフェンス内壁部位に配置されて前記用紙束の側面上部に空気を噴出する用紙捌き用のエアー噴出口と、を備えた給紙装置であって、
前記サイドフェンスの内壁であって前記通紙経路よりも上方に、前記底板側へ突出した開放姿勢、若しくはサイドフェンス側に退避した閉止姿勢にて保持することが可能な用紙押え部材を備えたことを特徴とする給紙装置。 - 請求項1において、前記用紙押え部材を前記開放姿勢、或いは閉止姿勢にてロックするロック機構を備え、前記ロック機構は前記用紙押え部材を前記閉止姿勢にてロックするプッシュラッチを含んで構成されていることを特徴とする給紙装置。
- 請求項1又は2において、前記用紙押え部材に、前記プッシュラッチにより係止される被係合爪を一体化したことを特徴とする給紙装置。
- 請求項1乃至3の何れか一項において、前記用紙押え部材を開放方向へ付勢する弾性部材を備えたことを特徴とする給紙装置。
- 請求項1乃至4の何れか一項において、前記用紙押え部材を識別容易な目立つ色としたことを特徴とする給紙装置。
- 請求項1乃至5の何れか一項において、前記用紙押え部材に、該用紙押え部材を押圧操作する部位を明示する目印を設けたことを特徴とする給紙装置。
- 請求項1乃至6の何れか一項に記載の給紙装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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