JP2010055127A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジの着脱方法 - Google Patents

画像形成装置及びプロセスカートリッジの着脱方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 容易にプロセスカートリッジを交換できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像形成装置10は、給紙トレイ20が突出した面に、この給紙トレイ20の設置領域に近接する領域を開閉自在に覆う小カバー122と、給紙トレイ20の設置領域及び小カバー122の開閉領域の周囲を開閉自在に覆う大カバー130とを設ける。小カバー122及び大カバー130が開放されると、大きな開口が確保されてプロセスカートリッジ50の着脱が容易になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、プロセスカートリッジ等の交換ユニットが着脱自在に設けられた画像形成装置に関する。
例えば、特許文献1は、給紙トレイの上部に、プロセスカートリッジの着脱を行う着脱経路を有する画像形成装置を開示する。また、特許文献2は、画像形成装置の側面全体を回動させて、装置内部の構成部品を露出させる画像形成装置を開示する。
特開2001−130756号公報 特開平11−231594号公報
本発明は、上述した背景からなされたものであり、容易にプロセスカートリッジを交 換できる画像形成装置を提供することを目的とする。
[画像形成装置]
上記目的を達成するために、本発明にかかる画像形成装置は、画像形成装置本体と、 この画像形成装置本体から突出して設けられたトレイと、前記画像形成装置本体内に設 けられたプロセスカートリッジと、前記プロセスカートリッジを交換するために形成さ れた開口を開閉する第1の開閉カバーと、前記トレイと干渉する部分が空洞となって該 空洞が前記第1の開閉カバーで覆うように前記画像形成装置本体に開閉自在に設けられ 第2の開閉カバーとを有する。
好適には、前記第1の開閉カバーの一方の端部は、画像形成装置本体の内部方向に入 り込んでなる。
好適には、前記トレイは、供給すべき記録媒体が積載される給紙トレイであり、前記 第1の開閉カバーの給紙トレイに隣接する端部は、給紙トレイにより記録媒体が供給さ れる方向に入り込んでなる。
好適には、前記第2の開閉カバーは、前記第1の開閉カバーが閉じたことを条件に、 閉じることができるように構成されている。
好適には、前記第2の開閉カバーは、画像形成装置の外形の少なくとも一部の稜線を 構成してなる。
[プロセスカートリッジの着脱方法]
また、本発明にかかるプロセスカートリッジの着脱方法は、画像形成装置本体と、こ の画像形成装置本体から突出して設けられたトレイと、前記画像形成装置本体内に設け られたプロセスカートリッジと、前記プロセスカートリッジを交換するために形成され た開口を開閉する第1の開閉カバーと、前記トレイと干渉する部分が空洞となって該空 洞が前記第1の開閉カバーで覆うように前記画像形成装置本体に開閉自在に設けられた 第2の開閉カバーとを有する画像形成装置画像形成装置において、前記第2の開閉カバ ーを開き、前記第1の開閉カバーを開き、前記プロセスカートリッジを装着し又は取り 出す。
本発明の画像形成装置によれば、プロセスカートリッジの交換が容易になる。
画像形成装置内に収容される交換ユニットと、この交換ユニットを搬入するた めの小カバー122との位置関係を示す図である。 小カバー122及び大カバー130が設けられた画像形成装置の他の形態を示 す図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置10の外観を示す図である。 給紙トレイ20が閉じられた画像形成装置10の断面を示す図である。 給紙トレイ20が開かれた画像形成装置10の断面を示す図である。 プロセスカートリッジ50を着脱する場合(大カバー及び小カバーが開放され た状態)の画像形成装置10を示す図である。 給紙トレイ20の伸縮機構を例示する図である。 プロセスカートリッジ50及びその挿入位置の外観を示す図である。 大カバー130の回動に連動して回動する小カバー122を例示する図である 。
[背景と概略]
プロセスカートリッジ等は、画像形成装置本体に設けられた開口を介して装置内に搬入される。これらの開口は、プロセスカートリッジの交換時以外は特に機能を有しないため、装置の小型化の観点から必要最小限のものになることが多い。また、画像形成装置が小さくなるとプロセスカートリッジを交換するための開口は利用者の視点よりも下方に位置することが多く、また、プロセスカートリッジは、装置内部の奥まった位置に装着される場合が多い。そのため、利用者は、狭い開口から覗き込むなどしない限り、プロセスカートリッジの装着位置を視認することができない。
また、プロセスカートリッジの搬送機構を別途設けることは、装置の小型化の観点から望ましくない。
そこで、本実施形態における画像形成装置10は、プロセスカートリッジを搬入する開口を開閉自在に覆うカバー(下記実施形態における小カバー122)を設け、このカバーにプロセスカートリッジを装置内に案内させる。より具体的には、プロセスカートリッジ着脱用のカバーが開かれると、このカバーの上面には、プロセスカートリッジを装置内部に案内するガイド機構が設けられている。これにより、利用者は、プロセスカートリッジ着脱用のカバーを開き、このカバーの上面にプロセスカートリッジを載せて装置奥方向にスライドさせることにより、プロセスカートリッジを容易に装置内の装着位置に搬送することができる。
[背景と概略]
図1において、画像形成装置内に収容される交換ユニット(プロセスカートリッジ)と、この交換ユニットを搬入するための小カバー122との位置関係が示されている。なお、本実施形態における画像形成装置10の各構成について、図1における左側の面を「前面」、右側の面を「裏面」、上方の面を「上面」、下方の面を「底面」、紙面手前方向の面を「右側面」、紙面奥方向の面を「左側面」と呼ぶ。
図1(A)に示すように、画像形成装置10は、画像形成装置本体12を有し、この画像形成装置本体12の内部に交換ユニットを収容し、画像形成装置本体12の前面下部から突出した給紙トレイ20を有している。また、画像形成装置本体12の前面には、小カバーヒンジ124により画像形成装置本体12に回動自在に支持された小カバー122が設けられている。この小カバー122は、交換ユニットを搬入するために設けられたものである。図1(A)に例示する場合に、利用者は、小カバー122を開けて交換ユニットを取り出すことになるが、画像形成装置10が小型化されると画像形成装置本体12の前面を斜め上方から眺めることになる。そのため、利用者は、そのままの姿勢で交換ユニットを取り出そうとすると、画像形成装置本体12の前面上方の外装(画像形成装置本体12の上面の稜線近傍)に遮られて、画像形成装置本体12に収容されている交換ユニットを視認できない。
そこで、本実施形態における画像形成装置10は、図1(B)に示すように、小カバー122に加えて、この小カバー122により開閉される領域の周囲を開閉自在な大カバー130を設ける。より具体的には、大カバー130は、給紙トレイ20の設置位置よりも下方に設けられた大カバーヒンジ132により回動自在に支持され、小カバー122の開閉領域と給紙トレイ20の設置領域とを囲む領域を開閉自在とする。また、小カバー122は、小カバーヒンジ124により画像形成装置本体12に回動自在に支持されており、給紙トレイ20と上方で隣接する領域を開閉自在とする。
利用者は、図1(B)に例示するように、この大カバー130及び小カバー122を共に開くことにより画像形成装置本体12の前面に大きな開口を確保できるため、斜め方向から交換ユニットを視認することができる。また、利用者は、この広い開口を利用して、交換ユニットの交換やジョム処理を行うことができる。
なお、小カバー122を設けずに大カバー130だけを設けた形態も考えられるが、この場合に、大カバー130は、画像形成装置本体12の前面から突出した給紙トレイ20と干渉して開くことができない。そのため、大カバー130には、給紙トレイ20と干渉する部分が空洞となっており、この大カバー130の空洞を覆うために、小カバー122は、必要であり、少なくとも大カバー130が開閉動作により給紙トレイ20と衝突しうる領域を開閉可能であることが望ましい。
また、図1(C)に示すように、小カバー122は、上端に設けられた小カバーヒンジ124により大カバー130に回動自在に支持されてもよい。この場合も、大カバー130と給紙トレイ20との衝突は、図1(C)に示すように、小カバー122の回動により回避される。
また、図2において、小カバー122及び大カバー130が設けられた画像形成装置10の他の形態が示されている。図2(A)に示すように、小カバーヒンジ124が画像形成装置本体12の内部に設けられてもよい。本例では、小カバー122は、下端を小カバーヒンジ124により支持され、閉じた状態において小カバーヒンジ124の部分が低く、前面方向(図2の左方向)に向けて徐々に高くなるよう傾斜して支持される。このように小カバーヒンジ122が前面方向に向けて高くなるように傾斜すると、給紙トレイ20の上方に、前面方向に向けて広くなる空間ができるため、給紙トレイ20の操作(記録用紙の追加等)が容易になる。
また、図2(B)に示すように、小カバー122は、その上端を小カバーヒンジ124により大カバー130に支持され、閉じた状態において小カバーヒンジ124の部分が高く、裏面方向(図2の右方向)に向けて徐々に低くなるよう傾斜して支持されてもよい。例えば、本例の小カバー122は、図2(B)の実線で示す状態から大カバー130が徐々に閉じられると(右方向に回動すると)、下端(すなわち、小カバーヒンジ124が設けられた端部と反対側の端部)を給紙トレイ20の上面と当接した状態でスライドさせて装置内部(図2の右方向)に移動させ傾斜した状態(二点差線で示した状態)になる。
以上説明したように、本実施形態における画像形成装置10は、小カバー122及び大カバー130を画像形成装置本体12の同じ側面に設けることにより、この側面全域にわたる開口を開閉することができる。
[実施形態]
次に、本実施形態における画像形成装置10を説明する。なお、以下の実施形態では、図2(A)に示した形態を具体例としてより詳細に説明する。
図3において、本発明の実施形態に係る画像形成装置10の外観が示されている。本実施形態の画像形成装置10は、画像形成装置本体12を有し、この画像形成装置本体12の前面に給紙トレイ20(トレイ)を有する。また、画像形成装置10は、画像形成装置本体12の上面と一体に形成された排紙トレイ90を有する。給紙トレイ20は、下端に設けられたトレイ開閉ヒンジ202(後述)を中心に回動自在な第1のトレイ板200aを有する。また、画像形成装置本体12の前面を覆う大カバー130は、下端に設けられた大カバーヒンジ132を中心に回動自在に構成されている。
図4及び図5において、画像形成装置10の断面が示されている。画像形成装置10には、画像形成装置本体12の下部に例えば手差し用の給紙トレイ20が配置されている。この給紙トレイ20は、図5に示すように開かれると、画像形成装置10の前面から突出する。
画像形成装置本体12の前面(図4及び図5の左側)は開口であり、この開口は、大カバー130(第2の開閉カバー)及び小カバー122(第1の開閉カバー)により開閉自在に覆われている。大カバー130は、下端に設けられた大カバーヒンジ132(第1の支持軸)により画像形成装置本体12に回動自在に支持されている。大カバーヒンジ132は、給紙トレイ20の設置位置よりも下方に設置されているため、大カバー130の回動により給紙トレイ20の設置領域の周囲が開閉自在になる。
給紙トレイ20は、第1のトレイ板200a、第2のトレイ板200b、第3のトレイ板200c及び第4のトレイ板200dにより構成され、トレイ開閉ヒンジ202(第2の支持軸)及びトレイ調整ヒンジ204により支持されている。より具体的には、第1のトレイ板200aは、トレイ開閉ヒンジ202により大カバー130に回動自在に支持されおり、図4のように閉じた状態から図5のように開いた状態に回動する。第2のトレイ板200bは、トレイ開閉ヒンジ202及びトレイ調整ヒンジ204により支持されており、第1のトレイ200板aと第3のトレイ板200cとを連結させる。第3のトレイ板200cは、トレイ調整ヒンジ204により支持される共に、第1のトレイ板200aの開閉に応じて昇降する。すなわち、第3のトレイ板200c及びトレイ調整ヒンジ204は、第1のトレイ板200aが開かれると、図5に示すように、上方に移動し、さらにバネ等の弾性力により上方に押圧される。第3のトレイ板200cは、この押圧力により、給紙トレイ20に積載されている記録用紙の枚数に応じて昇降し、記録用紙をフィードロール24に当接させる。また、第3のトレイ板200c及びトレイ調整ヒンジ204は、第1のトレイ板200aが閉じられると、図4に示すように、下方に移動し、バネ等により押圧が解除される。第4のトレイ板200dは、トレイ伸縮片206により第1のトレイ板200aに伸縮自在に支持されている。
給紙トレイ20の奥端近傍上部には、給紙トレイ20から記録用紙を供給するフィードロール24、及び、供給される用紙を1枚ずつ捌くリタードロール26が配置されている。
用紙搬送路40は、フィードロール24から排出ロール46までの用紙通路であり、この用紙搬送路40は、画像形成装置本体12の裏面(図4及び図5の右側面)近傍にあって、給紙トレイ20から後述する加熱ロール82及び加圧ロール84まで略垂直に形成されている。この用紙搬送路40の加熱ロール82及び加圧ロール84の上流側に後述する転写ロール44が配置され、転写ロール44の上流側にレジストロール42が配置されている。
したがって、給紙トレイ20からフィードロール24により送り出された記録用紙は、リタードロール26により捌かれて最上部の記録用紙のみ用紙搬送路40に導かれ、レジストロール42により一時停止され、タイミングをとって後述する感光体52と転写ロール44との間を通ってトナー像が転写され、この転写されたトナー像が加熱ロール82及び加圧ロール84により定着され、排出ロール46により排出口から画像形成装置本体12の上部に設けられた排紙トレイ90へ排出される。この排紙トレイ90は、排出口部分(排出ロール46の近傍)が低く、前面方向(図4及び図5の左方向)に向けて徐々に高くなるよう傾斜している。
画像形成装置本体12には、例えば略中央部にプロセスカートリッジ50(交換ユニット)が着脱自在に設けられている。プロセスカートリッジ50は、プロセスカートリッジ本体500内にトナーを収容すると共に、感光体52、感光体52を一様に帯電させる帯電器54、及び、感光体52に形成された静電潜像をトナーで現像する現像ロール56を有し一体化したものである。また、プロセスカートリッジ50には、感光体52の回転方向の帯電ロール54よりも上流側に、感光体52に残留するトナーを掻き取るクリーニングブレード及び掻き取ったトナーを回収するトナー回収ボトル(不図示)が配設されている。
プロセスカートリッジ本体500は、略水平な上面及び底面を有し、さらに、前面方向(図4及び図5の左方向)に向けて徐々に高くなるよう傾斜している傾斜面500aを有する。この傾斜面500aは、給紙トレイ20よりも大きな傾斜角を有することが好ましい。
プロセスカートリッジ50の上方には、帯電された感光体52に、レーザ光(LB)により潜像を書き込む露光装置70が配置されている。露光装置70には、入力される画像データに応じてレーザ光を点滅させるレーザ発光器72と、レーザ発光器72から照射されたレーザ光を感光体52の方向に導く折返しミラー74とが配設されている。
また、プロセスカートリッジ50の前方には、下端の小カバーヒンジ124を中心に回動自在な小カバー122(第1の開閉カバー)が配設されている。この小カバー122は、閉じられた状態おいて、プロセスカートリッジ本体500の傾斜面500aと略平行に設けられている。すなわち、小カバー122は、小カバーヒンジ124の部分が低く、前面方向(図4及び図5の左方向)に向けて徐々に高くなるよう傾斜している。小カバー122の傾斜角は、給紙トレイ20の傾斜角よりも大きく、これにより、給紙トレイ20と小カバー122との間に、前面上方に向けて徐々に広がる空間Aができる。この空間Aは、小カバー122が図5のように閉じられた状態では、給紙トレイ20の操作エリアとして利用される。
小カバー122の前方には、大カバー130が覆いかぶさっている。すなわち、大カバー130は、閉じた状態で小カバー122の上端に当接する小カバー当接片134を有し、小カバー122の上端を支持する。したがって、大カバー130は、小カバー122が閉じられたことを前提条件として閉じる。また、小カバー122は、大カバー130が開くことを前提条件として開く。
また、画像形成装置本体12の大カバー130の上端と対向する位置に、大カバー130の開閉を検知するインターロックスイッチ136が設けられている。インターロックスイッチ136により検知された大カバー130の開状態又は閉状態は、コントローラ(不図示)に送信され、ユーザインタフェース装置(不図示)等に表示される。
なお、本実施形態の画像形成装置10は、上記のように大カバー130が開かれない限りは小カバー122を開くことができないため、大カバー130の開閉を検知するインターロックスイッチ136を一つ設けるだけで、大カバー130及び小カバー122の両方の開閉状態を検出することができる。
プロセスカートリッジ50の感光体52には、用紙搬送路40を挟んで転写ロール44が対峙している。つまり、転写ロール44と感光体52との間がトナー像の転写位置となっており、転写ロール44は、感光体52に形成されたトナー像をこの転写位置で記録用紙に転写する。
転写位置の上方には、加熱ロール82及び加圧ロール84からなる定着手段が配置されている。加熱ロール82及び加圧ロール84は、転写ロール44により記録用紙に転写されたトナー像を定着させ、排出ロール46に向けて搬送する。
次に、画像形成装置10による画像形成動作を説明する。
画像形成信号が送られると、感光体52が帯電ロール54により一様に帯電され、この帯電された感光体52には、画像信号に基づいて露光装置70から光線が出射される。露光装置70からの光線は、感光体52の表面を露光し、潜像が形成される。露光装置70により形成された感光体52の潜像は、現像ロール56によって黒のトナーで現像される。
一方、給紙信号等により、給紙トレイ20に収納された記録用紙は、フィードロール24により送り出され、リタードロール26により捌かれて用紙搬送路40に導かれ、レジストロール42により一次停止され、タイミングをとって感光体52と転写ロール44との間に導かれる。記録用紙が感光体52と転写ロール44との間に導かれると、感光体52表面に形成されたトナー像が転写ロール44によって記録用紙に転写される。転写後に、感光体52に残留する残留トナーは、クリーニングブレード等によって掻き取られ、回収される。
トナー像を転写された記録用紙は、加熱ロール82と加圧ロール84との間に導かれ、熱圧力によってトナー像を定着される。トナー像が定着した記録用紙は、排出ロール46により排出口から排紙トレイ90へ排出される。
次に、プロセスカートリッジ50の着脱機構及び着脱動作について説明する。
図6において、プロセスカートリッジ50を着脱する場合の画像形成装置10が示されている。大カバー130は、図6に示すように、前面方向(図6の左側)に引っぱられると、大カバーヒンジ132を中心に回動する。その際に、小カバー122は、その上端が大カバー130に設けられた小カバー当接片134から離れるため、回動自在になる。小カバー122は、利用者による手動又は自重により、小カバーヒンジ124を中心に前方に回動して、プロセスカートリッジ50の前方(図6の左方向)を開放し、小カバー122の上面が略平行となる位置で画像形成装置本体12の底面内側と当接して支持される。また、給紙トレイ20とプロセスカートリッジ50との間の空間は、小カバー122が開くことにより、給紙トレイ20の操作エリアから、トナーカートリッジ50の操作エリアに切り換わる。
また、トレイ開閉ヒンジ202は、図5に示したように大カバー130の大カバーヒンジ132よりも上方(すなわち、大カバー130の回動中心から外れた位置)に配置されているため、図6に示すように、大カバー130が回動すると、大カバーヒンジ132を中心として円弧上を移動し、大カバー130が閉じた状態よりも低い位置にくる。これにより、第1のトレイ板200a及び第2のトレイ板200bの位置が低くなるため、プロセスカートリッジ50を着脱するための開口が大きくなり、着脱作業が行いやすくなる。
図7において、給紙トレイ20の伸縮機構が例示されている。第2のトレイ板200bには、図7に示すように、トレイ長穴208が設けられており、トレイ調整ヒンジ204は、このトレイ長穴208に摺動自在に支持されている。したがって、図6に示すように、大カバー130の回動に伴ってトレイ開閉ヒンジ202が前面方向又は裏面方向に移動しても、これに伴って第2のトレイ板200bが前面方向又は裏面方向に移動することができる。換言すると、トレイ調整ヒンジ204がトレイ長穴208に摺動自在に支持されているため、第2のトレイ板200bが前面方向及び裏面方向に移動可能となり、これにより、トレイ開閉ヒンジ202が大カバー130の回動に応じて移動可能になる。
なお、トレイ長穴208の長さを調整することにより、大カバー130の開き角度、トレイ開閉ヒンジ202の移動範囲、及び、第1のトレイ板200aの倒れ角度を規制することができる。
また、小カバー122の上面は、プロセスカートリッジ50が摺動可能に構成されており、利用者は、小カバー122上をスライドさせながら、プロセスカートリッジ50を挿入し又は取り出すことができる。このように、プロセスカートリッジ50を小カバー122上をスライドさせることにより、プロセスカートリッジ50を支持するための負荷を軽減すると共に、プロセスカートリッジ50の上下方向の位置がプロセスカートリッジの装着に適したものに規制され、プロセスカートリッジ50の装着が容易になる。これは、プロセスカートリッジ50の装着位置が画像形成装置本体12内部の奥深くに位置する場合に好適である。
図8において、プロセスカートリッジ50及びその挿入位置の外観が示されている。なお、本図では、説明の便宜のために大カバー130を省略した形態が示されている。プロセスカートリッジ50は、プロセスカートリッジ本体500の裏面(図8の右側の面)の近傍にドラム形状の感光体52を有し、感光体52の両側面から感光体回転軸522が突出している。また、プロセスカートリッジ本体500の右側面及び左側面には、それぞれ被押圧片502が突出して設けられている。さらに、プロセスカートリッジ本体500の底面500bには、下方に突出した底部突起504が設けられている。
画像形成装置10の小カバー122は、上面から上方に突出したカートリッジ押圧片128を有する。このカートリッジ押圧片128は、画像形成装置本体12に挿入されるプロセスカートリッジ50の被押圧片502と当接する位置に設けられており、小カバー122と連動して回動し被押圧片502を前面方向に押圧する。
また、画像形成装置本体12内部の右側面及び左側面には、それぞれ側部ガイド部129が設けられている。側部ガイド部129は、挿入されるプロセスカートリッジ50の感光体回転軸522を案内する案内溝を有し、プロセスカートリッジ50を装着位置まで案内する。したがって、小カバー122の奥側端部に載せられたプロセスカートリッジ50の感光体回転軸522の高さが側部ガイド部129の案内溝の高さと略同一となるように小カバー122が設けられている。
また、小カバー122の上面には、積載されるプロセスカートリッジ50の左右方向の位置を規制する底部ガイド部126が設けられている。本例の底部ガイド部126は、積載されるプロセスカートリッジ50の底部突起504に対応して窪んだ溝であり、この溝にプロセスカートリッジ50の底部突起504が嵌まることにより、プロセスカートリッジ50の左右方向の位置を決める。なお、底部ガイド部126及び底部突起504は、プロセスカートリッジ50の前面方向及び裏面方向の位置を規制するものではなく、プロセスカートリッジ50は、小カバー122に載せたままで前面方向及び裏面方向に自由にスライドさせることができる。
次に、プロセスカートリッジの着脱動作を説明する。
図5に示すように、小カバー122が閉じられた状態では、プロセスカートリッジ50は、板バネ等で構成された固定手段により装着位置に固定されている。利用者は、プロセスカートリッジ50を取り出す場合に、まず大カバー130を前方に引いて回動させる。大カバー130が大カバーヒンジ132を中心に回動すると、小カバー122が回動可能になると共に、図6に示すように、給紙トレイ20の一部(第1のトレイ板200a及び第2のトレイ板200b)が下方に移動して、小カバー122の前方に大きな開口ができる。次に、利用者は、小カバー122を前方に回動させる。小カバー122が前方に回動すると、小カバー122に設けられたカートリッジ押圧片128も回動し、プロセスカートリッジ50の被押圧片502に当接して前面方向(斜め上方)に押圧する。
被押圧片502を介して前面斜め上方に押圧されたプロセスカートリッジ50は、固定手段による固定状態(ロック状態)から解除されて、装着位置から前面方向(図8の左側)に搬送される。プロセスカートリッジ50は、小カバー122の上面を摺動して画像形成装置10の外部に取り出される。また、この場合に、小カバー122は、取り出されるプロセスカートリッジ50と給紙トレイ20とを隔てる隔壁として機能し、操作中のプロセスカートリッジ50から落下するトナーが給紙トレイ20に積載された記録用紙に付着することを防止する。
また、プロセスカートリッジ50を画像形成装置本体12に装着する場合に、利用者は、上記と同様に大カバー130及び小カバー122を開けて、プロセスカートリッジ50をこの小カバー122の上面に載せ、プロセスカートリッジ50の底部突起504(図8)と小カバー122の底部ガイド部126(図8)とを嵌合させる。そして、利用者は、プロセスカートリッジ50を奥方向(裏面方向)に押圧する。押圧されたプロセスカートリッジ50は、底部ガイド部126に案内されて小カバー122の上面を摺動し、プロセスカートリッジ50の感光体回転軸522(図8)が画像形成装置本体12の側部ガイド部129(図8)に案内される位置まで搬送される。プロセスカートリッジ50は、利用者によりさらに画像形成装置本体の奥方向に押圧されると、側部ガイド部129により案内されて、プロセスカートリッジ50の被押圧片502が小カバー122のカートリッジ押圧片128に当接する位置に搬送される。
以上説明したように、本実施形態における画像形成装置10は、給紙トレイ20が突出した面に、この給紙トレイ20の設置領域と近接する領域を覆う小カバー122と、給紙トレイ20の設置領域及び小カバー122の開閉領域の周囲を覆う大カバー130とを設けることにより、この面の大きな開口を開閉自在とすることができる。特に、給紙トレイ20の位置が変更可能である場合に、大カバー130が給紙トレイ20の可動範囲も含めて開閉自在とするため好適である。
また、本実施形態の画像形成装置10は、装置上面の稜線の一部を大カバー130により構成するため、大カバー130を開くことにより、斜め上方から装置内部が視認可能になる。
また、本実施形態の画像形成装置10は、大カバー130の回動に伴って、給紙トレイ20を支持するトレイ開閉ヒンジ202も移動するため、大カバー130が開放される場合に、プロセスカートリッジ50を交換するための空間を下方に広げることができる。
また、本実施形態の画像形成装置10は、大カバー130及び小カバー122が既定の順序でないと開閉できないよう構成することにより、1つのインターロックスイッチ136で大カバー130及び小カバー122の開閉状態を検出できる。
[変形例]
次に、上記実施形態の変形を説明する。
図9において、大カバー130の回動に連動して回動する小カバー122が示されている。図9(A)に示すように、大カバー130にカバー連動長穴138が設けられている。このカバー連動長穴138に対して摺動自在にスライド軸127が設けられており、このスライド軸127に、小カバー122が小カバーヒンジ124とは異なる位置(本例では上端近傍)で支持されている。
大カバー130が徐々に前方に回動していくと、図9(B)に示すように、スライド軸127は、カバー連動長穴138内を摺動して、小カバーヒンジ124を中心とした円弧を描きながら下方に移動する。スライド軸127が下方に移動すると、小カバー122も前方に回動する。
このように、本変形例における画像形成装置10は、大カバー130の開閉動作と小カバー122の開閉動作とを連動させることにより、大カバー130及び小カバー122の開閉作業を容易にする。
また、上記実施形態では、プロセスカートリッジ50を交換ユニットの一例として説明したが、これに限定されるものではなく、本発明は、例えば、トナーを収容するトナーカートリッジ等に適用してもよい。
また、上記画像形成装置10は、単色のトナーで画像形成を行うプリンタ装置であったが、例えば、C色、M色、Y色及びK色の4色トナーで画像形成を行うフルカラー複写機であってもよい。
また、上記実施形態では、手差し用の給紙トレイ20をトレイの一例として説明したが、カセットタイプの給紙トレイであってもよいし、排紙トレイであってもよい。
10・・・画像形成装置
12・・・画像形成装置本体
122・・・小カバー
124・・・小カバーヒンジ
126・・・底部ガイド部
127・・・スライド軸
128・・・カートリッジ押圧片
129・・・側部ガイド部
130・・・大カバー
132・・・大カバーヒンジ
134・・・小カバー当接片
136・・・インターロックスイッチ
20・・・給紙トレイ
202・・・トレイ開閉ヒンジ
204・・・トレイ調整ヒンジ
206・・・トレイ伸縮片
208・・・トレイ長穴
40・・・用紙搬送路
50・・・プロセスカートリッジ
500・・・プロセスカートリッジ本体
502・・・被押圧片
504・・・底部突起
52・・・感光体
522・・・感光体回転軸
54・・・帯電ロール
56・・・現像ロール
70・・・露光装置
90・・・排紙トレイ

Claims (6)

  1. 画像形成装置本体と、
    この画像形成装置本体から突出して設けられたトレイと、
    前記画像形成装置本体内に設けられたプロセスカートリッジと、
    前記プロセスカートリッジを交換するために形成された開口を開閉する第1の開閉カバーと、
    前記トレイと干渉する部分が空洞となって該空洞が前記第1の開閉カバーで覆うように前記画像形成装置本体に開閉自在に設けられた第2の開閉カバーと
    を有する画像形成装置。
  2. 前記第1の開閉カバーの一方の端部は、画像形成装置本体の内部方向に入り込んでなる
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  3. 前記トレイは、供給すべき記録媒体が積載される給紙トレイであり、
    前記第1の開閉カバーの給紙トレイに隣接する端部は、給紙トレイにより記録媒体が供給される方向に入り込んでなる
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2の開閉カバーは、前記第1の開閉カバーが閉じたことを条件に、閉じることができるように構成されている
    請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記第2の開閉カバーは、画像形成装置の外形の少なくとも一部の稜線を構成してなる
    請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 画像形成装置本体と、この画像形成装置本体から突出して設けられたトレイと、前記画像形成装置本体内に設けられたプロセスカートリッジと、前記プロセスカートリッジを交換するために形成された開口を開閉する第1の開閉カバーと、前記トレイと干渉する部分が空洞となって該空洞が前記第1の開閉カバーで覆うように前記画像形成装置本体に開閉自在に設けられた第2の開閉カバーとを有する画像形成装置画像形成装置において、
    前記第2の開閉カバーを開き、
    前記第1の開閉カバーを開き、
    前記プロセスカートリッジを装着し又は取り出す
    プロセスカートリッジの着脱方法。
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