JP2010054655A - 電気光学装置及びその製造方法、並びに電子機器 - Google Patents

電気光学装置及びその製造方法、並びに電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】反射型液晶装置について、その製造プロセスを煩雑化させることなく、各画素開口率を高める。
【解決手段】第2下地膜44bをパターニングすることによって、第1穴部92a、第1穴部の輪郭を規定する隔壁46、及び凹部93aとを形成し、その上面にCVD法を用いて導電性及び光反射性を有するアルミニウム等の金属材料を成膜することによって、平坦化前の導電性反射材料73aを形成する。次に、平坦化前の導電性反射材料73a上から平坦化前の導電性反射材料73aの表面をCMP法によって研磨することによって、第1穴部92aに中継層92を形成すると共に、凹部93aに導電性反射膜73を形成する。これにより、隔壁46によって相互に隔てられた導電性反射膜73と中継層92との間の間隔を狭く形成すると共に、当該導電性反射膜73と中継層92との間の電気的な絶縁性を維持する。
【選択図】図9

Description

本発明は、例えば、反射型液晶装置等の電気光学装置、及び、そのような電気光学装置を製造するための電気光学装置の製造方法、並びに、当該電気光学装置をライトバルブとして備えたプロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
液晶装置の一例である透過型液晶装置では、光源から出射された光源光を液晶で変調することによって画像表示領域に所望の画像が表示される。より具体的には、各々透明な画素電極と対向電極との間に挟持された液晶をこれら電極間に加わる電圧に応じて駆動することによって、光を変調し、光透過率の変化に応じて画像の輝度が調整される。このような液晶装置では、画素電極の電位を保持するための保持容量が、画素領域の開口領域、即ち、不透明な配線或いは遮光膜によって囲まれ、且つ実質的に画像表示に寄与する領域を避けるように設けられている。このため、透過型液晶装置では、保持容量の容量値を高めることを目的として保持容量のサイズを大きくしようとしても開口領域が狭められてしまい、画像表示領域の輝度を低下させてしまう。したがって、透過型液晶装置では、画像表示領域の輝度を保つために、保持容量の容量値が制限されてしまう。
一方、画素領域に入射した光を画素電極で反射することによって画像表示領域に画像を表示する反射型液晶装置では、アルミニウム等の金属膜で構成された画素電極が光を反射する反射膜として機能し(例えば、特許文献1参照。)、画素電極の下層側において画素電極に重なるように保持容量を設けることが可能である。したがって、反射型液晶装置では、平面的に見て、画素電極と略同一面積の保持容量を設けることが可能であり、透過型液晶装置より保持容量の容量値を大きく設定することが可能である。
また、画素領域の非開口領域を狭めることによって、画像表示領域のうち実質的に画像の表示に寄与する領域の面積を増大させる技術も提案されている(例えば、特許文献2乃至3参照。)。
特開2008−64857号公報 特開2000−124313号公報 特開2001−174850号公報 特開2008−15013号公報
しかしながら、反射型液晶装置等の電気光学装置では、TFTアレイ基板等の基板上において、画素電極と、当該画素電極の下層側に形成された画素スイッチング用TFTとを電気的に接続する接続部が、画素領域における開口領域を狭めてしまい、当該電気光学装置の表示性能を高めることが困難になる問題点がある。特に、TFTアレイ基板等の基板上に画素スイッチング用TFT及び画素電極等を含む多層構造を作り込む場合、画素スイッチング用TFT及び画素電極を相互に電気的に接続する接続部を形成し、且つ当該接続部によって狭められる開口領域をできるだけ広くとろうとすると、当該多層構造を形成する製造プロセスがより一層複雑化し、電気光学装置の製造コストの増大及び歩留まりの低下を招く。
また、複数の画素電極の夫々が形成された複数の画素領域の夫々における開口領域の割合、即ち開口率を高めることを目的として、相互に隣り合う画素電極の間隔を狭めた場合、これら画素電極間に発生する横電界の電界強度が相対的に増大する。したがって、相互に隣り合う画素電極の間隔を狭めたことが液晶装置におけるディスクリネーション及びドメイン等の表示不良を発生させる一因となり、液晶装置等の電気光学装置が画像を表示する際の表示性能を低下させてしまう問題も生じる。
よって、本発明は上記問題点等に鑑みてなされたものであり、例えば、その製造プロセスを煩雑化させることなく、各画素領域における開口率を高められた反射型液晶装置等の電気光学装置、及びそのような電気光学装置をその製造プロセスを煩雑化させることなく製造可能な電気光学装置の製造方法、並びに、反射型液晶装置等の電気光学装置をライトバルブとして備えたプロジェクタ、或いはヘッドマウントディスプレイ(HMD)等の電子機器を提供することを課題とする。
本発明に係る電気光学装置は上記課題を解決するために、第1基板と、前記第1基板に対向するように配置された第2基板と、複数の画素領域と、前記第1基板上の前記画素領域に設けられた透明導電材料からなる画素電極と、前記画素電極に対向するように、前記第2基板の前記第1基板側の面に設けられた前記透明導電材料からなる対向電極と、前記第1基板と前記第2基板との間に挟持された電気光学層と、前記画素領域において前記画素電極と前記第1基板との間に設けられ、且つ前記画素電極に電気的に接続された駆動素子と、前記画素領域に設けられた保持容量と、前記駆動素子と前記画素電極との間に設けられ、前記第2基板側から前記電気光学層に入射する光を前記第2基板側に反射し、且つ固定電位に維持された導電性反射膜と、前記画素電極と前記導電性反射膜との間に設けられた絶縁膜と、前記導電性反射膜と同層に設けられ、前記駆動素子及び前記画素電極を電気的に中継する中継層とを備え、前記導電性反射膜と前記中継層とは、前記導電性反射膜と前記中継層との間に設けられた隔壁によって互いに絶縁されており、前記画素電極と前記導電性反射膜と前記絶縁膜が平面視で互いに重なる領域は、前記保持容量を構成しており、前記導電性反射膜と前記中継層と前記隔壁とは前記絶縁膜の下地層を構成し、該絶縁膜の下地層の表面は平坦化されている。
本発明に係る電気光学装置によれば、ITO(Indium tin Oxide)等の透明導電材料で各々構成された複数の画素電極は、前記第1基板上の表示領域を構成する複数の画素領域に各々形成されており、第2基板側から入射する光を透過可能に構成されている。
対向電極は、画素電極と同様に、ITO等の透明導電材料で構成されており、前記複数の画素電極に対向するように、前記第2基板の両面のうち前記第1基板に臨む一方の面に形成されている、したがって、第2基板の両面のうち前記一方の面の反対側の面から入射した光は、対向電極及び画素電極を透過可能である。
電気光学層は、例えば、光を変調可能な液晶層であり、前記第1基板と前記第2基板との間に挟持されている。駆動素子は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)等の半導体素子であり、前記画素領域において前記画素電極と前記第1基板との間に設けられ、且つ前記画素電極に電気的に接続されている。したがって、駆動素子は、例えば、走査線を介して各画素領域の回路部に供給される走査信号に応じて、画素電極に対する画像信号の供給をスイッチング制御可能である。
保持容量は、前記画素領域に設けられており、例えば、電気光学装置の動作時に、画像信号に応じた電位に画素電極の電位を維持する。
導電性反射膜は、例えば、アルミニウム(Al)等の金属膜であり、前記第1基板上において前記駆動素子と前記画素電極との間に形成されており、前記第2基板の側から前記電気光学層に入射する光を前記第2基板の側に反射する。したがって、導電性反射膜によれば、画像信号に画素領域毎に駆動される電気光学層によって変調された光を第2基板側に反射できる。加えて、導電性反射膜は、固定電位に維持されているため、画像信号に応じた画像を表示できる。このような導電性反射膜は、例えば、画素電極及び対向電極を構成する透明導電材料と相互に異なる材料で構成されているため、導電性反射膜における固定電位の変動を低減することも可能である。
絶縁膜は、前記画素電極と前記導電性反射膜との間に設けられており、例えば、前記画素電極と前記導電性反射膜との間の夫々を相互に電気的に絶縁する層間絶縁膜として機能する。中継層は、前記導電性反射膜と同層に設けられ、前記駆動素子及び前記画素電極を電気的に中継しており、例えば、駆動素子及び画素電極の夫々に直接、或いは間接的に電気的に接続されている。
前記導電性反射膜と前記中継層とは、前記導電性反射膜と前記中継層との間に設けられた隔壁によって互いに絶縁されている。加えて、前記画素電極と前記導電性反射膜と前記絶縁膜が平面視で互いに重なる領域は、前記保持容量を構成しており、前記導電性反射膜と前記中継層と前記隔壁とは前記絶縁膜の下地層を構成し、該絶縁膜の下地層の表面は平坦化されている。
前記導電性反射膜及び前記中継層の夫々の表面は、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polish)法等の研磨法によって平坦化されている。したがって、導電性反射膜と中継層との間を電気的に絶縁する隔壁の幅を狭めることができる。よって、画素領域のうち導電性反射膜に重なる領域の面積を増大させることができ、画素領域における開口率を増大させることが可能である。したがって、隣り合う画素相互の間隔を近づけることによって発生し、且つ、ディスクリネーション等の表示不良の一因となる横電界を抑制しつつ、各画素領域における開口率を高めることが可能である。
加えて、本発明に係る電気光学装置によれば、上述のCMP法等の研磨法を用いたダマシン、或いはデュアルダマシン技術によって、導電性反射膜及び中継層の夫々の表面を平坦化することで隔壁の幅を高い精度で容易に狭く形成できる。よって、本発明に係る電気光学装置によれば、電気光学装置の製造プロセスが煩雑化することを極力抑えながら、高品位の画像表示が可能になる。
本発明に係る電気光学装置の一の態様では、前記導電性反射膜は、前記複数の画素領域に渡って設けられていてもよい。
この態様によれば、例えば、対向電極は、表示領域全体に重なるように形成されるため、導電性反射膜を表示領域全体に重なるように形成することによって、対向電極及び導電性反射膜の夫々のサイズの相違に起因して対向電極及び導電性反射膜の夫々の電位に差が生じることをより一層低減できる。したがって、画素電極及び導電性反射膜を一対の容量電極とする保持容量によって画素電極の電位が確実に保持可能になり、電気光学装置の表示性能を高められる。また、保持容量を構成する一対の容量電極の一方は、例えば、入射光を反射する導電性反射膜73を兼ねていてもよい。したがって、平面的に見て当該一方の容量電極を大きく形成しても、画素領域において実質的に画像を表示できる領域を狭めることがない。したがって、この態様によれば、透過型液晶装置に設けられる保持容量に比べて相対的に保持容量の容量値を大きく設定することが可能である。
本発明に係る電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、第1基板と、前記第1基板に対向するように配置された第2基板と、複数の画素領域と、前記画素領域に形成された透明導電材料からなる画素電極と、前記画素電極に対向するように、前記第2基板の前記第1基板側の面に形成された前記透明導電材料からなる対向電極と、前記第1基板と前記第2基板との間に挟持された電気光学層と、前記画素領域において前記画素電極の下層側に形成され、且つ前記画素電極に電気的に接続された駆動素子と、前記画素領域に設けられた保持容量と、前記第1基板上において前記駆動素子と前記画素電極との間に形成されており、前記第2基板側から前記電気光学層に入射する光を前記第2基板側に反射し、且つ固定電位に維持された導電性反射膜と、前記画素電極と前記導電性反射膜との間に形成された絶縁膜と、前記駆動素子及び前記画素電極を電気的に中継する中継層とを備え、前記導電性反射膜と前駆中継層とは、前記導電性反射膜と前駆中継層との間に設けられた隔壁によって互いに絶縁されており、前記画素電極と前記導電性反射膜と前記絶縁膜が平面視で互いに重なる領域が、前記保持容量を構成しており、前記導電性反射膜と前記中継層と前記隔壁とは前記絶縁膜の下地層を構成し、該絶縁膜の下地層の表面が平坦化されている電気光学装置を製造するための電気光学装置の製造方法であって、前記駆動素子の上層に絶縁性を有する下地膜を形成する第1工程と、前記下地膜をパターニングすることによって、(i)平面視で前記駆動素子の出力端子部に重なる第1穴部と、(ii)前記隔壁によって前記第1穴部と隔てられた凹部とを形成する第2工程と、前記第1穴部及び前記凹部の夫々に、前記隔壁の高さよりも厚い導電性反射材料を充填する第3工程と、前記導電性反射材料の表面を研磨することによって、前記第1穴部に充填された前記導電性反射材料を前記中継層とすると共に、前記凹部に充填された前記導電性反射材料を前記導電性反射膜とする第4工程とを備える。
本発明に係る電気光学装置の製造方法によれば、第1工程で下地膜を形成し、第2工程で第1穴部及び凹部を形成する。第2工程によれば、例えば、第1穴部及び凹部を相互に隔てている部分、即ち隔壁の幅を0.25μm程度まで狭めることが可能である。
第3工程において、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の蒸着法を用いてアルミニウム(Al)等の金属材料からなる薄膜を成膜することによって、前記第1穴部及び前記凹部の夫々に、前記隔壁の高さよりも厚い導電性反射材料を充填する。
第4工程において、前記導電性反射材料の表面を、例えば、CMP法等の研磨法を用いたダマシン、或いはデュアルダマシン技術を用いて研磨することによって、前記第1穴部に充填された前記導電性反射材料を前記中継層とすると共に、前記凹部に充填された前記導電性反射材料を前記導電性反射膜とする。第4工程によれば、導電性反射膜及び中継層の夫々の表面を面一にすることができ、隔壁によって相互に隔てられた導電性反射膜と中継層との間の間隔を狭めることが可能になると共に、当該導電性反射膜と中継層との間の電気的な絶縁性を維持することができる。
したがって、本発明に係る電気光学装置の製造方法によれば、導電性反射膜と中継層との間を電気的に絶縁する隔壁の幅を狭めることによって、画素領域のうち導電性反射膜に重なる領域の面積を増大させることができ、画素領域における開口率を増大させることが可能である。したがって、本発明に係る電気光学装置の製造方法によれば、画素領域における開口率が高められた電気光学装置を、電気光学装置の製造プロセスが煩雑化することを極力抑えながら容易に製造できる。加えて、本発明に係る電気光学装置の製造方法によれば、隣り合う画素相互の間隔を近づけることによって発生し、且つ、ディスクリネーション等の表示不良の一因となる横電界を抑制しつつ、各画素領域における開口率を高められ、高品位の画像表示が可能な電気光学装置を製造できる。
本発明に係る電気光学装置の製造方法の一の態様では、前記下地膜は、前記駆動素子の上層に形成された第1下地膜と、該第1下地膜上に形成された第2下地膜とから構成されており、前記第1工程において、前記駆動素子の出力端子部に重なるように前記第1下地膜に形成された第2穴部に導電材料を充填することによって、前記出力端子部に電気的に接続された接続部を形成し、前記第2工程において、前記第2下地膜に前記第1穴部を形成し、前記第3工程において、前記接続部のうち前記第1穴部に臨む部分に前記導電性反射材料が電気的に接続されるように、前記第1穴部に前記導電性反射材料を充填する。
この態様によれば、例えば、ダマシン技術を用いて順次形成された接続部及び中継層を介して駆動素子及び画素電極を相互に電気的に接続することが可能なる。
本発明に係る電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置を備えている。
本発明に係る電子機器によれば、上述した本発明に係る液晶装置を具備してなるので、高品位の表示が可能な、フロントプロジェクタ或いはリアプロジェクタ等の投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型の表示装置、或いはビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネル、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)等の各種電子機器を実現できる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る電気光学装置及びその製造方法、並びに、電子機器の各実施形態を説明する。
<1:電気光学装置>
先ず、図1乃至図7を参照しながら、本発明に係る電気光学装置の一実施形態である液晶装置1の全体構成を説明する。図1は、本発明の「第1基板」の一例であるTFTアレイ基板10をその上に形成された各構成要素と共に、本発明の「第2基板」の一例である対向基板の側から見た液晶装置1の平面図であり、図2は、図1のII−II´断面図である。本実施形態に係る液晶装置1は、駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式で駆動され、且つ対向基板20側から入射した光が反射されることによって画像を表示可能な反射型液晶装置である。
図1及び図2において、液晶装置1では、TFTアレイ基板10及び対向基板20が相互に対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に、本発明の「電気光学層」の一例である液晶層50が封入されている。TFTアレイ基板10及び対向基板20は、複数の画素領域で構成された、本発明の「表示領域」の典型例である画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば、紫外線硬化樹脂、或いは熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間の間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されていてもよい。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。尚、画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域が存在する。言い換えれば、本実施形態においては特に、TFTアレイ基板10の中心から見て、この額縁遮光膜53より以遠が周辺領域として規定されている。
液晶装置1は、データ線駆動回路101、及び走査線駆動回路104を備えている。周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域において、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。走査線駆動回路104は、額縁遮光膜53に覆われるように形成された複数の配線105によって相互に電気的に接続されている。
対向基板20の4つのコーナー部には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナー部に対向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線の上層に形成された画素電極9a上に、配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、画素電極9aに対向するように形成された対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には最上層部分に配向膜が形成されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。液晶装置1は、その動作時に、図中上側である対向基板20側から液晶装置1に入射した入射光を画素電極9aによって対向基板20側に向かって反射し、画像を表示する。
尚、図1及び図2に示したTFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104等の回路部に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等が形成されていてもよい。
次に、図3を参照しながら、画像表示領域10aにおける回路構成を説明する。図3は、本実施形態に係る液晶装置の画像表示領域における回路構成を示した回路図である。
図3において、液晶装置1の画像表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素領域72の夫々は、画素電極9a、本発明の「駆動素子」の一例であるTFT30、及び液晶素子50aを備えている。TFT30は、画素電極9aに電気的に接続されており、液晶装置1の動作時に画素電極9aをスイッチング制御し、当該制御に応じて液晶素子50aを駆動する。画像信号が供給されるデータ線6aは、TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、・・・、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、液晶装置1は、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、・・・、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、・・・、Snが所定のタイミングで書き込まれる。画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、・・・、Snは、対向基板20に形成された対向電極21との間で一定期間保持される。ここで、便宜上、走査線3aが延在する方向をX方向とし、データ線6aが延在する方向をY方向とする。
液晶層50に含まれる液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、液晶装置1による階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素領域単位で印加された電圧に応じて入射光及び反射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素領域単位で印加された電圧に応じて入射光及び反射光に対する透過率が増加され、全体として液晶装置1からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射される。保持容量70は、画像信号がリークすることを防ぐために、画素電極9aと対向電極21との間に形成される液晶素子50aと電気的に並列に付加されている。尚、保持容量70が有する一対の容量電極の一方は、画素電極9aであり、他方は、後述する導電性反射膜73である。
次に、図4乃至図7を参照しながら、本実施形態に係る液晶装置1の画素領域の具体的な構成を説明する。図4は、液晶装置1の画素領域を拡大して示した平面図であり、図5は図4のV−V´断面図である。尚、図4では、画像表示領域10aを構成するようにマトリクス状に配列された複数の画素領域のうち互いに隣接する4つの画素領域を示している。図6は、本実施形態に係る液晶装置1の比較例である液晶装置の画素領域における構造の具体的な構成を示した部分断面図である。図7は、本実施形態に係る液晶装置1及び比較例に係る液晶装置の夫々における開口率を具体的に比較したグラフである。
図4に示すように、複数の画素電極9aは、図中X方向及びY方向の夫々に沿ってマトリクス状に設けられ、且つ画像表示領域10aを構成する複数の画素領域に各々設けられており、X方向及びY方向の夫々に沿って互いに間隔を隔てて配列されている。アルミニウム等の金属膜で構成された導電性反射膜73は、TFTアレイ基板10上において、複数の画素領域に渡って延びている。より具体的には、導電性反射膜73は、対向電極21と同様に画像表示領域10a全体に重なるように形成されるため、対向電極21及び導電性反射膜73の夫々の面積の相違に起因して対向電極21及び導電性反射膜73の夫々の電位に差が生じることを低減できる。言い換えれば、画素電極9a及び導電性反射膜73は保持容量70を構成する一対の容量電極であり、一対の容量電極のうちの一方である導電性反射膜73が総ての保持容量70に対して共通であるため、保持容量70によって画素電極9aの電位が確実に保持可能になり、液晶装置1の表示性能を高めることが可能である。
各画素領域には、ITO等の透明導電材料で構成された画素電極9aとTFT30との間に中継層92が形成されている。中継層92は、隔壁46を介して導電性反射膜73と電気的に絶縁されている。中継層92は、コンタクト部93及び91の夫々によって、画素電極9a及びTFT30の夫々に電気的に接続されている。
図4及び図5において、画素領域72は、TFTアレイ基板10上に形成されたTFT30、保持容量70、データ線6、走査線3a、画素電極9a、導電性反射膜73、並びに、画素電極9a、及び、導電性反射膜73と画素電極9aとの間に設けられた絶縁膜45を有している。絶縁膜45が、本発明の「絶縁膜」の一例である。
TFT30は、画素領域において画素電極9aの下層側に形成され、且つ前記画素電極に電気的に接続されている。したがって、TFT30は、例えば、走査線3aを介して供給される走査信号に応じて、画素電極9aに対する画像信号の供給をスイッチング制御可能である。TFT30は、下地膜41上に形成された、例えば低温ポリシリコン層である半導体層1aを有しており、当該半導体層1aのうちゲート電極3a1に重なる部分がチャネル領域1cとなり、その両側の部分の夫々がソース領域1s、及びドレイン領域1dである。チャネル領域1cには、走査線3aに電気的に接続されたゲート電極3a1からの電界によりチャネルが形成される。ソース領域1sは、不図示のデータ線6aに電気的に接続されている。尚、TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有していてもよい。
ゲート電極3a1は、ポリシリコン膜等の導電膜や、例えば、Ti、Cr、W、Ta、Mo、Pd、Al等の金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等によって形成されており、ソース領域1s及びドレイン領域1dに重ならないようにゲート絶縁膜42を介してチャネル領域1c上に設けられている。出力端子部81は、絶縁膜43を貫通するコンタクト部を介してドレイン領域1dに電気的に接続されている。
コンタクト部91は、絶縁膜44を貫通するように形成されており、中継層92及び出力端子部81を相互に電気的に接続している。コンタクト部93は、絶縁膜45を貫通するように形成されており、中継層92及び画素電極9aを相互に電気的に接続している。
したがって、液晶装置1の動作時には、ゲート電極3a1に供給される走査信号Giに応じて、TFT30が非導通状態から導通状態に切り換えられ、TFT30及びコンタクト部91を介して画像信号に応じた電位が画素電極9aに供給される。
画素電極9a及び対向電極21の夫々は、ITO等の透明導電材料で構成されており、その表面の夫々には、配向膜16及び24の夫々が形成されている。液晶層50は、配向膜16と配向膜24との間に挟持されており、液晶層50のうち各画素電極9aに重なる部分が液晶素子50aの液晶部分を構成する。液晶層50は、液晶装置1の動作時に、画素電極9aと対向電極21との間に加わる電圧によって駆動される。対向基板20側から各画素領域に入射した入射光は、アルミニウム等の金属膜で構成された導電性反射膜73によって反射され、当該反射光は液晶層50によって変調された後、対向基板20側に出射される。このような出射光により画像表示領域10aに所望の画像が表示される。
保持容量70は、導電性反射膜73及び画素電極9a、並びに、導電性反射膜73と画素電極9aとの間に設けられた絶縁膜45から構成されている。
導電性反射膜73は、不図示の配線を介して対向電極21と共通の固定電位線300に電気的に接続されている。液晶装置1の動作時には、対向電極21に供給される固定電位と同電位の電位が導電性反射膜73に供給される。絶縁膜45のうち画素電極9a及び導電性反射膜73に重なる部分は、誘電体膜として機能し、画素電極9a及び導電性反射膜73と共に保持容量70を構成する。したがって、保持容量70は、固定電位に電位が維持された導電性反射膜73と、液晶装置1の動作時において画像信号に応じた電位に維持される画素電極9aとの電位差に応じて電荷を保持し、画素電極9aに対する画像信号の供給期間、即ちTFT30がオン状態に維持された期間を超えても、当該保持された電荷によって画素電極9aの電位を維持することが可能である。
中継層92は、TFTアレイ基板10上において導電性反射膜73と同層に形成されており、且つ当該中継層92を囲む絶縁材料で構成された隔壁46によって導電性反射膜73と電気的に絶縁されている。
加えて、液晶装置1では、導電性反射膜73と中継層92と隔壁46は保持容量70を構成する絶縁膜45の下地層となっているが、当該下地層の表面は、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polish)法等の研磨法を用いたダマシン、或いはデュアルダマシン技術によって平坦化されている。また、CMP法を使わない場合と比較して、導電性反射膜73と中継層92との間を電気的に絶縁する隔壁46の幅D(図4参照。)をさらに狭めることができるため、導電性反射膜73の面積を増大させることができ、画素領域における開口率を増大させることが可能である。即ち、隣り合う画素電極9a相互の間隔を極めて小さくしなくても画素領域における開口率を高めることが可能であるので、隣り合う画素相互の間隔を近づけた場合に問題となっていた、横電界に起因するディスクリネーション等の表示不良を回避することができる。
また、液晶装置1によれば、前述したようにCMP法等の研磨法を用いたダマシン、或いはデュアルダマシン技術によって、絶縁膜45の下地層となっている導電性反射膜73と中継層92と隔壁46夫々の表面を平坦化することができ、さらに導電性反射膜73と中継層92との間の絶縁性を維持する隔壁46の幅Dを狭めることが容易となる。よって、液晶装置1によれば、液晶装置1の製造プロセスが煩雑化することを極力抑えながら、高品位の画像表示が可能である。
また、液晶装置1によれば、この液晶装置1は反射型であり、保持容量を構成する一対の容量電極の一方は入射光を反射する導電性反射膜73を兼ねている。そのため、平面的に見て当該一方の容量電極を大きく形成しても、画素領域において実質的に画像を表示できる領域を狭めることがない。したがって、液晶装置1によれば、透過型液晶装置に設けられる保持容量に比べて相対的に保持容量の容量値を大きく設定することが可能であり、保持容量70の容量値を大きくすることによって画素電極9aの電位を保持する保持性能が高められている。よって、液晶装置1によれば、透過型液晶装置に比べて、その表示性能を高めることが可能である。
次に、比較例に係る液晶装置300の構成を説明する。尚、以下では、液晶装置1と共通する部分に共通の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
図6において、液晶装置300は、TFT30、画素電極309a、及び導電層383、並びに、保持容量370を備えている。画素電極309aは、アルミニウム等の金属膜から構成されており、対向基板20側から入射した入射光を対向基板20側に向かって反射する。したがって、TFTアレイ基板10の画像表示領域10aのうち実質的に画像表示に寄与する開口領域は、画素電極309aが設けられている領域であり、その他の領域が画像の表示に寄与しない非開口領域になる。TFT30は、ゲート絶縁膜302によって絶縁されたゲート電極3a1を有しており、そのソース領域1sは、コンタクト部381及び382を介して導電層383に電気的に接続されている。導電層383は、ソース線6aに電気的に接続されている。TFT30のドレイン領域1dは、コンタクト部391及び392、並びに、導電層393、コンタクト部394、導電層395、及びコンタクト部396を介して画素電極309aに電気的に接続されている。コンタクト部391及び392、並びに、導電層393、コンタクト部394、導電層395、及びコンタクト部396は、TFTアレイ基板10上に積層された絶縁膜341、342、及び343を含む多層構造の所定の層、或いは所定の絶縁膜を貫通するように形成されている。
保持容量370は、その一部がコンタクト部391の一部となる導電膜370aと、導電膜370cと、これら導電膜間に設けられ、且つ誘電体として機能する絶縁膜370bとから構成されている。
本比較例に係る液晶装置300によれば、画素領域のうち実質的に画像表示に寄与する開口領域の割合、即ち開口率を増大させるためには、各画素領域に形成された画素電極309a相互の間隔を狭める必要が生じる。したがって、隣り合う画素領域の夫々に形成された画素電極309aを相互に隔てている間隔が狭くなり、これら画素電極309a間に生じる横電界、即ち、TFTアレイ基板10の基板面に沿った電界の強度が強くなり、ディスクリネーション等の表示不良を生じさせてしまう。
しかしながら、上述した本実施形態に係る液晶装置1によれば、画素電極9aと平面的に重なる領域だけでなく隣接する画素電極9a間の領域にも導電性反射材料73aが設けられている。そして、隣接する画素電極9a間の領域も、画素電極9aからの電界の影響を受けて液晶の配向が変化するため、隣接する画素電極9a間の領域も開口領域となる。ただし、隣接する画素電極9a間の間隔が小さすぎるとディスクリネーションやドメイン等の表示不良が発生する可能性があるため、その間隔は表示不良が発生しない程度の大きさが好ましい。CMP法等の研磨法を用いたダマシン或いはデュアルダマシン技術によって中継層92及び導電性反射膜73を相互に隔てる隔壁46の幅Dを小さくすることが可能であるため、隣り合う画素領域の夫々に形成された画素電極9aの間隔を狭めることなく、各画素領域における開口率を高めることが可能である。
次に、図7を参照しながら、本実施形態に係る液晶装置1と、比較例に係る液晶装置300との夫々について、画素領域の開口率を比較する。
図7に示すように、本実施形態に係る液晶装置1によれば、上述したように画素電極9a間の領域にも導電性反射材料73aを設け、さらに隔壁46の幅Dを狭めることによって、開口率を1.00(100%)に近づけることが可能である。特に、液晶装置1によれば、隔壁46の幅Dは、半導体製造プロセスで設定可能なパターン精度で設定可能であるため、画素ピッチを小さくしても、開口率を略1.00に近づけることができる。
一方、比較例に係る液晶装置300によれば、隣接する画素電極309a間の領域には反射層が設けられていないため、その領域は表示に利用できない非開口領域である。そこで、非開口領域の面積を小さくするためには隣接する画素電極309a間の間隔を狭くしなければならないが、画素電極309aを形成する際のパターンニング精度、及び横電界の抑制の夫々の観点を考慮すれば、画素ピッチが小さくなるほど開口率を高めることが困難になる。
したがって、本実施形態に係る液晶装置1によれば、上述のCMP法等の研磨法を用いたダマシン、或いはデュアルダマシン技術によって、導電性反射膜73と中継層92と隔壁46夫々の表面を平坦に形成し、絶縁膜45の下地層を平坦にすることができるだけでなく、導電性反射膜73と中継層92との間の電気的な絶縁性を維持する隔壁46の幅Dを狭めることができ、その結果、高い開口率を維持することが容易に可能となる。さらに、画素電極9aと平面的に重なる領域だけでなく隣接する画素電極9a間の領域にも導電性反射材料73aを設けることによって、隣接する画素電極9a間の領域も表示に利用することができる。よって、本実施形態に係る液晶装置1によれば、液晶装置1の製造プロセスが煩雑化することを極力抑えながら、高品位の画像表示が可能になる。
<2:電気光学装置の製造方法>
次に、図8乃至10を参照しながら、本実施形態に係る液晶装置の製造方法を説明する。図8乃至10は、上述の液晶装置1を製造する製造方法の主要な製造工程を順に示した工程断面図である。
図8(a)に示すように、TFT30上に第1下地膜44aを形成した後、第1下地膜44aをパターニングすることによって、TFT30の出力端子部81に重なる第2穴部90を形成する。
次に、図8(b)に示すように、出力端子部81に重なるように第1下地膜44aに形成された第2穴部90に導電材料を充填することによって、出力端子部81に電気的に接続された、本発明の「接続部」の一例であるコンタクト部91を形成する。
次に、図8(c)に示すように、第1下地膜44a上に第2下地膜44bを形成する。尚、本実施形態では、第1下地膜44a及び第2下地膜44bを順次形成すると共に、コンタクト部91及び中継層92を順次形成する例を挙げているが、第1下地膜44a及び第2下地膜44bからなる、本発明の「下地膜」の一例である絶縁膜44を形成すると共に、当該絶縁膜44から出力端子部81まで貫通する穴部に導電材料を充填した後、充填された導電材料の表面をCMP法等の研磨法で研磨する、所謂デュアルダマシン法を用いて中継層92及びコンタクト部91を同時に形成することも可能である。この場合、後述する平坦化前の導電性反射材料73aを形成する際に、出力端子部81及び中継層92が電気的に接続される。
次に、図9(d)に示すように、第2下地膜44bをパターニングすることによって、第1穴部92a、第1穴部92aの輪郭を規定する隔壁46、及び隔壁46によって前記第1穴部92aと隔てられた凹部93aを形成する。この際、隔壁46の幅Dは、半導体装置の製造プロセスで実現可能な程度まで小さい幅に設定可能である。より具体的には、例えば、隔壁46の幅Dを0.25μmまで狭めることが可能である。
次に、図9(e)に示すように、記第1穴部92a及び凹部93aの夫々に、CVD法を用いて導電性及び光反射性を有するアルミニウム等の金属材料を成膜することによって、平坦化前の導電性反射材料73aを形成する。
次に、図9(f)に示すように、平坦化前の導電性反射材料73a上から平坦化前の導電性反射材料73aの表面をCMP法によって研磨することによって、第1穴部92aに中継層92を形成すると共に、凹部93aに導電性反射膜73を形成する。導電性反射膜73と中継層92と隔壁46は保持容量70を構成する絶縁膜45の下地層となっており、このように、平坦化前の導電性反射材料73aの表面を研磨することによって同時に複数の配線等の導電部を形成する平坦化方法、即ち、絶縁膜45の下地層を平坦に形成可能なダマシン技術を用いることによって、隔壁46によって相互に隔てられた導電性反射膜73と中継層92との間の間隔を容易に狭く形成することが可能であると共に、当該導電性反射膜73と中継層92との間の電気的な絶縁性を維持することができる。
その後、図10(g)に示すように、絶縁膜45、コンタクト部93、画素電極9a及び配向膜16を形成し、TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50を封止することによって液晶装置1を製造する。
このように、本実施形態に係る液晶装置の製造方法によれば、導電性反射膜73と中継層92との間を電気的に絶縁する絶縁部となる隔壁46の幅Dを狭めることができるため、導電性反射膜73の面積を増大させることができる。さらに、画素電極9aと平面的に重なる領域だけでなく隣接する画素電極9a間の領域にも導電性反射材料73aを設けられるため、隣接する画素電極9a間の領域も表示に利用することができる。よって、画素領域における開口率を増大させることが可能である。したがって、本実施形態に係る液晶装置の製造方法によれば、画素領域における開口率が高められた液晶装置を、液晶装置の製造プロセスが煩雑化することを極力抑えながら容易に製造できる。加えて、本実施形態に係る液晶装置の製造方法によれば、隣り合う画素電極9a相互の間隔を極めて小さくしなくても画素領域における開口率を高めることが可能であるので、隣り合う画素電極9a相互の間隔を近づけた場合に問題となっていた、横電界に起因するディスクリネーション等の表示不良を回避しつつ、各画素領域における開口率が高められ、且つ高品位の画像表示が可能な液晶装置1を製造できる。
<3:電子機器>
次に、図11を参照しながら、上述の液晶装置1をライトバルブとして用いた反射型プロジェクタを説明する。図11は、本実施形態に係る電子機器の一例である反射型プロジェクタの構成を示した図である。
図11において、プロジェクタ400では、光源ランプ200から出射された光(概ね白色光)は、クロスダイクロイックミラーからなる色分解ミラー201により青色光Bと赤色光R・緑色光Gに分光される。また、各光はミラー202を介して偏光ビームスプリッタ(PBS)203に入射され、PBS203によりS偏光光が色光変調用の反射型液晶ライトバルブ100B,100R,100Gに入射される。入射された色光は、各ライトバルブによって変調された後、各ライトバルブから出射される。PBS203では反射型液晶ライトバルブ100B,100R,100Gから戻ってきたS偏光成分が反射しP偏光成分を透過する。従って、各PBS203からは、液晶ライトバルブ100B,100R,100Gから出射された光の偏光軸の回転程度に応じた光量の色光が透過してくる。この光量が、各色光に割り当てられた階調レベルに応じた光量(透過率)に相当する。各PBS203を透過した色光は、色合成プリズム204内にX字状に形成された青色光反射・赤色光反射の波長選択反射層により、青色光Bと赤色光Rが反射され、緑色光Gが透過されて、カラー光が合成されて射出される。このカラー光を投射レンズ205によりスクリーン206に画像が投射される。本実施形態に係るプロジェクタ400によれば、上述の液晶装置1を具備してなるので、その表示性能を向上させることが可能である。
本実施形態に係る液晶装置をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図である。 図1のII−II´断面図である。 本実施形態に係る液晶装置の画像表示領域における回路構成を示した回路図である。 本実施形態に係る液晶装置の一部を拡大して示した平面図である。 図4のV−V´断面図である。 本実施形態に係る液晶装置の比較例である液晶装置の画素領域の具体的な構成を示した部分断面図である。 本実施形態に係る液晶装置及び比較例に係る液晶装置の夫々における開口率を具体的に比較したグラフである。 本実施形態に係る液晶装置の製造方法の主要な工程を順に示した工程断面図(その1)である。 本実施形態に係る液晶装置の製造方法の主要な工程を順に示した工程断面図(その2)である。 本実施形態に係る液晶装置の製造方法の主要な工程を順に示した工程断面図(その3)である。 本実施形態に係る電子機器の構成を図示的に示した図である。
符号の説明
1・・・液晶装置、10・・・TFTアレイ基板、20・・・対向基板、9a,309a・・・画素電極、46・・・隔壁、50・・・液晶層、50a・・・液晶素子、73・・・導電性反射膜、92・・・中継層、400・・・プロジェクタ

Claims (5)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板に対向するように配置された第2基板と、
    複数の画素領域と、
    前記第1基板上の前記画素領域に設けられた透明導電材料からなる画素電極と、
    前記画素電極に対向するように、前記第2基板の前記第1基板側の面に設けられた前記透明導電材料からなる対向電極と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に挟持された電気光学層と、
    前記画素領域において前記画素電極と前記第1基板との間に設けられ、且つ前記画素電極に電気的に接続された駆動素子と、
    前記画素領域に設けられた保持容量と、
    前記駆動素子と前記画素電極との間に設けられ、前記第2基板側から前記電気光学層に入射する光を前記第2基板側に反射し、且つ固定電位に維持された導電性反射膜と、
    前記画素電極と前記導電性反射膜との間に設けられた絶縁膜と、
    前記導電性反射膜と同層に設けられ、前記駆動素子及び前記画素電極を電気的に中継する中継層とを備え、
    前記導電性反射膜と前記中継層とは、前記導電性反射膜と前記中継層との間に設けられた隔壁によって互いに絶縁されており、
    前記画素電極と前記導電性反射膜と前記絶縁膜が平面視で互いに重なる領域は、前記保持容量を構成しており、
    前記導電性反射膜と前記中継層と前記隔壁とは前記絶縁膜の下地層を構成し、該絶縁膜の下地層の表面は平坦化されていること
    を特徴とする電気光学装置。
  2. 前記導電性反射膜は、前記複数の画素領域に渡って設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 第1基板と、前記第1基板に対向するように配置された第2基板と、複数の画素領域と、前記画素領域に形成された透明導電材料からなる画素電極と、前記画素電極に対向するように、前記第2基板の前記第1基板側の面に形成された前記透明導電材料からなる対向電極と、前記第1基板と前記第2基板との間に挟持された電気光学層と、前記画素領域において前記画素電極の下層側に形成され、且つ前記画素電極に電気的に接続された駆動素子と、前記画素領域に設けられた保持容量と、前記第1基板上において前記駆動素子と前記画素電極との間に形成されており、前記第2基板側から前記電気光学層に入射する光を前記第2基板側に反射し、且つ固定電位に維持された導電性反射膜と、前記画素電極と前記導電性反射膜との間に形成された絶縁膜と、前記駆動素子及び前記画素電極を電気的に中継する中継層とを備え、前記導電性反射膜と前駆中継層とは、前記導電性反射膜と前駆中継層との間に設けられた隔壁によって互いに絶縁されており、前記画素電極と前記導電性反射膜と前記絶縁膜が平面視で互いに重なる領域が、前記保持容量を構成しており、前記導電性反射膜と前記中継層と前記隔壁とは前記絶縁膜の下地層を構成し、該絶縁膜の下地層の表面が平坦化されている電気光学装置を製造するための電気光学装置の製造方法であって、
    前記駆動素子の上層に絶縁性を有する下地膜を形成する第1工程と、
    前記下地膜をパターニングすることによって、(i)平面視で前記駆動素子の出力端子部に重なる第1穴部と、(ii)前記隔壁によって前記第1穴部と隔てられた凹部とを形成する第2工程と、
    前記第1穴部及び前記凹部の夫々に、前記隔壁の高さよりも厚い導電性反射材料を充填する第3工程と、
    前記導電性反射材料の表面を研磨することによって、前記第1穴部に充填された前記導電性反射材料を前記中継層とすると共に、前記凹部に充填された前記導電性反射材料を前記導電性反射膜とする第4工程と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  4. 前記下地膜は、前記駆動素子の上層に形成された第1下地膜と、該第1下地膜上に形成された第2下地膜とから構成されており、
    前記第1工程において、前記駆動素子の出力端子部に重なるように前記第1下地膜に形成された第2穴部に導電材料を充填することによって、前記出力端子部に電気的に接続された接続部を形成し、
    前記第2工程において、前記第2下地膜に前記第1穴部を形成し、
    前記第3工程において、前記接続部のうち前記第1穴部に臨む部分に前記導電性反射材料が電気的に接続されるように、前記第1穴部に前記導電性反射材料を充填すること
    を特徴とする請求項3に記載の電気光学装置の製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載の電気光学装置を具備してなること
    を特徴とする電子機器。
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