JP4058869B2 - 電気光学装置及びその製造方法、並びにプロジェクタ - Google Patents

電気光学装置及びその製造方法、並びにプロジェクタ Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置及びその製造方法の技術分野に属し、特に画素電極と画素スイッチング用の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下適宜、TFTと称す)との間で電気的導通を良好にとるための中継用の導電層を備える電気光学装置及びその製造方法の技術分野に属する。
【0002】
【背景技術】
従来、液晶装置等の電気光学装置においては、TFT等の素子やデータ線、走査線、容量線等の配線を構成する各種の導電層、半導体層、絶縁膜などが基板上に積層形成されるのが一般的である。特に近時における表示画像の高解像度化の要請の下では、素子電極や配線の微細化は必須であり、微細な素子電極や配線をパターン精度良く基板上に形成する必要がある。従ってこの種の電気光学装置の製造方法においては、例えばTFTのゲート電極のように特に微細化しつつ高いパターン精度が要求される素子電極や配線を形成する際には、指向性が無いウエットエッチングではなく、指向性に優れたドライエッチングを用いてパターン精度を高めるようにしている。
【0003】
更に最近では、上述の如き基板上に形成された積層構造中に、より高品位の画像表示を可能ならしめるための各種機能を有する導電層や絶縁膜を追加的に設ける技術も研究開発されている。例えば積層構造中で複数の導電層や絶縁膜を介して、基板に垂直な方向について比較的距離を隔てて位置する画素電極とTFT等の素子とを良好に電気接続するための中継用の導電層を積層構造中に介在させる技術や、伝統的に容量線により構築される蓄積容量に加えて他の蓄積容量を付加するための蓄積容量電極用の導電層を積層構造中に介在させる技術など研究開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、中継用の導電層や蓄積容量電極用の導電層等を新たに設けると、積層構造が複雑化するため、絶縁膜により相互に絶縁される筈の素子電極や配線間でショートやリーク(漏電或いは絶縁不良)を生じ易くなるという問題点がある。特に前述のようにパターン精度を高めるためにドライエッチングを用いて走査線や容量線を形成する場合には、走査線及び容量線の側面部分は、ほとんどテーパが無い状態になり、場合によっては逆テーパになることもある。ここで本願発明者の研究によれば、下地面上に形成された半導体層上に重ねて容量線を一の誘電体膜を介して形成すると、該下地面を基準にして容量線の上面までの段差が大きくなる。従って、この容量線上に更に他の誘電体膜を形成する場合を考えると、容量線の上面からその側面を経て形成される当該他の誘電体膜の付き回りが低下してしまう。従って、例えば係る他の誘電体膜上に蓄積容量電極用の導電層を追加的に形成する場合、当該他の誘電体膜の付き回りの悪い箇所を介して露出した容量線と蓄積容量電極用の導電層との間で、リークやショートしてしまう可能性が高くなるという問題点がある。
【0005】
本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、中継用の導電層や蓄積容量電極用の導電層など、各種機能を高めるための膜或いは装置の微細化を図るための膜等を含む比較的複雑な積層構造を採用しつつも、素子電極や配線におけるショートやリークといった不良を招き難い電気光学装置の製造方法及び該電気光学装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1電気光学装置は上記課題を解決するために、基板上に、複数の走査線及び複数のデータ線と、前記走査線及び前記データ線の交差に対応して設けられた薄膜トランジスタと、前記ドレイン領域に導電層を中継して電気的に接続された画素電極と を備えており、前記ドレイン領域から延設された半導体層の一部からなる第1蓄積容量電極と前記第1蓄積容量電極上の第2蓄積容量電極とが第1誘電体膜を介して対向配置されて一の蓄積容量が構築され且つ前記第2蓄積容量電極と前記導電層の一部からなる第3蓄積容量電極とが前記第2誘電体膜を介して対向配置されて他の蓄積容量が構築されており、前記第2蓄積容量電極の伸延方向に交わる方向で切った前記一及び他の蓄積容量を含む断面において前記第1蓄積容量電極は前記第2蓄積容量電極よりも幅広に形成されている。
【0007】
本発明の第1電気光学装置によれば、先ず導電層は、一方で半導体層のドレイン領域と接続され且つ他方で画素電極に接続されており、薄膜トランジスタと画素電極とを中継する機能を果たしているので、例えば両者間を一つのコンタクトホールを介して直接接続する場合の困難性を回避することが可能となる。より具体的には、画素電極と薄膜トランジスタの間には、走査線、容量線、データ線等の配線及びこれらを相互に電気的に絶縁するための複数の層間絶縁膜を含む積層構造が存在するため、両者間を直接接続する1個のコンタクトホールを開孔するのは困難であるが、このように中継用の導電層を介在させれば、比較的浅い2個のコンタクトホールで両者間を接続することが可能となる。これにより各コンタクトホールの径を小さくすることができると共にエッチング深度の制御も容易となる。この結果、パターン精度が高く且つ微細なコンタクトホールを介して画素電極と薄膜トランジスタとを信頼性高く接続することが可能となる。
【0008】
更に導電層の一部からなる第3蓄積容量電極は、第2蓄積容量電極と対向配置されることにより、該第2蓄積容量電極を半導体層の一部からなる第1蓄積容量電極に対向配置して構築した一の蓄積容量に加えて、他の蓄積容量を追加的に構築する。従って、当該導電層を利用することにより、限られた画素の非開口領域(即ち、各画素において表示に寄与する光が透過しない領域)を有効利用して蓄積容量を増加させることができる。この結果、画素電極における画像信号の電圧保持時間を長くすることができ、コントラスト比を効率良く高められる。また、容量線により各画素に設けられる第1蓄積容量電極をまとめて構成できる。
【0009】
しかも、このように同一の導電層に、薄膜トランジスタと画素電極とを中継する機能と蓄積容量を追加的に付加する機能との両方を持たせるので、全体として装置構成及び製造方法の簡略化並びに低コスト化を図れる。
【0010】
そして、第2蓄積容量電極の伸延方向に交わる方向で切った一及び他の蓄積容量を含む断面において、第1蓄積容量電極は第2蓄積容量電極よりも幅広に形成されている。即ち、第1蓄積容量の幅>第2蓄積容量の幅という不等式関係が成立する。このため、第1蓄積容量電極が第2蓄積容量電極と同一幅に形成される場合と比較して、第2蓄積容量電極側面部上に形成される第2誘電体膜の付き回りは遥かに良くなる。より具体的には、幅広の第1蓄積容量電極の上面においてその縁から後退した位置から側面部が立ち上がるように第2蓄積容量電極が形成されるので、第2蓄積容量電極上に形成される第2誘電体膜が付き回される段差は当該第2蓄積容量電極の膜厚とほぼ等しいだけで済む。そして、この段差分だけ第2蓄積容量電極の側面部に対し第2誘電体膜を付き回すことは、比較的容易に行えるのである。この結果、第2蓄積容量電極の側面部において付き回りの悪い第2誘電体膜の欠陥個所を介して当該第2蓄積容量電極とこの上に第2誘電体膜を介して形成される導電層の一部である第3蓄積容量電極との間でショート或いはリークする可能性を低減できる。
【0011】
以上の結果、本発明の第1電気光学装置によれば、各種機能を高めるべく或いは装置の微細化を図るべく比較的複雑な積層構造を採用しつつも、素子電極や配線におけるショートやリークといった不良を招き難い電気光学装置を実現できる。
【0012】
本発明の第1電気光学装置の一の態様では、前記断面において前記第3蓄積容量電極は前記第2蓄積容量電極よりも幅狭に形成されている。
【0013】
この態様によれば、第2蓄積容量電極の伸延方向に交わる方向で切った一及び他の蓄積容量を含む断面において、第1蓄積容量の幅>第2蓄積容量の幅>第3蓄積容量の幅という不等式関係が成立する。このため、仮に第2蓄積容量電極上に形成される第2誘電体膜の付き回りが第2蓄積容量電極の側面部において悪く、この側面部で第2誘電体膜に欠陥個所が存在しても、この側面部における第2誘電体膜上には、第3蓄積容量電極は形成されない。このため、第3蓄積容量電極と第2蓄積容量電極とが、この欠陥個所を介してショート或いはリークする可能性は殆ど無い。
【0014】
本発明の第1電気光学装置の他の態様では、前記断面において前記第3蓄積容量電極は前記第2蓄積容量電極よりも幅広に形成されている。
【0015】
この態様によれば、第2蓄積容量電極の伸延方向に交わる方向で切った一及び他の蓄積容量を含む断面において、第1蓄積容量の幅>第2蓄積容量の幅<第3蓄積容量の幅という不等式関係が成立する。このため、第2蓄積容量電極の側面部において第2誘電体膜上に第3蓄積容量電極が形成されるものの、第2蓄積容量電極上に形成される第2誘電体膜の付き回りが特にその側面部においても良好なため、第2蓄積容量電極の側面部において付き回りの悪い第2誘電体膜の欠陥個所を介して当該第2蓄積容量電極とこの上に第2誘電体膜を介して形成される第3蓄積容量電極との間でショート或いはリークする可能性を低減できる。
【0016】
本発明の第2電気光学装置は上記課題を解決するために、基板上に、複数の走査線及び複数のデータ線と、前記走査線及び前記データ線の交差に対応して設けられた薄膜トランジスタと、前記ドレイン領域に導電層を中継して接続された画素電極とを備えており、前記ドレイン領域から延設された半導体層の一部からなる第1蓄積容量電極と前記第1蓄積容量電極上の第2蓄積容量電極とが前記第1誘電体膜を介して対向配置されて一の蓄積容量が構築され且つ前記第2蓄積容量電極と前記導電層の一部からなる第3蓄積容量電極とが前記第2誘電体膜を介して対向配置されて他の蓄積容量が構築されており、前記第2蓄積容量電極の伸延方向に交わる方向で切った前記一及び他の蓄積容量を含む断面において前記第2蓄積容量電極は前記第3蓄積容量電極よりも幅広に形成されており、前記導電層上及び該導電層が形成されていない領域における前記第2誘電体膜上には層間絶縁膜が形成されている。
【0017】
本発明の第2電気光学装置によれば、上述した本発明の第1電気光学装置の場合と同様に、同一の導電層に、薄膜トランジスタと画素電極とを中継する機能と蓄積容量を追加的に付加する機能との両方を持たせるので、全体として装置構成及び製造方法の簡略化並びに低コスト化を図れる。
【0018】
そして、第2蓄積容量電極の伸延方向に交わる方向で切った一及び他の蓄積容量を含む断面において、第2蓄積容量電極の幅>第3蓄積容量電極の幅という不等式関係が成立する。このため、仮に第2蓄積容量電極の側面部において付き回りの悪い第2誘電体膜の欠陥個所があっても、この側面部における第2誘電体膜上には、第3蓄積容量電極は形成されない。しかも、この場合の欠陥個所は、一の層間絶縁膜により覆われる。これらの結果、第3蓄積容量電極と第2蓄積容量電極とが、この欠陥個所を介してショート或いはリークする可能性は殆ど無い。
【0019】
以上の結果、本発明の第2電気光学装置によれば、各種機能を高めるべく或いは装置の微細化を図るべく比較的複雑な積層構造を採用しつつも、素子電極や配線におけるショートやリークといった不良を招き難い電気光学装置を実現できる。
【0020】
本発明の第1又は第2電気光学装置の他の態様では、前記断面において前記第2蓄積容量電極の縁は、ほぼテーパが無い状態に形成されている。
【0021】
この態様によれば、第2蓄積容量電極の縁はほとんどテーパが無い状態に形成されても、上述の如く仮に第1蓄積容量電極が第2蓄積容量電極と同一幅に形成されるとすれば第2誘電体膜の付き回りは非常に悪いが、この態様では、第1蓄積容量電極は第2蓄積容量電極よりも幅広に形成されているので、やはり第2蓄積容量電極上に形成される第2誘電体膜の付き回りは良い。
このため、付き回りの悪い第2誘電体膜の欠陥個所を介して当該第2蓄積容量電極と導電層の一部である第3蓄積容量電極との間でショート或いはリークする可能性を低減できる。したがって、このような装置欠陥の発生率を低減しつつ且つ素子電極や配線の微細化に相応しくパターン精度を高めるのに最適な指向性の高いドライエッチングを用いて第2蓄積容量電極を形成でき、容量線と同一膜から同時に走査線をドライエッチングにより形成できる。このことは、走査線の一部が薄膜トランジスタのゲート電極とされることに鑑みれば、パターン精度の高いゲート電極を形成することによりトランジスタ特性に優れた薄膜トランジスタを形成する上で非常に有利である。
【0022】
本発明の第1又は第2電気光学装置の他の態様では、前記ドレイン領域と前記導電層とは、前記一及び他の蓄積容量が形成されていない平面領域に開孔された第1コンタクトホールを介して電気的に接続されており、前記第2蓄積容量電極の伸延方向に交わる方向で切った前記第1コンタクトホールを含む断面において前記第1蓄積容量電極は前記第2蓄積容量電極よりも幅広に形成されており且つ前記第3蓄積容量電極は前記第2蓄積容量電極よりも幅広に形成されている。
【0023】
この態様によれば、第1コンタクトホールは、一及び他の蓄積容量が形成されていない平面領域に開孔されている。この第1コンタクトホールを介して半導体層のドレイン領域と導電層とは電気的に接続されている。そして、第2蓄積容量電極の伸延方向に交わる方向で切った第1コンタクトホールを含む断面において、第1蓄積容量電極の幅>第2蓄積容量電極の幅<第3蓄積容量電極の幅という不等式関係が成立する。従って、この断面において、第1コンタクトホールを介してドレイン領域と導電層とを第2蓄積容量電極に電気的に接触しないように接続することが可能となる。しかも、第2蓄積容量電極の側面部において第2誘電体膜上に第3蓄積容量電極が形成されているものの、第2蓄積容量電極上に形成される第2誘電体膜の付き回りが良いため、結局、第1コンタクトホールの周囲で第2蓄積容量電極の側面部において付き回りの悪い第2誘電体膜の欠陥個所を介して当該第2蓄積容量電極と第3蓄積容量電極との間でショート或いはリークする可能性を低減できる。
【0024】
本発明の第1又は第2電気光学装置の他の態様では、前記一及び他の蓄積容量が構築された平面領域に開孔された第2コンタクトホールを介して電気的に接続される。
【0025】
この態様によれば、画素電極から半導体層のドレイン領域まで一つのコンタクトホールを開孔する場合と比較して、コンタクトホールの径を小さくできる。即ち、一般にコンタクトホールを深く開孔する程、エッチング精度は落ちるため、薄い半導体層における突き抜けを防止するために、コンタクトホールの径を小さくできるドライエッチングを途中で停止して、最終的にウエットエッチングで半導体層まで開孔するように工程を組まねばならないので、指向性のないウエットエッチングによりコンタクトホールの径が広がらざるを得ないのである。これに対して本態様では、画素電極と半導体層間を2つの直列な第1及び第2コンタクトホールにより電気的に接続すればよいので、各コンタクトホールをドライエッチングにより開孔することが可能となるか、或いは少なくともウエットエッチングにより開孔する距離を短くすることが可能となる。この結果、各コンタクトホールの径を夫々小さくでき、第1又は第2コンタクトホールの上方に位置する画素電極部分における平坦化が促進される。
【0026】
本発明の第1又は第2電気光学装置の他の態様では、前記第1誘電体膜と同一膜から前記薄膜トランジスタのゲート絶縁膜が形成されており、前記第2蓄積容量電極と同一膜から前記走査線が形成されている。
【0027】
この態様によれば、一の蓄積容量を構築するための第1誘電体膜と、薄膜トランジスタのゲート絶縁膜とは、例えば熱酸化膜等と同一膜から形成されている。
しかも、第2蓄積容量電極と走査線とは、例えばポリシリコン膜等と同一膜から形成されている。従って、全体として装置構成及び製造方法の簡略化並びに低コスト化を図ることが可能となる。そして特に、ゲート電極を構成する走査線に要求されるパターン精度を出すために、ドライエッチングを施してこれら容量線及び走査線をパターンニングした場合に、該ドライエッチングにより、ほぼテーパが無い状態の側面部を持つ第2蓄積容量電極が形成されたとしても、第2蓄積容量電極と第3蓄積容量電極との間でショート或いはリークする可能性を余り高めないで済む。
【0028】
本発明の第1又は第2電気光学装置の他の態様では、前記導電層は高融点金属を含む。
【0029】
この態様によれば、導電層は、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)及びPb(鉛)のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等からなる。このため、製造プロセスにおいて導電層形成後に行われる各種工程における高温処理で当該導電層が変形したり破壊したりすることはない。
【0030】
本発明の第1又は第2電気光学装置の他の態様では、前記導電層は、前記基板上において前記データ線よりも下層に設けられている。
【0031】
この態様によれば、データ線よりも下層に設けられた導電層により、画素電極と半導体層とを中継可能であり、更に導電層の一部である第3蓄積容量電極と容量線の一部である第2蓄積容量電極との間で他の蓄積容量を簡単に構築可能となる。
【0032】
本発明の第1の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、基板上に薄膜トランジスタのソース領域、チャネル領域及びドレイン領域並びに一の蓄積容量の第1蓄積容量電極となる半導体層を形成する工程と、前記半導体層上に前記薄膜トランジスタのゲート絶縁膜及び前記一の蓄積容量の第1誘電体膜を同一絶縁薄膜から形成する工程と、前記ゲート絶縁膜及び前記第1誘電体膜上に夫々複数の走査線及び複数の容量線を形成する工程と、前記走査線及び容量線上に第2誘電体膜を形成する工程と、前記第1及び第2誘電体膜に前記ドレイン領域に通じる第1コンタクトホールを開孔する工程と、前記第2誘電体膜上に、前記第1コンタクトホールを介して前記ドレイン領域に電気的に接続されるように導電層を形成する工程と、前記導電層上に一の層間絶縁膜を形成する工程と、前記一の層間絶縁膜上に複数のデータ線を形成する工程と、前記データ線上に他の層間絶縁膜を形成する工程と、前記一及び他の層間絶縁膜に前記導電層に通じる第2コンタクトホールを開孔する工程と、前記第2コンタクトホールを介して前記導電層に電気的に接続されるように前記他の層間絶縁膜上に画素電極を形成する工程とを有しており、前記第1蓄積容量電極と前記容量線の一部からなる第2蓄積容量電極とを前記第1誘電体膜を介して対向配置させることにより前記一の蓄積容量を構築し且つ前記第2蓄積容量電極と前記導電層の一部からなる第3蓄積容量電極とを前記第2誘電体膜を介して対向配置させることにより他の蓄積容量を構築し、前記容量線の伸延方向に交わる方向で切った前記一及び他の蓄積容量を含む断面において前記第1蓄積容量電極を前記第2蓄積容量電極よりも幅広に形成する。
【0033】
本発明の第1の電気光学装置の製造方法によれば、先ず基板上に、半導体層が形成され、この上に、ゲート絶縁膜及び第1誘電体膜が、同一絶縁薄膜から形成される。次に、ゲート絶縁膜及び1誘電体膜上に夫々、複数の走査線及び複数の容量線が形成され、更にこれらの上に第2誘電体膜が形成される。次に第1及び第2誘電体膜に、ドレイン領域に通じる第1コンタクトホールが開孔され、これを介してドレイン領域に電気的に接続されるように、導電層が第2誘電体膜上に形成される。次に導電層上に、一の層間絶縁膜が形成され、更にこの上に複数のデータ線が形成される。次にデータ線上に、他の層間絶縁膜が形成される。その後、一及び他の層間絶縁膜に、導電層に通じる第2コンタクトホールが開孔され、これを介して導電層に電気的に接続されるように、他の層間絶縁膜上に画素電極が形成される。これら一連のプロセスの中で、第1蓄積容量電極と第2蓄積容量電極とが、第1誘電体膜を介して対向配置させられ、一の蓄積容量が構築される。また第2蓄積容量電極と第3蓄積容量電極とが第2誘電体膜を介して対向配置させられ、他の蓄積容量が構築される。従って、同一の導電層に、薄膜トランジスタと画素電極とを中継する機能と蓄積容量を追加的に付加する機能との両方を持たせるので、全体として装置構成及び製造方法の簡略化並びに低コスト化を図れる。ここで、容量線の伸延方向に交わる方向で切った一及び他の蓄積容量を含む断面において、第1蓄積容量電極を、第2蓄積容量電極よりも幅広に形成するので、第1蓄積容量電極が第2蓄積容量電極と同一幅に形成される場合と比較して、第2蓄積容量電極上に形成される第2誘電体膜の付き回りは遥かに良くなる。この結果、上述した本発明の第1電気光学装置の場合と同様の作用により、第2蓄積容量電極の側面部において付き回りの悪い第2誘電体膜の欠陥個所を介して当該第2蓄積容量電極と第3蓄積容量電極との間でショート或いはリークする可能性を低減できる。
【0034】
本発明の第1の電気光学装置の製造方法の一の態様では、前記断面において前記第3蓄積容量電極を前記第2蓄積容量電極よりも幅狭に形成する。
【0035】
この態様によれば、容量線の伸延方向に交わる方向で切った一及び他の蓄積容量を含む断面において、第1蓄積容量の幅>第2蓄積容量の幅>第3蓄積容量の幅という不等式関係が成立する。このため、仮に第2蓄積容量電極上に形成される第2誘電体膜の付き回りが第2蓄積容量電極の側面部において悪く、この側面部で第2誘電体膜に欠陥個所が存在しても、この側面部における第2誘電体膜上には、第3蓄積容量電極は形成されない。このため、第3蓄積容量電極と第2蓄積容量電極とが、この欠陥個所を介してショート或いはリークする可能性は殆ど無い。
【0036】
本発明の第2の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、基板上に薄膜トランジスタのソース領域、チャネル領域及びドレイン領域並びに一の蓄積容量の第1蓄積容量電極となる半導体層を形成する工程と、前記半導体層上に前記薄膜トランジスタのゲート絶縁膜及び前記一の蓄積容量の第1誘電体膜を同一絶縁薄膜から形成する工程と、前記ゲート絶縁膜及び前記第1誘電体膜上に夫々複数の走査線及び複数の容量線を形成する工程と、前記走査線及び容量線上に第2誘電体膜を形成する工程と、前記第1及び第2誘電体膜に前記ドレイン領域に通じる第1コンタクトホールを開孔する工程と、前記第2誘電体膜上に、前記第1コンタクトホールを介して前記ドレイン領域に電気的に接続されるように導電層を形成する工程と、前記導電層上及び前記導電層が形成されていない領域における前記第2誘電体膜上に一の層間絶縁膜を形成する工程と、前記一の層間絶縁膜上に複数のデータ線を形成する工程と、前記データ線上に他の層間絶縁膜を形成する工程と、前記一及び他の層間絶縁膜に前記導電層に通じる第2コンタクトホールを開孔する工程と、前記第2コンタクトホールを介して前記導電層に電気的に接続されるように前記他の層間絶縁膜上に画素電極を形成する工程とを有しており、前記第1蓄積容量電極と前記容量線の一部からなる第2蓄積容量電極とを前記第1誘電体膜を介して対向配置させることにより前記一の蓄積容量を構築し且つ前記第2蓄積容量電極と前記導電層の一部からなる第3蓄積容量電極とを前記第2誘電体膜を介して対向配置させることにより他の蓄積容量を構築し、前記容量線の伸延方向に交わる方向で切った前記一及び他の蓄積容量を含む断面において前記第2蓄積容量電極を前記第3蓄積容量電極よりも幅広に形成する。
【0037】
本発明の第2の電気光学装置の製造方法によれば、上述した本発明の第1の電気光学装置の製造方法の場合と同様に、基板上に、半導体層、ゲート絶縁膜及び第1誘電体膜、複数の走査線及び複数の容量線、第2誘電体膜並びに導電層が順に形成される。そして特に導電層上及び該導電膜が形成されていない第2誘電体膜上に一の層間絶縁膜が形成され、更にこの上に複数のデータ線、他の層間絶縁膜及び画素電極が順に形成される。これら一連のプロセスの中で、第1蓄積容量電極と第2蓄積容量電極とが、第1誘電体膜を介して対向配置させられ、一の蓄積容量が構築される。また第2蓄積容量電極と第3蓄積容量電極とが第2誘電体膜を介して対向配置させられ、他の蓄積容量が構築される。従って、同一の導電層に、薄膜トランジスタと画素電極とを中継する機能と蓄積容量を追加的に付加する機能との両方を持たせるので、全体として装置構成及び製造方法の簡略化並びに低コスト化を図れる。ここで、容量線の伸延方向に交わる方向で切った一及び他の蓄積容量を含む断面において、第2蓄積容量電極を、第3蓄積容量電極よりも幅広に形成するので、仮に第2蓄積容量電極の側面部において付き回りの悪い第2誘電体膜の欠陥個所があっても、この側面部における第2誘電体膜上には、第3蓄積容量電極は形成されない。しかも、この場合の欠陥個所は、一の層間絶縁膜により覆われる。これらの結果、第3蓄積容量電極と第2蓄積容量電極とが、この欠陥個所を介してショート或いはリークする可能性は殆ど無い。
【0038】
本発明の第1又は第2の電気光学装置の製造方法の他の態様では、前記走査線及び容量線を形成する工程では、ドライエッチングにより前記走査線及び容量線をパターンニングする工程を含む。
【0039】
この態様によれば、指向性の高いドライエッチングにより走査線及び容量線は、パターンニングされる。従って、走査線を高いパターン精度で形成でき、これにより例えば走査線に含まれるゲート電極を高いパターン精度で形成でき、薄膜トランジスタの特性を高めることが可能となる。このようにドライエッチングを用いて容量線の形成を行うと、容量線の一部からなる第2蓄積容量電極の縁は、ほとんどテーパが無い状態に形成される。このため、仮に第1蓄積容量電極が第2蓄積容量電極と同一幅に形成されるとすれば、第2蓄積容量電極上に形成される第2誘電体膜の付き回りは特にその側面部において非常に悪く、第2誘電体膜に欠陥個所が発生しやすい。しかしながら、この態様では、第1蓄積容量電極を第2蓄積容量電極よりも幅広に形成するので、やはり第2蓄積容量電極上に形成される第2誘電体膜の付き回りを遥かに良くできる。この結果、付き回りの悪い第2誘電体膜の欠陥個所を介して第2蓄積容量電極と第3蓄積容量電極との間でショート或いはリークする可能性を低減できる。
【0040】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0042】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態における電気光学装置の構成について、図1から図5を参照して説明する。図1は、電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路であり、図2は、データ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図であり、図3は、図2のA−A’断面図である。図4は、本実施形態において蓄積容量が構築された個所における積層構造を示す拡大平面図(図4(a))及びそのB−B’断面図(図4(b))である。また図5は、比較例における蓄積容量が構築された個所における積層構造を示す拡大平面図(図5(a))及びそのB−B’断面図(図5(b))である。尚、図3、図4(b)及び図5(b)においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
【0043】
図1において、本実施形態における電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素は、画素電極9aと画素電極9aを制御するためのTFT30がマトリクス状に複数形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしても良い。また、TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画素電極9aを介して電気光学物質の一例として液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板(後述する)に形成された対向電極(後述する)との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ノーマリーホワイトモードであれば、印加された電圧に応じて入射光がこの液晶部分を通過不可能とされ、ノーマリーブラックモードであれば、印加された電圧に応じて入射光がこの液晶部分を通過可能とされ、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストを持つ光が出射する。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。
【0044】
図2において、電気光学装置のTFTアレイ基板上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極9a(点線部9a’により輪郭が示されている)が設けられており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3a及び容量線3bが設けられている。データ線6aは、コンタクトホール5を介して例えばポリシリコン膜からなる半導体層1aのうち後述のソース領域に電気接続されている。中継用の導電層の一例であるバリア層80aは、各画素毎に図中右下りの粗い斜線領域に島状に設けられており、半導体層1aのドレイン領域にコンタクトホール8aを介して電気接続され且つコンタクトホール8bを介して画素電極9aに電気接続されている。即ち、画素電極9aは、バリア層80aを中継して半導体層1aのドレイン領域に電気接続されている。また、半導体層1aのうち図中右下がりの細かい斜線領域で示したチャネル領域1a’に対向するように走査線3aが配置されており、走査線3aはゲート電極として機能する。このように、走査線3aとデータ線6aとの交差する個所には夫々、チャネル領域1a’に走査線3aがゲート電極として対向配置された画素スイッチング用TFT30が設けられている。
【0045】
容量線3bは、走査線3aに沿ってほぼ直線状に伸びる本線部と、データ線6aと交差する箇所からデータ線6aに沿って図中上方に突出した突出部とを有する。
【0046】
次に図3の断面図に示すように、電気光学装置は、透明な一方の基板の一例を構成するTFTアレイ基板10と、これに対向配置される透明な他方の基板の一例を構成する対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板、ガラス基板、シリコン基板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板からなる。TFTアレイ基板10には、画素電極9aが設けられており、その上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。画素電極9aは例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電性膜からなる。また配向膜16は例えば、ポリイミド薄膜などの有機薄膜からなる。
【0047】
他方、対向基板20には、その全面に渡って対向電極21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。対向電極21は例えば、ITO膜などの透明導電性膜からなる。また配向膜22は、ポリイミド薄膜などの有機薄膜からなる。
【0048】
TFTアレイ基板10には、各画素電極9aに隣接する位置に、各画素電極9aをスイッチング制御する画素スイッチング用TFT30が設けられている。
【0049】
対向基板20には、更に図3に示すように、各画素の非開口領域に、遮光膜23が設けられている。このため、対向基板20の側から入射光が画素スイッチング用TFT30の半導体層1aのチャネル領域1a’や低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに侵入することはない。更に、遮光膜23は、コントラストの向上、カラーフィルタを形成した場合における色材の混色防止などの機能を有する。
【0050】
このように構成され、画素電極9aと対向電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ基板10と対向基板20との間には、後述のシール材により囲まれた空間に電気光学物質の一例である液晶が封入され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16及び22により所定の配向状態をとる。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなる。シール材は、TFTアレイ基板10及び対向基板20をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のギャップ材が混入されている。
【0051】
更に、TFTアレイ基板10と複数の画素スイッチング用TFT30との間には、下地絶縁膜12が設けられている。下地絶縁膜12は、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の劣化を防止する機能を有する。下地絶縁膜12は、例えば、NSG(ノンドープトシリケートガラス)、PSG(リンシリケートガラス)、BSG(ボロンシリケートガラス)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)などの高絶縁性ガラス又は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等からなる。
【0052】
画素電極9aは、バリア層80aを中継して、コンタクトホール8a及び8bを介して高濃度ドレイン領域1eに電気接続されている。このようなバリア層80aは、例えば高融点金属であるTi(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)及びPb(鉛)のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド等から構成するようにする。このように遮光性の金属膜を使用することで、TFTアレイ基板10上に遮光領域を形成することが出来る。これにより、対向基板20上の遮光膜23を削除することが出来、TFTアレイ基板10と対向基板20の貼り合わせ精度を無視することが出来、歩留まりを向上することが出来る。ここで、高濃度ドレイン領域1eと画素電極9aとをバリア層80aを中継して電気接続するので、画素電極9aからドレイン領域まで一つのコンタクトホールを開孔する場合と比較して、コンタクトホール8a及びコンタクトホール8bの径を夫々小さくできる。
【0053】
本実施形態では特に、半導体層1aを高濃度ドレイン領域1eから延設して第1蓄積容量電極1fとし、これに対向する容量線3bの一部を第2蓄積容量電極とし、ゲート絶縁膜を含んだ絶縁薄膜2を走査線3aに対向する位置から延設してこれらの電極間に挟持された第1誘電体膜とすることにより、第1蓄積容量70aが構成されている。これに加えて、第2蓄積容量電極と対向するバリア層80aの一部を第3蓄積容量電極とし、これらの電極間に第2誘電体膜81を設けることにより、第2蓄積容量70bが構成されている。そして、これら第1蓄積容量70a及び第2蓄積容量70bがコンタクトホール8aを介して並列接続されて蓄積容量70が構成されている。このように第2蓄積容量70bを構成する第2誘電体膜81は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等でもよいし、多層膜から構成してもよい。一般にゲート絶縁膜等の絶縁薄膜2を形成するのに用いられる各種の公知技術(減圧CVD法、プラズマCVD法、熱酸化法等)により、第2誘電体膜81を形成可能である。
【0054】
図3において、画素スイッチング用TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁薄膜2、データ線6a、半導体層1aの低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備えている。高濃度ドレイン領域1eには、複数の画素電極9aのうちの対応する一つがコンタクトホール8a及び8bを介して(バリア層80aを中継して)接続されている。また、走査線3a及び容量線3bの上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール5及びバリア層80aへ通じるコンタクトホール8bが各々形成された第1層間絶縁膜4が形成されている。更に、データ線6a及び第1層間絶縁膜4の上には、バリア層80aへのコンタクトホール8bが形成された第2層間絶縁膜7が形成されている。前述の画素電極9aは、このように構成された第2層間絶縁膜7の上面に設けられている。
【0055】
本実施形態では、図4(a)に示すように、蓄積容量70が構築された個所において、容量線3bの伸延方向であるX方向に交わるY方向で切った蓄積容量70を含む断面において、半導体層1aの一部である第1蓄積容量電極の幅W1は、容量線3bの一部である第2蓄積容量電極3b’の幅W2よりも広い。即ち、W1>W2という不等式関係が成立する。このため、図4(b)に示すように、容量線3bの一部である第2蓄積容量電極3b’上に形成される第2誘電体膜81の付き回りは良好である。より具体的には、幅広の第1蓄積容量電極1fの上面においてその縁から後退した位置から側面部がZ方向に立ち上がるように第2蓄積容量電極3b’が形成される。このため、第2蓄積容量電極3b’上に形成される第2誘電体膜81が付き回される段差Dは、第2蓄積容量電極3b’の膜厚とほぼ等しい。よって、この段差D分だけ第2蓄積容量電極3b’の側面部に対し第2誘電体膜81を付き回すことは、比較的容易に行える。
【0056】
仮に図5に示す比較例のように、W1=W2又はW1<W2という関係が成立したとすれば、第2蓄積容量電極3b’上に形成される第2誘電体膜81が付き回される段差D’は、第2蓄積容量電極3b’の膜厚に絶縁薄膜2の一部である第1誘電体膜及び第1蓄積容量電極1fの膜厚を合計した膜厚とほぼ等しくなってしまう。すると、この段差D’分だけ第2蓄積容量電極3b’の側面部に対し第2誘電体膜81を付き回すことは非常に困難となり、特に第1蓄積容量電極1fに隣接する個所において、第2蓄積容量電極3b’とバリア層80aの一部である第3蓄積容量電極80a’との間でショート或いはリークする欠陥個所200が発生してしまう可能性が顕著に高くなるのである。
【0057】
これに対し、本実施形態では図4(a)及び図4(b)のようにW1>W2という不等式関係が成立するので、第2蓄積容量電極3b’の側面部で付き回りの悪い第2誘電体膜81の欠陥個所を介して第2蓄積容量電極3b’と第3蓄積容量電極80a’との間でショート或いはリークする可能性を低減できるのである。
【0058】
本実施形態では更に、図4(b)に示す断面において第3蓄積容量電極80a’は第2蓄積容量電極3b’よりも幅狭に形成されている。即ち、W1>W2>W3という不等式関係が成立する。このため、仮に第2蓄積容量電極3b’上に形成される第2誘電体膜81の付き回りが第2蓄積容量電極3b’の側面部において悪く、図5(b)に示した欠陥個所200に示すようなショート個所が発生しても、図4(b)に示すように、この第2誘電体膜81の側面部上には、第3蓄積容量電極80a’は形成されていない。このため、第3蓄積容量電極80a’と第2蓄積容量電極3b’とが、このような欠陥個所を介してショート或いはリークする可能性は殆ど無いので一層有利である。因みに、このような欠陥個所は、図3に示したように、バリア層80a上に形成される第1層間絶縁膜4により覆われるので、結局、このような欠陥個所を介して第2蓄積容量電極3b’等と、データ線6aや画素電極9aとの間でショートやリークする可能性も低くて済む。
【0059】
以上説明した本実施形態では特に、図4(b)に示す断面において、第2蓄積容量電極3b’の縁は、ほとんどテーパが無い状態に形成されている場合に有利である。このため、仮に図5(b)に示した比較例の如き構成をとすれば、第2蓄積容量電極3b’上に形成される第2誘電体膜81の付き回りは非常に悪く、欠陥個所200が非常に発生しやすい。しかるに、本実施形態では、上述のようにW1>W2>W3という不等式関係が成立するため、第2蓄積容量電極3b’の縁がほとんどテーパが無い状態であっても尚、第2誘電体膜81の付き回りは遥かに良くなっている。したがって、後述する当該電気光学装置の製造プロセスにおいて、このような欠陥個所200に基づく装置不良の発生率を低減しつつ且つTFT30のゲート電極を含む走査線3aの微細化に相応しくパターン精度を高めるのに最適な指向性の高いドライエッチングを用いて、走査線3aと共に第2蓄積容量電極3b’を形成できるので有利である。
【0060】
更に、図4(a)に示すように、半導体層1aとバリア層80aとは、容量線3bがコの字状に欠けており、蓄積容量70が構築されていない平面領域に開孔されたコンタクトホール8aを介して接続されており、容量線3bの伸延方向であるX方向に交わるY方向で切ったコンタクトホール8aを含む不図示の断面において、第1蓄積容量電極1fは第2蓄積容量電極(即ち容量線3bのコの字に欠けた部分)よりも幅広に形成されており、且つバリア層80aは容量線3bよりも幅広に形成されている。従って、この断面において、コンタクトホール8aを介して半導体層1aの一部である高濃度ドレイン領域とバリア層80aとを、容量線3bに電気的に接触しないように接続することが容易となる。しかも、この断面においても、容量線3bの側面部での第2誘電体膜81の付き回りが良いので、このようなコンタクトホール8a付近の断面においても、付き回りの悪い第2誘電体膜81の欠陥個所を介して容量線3bの一部である第2蓄積容量電極3b’とバリア層80aの一部である第3蓄積容量電極80a’との間でショート或いはリークする可能性を低減できる。
【0061】
尚、バリア層80aと画素電極9aとを接続するコンタクトホール8bについては、データ線6aが形成されていない非画素開口領域内であれば、任意の位置に開孔可能である。
【0062】
以上説明した第1実施形態では、画素スイッチング用TFT30は、好ましくは図3に示したようにLDD構造を持つが、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに不純物イオンの打ち込みを行わないオフセット構造を持ってよいし、走査線3aの一部からなるゲート電極をマスクとして高濃度で不純物イオンを打ち込み、自己整合的に高濃度ソース及びドレイン領域を形成するセルフアライン型のTFTであってもよい。また本実施形態では、画素スイッチング用TFT30のゲート電極を高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1e間に1個のみ配置したシングルゲート構造としたが、これらの間に2個以上のゲート電極を配置してもよい。このようにデュアルゲート或いはトリプルゲート以上でTFTを構成すれば、チャネルとソース及びドレイン領域との接合部のリーク電流を防止でき、オフ時の電流を低減することができる。
【0063】
尚、本実施形態の各コンタクトホール(8a、8b及び5)の平面形状は、円形や四角形或いはその他の多角形状等でもよいが、円形は特にコンタクトホールの周囲の層間絶縁膜等におけるクラック防止に役立つ。そして、良好な電気接続を得るために、ドライエッチング後にウエットエッチングを行って、これらのコンタクトホールに夫々若干のテーパをつけることが好ましい。
【0064】
(第1実施形態の製造プロセス)
次に、以上のような構成を持つ第1実施形態における電気光学装置を構成するTFTアレイ基板側の製造プロセスについて、図6を参照して説明する。尚、図6は各工程におけるTFTアレイ基板側の各層を、図4(b)と同様に図4(a)のB−B’断面に対応させて示す工程図である。
【0065】
先ず図6の工程(a)に示すように、薄膜形成技術を用いて、TFTアレイ基板10上に、TFT30(図3参照)と共に第1蓄積容量70aを形成する。
【0066】
より具体的には、先ず石英基板、ハードガラス基板、シリコン基板等のTFTアレイ基板10を用意し、この上に、例えば、常圧又は減圧CVD法等によりTEOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケート)ガス、TEB(テトラ・エチル・ボートレート)ガス、TMOP(テトラ・メチル・オキシ・フォスレート)ガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなり、膜厚が約500〜2000nmの下地絶縁膜12を形成する。次に、下地絶縁膜12の上に、減圧CVD等によりアモルファスシリコン膜を形成しアニール処理を施することにより、ポリシリコン膜を固相成長させる。或いは、アモルファスシリコン膜を経ないで、減圧CVD法等によりポリシリコン膜を直接形成する。次に、このポリシリコン膜に対し、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等を施すことにより、図2に示した如き第1蓄積容量電極1fを含む所定パターンを有する半導体層1aを形成する。次に、熱酸化すること等により、TFT30のゲート絶縁膜と共に蓄積容量形成用の第1誘電体膜を含む絶縁薄膜2を形成する。この結果、半導体層1aの厚さは、約30〜150nmの厚さ、好ましくは約35〜50nmの厚さとなり、絶縁薄膜2の厚さは、約20〜150nmの厚さ、好ましくは約30〜100nmの厚さとなる。次に、減圧CVD法等によりポリシリコン膜を約100〜500nmの厚さに堆積し、更にP(リン)を熱拡散して、このポリシリコン膜を導電化した後、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程等により、図2に示した如き所定パターンの走査線3a及び第2蓄積容量電極3b’を含む容量線3bを形成する。尚、走査線3a及び容量線3bは、高融点金属や金属シリサイド等の金属合金膜で形成しても良いし、ポリシリコン膜等と組み合わせた多層配線としても良い。次に、低濃度及び高濃度の2段階で不純物イオンをドープすることにより、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを含む、LDD構造の画素スイッチング用TFT30を形成する。
【0067】
尚、図6の工程(a)と並行して、TFTから構成されるデータ線駆動回路、走査線駆動回路等の周辺回路をTFTアレイ基板10上の周辺部に形成してもよい。
【0068】
次に図6の工程(b)に示すように、第2誘電体膜81を、減圧CVD法、プラズマCVD法等により高温酸化シリコン膜(HTO膜)や窒化シリコン膜から約200nm以下の比較的薄い厚さに堆積し、第2誘電体膜81を形成する。第2誘電体膜81の膜厚は、第2蓄積容量70bに十分な蓄積容量を付与可能なように、装置不良が発生しないように配慮しつつなるべく薄い厚みに設定される。その後、この第2誘電体膜81には、図2及び図3に示した如きコンタクトホール8aを反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチング或いはウエットエッチングにより開孔する。
【0069】
次に図6の工程(c)に示すように、更に、この上に、Ti、Cr、W、Ta、Mo及びPb等の金属や金属シリサイド等の金属合金膜をスパッタリングにより堆積して、50〜500nm程度の膜厚の導電膜を形成し、これにフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程等を施すことにより、バリア層80aを形成する。この結果、第2蓄積容量電極3b’とバリア層80aの一部である第3蓄積容量電極80a’とが第2誘電体膜81を介して対向配置されることにより、第2蓄積容量70bが構築される。
【0070】
次に図6の工程(d)に示すように、バリア層80a及び第2誘電体膜81を覆うように、例えば、常圧又は減圧CVD法やTEOSガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPSGなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等からなり膜厚が約500〜1500nmである第1層間絶縁膜4を形成する。続いて、第1層間絶縁膜4に対して、700℃以上の温度で熱焼成を施す。尚、この熱焼成と並行して或いは相前後して、半導体層1aを活性化するために約1000℃のアニール処理を行ってもよい。続いて、データ線6aと半導体層1aの高濃度ソース領域1dを電気接続するためのコンタクトホール5を開孔する。この際、走査線3aや容量線3bを基板周辺領域において図示しない配線と接続するためのコンタクトホールも、同一の工程により開孔することができる。次に、第1層間絶縁膜4の上に、スパッタリング等により、Al等の低抵抗金属膜や金属シリサイド膜を約100〜500nmの厚さに堆積した後、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程等により、所定パターンのデータ線6aを形成する。更に、データ線6a上に第2層間絶縁膜7が形成され、画素電極9aと高濃度ドレイン領域1eとを電気接続するためのコンタクトホール8を、反応性イオンエッチング、反応性イオンビームエッチング等のドライエッチング或いはウエットエッチングにより形成する。続いて、第2層間絶縁膜7の上に、スパッタリング処理等により、ITO膜等の透明導電性膜を、約50〜200nmの厚さに堆積し、更にフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程等により、画素電極9aを形成する。尚、当該電気光学装置を反射型として用いる場合には、Al等の反射率の高い不透明な材料から画素電極9aを形成してもよい。
【0071】
以上のように本実施形態の製造方法によれば、図6に示した断面において、第1蓄積容量電極1fを、第2蓄積容量電極3b’よりも幅広に形成するので、図5の比較例の如き第1蓄積容量電極1fが第2蓄積容量電極3b’と同一幅に形成される場合と比較して、図6の工程(b)で形成される第2誘電体膜81の付き回りは遥かに良くなる。また特に、図6の工程(a)において、指向性の高いドライエッチングにより走査線3aと共に容量線3bをパターンニングすることで、走査線3aを高いパターン精度で形成でき、これにより走査線3aに含まれるゲート電極を高いパターン精度で形成できる。このようにドライエッチングを用いて容量線3bの形成を行うと、図6の工程(a)に示すように第2蓄積容量電極3b’の縁は、ほとんどテーパがない状態で形成されるが、第1蓄積容量電極1fを第2蓄積容量電極3b’よりも幅広に形成するので、やはり第2誘電体膜81の付き回りを良くできる。
【0072】
尚、図4から図6では、第2導電膜81の付き回りを強調するために、第2蓄積容量電極3b’の縁を逆テーパ状に描いてあるが、このように第2蓄積容量電極3b’が逆テーパ状にパターニングされたときにも、本実施形態が効果があることは言うまでもない。
【0073】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態における電気光学装置の構成について、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態において蓄積容量が構築された個所における積層構造を示す拡大平面図(図7(a))及びそのB−B’断面図(図7(b))である。尚、図7(b)においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。また、図7に示した第2実施形態において、図1から図6に示した第1実施形態と同様の構成要素については、同様の参照符号を付し、その説明は省略する。
【0074】
図7において、第2実施形態では、第1実施形態の場合と同様に、第1蓄積容量電極1fの幅W1よりも容量線3bの一部である第2蓄積容量電極3b’の幅W2は狭いが、第1実施形態の場合と異なり、第3蓄積容量電極80a’の幅W3は、第2蓄積容量電極3b’の幅W2よりも広い。即ち、W1>W2<W3という不等式関係が成立する。このため、第2蓄積容量電極3b’の側面部において第2誘電体膜81上に第3蓄積容量電極80a’が形成されるものの、第2蓄積容量電極3b’上に形成される第2誘電体膜81の付き回りが特にその側面部においても良好である。この結果、第2蓄積容量電極3b’と、この上に第2誘電体膜81を介して形成される第3蓄積容量電極80a’との間でショート或いはリークする可能性を低減できる。
【0075】
尚、第2実施形態の電気光学装置を製造する場合には、上述の第1実施形態の電気光学装置を製造する方法における図6の工程(c)において、バリア層80aを形成する平面レイアウトに変更を加えればよい。
【0076】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態における電気光学装置の構成について、図8を参照して説明する。図8は、本実施形態において蓄積容量が構築された個所における積層構造を示す拡大平面図(図8(a))及びそのB−B’断面図(図8(b))である。尚、図8(b)においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。また、図8に示した第3実施形態において、図1から図6に示した第1実施形態と同様の構成要素については、同様の参照符号を付し、その説明は省略する。
【0077】
図8において、第3実施形態では、第1実施形態の場合と異なり、第1蓄積容量電極1fの幅W1よりも容量線3bの一部である第2蓄積容量電極3b’の幅W2は広い。また、第1実施形態の場合と同様に、第3蓄積容量電極80a’の幅W3は、第2蓄積容量電極3b’の幅W2よりも狭い。即ち、W1<W2>W3という不等式関係が成立するため、仮に図5に示した比較例と同様に第2蓄積容量電極3b’の側面部において付き回りの悪い第2誘電体膜81の欠陥個所200があっても、この第2誘電体膜81の側面部上には、第3蓄積容量電極80a’は形成されない。しかも、この場合の欠陥個所200は、第1層間絶縁膜4により覆われるので、第3蓄積容量電極80a’と第2蓄積容量電極3b’とが、この欠陥個所200を介してショート或いはリークする可能性は殆ど無い。
【0078】
尚、第3実施形態の電気光学装置を製造する場合には、上述の第1実施形態の電気光学装置を製造する方法における図6の工程(a)において、容量線3bを形成する平面レイアウトに変更を加えればよい。
【0079】
(電気光学装置の全体構成)
以上のように構成された各実施形態における電気光学装置の全体構成を図9及び図10を参照して説明する。尚、図9は、TFTアレイ基板10をその上に形成された各構成要素と共に対向基板20の側から見た平面図であり、図10は、図9のH−H’断面図である。
【0080】
図9において、TFTアレイ基板10の上には、シール材52がその縁に沿って設けられており、その内側に並行して、例えば遮光膜23と同じ或いは異なる材料から成る画像表示領域の周辺を規定する額縁としての遮光膜53が設けられている。シール材52の外側の領域には、データ線6aに画像信号を所定タイミングで供給することによりデータ線6aを駆動するデータ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられており、走査線3aに走査信号を所定タイミングで供給することにより走査線3aを駆動する走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。走査線3aに供給される走査信号遅延が問題にならないのならば、走査線駆動回路104は片側だけでも良いことは言うまでもない。また、データ線駆動回路101を画像表示領域の辺に沿って両側に配列してもよい。例えば奇数列のデータ線は画像表示領域の一方の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給し、偶数列のデータ線は前記画像表示領域の反対側の辺に沿って配設されたデータ線駆動回路から画像信号を供給するようにしてもよい。この様にデータ線6aを櫛歯状に駆動するようにすれば、データ線駆動回路101の占有面積を拡張することができるため、複雑な回路を構成することが可能となる。更にTFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的に導通をとるための導通材106が設けられている。そして、図10に示すように、図9に示したシール材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が当該シール材52によりTFTアレイ基板10に固着されている。尚、TFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイミングで印加するサンプリング回路、複数のデータ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
【0081】
以上図1から図10を参照して説明した各実施形態では、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104をTFTアレイ基板10の上に設ける代わりに、例えばTAB(Tape Automated bonding)基板上に実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。また、対向基板20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には各々、例えば、TNモード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
【0082】
以上説明した各実施形態における電気光学装置は、プロジェクタに適用されるため、3枚の電気光学装置がRGB用のライトバルブとして各々用いられ、各ライトバルブには各々RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになる。従って、各実施形態では、対向基板20に、カラーフィルタは設けられていない。しかしながら、遮光膜23の形成されていない画素電極9aに対向する所定領域にRGBのカラーフィルタをその保護膜と共に、対向基板20上に形成してもよい。このようにすれば、液晶プロジェクタ以外の直視型や反射型のカラー電気光学装置に各実施形態における電気光学装置を適用できる。
【0083】
更に、以上の各実施形態において、TFTアレイ基板10上において画素スイッチング用TFT30に対向する位置(即ち、TFTの下側)にも、例えば高融点金属からなる遮光膜を設けてもよい。このようにTFTの下側にも遮光膜を設ければ、TFTアレイ基板10の側からの裏面反射や複数の液晶装置をプリズム等を介して組み合わせて一つの光学系を構成する場合に、他の液晶装置からプリズム等を突き抜けて来る投射光部分等が当該液晶装置のTFTに入射するのを未然に防ぐことができる。また対向基板20上に1画素1個対応するようにマイクロレンズを形成してもよい。あるいは、TFTアレイ基板10上のRGBに対向する画素電極9a下にカラーレジスト等でカラーフィルタ層を形成することも可能である。このようにすれば、入射光の集光効率を向上することで、明るい電気光学装置が実現できる。更にまた、対向基板20上に、何層もの屈折率の相違する干渉層を堆積することで、光の干渉を利用して、RGB色を作り出すダイクロイックフィルタを形成してもよい。このダイクロイックフィルタ付き対向基板によれば、より明るいカラー電気光学装置が実現できる。
【0084】
(電子機器の構成)
上述の実施例の電気光学装置を用いて構成される電子機器は、図11に示す表示情報出力源1000、表示情報処理回路1002、表示駆動回路1004、電気光学装置100、クロック発生回路1008及び電源回路1010を含んで構成される。表示情報出力源1000は、ROM、RAMなどのメモリ、テレビ信号を同調して出力する同調回路などを含んで構成され、クロック発生回路1008からのクロックに基づいて、ビデオ信号などの表示情報を出力する。表示情報処理回路1002は、クロック発生回路1008からのクロックに基づいて表示情報を処理して出力する。この表示情報処理回路1002は、例えば増幅・極性反転回路、相展開回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路あるいはクランプ回路等を含むことができる。表示駆動回路1004は、走査側駆動回路及びデータ側駆動回路を含んで構成され、液晶パネル1006を表示駆動する。電源回路1010は、上述の各回路に電力を供給する。
【0085】
このような構成の電子機器として、図12に示す投射型表示装置、図17に示すマルチメディア対応のパーソナルコンピュータ(PC)及びエンジニアリング・ワークステーション(EWS)などを挙げることができる。
【0086】
図16は、投写型表示装置の要部を示す概略構成図である。図中、1102は光源、1108はダイクロイックミラー、1106は反射ミラー、1122は入射レンズ,1123はリレーレンズ、1124は出射レンズ、100R,100G,100Bは、上述の実施の形態で説明した電気光学装置である液晶光変調装置、1112はクロスダイクロイックプリズム、1114は投写レンズを示す。光源1102はメタルハライド等のランプとランプの光を反射するリフレクタとからなる。青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー1108は、光源1102からの光束のうちの赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー1106で反射されて、赤色光用液晶光変調装置100Rに入射される。一方、ダイクロイックミラー1108で反射された色光のうち緑色光は緑色光反射のダイクロイックミラー1108によって反射され、緑色光用液晶光変調装置100Gに入射される。一方、青色光は第2のダイクロイックミラー1108も透過する。青色光に対しては、長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ1122、リレーレンズ1123、出射レンズ1124を含むリレーレンズ系からなる導光手段1121が設けられ、これを介して青色光が青色光用液晶光変調装置100Bに入射される。各光変調装置により変調された3つの色光はクロスダイクロイックプリズム1112に入射する。このプリズムは4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投写光学系である投写レンズ1114によってスクリーン1120上に投写され、画像が拡大されて表示される。
【0087】
図13に示すパーソナルコンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、上述の実施の形態で説明をした電気光学装置を用いた液晶表示画面1206とを有する。
【0088】
本発明は、上述した各実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう電気光学装置の製造方法或いは電気光学装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の電気光学装置における画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けられた各種素子、配線等の等価回路である。
【図2】第1実施形態の電気光学装置におけるデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図3】図2のA−A’断面図である。
【図4】第1実施形態において蓄積容量が構築された個所における積層構造を示す拡大平面図(図4(a))及びそのB−B’断面図(図4(b))である。
【図5】比較例における蓄積容量が構築された個所における積層構造を示す拡大平面図(図5(a))及びそのB−B’断面図(図5(b))である。
【図6】第1実施形態の電気光学装置の製造プロセスを順を追って示す工程図である。
【図7】第2実施形態において蓄積容量が構築された個所における積層構造を示す拡大平面図(図7(a))及びそのB−B’断面図(図7(b))である。
【図8】第3実施形態において蓄積容量が構築された個所における積層構造を示す拡大平面図(図8(a))及びそのB−B’断面図(図8(b))である。
【図9】各実施形態の電気光学装置におけるTFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図である。
【図10】図9のH−H’断面図である。
【図11】本実施形態を電子機器に応用した例。
【図12】電子機器の一例である投射型表示装置。
【図13】電子機器の一例であるパーソナルコンピュータ。
【符号の説明】
1a…半導体層
1a’…チャネル領域
1b…低濃度ソース領域
1c…低濃度ドレイン領域
1d…高濃度ソース領域
1e…高濃度ドレイン領域
1f…第1蓄積容量電極
2…絶縁薄膜
3a…走査線
3b…容量線
4…第1層間絶縁膜
5…コンタクトホール
6a…データ線
7…第2層間絶縁膜
8a…コンタクトホール
8b…コンタクトホール
9a…画素電極
10…TFTアレイ基板
12…下地絶縁膜
16…配向膜
20…対向基板
21…対向電極
22…配向膜
23…遮光膜
30…TFT
50…液晶層
70…蓄積容量
70a…第1蓄積容量
70b…第2蓄積容量
80a…バリア層
81…第2誘電体膜

Claims (7)

  1. 基板上に、
    複数の走査線及び複数のデータ線と、
    前記走査線及び前記データ線の交差に対応して設けられた薄膜トランジスタと、
    前記薄膜トランジスタのドレイン領域に導電層を中継して電気的に接続された画素電極と
    を備えており、
    前記ドレイン領域から延設された半導体層の一部からなる第1蓄積容量電極と前記第1蓄積容量電極上の第2蓄積容量電極とが第1誘電体膜を介して対向配置されて一の蓄積容量が構築され、且つ前記第2蓄積容量電極と前記導電層の一部からなる第3蓄積容量電極とが第2誘電体膜を介して対向配置されて他の蓄積容量が構築されており、
    前記第2蓄積容量電極は、前記第1蓄積容量電極と前記第3蓄積容量電極とを電気的に接続するためのコンタクトホール部においてコの字状の切り欠き部を有し、
    前記切り欠き部を除く個所の、前記第2蓄積容量電極の伸延方向に交わる方向で切った前記一及び他の蓄積容量を含む断面において前記第1蓄積容量電極は前記第2蓄積容量電極よりも幅広に形成され、前記第2蓄積容量電極は前記第3蓄積容量電極よりも幅広に形成され、当該断面における前記第1蓄積容量電極の両側の端部が前記第2蓄積容量電極よりも外側に位置することを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記断面において前記第2蓄積容量電極の縁は、ほぼテーパが無い状態に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記導電層と前記画素電極とは、前記一及び他の蓄積容量が構築された平面領域に開孔された第2コンタクトホールを介して電気的に接続されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記第1誘電体膜と同一膜から前記薄膜トランジスタのゲート絶縁膜が形成されており、前記第2蓄積容量電極と同一膜から前記走査線が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記導電層は高融点金属を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記導電層は、前記基板上において前記データ線よりも下層に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の電気光学装置をライトバルブとして用いることを特徴とするプロジェクタ。
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