JP2002341380A - 電気光学装置及びこれを具備する電子機器 - Google Patents
電気光学装置及びこれを具備する電子機器Info
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Abstract
を高め、明るく高品位の画像表示を行えるようにする。 【解決手段】 電気光学装置は、TFTアレイ基板(1
0)上に、画素電極(9a)と、これに接続されたTF
T(30)と、これに接続された走査線(3a)及びデ
ータ線(6a)と、TFTの下側に配置された下側遮光
膜(11a)とを備える。画像表示領域内において走査
線のうちチャネル領域に対向しない配線部分の少なくと
も一部は、平面的に見て下側遮光膜の形成されていない
領域に配線されている
Description
クス駆動方式の電気光学装置及びこれを具備する投射型
表示装置等の電子機器の技術分野に属し、特に画素スイ
ッチング用の薄膜トランジスタ(Thin Film Transisto
r:以下適宜、TFTと称す)を、基板上の積層構造中に
備えた形式の電気光学装置及びそのような電気光学装置
を具備する投射型表示装置等の電子機器の技術分野に属
する。
気光学装置では、各画素に設けられた画素スイッチング
用TFTのチャネル領域に入射光が照射されると光によ
る励起で光リーク電流が発生してTFTの特性が変化す
る。特に、プロジェクタのライトバルブ用の電気光学装
置の場合には、入射光の強度が高いため、TFTのチャ
ネル領域やその周辺領域に対する入射光の遮光を行うこ
とは重要となる。そこで従来は、対向基板に設けられた
各画素の開口領域を規定する遮光膜により、或いはTF
Tアレイ基板上においてTFTの上を通過すると共にA
l(アルミニウム)等の金属膜からなるデータ線によ
り、係るチャネル領域やその周辺領域を遮光するように
構成されている。更に、TFTアレイ基板上のTFTの
下側に対向する位置にも、例えば高融点金属からなる遮
光膜を設けることがある。このようにTFTの下側にも
遮光膜を設ければ、TFTアレイ基板側からの裏面反射
光や、複数の電気光学装置をプリズム等を介して組み合
わせて一つの光学系を構成する場合に他の電気光学装置
からプリズム等を突き抜けてくる投射光などの戻り光
が、当該電気光学装置のTFTに入射するのを未然に防
ぐことができる。
た各種遮光技術によれば、以下の問題点がある。
上に遮光膜を形成する技術によれば、遮光膜とチャネル
領域との間は、3次元的に見て例えば液晶層、電極、層
間絶縁膜等を介してかなり離間しており、両者間へ斜め
に入射する光に対する遮光が十分ではない。特にプロジ
ェクタのライトバルブとして用いられる小型の電気光学
装置においては、入射光は光源からの光をレンズで絞っ
た光束であり、斜めに入射する成分を無視し得ない程に
(例えば、基板に垂直な方向から10度から15度程度
傾いた成分を10%程度)含んでいるので、このような
斜めの入射光に対する遮光が十分でないことは実践上問
題となる。
置内に侵入した光が、基板の上面或いは基板の上面に形
成された遮光膜の上面やデータ線の下面(即ち、チャネ
ル領域に面する側の内面)で反射された後に、係る反射
光或いはこれが更に基板の上面或いは遮光膜やデータ線
の内面で反射された多重反射光が最終的にTFTのチャ
ネル領域に到達してしまう場合もある。
的要請に沿うべく電気光学装置の高精細化或いは画素ピ
ッチの微細化を図るに連れて、更に明るい画像を表示す
べく入射光の光強度を高めるに連れて、上述した従来の
各種遮光技術によれば、十分な遮光を施すのがより困難
となり、TFTのトランジスタ特性の変化により、フリ
ッカ等が生じて、表示画像の品位が低下してしまうとい
う問題点がある。
遮光膜の形成領域を広げればよいようにも考えられる
が、遮光膜の形成領域を広げてしまったのでは、表示画
像の明るさを向上させるべく各画素の開口率を高めるこ
とが根本的に困難になるという問題点が生じる。更に上
述の如く遮光膜(即ち、TFTの下側の遮光膜やデータ
線等からなるTFTの上側の遮光膜等)の存在により、
斜め光に起因した内面反射や多重反射光が発生すること
に鑑みればむやみに遮光膜の形成領域を広げたのでは、
このような内面反射光や多重反射光の増大を招くという
解決困難な問題点もある。
であり、耐光性に優れており、明るく高品位の画像表示
が可能な電気光学装置及びこれを具備する電子機器を提
供することを課題とする。
上記課題を解決するために、基板上に、画素電極と、該画
素電極に接続された薄膜トランジスタと、該薄膜トラン
ジスタに接続された走査線と、前記薄膜トランジスタに
接続されており前記走査線と交差するデータ線と、前記
薄膜トランジスタの少なくともチャネル領域の下側に設
けられた下側遮光膜とを備えており、画像表示領域内に
おいて前記走査線のうち前記チャネル領域に対向しない
配線部分の少なくとも一部は、平面的に見て前記下側遮
光膜の形成されていない領域に配線されている。
走査信号を供給し且つデータ線に画像信号を供給して、
薄膜トランジスタによって画素電極をスイッチング制御
することにより、アクティブマトリクス駆動が可能とな
る。この際、薄膜トランジスタの少なくともチャネル領
域の下側には、下側遮光膜が設けられているので、前述
の戻り光が、薄膜トランジスタの下側からチャネル領域
に直接入射することを防止できる。この結果、戻り光に
起因した光リーク電流を低減でき、薄膜トランジスタの
特性が変化する自体を有効に防止できる。このような下
側遮光膜は、例えば高融点金属膜、ポリシリコン膜など
の単一層膜或いは多層膜から構成され、光を反射或いは
吸収することにより遮光を行う。
査線のうちチャネル領域に対向しない配線部分の少なく
とも一部は、平面的に見て下側遮光膜の形成されていな
い領域に配線されている。即ち、該走査線の一部の下側
には、下側遮光膜が形成されていない。このため、該走
査線の一部において走査線を透過して或いは走査線の脇
を抜けて走査線の下側に抜ける斜めの入射光は、下側遮
光膜の上面即ち薄膜トランジスタに面する側の表面で反
射されることなく基板側に抜ける。従って、この部分で
走査線の下側に抜ける斜めの入射光が下側遮光膜の上面
で反射して、薄膜トランジスタのチャネル領域に入射す
る事態を未然防止できる。仮に、この走査線の一部の下
側にも下側遮光膜が形成されていたとすれば、走査線の
下側に抜ける斜めの入射光は、下側遮光膜の上面で反射
した後に或いは更に他の界面で反射して、内面反射光或
いは多重反射光として、薄膜トランジスタのチャネル領
域に入射してしまうのである。更に、下側遮光膜が形成
されていない領域に戻り光が入射して走査線の下面に到
達しても、戻り光強度は、入射光強度よりも、例えば数十
から数百分の一程度に低い。このため、斜めの戻り光が
走査線の下面で反射すること或いは走査線を透過して他
の界面で反射すること等によって、最終的に内面反射光
或いは多重反射光としてチャネル領域に至ったとして
も、その光強度は低いので、実用上殆ど又は全く問題とは
ならない。他方で、戻り光がチャネル領域に直接入射す
る事態は、前述のようにチャネル領域の下側に設けられ
ている下側遮光膜により防止できる。
れば、入射光及び戻り光の強度や性質に着目して、画像表
示領域内において走査線のうちチャネル領域に対向しな
い配線部分の少なくとも一部は、下側遮光膜の形成され
ていない領域に配線されているので、入射光及び戻り光
に対する耐光性を総合的に高めることができる。加え
て、下側遮光膜の形成領域をむやみに広げることで各画
素の開口領域を狭める事態も避けられる。これらの結
果、強力な入射光が入射され且つこれに伴い戻り光の強
度も高くなるようなプロジェクタ用途等でも、トランジ
スタ特性に優れた薄膜トランジスタにより明るく高品位
の画像表示が可能となる。
ず、LDD(Lightly Doped Drain)型TFTにおけるL
DD領域、オフセット型TFTにおけるオフセット領域
などのチャネル隣接領域を遮光するように形成してもよ
い。
走査線は、前記薄膜トランジスタのゲート電極を含んで
なる。
延びる走査線のうち薄膜トランジスタのゲート絶縁膜上
を通過する部分がゲート電極としての機能を有する。そ
して、走査線のうち、ゲート電極部分の下側には下側遮
光膜が設けられており、その他の部分の下側には少なく
とも部分的に下側遮光膜は設けられていないので、入射
光及び戻り光に対して総合的に高い耐光性が得られる。
ト電極が形成されていてもよいし、走査線とは別層から
なるゲート電極が走査線に接続されていてもよい。
記走査線は、光透過性の導電材料から構成されている。
のポリシリコン膜からなる。この際、下側遮光膜の形成
されていない領域上で走査線を透過して走査線の下側に
抜ける斜めの入射光は、下側遮光膜で反射されることな
く基板側に抜けるので、入射光に対して高い耐光性が得
られる。
記下側遮光膜は、前記走査線に沿ってストライプ状に延
びる。
イプ状に延びる下側遮光膜により、チャネル領域を下側
から覆っているので、戻り光に対して高い耐光性が得ら
れる。
は、前記下側遮光膜は、前記データ線に沿ってストライプ
状に延びる。
ライプ状に延びる下側遮光膜により、チャネル領域を下
側から覆っているので、戻り光に対して高い耐光性が得
られる。
は、前記下側遮光膜は、前記走査線及び前記データ線に夫
々沿って格子状に延びる。
夫々沿って格子状に延びる下側遮光膜により、チャネル
領域を下側から覆っているので、戻り光に対して高い耐
光性が得られる。
記下側遮光膜は、導電膜からなると共に定電位に落とさ
れている。
落とされているので、下側遮光膜における電位変動がチ
ャネル領域に悪影響を及ぼすことを防止できる。尚、こ
のような走査線は、例えばストライプ状或いは格子状に
周辺領域にまで延設されて、該周辺領域において周辺回
路用の固定電位源に接続されてもよい。或いは、画像表
示領域内で、容量線等の定電位配線に接続されてもよ
い。
記基板上で、前記走査線のうち前記配線部分の少なくと
も一部を上側から覆う上側遮光膜を更に備える。
下側に形成されていない部分を、上側遮光膜が覆うの
で、基板に垂直な入射光が走査線に至ることを阻止でき
る。この際、下側遮光膜の形成されていない領域上で、上
側遮光膜及び走査線の脇を、走査線の下側に抜ける斜め
の入射光は、下側遮光膜で反射されることなく基板側に
抜けるので、入射光に対して高い耐光性が得られる。
されている部分の一部或いは全部を上側遮光膜で覆って
もよい。この際、少なくとも走査線に重なる領域に、下側
遮光膜及び上側遮光膜のうち少なくとも一方を形成する
ことにより、当該下側遮光膜及び上側遮光膜により、各
画素の非開口領域のうち走査線に沿った部分を規定でき
る。但し、チャネル領域及び上側遮光膜間の層間距離が
小さい場合などには、両者間における電位変動の相互作
用を低減する観点から、チャネル領域の上側には上側遮
光膜を形成しない方がよい場合もある。或いは、上側遮
光膜のうち電位変動が問題となる可能性がある部分につ
いては、コンタクトホール等により容量線等の固定電位
配線に接続して、定電位に落とすように構成してもよ
い。
記基板上に、前記走査線と同一層から構成されており蓄
積容量の固定電位側容量電極を含む容量線と、該容量線
に誘電体膜を介して対向配置されており前記蓄積容量の
画素電位側容量電極を含む中間導電膜とを更に備えてお
り、前記上側遮光膜は、前記中間導電膜からなる部分を含
む。
リコン膜等からなる走査線と同一層から構成された固定
電位側容量電極と、画素電位側容量電極とが誘電体膜を
介して対向配置されて、画素電極に対して蓄積容量が構
築される。ここで特に、上側遮光膜は少なくとも部分的
に、画素電位側容量電極を構成する中間導電膜からな
る。即ち、上側遮光膜と画素電位側容量電極とを同一膜
から構成することにより、基板上における積層構造及び
製造プロセスの単純化を図れる。
下側遮光膜は、平面的に見て前記容量線に重なる領域に
前記容量線に沿ってストライプ状に形成された部分を含
むように構成してもよい。
ライプ状に形成された部分を含む下側遮光膜により、チ
ャネル領域を下側から覆っているので、戻り光に対して
高い耐光性が得られる。
並びに配線され、下側遮光膜は、走査線に重なる領域を
部分的に避けつつ容量線に重なる領域に形成される。
薄膜トランジスタを構成する半導体層のうち前記画素電
極に接続されたドレイン領域から延設された部分と、前
記固定電位側容量電極とが他の誘電体膜を介して対向配
置されているように構成してもよい。
としてドレイン領域から延設された部分と固定電位側容
量電極とが他の誘電体膜を介して対向配置されて、画素
電極に対して蓄積容量が追加的に構築される。
ジスタのゲート絶縁膜と同一膜でもよい。
上側遮光膜は、前記中間導電膜から分離された前記中間
導電膜と同一膜からなる部分を含むように構成してもよ
い。
電膜とを同一膜から構成することにより、基板上におけ
る積層構造及び製造プロセスの単純化を図れる。特に、
上側遮光膜の電位変動の悪影響が懸念される個所では、
上側遮光膜を中間導電膜から分離して形成することによ
り、上側遮光膜が画素電位に振れないようにできるの
で、当該悪影響を未然防止できる。
された上側遮光膜部分については、容量線等に接続して
定電位に落とすように構成することも可能である。
記上側遮光膜は、導電膜からなり、前記走査線に沿って
延びると共に複数箇所で前記走査線に接続されてもよ
い。
線の冗長配線として機能させることにより、走査線の低
抵抗化や高信頼性化を図ることが可能となる。
記上側遮光膜は、前記チャネル領域に対向する領域には
設けられていないように構成してもよい。
動がチャネル領域に悪影響を及ぼす事態を未然防止でき
る。
ャネル領域に近い端部が前記チャネル領域に沿って幅広
に形成されているように構成してもよい。
い端部における上側遮光膜による遮光性能を向上でき
る。
側に形成されてもよいし、下側に形成されてもよい。ま
た、上側遮光膜は、平面的に見てデータ線に重なる領域
の少なくとも一部に形成されてもよい。更に、このよう
な上側遮光膜は、導電膜からなってもよい。更にまた、
データ線に重なる領域に形成された上側遮光膜部分とデ
ータ線に重ならない領域に形成された上側遮光膜部分と
は、相互に分離されてもよいし、分離されなくてもよ
い。
記上側遮光膜は、少なくとも部分的に平面形状が前記下
側遮光膜よりも一回り大きく形成されているように構成
してもよい。
ける斜めの入射光が下側遮光膜の上面に至る可能性を、
上側遮光膜に対する下側遮光膜の相対的な小ささの程度
に応じて、小さくできる。
記基板に対向配置された対向基板に、少なくとも前記チ
ャネル領域に対向配置された他の遮光膜を更に備える。
のチャネル領域に向かう入射光の光量を、対向基板に設
けられた遮光膜により、ある程度或いは大幅に低減でき
る。特に、対向基板側で、余分な入射光を反射することに
より、当該電気光学装置における温度上昇を防ぐのに有
効である。
は、各薄膜トランジスタは、シングルゲートのものでも
よいし、ダブルゲートのものでもよい。ダブルゲートの
場合には、各々のゲートに対応するチャネル領域の下側
に下側遮光膜を形成し且つ走査線の下側には少なくとも
部分的に下側遮光膜を形成しないようにすれば、上述し
た本発明と同様の効果が得られる。
めに、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態
様を含む)を具備する。
明の電気光学装置を具備するので、明るく高品位の画像
表示が可能な投射型表示装置等の各種電子機器を実現で
きる。
に説明する実施の形態から明らかにされる。
基づいて説明する。以下の実施形態は、本発明の電気光
学装置を液晶装置に適用したものである。
置の画素部における構成について、図1から図5を参照
して説明する。図1は、電気光学装置の画像表示領域を
構成するマトリクス状に形成された複数の画素における
各種素子、配線等の等価回路である。図2は、データ
線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板
の相隣接する複数の画素群の平面図である。図3は、図
2のA−A’断面図であり、図4は、図2のB−B’で
ある。図5は、図2に示した構成要素のうち走査線、デ
ータ線及び下側遮光膜を抜粋して示す平面図である。
尚、図3及び図4においては、各層や各部材を図面上で
認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に
縮尺を異ならしめてある。
学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成さ
れた複数の画素には夫々、画素電極9aと当該画素電極
9aをスイッチング制御するためのTFT30とが形成
されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該
TFT30のソースに電気的に接続されている。データ
線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、こ
の順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数
のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するよ
うにしても良い。また、TFT30のゲートに走査線3
aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走
査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gm
を、この順に線順次で印加するように構成されている。
画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続
されており、スイッチング素子であるTFT30を一定
期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6
aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定
のタイミングで書き込む。画素電極9aを介して電気光
学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの
画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板(後述す
る)に形成された対向電極(後述する)との間で一定期
間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分
子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調
し、階調表示を可能にする。ノーマリーホワイトモード
であれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射
光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモード
であれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射
光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置
からは画像信号に応じたコントラストを持つ光が出射す
る。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐ
ために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液
晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。蓄積容量70
は、容量線300の一部からなる固定電位側容量電極
と、TFT30のドレイン側及び画素電極に9aに接続
された画素電位側容量電極とを備える。
イ基板上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極9
a(点線部9a’により輪郭が示されている)が設けら
れており、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデー
タ線6a、走査線3a及び容量線300が設けられてい
る。
介して例えばポリシリコン膜からなる半導体層1aのう
ち後述のソース領域に電気的に接続されている。また、
半導体層1aのうち図2中右下がりの細かい斜線領域で
示したチャネル領域1a’に対向するように走査線3a
が配置されており、走査線3aはゲート電極として機能
する。このように、走査線3aとデータ線6aとの交差
する個所には夫々、チャネル領域1a’に走査線3aが
ゲート電極として対向配置された画素スイッチング用T
FT30が設けられている。
直線状に伸びる本線部と、データ線6aと交差する箇所
からデータ線6aに沿って図2中上方に突出した突出部
とを有する。
に、走査線3a及び容量線300は、同一導電膜からな
る。このような走査線3a及び容量線300は、例え
ば、減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)法等によ
りポリシリコン膜を約100〜500nmの厚さに堆積
して、P(リン)をドーピングして低抵抗化し、フォト
リソグラフィ工程、エッチング工程等により、図2に示
した如き所定パターンに形成されている。尚、走査線3
a及び容量線300は、高融点金属や金属シリサイド等
の金属合金膜で形成してもよいし、ポリシリコン膜等と
組み合わせた多層配線としてもよい。
ング等によりAl(アルミニウム)等の低抵抗金属膜や
金属シリサイド膜を約100〜500nmの厚さに堆積
した後、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程等
により、所定パターンに形成されている。
線300の上側には、同一導電膜からなる中間導電膜8
1、83及び84が、第1層間絶縁膜41を介して積層
されている。これらの中間導電膜81、83及び84
は、遮光性の導電膜からなり、本実施形態では上側遮光
膜として機能する。
a上に積層されており、図3及び図4に示した対向基板
20側から入射される入射光L1を遮光する。更に、中
間導電膜81における各チャネル領域1a’に隣接する
端部には、幅広部82が設けられており、入射光L1に含
まれる斜め光が、チャネル領域1a’に到達するのを効
果的に防止するように構成されている。更に、中間導電
膜81は、走査線3a上に積層されると共に走査線3a
に沿って延びており、コンタクトホール95及び96に
より、各画素で走査線3aに接続されて走査線3aの冗
長配線としても機能する。
に積層されており、入射光L1を遮光する。更に、中間
導電膜83は、第1層間絶縁膜41を誘電体膜として容
量線300に対向配置されることにより、第1蓄積容量
70aが構成されている。他方、本実施形態では、容量線
300がその下側で、半導体層1aの高濃度ドレイン領
域1eから延設された容量電極部1fに対し、TFT3
0のゲート絶縁膜をなす絶縁膜2の延設部を誘電体膜と
して対向配置されることにより、第2蓄積容量70bが
構成されている。従って、本実施形態では、第1蓄積容量
70aと第2蓄積容量70bとが積層され且つ並列に接
続された蓄積容量70が容量線300に沿った領域に立
体的に構築されている。
する第1層間絶縁膜41は、単一層膜からなってもよい
し、多層膜からなってもよく、例えば、膜厚5〜200
nm程度の比較的薄いHTO(High Temperature Oxid
e)膜、LTO(Low Temperature Oxide)膜等の酸化シ
リコン膜や窒化シリコン膜とを含んでなってもよい。第
1蓄積容量70aを増大させる観点からは、膜の信頼性
が十分に得られる限りにおいて薄い程良い。このような
誘電体膜は、例えば、減圧CVD法、プラズマCVD法
等により形成されている。他方、第2蓄積容量70bの
誘電体膜については、ゲート絶縁膜をなす絶縁膜2と同
一膜からなるので容量の誘電体膜としては十分である。
高濃度ドレイン領域1eと画素電極9aとを中継接続す
る中継層としての機能をも有する。即ち、中間導電膜8
3は、その下側でコンタクトホール92を介して高濃度
ドレイン領域1eに接続されており、その上側でコンタ
クトホール93を介して画素電極9aと接続されてい
る。このように中間導電膜83を中継層として用いるこ
とにより、画素電極9a及び半導体層1a間の層間距離
が例えば2000nm程度に長くても、両者間を一つの
コンタクトホールで接続する技術的困難性を回避しつつ
比較的小径の二つ以上の直列なコンタクトホール92及
び93で両者間を良好に接続でき、画素開口率を高める
ことが可能となり、更にコンタクトホール開孔時におけ
るエッチングの突き抜け防止にも役立つ。尚、データ線
6a及び半導体層1a間についても、中間導電膜81、
83及び84と同一膜若しくは異なる導電膜から中継層
を形成してもよい。
に積層されており、データ線6aと共に入射光L1を遮
光する。データ線6aと中間導電膜84とは冗長的に遮
光を行うが、データ線6aは、チャネル領域1a’から
比較的離れた積層位置に形成されているので、入射光L
1のうちデータ線6aの脇を抜ける斜め光に対して、中
間導電膜84による遮光は有効である。尚、中間導電膜
84は、コンタクトホール97により、容量線300と
電気的に接続しても良い。この構成を採ることにより、
中間導電膜84における電位変動がTFT30等に悪影
響を及ぼす事態を未然防止できる。
及び97は夫々、例えば、反応性イオンエッチング、反応
性イオンビームエッチング等のドライエッチング或いは
ウエットエッチングにより開孔される。
間導電膜81、83及び84並びにデータ線6aによ
り、図2に示すように平面的に見て、各画素の開口領域
を規定すると共にTFT30のチャネル領域1a’及び
その周辺を遮光するほぼ格子状の遮光膜がTFT30の
上側に構築される。これにより、入射光L1に起因する
光リーク電流の発生によってTFT30の特性が変化す
るのを防止している。同時に、図3及び図4に示した対
向基板20上の遮光膜23を少なくとも部分的に省略で
きる。これにより、両基板の貼り合わせ精度等によらず
に透過率のばらつきが大幅に低減されており装置信頼性
の高い電気光学装置が得られる。
容量電極、中継層、冗長配線などとして機能する中間導
電膜81、83及び84は、装置仕様に鑑み必要な導電
性及び遮光性が得られるように、不透明な高融点金属膜
や、不透明或いは半透明の遮光性の導電性のシリコン膜
などからなり、光を少なくとも部分的に反射或いは吸収
する性質を有する。より具体的には、例えば、Ti(チタ
ン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タ
ンタル)、Mo(モリブデン)、Pb(鉛)等の高融点
金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、
金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層した不
透明な導電膜等からなる。或いは、光吸収性のシリコン
膜などの半透過膜等からなる。このような中間導電膜8
1、83及び84は、例えば、スパッタリングにより堆積
して、50〜500nm程度の膜厚の導電膜を形成し、
これにフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程等を
施すことにより、図2に示した所定の平面パターンに形
成されている。
基板10上におけるTFT30の下側には、下側遮光膜
11aが容量線300に沿ってストライプ状に設けられ
ている。下側遮光膜11aは、容量線300に沿って延
びる本線部と、容量線300がデータ線6aに交差する
個所から図2中下側に突出して、TFT30を下側から
覆う平面形状を有している。そして特に、下側遮光膜1
1aは、走査線3aが形成された平面領域のうちTFT
30のゲート電極として機能する部分の下には形成され
ているが、それを除く走査線3aの大部分の形成領域を
避けて配置されている。即ち、走査線3aを形成した平
面領域の大部分について、下側遮光膜11aは設けられ
ていない。
i、Cr、W、Ta、Mo、Pb等の高融点金属のうち
の少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサ
イド、ポリシリサイド、これらを積層した不透明な導電
膜等からなり、スパッタリング等で高融点金属からなる
遮光膜を形成した後、フォトリソグラフィ工程、エッチ
ング工程等を施すことにより、図2に示した如き所定の
平面パターンを有するように形成されている。或いは、
下側遮光膜11aは、光吸収性のシリコン膜などの半透
過膜等からなってもよい。
いるので、図3及び図4に示した戻り光L2からTFT
30のチャネル領域1a’及びその隣接領域を遮光でき
る。
いては、容量線300は好ましくは、画素電極9aが配
置された画像表示領域からその周囲に延設され、定電位
源と電気的に接続されて、固定電位とされる。係る定電
位源としては、TFT30を駆動するための走査信号を
走査線3aに供給するための走査線駆動回路(後述す
る)や画像信号をデータ線6aに供給するサンプリング
回路を制御するデータ線駆動回路(後述する)に供給さ
れる正電源や負電源の定電位源でもよいし、対向基板2
0の対向電極21に供給される定電位でも構わない。更
に、下側遮光膜11aについても、その電位変動がTF
T30に対して悪影響を及ぼすことを避けるために、容
量線300と同様に、画像表示領域からその周囲に延設
して定電位源に接続するとよい。
透明なTFTアレイ基板10と、これに対向配置される
透明な対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板
10は、例えば石英基板、ガラス基板、シリコン基板か
らなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板
からなる。
及び容量線300に沿って、溝10cvが掘られており、
この溝10cv内に、データ線6a、走査線3a、容量
線300及びTF30が夫々少なくとも部分的に埋め込
まれている。これにより、画素電極9aの下地面となる
第3層間絶縁膜43の表面が、ある程度平坦化されて、
段差による液晶の配向不良が低減されている。
近には、画素電極9aが設けられており、その上側に
は、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜
16が設けられている。画素電極9aは例えば、ITO
(Indium Tin Oxide)膜などの透明導電性膜からなる。
このような画素電極9aは、例えばスパッタリング工
程、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程等によ
り、厚さ約50〜200nmで所定平面パターンを持つ
ように形成されている。尚、当該電気光学装置を反射型
として用いる場合には、Al等の反射率の高い不透明な
材料から画素電極9aを形成してもよい。また配向膜1
6は例えば、ポリイミド膜などの有機膜から形成されて
いる。
て対向電極21が設けられており、その下側には、ラビ
ング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設
けられている。対向電極21は例えば、ITO膜などの
透明導電性膜からなる。また配向膜22は、ポリイミド
膜などの有機膜からなる。
状の遮光膜23が設けられている。このような構成を採
ることで、前述の如く走査線3aやTFT30を上方か
ら覆う中間導電膜81、83及び84並びにデータ線6
aと共に、当該対向基板20上の遮光膜23により、対
向基板20側からの入射光L1がチャネル領域1a’や
低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに侵
入するのを、より確実に阻止できる。更に、このような
対向基板20上の遮光膜23は、少なくとも入射光L1
が照射される面を高反射な膜で形成することにより、電
気光学装置の温度上昇を防ぐ働きをする。尚、このよう
に対向基板20上の遮光膜23は好ましくは、平面的に
見て容量線300とデータ線6aとからなる遮光層の内
側に位置するように形成する。これにより、対向基板2
0上の遮光膜23により、各画素の開口率を低めること
なく、このような遮光及び温度上昇防止の効果が得られ
る。
向電極21とが対面するように配置されたTFTアレイ
基板10と対向基板20との間には、後述のシール材に
より囲まれた空間に電気光学物質の一例である液晶が封
入され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素
電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜1
6及び22により所定の配向状態をとる。液晶層50
は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合し
た液晶からなる。シール材は、TFTアレイ基板10及
び対向基板20をそれらの周辺で貼り合わせるための、
例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であ
り、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイ
バー或いはガラスビーズ等のギャップ材が混入されてい
る。
には、下地絶縁膜12が設けられている。下地絶縁膜1
2は、下側遮光膜11aからTFT30を層間絶縁する
機能の他、TFTアレイ基板10の全面に形成されるこ
とにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時におけ
る荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用T
FT30の特性の劣化を防止する機能を有する。このよ
うな下地絶縁膜12は、例えば常圧又は減圧CVD法等
によりTEOS(テトラ・エチル・オルソ・シリケー
ト)ガス、TEB(テトラ・エチル・ボートレート)ガ
ス、TMOP(テトラ・メチル・オキシ・フォスレー
ト)ガス等を用いて、NSG、PSG、BSG、BPS
Gなどのシリケートガラス膜、窒化シリコン膜や酸化シ
リコン膜等からなり、膜厚が約500〜2000nmと
なるように形成されている。
30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有して
おり、走査線3a、当該走査線3aからの電界によりチ
ャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1
a’、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶
縁膜を含む絶縁膜2、半導体層1aの低濃度ソース領域
1b及び低濃度ドレイン領域1c、半導体層1aの高濃
度ソース領域1d並びに高濃度ドレイン領域1eを備え
ている。このような半導体層1aは、例えば次のような
製造プロセスを経て形成されている。即ち、下地絶縁膜
12の上に、減圧CVD等によりアモルファスシリコン
膜を形成し熱処理を施すことにより、ポリシリコン膜を
固相成長させる。或いは、アモルファスシリコン膜を経
ないで、減圧CVD法等によりポリシリコン膜を直接形
成しても良い。次に、このポリシリコン膜に対し、フォ
トリソグラフィ工程、エッチング工程等を施すことによ
り、図2に示した如き所定パターンを有する半導体層1
aを形成する。次に、低濃度及び高濃度の2段階で不純
物をドーピングすることにより、低濃度ソース領域1b
及び低濃度ドレイン領域1c、高濃度ソース領域1d及
び高濃度ドレイン領域1eを含む、LDD構造の画素ス
イッチング用TFT30を形成する。
2は、例えば、半導体層1aを熱酸化すること等により形
成されている。尚、このような熱酸化処理により、例え
ば、半導体層1aの厚さは、約30〜150nmの厚
さ、好ましくは約35〜50nmの厚さとされており、
絶縁膜2の厚さは、約20〜150nmの厚さ、好まし
くは約30〜100nmの厚さとされている。
された走査線3a及び容量線300の上には、第1層間
絶縁膜41が形成されており、これに対し、高濃度ソー
ス領域1dへ通じるコンタクトホール91及び高濃度ド
レイン領域1eへ通じるコンタクトホール92が各々開
孔されている。
電膜81、83及び84が形成されており、これらの上
には、コンタクトホール91及びコンタクトホール93
が各々開孔された第2層間絶縁膜42が形成されてい
る。
線6aが形成されており、これらの上には、コンタクト
ホール93が開孔された第3層間絶縁膜43が形成され
ている。画素電極9aは、このように構成された第3層
間絶縁膜43の上面に設けられている。尚、このような
第2層間絶縁膜42及び第3層間絶縁膜43は夫々、例
えば、常圧又は減圧CVD法等により膜厚が約500〜
2000nmの窒化シリコン膜や酸化シリコン膜等から
形成されている。
画像表示領域内において、走査線3aのうちチャネル領
域1a’に対向しない配線部分は、平面的に見て下側遮
光膜11aの形成されていない領域に配線されている。
即ち、走査線3aの大部分の下側には、下側遮光膜11a
が形成されていない。
の大部分において、入射光L1のうち、例えば透明なポ
リシリコン膜からなる走査線3aを透過して或いは走査
線3aの脇を抜けて走査線3aの下側に抜ける斜め光L
1iは、下側遮光膜11aの上面で反射されることなく
下側に抜ける。従って、この部分で走査線3aの下側に
抜ける斜め光L1iが下側遮光膜11aの上面で反射し
て、TFT30のチャネル領域1aに入射する事態を未
然防止できる。仮に、図4において、走査線3aの下側
にも下側遮光膜が形成されていたとすれば、走査線3a
の下側に抜ける斜め光L1iは、図4中破線矢印で示す
反射光L1irの如くに、下側遮光膜の上面で反射した
後に或いは更に他の界面で反射して、内面反射光或いは
多重反射光として、最終的にTFT30のチャネル領域
1a’に入射してしまうのである。更に、図3及び図4
に示す戻り光L2が、下側遮光膜11aが形成されてい
ない領域に入射して走査線3aの下面に到達しても、戻
り光強度は、入射光L1の強度よりも、遥かに低いので、
これに基づく内面反射光或いは多重反射光は、実用上殆
ど又は全く問題とはならない。
1a及び上側遮光膜として機能する中間導電膜81、8
3及び84、データ線6a及び対向基板20上の遮光膜
23により、斜め光L1iを含む入射光L1及び戻り光
L2に対する耐光性を総合的に高めることができる。
は、上側遮光膜は、少なくとも部分的に平面形状が下側遮
光膜よりも一回り大きく形成されている。即ち、上側遮
光膜を構成する中間導電膜81、83及び84の各長手
方向に垂直な断面上では、各中間導電膜81、83及び
84の幅が、下側遮光膜11aの幅よりも広く構成され
ていることが好ましい。この様に構成すれば、各中間導
電膜81、83及び84の脇を抜ける斜めの入射光L1
が下側遮光膜11aの上面に至る可能性を、小さくでき
る。
基板10に溝10cvが掘られて平坦化が図られている
が、これに代えて又は加えて、下地絶縁膜12、第1層間
絶縁膜41、第2層間絶縁膜42及び第3層間絶縁膜4
3のうち少なくとも一つに溝を設けて、これに走査線3
a、データ線6a、TFT30等の配線や素子等を埋め
込むことにより、画素電極9aの下地となる第3層間絶
縁膜43の表面を平坦化してもよい。このように構成す
れば、最終的には段差に起因した液晶の配向不良等の画
像不良を低減できる。或いは、第3層間絶縁膜43や第
2層間絶縁膜42の上面の段差をCMP(Chemical Mec
hanical Polishing)処理等で研磨することにより、或
いは有機や無機のSOGを用いて平らに形成することに
より、当該平坦化処理を行ってもよい。
ッチング用TFT30は、好ましくは図3に示したよう
にLDD構造を持つが、低濃度ソース領域1b及び低濃
度ドレイン領域1cに不純物の打ち込みを行わないオフ
セット構造を持ってよいし、走査線3aの一部からなる
ゲート電極をマスクとして高濃度で不純物を打ち込み、
自己整合的に高濃度ソース及びドレイン領域を形成する
セルフアライン型のTFTであってもよい。また本実施
形態では、画素スイッチング用TFT30のゲート電極
を高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1e間
に1個のみ配置したシングルゲート構造としたが、これ
らの間に2個以上のゲート電極を配置してもよい。この
ようにデュアルゲート或いはトリプルゲート以上でTF
Tを構成すれば、チャネルとソース及びドレイン領域と
の接合部のリーク電流を防止でき、オフ時の電流を低減
することができる。
領域の下に下側遮光膜を設けると共に走査線3aの少な
くとも一部の下には下側遮光膜を設けない構成をとるこ
とにより、上述したように総合的に耐光性を高められ
る。
施形態の各種の変形形態について図6及び図7を参照し
て説明する。ここに、図6は、一の変形形態における走
査線、データ線及び下側遮光膜を図5と同じく抜粋して
示す平面図であり、図7は、他の変形形態における走査
線、データ線及び下側遮光膜を図5と同じく抜粋して示
す平面図である。
に、下側遮光膜11aは、走査線3aに沿って延び且つ
データ線6aに交差する個所で、図5中下方に突出して
いるが、図6に示す変形形態では、下側遮光膜11bは
データ線6aに沿ってストライプ状に形成されている。
その他の構成については上述した実施形態と同様であ
る。
6aに沿ってストライプ状に延びる下側遮光膜11bに
より、チャネル領域1aを下側から覆っているので、戻
り光L2に対して高い耐光性が得られる。
11cは走査線3a及びデータ線6aに沿って格子状に
形成されている。その他の構成については上述した実施
形態と同様である。
a及びデータ線6aに夫々沿って格子状に延びる下側遮
光膜11cにより、チャネル領域1aを下側から覆って
いるので、戻り光L2に対して高い耐光性が得られる。
また、下側遮光膜11cの配線抵抗を小さくすることが
できるため、電位変動に対して有利である。
構成された実施形態における電気光学装置の全体構成を
図8及び図9を参照して説明する。尚、図8は、TFT
アレイ基板10をその上に形成された各構成要素と共に
対向基板20の側から見た平面図であり、図9は、図8
のH−H’断面図である。
には、シール材52がその縁に沿って設けられており、
その内側に並行して、画像表示領域10aの周辺を規定
する額縁としての遮光膜53が設けられている。シール
材52の外側の領域には、データ線6aに画像信号を所
定タイミングで供給することによりデータ線6aを駆動
するデータ線駆動回路101及び外部回路接続端子10
2がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられてお
り、走査線3aに走査信号を所定タイミングで供給する
ことにより走査線3aを駆動する走査線駆動回路104
が、この一辺に隣接する2辺に沿って設けられている。
走査線3aに供給される走査信号遅延が問題にならない
のならば、走査線駆動回路104は片側だけでも良いこ
とは言うまでもない。また、データ線駆動回路101を
画像表示領域10aの辺に沿って両側に配列してもよ
い。更にTFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表
示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路104
間をつなぐための複数の配線105が設けられている。
また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所に
おいては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間
で電気的に導通をとるための導通材106が設けられて
いる。そして、図9に示すように、図8に示したシール
材52とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20が当該シール
材52によりTFTアレイ基板10に固着されている。
のデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に
加えて、複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイミ
ングで印加するサンプリング回路、複数のデータ線6a
に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行
して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時
の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検
査回路等を形成してもよい。
形態では、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路
104をTFTアレイ基板10の上に設ける代わりに、
例えばTAB(Tape Automated bonding)基板上に実装
された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部
に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的及び機
械的に接続するようにしてもよい。また、対向基板20
の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出射
光が出射する側には各々、例えば、TN(Twisted Nema
tic)モード、VA(Vertically Aligned)モード、P
DLC(PolymerDispersed Liquid Crystal)モード等の
動作モードや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリー
ブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フ
ィルム、偏光板などが所定の方向で配置される。
置は、プロジェクタに適用されるため、3枚の電気光学
装置がRGB用のライトバルブとして各々用いられ、各
ライトバルブには各々RGB色分解用のダイクロイック
ミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々
入射されることになる。従って、各実施形態では、対向
基板20に、カラーフィルタは設けられていない。しか
しながら、画素電極9aに対向する所定領域にRGBの
カラーフィルタをその保護膜と共に、対向基板20上に
形成してもよい。このようにすれば、プロジェクタ以外
の直視型や反射型のカラー電気光学装置について、各実
施形態における電気光学装置を適用できる。また、対向
基板20上に1画素1個対応するようにマイクロレンズ
を形成してもよい。あるいは、TFTアレイ基板10上
のRGBに対向する画素電極9a下にカラーレジスト等
でカラーフィルタ層を形成することも可能である。この
ようにすれば、入射光の集光効率を向上することで、明
るい電気光学装置が実現できる。更にまた、対向基板2
0上に、何層もの屈折率の相違する干渉層を堆積するこ
とで、光の干渉を利用して、RGB色を作り出すダイク
ロイックフィルタを形成してもよい。このダイクロイッ
クフィルタ付き対向基板によれば、より明るいカラー電
気光学装置が実現できる。
詳細に説明した液晶装置をライトバルブとして用いて構
成された、本発明の電子機器の一例たる投射型表示装置
の実施形態について図10及び図11を参照して説明す
る。
の回路構成について図10のブロック図を参照して説明
する。尚、図10は、投射型カラー表示装置における3
枚のライトバルブのうちの1枚に係る回路構成を示した
ものである。これら3枚のライトバルブは、基本的にど
れも同じ構成を持つので、ここでは1枚の回路構成に係
る部分について説明を加えるものである。但し厳密に
は、3枚のライトバルブでは、入力信号が夫々異なり
(即ち、R用、G用、B用の信号で夫々駆動され)、更
にG用のライトバルブに係る回路構成では、R用及びB
用の場合と比べて、画像を反転して表示するように画像
信号の順番を各フィールド又はフレーム内で逆転させる
か又は水平或いは垂直走査方向を逆転させる点も異な
る。
は、表示情報出力源1000、表示情報処理回路100
2、駆動回路1004、液晶装置100、クロック発生
回路1008並びに電源回路1010を備えて構成され
ている。表示情報出力源1000は、ROM(Read Onl
y Memory)、RAM(Random Access Memory)、光ディ
スク装置などのメモリ、画像信号を同調して出力する同
調回路等を含み、クロック発生回路1008からのクロ
ック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号など
の表示情報を表示情報処理回路1002に出力する。表
示情報処理回路1002は、増幅・極性反転回路、シリ
アル−パラレル変換回路、ローテーション回路、ガンマ
補正回路、クランプ回路等の周知の各種処理回路を含ん
で構成されており、クロック信号に基づいて入力された
表示情報からデジタル信号を順次生成し、クロック信号
CLKと共に駆動回路1004に出力する。駆動回路10
04は、液晶装置100を駆動する。電源回路1010
は、上述の各回路に所定電源を供給する。尚、液晶装置
100を構成するTFTアレイ基板の上に、駆動回路1
004を搭載してもよく、これに加えて表示情報処理回
路1002を搭載してもよい。
型カラー表示装置の全体構成、特に光学的な構成につい
て説明する。ここに図11は、投射型カラー表示装置の
図式的断面図である。
型カラー表示装置の一例たる液晶プロジェクタ1100
は、上述した駆動回路1004がTFTアレイ基板上に
搭載された液晶装置100を含む液晶モジュールを3個
用意し、夫々RGB用のライトバルブ100R、100
G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成さ
れている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハラ
イドランプ等の白色光源のランプユニット1102から
投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚
のダイクロイックミラー1108によって、RGBの3
原色に対応する光成分R、G、Bに分けられ、各色に対
応するライトバルブ100R、100G及び100Bに
夫々導かれる。この際特にB光は、長い光路による光損
失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1
123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系
1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ10
0R、100G及び100Bにより夫々変調された3原
色に対応する光成分は、ダイクロイックプリズム111
2により再度合成された後、投射レンズ1114を介し
てスクリーン1120にカラー画像として投射される。
のではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる
発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能で
あり、そのような変更を伴なう電気光学装置及びこれを
具備する電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれる
ものである。
表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けら
れた各種素子、配線等の等価回路である。
査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣
接する複数の画素群の平面図である。
を抜粋して示す平面図である。
膜等を抜粋して示す平面図である。
膜等を抜粋して示す平面図である。
基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の
側から見た平面図である。
けるライトバルブに係る回路構成を示したブロック図で
ある。
例たるカラー液晶プロジェクタを示す図式的断面図であ
る。
ル 300…容量線
Claims (18)
- 【請求項1】 基板上に、 画素電極と、該画素電極に接続された薄膜トランジスタ
と、該薄膜トランジスタに接続された走査線と、前記薄膜
トランジスタに接続されており前記走査線と交差するデ
ータ線と、前記薄膜トランジスタの少なくともチャネル
領域の下側に設けられた下側遮光膜とを備えており、画
像表示領域内において前記走査線のうち前記チャネル領
域に対向しない配線部分の少なくとも一部は、平面的に
見て前記下側遮光膜の形成されていない領域に配線され
ていることを特徴とする電気光学装置。 - 【請求項2】 前記走査線は、前記薄膜トランジスタの
ゲート電極を含んでなることを特徴とする請求項1に記
載の電気光学装置。 - 【請求項3】 前記走査線は、光透過性の導電材料から
構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載
の電気光学装置。 - 【請求項4】 前記下側遮光膜は、前記走査線に沿って
ストライプ状に延びることを特徴とする請求項1から3
のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 【請求項5】 前記下側遮光膜は、前記データ線に沿っ
てストライプ状に延びることを特徴とする請求項1から
3のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 【請求項6】 前記下側遮光膜は、前記走査線及び前記
データ線に夫々沿って格子状に延びることを特徴とする
請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 【請求項7】 前記下側遮光膜は、導電膜からなると共
に定電位に落とされていることを特徴とする請求項1か
ら6のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 【請求項8】 前記基板上で、前記走査線のうち前記配
線部分の少なくとも一部を上側から覆う上側遮光膜を更
に備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれか一
項に記載の電気光学装置。 - 【請求項9】 前記基板上に、前記走査線と同一層から
構成されており蓄積容量の固定電位側容量電極を含む容
量線と、 該容量線に誘電体膜を介して対向配置されており前記蓄
積容量の画素電位側容量電極を含む中間導電膜とを更に
備えており、前記上側遮光膜は、前記中間導電膜からなる
部分を含むことを特徴とする請求項8に記載の電気光学
装置。 - 【請求項10】 前記下側遮光膜は、平面的に見て前記
容量線に重なる領域に前記容量線に沿ってストライプ状
に形成された部分を含むことを特徴とする請求項9に記
載の電気光学装置。 - 【請求項11】 前記薄膜トランジスタを構成する半導
体層のうち前記画素電極に接続されたドレイン領域から
延設された部分と、前記固定電位側容量電極とが他の誘
電体膜を介して対向配置されていることを特徴とする請
求項9又は10に記載の電気光学装置。 - 【請求項12】 前記上側遮光膜は、前記中間導電膜か
ら分離された前記中間導電膜と同一膜からなる部分を含
むことを特徴とする請求項9から11のいずれか一項に
記載の電気光学装置。 - 【請求項13】 前記上側遮光膜は、導電膜からなり、
前記走査線に沿って延びると共に複数箇所で前記走査線
に接続されていることを特徴とする請求項8から12の
いずれか一項に記載の電気光学装置。 - 【請求項14】 前記上側遮光膜は、前記チャネル領域
に対向する領域には設けられていないことを特徴とする
請求項8から13のいずれか一項に記載の電気光学装
置。 - 【請求項15】 前記上側遮光膜は、前記チャネル領域
に近い端部が前記チャネル領域に沿って幅広に形成され
ていることを特徴とする請求項14に記載の電気光学装
置。 - 【請求項16】 前記上側遮光膜は、少なくとも部分的
に平面形状が前記下側遮光膜よりも一回り大きく形成さ
れていることを特徴とする請求項8から15のいずれか
一項に記載の電気光学装置。 - 【請求項17】 前記基板に対向配置された対向基板
に、少なくとも前記チャネル領域に対向配置された他の
遮光膜を更に備えたことを特徴とする請求項1から13
のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 【請求項18】 請求項1から17のいずれか一項に記
載の電気光学装置を具備することを特徴とする電子機
器。
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