JP5176814B2 - 電気光学装置及び電子機器、並びに電気光学装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器、並びに電気光学装置の製造方法の技術分野に関する。
この種の電気光学装置として、例えば薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)等を含んでおり、これに加えて薄膜からなるデータ線や走査線等の種々の配線や電極が導電層として積層されて構成されるものがある。このような電気光学装置の動作時には、各導電層に信号電圧、電源電圧等の電圧を印加すると、容量カップリングに起因して、複数の導電層の相互間に電磁ノイズが生じる場合がある。このような電磁ノイズは、表示不良等の様々な不具合を招くおそれがあるため、例えば画素電極及びデータ線間にシールド層を形成することで容量カップリングの発生を防止するという技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−170908号公報
しかしながら、シールド層を形成する際には、加工上の問題から下地となる層に対して平坦化処理を施すことが求められる。ここで、シールド層より上層側にカラーフィルタを設ける場合を考えると、カラーフィルタの上層側に設けられる画素電極及びカラーフィルタの下層側の導電層を電気的に接続するためのコンタクトホールは、カラーフィルタを貫通するだけの深さを有することが求められる。コンタクトホールの深さが深くなり過ぎると、例えば抵抗が高くなり、画像を表示するために電圧を印加しなければならない時間が増加してしまう。
通常、高精細な画像を表示する装置においては、多くの画素に高速に電圧を印加しなければならないため、各画素に電圧を印加する時間は比較的短い。よって、上述したようにコンタクトホールの抵抗が高くなってしまうと、画素電極に十分な電圧を印加することができなくなってしまうおそれがある。即ち、上述した技術には、カラーフィルタを設ける場合に、画質の低下を招くおそれがあるという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、高品質なカラー画像を表示することが可能な電気光学装置及び電子機器、並びに電気光学装置の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、互いに交差するように配置されたデータ線及び走査線と、前記データ線より上層側に形成されており、平坦化処理が施された平坦部及び該平坦部より下層側に掘り下げられた凹部を有する層間絶縁膜と、前記平坦部上に形成されたシールド層と、前記層間絶縁膜より上層側に、少なくとも前記凹部を埋めるように形成されたカラーフィルタと、前記カラーフィルタより上層側に、前記データ線及び前記走査線の交差に対応するように形成された画素電極と、前記カラーフィルタより上層側且つ前記画素電極より下層側に形成されたオーバーコート膜とを備える。
本発明の電気光学装置によれば、例えばデータ線及び走査線等の各種配線や電極が形成された基板と、この基板に対向するように配置された対向基板間に液晶等の電気光学物質が挟持されており、基板間に電圧を印加させることで電気光学物質を制御し画像を表示させる。より具体的には、例えばデータ線から画素電極への画像信号の供給が制御されつつ走査線から走査信号が供給され、所謂アクティブマトリクス方式による画像表示が行われる。
画素電極の下層側には、カラーフィルタが形成されており、単体で或いは単板式にて、カラー表示が可能とされている。カラーフィルタは、典型的には、RGB(即ち、赤色、緑色、青色)夫々に対応する着色層が画素毎に交互に配列されるように形成されており、隣り合う画素に画像信号に応じて相異なる電位を適宜供給することでフルカラー画像が表示される。
装置の動作時には、画素電極及び画素電極より下層側の導電層(例えば、データ線)間において、容量カップリングが発生してしまう場合がある。容量カップリングは、複数の導電層の相互間に電磁ノイズを発生させ、結果として表示不良等の様々な不具合を招くおそれがある。このため画素電極の下層には、例えばアルミ等の金属膜として形成されたシールド層が設けられており、容量カップリングの発生を効果的に防止している。
ここで特に、シールド層は、層間絶縁膜における平坦部上に形成されている。即ち、シールド層は、平坦化処理が施された層の上に形成される。このため、平坦化処理を行わない場合と比べると、極めて容易にシールド層を形成することができる。また、シールド層自体も平坦な層として形成されるため、成膜後の加工も容易に行える。
他方で、上述したシールド層と同様に層間絶縁膜の上層に設けられるカラーフィルタは、層間絶縁膜における凹部に形成されている。凹部は、シールド層が形成される平坦部より下層側に掘下げられた部分であり、例えば平坦化処理が施された後に、エッチング等によるパターニングが行われることで形成される。カラーフィルタは、凹部を少なくとも部分的に埋めるように形成される。このためカラーフィルタは、平坦部に形成されるシールド層と比べると、より下層側にまで形成されている。
ここで仮に、層間絶縁膜に凹部が形成されておらず、カラーフィルタが平坦部上に形成されるとすると、カラーフィルタの上層側に設けられる画素電極及びカラーフィルタの下層側の導電層を電気的に接続するためのコンタクトホール(以下、単に「コンタクトホール」と称する)は、カラーフィルタを貫通するだけの深さ(例えば、1μm以上)を有することが求められる。コンタクトホールにおける抵抗は、コンタクトホールの深さが深くなる程高くなる。そして、コンタクトホールの抵抗が高くなると、画像を表示させるために電圧を印加する時間は増加してしまう。
しかるに本発明では特に、上述したように、カラーフィルタが凹部に形成されているため、平坦部上に積層される部分の膜厚が、カラーフィルタの厚さに応じて、厚くなってしまうことを回避することができる。よって、平坦部にコンタクトホールを設けるようにすれば、比較的浅いものとして形成することができる。即ち、カラーフィルタを、その機能が十分に発揮できるように比較的厚く形成した場合であっても、コンタクトホールが深くなり過ぎてしまうことを防止できる。よって、コンタクトホールにおける抵抗が高くなることにより、画像が適切に表示できなくなってしまうことを防止することができる。
尚、カラーフィルタは、層間絶縁膜における凹部から平坦部上にまで延びるように形成されていてもよい。この場合、カラーフィルタは凹部において十分な厚さを確保できるため、平坦部における厚みを小さくすることができる。よって、平坦部に形成されるコンタクトホールが深くなり過ぎてしまうことを確実に防止することができる。
以上説明したように、本発明の電気光学装置によれば、平坦化処理を施してシールド層を設ける場合であっても、画素電極と電気的に接続されるコンタクトホールの抵抗が増大してしまうことを防止できる。従って、高品質なカラー画像を表示することが可能である。
本発明の電気光学装置の一態様では、前記平坦部は、画素の非開口領域に設けられており、前記凹部は、画素の開口領域に設けられている。
この態様によれば、シールド層が形成される平坦部は、データ線や走査線が配置される非開口領域(即ち、画像表示に寄与しない領域)に設けられている。また、カラーフィルタが形成される凹部は、遮光性を有する部材が配置されない開口領域(即ち、画像を表示するための領域)に設けられている。
開口領域は、非開口領域と比べると、配置される配線等の部材が極めて少なく、導電層だけを見た場合の膜厚は比較的薄い。よって、凹部を形成する際に、他の部材のレイアウトが妨げられてしまうことを防止できる。言い換えれば、凹部を形成することで、平坦化処理によって非開口領域と同様の膜厚とされてしまった分のスペースを有効に活用することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記カラーフィルタより上層側且つ前記画素電極より下層側に形成されたオーバーコート膜を更に備える。
この態様によれば、オーバーコート膜の存在によって、カラーフィルタ等の基板上に形成された部材に含まれる金属イオンが、液晶等の電気光学物質に侵入してしまうことを防止することができる。また逆に、電気光学物質に含まれる水分等が、基板側に侵入してしまうことも防止することができる。
オーバーコート膜を備えることで、画素電極の下層の膜厚は更に厚くなってしまうが、上述したように、カラーフィルタが凹部に形成されている分、コンタクトホールを浅いものとして形成することができる。よって、コンタクトホールの抵抗が増大してしまうことによって、画質が低下してしまうことを効果的に防止することが可能である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記凹部は、前記平坦部より1μm以上下層側に掘り下げられている。
この態様によれば、層間絶縁膜における凹部が、平坦部より1μm以上下層側に掘り下げられているため、カラーフィルタが1μm以下の厚さであれば、カラーフィルタの全てを凹部の内部に形成することができる。また、カラーフィルタを1μmより厚く形成する場合であっても、少なくとも1μm分は、カラーフィルタが平坦部の膜厚に与える影響を低減することができる。よって、平坦部におけるコンタクトホールが長くなることで、コンタクトホールの抵抗が増大してしまうことを防止することが可能である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記画素電極は、前記画素電極は、前記シールド層と同一層に形成された中継層を介してスイッチング素子と電気的に接続されており、前記画素電極及び前記中継層を電気的に接続するコンタクトホールの深さは、0.5μm以下とされている。
この態様によれば、シールド層と同一層には、画素電極とスイッチング素子との電気的接続を中継するための中継層が形成されている。尚、ここでの「同一層」とは、同一の成膜工程によって形成される層であることを意味しており、層の厚さや位置などは異なっていても構わない。シールド層と中継層とは、互いに電気的に接続されないように形成されている。
本態様では特に、画素電極及び中継層を電気的に接続するコンタクトホールの深さが0.5μm以下とされているため、コンタクトホールにおける抵抗を比較的低い値とすることができる。よって、効果的に画質が低下してしまうことを防止することが可能である。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を備える。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明に係る電気光学装置を具備してなるので、高品質なカラー表示を行うことが可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置等も実現することも可能である。
本発明の電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、互いに交差するようにデータ線及び走査線を配置する配線工程と、前記データ線より上層側に層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜形成工程と、前記層間絶縁膜に平坦化処理を施すことで平坦部を形成する平坦化工程と、前記層間絶縁膜を部分的に下層側に掘り下げることで凹部を形成する凹部形成工程と、前記平坦部上にシールド層を形成するシールド層形成工程と、前記層間絶縁膜より上層側に、少なくとも前記凹部を埋めるようにカラーフィルタを形成するカラーフィルタ形成工程と、前記カラーフィルタより上層側に、前記データ線及び前記走査線の交差に対応するように画素電極を形成する画素電極形成工程と、前記カラーフィルタより上層側且つ前記画素電極より下層側に形成されたオーバーコート膜を形成するオーバーコート膜形成工程とを含む。

本発明の電気光学装置の製造方法によれば、先ず非開口領域に互いに交差するようにデータ線及び走査線が配置される。データ線及び走査線が交わる箇所には、典型的には、ゲート電極等を含むトランジスタが形成される。
続いて、データ線より上層側に、絶縁材料によって層間絶縁膜が形成される。層間絶縁膜は、単層であってもよいし、複数の層が積層されることで形成されていてもよい。層間絶縁膜には、平坦化工程において平坦化処理が施される。尚、この平坦化工程は、層間絶縁膜形成工程と同時に行われてもよい。即ち、層間絶縁膜の表面は、形成される時点で平坦化されても構わない。
本発明では特に、平坦化された層間絶縁膜が部分的に下層側に掘下げられることで、平坦部と凹部とが構成される。即ち、掘り下げられた部分が凹部として形成され、掘り下げられない部分が平坦部として残る。層間絶縁膜の掘り下げは、例えばウェットエッチングやドライエッチング等によって行われる。層間絶縁膜の平坦部上には、シールド層が形成される。また凹部を少なくとも部分的に埋めるようにカラーフィルタが形成される。
カラーフィルタより上層側には、データ線及び前記走査線の交差に対応するように画素電極が形成される。画素電極は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明材料によって形成される。
本発明の電気光学装置の製造方法によって製造される電気光学装置は、カラーフィルタが凹部に形成されているため、画素電極及びカラーフィルタの下層側の導電層を電気的に接続するためのコンタクトホールが深くなり過ぎてしまうことを防止できる。よって、コンタクトホールにおける抵抗が高くなることにより、画像が適切に表示できなくなってしまうことを防止することができる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。
<電気光学装置>
本実施形態に係る電気光学装置について、図1から図5を参照して説明する。尚、以下の実施形態では、本発明の電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
先ず、本実施形態に係る電気光学装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに図1は、本実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H´線断面図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る電気光学装置では、本発明の「基板」の一例であるTFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板、ガラス基板等の透明基板や、シリコン基板等である。対向基板20は、例えば石英基板、ガラス基板等の透明基板である。TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶層50が封入されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で所定の配向状態をとる。TFTアレイ基板10と対向基板20とは、複数の画素電極が設けられた画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(即ち、基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。尚、ギャップ材を、シール材52に混入されるものに加えて若しくは代えて、画像表示領域10a又は画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域に、配置するようにしてもよい。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。尚、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。
TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域には、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。この積層構造の詳細な構成については図2では図示を省略してあるが、この積層構造の上に、カラー表示を行うためのカラーフィルタ及びITO等の透明材料からなる画素電極9aが、画素毎に所定のパターンで島状に形成されている。
カラーフィルタはRGBの夫々に対応するように形成されている。赤色のカラーフィルタは、赤色の光(即ち、625〜740nm程度の波長を有する光)のみを通過させるカラーフィルタであり、緑色のカラーフィルタは、緑色の光(即ち、500〜565nm程度の波長を有する光)のみを通過させるカラーフィルタであり、青色のカラーフィルタは、青色の光(即ち、450〜485nm程度の波長を有する光)のみを通過させるカラーフィルタである。一つの画素(即ち、一つのカラー画素或いはフルカラー画素)は、例えば赤色のカラーフィルタに対応するサブ画素、緑色のカラーフィルタに対応するサブ画素、及び青色のカラーフィルタに対応するサブ画素という、三つのサブ画素の集合から構築されている。
画素電極9aは、対向電極21に対向するように、TFTアレイ基板10上の画像表示領域10aに形成されている。TFTアレイ基板10における液晶層50の面する側の表面、即ち画素電極9a上には、配向膜16が画素電極9aを覆うように形成されている。
対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば対向基板20における対向面上に平面的に見て、格子状に形成されている。対向基板20において、遮光膜23によって非開口領域が規定され、遮光膜23によって区切られた領域が、例えばプロジェクタ用のランプや直視用のバックライトから出射された光を透過させる開口領域となる。尚、遮光膜23をストライプ状に形成し、該遮光膜23と、TFTアレイ基板10側に設けられたデータ線等の各種構成要素とによって、非開口領域を規定するようにしてもよい。
遮光膜23上には、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向するように形成されている。対向基板20の対向面上における、対向電極21上には、配向膜22が形成されている。
尚、図1及び図2に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等の駆動回路に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
次に、本実施形態に係る電気光学装置の画素部の電気的な構成について、図3を参照して説明する。ここに図3は、本実施形態に係る電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
図3において、画像表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素の各々には、画素電極9a及びTFT30が形成されている。TFT30は、画素電極9aに電気的に接続されており、本実施形態に係る電気光学装置の動作時に画素電極9aをスイッチング制御する。画像信号が供給されるデータ線6aは、TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、・・・、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートには、走査線3aが電気的に接続されており、本実施形態に係る電気光学装置は、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、・・・、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、・・・、Snが所定のタイミングで書き込まれる。画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、・・・、Snは、対向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持される。
液晶層50(図2参照)を構成する液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。例えば、ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射される。
ここで保持された画像信号がリークすることを防ぐために、画素電極9aと対向電極21(図2参照)との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。蓄積容量70は、画像信号の供給に応じて各画素電極9aの電位を一時的に保持する保持容量として機能する容量素子である。蓄積容量70によれば、画素電極9aにおける電位保持特性が向上し、コントラスト向上やフリッカの低減といった表示特性の向上が可能となる。
次に、上述の動作を実現する画素部の具体的な構成について、図4及び図5を参照して説明する。ここに図4は、実施形態に係る電気光学装置における画素部の具体的な構成を示す断面図であり、図5は、比較例に係る電気光学装置の構成を示す断面図である。尚、図4及び図5では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。また図4及び図5では、説明の便宜上、画素電極9aより上側に位置する部分の図示を省略している。
図4において、TFTアレイ基板10上には、走査線3aが設けられている。走査線3aは、例えばアルミ等の遮光性を有する金属を含んで形成されており、走査信号を伝達するという機能に加えて、TFTアレイ基板10側から(即ち、図の下側から)入射しようとする光を遮光するための下側遮光膜としての機能を有する。より具体的には、走査線3aは、TFTアレイ基板10における裏面反射や、複板式のプロジェクタ等で他の電気光学装置から発せられ合成光学系を突き抜けてくる光などである、TFTアレイ基板10側から装置内に入射する戻り光からTFT30のチャネル領域1a’及びその周辺を遮光する。
走査線3aの上層に形成される下地絶縁膜12は、走査線3aと後述するTFT30とを絶縁する機能の他、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の劣化を防止する機能を有する。
図4において、走査線3aより下地絶縁膜12を介して上層側には、TFT30が形成されている。TFT30は、半導体層1aと、ゲート絶縁膜2と、走査線3aと電気的に接続された、或いは走査線3aの一部として形成されたゲート電極3bとを含んで構成されている。
半導体層1aは、例えばポリシリコンからなり、チャネル領域1a’、データ線側LDD領域1b及び画素電極側LDD領域1c、並びにデータ線側ソースドレイン領域1d及び画素電極側ソースドレイン領域1eを有している。即ち、ここでのTFT30はLDD構造を有している。
データ線側ソースドレイン領域1d及び画素電極側ソースドレイン領域1eは、チャネル領域1a’を基準として、ほぼミラー対称に形成されている。データ線側LDD領域1bは、チャネル領域1a’及びデータ線側ソースドレイン領域1d間に形成されている。画素電極側LDD領域1cは、チャネル領域1a’及び画素電極側ソースドレイン領域1e間に形成されている。データ線側LDD領域1b、画素電極側LDD領域1c、データ線側ソースドレイン領域1d及び画素電極側ソースドレイン領域1eは、例えばイオンインプランテーション法等の不純物打ち込みによって半導体層1aに不純物を打ち込んでなる不純物領域である。データ線側LDD領域1b及び画素電極側LDD領域1cはそれぞれ、データ線側ソースドレイン領域1d及び画素電極側ソースドレイン領域1eよりも不純物の少ない低濃度な不純物領域として形成されている。このような不純物領域によれば、TFT30の非動作時において、ソース領域及びドレイン領域間に流れるオフ電流を低減し、且つTFT30の動作時に流れるオン電流の低下を抑制できる。尚、TFT30は、LDD構造を有することが好ましいが、データ線側LDD領域1b、画素電極側LDD領域1cに不純物打ち込みを行わないオフセット構造であってもよいし、ゲート電極をマスクとして不純物を高濃度に打ち込んでデータ線側ソースドレイン領域及び画素電極側ソースドレイン領域を形成する自己整合型であってもよい。
ゲート電極3bは、例えば導電性ポリシリコンを含んで形成されており、走査線3aと図示しないコンタクトホール等によって互いに電気的に接続されている。ゲート電極3b及び半導体層1a間は、ゲート絶縁膜2によって絶縁されている。
図4において、TFTアレイ基板10上におけるTFT30よりも第1層間絶縁膜41を介して上層側には、蓄積容量70が設けられている。蓄積容量70は、下部容量電極71と上部容量電極300aが誘電体膜75を介して対向配置されることにより形成されている。
上部容量電極300aは、容量線300(図3参照)の一部として形成されている。上部容量電極300aは、容量線300を介して定電位源と電気的に接続され、固定電位に維持された固定電位側容量電極である。上部容量電極300aは、例えばAl(アルミニウム)、Ag(銀)等の金属又は合金を含んだ非透明な金属膜から形成されており、TFT30を遮光する上側遮光膜(内蔵遮光膜)としても機能する。尚、上部容量電極300aは、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Pd(パラジウム)等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等から構成されていてもよい。この場合、上部容量電極300aの内臓遮光膜としての機能をより高めることが可能である。
下部容量電極71は、TFT30の画素電極側ソースドレイン領域1e及び画素電極9aに電気的に接続された画素電位側容量電極である。より具体的には、下部容量電極71は、コンタクトホール82を介して画素電極側ソースドレイン領域1eと電気的に接続されると共に、コンタクトホール83、84及び85を介して画素電極9aに電気的に接続されている。即ち、下部容量電極71は、後述する第1中継層91及び第2中継層92と共に、画素電極側ソースドレイン領域1e及び画素電極9a間の電気的な接続を中継する。
また下部容量電極71は、導電性のポリシリコンから形成されている。このため蓄積容量70は、所謂MIS構造とされている。尚、下部容量電極71は、画素電位側容量電極としての機能の他、上側遮光膜としての上部容量電極300aとTFT30との間に配置される、光吸収層或いは遮光膜としての機能も有する。
誘電体膜75は、例えばHTO(High Temperature Oxide)膜、LTO(Low Temperature Oxide)膜等の酸化シリコン(SiO2)膜、或いは窒化シリコン(SiN)膜等から構成された単層構造、或いは多層構造を有している。
尚、蓄積容量70においては、下部容量電極71を、上部容量電極300aと同様に金属膜から形成してもよい。即ち、蓄積容量70を、金属膜−誘電体膜(絶縁膜)−金属膜の3層構造を有する、所謂MIM構造を有するように形成してもよい。この場合には、導電性のポリシリコン等を用いて下部容量電極71を構成する場合に比べて、電気光学装置の駆動時に、当該電気光学装置全体で消費される消費電力を低減でき、且つ各画素部における素子の高速動作が可能になる。
図4において、TFTアレイ基板10上の蓄積容量70よりも第2層間絶縁膜42を介して上層側には、データ線6a及び第1中継層91が設けられている。
データ線6aは、半導体層1aのデータ線側ソースドレイン領域1dに対して、ゲート絶縁膜2、第1層間絶縁膜41、誘電体膜75及び第2層間絶縁膜42を貫通するコンタクトホール81を介して電気的に接続されている。データ線6a及びコンタクトホール81内部は、例えば、Al−Si−Cu、Al−Cu等のAl含有材料、又はAl単体、若しくはAl層とTiN(チタンナイトライド)層等との多層膜からなる。データ線6aは更に、TFT30を遮光する機能も有している。
第1中継層91は、第2層間絶縁膜42上においてデータ線6aと同層に形成された導電層であり、下部容量電極71及び第2中継層92間の電気的接続を中継している。データ線6a及び第1中継層91は、例えば金属膜等の導電材料で構成される薄膜を第2層間絶縁膜42上に薄膜形成法を用いて形成しておき、当該薄膜を部分的に除去、即ちパターニングすることによって相互に離間させた状態で形成される。従って、データ線6a及び第1中継層91を同一工程で形成できるため、装置の製造プロセスを簡便にできる。
図4において、TFTアレイ基板10上のデータ線6aよりも第3層間絶縁膜43を介して上層側には、シールド層210及び第2中継層92、並びにカラーフィルタ220が設けられている。尚、第3層間絶縁膜は、本発明の「層間絶縁膜」の一例である。
シールド層210は、例えばアルミニウム等の遮光性を有する金属を含んで構成されており、第3層間絶縁膜43における平坦部240上に形成されている。シールド層は、TFT30に対する上側遮光膜として機能する他、画素電極9a及び画素電極より下層側の導電層(例えば、データ線6a)間において、容量カップリングが発生してしまうことを防止している。容量カップリングは、複数の導電層の相互間に電磁ノイズを発生させ、結果として表示不良等の様々な不具合を招くおそれがある。よって、シールド層210が設けられることにより、より高品質な画像を表示させることが可能となる。
第2中継層92は、第3層間絶縁膜43における平坦部240上において、シールド層210と同層に形成された導電層であり、第1中継層91及び画素電極9a間の電気的接続を中継している。シールド層210及び第2中継層92は、上述したデータ線6a及び第1中継層91と同様に同一工程で形成できるため、装置の製造プロセスを簡便にできる。
カラーフィルタ220は、第3層間絶縁膜43上に形成された凹部250を埋めるように形成されている。このためカラーフィルタ220は、シールド層210及び第2中継層92と比べると、より下層側にまで形成されている。尚、カラーフィルタ220は、上述した各種配線及び電極等とは異なり、画像表示領域10a(図1参照)における開口領域に形成されている。カラーフィルタ220は、入射する光のうち、所定範囲の波長を有する光のみを通過させるように構成されており、装置における単板式でのカラー表示を可能とさせている。
図4において、シールド層210及びカラーフィルタ220データ線6aよりもオーバーコート膜230介して上層側には、画素電極9aが形成されている。
オーバーコート膜230は、シールド層210及び第2中継層92、並びにカラーフィルタ220を覆うように設けられており、カラーフィルタ220等のTFTアレイ基板10上に形成された部材に含まれる金属イオンが、液晶層50に侵入してしまうことを防止する。また逆に、液晶層50に含まれる水分等が、TFTアレイ基板10側に侵入してしまうことも防止する。
画素電極9aは、ITO等の透明な部材によって、開口領域を覆うように設けられており、非開口領域の一部にまで延在している。画素電極9aは、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、マトリクス状に複数設けられている。画素電極9aの上側表面には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜が設けられており、更に上層側には液晶層50が設けられている。
ここで本実施形態に係る電気光学装置では特に、カラーフィルタ220が、第3層間絶縁膜43における凹部250に形成されているため、平坦部240上に積層される部分の膜厚が、カラーフィルタ220の厚さに応じて、厚くなってしまうことを回避することができる。よって、画素電極9aと第2中継層92とを電気的に接続するコンタクトホール85を、比較的浅いものとして形成することができる。
図5に示すように、仮に第3層間絶縁膜43上に凹部250を形成しないとすると、カラーフィルタ220が、シールド層210及び第2中継層92と同じ高さに形成されてしまうことにより、コンタクトホール85が極めて深いものとなってしまう。具体的には、図4におけるカラーフィルタ220の厚みd1と、図5におけるカラーフィルタ220の厚みd3とが同じ値となるように形成した場合、図5におけるコンタクトホール85の深さd4は、図4におけるコンタクトホールの深さd2と比べて、カラーフィルタ220の厚みd3分だけ深くなってしまう。
コンタクトホール85の深さが深くなると、コンタクトホール85における抵抗が高くなり、画像を表示するために電圧を印加しなければならない時間が増加してしまう。よって図5に示すような電気光学装置では、画像が適切に表示できなくなってしまうおそれがある。これに対し、図4に示す本実施形態に係る電気光学装置は、カラーフィルタ220が第3層間絶縁膜43の凹部250を埋めるように形成されているため、コンタクトホール85が深くなってしまうことを防止することができる。例えば、1μmの厚さを有するカラーフィルタ220が形成される場合には、凹部250の深さを1μm以上となるようにすれば、図4に示すように、カラーフィルタ220を平坦部250に形成しなくとも済む。これにより、コンタクトホール85の厚さを、例えば0.5μm以下にすることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係る電気光学装置によれば、平坦化処理を施してシールド層210を設ける場合であっても、画素電極9aと電気的に接続されるコンタクトホール85の抵抗が増大してしまうことを防止できる。従って、高品質なカラー画像を表示することが可能である。
<電気光学装置の製造方法>
次に、上述した電気光学装置の製造方法について、図4に加えて、図6から図10を参照して説明する。ここに図6から図10は夫々、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法の各工程を、順を追って示す工程断面図である。尚、以下では、本実施形態に特有の第3層間絶縁膜を形成する工程について詳細に説明し、他の部材を形成する工程については適宜説明を簡略化或いは省略する。また、図6から図10では、図4に示した構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付している。
図6において、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法では、TFTアレイ基板10の下層側から、走査線3a、TFT30、蓄積容量70及びデータ線6aを構成する層が積層される。尚、図中の各層は、例えば薄膜形成法を用いて形成された後、ウェットエッチング又はドライエッチング等によりパターニングが行われることによって形成される。
図7において、データ線6a及び第1中継層91が形成されると、その上層に、第3層間絶縁膜43が形成される。第3層間絶縁膜43は、例えばスピンコート法を用いて、表面が平坦となるように形成される。或いは、単に材料を塗布して形成した後に、CMP(Chemical Mechanical Polishing)等を用いて表面を研磨することにより平坦化を行ってもよい。
図8において、第3層間絶縁膜43の開口領域に対応する部分は、掘り下げられることにより凹部250として形成される。具体的には、第3層間絶縁膜43における非開口領域に対応する部分にマスクを設けた後に、エッチング等によるパターニングが行われることで、凹部250が形成される。凹部250は、平坦部240と比べて、1μm以上掘り下げられていることが望ましい。尚、ここでエッチングされなかった部分(即ち、非開口領域に対応する部分)は、平坦部240として残る。
図9において、第3層間絶縁膜43における平坦部240には、シールド層210及び第2中継層92が形成される。シールド層210及び第2中継層92は、第3層間絶縁膜43にコンタクトホール84を形成した後に、材料を塗布することで同一層として形成される。即ち、シールド層210及び第2中継層92は、互いに同一の成膜工程によって形成される。その後、エッチング等により、シールド層210及び第2中継層が互いに電気的に接続されないように分離されることで別の部材として形成される。尚、シールド層210及び第2中継層92は、第3層間絶縁膜43上に凹部250を形成する前に形成されてもよい。
図10において、シールド層210及び第2中継層92が形成された後には、第3層間絶縁膜43における凹部250にカラーフィルタ220が形成される。尚、カラーフィルタ220は、平坦部240に重なるように(即ち、第2中継層92及びシールド層210を覆うように)形成されても構わない。カラーフィルタ220の上層には、オーバーコート膜230が形成される。
図4に戻り、オーバーコート膜230上には、コンタクトホール85が形成された後、画素電極9aが形成される。ここで本実施形態では特に、カラーフィルタ220が凹部250を埋めるように形成されるため、コンタクトホール85が比較的浅いものとして形成される。言い換えれば、第2中継層92及び画素電極9a間に、比較的厚い部材が形成されてしまうことを防止できる。これにより、コンタクトホール85の抵抗が増大してしまうことを防止できる。
以上説明したように、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法によれば、平坦化処理を施してシールド層210を設ける場合であっても、画素電極9aと電気的に接続されるコンタクトホール85の抵抗が増大してしまうことを防止できる。従って、高品質なカラー画像を表示することが可能である。
<電子機器>
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。ここに図11は、プロジェクタの構成例を示す平面図であり、図12は、デジタルカメラの構成例を示す斜視図である。
図11示されるように、上述した電気光学装置である液晶装置は、プロジェクタ1100におけるライトバルブとして用いることができる。プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110B及び1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110B及び1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、R及びBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。従って、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
図12において、上述した液晶装置は、デジタルカメラ2000におけるファインダ部2100(所謂、電子ビューファインダ(EVF:Electronic View Finder))としても用いることができる。デジタルカメラ2000は、上述したファインダ部2100の他、レンズ2200、シャッタボタン2300、回路基板2400、ビデオ信号出力端子2500、デジタル信号出力端子2600等を備えて構成される。
デジタルカメラ2000による画像撮影時には、撮影者が被写体にレンズ2200を向けることによって、被写体像がファインダ部2100に表示される。より具体的には、先ずレンズ2200において受光された光が、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子において光電変換され、撮像信号が生成される。撮像信号は、回路基板2400において各種処理が施されることで、被写体像としてファインダ部2100に表示される。尚、回路基板2400は、撮影された画像に対する各種処理を施す画像処理部、デジタルカメラ2000の各種機能を制御するCPU(Central Processing Unit)及び様々な情報を記録するためのメモリ等を含んで構成されている。撮影者は、ファインダ部2100に表示された画像を確認しながらシャッタボタン2300を押圧操作し、画像を撮影する。
撮影した画像は、ビデオ信号出力端子2500又はデジタル信号出力端子2600をテレビやパーソナルコンピュータに接続することで、外部に出力することが可能とされている。
尚、本実施形態に係る電気光学装置は、図11及び図12を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
また、本発明は上述の各実施形態で説明した液晶装置以外にも反射型液晶装置(LCOS)、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出型ディスプレイ(FED、SED)、有機ELディスプレイ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、電気泳動装置等にも適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた電子機器、並びに電気光学装置の製造方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示す平面図である。 図1のH−H´線断面図である。 実施形態に係る電気光学装置の画像表示領域を構成する各種素子、配線等の等価回路図である。 実施形態に係る電気光学装置における画素部の具体的な構成を示す断面図である。 比較例に係る電気光学装置の構成を示す断面図である。 実施形態に係る電気光学装置の製造方法の各工程を、順を追って示す工程断面図(その1)である。 実施形態に係る電気光学装置の製造方法の各工程を、順を追って示す工程断面図(その2)である。 実施形態に係る電気光学装置の製造方法の各工程を、順を追って示す工程断面図(その3)である。 実施形態に係る電気光学装置の製造方法の各工程を、順を追って示す工程断面図(その4)である。 実施形態に係る電気光学装置の製造方法の各工程を、順を追って示す工程断面図(その5)である。 電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す平面図である。 電気光学装置を適用した電子機器の一例たるデジタルカメラの構成を示す斜視図である。
符号の説明
1a…半導体層、1a’…チャネル領域、1b…データ線側LDD領域、1c…画素電極側LDD領域1c、1d…データ線側ソースドレイン領域、1e…画素電極側ソースドレイン領域、2…ゲート絶縁膜、3a…走査線、3b…ゲート電極、6a…データ線、9a…画素電極、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、12…下地絶縁膜、20…対向基板、30…TFT、41…第1層間絶縁膜、42…第2層間絶縁膜、43…第3層間絶縁膜、50…液晶層、70…蓄積容量、71…下部容量電極、75…誘電体膜、91…第1中継層、92…第2中継層、101…データ線駆動回路、102…外部回路接続端子、104…走査線駆動回路、210…シールド層、220…カラーフィルタ、230…オーバーコート膜、240…平坦部、250…凹部、300…容量線、300a…上部容量電極

Claims (6)

  1. 互いに交差するように配置されたデータ線及び走査線と、
    前記データ線より上層側に形成されており、平坦化処理が施された平坦部及び該平坦部より下層側に掘り下げられた凹部を有する層間絶縁膜と、
    前記平坦部上に形成されたシールド層と、
    前記層間絶縁膜より上層側に、少なくとも前記凹部を埋めるように形成されたカラーフィルタと、
    前記カラーフィルタより上層側に、前記データ線及び前記走査線の交差に対応するように形成された画素電極と、
    前記カラーフィルタより上層側且つ前記画素電極より下層側に形成されたオーバーコート膜と
    を備えることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記平坦部は、画素の非開口領域に設けられており、
    前記凹部は、画素の開口領域に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記凹部は、前記平坦部より1μm以上下層側に掘り下げられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記画素電極は、前記シールド層と同一層に形成された中継層を介してスイッチング素子と電気的に接続されており、
    前記画素電極及び前記中継層を電気的に接続するコンタクトホールの深さは、0.5μm以下とされている
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 請求項1からのいずれか一項に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
  6. 互いに交差するようにデータ線及び走査線を配置する配線工程と、
    前記データ線より上層側に層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜形成工程と、
    前記層間絶縁膜に平坦化処理を施すことで平坦部を形成する平坦化工程と、
    前記層間絶縁膜を部分的に下層側に掘り下げることで凹部を形成する凹部形成工程と、
    前記平坦部上にシールド層を形成するシールド層形成工程と、
    前記層間絶縁膜より上層側に、少なくとも前記凹部を埋めるようにカラーフィルタを形成するカラーフィルタ形成工程と、
    前記カラーフィルタより上層側に、前記データ線及び前記走査線の交差に対応するように画素電極を形成する画素電極形成工程と、
    前記カラーフィルタより上層側且つ前記画素電極より下層側に形成されたオーバーコート膜を形成するオーバーコート膜形成工程と
    を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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