JP2010054420A - 分析装置用画像表示装置及び該装置を用いた表面分析装置 - Google Patents

分析装置用画像表示装置及び該装置を用いた表面分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】SPMで得られた所定範囲の高さの2次元分布画像において、他の物理量の2次元分布に基づいて抽出される関心領域に対応する凹凸形状などを容易に且つ的確に理解できるようにする。
【解決手段】関心領域を抽出する対象画像(2次元又は3次元)に対し、その画像を構成するデータ値を閾値判定することにより関心領域を抽出する(S5)。抽出された関心領域に対応する位置情報を取得し(S6)、観察画像(高さの2次元分布画像)上でその位置情報に対応する範囲の表示をそのまま維持し、範囲外の表示の輝度を落とすことにより、関心領域の範囲を強調表示する(S7)。これにより、2つの画像を重ね合わせる場合とは異なり、元の観察画像の色情報がそのまま維持されるため、凹凸形状などが最適な色付けで表示される。
【選択図】図2

Description

本発明は、走査型プローブ顕微鏡(以下SPMと略す)などの分析装置により取得される、試料の同一領域についての複数の異なる物理量の2次元分布データを処理して画像表示する分析装置用画像表示装置、及び該装置を用いた表面分析装置に関する。
典型的な表面分析装置の1つであるSPMでは、試料上の同一領域について、例えば、高さ(凹凸)、電流、粘弾性、磁気力、表面電位などの複数の異なる物理量の2次元分布データを取得することができる(非特許文献1参照)。こうした物理量の2次元分布データは例えば色情報などを加えた2次元画像や3次元画像として表示画面上に表示されるが、或る1種の物理量の分布画像からは得られない情報が他の種類の物理量の分布画像から得られることがあるため、ユーザとしては複数の分布画像を互いに参照したいような場合がよくある。
具体的には、SPMでは一般に、試料表面の高さの2次元分布を表す3次元画像(図5(a)参照)が表示画面上に表示され、これにより試料の表面形状を高倍率で観察できるようになっているが、DFM測定モードでは、同時に試料の表面物性を反映した位相の2次元分布も得られ、図5(b)に示すような位相の3次元画像が作成される。高さの3次元画像では凹凸が明瞭になるように画像に色付けがなされ、位相の3次元画像では位相の値に応じて異なる色付けがなされている。
従来のSPMにおいて、例えば、観察者(ユーザ)が特定の位相範囲の表面形状を観察したいような場合に、位相の3次元画像上で特定の位相範囲の領域を確認し、その領域を高さの3次元観察画像上で確認するような作業を行う必要がある。即ち、位相の3次元画像における特定の位相範囲の領域を観察者が着目する関心領域(ROI=Region Of Interest)とすれば、観察画像である高さの3次元画像上で関心領域に相当する範囲を観察者自身が把握する必要があった。しかしながら、2つの画像を見比べながら観察画像上で関心領域を特定するという従来の手法は、観察者の負担が大きく、試料についての誤った理解を引き起こすおそれもあった。
この解決策として、特許文献1には、或る2次元分布データの3次元画像上にもう一方の2次元分布のカラー情報をマッピングして重ね合わせることで、2つの画像の対応を分かりやすくする方法が開示されている。しかしながら、作成される画像は元の画像上の情報が反映される合成画像であり、その合成を行う際の物理量の対応付け(例えば、高さと関心領域の色情報の対応付け)は、観察者が行う必要があり操作が面倒であった。また、元の画像の色情報が失われるため、凹凸形状の変化が小さい部分や、3次元表示において視点方向の裏側にあるため影になっている部分など色を視認しにくい部分では対応が分かりにくくなるという問題があった。
また、特許文献2には、試料表面の高さの2次元分布を示す3次元画像と、温度、圧力などの物理量の2次元分布(色分布)とを重ね合わせて表示できるようにし、且つ、後者の色分布の透過度を任意に指定できるようにしたものが開示されている。しかしながら、一般的に、3次元形状は凹凸等を分かり易く示すために最適に色付けされているが、他の物理量の画像が重ね合わせられることで、元の画像の色が失われてしまい、凹凸などが把握しにくくなるという問題があった。
また、上記従来の技術はいずれも、2つの元の画像上に現れている情報(物理量)をできるだけ保存した状態で重ね合わせて1つの画像上に表示することを意図しているため、例えば高さの3次元画像上で他の物理量に基づく関心領域がどこであるのかを一目で判断するのは困難であるという問題があった。
特開平11−110532号公報 特開2006−105684号公報 「走査型プローブ顕微鏡 SPM-9600」、[online]、株式会社島津製作所、[平成20年8月22日検索]、インターネット<URL: http://www.shimadzu.co.jp/surface/products/spm/index.html>
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、或る物理量の2次元分布データに基づく2次元画像又は3次元画像上で、他の物理量の2次元分布データに基づくユーザの関心領域に対応した部位を面倒な操作なしに且つ視認し易く表示することができる分析装置用画像表示装置、及び該装置を用いた表面分析装置を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、試料の同一領域から収集された複数種の物理量の2次元分布データに基づいて、前記領域についての2次元画像又は3次元画像を表示する分析装置用画像表示装置において、
a)前記複数種の物理量の2次元分布データのうち第1の物理量の2次元分布データを除く1種以上の物理量の2次元分布データを用い、所定の条件に適合する又は外部より指示された領域を関心領域として抽出する関心領域抽出手段と、
b)前記第1の物理量の2次元分布データを2次元画像又は3次元画像として表示する画像上で、前記抽出された関心領域に相当する範囲をそれ以外の範囲と識別可能であるように強調表示する表示制御手段と、
とを備えることを特徴としている。
本発明に係る分析装置用画像表示装置では、互いに異なる物理量の2次元分布データを用いて作成した比較対象の2枚の画像同士を重ね合わせるのではなく、第1の物理量の2次元分布データを用いて作成された観察対象の画像と、その他の物理量の2次元分布データを用いて作成された関心領域の抽出を行う画像とを区別する。関心領域抽出手段は、関心領域の抽出対象画像から、所定の条件に適合する又は外部より指示された領域を関心領域として抽出する。関心領域の抽出のために、表示した画像上でユーザの判断により関心領域の範囲を指示できるようにしてもよいが、或る物理量の大小にユーザの関心がある場合にはその大小が自動的に判定されるほうが便利である。
そこで、本発明に係る分析装置用画像表示装置の一態様として、前記関心領域の抽出に用いられる物理量の閾値をユーザが設定する閾値設定手段をさらに備え、前記関心領域抽出手段は該物理量が前記閾値以上又は以下である領域を関心領域として抽出する構成とするとよい。例えば、閾値設定手段がマウスなどのポインティングデバイスやカーソルキーなどを用いて閾値を自在に変更可能なものであれば、ユーザによる閾値の変更操作に追従して関心領域の範囲が変更されるようにすることができる。
上記のように関心領域の抽出対象画像に基づいて関心領域が抽出されると、表示制御手段は、観察対象の画像上で関心領域に対応した範囲を強調表示する。強調表示としては、例えば、強調表示する範囲の明度や輝度、彩度等を上げる、逆に強調表示しない範囲の明度や輝度、彩度を下げる、或いは、強調表示しない範囲を半透明化する、といった処理が考えられるが、いずれにしても、強調表示する範囲については元の画像の色相を残し、強調表示しない範囲についても元の情報が識別できるようにしておく。画像の重ね合わせではないため、関心領域の抽出対象画像に現れていた色情報や濃淡などの情報は観察対象画像上には直接反映されないが、その代わりに観察画像の元の情報は失われないので、観察画像上での関心領域とそれ以外の領域との対応も容易に分かる。
本発明に係る分析装置用画像表示装置において、試料の所定領域から収集される物理量とは様々なものが考えられる。本発明に係る画像表示装置の典型的な一態様として、前記第1の物理量は試料の所定領域内の高さに関する情報であり、前記表示制御手段は、前記第1の物理量に関する2次元分布データを3次元画像として表示する構成とすることができる。
また上記発明に係る分析装置用画像表示装置を用いた表面分析装置は、
試料の所定領域に対し第1の物理量として高さに関する2次元分布データを取得する第1物理量取得手段と、
試料の前記所定領域に対し第1の物理量とは異なる種類の1以上の物理量の2次元分布データを取得する第2物理量取得手段と、
を備えることを特徴としている。
ここで表面分析装置とは、SPMのほか、電子線マイクロアナライザ(EPMA)、走査電子顕微鏡、微小部蛍光X線分析装置などを挙げることができる。SPMにおいて、第2物理量取得手段により取得される物理量とは、電流、粘弾性、磁気力、表面電位、静電気力、圧電特性、非線形誘電率、複素透過率などである。
本発明に係る分析装置用画像表示装置によれば、複数の画像間における関心領域の対応付けが自動的に行われ、これを観察者自身が行う必要がないので、画像分析や解析時における観察者の負担を軽減することができる。また、操作の経験が乏しい者でも適切な解析が可能となる。また観察画像上で関心領域が強調表示されるので、観察者は注目している関心領域の範囲内における第1の物理量の分布を容易に把握することができる。この際、観察画像上で関心領域の範囲の色相等は変化しないため、最適に色付けされた状態で第1の物理量、例えば高さ情報の2次元分布を的確に把握することができる。また、観察画像上で関心領域以外の部分の情報も残されているため、観察画像全体中の関心領域の位置付けや関心領域内外の関係などが容易に認識できる。
また本発明に係る分析装置用画像表示装置を用いた表面分析装置によれば、関心領域が強調された表面形状画像を用いて試料表面粗さなどの解析を行う際に、高さ以外の物理量に基づいた関心領域を識別して解析ができるため、効率のよい且つ正確な解析が可能となる。
まず、本発明に係る分析装置用画像表示装置における画像表示方法の概念を、図3に示した模式図により説明する。
いま、試料上の所定領域に対し第1の物理量の2次元分布を測定して得られたデータに基づいて作成された画像が図3(a)、試料上の同一領域に対し第2の物理量の2次元分布を測定して得られたデータに基づいて作成された画像が図3(b)であるとする。図3(a)が観察対象の画像、図3(b)が関心領域の抽出対象画像である。図3(b)の画像に対し、第2の物理量が所定の閾値以上であることを条件として関心領域を抽出した結果、図3(c)に示すように関心領域が抽出されたものとする。
観察画像と関心領域抽出対象画像とは同一領域に対するものであり、関心領域に対応する観察画像中での範囲(位置)は分かっている。そこで、図3(d)に示すように、観察画像上で、図3(c)に示した関心領域に対応する範囲を強調表示する。この例では、関心領域に対応する範囲のみ元の観察画像をそのまま維持し、それ以外の範囲で元の観察画像から輝度を落とすものとする。この方法では、関心領域抽出対象画像からは関心領域の範囲のみが抽出され、関心領域抽出対象画像上の情報(つまり第2物理量の値)は観察画像上には反映されない。その代わり、もともと観察画像が有してた情報(第1物理量の大小)は失われず、観察画像全体の中の関心領域の範囲の位置付けなどを容易に理解することができる。
次に、本発明に係る画像表示装置を用いた表面分析装置の一例としてSPMを挙げ、このSPMにより収集されるデータに基づく画像表示動作について説明する。
図1は本実施例のSPMの概略構成図である。観察対象である試料1は略円筒形状であるスキャナ3の上に設けられた試料台2の上に保持される。スキャナ3は圧電素子を備え、外部から印加される電圧によって試料1をX、Yの2軸方向に走査し且つZ軸方向に微動させる。試料1の上方には先端に探針5を有するカンチレバー4が配置され、カンチレバー4は図示しない圧電素子を含む励振部により振動される。カンチレバー4の上方には、カンチレバー4の変位を検出するために、レーザ光源11、レンズ12、ビームスプリッタ13、ミラー14、光検出器15などを含む変位検出部が設けられている。レーザ光源11から出射しレンズ12で集光したレーザ光をビームスプリッタ13で反射させ、カンチレバー4の先端付近に照射する。その反射光をミラー14を介して光検出器15で検出する。光検出器15はカンチレバー4の変位方向(Z軸方向)に複数に分割された受光面を有する。
DFMモードによる観察を行う際には、カンチレバー4はその共振点付近の周波数fでZ軸方向に振動される。このとき探針5と試料1の表面との間に原子間力などによる引力(又は斥力)が作用すると、カンチレバー4の振動振幅が変化する。カンチレバー4が上下に変位すると、光検出器15の複数の受光面に入射する光量の割合が変化する。変位量算出部16は、その複数の受光光量に応じた検出信号を演算処理することにより、カンチレバー4の変位量を算出し制御部21に入力する。
制御部21は、カンチレバー4の変位量をゼロにするように、つまり探針5と試料1表面との間の距離が常に一定になるように、スキャナ3をZ軸方向に変位させる電圧値を算出し、スキャナ駆動部22を介してスキャナ3をZ軸方向に微動させる。また、制御部21は予め決められた走査パターンに従って、試料1がX−Y平面内で探針5に対して相対移動するようにX軸、Y軸方向の電圧値を算出し、スキャナ駆動部22を介してスキャナ3をX軸及びY軸方向に微動させる。Z軸方向のフィードバック量(スキャナ電圧)を反映した信号は制御部21からデータ処理部23にも送られ、データ処理部23はX軸、Y軸方向の各位置においてその信号を処理することによって試料表面の凹凸等に対応するデータを計算し、表示処理部24これにより3次元画像を形成して表示部27の画面上に描出する。また、取得されたデータはデータ記憶部25に格納される。
上記のような試料1表面の凹凸形状のほか、測定モードに応じて、電流、磁気力、表面電位、位相などの測定も同時に行え、こうして得られたデータも全てデータ記憶部25に格納される。なお、制御部21、データ処理部23、表示処理部24などはパーソナルコンピュータにより具現化され、このコンピュータに予めインストールされた専用の制御・処理ソフトウエアを実行することにより、上述したようなデータ収集のための動作や後述する画像表示処理などを行うようにすることができる。
次に、本実施例のSPMにおいて表示処理部24で実行される特徴的な画像表示処理について、図2のフローチャートを参照して説明する。
まず、観察者は入力部26により観察画像の2次元分布データを選択する(ステップS1)。典型的には、試料1表面の凹凸(高さ)の2次元分布データを選択するが、これに限るものではない。表示処理部24は上記選択を受けて、対応するデータをデータ記憶部25から読み出して2次元画像又は3次元画像を作成し、表示部27の画面上に表示する(ステップS2)。
次に、観察者は入力部26により関心領域を抽出する対象画像の2次元分布データを選択する(ステップS3)。表示処理部24は上記選択を受けて、対応するデータをデータ記憶部25から読み出して2次元画像又は3次元画像を作成し、表示部27の画面上に表示する(ステップS4)。ここで表示する画像は上記の観察画像と同じウインドウ内に表示するようにしてもよいし、或いはタブ切替え等により表示画像の選択ができるようにしてもよい。
次いで、表示処理部24は関心領域抽出対象画像に対し、各(X、Y)位置毎にデータ値を閾値と比較し、データ値が閾値以上である位置を関心領域として抽出する(ステップS5)。ここで、閾値は予め観察者が設定するようにしてもよいし、或いは、関心領域抽出対象画像を表示部27の画面上に描出した状態で観察者が入力部26より閾値を設定できるようにしてもよい。また、関心領域の抽出方法はこれに限るものでなく、関心領域抽出対象画像を表示部27の画面上に描出した状態で、観察者が任意の範囲を例えばマウスによるドラッグ操作等で指示して関心領域とするようにしてもよい。
上記のように関心領域が決まると、表示処理部24は関心領域抽出対象画像内での関心領域に対応した位置情報(座標などの数値情報)を取得する(ステップS6)。観察画像と関心領域抽出対象画像とは試料1上の同一領域に対応した画像であるから、両画像の位置情報は完全に対応しており、観察画像上での関心領域の位置も明らかになる。そこで、表示処理部24は観察画像の中で関心領域に対応した範囲のみを強調表示する(ステップS7)。強調表示の例としては、観察画像上の関心領域外の表示を全く変えることなく、関心領域内の表示の輝度、明度、などを上げることで、その関心領域内の表示色の色相は変えずに関心領域外と明確に区別できるようにする。また、逆に関心領域内の表示を全く変えずに、観察画像上の関心領域内の表示の輝度、明度、などを下げたり半透明化したりするようにしてもよい。いずれにしても、重要なことは、ステップS2で表示された観察画像において、特に関心領域内の色情報(カラーパレット)を変えないことである。
その後、観察者の入力部26の操作による関心領域の変更指示があれば、ステップS8からS5へと戻り、観察者の入力部26の操作による関心領域抽出対象画像の変更指示があれば、ステップS9からS3へと戻り、観察者の入力部26の操作による観察画像の変更指示があれば、ステップS10からS1へと戻る。
実際にSMPで得られた画像を参照して、表示部26の画面上に表示される画像の事例を説明する。ここでは、関心領域抽出対象画像を形成する第2の物理量は位相である。
図4は2D(2次元)画像表示の例である。図4(a)は試料上の所定領域に対する観察画像(高さ像)であり、図4(b)はこれと同時に測定された関心領域を抽出するための画像(位相像)である。図4(b)の画像から図4(c)に示すような関心領域(図4(c)の画像で色が薄い領域を関心領域とする)を求め、図4(a)に示した観察画像上で図4(c)で示された関心領域を強調表示することで図4(d)に示すような画像が表示される。この例では、関心領域に対応する範囲では元の(図4(a)の)情報がそのまま維持され、関心領域に対応する範囲外では元の情報の輝度を落としている。
図5は3D(3次元)画像表示の例であり、図4に示した2次元画像の例を3次元画像に拡張したものである。特に3次元画像表示の場合、元の観察画像上で色が変わると凹凸状況を観察者が把握しにくくなるが、本発明に係る方法では図5(d)に示すように関心領域に対応する範囲で元の観察画像(図5(a)参照)がそのまま維持されているため、関心領域内の試料表面形状を的確に把握することができる。
図6は関心領域を抽出するための閾値を変更した場合の観察画像の変化を示す一例である。各図の左上部に閾値設定を示す画像が表示されている。閾値を変化させると関心領域の範囲(大きさ及び位置)が変化するため、それに追従して観察画像上で強調表示される範囲も変わる様子がよく分かる。
図7は関心領域抽出対象画像上でユーザ操作により関心領域を抽出するための領域が指定された状態を示す図である。ユーザ操作は、例えば画像上に重畳表示したマーカをマウス等によりドラッグ操作するものとすることができる。ユーザが画像を参照しながら経験や対象試料の知見に基づいて関心領域を簡便に設定することができる。
なお、上記実施例では観察画像及び関心領域対象画像が静止画であることを前提としていたが、本発明は観察画像及び関心領域対象画像が動画である場合にも対応可能である。特許文献1のような画像マッピングにより関心領域の強調表示を行う場合、画像の全領域に対して重ね合わせの演算が必要になるが、本発明では関心領域で演算対象を制御するため、重ね合わせの処理が不要になり、観察画像のみを動画とすることができる。よって、動画のフレーム毎の演算量が抑えられ、処理速度の面での優位性が期待できる。
また、上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。例えば上記実施例は本発明を表面分析装置の1つであるSPMに適用した場合の例であるが、上で挙げたようなそのほかの各種の表面分析装置に本発明を適用して同様の効果を得られることは明白である。
本発明の一実施例であるSPMの概略構成図。 本実施例のSPMにおける画像表示処理を示すフローチャート。 画像表示装置における画像表示方法の概念説明図。 本実施例のSPMによる2次元画像表示例を示す図。 本実施例のSPMによる3次元画像表示例を示す図。 関心領域を抽出するための閾値を変更した場合の観察画像の変化例を示す図。 ユーザが関心領域を直接指定する場合の例を示す図。
符号の説明
1…試料
2…試料台
3…スキャナ
4…カンチレバー
5…探針
11…レーザ光源
12…レンズ
13…ビームスプリッタ
14…ミラー
15…光検出器
16…変位量算出部
21…制御部
22…スキャナ駆動部
23…データ処理部
24…表示処理部
25…データ記憶部
26…入力部
27…表示部

Claims (4)

  1. 試料の同一領域から収集された複数種の物理量の2次元分布データに基づいて、前記領域についての2次元画像又は3次元画像を表示する分析装置用画像表示装置において、
    a)前記複数種の物理量の2次元分布データのうち第1の物理量の2次元分布データを除く1種以上の物理量の2次元分布データを用い、所定の条件に適合する又は外部より指示された領域を関心領域として抽出する関心領域抽出手段と、
    b)前記第1の物理量の2次元分布データを2次元画像又は3次元画像として表示する画像上で、前記抽出された関心領域に相当する範囲をそれ以外の範囲と識別可能であるように強調表示する表示制御手段と、
    とを備えることを特徴とする分析装置用画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の分析装置用画像表示装置であって、
    前記第1の物理量は試料の所定領域内の高さに関する情報であり、前記表示制御手段は、前記第1の物理量に関する2次元分布データを3次元画像として表示することを特徴とする分析装置用画像表示装置。
  3. 請求項1又は2に記載の分析装置用画像表示装置であって、
    前記関心領域の抽出に用いられる物理量の閾値をユーザが設定する閾値設定手段をさらに備え、前記関心領域抽出手段は該物理量が前記閾値以上又は以下である領域を関心領域として抽出することを特徴とする分析装置用画像表示装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の分析装置画像表示装置を用いた表面分析装置であって、
    試料の所定領域に対し第1の物理量として高さに関する2次元分布データを取得する第1物理量取得手段と、
    試料の前記所定領域に対し第1の物理量とは異なる種類の1以上の物理量の2次元分布データを取得する第2物理量取得手段と、
    を備えることを特徴とする表面分析装置。
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