JP5742699B2 - 走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、原子間力顕微鏡(以下「AFM」と称す)などの走査型プローブ顕微鏡(以下「SPM」と称す)により取得されるデータ、より詳しくは各種物理量の3次元分布を示すデータ、を処理して画像表示する走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置に関する。
AFMを代表とするSPMでは一般に、試料上の所定領域の高さ(凹凸)を計測するとともに、電流、粘弾性、磁気力、表面電位といった物理量の2次元分布データも併せて取得することができる。さらに最近では、固体表面近傍の3次元空間(固液界面空間)における3次元的な力分布など、3次元分布データを取得することができるSPMも開発されており、マイカや二酸化チタンなどの試料表面の水和構造やDNAなどの生体分子構造の観察などに利用されるようになっている(特許文献1、非特許文献1など参照)。
得られるデータが2次元分布データである場合、2次元平面上の各位置におけるデータ値(例えば静電気力など)を色で表した2D表示や、試料表面の凹凸像に各位置におけるデータ値の表示色を重ねて表した3D表示などにより、データ値の分布が可視化される。これにより、ユーザは試料表面の形状やデータ値の分布状況などをおおまかに且つ直感的に把握することができる。また、従来のSPMには、上記2D表示画像上で任意の2点が指定されると、その2点を結ぶ直線に沿った範囲の高さやデータ値をグラフ表示するような機能も備えられている(非特許文献2など参照)。例えば図5(a)に示すような2次元分布画像上で点A、Bを指定すると、直線A−Bに沿った各位置における高さや同時に得られる位相、表面電位などの他のデータ値の変動を示す1次元グラフ(図5(b))が描出される。これにより、ユーザは任意の一次元範囲における試料表面の高さやデータ値を定量的に把握することが可能である。
一方、得られるデータが3次元分布データである場合、3次元分布データから図6(a)に示すような立体的な分布画像(3次元分布3D表示画像)を作成することが可能であるが、この画像からはユーザが着目する関心領域を見つけることができない。そこでユーザは上記3次元分布3D表示画像から平面的な断面画像を切り出す位置や方向を変えながら、つまりは切断平面を移動させたり回転させたりしながら、様々な断面画像を目視で確認し、例えば特異的なデータ分布を示す関心領域を見つける(図6(b))。そして、関心領域が存在する2次元分布画像上で任意の2点A、Bを指定し(図6(c))、その2点A、Bを結ぶ直線に沿った範囲の高さやデータ値をグラフ表示させる(図6(d))。
また得られるデータが3次元分布データである場合、図6(c)に示したような平面的な2次元分布画像(2D表示画像)に交差する方向(例えば図6(c)上で紙面に直交するZ軸方向)の直線に沿った範囲のデータ値をグラフ表示させることもできる。このような2次元分布画像に交差する方向の直線に沿ったデータ値の1次元分布を示すグラフ上で特徴的なデータ値が観測された場合には、そのデータ値が得られる位置を含む2次元分布画像を確認したいようなことがよくある。そうした場合、図6(b)に示すような2次元分布3D表示画像と1次元グラフとを見比べることで3次元分布3D表示画像における解析対象である2次元分布画像の位置の見当をつけ、切断平面をその位置に移動するという操作・作業が必要である。こうした操作・作業は面倒で手間が掛かるとともに、効率よく作業を行うには或る程度の熟練が必要である。
また特にSPMによる測定では測定対象であるサンプル表面が傾斜していることもよくあり、関心領域を含む2次元分布画像も図7に示すように傾いた状態となることが多い。こうした場合、3次元分布3D表示画像と1次元グラフとを見比べても、関心領域が存在する2次元分布画像の位置の見当をつけることは困難であり、所望の2次元分布画像を得るのに余計時間が掛かり、解析効率低下の大きな要因となる。
国際公開第2010/087114号
福間、ほか3名(T. Fukuma, Y. Ueda, S. Yoshioka, H. Asakawa)、"アトミック-スケール・ディストリビューション・オブ・ウォーター・モレキュルズ・アット・ザ・マイカ-ウォーター・インターフェイス・ビジュアライズド・バイ・スリー・ディメンジョナル・スキャニング・フォース・マイクロスコピー(Atomic-Scale Distribution of Water Molecules at the Mica-Water Interface Visualized by Three-Dimensional Scanning Force Microscopy)"フィジカル・レビュー・レターズ(Phys. Rev. Lett.)、104 (2010) 016101 「SPMだより No.008 フィルム表面の観察例」、株式会社島津製作所、[平成23年11月30日検索]、インターネット <URL : http://www.an.shimadzu.co.jp/surface/spm/sol/spm/pdf/spm08.pdf>
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その主な目的は、SPMにより収集される種々の物理量の3次元分布データについて、3次元空間内の任意の直線に沿ったデータ値の分布を示す1次元グラフから関心領域の含まれる2次元分布画像を簡便且つ迅速に得ることができる走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、走査型プローブ顕微鏡を用いて収集された3次元空間内の各位置における所定の物理量を示す3次元分布データに基づいて該物理量の2次元的及び3次元的分布を示す画像を作成して表示する走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置において、
a)前記所定の物理量の3次元分布データに基づいて、3次元空間内の任意の直線又は曲線に沿ったデータ値の分布を示す1次元グラフを作成して表示する1次元グラフ表示処理手段と、
b)前記1次元グラフ表示処理手段により表示された1次元グラフ上で任意の位置をユーザが選択指示するための関心位置指定手段と、
c)前記所定の物理量の3次元分布データに基づく3次元分布画像を前記関心位置指定手段により指定された位置を含む平面で切断された2次元断面上の各位置のデータ値を示す2次元分布画像を作成して表示する2次元分布画像表示処理手段と、
を備えることを特徴としている。
ここで「所定の物理量」はSPMにおいて得られる任意の物理量とすることができる。
本発明に係る走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置において、前記1次元グラフ表示処理手段は例えば、所定の物理量の3次元分布データに基づいて作成・表示される3次元分布画像を3次元空間内の任意の平面で切断した2次元断面である2次元分布画像上でユーザにより任意の点が指定されると、その点を含み該画像と交差する方向に延伸する直線に沿ったデータ値の分布を示す1次元グラフを作成・表示する構成とすることができる。
ユーザは表示される1次元グラフを見て着目すべき特徴的なデータ値が存在した場合に、関心位置指定手段によりそのデータ値又はデータ値が得られる位置を選択指示する。例えば、関心位置指定手段はマウス等のポインティングデバイスを含み、ポインティングデバイスで表示された1次元グラフ上の任意の位置をクリック操作することで位置の選択指示を行う構成とすることができる。
2次元分布画像表示処理手段は関心位置指定手段による位置の指定を受けると、その位置を認識し、その位置を含む平面で所定物理量の3次元分布データに基づく3次元分布画像を切断したときの2次元断面上の各位置のデータ値を収集し、そのデータ値から2次元分布画像を作成して表示する。したがって、ユーザは1次元グラフ上で見つけた特徴的なデータ値を示す位置が3次元空間内のどの辺りに存在するのかを何ら意識することなく、その特徴的なデータ値を示す位置を含む2次元分布画像を表示させて目視で確認することができる。
なお、好ましくは、2次元分布画像表示処理手段は、元の(つまり1次元グラフ作成時における)2次元分布画像と平行な2次元分布画像を作成・表示するとよい。これにより、1次元グラフ作成時の2次元分布画像をそのグラフの軸に沿って平行移動した各位置における2次元分布画像を観察することが可能である。
また本発明に係る走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置において、前記2次元分布画像表示処理手段は、前記1次元グラフのデータ値分布に対応した直線を示すオブジェクトを前記2次元分布画像の3D表示画像上に重畳するとともに、該オブジェクト上に前記位置指定手段により指定された位置を示す構成とすることができる。これにより、ユーザは、1次元グラフ作成時の2次元分布画像の位置と関心位置指定手段により指定された位置に対応した2次元分布画像との位置関係を把握し易くなる。
また、2次元分布画像表示処理手段は、前記1次元グラフのデータ値分布に対応した直線を軸として該データ値分布を示す曲線、即ち1次元グラフ自体を前記2次元分布画像の3D表示画像上に重畳して表示する構成とするとさらに好ましい。これにより、1次元グラフで示されるデータ値の定量的な変化と2次元分布画像との関係の把握が容易になる。
本発明に係る走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置によれば、3次元空間内の任意の直線又は曲線に沿ったデータ値の分布を示す1次元グラフ上での簡便な操作によって、ユーザが関心のある位置の2次元分布画像を迅速に表示画面上に表示することができる。これにより、ユーザがデータ解析を行う際の手間が軽減され、解析効率の向上を図ることができる。また、作業に不慣れな者であっても迅速に所望の2次元分布画像を確認することができる。
本発明の一実施例であるSPMの概略構成図。 本実施例のSPMにおける特徴的な画像表示処理の手順を示すフローチャート。 本実施例のSPMにおける特徴的な画像表示処理を模式的に示す説明図。 本実施例のSPMにおける別の画像表示例を示す図。 従来のSPMにおける2次元分布データに基づく画像表示例を示す図。 従来のSPMにおける3次元分布データに基づく画像表示例を示す図。 従来のSPMにおける3次元分布データに基づく画像表示例を示す図。
以下、本発明に係るSPM用データ処理装置について、該データ処理装置を用いたSPMの一実施例を挙げて説明する。
図1は本実施例のSPMの概略構成図である。測定部10において、観察対象である試料11は略円筒形状であるスキャナ13の上に設けられた試料台12の上に保持される。スキャナ13は圧電素子を備え、スキャナ駆動部16から印加される電圧によって試料11をX、Yの2軸方向に走査し且つX軸、Y軸に直交するZ軸方向に微動させる。試料11の上方には先端に探針15を有するカンチレバー14が配置され、カンチレバー14は図示しない圧電素子を含む励振部により振動される。
カンチレバー14の上方には、カンチレバー14の変位を検出するために、レーザ光源17、レンズ18、ビームスプリッタ19、ミラー20、光検出器21などを含む変位検出部が設けられている。レーザ光源17から出射しレンズ18で集光したレーザ光をビームスプリッタ19で反射させ、カンチレバー14の先端付近に照射する。その反射光をミラー20を介して光検出器21で検出する。光検出器21はカンチレバー14の変位方向(Z軸方向)に複数に分割された受光面を有する。
DFMモードによる通常観察を行う際には、カンチレバー14はその共振点付近の周波数fでZ軸方向に振動される。このとき探針15と試料11の表面との間に原子間力などによる引力(又は斥力)が作用すると、カンチレバー14の振動振幅が変化する。カンチレバー14が上下に変位すると、光検出器21の複数の受光面に入射する光量の割合が変化する。変位量算出部22は、その複数の受光面のそれぞれの受光光量に応じた検出信号を演算処理することにより、カンチレバー14の変位量を算出し制御部31に入力する。
制御部31は、カンチレバー14の変位量をゼロにするように、つまり探針15と試料11表面との間の距離が一定になるように、スキャナ13をZ軸方向に変位させる電圧値を算出し、スキャナ駆動部16を介してスキャナ13をZ軸方向に微動させる。また、制御部31は予め決められた走査パターンに従って、試料11がX−Y平面内で探針15に対して相対移動するようにX軸、Y軸方向の電圧値を算出し、スキャナ駆動部16を介してスキャナ13をX軸及びY軸方向に微動させる。Z軸方向のフィードバック量(スキャナ電圧)を反映した信号は制御部31からデータ処理部32にも送られ、データ処理部32はX軸、Y軸方向の各位置においてその信号を処理することによって試料表面の凹凸等に対応するデータを計算し、これにより表示処理部33は3次元画像を形成して表示部36の画面上に描出する。また、取得されたデータはデータ記憶部34に格納される。
上記のような試料11表面の凹凸形状の観察のほか、このSPMではカンチレバー14をZ軸方向にも所定範囲で走査し、例えば液中に載置された試料11表面(試料11と液体との界面)付近の微小3次元空間における力や電位などの測定も行えるようになっている。こうして得られた3次元分布データも全てデータ記憶部34に格納される。なお、制御部31、データ処理部32、表示処理部33などはパーソナルコンピュータ30により具現化され、このコンピュータ30に予めインストールされた専用の制御・処理ソフトウエアを実行することにより、上述したようなデータ収集のための動作や後述する画像表示処理などを行うようにすることができる。
次に、本実施例のSPMにおいてデータ処理部32及び表示処理部33を中心に実行される特徴的なデータ処理について、図2〜図4により説明する。図2はこの特徴的な画像表示処理の手順を示すフローチャート、図3は画像表示処理を模式的に示す説明図、図4は別の画像表示例を示す図である。
制御部31の制御の下に、測定部10は試料11に対して上述したような微小3次元空間における力などの所定の物理量の測定を行い、該物理量の3次元分布データを取得する。得られたデータはデータ記憶部34に格納される(ステップS1)。ユーザによる入力部35からの指示を受けて表示処理部33はデータ記憶部34から上記データを読み出し、図3(a)に示すような、所定物理量の3次元分布を示す立体オブジェクト(3次元分布3D表示画像)50を含む画像を作成して表示部36の画面上に表示する(ステップS2)。なお、図3において様々な態様の塗りつぶしにより示されているスケールは実際にはカラースケール(又はグレイスケール)であり、その表示色(又はグレイスケールの濃淡)により3次元空間内の各位置(点)におけるデータ値が示される。
ユーザは、上述した立体オブジェクト50を任意の平面で切断したときの断面画像により、着目すべき関心領域を見つけたり或いは異常なデータ値をみつけたりする。そのために、ユーザは入力部35に含まれるマウス等のポインティングデバイスを用いたドラッグ操作等により、図3(b)に示されるような切断平面51の位置や方向(角度)を設定する(ステップS3)。図3(b)ではZ軸方向に所定の高さであるX−Y平面を切断平面51として例示しているが、Y−Z平面(又はX−Z平面)を切断平面51としてもよいし、X、Y、Zの3軸のうちの1軸のみに平行な平面やいずれの軸にも平行でない平面を切断平面51としてもよい。即ち、この切断平面51は3次元空間内で任意の状態に設定することができる。
切断平面51が決まると、表示処理部33は指定された切断平面51の位置における2次元分布データを取得し2次元分布画像を作成して、図3(c)に示すように2次元分布画像を3次元的に見た状態の2次元分布3D表示画像、及び、図3(d)に示すように2次元分布画像を平面的に見た状態の2次元分布2D表示画像を表示する(ステップS4)。図3(c)及び図3(d)に示したこの2次元分布画像52上では、所定物理量、つまり各位置のデータ値は図3(a)と同じカラースケール(又はグレイスケール)で表されている。
2次元分布3D表示画像上でユーザがポインティングデバイスにより2次元分布画像52を移動させたり回転させたりする操作を行うと(ステップS5でYes)、その操作に連動して移動後・回転後の切断平面51の位置に新たな2次元分布画像が形成される。通常、ユーザは適宜移動、回転させながら様々な位置における2次元分布画像を目視で確認し、データが正しく取得できているか否かを確認する。また、同時にユーザは構造解析に有用である特徴的な関心領域を見つける。
関心領域が見つかったならばユーザは、2次元分布画像上の関心領域53内で着目する、つまり該画像に交差する方向(この例では直交方向)のデータ値分布を確認したい任意の位置(点Pa)を、ポインティングデバイスによるクリック操作等により指示する(ステップS6)。この操作を受けた表示処理部33は、指示された点Paを含み該点Paに直交する方向(この例ではZ軸方向)の直線を定め、3次元分布データの中からその直線に沿った1次元的なデータ値を収集する。そして、そのデータ値に基づいて図3(e)に示したような1次元グラフ54を作成して表示する(ステップS7)。また、表示処理部33は並行して、図3(f)に示すように2次元分布3D表示画像上に上記直線を示すオブジェクト56を重畳して表示する(ステップS8)。この直線のオブジェクト56を表示することで、ユーザは1次元グラフで示されるデータ分布の領域を把握し易くなる。
ユーザは表示された1次元グラフ等を確認し、データ値の値や変化などから例えば着目するデータ値を示す位置を見つけ、1次元グラフ上でその位置をクリック操作等により指示する(ステップS9)。この指示を受け、表示処理部33はまず1次元グラフ上で指示された位置に対応した3軸上の座標を求める。そして、求めた座標位置を含み上記2次元分布3D表示画像上の2次元分布画像52に平行な平面上の、つまりこの例ではX軸及びY軸を張る2次元断面上の2次元データ値を収集し、収集したデータに基づき新たな2次元分布画像を作成する。そして、図3(f)に示すように、その直前まで2次元分布3D表示画像に表示されている2次元分布画像52に代えて、新たに作成した2次元分布画像55を表示する(ステップS10)。つまり、2次元分布3D表示画像上で切断平面がZ軸方向に平行移動した状態の新たな2次元分布画像(図3(g))、及びこれに対応した2次元分布2D表示画像(図3(h))が作成・表示される。
また、このとき、2次元分布3D表示画像上に重畳表示されている直線のオブジェクト56には、そのときに表示している2次元分布画像55上の点Pbと、元の2次元分布画像52上の点Paとを表示する。さらにまた、元の2次元分布画像52の位置も例えば点線や半透明像等により表示する(ステップS11)。これにより、更新前後の2次元分布画像52、55の位置関係が把握し易くなる。
前述のように、SPMにおける3次元データ計測はマイカや二酸化チタンなどを対象とした水和構造の解析、或いはDNA等の生体分子構造の観察などに利用されており、こうした計測では、3次元的な或る位置の溝などの構造に沿った領域のデータを次々に解析することがよく行われる。こうした際に、上記ステップS9〜S10において関心のあるグラフデータに沿った位置の画像を直接的に選択できることは観察者の解析作業の負荷軽減となる。
このように、溝など或る構造に沿ってデータを解析する場合には、1次元グラフ上での位置指定による更新後の2次元分布画像が更新前の2次元分布画像に対して平行であることが望ましい。そこで、特に指定がない限りは、更新後の2次元分布画像は更新前の2次元分布画像に対して平行になるようにするとよい。
また、図3(e)に示したような1次元グラフにおいて特徴的なデータ値が見つかったとしても、図7に示したように測定サンプル自体が斜めになっていた場合には、断面をその構造に沿って傾けることで1次元グラフ上にさらに特徴的なデータが現れる可能性がある。そこで、本実施例のSPMでは、1次元グラフを表示した後に、図3(d)で点Paを設定した2次元分布画像をある構造に沿うように回転・移動するべくユーザが操作を行うと、この2次元分布画像の回転・移動に追従して該画像との位置関係を保ったまま1次元グラフを構成するデータの直線状の取得領域も移動する。これにより、1次元グラフ自体が変更されるとともに、3D表示画像上の直線のオブジェクト56も移動・回転する。したがって、目的とする2次元分布画像が見つかるまで繰り返し切断位置を回転・移動させ、周辺のデータ構造を容易に観察することができる。
なお、上記説明では、3D表示画像とは別に表示した1次元グラフ上で着目位置を指定できるようにしたが、図4に示すように、2次元分布3D表示画像上にデータの取得位置を示す直線のオブジェクト56を表示する際に1次元グラフ自体も重畳して表示し、この1次元グラフの上で直接的に観察したい2次元分布画像の位置を指定できるようにしてもよい。
なお、上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。
10…測定部
11…試料
12…試料台
13…スキャナ
14…カンチレバー
15…探針
16…スキャナ駆動部
17…レーザ光源
18…レンズ
19…ビームスプリッタ
20…ミラー
21…光検出器
22…変位量算出部
30…パーソナルコンピュータ
31…制御部
32…データ処理部
33…表示処理部
34…データ記憶部
35…入力部
36…表示部
50…立体オブジェクト
51…切断平面
52…更新前の2次元分布画像
53…関心領域
54…1次元グラフ
55…更新後の2次元分布画像
56…直線オブジェク

Claims (5)

  1. 走査型プローブ顕微鏡を用いて収集された3次元空間内の各位置における所定の物理量を示す3次元分布データに基づいて該物理量の2次元的及び3次元的分布を示す画像を作成して表示する走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置において、
    a)前記所定の物理量の3次元分布データに基づいて、3次元空間内の任意の直線又は曲線に沿ったデータ値の分布を示す1次元グラフを作成して表示する1次元グラフ表示処理手段と、
    b)前記1次元グラフ表示処理手段により表示された1次元グラフ上で任意の位置をユーザが選択指示するための関心位置指定手段と、
    c)前記所定の物理量の3次元分布データに基づく3次元分布画像を前記関心位置指定手段により指定された位置を含む平面で切断された2次元断面上の各位置のデータ値を示す2次元分布画像を作成して表示する2次元分布画像表示処理手段と、
    を備えることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置。
  2. 請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置であって、
    前記1次元グラフ表示処理手段は、所定の物理量の3次元分布データに基づいて作成・表示される3次元分布画像を3次元空間内の任意の平面で切断した2次元断面である2次元分布画像上でユーザにより任意の点が指定されると、その点を含み該画像と交差する方向に延伸する直線に沿ったデータ値の分布を示す1次元グラフを作成・表示することを特徴とする走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置。
  3. 請求項2に記載の走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置であって、
    前記2次元分布画像表示処理手段は、前記関心位置指定手段により指定された位置を含み1次元グラフ作成時の2次元分布画像に平行な2次元分布画像を作成して表示することを特徴とする走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置。
  4. 請求項2又は3に記載の走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置であって、
    前記2次元分布画像表示処理手段は、前記1次元グラフのデータ値分布に対応した直線を示すオブジェクトを前記2次元分布画像の3D表示画像上に重畳するとともに、該オブジェクト上に前記位置指定手段により指定された位置を示すことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置。
  5. 請求項4に記載の走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置であって、
    前記2次元分布画像表示処理手段は、前記1次元グラフのデータ値分布に対応した直線を軸として該データ値分布を示す曲線を前記2次元分布画像の3D表示画像上に重畳して表示することを特徴とする走査型プローブ顕微鏡用データ処理装置。
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