JP2010052510A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】組み立てにかかる手間を低減することのできる車両用操舵装置を提供すること。
【解決手段】伝達比可変機構5の入力部材20と出力部材22とは、内輪391によって差動回転可能に連結されている。入力部材20と内輪391とは、第1の凹凸係合部64によって連結され、内輪391と出力部材22とは、第2の凹凸係合部67によって連結されている。第1および第2の凹凸係合部64,67のそれぞれに弾性的に予圧を付与する付勢部材167が設けられている。第1および第2のハウジング51,52がねじ部材161によって締結されていることにより、付勢部材167が弾性的に圧縮され、その結果、付勢部材167によって、第1および第2の凹凸係合部64,67に予圧が付与されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用操舵装置に関する。
入力回転角に対する出力回転角の比としての伝達比を変化することのできる伝達比可変機構として、揺動歯車機構を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
揺動歯車機構は、互いに対向する第1および第4歯車と、第1および第4歯車の間に配置され第1および第4歯車に対して傾斜した揺動歯車と、を備えている。揺動歯車は、第1歯車に噛合する第2歯車と、第4歯車に噛合する第3歯車とを含んでいる。第4歯車は、出力軸に嵌合されている。
特開2008−133861号公報
第4歯車は、軸受を介してハウジングに支持されている。また、揺動歯車装置を車両用操舵装置に適用する場合、第1歯車と第2歯車との噛み合い、および第3歯車と第4歯車との噛み合いのそれぞれに歯飛びが生じないように、第1歯車と第2歯車との噛み合い部、および第3歯車と第4歯車との噛み合い部のそれぞれに、予圧を付与する必要がある。
第4歯車とハウジングとを組み立てる作業と、各上記噛み合い部に予圧を付与する作業とを別々に行うと、手間がかかる。
本発明は、かかる背景のもとでなされたもので、組み立てにかかる手間を低減することのできる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、操舵部材(2)の操舵角(θ1)に対する転舵輪(4L,4R)の転舵角(θ2)の比である伝達比(θ2/θ1)を変更可能な伝達比可変機構(5)を備え、上記伝達比可変機構は、操舵部材に連なり第1の軸線(A)上に中心軸線を有する入力部材(20)と、転舵輪側部材(12)に連なり第1の軸線上に中心軸線を有する出力部材(22)と、入力部材および出力部材を差動回転可能に連結し、第1の軸線に対して傾斜する第2の軸線(B)の回りに回転可能な中間部材(391)と、中間部材を回転駆動可能なアクチュエータ(23)と、入力部材および中間部材に設けられ入力部材および中間部材を動力伝達可能に係合する第1の凹凸係合部(64)と、中間部材および出力部材に設けられ中間部材および出力部材を動力伝達可能に係合する第2の凹凸係合部(67)と、第1および第2の凹凸係合部のそれぞれに弾性的に予圧を付与する付勢部材(167)と、入力部材を第1の軸受(31)を介して回転可能に支持する筒状の第1のハウジング(51)と、出力部材を第2の軸受(32)を介して回転可能に支持する筒状の第2のハウジング(52)と、第1および第2のハウジングの互いに突き合わされた対向端部(511b、521b)を締結する締結部材(161)と、を備え、上記入力部材および第1のハウジングは、第1の軸線と平行な方向(S)に対向し第1の軸受を挟む一対の第1の対向面(203,515)をそれぞれ含み、上記出力部材および第2のハウジングは、第1の軸線と平行な方向に対向し第2の軸受を挟む一対の第2の対向面(223,525)をそれぞれ含み、第1および第2のハウジングの少なくとも一方の対向面は、対応する軸受および上記付勢部材を含む付勢経路(168;168A)を介して、対応する入力部材または対応する出力部材を、中間部材側へ付勢しており、その結果、付勢部材によって、第1および第2の凹凸係合部に予圧が付与されていることを特徴とする車両用操舵装置(1)を提供する(請求項1)。
本発明によれば、第1および第2のハウジングの対向端部を締結することにより、第1のハウジングの第1の対向面と第2のハウジングの第2の対向面との間の間隔が狭まる。これにより、付勢部材が圧縮され、付勢部材の弾性反発力が、第1および第2の凹凸係合部に予圧として付与される。したがって、第1および第2のハウジングと入力部材および出力部材とを組み付ける作業と、第1および第2の凹凸係合部に予圧を付与する作業とを一括して行うことができる。これにより、装置の組み立てにかかる手間を低減することができる。
また、本発明において、上記第1の軸受は、入力部材に外嵌された内輪(311)と、第1のハウジングに形成された保持孔(514)に保持された外輪(312)と、を含み、上記付勢部材は、第1の軸受の内輪の一端面(311a)と入力部材の第1の対向面との間、または第1のハウジングの第1の対向面と第1の軸受の外輪の一端面(312a)との間に配置されている場合がある(請求項2)。
この場合、付勢部材を、第1の軸受の内輪の一端面と入力部材の第1の対向面との間、または第1のハウジングの第1の対向面と第1の軸受の外輪の一端面との間に配置するという簡易な構成で、付勢部材の付勢力を、第1および第2の凹凸係合部に付与することができる。
また、本発明において、第1のハウジングの第1の対向面は、第1のハウジングのうち上記対向端部とは反対側の端部(511a)に配置されており、第1のハウジングの上記反対側の端部から上記対向端部に向かう方向(S2)に関して、第1のハウジングの第1の対向面、付勢部材および第1の凹凸係合部の順に配置されている場合がある(請求項3)。
この場合、装置を組み立てるときに、第1のハウジングの対向端部側から付勢部材を第1のハウジング内に挿入し、その後第1の凹凸係合部を第1のハウジング内に挿入する。そして、第1の凹凸係合部および第2の凹凸係合部が第1および第2のハウジング内に収容された状態で、第1および第2の対向端部を締結部材で締結する。以上の作業により、第1および第2のハウジングの締結と、第1および第2の凹凸係合部への予圧の付与とを一括して行うことができる。
また、本発明において、上記第2の軸受は、出力部材に外嵌された内輪(321)と、第2のハウジングに形成された保持孔(524)に保持された外輪(322)と、を含み、上記付勢部材は、第2のハウジングの第2の対向面と第2の軸受の外輪の一端面(322a)との間、または第2の軸受の内輪の一端面(321a)と出力部材の第2の対向面との間に配置されている場合がある(請求項4)。
この場合、付勢部材を、第2のハウジングの第2の対向面と第2の軸受の外輪の一端面との間、または第2の軸受の内輪の一端面と出力部材の第2の対向面との間に配置するという簡易な構成で、付勢部材の付勢力を、第1および第2の凹凸係合部に付与することができる。
また、本発明において、上記操舵部材と入力部材とを連結するステアリングシャフト(11)と、上記第1のハウジングのうち上記対向端部とは反対側の端部に連なりステアリングシャフトを収容する筒状のジャケットと、を備え、上記第1のハウジングとジャケットとは、単一の材料を用いて一体に形成されている場合がある(請求項5)。
この場合、第1のハウジングとジャケットとを単一の材料を用いて一体に形成していることにより、装置の部品点数を少なくできる。また、第1のハウジングとジャケットとの繋ぎ目部分が無いことにより、第1のハウジングおよびジャケットの全長を短くでき、装置をより小型且つ軽量にできる。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施の形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる伝達比可変機構を備える車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に付与された操舵トルクを、操舵軸としてのステアリングシャフト3等を介して左右の転舵輪4L,4Rのそれぞれに与えて転舵を行うものである。この車両用操舵装置1は、操舵部材2の操舵角θ1に対する転舵輪の転舵角θ2の比としての伝達比θ2/θ1を変更することのできるVGR(Variable Gear Ratio)機能を有している。
車両用操舵装置1は、操舵部材2と、操舵部材2に連なるステアリングシャフト3とを有している。ステアリングシャフト3は、互いに同軸上に配置された第1〜第3の軸としての第1〜第3のシャフト11〜13を含んでいる。第1〜第3のシャフト11〜13の中心軸線としての第1の軸線Aは、当該第1〜第3のシャフト11〜13の回転軸線でもある。なお、以下では、ステアリングシャフト3の軸方向Sを単に軸方向Sといい、ステアリングシャフト3の周方向Cを単に周方向Cという。
第1のシャフト11の一端に操舵部材2が同行回転可能に連結されている。第1のシャフト11の他端11bと第2のシャフト12の一端12aとは、伝達比可変機構5を介して差動回転可能に連結されている。第2のシャフト12の他端と第3のシャフト13の一端とは、トーションバー14を介して所定の範囲内で弾性的に相対回転可能且つ動力伝達可能に連結されている。
第3のシャフト13の他端は、自在継手7、中間軸8、自在継手9および転舵機構10等を介して、転舵輪4L,4Rと連なっている。
転舵機構10は、自在継手9に連なるピニオン軸15と、ピニオン軸15の先端のピニオン15aに噛み合うラック16aを有し車両の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸16とを有している。ラック軸16の一対の端部のそれぞれにタイロッド17L,17Rを介してナックルアーム18L,18Rが連結されている。
上記の構成により、操舵部材2の回転は、ステアリングシャフト3等を介して転舵機構10に伝達される。転舵機構10では、ピニオン15aの回転がラック軸16の軸方向の運動に変換される。ラック軸16の軸方向の運動は、各タイロッド17L,17Rを介して対応するナックルアーム18L,18Rに伝えられ、これらのナックルアーム18L,18Rがそれぞれ回動する。これにより、各ナックルアーム18L,18Rに連結された対応する転舵輪4L,4Rがそれぞれ操向する。
伝達比可変機構5は、ステアリングシャフト3の第1および第2のシャフト11,12間の回転伝達比(伝達比θ2/θ1)を変更するためのものであり、ニューテーションギヤ機構とされている。この伝達比可変機構5は、第1のシャフト11の他端11bに設けられた入力部材20と、転舵輪側部材としての第2のシャフト12の一端12aに設けられた出力部材22と、入力部材20と出力部材22との間に介在する軌道輪ユニット39と、を含んでいる。
入力部材20は、操舵部材2および第1のシャフト11とは同軸的に且つ同行回転可能に連結されている。出力部材22は、第2のシャフト12とは同軸的に且つ同行回転可能に連結されている。第1の軸線Aは、入力部材20および出力部材22の中心軸線であり、回転軸線である。
軌道輪ユニット39は、第1の軌道輪としての内輪391と、第2の軌道輪としての外輪392と、内輪391および外輪392間に介在する玉等の転動体393と、を含む軸受部材である。
内輪391は、入力部材20と出力部材22とを差動回転可能に連結するものであり、中間部材を構成している。内輪391および外輪392は、第1の軸線Aに対して傾斜する中心軸線および回転軸線としての第2の軸線Bを有している。また、内輪391および外輪392は、アクチュエータとしての伝達比可変機構用モータ23が駆動することに伴い、第1の軸線Aの回りに回転運動(いわゆるコリオリ運動)することが可能である。
伝達比可変機構用モータ23は、軌道輪ユニット39の径方向外方に配置されており、第1の軸線A回りに関する外輪392の回転数を変更することにより、伝達比θ2/θ1を変更する。
伝達比可変機構用モータ23は、例えば、ブラシレスモータであり、軌道輪ユニット39の外輪392を保持するロータ231と、このロータ231を取り囲みハウジング24に固定されたステータ232とを含んでいる。ロータ231は、第1の軸線Aの回りを回転するようになっている。
この車両用操舵装置1は、ステアリングシャフト3に操舵補助力を付与するための操舵補助力付与機構19を備えている。操舵補助力付与機構19は、伝達比可変機構5の出力部材22に連なる入力軸としての上記第2のシャフト12と、転舵機構10に連なる出力軸としての上記第3のシャフト13と、第2および第3のシャフト12,13を連結するトーションバー14と、第2のシャフト12と第3のシャフト13との間に伝達されるトルクを検出する後述のトルクセンサ44と、操舵補助用のアクチュエータとしての操舵補助用モータ25と、操舵補助用モータ25と第3のシャフト13との間に介在する減速機構26とを含んでいる。
操舵補助用モータ25は、ブラシレスモータ等の電動モータからなる。この操舵補助用モータ25の出力は、減速機構26を介して第3のシャフト13に伝達される。
減速機構26は、例えばウォームギヤ機構からなり、操舵補助用モータ25の出力軸25aに連結された駆動歯車としてのウォーム軸27と、ウォーム軸27と噛み合い且つ第3のシャフト13に同行回転可能に連結された従動歯車としてのウォームギヤ28とを含んでいる。
上記伝達比可変機構5および操舵補助力付与機構19は、ハウジング24に設けられている。ハウジング24は、車両の乗員室(キャビン)内に配置されている。なお、ハウジング24を、中間軸8を取り囲むように配置してもよいし、車両のエンジンルーム内に配置してもよい。
上記伝達比可変機構用モータ23および操舵補助用モータ25の駆動は、それぞれ、CPU、RAMおよびROMを含む制御部29によって制御される。制御部29は、駆動回路40を介して伝達比可変機構用モータ23と接続されているとともに、駆動回路41を介して操舵補助用モータ25と接続されている。
制御部29には、操舵角センサ42、伝達比可変機構用モータ23の回転角を検出するための回転角検出手段としてのモータレゾルバ43、トルク検出手段としてのトルクセンサ44、転舵角センサ45、車速センサ46およびヨーレートセンサ47がそれぞれ接続されている。
操舵角センサ42から制御部29へは、操舵部材2の直進位置からの操作量である操舵角θ1に対応する値として、第1のシャフト11の回転角についての信号が入力される。
モータレゾルバ43から制御部29へは、伝達比可変機構用モータ23のロータ231の回転角θrについての信号が入力される。
トルクセンサ44から制御部29へは、第2および第3のシャフト12,13間に作用するトルクTについての信号が入力される。
転舵角センサ45から制御部29へは、転舵角θ2に対応する値として第3のシャフト13の回転角についての信号が入力される。
車速センサ46から制御部29へは、車速Vについての信号が入力される。
ヨーレートセンサ47から制御部29へは、車両のヨーレートγについての信号が入力される。
制御部29は、各上記センサ42〜47の信号等に基づいて、伝達比可変機構用モータ23および操舵補助用モータ25の駆動を制御する。
上記の構成により、伝達比可変機構5の出力は、操舵補助力付与機構19を介して転舵機構10に伝達される。より具体的には、操舵部材2に入力された操舵トルクは、第1のシャフト11を介して伝達比可変機構5の入力部材20に入力され、出力部材22から操舵補助力付与機構19の第2のシャフト12に伝達される。
第2のシャフト12に伝達された操舵トルクは、トーションバー14および第3のシャフト13に伝わり、操舵補助用モータ25からの出力と合わさって中間軸8等を介して転舵機構10に伝達される。
図2は、図1の要部のより具体的な構成を示す断面図である。図2を参照して、ハウジング24は、例えば、アルミニウム合金等の金属を形成してなるものであり、筒状をなす第1〜第3のハウジング51〜53を含んでいる。このハウジング24内には、第1〜第6の軸受31〜36が収容されている。第1〜第6の軸受31〜36は、それぞれ、アンギュラ玉軸受等の転がり軸受である。
第1のハウジング51は、筒状の主体部511と、主体部511の一端511aに形成された環状の端壁512と、を含んでいる。主体部511は、伝達比可変機構5、伝達比可変機構用モータ23およびモータレゾルバ43を収容している。主体部511の他端511bは、第1のハウジング51の対向端部を構成している。
第2のハウジング52は、第1のハウジング51の主体部511に収容された筒状の主体部521と、主体部521の他端521bに設けられ径方向外方に延びる環状の端壁522と、を含んでいる。主体部521は、トルクセンサ44を収容している。主体部521の他端521bは、第2のハウジング52の対向端部を構成している。
第3のハウジング53は、筒状の主体部531と、主体部531の他端531bに形成された環状の端壁532と、を含んでいる。主体部531は、減速機構26を収容している。
第1のハウジング51の対向端部としての、主体部511の他端511bと、第2のハウジング52の対向端部としての、主体部521他端521bと、第3のハウジング53の対向端部としての、主体部531の一端531aとは、締結部材としてのねじ部材161を用いて締結されている。
具体的には、第1のハウジング51の主体部511の他端511bに、第1のフランジ513が形成されている。第1のフランジ513は、第1のハウジング51の主体部511から径方向外方に延びている。
第2のハウジング52の端壁522には、第1のフランジ513に対向する第2のフランジ523が形成されている。第2のフランジ523は、端壁522から径方向外方に延びている。
第3のハウジング53の主体部531の一端531aには、第2のフランジ523に対向する第3のフランジ533が設けられている。第3のフランジ533は、第3のハウジング53の主体部531から径方向外方に延びている。
第1のフランジ513、第2のフランジ523および第3のフランジ533が順に重ね合わされている。第2のフランジ523は、第1のフランジ513および第3のフランジ533と突き合わされている。第1のフランジ513には、ねじ挿通孔162が貫通形成されている。第2のフランジ523には、ねじ挿通孔163が貫通形成されている。第3のフランジ533には、ねじ孔164が形成されている。ねじ挿通孔162、ねじ挿通孔163およびねじ孔164は、それぞれ、周方向Cに沿って複数設けられており、対応するねじ挿通孔162,163およびねじ孔164が互いに連通している。
ねじ部材161の軸部は、対応するねじ挿通孔162,163およびねじ孔164に挿通されており、ねじ孔164に螺合している。
第1のハウジング51の主体部511の一端511aの端壁512には、筒状の固定ジャケット165が設けられている。固定ジャケット165は、第1のシャフト11の一部を収容している。固定ジャケット165の一端165aは、操舵部材側に延びている。固定ジャケット165の他端165bは、第1のハウジング511の端壁512の内径部に接続されている。第1のハウジング51と固定ジャケット165とは、単一の材料を用いて一体に形成されている。
固定ジャケット165には、可動ジャケット166が挿通されている。可動ジャケット166は、固定ジャケット165に保持されており、車両の2次衝突時に、固定ジャケット165に対して第2の軸方向S2側に移動可能とされている。可動ジャケット166内に第1のシャフト11が収容されている。
図3は、図2の伝達比可変機構5およびその周辺の拡大図である。図3を参照して、伝達比可変機構5の入力部材20、出力部材22および軌道輪ユニット39の内輪391は、それぞれ、環状をなしている。
入力部材20は、一体成形品であり、筒状の入力部材本体201と、入力部材本体201の内径部から第1の軸方向S1側に延びる筒状部202とを含んでいる。
第1のシャフト11は、筒状部202の挿通孔202aに挿通されており、筒状部202と同行回転可能に連結されている。
出力部材22は、一体成形品であり、出力部材本体221と、出力部材本体221の内径部から第2の軸方向S2側に延びる筒状部222とを含んでいる。
第2のシャフト12は、筒状部222の挿通孔222aに挿通されており、出力部材22と同行回転可能に連結されている。
内輪391は、入力部材本体201と出力部材本体221との間に配置されている。外輪392は、伝達比可変機構用モータ23のロータ231の内径部に形成された傾斜孔63に固定されている。
入力部材本体201および内輪391のそれぞれに、第1の凹凸係合部64が設けられている。これにより、入力部材20と内輪391とは動力伝達可能とされている。また、内輪391および出力部材22のそれぞれに、第2の凹凸係合部67が設けられている。これにより、内輪391と出力部材22とは動力伝達可能とされている。
第1の凹凸係合部64は、入力部材本体201の一端面としての動力伝達面70に形成された第1の凸部65と、内輪391の第1の端面71に形成され第1の凸部65に係合する第1の凹部66と、を含んでいる。第1の凸部65および第1の凹部66は、対応する動力伝達面70および第1の端面71において、それぞれの周方向の全域に亘って形成されている。各第1の凸部65は、例えば断面半円形形状をなしている。各第1の凹部66は、第1の凸部65に概ね合致する形状をなしている。
動力伝達面70および第1の端面71は、軸方向Sに互いに対向しており、第1の凹凸係合部64は、これら動力伝達面70および第1の端面71を動力伝達可能に係合させる。
内輪391の第2の軸線Bが入力部材20および入力部材20の第1の軸線Aに対して所定角度だけ傾斜していることにより、一部の第1の凸部65と、一部の第1の凹部66とが、互いに噛み合っている。
第1の凸部65は、例えば38個形成されている。第1の凹部66の数は、第1の凸部65の数とは異なる数にされている。第1の凸部65の数と第1の凹部66の数との差に応じて、入力部材本体201と内輪391との間の速度比が決まる。
なお、第1の凸部65の配置と第1の凹部66の配置とを入れ換えてもよい。
第2の凹凸係合部67は、出力部材22の一端面としての動力伝達面72に形成された第2の凸部68と、内輪391の第2の端面73に形成され第2の凸部68に係合する第2の凹部69と、を含んでいる。動力伝達面72および第2の端面73は、軸方向Sに関して互いに対向しており、第2の凹凸係合部67は、これら動力伝達面72および第2の端面73を動力伝達可能に係合させる。
第2の凹凸係合部67の第2の凸部68は、第1の凹凸係合部64の第1の凸部65と同様の構成を有しており、第2の凹部69は、第1の凹部66と同様の構成を有している。したがって、第2の凹凸係合部67の詳細についての説明は省略する。
伝達比可変機構用モータ23のロータ231は、軸方向Sに延びる筒状のロータコア85と、ロータコア85の外周面に固定された永久磁石86とを含んでいる。
ロータコア85の一端には、第3の軸受33のための被保持孔87が形成されている。この被保持孔87の径方向内方には、環状の軸受保持部88が設けられている。軸受保持部88は、第1のハウジング51の端壁512の内径部に形成された環状凸部89の外周に形成されている。これらの被保持孔87と軸受保持部88との間に第3の軸受33が介在している。これにより、ロータコア85の一端が第1のハウジング51に回転可能に支持されている。
ロータコア85の中間部には、第4の軸受34のための被保持孔90が形成されている。この被保持孔90の径方向内方には、環状の軸受保持部91が設けられている。軸受保持部91は、第2のハウジング52の主体部521の一端521aの外周に形成されている。主体部521は、第2のハウジング52の端壁522から、軸方向Sの一方S1側に延びる筒状をなしている。
上記の被保持孔90と軸受保持部91との間に、第4の軸受34が介在している。これにより、ロータコア85の中間部が、第2のハウジング52の主体部521に回転可能に支持されている。第3および第4の軸受33,34によって、ロータコア85が両持ち支持されている。
ロータ231の永久磁石86は、ステアリングシャフト3の周方向Cに交互に異なる磁極を有しており、周方向Cに関して、N極とS極とが交互に等間隔に配置されている。永久磁石86は、ロータコア85の中間部の外周面に外嵌固定されている。
伝達比可変機構用モータ23のステータ232は、第1のハウジング51の主体部511の内周面に固定されている。
モータレゾルバ43は、レゾルバロータ105とレゾルバステータ106とを含んでいる。レゾルバロータ105は、ロータコア85の他端の外周面に固定されている。レゾルバステータ106は、第1のハウジング51の主体部511の他端511bの内周に固定されている。
第1の軸受31は、第1のハウジング51の端壁512の内径部に形成された軸受保持孔514と、入力部材20の筒状部202に形成された被嵌合部204との間に介在しており、入力部材20を回転可能に支持している。
第2の軸受32は、第2のハウジング52の主体部521の一端521aの内周に形成された軸受保持孔524と、出力部材22の筒状部222に形成された被嵌合部224との間に介在しており、出力部材22を回転可能に支持している。
第1の凹凸係合部64および第2の凹凸係合部67には、それぞれ、予圧が付与されている。これにより、第1の凸部65と第1の凹部66との噛み合いのがたつきを抑制するとともに、第2の凸部68と第2の凹部69との噛み合いのがたつきを抑制できる。その結果、第1の凸部65と第1の凹部66との滑らかな係合、および第2の凸部68と第2の凹部69との滑らかな係合が可能となっている。
具体的には、第1のハウジング51の端壁512に、環状の第1の対向面515が形成されている。この第1の対向面515は、入力部材本体201の後述する第1の対向面203に対して第1の軸線Aと平行な方向(軸方向S)に対向しており、第1の対向面203と協働して第1の軸受31を挟んでいる。第1の対向面515は、第1の軸受31のための軸受保持孔514に対して第1の軸方向S1側に配置されており、軸受保持孔514に対して径方向内方に延びている。
第1の軸受31の外輪312の一端面312aは、第1のハウジング51の第1の対向面515に当接している。第1の対向面515が第2の軸方向S2に移動することに伴い、この外輪312は第2の軸方向S2に同行移動する。第1の軸受31の外輪312の外周面は、軸受保持孔514に圧入固定されている。
第1の軸受31の内輪311の内周面は、入力部材20の筒状部202の外周に形成された環状の被嵌合部204に遊嵌されており、入力部材20に対して軸方向Sに移動可能である。
第1の軸受31の内輪311の一端面311aと、入力部材本体201の第1の対向面203との間に付勢部材167が介装されている。入力部材本体201の第1の対向面203は、入力部材20の筒状部202に対して径方向外方に延びる環状をなしている。
付勢部材167は、第1および第2の凹凸係合部64,67に予圧を付与するためのものである。この付勢部材167は、例えば、ばね部材等の弾性部材を用いて形成されている。本実施の形態では、付勢部材167は、環状をなす皿ばねを用いて形成されている。
付勢部材167の内径部は、第1の軸受31の内輪311の一端面311aに当接している。付勢部材167の外径部は、入力部材本体201の第1の対向面203に当接している。第1のハウジング51の主体部511の一端511aから他端511bに向かう方向としての第2の軸方向S2に関して、第1のハウジング51の第1の対向面515、付勢部材167、第1の凹凸係合部64および第2の凹凸係合部67の順に配置されている。
付勢部材167は、第1の軸受31の内輪311と入力部材20とに挟まれて軸方向Sに圧縮されており、弾性反発力を生じている。これにより、入力部材20は、内輪391側に付勢され、第1の凸部65が第1の凹部66を押圧する。すなわち、第1のハウジング51の第1の対向面515は、第1の軸受31および付勢部材167を含む付勢経路168を介して、入力部材20を、内輪391側へ付勢し、これにより、第1の凸部65が第1の凹部66を押圧する。
また、付勢部材167による付勢力は、内輪391の第2の凹部69を、出力部材22の第2の凸部68に付勢している。このように、付勢部材167によって、第1および第2の凹凸係合部64,67に予圧が付与されている。
出力部材22には、第2の軸方向S2側を向く第2の対向面223が形成されている。この第2の対向面223は、第2のハウジング52の後述する第2の対向面525に対して第1の軸線Aと平行な方向(軸方向S)に相対向しており、第2の対向面525と協働して第2の軸受32を挟んでいる。第2の対向面223は、筒状部222に対して径方向外方に延びる環状面である。第2の軸受32の内輪321の一端面321aは、出力部材22の第2の対向面223に当接している。第2の軸受32の内輪321の内周面は、出力部材22の筒状部222の外周に形成された被嵌合部224に圧入固定されている。
第2の軸受32の外輪322の外周面は、第2のハウジング52の主体部521の軸受保持孔524に遊嵌しており、この主体部521に対して軸方向Sに移動可能である。
第2のハウジング52の主体部521には、軸受保持孔524に対して第2の軸方向S2側に配置された第2の対向面525が形成されている。この第2の対向面525は、軸受保持孔524に対して径方向内方に延びた環状面であり、第2の軸受32の外輪322の一端面322aに当接している。これにより、第2の軸受32の外輪322は、第2のハウジング52に対して第2の軸方向S2側に移動することが規制されている。
上記の構成により、付勢部材167の外径部から入力部材20の第1の対向面203に伝わった弾性反発力は、第1の凹凸係合部64、軌道輪ユニット39の内輪391、第2の凹凸係合部67、出力部材22、第2の軸受32の内輪321、転動体および外輪322を介して、第2のハウジング52の第2の対向面525に受けられる。
上記のように、付勢部材167を用いて第1および第2の凹凸係合部64,67のそれぞれに予圧を弾性的に付与している。このような構成であれば、ねじ部材161でハウジング51,52,53を締結することにより、定圧予圧構造を実現でき、製造時の予圧管理を容易にすることができる。
軌道輪ユニット39およびロータコア85は、第1および第2のハウジング51,52に対して、軸方向Sに移動可能とされている。これにより、付勢部材167の弾性反発力(付勢力)を受けた内輪391の軸方向Sの移動を妨げないようになっている。
具体的には、第3の軸受33の内輪331の内周面は、軸受保持部88に圧入固定されている。第3の軸受33の外輪332の外周面は、ロータコア85の一端の被保持孔87に遊嵌されており、ロータコア85とは軸方向Sに相対移動可能である。
また、第4の軸受34の内輪341の内周面は、軸受保持部91に圧入固定されている。一方、第4の軸受34の外輪342の外周面は、ロータコア85の中間部の内周の被保持孔90に遊嵌されており、ロータコア85とは軸方向Sに相対移動可能である。
トルクセンサ44は、第2のシャフト12の中間部に固定された多極磁石115と、第3のシャフト13の一端に支持され、多極磁石115が発生する磁界内に配置されて磁気回路を形成する一対の軟磁性体としての磁気ヨーク116,117と、磁気ヨーク116,117からの磁束を誘導する一対の集磁リング119,120と、を含んでいる。
各磁気ヨーク116,117は、合成樹脂部材118にモールドされている。合成樹脂部材118は、第3のシャフト13の一端に同行回転可能に連結されている。集磁リング119,120は、合成樹脂部材114によりモールドされている。合成樹脂部材114は、第2のハウジング52の主体部521に保持されている。
第2および第3のシャフト12,13の相対回転量に応じて磁気ヨーク116,117に磁束が生じるようになっており、この磁束は、集磁リング119,120により誘導され、合成樹脂部材114に埋設されたホールIC(図示せず)により検出される。これにより、第2のシャフト12に加えられたトルクに応じた磁束密度を検出することが出来る。
トルクセンサ44に対して軸方向Sの他方S2側に第5の軸受35が配置されている。第2のハウジング52の端壁522は、第5の軸受35を介して第3のシャフト13を回転可能に支持している。
図2を参照して、第3のハウジング53の端壁532の内径部は、第6の軸受36を介して第3のシャフト13を回転可能に支持している。
以上の概略構成を有する車両用操舵装置1において、第1のハウジング51の第1のフランジ513と第2のハウジング52の第2のフランジ523とを締結するときには、図4に示すように、第1のハウジング51の第1のフランジ513および第2のハウジング52の第2のフランジ523を互いに対向させた状態で、各ねじ部材161を、第1および第2のハウジング51,52の対応するねじ挿通孔162,163に挿通し、さらに第3のハウジング53の対応するねじ孔164に挿通する。
第1のハウジング51の第1のフランジ513と第2のハウジング52の第2のフランジ523とが軸方向Sに離隔している状態から、各ねじ部材161を対応するねじ孔164にねじ込んでいくことにより、これらのフランジ513,523が互いに近接し、第1のハウジング51の第1の対向面515と入力部材20の第1の対向面203との間の距離が狭くなる。これにより、第1の軸受31の内輪311と入力部材20との間で、付勢部材167が、図3に示すように弾性的に圧縮される。
前述したように、付勢部材167の弾性反発力は、入力部材20を介して第1の凹凸係合部64に付与され、さらに第2の凹凸係合部67に付与される。これにより、第1および第2の凹凸係合部64,67に予圧が付与される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、第1のハウジング51の主体部511の他端511bおよび第2のハウジング52の主体部521の他端521bを締結することにより、第1のハウジング51の第1の対向面515と第2のハウジング52の第2の対向面525との間の間隔が狭まる。これにより、付勢部材167が入力部材20と第1の軸受31の内輪311との間で軸方向Sに圧縮され、付勢部材167の弾性反発力が、第1および第2の凹凸係合部64,67に予圧として付与される。
したがって、第1および第2のハウジング51,52と入力部材20および出力部材22とを組み付ける作業と、第1および第2の凹凸係合部64,67に予圧を付与する作業とを一括して行うことができる。これにより、車両用操舵装置1の組み立てにかかる手間を低減することができる。
また、付勢部材167を、第1の軸受31の内輪311の一端面311aと入力部材20の第1の対向面203との間に配置するという簡易な構成で、付勢部材167の付勢力を、第1および第2の凹凸係合部64,67に付与することができる。
さらに、第2の軸方向S2に関して、第1のハウジング51の第1の対向面515、付勢部材167および第1の凹凸係合部64の順に配置されている。このような構成により、車両用操舵装置1を組み立てるときに、第1のハウジング51の主体部511の他端511b側から付勢部材167を第1のハウジング51内に挿入し、その後第1の凹凸係合部64を第1のハウジング51内に挿入する。
そして、第1の凹凸係合部64および第2の凹凸係合部67が第1および第2のハウジング51,52内に収容された状態で、第1のハウジング51の主体部511の他端511bおよび第2のハウジング52の主体部521の他端521bをねじ部材161で締結する。以上の作業により、第1および第2のハウジング51,52の締結と、第1および第2の凹凸係合部64,67への予圧の付与とを一括して行うことができる。
また、第1のハウジング51と固定ジャケット165とを単一の材料を用いて一体に形成していることにより、車両用操舵装置1の部品点数を少なくできる。また、第1のハウジング51と固定ジャケット165との繋ぎ目部分が無いことにより、第1のハウジング51および固定ジャケット165の全長を短くでき、車両用操舵装置1をより小型且つ軽量にできる。
例えば、第1のハウジングの一端にねじ止めされたナット部材を用いて第1の軸受の外輪を第2の軸方向に押圧することにより、第1および第2の凹凸係合部に予圧を付与する構成であれば、ナット部材をジャケットの開口から奥側に挿入する作業が必要となり、手間がかかる。
これに対し、本実施の形態では、第1のハウジング51と第2のハウジング52との締結により、付勢部材167を弾性的に圧縮して、第1および第2の凹凸係合部64,67に予圧を付与することができる。したがって、第1および第2のハウジング51,52の締結作業と、第1および第2の凹凸係合部64,67への予圧を付与する作業とを一括して行うことができ、手間が少なくて済む。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、図5に示すように、付勢部材167を、第1のハウジング51の第1の対向面515と、第1の軸受31の外輪312の一端面312aとの間に配置してもよい。この場合、第1の軸受31の外輪312の外周面は、軸受保持孔514にルーズフィットで嵌合しており、軸方向Sに移動可能である。また、第1の軸受31の内輪311は、入力部材20の筒状部202に圧入固定されている。この場合も、図3に示す構成と同様の作用効果を奏することができる。
また、図6に示すように、付勢部材167を、第2のハウジング52の第2の対向面525と第2の軸受32の外輪322の一端面322aとの間に配置してもよい。この場合、第2のハウジング52の第2の対向面525は、付勢部材167および第2の軸受32を含む付勢経路168Aを介して、出力部材22を内輪391側に付勢している。その結果、付勢部材167によって、第1および第2の凹凸係合部64,67に予圧が付与されている。
この場合、付勢部材167を、第2のハウジング52の第2の対向面525と第2の軸受32の外輪322の一端面322aとの間に配置するという簡易な構成で、付勢部材167の付勢力を、第1および第2の凹凸係合部64,67に付与することができる。
また、図7に示すように、付勢部材167を、第2の軸受32の内輪321の一端面321aと出力部材22の第2の対向面223との間に配置してもよい。この場合、第2の軸受32の外輪322は、第2のハウジング52の主体部521の軸受保持孔524に圧入固定されている。第2の軸受32の内輪321の内周面は、出力部材22の外周にルーズフィットで嵌合されており、出力部材22に対して軸方向Sに相対移動可能である。この場合も、図6に示すのと同様の作用効果を奏することができる。
また、付勢部材167を、図3、図5、図6および図7のそれぞれに示した場所の2箇所以上に配置してもよい。
また、伝達比可変機構5と操舵補助力付与機構19とを離して配置するようにしてもよい。この場合、第2のハウジング52のねじ挿通孔163の内周面に雌ねじを設ける等して、第1および第2のハウジング51,52を締結する。
また、軌道輪ユニットの内輪を伝達比可変機構用モータで回転駆動するとともに、入力部材と外輪とを第1の凹凸係合部で連結し、さらに外輪と出力部材とを第2の凹凸係合部で連結してもよい。
本発明の一実施の形態にかかる伝達比可変機構を備える車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。 図1の要部のより具体的な構成を示す断面図である。 図2の伝達比可変機構5およびその周辺の拡大図である。 第1のハウジングと第2のハウジングとを締結する様子を示す要部の断面図である。 本発明の別の実施の形態の要部の断面図である。 本発明の別の実施の形態の要部の断面図である。 本発明の別の実施の形態の要部の断面図である。
符号の説明
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、4L,4R…転舵輪、5…伝達比可変機構、11…第1のシャフト(ステアリングシャフト)、12…第2のシャフト(転舵輪側部材)、20…入力部材、22…出力部材、23…伝達比可変機構用モータ(アクチュエータ)、31…第1の軸受、32…第2の軸受、51…第1のハウジング、52…第2のハウジング、64…第1の凹凸係合部、67…第2の凹凸係合部、161…ねじ部材(締結部材)、165…固定ジャケット、167…付勢部材、168,168A…付勢経路、203…(入力部材の)第1の対向面、204…(出力部材の)被嵌合部、223…(出力部材の)第2の対向面、311…(第1の軸受の)内輪、311a…(第1の軸受の)内輪の一端面、312…(第1の軸受の)外輪、312a…(第1の軸受の)外輪の一端面、321…(第2の軸受の)内輪、321a…(第2の軸受の)内輪の一端面、322…(第2の軸受の)外輪、322a…(第2の軸受の)外輪の一端面、391…(軌道輪ユニットの)内輪(中間部材)、511a…(第1のハウジングの主体部の)一端(対向端部とは反対側の端部)、511b…(第1のハウジングの主体部の)他端(対向端部)、514…(第1のハウジングの)軸受保持孔、515…(第1のハウジングの)第1の対向面、521b…(第2のハウジングの主体部の)他端(対向端部)、524…(第2のハウジングの)軸受保持孔、525…(第2のハウジングの)第2の対向面、A…第1の軸線、B…第2の軸線、S…軸方向(第1の軸線と平行な方向)、S2…第2の軸方向(第1のハウジングの反対側の端部から対向端部に向かう方向)、θ1…操舵角、θ2…転舵角、θ2/θ1…伝達比。

Claims (5)

  1. 操舵部材の操舵角に対する転舵輪の転舵角の比である伝達比を変更可能な伝達比可変機構を備え、
    上記伝達比可変機構は、操舵部材に連なり第1の軸線上に中心軸線を有する入力部材と、転舵輪側部材に連なり第1の軸線上に中心軸線を有する出力部材と、入力部材および出力部材を差動回転可能に連結し、第1の軸線に対して傾斜する第2の軸線の回りに回転可能な中間部材と、中間部材を回転駆動可能なアクチュエータと、入力部材および中間部材に設けられ入力部材および中間部材を動力伝達可能に係合する第1の凹凸係合部と、中間部材および出力部材に設けられ中間部材および出力部材を動力伝達可能に係合する第2の凹凸係合部と、第1および第2の凹凸係合部のそれぞれに弾性的に予圧を付与する付勢部材と、入力部材を第1の軸受を介して回転可能に支持する筒状の第1のハウジングと、出力部材を第2の軸受を介して回転可能に支持する筒状の第2のハウジングと、第1および第2のハウジングの互いに突き合わされた対向端部を締結する締結部材と、を備え、
    上記入力部材および第1のハウジングは、第1の軸線と平行な方向に対向し第1の軸受を挟む一対の第1の対向面をそれぞれ含み、
    上記出力部材および第2のハウジングは、第1の軸線と平行な方向に対向し第2の軸受を挟む一対の第2の対向面をそれぞれ含み、
    第1および第2のハウジングの少なくとも一方の対向面は、対応する軸受および上記付勢部材を含む付勢経路を介して、対応する入力部材または対応する出力部材を、中間部材側へ付勢しており、その結果、付勢部材によって、第1および第2の凹凸係合部に予圧が付与されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1において、上記第1の軸受は、入力部材に外嵌された内輪と、第1のハウジングに形成された保持孔に保持された外輪と、を含み、
    上記付勢部材は、第1の軸受の内輪の一端面と入力部材の第1の対向面との間、または第1のハウジングの第1の対向面と第1の軸受の外輪の一端面との間に配置されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  3. 請求項2において、第1のハウジングの第1の対向面は、第1のハウジングのうち上記対向端部とは反対側の端部に配置されており、
    第1のハウジングの上記反対側の端部から上記対向端部に向かう方向に関して、第1のハウジングの第1の対向面、付勢部材および第1の凹凸係合部の順に配置されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項において、上記第2の軸受は、出力部材に外嵌された内輪と、第2のハウジングに形成された保持孔に保持された外輪と、を含み、
    上記付勢部材は、第2のハウジングの第2の対向面と第2の軸受の外輪の一端面との間、または第2の軸受の内輪の一端面と出力部材の第2の対向面との間に配置されていることを特徴とする車両用操舵装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項において、上記操舵部材と入力部材とを連結するステアリングシャフトと、
    上記第1のハウジングのうち上記対向端部とは反対側の端部に連なりステアリングシャフトを収容する筒状のジャケットと、を備え、
    上記第1のハウジングとジャケットとは、単一の材料を用いて一体に形成されていることを特徴とする車両用操舵装置。
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