JP2010241343A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
電動パワーステアリング装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010241343A JP2010241343A JP2009094139A JP2009094139A JP2010241343A JP 2010241343 A JP2010241343 A JP 2010241343A JP 2009094139 A JP2009094139 A JP 2009094139A JP 2009094139 A JP2009094139 A JP 2009094139A JP 2010241343 A JP2010241343 A JP 2010241343A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electric power
- housing
- mounting
- cylindrical
- attachment
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Power Steering Mechanism (AREA)
Abstract
【課題】径方向に小型化できる電動パワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】電動パワーステアリング装置は、操舵部材に入力された操舵トルクを検出するためのトルクセンサと、トルクセンサを収容する筒状のハウジングとを備えている。トルクセンサは、合成樹脂部材62を含む。また、合成樹脂部材62は、集磁リング58が同軸的に埋設された筒状部64と、筒状部64の外周部に設けられた複数の取付部65と、複数の取付部65にそれぞれ形成され、対応する取付部65を筒状部64の軸方向X1に貫通する複数の取付孔67とを有する。合成樹脂部材62は、複数の取付孔67をそれぞれ挿通する複数の取付部材によってハウジングに同軸的に取り付けられる。
【選択図】図4
【解決手段】電動パワーステアリング装置は、操舵部材に入力された操舵トルクを検出するためのトルクセンサと、トルクセンサを収容する筒状のハウジングとを備えている。トルクセンサは、合成樹脂部材62を含む。また、合成樹脂部材62は、集磁リング58が同軸的に埋設された筒状部64と、筒状部64の外周部に設けられた複数の取付部65と、複数の取付部65にそれぞれ形成され、対応する取付部65を筒状部64の軸方向X1に貫通する複数の取付孔67とを有する。合成樹脂部材62は、複数の取付孔67をそれぞれ挿通する複数の取付部材によってハウジングに同軸的に取り付けられる。
【選択図】図4
Description
この発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、たとえば、操舵トルクを検出するためのトルクセンサを備えている(たとえば特許文献1、2参照)。
特許文献1に係るトルクセンサは、多極磁石と、多極磁石により形成される磁界内に配置されて磁気回路を形成する磁気ヨークと、磁気ヨークからの磁束を誘導する一対の集磁リングと、これらの集磁リングに誘導された磁束密度を検出するホールICとを含む。一対の集磁リングは、合成樹脂部材にモールドされている。また、トルクセンサを収容するための筒状のハウジングには、ハウジングの周壁を径方向に貫通する開口と、ハウジングの外周から径方向外方に突出する取付座部とが設けられている。合成樹脂部材は、開口を通ってハウジング内に組み付けられている。また、合成樹脂部材の一部は、取付座部に重ね合わされ、ボルトによって取付座部に取り付けられている。
特許文献1に係るトルクセンサは、多極磁石と、多極磁石により形成される磁界内に配置されて磁気回路を形成する磁気ヨークと、磁気ヨークからの磁束を誘導する一対の集磁リングと、これらの集磁リングに誘導された磁束密度を検出するホールICとを含む。一対の集磁リングは、合成樹脂部材にモールドされている。また、トルクセンサを収容するための筒状のハウジングには、ハウジングの周壁を径方向に貫通する開口と、ハウジングの外周から径方向外方に突出する取付座部とが設けられている。合成樹脂部材は、開口を通ってハウジング内に組み付けられている。また、合成樹脂部材の一部は、取付座部に重ね合わされ、ボルトによって取付座部に取り付けられている。
電動パワーステアリング装置は、車両内の限られた空間に配置されることから、小型であることが望まれている。しかしながら、特許文献1に係る電動パワーステアリング装置では、取付座部が径方向外方に突出しているので、ハウジングが径方向に大型化してしまう。そのため、電動パワーステアリング装置が径方向に大型化してしまう。
この発明は、かかる背景のもとになされたものであり、径方向に小型化できる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
この発明は、かかる背景のもとになされたものであり、径方向に小型化できる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、操舵部材(2)に入力された操舵トルクを検出するためのトルクセンサ(44)と、上記トルクセンサを収容する筒状のハウジング(24)と、を備え、上記トルクセンサは、永久磁石(56)と、上記永久磁石が形成する磁界内に配置されて磁気回路を形成する一対の軟磁性体(57)と、上記一対の軟磁性体からの磁束を誘導する一対の集磁リング(58)と、上記一対の集磁リングに誘導された磁束密度を検出する磁気センサ(59)と、上記一対の集磁リングが埋設された埋設体(62、262、262A、262B、362、462)とを含み、上記埋設体は、上記一対の集磁リングが同軸的に埋設された筒状部(64、464)と、上記筒状部の外周部に設けられた複数の取付部(65、265、365、465)と、上記複数の取付部にそれぞれ形成され、対応する取付部を上記筒状部の軸方向(X1)に貫通する複数の取付孔(67、367)とを有し、上記埋設体は、上記複数の取付孔をそれぞれ挿通する複数の取付部材(63)によって上記ハウジングに同軸的に取り付けられていることを特徴とする電動パワーステアリング装置(1)である(請求項1)。
本発明によれば、取付部を軸方向に貫通する取付孔に取付部材を挿通させて、トルクセンサの一部である埋設体をハウジングに取り付ける。すなわち、トルクセンサの一部である埋設体がハウジングに対して軸方向から取り付けられる。したがって、従来のように径方向に突出する取付座部をハウジングに形成しなくてもよいので、ハウジングを径方向に小型化することができる。これにより、電動パワーステアリング装置を小型化することができる。
また、前記埋設体が裏返しで取り付けられることを防止するために、少なくとも1つの取付部の仕様を残りの取付部の仕様とは異ならせてある場合がある(請求項2)。この場合、ハウジングに対して埋設体が裏返しで取り付けられることが防止される。これにより、ハウジングに対する埋設体の逆組を防止して、電動パワーステアリング装置を製造するときの不良率を低減できる。
また、前記筒状部の周方向(Z1)に関する取付孔の周方向間隔が、不均一とされている場合がある(請求項3)。この場合、ハウジングに対して埋設体が裏返しで組み付けられたとしても、少なくとも1つの取付孔と、これに対応する部分(たとえば雌ねじ孔)との位置がずれる。そのため、ハウジングに対して埋設体が裏返しで取り付けられることが防止される。
また、各取付部の少なくとも一部(465a)は、上記筒状部の外周部に入り込んで、上記筒状部の外周面(464a)よりも筒状部の中心(P1)側に位置している場合がある(請求項4)。この場合、筒状部の中心から各取付部の外周端までの距離を短縮することができる。そのため、ハウジングにおいて取付部が収容される部分の外径を小さくすることができる。これにより、ハウジングを径方向に小型化することができる。したがって、電動パワーステアリング装置を小型化することができる。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に付与された操舵トルクを、操舵軸としてのステアリングシャフト3等を介して左右の転舵輪4L、4Rのそれぞれに与えて転舵を行うものである。電動パワーステアリング装置1は、操舵部材2の操舵角θ1に対する転舵輪の転舵角θ2の比としての伝達比θ2/θ1を変更することのできるVGR(Variable Gear Ratio)機能を有している。
図1は、本発明の一実施の形態に係る電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。
図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に付与された操舵トルクを、操舵軸としてのステアリングシャフト3等を介して左右の転舵輪4L、4Rのそれぞれに与えて転舵を行うものである。電動パワーステアリング装置1は、操舵部材2の操舵角θ1に対する転舵輪の転舵角θ2の比としての伝達比θ2/θ1を変更することのできるVGR(Variable Gear Ratio)機能を有している。
また、電動パワーステアリング装置1は、操舵部材2と、操舵部材2に連なるステアリングシャフト3とを有している。ステアリングシャフト3は、同軸上に配置された第1〜第3のシャフト11〜13を含む。第1〜第3のシャフト11〜13の中心軸線を通る第1の軸線L1は、当該第1〜第3のシャフト11〜13の回転軸線でもある。以下では、ステアリングシャフト3の軸方向S1を単に軸方向S1といい、ステアリングシャフト3の径方向R1を単に径方向R1といい、ステアリングシャフト3の周方向C1を単に周方向C1という。
第1のシャフト11の一端に操舵部材2が同行回転可能に連結されている。第1のシャフト11の他端部と第2のシャフト12の一端部とは、差動機構としての伝達比可変機構5を介して差動回転可能に連結されている。また、第2のシャフト12の他端と第3のシャフト13の一端とは、トーションバー14を介して所定の範囲内で弾性的に相対回転可能且つ動力伝達可能に連結されている。また、第3のシャフト13の他端は、自在継手7、中間軸8、自在継手9および転舵機構10等を介して、転舵輪4L、4Rに連結されている。
転舵機構10は、自在継手9に連なるピニオン軸15と、ピニオン軸15の先端のピニオン15aに噛み合うラック16aを有し車両の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸16とを有している。ラック軸16の一方の端部には、タイロッド17Lを介してナックルアーム18Lが連結されている。また、ラック軸16の他方の端部には、タイロッド17Rを介してナックルアーム18Rが連結されている。
上記の構成により、操舵部材2の回転は、ステアリングシャフト3等を介して転舵機構10に伝達される。転舵機構10では、ピニオン15aの回転がラック軸16の軸方向の運動に変換される。ラック軸16の軸方向の運動は、各タイロッド17L、17Rを介して対応するナックルアーム18L、18Rに伝えられ、これらのナックルアーム18L、18Rがそれぞれ回動する。これにより、ナックルアーム18L、18Rにそれぞれ連結された転舵輪4L、4Rが操向する。
伝達比可変機構5は、ステアリングシャフト3の第1および第2のシャフト11、12間の回転伝達比(伝達比θ2/θ1)を変更するためのものである。伝達比可変機構5は、第1のシャフト11の他端部に設けられた入力部材20と、第2のシャフト12の一端部に設けられた出力部材22と、入力部材20と出力部材22との間に介在する軌道輪ユニット39とを含む。
入力部材20は、第1のシャフト11とは同軸的に且つ同行回転可能に連結されており、出力部材22は、第2のシャフト12とは同軸的に且つ同行回転可能に連結されている。入力部材20および出力部材22は、第1の軸線L1に沿って配置されている。第1の軸線L1は、入力部材20および出力部材22の中心軸線および回転軸線でもある。
軌道輪ユニット39は、第1の軸線L1に対して傾斜する中心軸線としての第2の軸線L2を有しており、第1の軌道輪としての内輪39aと、第2の軌道輪としての外輪39bと、内輪39aおよび外輪39b間に介在する玉等の転動体39cとを含む。
軌道輪ユニット39は、第1の軸線L1に対して傾斜する中心軸線としての第2の軸線L2を有しており、第1の軌道輪としての内輪39aと、第2の軌道輪としての外輪39bと、内輪39aおよび外輪39b間に介在する玉等の転動体39cとを含む。
内輪39aは、入力部材20と出力部材22とを差動回転可能に連結するものであり、入力部材20と出力部材22のそれぞれと回転伝達可能に係合している。内輪39aは、転動体39cを介して外輪39bに回転可能に支持されている。内輪39aは、第2の軸線L2の回りを回転可能である。また、内輪39aは、外輪39bを駆動するためのアクチュエータとしての電動モータである伝達比可変機構用モータ23が駆動されることに伴い、第1の軸線L1の回りを回転する。内輪39aおよび外輪39bは、第1の軸線L1回りにコリオリ運動(首振り運動)可能である。
伝達比可変機構用モータ23は、第1および第2のシャフト11、12とは同軸的に配置されている。第1の軸線L1は、伝達比可変機構用モータ23の中心軸線でもある。伝達比可変機構用モータ23は、第1の軸線L1回りに関する外輪39bの回転数を変更することにより、伝達比θ2/θ1を変更する。伝達比可変機構用モータ23は、たとえばブラシレスモータであり、ステアリングシャフト3とは同軸的に配置されている。伝達比可変機構用モータ23は、軌道輪ユニット39を保持する筒状のロータ23aと、ロータ23aを取り囲むとともにハウジング24に固定されたステータ23bとを含む。
また、この電動パワーステアリング装置1は、ステアリングシャフト3に操舵補助力を付与するための操舵補助力付与機構19を備えている。操舵補助力付与機構19は、伝達比可変機構5の出力部材22に連なる入力軸としての上記第2のシャフト12と、転舵機構10に連なる出力軸としての上記第3のシャフト13と、第2のシャフト12に伝達されるトルクを検出するトルクセンサ44と、操舵補助用のモータ25と、モータ25と第3のシャフト13との間に介在する減速機構26とを含む。減速機構26は、たとえばウォームギヤ機構であり、モータ25の出力軸25aに連結された駆動歯車としてのウォーム軸27と、ウォーム軸27と噛み合い且つ第3のシャフト13に同行回転可能に連結された従動歯車としてのウォームホイール28とを含む。モータ25の出力は、減速機構26を介して第3のシャフト13に伝達される。
上記伝達比可変機構用モータ23およびモータ25の駆動は、それぞれ、CPU、RAMおよびROMを含む制御部29によって制御される。制御部29は、駆動回路40を介して伝達比可変機構用モータ23に接続されているとともに、駆動回路41を介してモータ25に接続されている。制御部29には、操舵角センサ42、伝達比可変機構用モータ23のロータ23aの回転角を検出する回転角検出センサとしてのモータレゾルバ43、トルクセンサ44、転舵角センサ45、車速センサ46およびヨーレートセンサ47がそれぞれ接続されている。
操舵角センサ42から制御部29には、操舵部材2の直進位置からの操作量である操舵角θ1に対応する値として、第1のシャフト11の回転角についての信号が入力される。また、モータレゾルバ43から制御部29には、伝達比可変機構用モータ23のロータ23aの回転角θrについての信号が入力される。また、トルクセンサ44から制御部29には、操舵部材2に作用する操舵トルクTに対応する値として、第2のシャフト12に作用するトルクについての信号が入力される。また、転舵角センサ45から制御部29には、転舵角θ2に対応する値として第3のシャフト13の回転角についての信号が入力される。また、車速センサ46から制御部29には、車速Vについての信号が入力される。ヨーレートセンサ47から制御部29には、車両のヨーレートγについての信号が入力される。制御部29は、各上記センサ42〜47の信号等に基づいて、伝達比可変機構用モータ23およびモータ25の駆動を制御する。
上記の構成により、操舵部材2からのトルクおよび伝達比可変機構5からのトルクは、操舵補助力付与機構19を介して転舵機構10に伝達される。具体的には、操舵部材2に入力された操舵トルクは、第1のシャフト11を介して伝達比可変機構5の入力部材20に入力され、入力部材20から内輪39aに入力される。内輪39aには、操舵部材2からのトルクに加え、外輪39bおよび転動体39cを介して内輪39aに伝わった伝達比可変機構用モータ5からのトルクが伝達され、これらのトルクが、出力部材22に伝達される。出力部材22に伝達されたトルクは、第2のシャフト12に伝達される。第2のシャフト12に伝達されたトルクは、トーションバー14および第3のシャフト13に伝わり、モータ25からの出力と合わさって、自在継手7、中間軸8、および自在継手9を介して、転舵機構10に伝達される。
このように、電動パワーステアリング装置1には、操舵部材2のトルクを転舵機構10に伝える動力伝達経路Dが形成されている。この動力伝達経路Dは、第1のシャフト11、入力部材20、内輪39a、出力部材22、第2のシャフト12、トーションバー14および第3のシャフト13、自在継手7、中間軸8ならびに自在継手9を通る経路である。
図2は、図1の要部のより具体的な構成を示す一部断面図である。
図2を参照して、ハウジング24は、伝達比可変機構5を収容する差動機構ハウジング51と、トルクセンサ44を収容するセンサハウジング52と、減速機構26を収容する減速機構ハウジング53とを含む。これらのハウジング51、52、53は、それぞれ、筒状に形成されている。差動機構ハウジング51の一端部51aは、センサハウジング52に設けられた環状の第1嵌合部54の外周に同軸的に嵌合している。また、減速機構ハウジング53の一端部53aは、センサハウジング52に設けられた環状の第2嵌合部55の外周に同軸的に嵌合している。差動機構ハウジング51および減速機構ハウジング53は、センサハウジング52を介して連結されている。また、これらのハウジング51、52、53は、同軸的に連結されている。センサハウジング52の一部52aは、ロータ23aの一端部(図2では左端部)およびモータレゾルバ43の内側に配置されている。
図2を参照して、ハウジング24は、伝達比可変機構5を収容する差動機構ハウジング51と、トルクセンサ44を収容するセンサハウジング52と、減速機構26を収容する減速機構ハウジング53とを含む。これらのハウジング51、52、53は、それぞれ、筒状に形成されている。差動機構ハウジング51の一端部51aは、センサハウジング52に設けられた環状の第1嵌合部54の外周に同軸的に嵌合している。また、減速機構ハウジング53の一端部53aは、センサハウジング52に設けられた環状の第2嵌合部55の外周に同軸的に嵌合している。差動機構ハウジング51および減速機構ハウジング53は、センサハウジング52を介して連結されている。また、これらのハウジング51、52、53は、同軸的に連結されている。センサハウジング52の一部52aは、ロータ23aの一端部(図2では左端部)およびモータレゾルバ43の内側に配置されている。
図3は、トルクセンサ44の概略構成を説明するための分解斜視図である。以下では、図2および図3を参照して、トルクセンサ44の概略構成について説明する。
図3に示すように、トルクセンサ44は、永久磁石としての多極磁石56と、多極磁石56により形成される磁界内に配置されて磁気回路を形成する一対の軟磁性体としての磁気ヨーク57と、磁気ヨーク57からの磁束を誘導する一対の集磁リング58と、これらの集磁リング58に誘導された磁束密度を検出する磁気センサとしての一対のホールIC59とを含む。
図3に示すように、トルクセンサ44は、永久磁石としての多極磁石56と、多極磁石56により形成される磁界内に配置されて磁気回路を形成する一対の軟磁性体としての磁気ヨーク57と、磁気ヨーク57からの磁束を誘導する一対の集磁リング58と、これらの集磁リング58に誘導された磁束密度を検出する磁気センサとしての一対のホールIC59とを含む。
多極磁石56は、円筒状の永久磁石であり、N極とS極とが周方向に交互に複数回入れ替わるように着磁されている。図2に示すように、多極磁石56は、第2のシャフト12の外周に同行回転可能に連結されている。
また、各磁気ヨーク57は、円環状をなしており、図2に示すように、径方向R1に間隔を隔てて多極磁石56を取り囲んでいる。さらに、各磁気ヨーク57は、図2に示すように、絶縁体である共通の合成樹脂部材60にモールドされている。合成樹脂部材60は、筒状に形成されており、筒状のカラー61を介して第3のシャフト13の一端部の外周に同行回転可能に連結されている。
また、各磁気ヨーク57は、円環状をなしており、図2に示すように、径方向R1に間隔を隔てて多極磁石56を取り囲んでいる。さらに、各磁気ヨーク57は、図2に示すように、絶縁体である共通の合成樹脂部材60にモールドされている。合成樹脂部材60は、筒状に形成されており、筒状のカラー61を介して第3のシャフト13の一端部の外周に同行回転可能に連結されている。
各集磁リング58は、軟磁性体を用いて形成された環状の部材であり、図2に示すように、径方向R1に間隔を隔てて磁気ヨーク57を取り囲んでいる。一対の集磁リング58は、それぞれ一対の磁気ヨーク57からの磁束を誘導して集めることができる。図2に示すように、各集磁リング58は、埋設体としての合成樹脂部材62にモールドされている。また、合成樹脂部材62は、複数の取付部材としての複数の取付ボルト63によってセンサハウジング52に取り付けられている。
各ホールIC59は、図3に示すように、一方の集磁リング58に設けられた爪片58aと、他方の集磁リング58に設けられた爪片58aとの間に配置される。各ホールIC59は、一対の集磁リング58間に生じる磁束密度を検出する。操舵部材2(図1参照)に入力された操舵トルクは、各ホールIC59の検出値に基づいて求められる。
図4は、本発明の第1実施形態に係る合成樹脂部材62の平面図である。また、図5は、本発明の第1実施形態に係る合成樹脂部材62の側面図である。以下では、図4および図5を参照して合成樹脂部材62について説明する。
図4は、本発明の第1実施形態に係る合成樹脂部材62の平面図である。また、図5は、本発明の第1実施形態に係る合成樹脂部材62の側面図である。以下では、図4および図5を参照して合成樹脂部材62について説明する。
合成樹脂部材62は、一対の集磁リング58が同軸的に埋設された円筒状の筒状部64と、筒状部64の外周部に設けられた複数(たとえば3つ)の取付部65と、筒状部64の外周から筒状部64の径方向Y1に沿って外方に突出する平板状の突出部66とを含む。図4に示すように、3つの取付部65および突出部66は、筒状部64の周方向Z1に間隔を隔てて配置されている。また、図示はしないが、突出部66にはセンサ基板がモールドされている。
3つの取付部65は、たとえば同形状である。各取付部65は、筒状部64の外周から径方向外方に突出している。各取付部65には、取付部65を筒状部64の軸方向X1に貫通する取付孔67が形成されている。また、各取付部65は、筒状部64の軸方向X1に関する2つの端面(一端面65aおよび他端面65b)を有している。図5に示すように、筒状部64の軸方向X1に関して、各取付部65の一端面65aの位置は揃えられており、各取付部65の他端面65bの位置は揃えられている。
また、3つの取付孔67は、たとえば同形状である。各取付孔67から筒状部64の中心P1までの径方向Y1への距離はたとえば一定である。また、筒状部64の周方向Z1に関する取付孔67間の周方向間隔は不均一とされている。より具体的には、図4に示すように、周方向Z1に隣接する取付部65間の周方向間隔に対応する第1の中心角A1および第2の中心角A2が異なる大きさになるように、3つの取付孔67が配置されている。
合成樹脂部材62がセンサハウジング52に取り付けられるときは、図5に示すように、センサハウジング52の取付座面68に形成された各雌ねじ孔69の位置と、対応する取付孔67の位置とが一致するように、各取付部65の一端面65aが取付座面68に重ね合わされる。その後、各取付孔67に対して対応する取付ボルト63が挿通され、各取付ボルト63が対応する雌ねじ孔69に取り付けられる。これにより、合成樹脂部材62がセンサハウジング52に取り付けられる。上述のように、筒状部64の周方向Z1に関する取付孔67間の周方向間隔が不均一とされているので、合成樹脂部材62をセンサハウジング52に組み付けるときに、合成樹脂部材62が裏返しになっていれば、少なくとも1つの取付孔67と雌ねじ孔69との位置がずれる。そのため、センサハウジング52に対して合成樹脂部材62が裏返しで取り付けられることが防止される。
以上のように本実施形態では、トルクセンサ44の一部である合成樹脂部材62がセンサハウジング52に対して軸方向から取り付けられる。したがって、従来のように径方向に突出する取付座部をセンサハウジング52に形成しなくてもよいので、センサハウジング52において合成樹脂部材62が収容される部分を径方向に小型化することができる。これにより、図2に示すように、センサハウジング52の一部52aをロータ23aおよびモータレゾルバ43の内側に配置することができる。したがって、ロータ23aおよびモータレゾルバ43をセンサハウジング52側に近づけて、ステアリングコラム全体をステアリングシャフト3の軸方向S1に小型化することができる。
また、上述のように、センサハウジング52に対する合成樹脂部材62の逆組を防止できるので、電動パワーステアリング装置1を製造するときの不良率を低減できる。さらに、センサハウジング52を径方向に小型化することにより、ロータ23aおよびモータレゾルバ43を径方向に小型化することができる。これにより、ロータ23aおよびモータレゾルバ43の重量を低減して、ロータ23aおよびモータレゾルバ43の慣性力を低減することができる。したがって、ロータ23aの回転角を精度よく制御することができる。
図6は、本発明の第2実施形態に係る合成樹脂部材262の側面図である。この図6において、前述の図1〜図5に示された各部と同等の構成部分については、図1等と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
この第2実施形態と前述の第1実施形態との主要な相違点は、筒状部の軸方向に関して、少なくとも1つの取付部の所定の端面の位置が、残りの取付部の所定の端面の位置から、筒状部の軸方向にオフセットされていることである。
この第2実施形態と前述の第1実施形態との主要な相違点は、筒状部の軸方向に関して、少なくとも1つの取付部の所定の端面の位置が、残りの取付部の所定の端面の位置から、筒状部の軸方向にオフセットされていることである。
より具体的には、たとえば図6に示すように、取付部265の厚みが、他の取付部65の厚みと異なる大きさに形成されている。また、筒状部64の軸方向X1に関して、各取付部65、265の一端面65aの位置が揃えられており、取付部265の他端面265bの位置が、残りの取付部65の他端面65bの位置から筒状部64の軸方向X1にオフセットされている。したがって、センサハウジング52に対して合成樹脂部材262が裏返しで組み付けられると、合成樹脂部材262がセンサハウジング52に対して傾く。そのため、合成樹脂部材262が裏返しで組み付けられていることを組立作業者に気づかせて、センサハウジング52に対して合成樹脂部材262が裏返しで取り付けられることを抑制することができる。
なお、筒状部の軸方向に関する各取付部の一端面および他端面の位置は、図6に示す場合に限らず、たとえば図7に示す合成樹脂部材262Aのように、筒状部64の軸方向X1に関して、取付部265の一端面265aの位置が、残りの取付部65の一端面65aの位置から筒状部64の軸方向X1にオフセットされており、各取付部65、265の他端面65bの位置が揃えられていてもよい。
また、たとえば図8に示す合成樹脂部材262Bのように、筒状部64の軸方向X1に関して、取付部265の一端面265aの位置が、残りの取付部65の一端面65aの位置から筒状部64の軸方向X1にオフセットされており、取付部265の他端面265bの位置が、残りの取付部65の他端面65bの位置から筒状部64の軸方向X1にオフセットされていてもよい。
図9は、本発明の第3実施形態に係る合成樹脂部材362の平面図である。この図9において、前述の図1〜図8に示された各部と同等の構成部分については、図1等と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
この第3実施形態と前述の第1実施形態との主要な相違点は、筒状部の径方向に関して、少なくとも1つの取付孔の位置が、残りの取付孔の位置から、筒状部の径方向にオフセットされていることである。
この第3実施形態と前述の第1実施形態との主要な相違点は、筒状部の径方向に関して、少なくとも1つの取付孔の位置が、残りの取付孔の位置から、筒状部の径方向にオフセットされていることである。
より具体的には、たとえば、図9において1番右側の取付部365に形成された取付孔367から筒状部64の中心P1までの径方向Y1への距離D1が、他の取付部65に形成された取付孔67から筒状部64の中心P1までの径方向Y1への距離D2よりも大きくされている。したがって、センサハウジング52に対して合成樹脂部材362が裏返しで組み付けられると、筒状部64の径方向Y1にオフセットされた取付孔367の位置と雌ねじ孔69(図5参照)の位置とがずれる。そのため、センサハウジング52に対して合成樹脂部材362が裏返しで取り付けられることが防止される。
図10は、本発明の第4実施形態に係る合成樹脂部材462の平面図である。この図10において、前述の図1〜図9に示された各部と同等の構成部分については、図1等と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
この第4実施形態と前述の第1実施形態との主要な相違点は、各取付部の少なくとも一部が、筒状部の外周部に入り込んで、筒状部の外周面よりも筒状部の中心側に位置していることである。
この第4実施形態と前述の第1実施形態との主要な相違点は、各取付部の少なくとも一部が、筒状部の外周部に入り込んで、筒状部の外周面よりも筒状部の中心側に位置していることである。
より具体的には、たとえば図10に示すように、各取付部465の一部465aが筒状部464の外周部に入り込んで、筒状部464の外周面464aよりも筒状部464の中心P1側に位置している。したがって、筒状部464の中心P1から取付部465の外周端までの距離を短縮することができる。そのため、センサハウジング52において取付部465が収容される部分の外径を小さくすることができる。これにより、センサハウジング52を径方向に小型化することができる。したがって、電動パワーステアリング装置1を小型化することができる。
この発明の実施の形態の説明は以上であるが、この発明は、上述の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
1・・・電動パワーステアリング装置、2・・・操舵部材、24・・・ハウジング、44・・・トルクセンサ、56・・・多極磁石(永久磁石)、57・・・磁気ヨーク(軟磁性体)、58・・・集磁リング、59・・・ホールIC(磁気センサ)、62、262、262A、262B、362、462・・・合成樹脂部材(埋設体)、63・・・取付ボルト(取付部材)、64、464・・・筒状部、464a・・・筒状部の外周面、65、265、365、465・・・取付部、67、367・・・取付孔、465a・・・取付部の少なくとも一部、P1・・・筒状部の中心、X1・・・筒状部の軸方向、Z1・・・筒状部の周方向
Claims (4)
- 操舵部材に入力された操舵トルクを検出するためのトルクセンサと、
上記トルクセンサを収容する筒状のハウジングと、を備え、
上記トルクセンサは、永久磁石と、上記永久磁石により形成される磁界内に配置されて磁気回路を形成する一対の軟磁性体と、上記一対の軟磁性体からの磁束を誘導する一対の集磁リングと、上記一対の集磁リングに誘導された磁束密度を検出する磁気センサと、上記一対の集磁リングが埋設された埋設体とを含み、
上記埋設体は、上記一対の集磁リングが同軸的に埋設された筒状部と、上記筒状部の外周部に設けられた複数の取付部と、上記複数の取付部にそれぞれ形成され、対応する取付部を上記筒状部の軸方向に貫通する複数の取付孔とを有し、
上記埋設体は、上記複数の取付孔をそれぞれ挿通する複数の取付部材によって上記ハウジングに同軸的に取り付けられていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 請求項1において、前記埋設体が裏返しで取り付けられることを防止するために、少なくとも1つの取付部の仕様を残りの取付部の仕様とは異ならせてあることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
- 請求項2において、前記筒状部の周方向に関する取付孔の周方向間隔が、不均一とされていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、各取付部の少なくとも一部は、上記筒状部の外周部に入り込んで、上記筒状部の外周面よりも筒状部の中心側に位置していることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009094139A JP2010241343A (ja) | 2009-04-08 | 2009-04-08 | 電動パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009094139A JP2010241343A (ja) | 2009-04-08 | 2009-04-08 | 電動パワーステアリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010241343A true JP2010241343A (ja) | 2010-10-28 |
Family
ID=43094870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009094139A Pending JP2010241343A (ja) | 2009-04-08 | 2009-04-08 | 電動パワーステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010241343A (ja) |
-
2009
- 2009-04-08 JP JP2009094139A patent/JP2010241343A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5978079B2 (ja) | トルクセンサ | |
JP4955737B2 (ja) | 操舵制御装置 | |
JP6327456B2 (ja) | トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置 | |
US8047325B2 (en) | Motor vehicle steering system | |
JP2007269281A (ja) | ステアリング装置 | |
JP6946917B2 (ja) | センサ装置 | |
JP5282938B2 (ja) | 伝達比可変機構およびこれを備える車両用操舵装置 | |
KR101243535B1 (ko) | 조향용 복합 센싱 장치 | |
WO2013146425A1 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP2008241411A (ja) | 舵角検出装置 | |
JP5229543B2 (ja) | 車両用操舵装置 | |
JP2009192248A (ja) | トルク検出装置 | |
JP5469937B2 (ja) | 相対角度検出装置及びパワーステアリング装置 | |
JP2008241564A (ja) | 舵角検出装置及びステアリング装置 | |
JP5218830B2 (ja) | 車両用操舵装置 | |
JP5365833B2 (ja) | 車両用操舵装置 | |
JP5224109B2 (ja) | 車両用操舵装置 | |
JP5397672B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP2010241343A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP2019120671A (ja) | トルクセンサ | |
JP2018128387A (ja) | 電動パワーステアリング装置、及び車両 | |
JP2010060018A (ja) | 揺動型歯車装置、伝達比可変機構および車両用操舵装置 | |
JP2011073501A (ja) | 電動パワーステアリング装置の製造方法 | |
JP5720935B2 (ja) | トルク検出装置 | |
JP5333846B2 (ja) | 揺動型歯車装置、伝達比可変機構、および車両用操舵装置 |