JP2010052359A - 液体噴射記録装置及び液体噴射記録方法 - Google Patents

液体噴射記録装置及び液体噴射記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装置構成の簡略化を図った液体噴射記録装置及び液体噴射記録方法を提供すること。
【解決手段】液体5aを収容する液体収容体5と、液体収容体5に収容された液体5aの水面より低い位置に配置されて液体5aを噴射する噴射部17と、噴射部17と液体収容体5との間に介在されて噴射部17と液体収容体5とを連通して液体5aを流通させる管路6と、管路6の中間部で液体収容体5の近傍に介在されて管路6の内部を閉塞あるいは連通させる開閉弁7と、開閉弁7と噴射部17との間の管路6に介在されて一端から流入する液体5aの圧力変動を緩衝させる液体貯留部26と、液体貯留部26と噴射部17との間の管路6に介在されて管路6の内部を流通する液体5aの圧力を測定する圧力センサ22と、圧力センサ22と開閉弁7とのそれぞれに電気的に接続されて圧力センサ22によって測定された圧力値に基づいて開閉弁7を開閉制御する制御部11とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体噴射記録装置及び液体噴射記録方法に関する。
従来から、被記録媒体に液体を噴射するものには複数の噴射口から被記録媒体に向かって液滴を噴射する液体噴射記録装置が知られている。液体噴射記録装置には、例えば一滴あたり数〜数十ピコリットル程度の液滴を被記録媒体に噴射する液体噴射ヘッドを搭載したものが知られている。このような微小な液滴を噴射する液体噴射ヘッドは、良好な液体噴射を実現するために噴射口内の液体を噴射に最適な状態になるように制御するようになっている。ここで、噴射に最適な状態とは噴射口内の液体の圧力が負圧になり噴射口内部でメニスカスが形成されているようになっていることである。このような圧力調整を行うために、液体収容体から液体噴射ヘッドまでの液体の流路にポンプや大気弁を備えて圧力調整を図った装置が知られている
ここで、特許文献1には、液体噴射ヘッドにおける噴射口内の液体を減圧させるためのポンプと、液体噴射ヘッドにおける噴射口内の液体を加圧させるための大気連通弁と、液体噴射ヘッドにおける噴射口内の液体の圧力を測定する圧力センサと、圧力センサによる測定値に基づいてポンプと大気連通弁を動作させる制御部とを備えるインクジェットプリンタが記載されている。このインクジェットプリンタ(液体噴射記録装置)によれば、液体を貯留するサブタンク(液体収容体)から液体噴射ヘッドまでの液体流路に配置されたポンプと大気連通弁とによって噴射口内へ供給される液体の圧力が増減されるようになっている。
特開2005−34999号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェットプリンタでは、噴射口内の前記液体の圧力を増減させるためのポンプと大気連通弁との両方が必要とされるため、装置構成が複雑化するという問題があった。
また、近年のインクジェットプリンタにおいては、ポスターや看板の表面を印刷する際に、広大な印刷範囲を印刷することができる大型印刷装置が用いられることが多く、特定の分野において装置が大型化する傾向にある。このような大型印刷装置においては、小型の印刷装置と比較して、噴射する液体を貯蔵した液体収容体から液体噴射ヘッドまでの距離が遠くなり、液体噴射ヘッドへ液体を供給する流路の流路長が長くなる。そのため大型の装置においては、液体にかかる流路圧力損失が増大し、液体噴射環境に適している圧力を保持した液体が液体噴射ヘッドへ供給されることを妨げてしまう可能性がある。そのため、液体噴射ヘッドにおける液体の圧力値を正確に設定するには、液体噴射ヘッドにおける圧力値を精度良く測定し、適正な圧力を保持した液体を供給することが必要である。
また、液体噴射ヘッドを具備するキャリッジが印刷範囲を走査する場合、液体収容体と液体噴射ヘッドを連通する流路が、キャリッジの移動に伴って変位を繰り返すため、流路内に存在する液体に圧力負荷がかかる。その場合、流路の下流に位置する液体噴射ヘッドにおいては、圧力負荷の影響を受けた液体が供給されることになり、液体を噴射する環境に適した圧力を保持することが困難になる。通常、このような液体にかかる圧力負荷は、圧力緩衝装置(液体貯留部)によって低減されるが、依然として、流路長の増大による圧力損失の影響が液体に与えられ、適切な印刷環境の実現を妨げてしまう。
さらに、上述のような印刷範囲の増大に伴って、液体噴射ヘッドを具備したキャリッジの走査範囲も増大するので、圧力緩衝装置の圧力負荷を低減する能力を超えた液体が液体噴射ヘッドへ供給される可能性があり、装置の大型化による印刷環境の悪化が見込まれる。
以上のとおり、印刷装置における高等な印刷環境を整えるためには、液体噴射ヘッドにおける液体の圧力を正確に測定し把握することが急務である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は装置構成の簡略化を図った液体噴射記録装置及び液体噴射記録方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の液体噴射記録装置は、液体を収容する液体収容体と、前記液体収容体に収容された前記液体の水面より低い位置に配置されて前記液体を噴射する複数の噴射口を有する噴射部と、該噴射部と前記液体収容体との間に介在されて前記噴射部と前記液体収容体とを連通して前記液体を流通させる管路と、前記管路上に介在されているとともに架台に固定されている開閉弁と、該開閉弁と前記噴射部との間の前記管路に介在されて一端から流入する前記液体の圧力変動を緩衝させる液体貯留部と、該液体貯留部と前記噴射部との間の前記管路に介在されて前記管路の内部を流通する前記液体の圧力を測定する圧力測定手段と、該圧力測定手段と前記開閉弁とのそれぞれに電気的に接続されて前記圧力測定手段によって測定された圧力値に基づいて前記開閉弁を開閉制御する制御部とを備えることを特徴としている。
この発明によれば、前記圧力測定手段は前記液体貯留部によって圧力変動が緩衝された後の前記液体の圧力を測定して前記圧力値を前記制御部へ送信する。前記制御部は前記開閉弁を駆動して前記管路を開閉制御して前記液体の流通を制御する。前記開閉弁によって前記管路の内部が連通している際は、前記液体収容体の内部の前記液体は重力によって前記管路の内部を流通して前記液体貯留部と前記分岐管を介して前記噴射部へと供給される。一方、前記開閉弁によって前記管路の内部が閉塞された際には、前記液体収容体から前記液体貯留部への前記液体の流通が遮断され、前記噴射部から前記液体が噴射されるのに伴って前記開閉弁から前記噴射部までの前記液体の量が減少して前記液体の圧力が減少する。その結果、前記分岐部における前記液体の圧力を最適に維持される。また、前記開閉弁が前記液体貯留部よりも前記液体収容体側に配置されていることで、前記開閉弁が駆動する際に生じる圧力変動が前記液体貯留部によって緩衝されるため、前記噴射部における圧力変動が低減される。
本発明の液体噴射記録装置は、前記液体貯留部と前記噴射部とを接続する管路に前記圧力測定手段が直接介在されていることを特徴とする液体噴射記録装置。
この発明によれば、前記噴射部から前記圧力測定手段までの前記液体の流路長が短くなるため、前記噴射部において前記液体の圧力変動が生じてから前記圧力測定手段によって前記液体の圧力変動が測定されるまでのタイムラグが低減されて前記噴射部における前記液体の圧力が精度よく測定されると共に、圧力測定手段を搭載することによって占有される空間を小さくすることができる。
本発明の液体噴射記録装置は、前記液体貯留部と前記噴射部とを接続する管路から分岐された圧力伝達管路に前記圧力測定手段が接続されていることを特徴としている。
この発明によれば、前記液体貯留部と前記噴射部とを接続する管路の長さは圧力伝達管路が接続可能な長さであればよく、前記液体貯留部と前記噴射部とを近接して配置可能であると共に、圧力測定手段の配置の自由度が高まる。
本発明の液体噴射記録装置は、前記圧力伝達管路は可撓性を有しかつガスバリア性を持つチューブで構成されることを特徴としている。
この発明によれば、前記圧力伝達管路の内部へ気体が侵入することによる前記液体の増粘あるいは固化や、揮発性溶剤が配合された前記液体から揮発性溶剤が蒸発して前記圧力伝達管路の内部から外部へ洩出することによる前記液体の増粘あるいは固化が抑制される。このため、前記液体による前記圧力伝達管路の狭窄が抑制される。さらに、増粘あるいは固化した前記液体が前記圧力測定手段に付着することによって生じる前記圧力測定手段の測定精度の低下が抑制される。
本発明の液体噴射記録装置は、前記圧力伝達管路が金属材料によって作られていることを特徴としている。
この発明によれば、金属材料が用いられることによって樹脂製の管状部材と比較して経年劣化によるひび割れ等の影響が軽減され、流体あるいは光等が前記圧力伝達管路の内部へ前記圧力伝達管路の管壁を介して侵入するのが抑制されて前記液体の増粘あるいは固化等の劣化が抑制される。
本発明の液体噴射記録装置は、前記圧力伝達管路は特定の波長を有する光の透過を抑制する可撓部材からなることを特徴としている。
この発明によれば、前記特定の波長を有する光の前記圧力伝達管路の管壁を介した透過が抑制されるため、前記特定の波長の光によって硬化する特性を有する液体の前記圧力伝達管路の内部での増粘あるいは固化が抑制される。
本発明の液体噴射記録装置は、前記圧力伝達管路は前記管路に対して脱着可能であることを特徴としている。
この発明によれば、前記圧力伝達管路を前記管路から取り外すことで前記圧力伝達管路の内部の洗浄や、前記圧力伝達管路及び前記圧力測定手段の交換等ができる。
本発明の液体噴射記録装置は、前記噴射部を前記液体が噴射される被記録媒体から所定の距離だけ離間させて支持して前記被記録媒体上を往復移動可能なキャリッジを備え、該キャリッジに前記液体貯留部が固定支持されていることを特徴としている。
この発明によれば、前記圧力測定手段を接続するための前記分岐管を持たない液体噴射ヘッドに対しても、前記キャリッジに配置された前記液体貯留部によって緩衝された前記液体の圧力が測定される。
本発明の液体噴射記録装置は、前記圧力測定手段から前記噴射部までの前記管路の長さが50mm〜600mmの範囲にあることを特徴としている。
この発明によれば、前記圧力測定手段から前記噴射部までの前記管路の長さが50mmよりも短い場合は前記圧力測定手段の配置の自由度が低く前記噴射部から離間させて前記キャリッジに前記液体貯留部を配置するのは困難であるのに対して、前記圧力測定手段から前記噴射部までの前記管路の長さが50mmよりも長いので前記液体貯留部を前記噴射部から離間させて前記キャリッジ上に配置可能である。
また、前記圧力測定手段から前記噴射部までの前記管路の長さが600mmよりも長いと、前記液体の圧力変動の前記管路による吸収量が大きいため前記噴射部における圧力変動と前記圧力測定手段において測定された圧力値との間に乖離が生じるため正確な圧力測定が困難になるのに対して、前記圧力測定手段から前記噴射部までの前記管路の長さが600mmよりも短いので、前記圧力変動が前記液体の噴射精度に与える影響が少ない。これにより前記圧力測定手段によって前記液体噴射ヘッドが適切に液体を噴射するのに十分な精度で前記液体の圧力が測定される
本発明の液体噴射記録装置は、前記圧力測定手段は、前記噴射部の噴射口の高さよりも+10mm〜+300mmの範囲内で上方に配置されていることを特徴としている。
この発明によれば、前記圧力測定手段が前記噴射部の噴射口の高さから+10mm以内に配置されていると前記圧力測定手段によって前記噴射部の配置位置が制限されてしまう。これに対して、前記圧力測定手段が前記噴射部の噴射口の高さから+10mm以上上方に配置されているため、前記噴射部と前記圧力測定手段とが干渉しない。
また、前記圧力測定手段の位置と前記噴射部の噴射口の位置とが高さ方向で+300mmよりも高い位置に配置されていると前記圧力測定手段によって測定された圧力値と前記噴射部における圧力値との乖離が大きいため精度よく圧力測定を行うことが困難である。これに対して、前記圧力測定手段の位置と前記噴射部の噴射口の位置とが高さ方向で+300mmよりも近接して配置されているため、前記圧力測定手段によって測定される前記液体の圧力と前記噴射口における前記液体の圧力との差を低減することができる。その結果、前記液体の圧力を調整するために要求される精度の範囲内に収まる。
本発明の液体噴射記録装置は、前記液体貯留部は可撓性の薄膜状部材によって形成された液体貯留室を備え、前記薄膜状部材は前記液体貯留部の外部から前記薄膜状部材を介した気体の侵入あるいは洩出を抑制していることを特徴としている。
この発明によれば、前記液体貯留部は、前記管路から伝播する圧力変動を前記薄膜状部材によって吸収する。さらに前記薄膜状部材は前記気体の侵入による前記液体の増粘あるいは固化と、前記噴射部から噴射される前記液体への気泡の混入を抑制している。
本発明の液体噴射記録装置は、前記噴射部へ供給される前記液体の圧力値が20kPa〜60kPaの範囲にあることを特徴としている。
この発明によれば、前記水圧が20kPa以下の場合には前記噴射口の全てに前記液体を送液するのに十分な圧力をかけることが困難である。また、前記水圧が60kPa以上の場合には前記噴射部に供給される液体の流入速度が速すぎて適切な制御が困難である。ここで、前記水圧を20kPa〜60kPaの範囲に調整することで、前記液体収容体内の前記液体の残量が変動することを許容しつつ、前記開閉弁の開閉によって前記液体収容体から前記噴射部への前記液体の良好な充填をすることができる。
本発明の液体噴射記録方法は、請求項1〜12のいずれか一項に記載の液体噴射記録装置を用いた液体噴射記録方法であって、前記圧力測定手段が示す圧力値を監視して前記液体の圧力を測定する工程と、前記液体の圧力があらかじめ設定された上限圧力と下限圧力との間にあるか否かを判定する工程と、前記液体の圧力が前記上限圧力と前記下限圧力の間にある際には前記開閉弁によって前記管路を閉塞させ、前記液体の圧力が前記下限圧力よりも低い際には前記開閉弁によって前記管路を連通させ、前記液体の圧力が前記上限圧力よりも高い際には前記液体を前記噴射部から噴射させて排出させる工程とを備えることを特徴としている。
この発明によれば、まず、前記圧力測定手段によって前記液体貯留部よりも前記噴射部側の前記液体の圧力が測定される。すると、前記制御部によって、前記液体の圧力値が前記上限圧力値と下限圧力値との間にあるかどうかが判断される。ここで、前記圧力値が上限圧力値と下限圧力値の間にある際には、前記制御部は前記開閉弁が前記管路の内部を連通させている場合には前記開閉弁を駆動して前記管路を閉塞する。一方、前記液体の圧力値が前記下限圧力値よりも低い際には前記開閉弁を駆動して前記管路の内部を連通させる。また、前記液体の圧力値が前記上限圧力値よりも高い際には前記開閉弁が前記管路の内部を連通させている場合閉塞して前記噴射部から前記液体を排出させて前記噴射部の内部へ供給される前記液体の圧力を減少させる。その結果、前記噴射部における前記液体の圧力は適切に調整されて前記噴射部から前記液体が高精度に噴射される。
本発明の圧力制御方法は、前記噴射口における圧力値と前記圧力測定手段において測定した圧力値の差圧に対して、前記制御部において補正制御を施す補正制御工程を有することを特徴としている。
この発明によれば、前記補正制御工程で前記圧力測定手段よって測定された前記液体の圧力値を前記噴射口における前記液体の圧力へと補正して出力することによって、前記圧力測定手段で測定される圧力値に基づいて前記噴射口における圧力値を調整することができる。
本発明の圧力制御方法は、前記上限圧力値と前記下限圧力値は、前記噴射口における前記液体の圧力値を対象として設定されていることを特徴としている。
この発明によれば、前記噴射口における前記液体の圧力値が上限圧力値と下限圧力値の間になるように制御されるため、前記圧力測定手段が前記液体の圧力を測定する位置によらず、前記液体の圧力が前記噴射口から前記液体が良好に噴射されるように調整される。
本発明の液体噴射記録方法は、前記上限圧力値が+0.5kPaであり、前記下限圧力値が−2.0kPaであることを特徴としている。
この発明によれば、前記上限圧力が+0.5kPa以上の場合は前記液体が前記噴射部の噴射口から洩出するために前記液体を液滴として噴射することが困難になり、一方前記下限圧力が−2.0kPa以下の場合には前記液体が前記噴射部の噴射口に十分に供給されない。前記液体の圧力が+0.5kPa〜−2.0kPaの範囲にあるように制御されることによって、前記噴射部の噴射口の内部には前記液体によるメニスカス面が形成され、前記噴射部によって前記液体が液滴となって前記被記録媒体へ噴射されることが可能である。さらに前記液体の圧力を+0.5kPaから−2.0kPaの間になるように幅を持たせて制御することで、前記制御部による加圧制御あるいは減圧制御が頻繁に反転して生じる前記開閉弁の過剰な開閉駆動が抑制される。
本発明の液体噴射記録方法は、前記上限圧力値が−0.5kPaであり、前記下限圧力値が−1.0kPaであることを特徴としている。
この発明によれば、前記上限圧力値及び前記下限圧力値が共に負圧であって特に前記液体の圧力が−0.5kPa〜−1.0kPaの範囲となるように調整されるため、前記噴射口の内部には前記液体によるメニスカス面が良好に形成されて前記液体を液滴として良好に噴射可能である。
本発明に係る液体噴射記録装置及び液体噴射記録方法によれば、前記液体収容体から前記噴射部へ供給される前記液体の圧力を前記開閉弁の開閉動作のみによって調節することで、装置構成を簡略化することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態の液体噴射記録装置について図1〜図3を参照して説明する。図1は、本実施形態の液体噴射記録装置の構成を示す構成図である。また、図2は、液体収容体から噴射部までの液体の流路の構成を示す説明図である。また、図3は本発明の構成による液体圧力制御の動作を説明するための説明図である。
図1及び図2に示すように、液体噴射記録装置1は、用紙等の被記録媒体Pに液体5aを噴射する液体噴射機構2と、液体噴射機構2に液体5aを供給する液体供給機構3と、被記録媒体Pを液体噴射機構2の下面で図中X方向に搬送する搬送機構27と、前記各機構と電気的に接続された制御部11とを架台4の内部に備える。液体供給機構3は、液体5aを貯留する液体収容体5と、液体収容体5の一部に一端が接続された可撓性の管状の管路6と、管路6の中間部に係合されて制御部11に電気的に接続されて管路6の内部を閉塞あるいは連通させる開閉弁7とを備える。また、開閉弁7は架台4に固定されている。
また、液体噴射機構2は、被記録媒体Pの上側に移動可能に配置されたキャリッジ12と、キャリッジ12に固定されて被記録媒体P側へ液体5aを噴射するための液体噴射ヘッド13とを備える。キャリッジ12はキャリッジ12を被記録媒体P上で図中Y方向に往復移動させる移動機構14に保持されている。
また、液体噴射ヘッド13は、管路6の他端に一端が接続されて液体5aの圧力変動を緩衝する液体貯留ユニット15と、液体5aを微小な液滴にして噴射する複数の噴射口が配置された噴射口面16を有する噴射部17と、液体貯留ユニット15と噴射部17とを近接させて固定する第一支持部18と、液体貯留ユニット15と噴射部17との間の一部に形成された分岐部19と、分岐部19に一端が接続された可撓性の管状部材からなる圧力伝達管路20と、圧力伝達管路20の他端に接続されてキャリッジ12に固定された圧力センサ22とを備える。
噴射部17は、噴射口面16が液体収容体5よりも下方になるように配置されており、液体収容体5の内部の液体5aの水頭値X1と噴射部17の内部の液体5aの水頭値X2の水頭差hを利用して、液体5aは噴射部17へ供給される。また、本実施形態では、噴射部17へ供給される液体5aの圧力値が噴射部17における測定値で20kPa〜60kPaになるように水頭値X1、X2及び水頭差hは調整されている。
圧力伝達管路20は気体の透過を抑制する素材からなる。また、圧力センサ22は制御部11へ電気的に接続されている。また、液体貯留ユニット15は、管路6と分岐部19にそれぞれ接続される連通部23、24を有する液体貯留ケース25と、液体貯留ケース25の内部に格納されて連通部23、24に接続された略袋型の液体貯留部26とを備える。
液体貯留ケース25には凹部が形成されており、該凹部の周縁部となる液体貯留ケースのフレーム部分に、気体の透過を抑制する薄膜状の素材を熱溶着などの方法を用いて接着することによって、液体を貯留する液体貯留室26aを構成することで、上述の液体貯留部26が形成されている。また液体貯留部26内の液体貯留室26aは、連通部23、24を介して、液体管路6及び分岐部19にそれぞれ連通している。このような液体貯留ユニット15を持つことによって、キャリッジの移動に伴う圧力の変動を吸収することができる。液体貯留部26の内部空間は、管路6側から流入する液体5aの圧力変動に応じて弾性変形することによって前記液体の圧力変動を緩衝して分岐部19側に流出させるようになっている。
制御部11は、圧力センサ22の動作を監視して最適な圧力であるかどうかを判定する判定部11aと、開閉弁7を駆動させる駆動部11bとを備える。判定部11aには液体5aを噴射するために最適な圧力の上限と下限(本実施形態において噴射口面16における圧力値の上限は−0.5kPaで下限は−1.0kPa)が設定されており、圧力センサ22で測定された噴射口面16における圧力と設定された圧力を比較して駆動部11bへ駆動信号を送信するようになっている。
駆動部11bは開閉弁7を管路6の閉塞あるいは連通のいずれかの状態となるように駆動させるもので、閉塞状態では管路6の内部にある液体5aの流通は遮断されており、連通状態では管路6の内部の液体5aは管路6の内部を自由に流通するようになっている。
以上に説明する構成の、本実施形態の液体噴射記録装置1の動作について図1から図3を参照しながら説明する。
まず、操作者は搬送機構27に被記録媒体Pを供給し、液体噴射ヘッド13の下方に被記録媒体Pを位置させる。引き続いて噴射部17から被記録媒体Pに向かって液体5aが噴射されるとともに、移動機構14によってキャリッジ12が被記録媒体P上を往復移動され、さらに搬送機構27によって被記録媒体Pが一定の間隔をもってキャリッジ12の往復方向と直交する方向へ移動される。これにより被記録媒体Pの一面に液体5aが噴射される。この時、開閉弁7によって管路6は閉じられている。そのため、液体5aの噴射に伴って開閉弁7から噴射部17までの管路6の内部の液体5aの圧力が低下する。(図4に示す管路閉塞工程A1)
液体噴射ヘッド13の内部の液体5aの噴射口面16における圧力は分岐部19に接続された圧力伝達管路20を通じて圧力センサ22によって測定されて判定部11aへ信号の形で送信されている。本実施形態では最適な値は一定の幅を持って設定される(本実施形態では噴射口面16における圧力値は−0.5kPa〜−1.0kPaの範囲)。判定部11aによって圧力センサ22で測定された噴射口面16における圧力の値が−1.0kPaよりも低下したことが判定されると、駆動部11bが作動されて駆動部11bは開閉弁7を駆動して管路6の内部を連通させる。
すると、相対的に上方にある液体収容体5から相対的に下方にある噴射部17に向かって管路6の内部を液体5aが流通する。判定部11aでは継続的に圧力センサ22が示す噴射口面16における圧力値が監視され、圧力センサ22が示す噴射口面16における圧力値が−1.0kPaに達したことが判定されたときに駆動部11bによって開閉弁7が駆動されて管路6の内部が閉塞される。このようにして液体5aの圧力が最適な範囲内に収まるように加圧制御される。(図4に示す加圧工程A2)
また、キャリッジ12の移動による圧力変動等によって圧力センサ22で測定された噴射口面16における圧力が下限値である−1.0kPaを下回っていることが判定された際にも、同様な制御によって液体5aの噴射口面16における圧力値が−1.0kPaに回復するように加圧制御される。(図4に示す加圧工程A3)
これに対して、圧力センサ22で測定された噴射口面16における圧力が上限値である−0.5kPaを越えていることが判定された際には、移動機構14によってキャリッジ12がサービスステーション28aまで搬送される。サービスステーション28aは噴射部17の噴射口面16から洩出した液体5aを廃液収容体28に貯留させるようになっている。ここで噴射部17の噴射口面16から液体が噴射されて、開閉弁7から噴射部17までの液体5aの圧力が減少する。
判定部11aによって圧力センサ22が示す噴射口面16における圧力値が−0.5kPaよりも低下したことが判定されたときに、液体5aの噴射が停止される。その後、移動機構14によってキャリッジが再び被記録媒体上へ搬送されて被記録媒体Pへの液体5aの噴射が再開される。(図4に示す減圧工程A4)
以下では、液体噴射ヘッド13に液体5aを充填する際の充填動作について説明する。初めて液体噴射記録装置1を使用する際や液体収容体5を交換した際には管路6に多量の気体が混入しているため、管路6に液体5aを充填する工程がなされる。移動機構14はキャリッジ12をサービスステーション28aまで搬送する。続いて、駆動部11bによって開閉弁7が駆動されて管路6の内部が連通される。これによって液体5aが液体収容体5から噴射部17まで重力によって流通する。
本実施形態では噴射部17にかかる液体5aの圧力が20kPa〜60kPaとなるような位置関係で噴射部17と液体収容体5が配置されているため、液体5aは液体収容体5から噴射部17の各噴射口までの内部空間に適切に充填され、噴射口面16から洩出する。
続いて、判定部11aによって圧力センサ22が示す圧力値が監視され、分岐部19における液体5aの圧力が最適な値にあるかどうかが判定される。圧力センサ22が示す圧力値が最適な範囲以外であった際には、判定部11aにおいて圧力センサ22が示す圧力値と最適な範囲とを比較した結果に基づいて、噴射部17から液体5aが排出されるか、あるいは駆動部11bによって開閉弁7が開駆動されて液体収容体5から液体5aが噴射部17側へ供給される。圧力センサ22が示す圧力値が最適な範囲内にあることが判定されたときに、噴射部17による液体5aの排出が停止されるか、あるいは開閉弁7が駆動されて管路6の内部を閉塞して液体5aの流通を遮断する。これにより液体5aの圧力が最適な範囲内で維持される。その後、液体噴射記録工程が開始可能となる。
以上説明したように、本実施形態の液体噴射記録装置1によれば、液体貯留ユニット15で緩衝された液体5aの圧力は液体貯留ユニット15から噴射部17の間に配置された圧力伝達管路20を介して接続された圧力センサ22で測定されて制御部11へ送信され、圧力が不足あるいは過剰であった際には制御部11において圧力センサ22で測定された値に対応して開閉弁7が駆動されて最適な圧力の範囲になるように管路6の内部の液体5aが送液されるようになっている。
このような構成を持つことによって、本実施形態の液体噴射装置では、例え流路長が長尺になり、流路における圧力損失が増大したとしても、噴射口面16における液体5aの圧力値を測定することができるため、適正な圧力を保持した液体5aを供給することができる。
さらに、液体貯留ユニット15を備えているため、キャリッジ12の移動に伴う液体5aの圧力変動を低減することが可能である。また上述のとおり、液体貯留ユニット15から噴射口面16の間に存在する液体5aの圧力を測定することによって、液体貯留ユニット15で圧力変動を低減された液体についての測定を実施することができる。これによって、流路の長尺化による圧力損失の影響や、キャリッジの移動に伴う圧力変動の影響が残存していたとしても、噴射口面16における液体5aの圧力を測定することができるため、適正な印刷環境を整えることができる。
また、本実施形態における開閉弁7は、架台4に固定されている構成とした。これによって、装置の駆動効率を向上し、低エネルギーによる液体吐出を実行することができる。
つまり、本実施形態では開閉弁7を架台4所謂装置側に固定するため、被記録媒体P上を走査されるキャリッジ12を軽量にて形成することができる。一般的に弁体を電気的に制御する電磁弁などは、走査されるキャリッジに積載するには重量が大きいことが考えられる。そのため、本実施形態では架台4に開閉弁7を配置し、キャリッジ12の駆動動作を軽快な環境で実現することができる。
また、本実施形態の構成による液体5aの圧力制御方法は、管路6の内部を開閉弁7で閉塞あるいは連通することによってなされる。このため従来のように液体収容体5に気体を導入させて液体5aの圧力を制御する技術と比較して液体5aが気体に暴露されることによる液体5aの劣化が抑制され、良好な液体噴射を図ることができる。
また、本実施形態の圧力伝達管路20は気体の透過を抑制する素材であるため、分岐部19から圧力伝達管路20内に流入する液体5aに管壁を介して外気が侵入することが抑制される。これにより液体5aの増粘、固化、あるいは変性(以下合わせて劣化と称する)が抑制されて劣化した液体5aが圧力センサ22の圧力検知部21へ付着したり、噴射部17までの液体5aの流路の一部あるいは全部を閉塞して液体噴射の精度を低下したりするのを抑制している。
また、圧力伝達管路20は分岐部19において脱着可能であるが、これによって液体収容体5から噴射部17までの液体5aの流路を洗浄したときに、洗浄液を出入りさせにくい圧力伝達管路20を個別に洗浄することが可能になっている。
また、圧力伝達管路20は液体貯留ユニット15より噴射部17側の液体5aの流路の一部に形成された分岐部19に接続されている。液体貯留ユニット15は液体収容体5側の管路6に生じる圧力変動を液体貯留部26で吸収して圧力変動の変動幅を減衰させるものである。このため、分岐部19にはこの減衰された変動幅の圧力が伝達されて圧力伝達管路20を介して圧力センサ22で測定される。また、分岐部19から噴射部17までの液体5aの流路の距離が短く配置されているため、圧力センサ22で測定される圧力と噴射口面16に供給される液体5aの圧力との差を低減することができる。
また、本実施形態では最適な値は一定の幅を持って設定される(本実施形態では噴射口面16における圧力値は−0.5kPa〜−1.0kPaの範囲)。最適な圧力として単一の値が設定されている場合には、圧力センサ22で最適な値が示されてから制御部11によって値が監視されて開閉弁7が駆動されて管路が閉塞されるまでの微小なタイムラグの間に液体5aが噴射部17側に加圧されて最適な値を逆側に逸脱した際に、これら微小な圧力変動を減じるための頻繁な制御が発生することがある。本実施形態では分岐部19の内部の液体5aの圧力が上限圧力値である−0.5kPaを越えた際に液体5aを排出して減圧制御する減圧工程A4を備えるが、本発明では最適な値に幅を持たせ、最適な値の範囲内における微小な圧力変動時には開閉弁7によって管路6を閉塞させる機構を採用しているため、減圧工程A4が行われる頻度の抑制が図られ、これにより液体5aの無駄な消費が抑制されている。
以下では、開閉弁7の開閉制御の変形例として、分岐部19と噴射口面16とのそれぞれの配置位置の高低差によって生じる圧力センサ22の圧力検知部21において測定される圧力値と噴射口面16にかかる圧力との差を補正する補正制御について詳述する。
分岐部19と噴射口面16の位置には微小なりとも高低差があるので、両部における圧力値に差異が生じる可能性がある。この問題を解決するために、本変形例では、制御部11は、噴射口面16における圧力値が適正な圧力値となるように圧力検知部21で測定した圧力値を補正する補正制御(補正制御工程A5)を備える。
補正制御(補正制御工程A5)は、制御部11の判定部11aに圧力センサ22によって測定される圧力と噴射口面16に生じる圧力との対応が設定された図示しない補正テーブルが設けられてなる。判定部11aは前記補正テーブルを参照して圧力センサ22によって測定された圧力値を噴射口面16における圧力値へ変換することで噴射口面16における圧力値が最適な範囲内にあるか否かを判定するようになっている。
駆動部11bは、判定部11aによる変換後の圧力値に基づく判定に対応した駆動信号を開閉弁7へ送信することで開閉弁7を開閉駆動するようになっている。
なお、本変形例では、液体噴射ヘッド13の構成に基づいて予め補正値を測定し、最初からその補正値を判定部11aにおいて使用するように設定してもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の液体噴射記録装置について図4を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、上述した第1実施形態と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
図4は本発明の第2実施形態の液体噴射記録装置における液体の流路の構成を説明するための説明図である。
本実施形態の液体噴射ヘッド30の液体貯留ユニット31は分岐管を備えない従来の液体貯留部である。一方、キャリッジ12の一部は第二支持部32になっており、圧力センサ22を備える液体貯留ユニット33が固定されている。本実施形態では液体貯留ケース34に分岐管35が形成されて圧力センサ22が接続されている点で第1実施形態と異なっているが、分岐管35は液体貯留ユニット33の液体貯留部36よりも噴射部17側に開口しているため、圧力センサ22には液体貯留ユニット33によって減衰された圧力が伝達される。
また、液体貯留ユニット33は開閉弁7と液体貯留ユニット31との中間部の管路6の一部に介装されている。ここで、液体貯留ユニット33から噴射部17までの液体5aの流路の長さは、液体供給流路として本実施形態での最適値である50mmから600mmの範囲内になるように調整されている。
第2実施形態では、液体貯留ユニット31から噴射部17までの間の液体5aの流路に圧力センサ22を備えることができない液体噴射ヘッド30に対して、開閉弁7と噴射部17との間の管路6のキャリッジ12側に新たな液体貯留ユニット33を配置して、さらに液体貯留ユニット33から噴射部17までの間の液体5aの流路に圧力センサ22を配置することで、第1実施形態と同様に液体貯留ユニット33によって圧力が緩衝された後の液体5aの圧力を測定することを可能にするものである。第2実施形態においても第1実施形態と同様に、制御部11によって圧力センサ22で測定された圧力値が監視されて、その値が下限圧力値と上限圧力値との間を逸脱していた際には開閉弁7の開閉あるいは噴射部17からの液体5aの噴射によって液体5aが加圧あるいは減圧されて液体噴射ヘッド30に供給される液体5aの圧力が調整される。
また、圧力センサ22での測定位置が液体貯留ユニット33の位置であるため、第1実施形態と比較して噴射口面16から遠隔地で液体5aの圧力を測定するようになっている。この場合、噴射口面16における液体5aの圧力値と液体貯留ユニット33における液体5aの測定値には、測定差が生じる可能性がある。このような場合にも、第1実施形態と同様に圧力センサ22によって測定された圧力値を補正することによって噴射口面16における液体5aの圧力を最適な範囲に維持することができる。
さらに、第2実施形態では液体貯留ユニット33の液体貯留部36における圧力値を測定している点で第1実施形態と構成が異なっている。液体貯留部36では液体5aが貯留されており、流路や管路で測定する場合と比較して、液体貯留部36において測定する場合は、液体5aの変位量や圧力値の変動差が少ない。つまり、第2実施形態ではこのような構成を採用したことによって、圧力センサ22は液体5aが貯留される部位の圧力値を測定するので、測定した圧力値の変動や、圧力値にノイズが含まれる可能性を低減することができる。そのため、第2実施形態では、安定して液体5aの圧力値を測定することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、本発明の実施形態において、制御部11によって制御される圧力センサ22で測定する噴射口面16における圧力の目標値は−0.5kPa〜−1.0kPaが最適な値であるが、+0.5kPa〜−2.0kPaとして目標値を設定しても液体5aの噴射精度を満足することができる。この場合、目標値の幅を広げることで圧力調整のための開閉弁7の駆動頻度を減らすことができる。
また、本発明の実施形態において、液体を収容するものとして液体収容体5を採用したが、これに限らず、例えば相対的に大量の液体を収容するメインタンクと、メインタンクに管状部材を介して接続されてメインタンクの内部に収容された液体の一部を収容するサブタンクとを備えた液体供給機構を採用することもできる。
また、本発明の第1実施形態において、圧力センサ22は分岐部19から圧力伝達管路20を介して圧力値を測定しているが、圧力センサ22の圧力検知部21の近傍に、液体5aが貯留される圧力測定室を設けてもよい。このような構成を採用することによって、第1の実施形態においても、液体5aの圧力値の測定に関する安定性を高めることができる。
また、本発明の第1実施形態において、圧力伝達管路20は気体の侵入を抑制する管状の可撓部材からなる構成を採用したが、これに限らず、圧力伝達管路の内部に充填する液体5aの性質等に応じて異なる材質の部材を使用することも可能である。例えば、圧力伝達管路にステンレス等の金属製の管状部材を採用すると、圧力伝達管路の耐久性がより高くなり、経年劣化等によるひび割れによる圧力伝達管路の内部への気体の侵入が抑制される。また、遮光性の塗料で圧力伝達管路を被覆するか、あるいは遮光性の素材で圧力伝達管路を形成する構成を採用すると、圧力伝達管路の内部への光の透過が抑制される。このため、紫外線や可視光による硬化あるいは変性が抑制される。
また、本発明の第2実施形態において、液体貯留ユニット33に圧力センサ22が固定されている構成を採用したが、液体貯留ユニット33によって圧力変動が緩衝された後の液体5aの圧力が測定できる位置であればよく、例えば液体貯留ユニット33の流出部に分岐管35が形成されて分岐管35の一方に圧力センサ22が接続されていても良いし、あるいは液体貯留ユニット33から噴射部17までの液体5aの流路の一部に新たな分岐管が設けられて分岐管の一方に圧力センサ22が接続されていても良い。
また、本発明の第2実施形態において、液体噴射ヘッド30にはあらかじめ液体貯留ユニット31が搭載されている構成を採用したが、これに限らず、液体貯留ユニット31を搭載しない液体噴射ヘッドに対して本発明の液体貯留ユニット33及び圧力センサ22を第二支持部32に配置することも可能である。この場合にも液体貯留ユニット33による液体5aの圧力変動の緩衝と圧力センサ22による緩衝後の液体5aの圧力の測定を行うことができる。
本発明の液体噴射記録装置の構成を示す構成図である。 本発明の第1実施形態の液体収容体から噴射部までの液体の流路の構成を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態の液体圧力制御の動作を説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態の液体収容体から噴射部までの液体の流路の構成を説明するための説明図である。
符号の説明
1 液体噴射記録装置
5 液体収容体
5a 液体
6 管路
7 開閉弁
11 制御部
12 キャリッジ
13、30液体噴射ヘッド
14 移動機構
15、33 液体貯留ユニット
16 噴射口面
17 噴射部
20 圧力伝達管路
22 圧力センサ(圧力測定手段)
26、36 液体貯留部
26a、36a 液体貯留室
27 搬送機構
A1 管路閉塞工程
A2、A3 加圧工程
A4 減圧工程
A5 補正制御工程
P 被記録媒体
X1、X2 水頭値

Claims (17)

  1. 液体を収容する液体収容体と、
    前記液体収容体に収容された前記液体の水面より低い位置に配置されて前記液体を噴射する複数の噴射口を有する噴射部と、
    該噴射部と前記液体収容体との間に介在されて前記噴射部と前記液体収容体とを連通して前記液体を流通させる管路と、
    前記管路上に介在されているとともに架台に固定されている開閉弁と、
    該開閉弁と前記噴射部との間の前記管路に介在されて一端から流入する前記液体の圧力変動を緩衝させる液体貯留部と、
    該液体貯留部と前記噴射部との間の前記管路に介在されて前記管路の内部を流通する前記液体の圧力を測定する圧力測定手段と、
    該圧力測定手段と前記開閉弁とのそれぞれに電気的に接続されて前記圧力測定手段によって測定された圧力値に基づいて前記開閉弁を開閉制御する制御部とを備えることを特徴とする液体噴射記録装置。
  2. 前記液体貯留部と前記噴射部とを接続する管路に前記圧力測定手段が直接介在されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射記録装置。
  3. 前記液体貯留部と前記噴射部とを接続する管路から分岐された圧力伝達管路に前記圧力測定手段が接続されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射記録装置。
  4. 前記圧力伝達管路は可撓性を有しかつガスバリア性を持つチューブで構成されることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射記録装置。
  5. 前記圧力伝達管路が金属材料によって作られていることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射記録装置。
  6. 前記圧力伝達管路は特定の波長を有する光の透過を抑制する可撓部材からなることを特徴とする請求項3または4に記載の液体噴射記録装置。
  7. 前記圧力伝達管路は前記管路に対して脱着可能であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の液体噴射記録装置。
  8. 前記噴射部を前記液体が噴射される被記録媒体から所定の距離だけ離間させて支持して前記被記録媒体上を往復移動可能なキャリッジを備え、該キャリッジに前記液体貯留部が固定支持されていることを特徴とする請求項1〜7に記載の液体噴射記録装置。
  9. 前記圧力測定手段から前記噴射部までの前記管路の長さが50mm〜600mmの範囲にあることを特徴とする請求項8に記載の液体噴射記録装置。
  10. 前記圧力測定手段は、前記噴射部の噴射口の高さよりも+10mm〜+300mmの範囲内で上方に配置されていることを特徴とする請求項8または9に記載の液体噴射記録装置。
  11. 前記液体貯留部は可撓性の薄膜状部材によって形成された液体貯留室を備え、前記薄膜状部材は前記液体貯留部の外部から前記薄膜状部材を介した気体の侵入あるいは洩出を抑制していることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の液体噴射記録装置。
  12. 前記噴射部へ供給される前記液体の圧力値が20kPa〜60kPaの範囲にあることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の液体噴射記録装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の液体噴射記録装置を用いた液体噴射記録方法であって、前記圧力測定手段が示す圧力値を監視して前記液体の圧力を測定する工程と、前記液体の圧力があらかじめ設定された上限圧力と下限圧力との間にあるか否かを判定する工程と、前記液体の圧力が前記上限圧力と前記下限圧力の間にある際には前記開閉弁によって前記管路を閉塞させ、前記液体の圧力が前記下限圧力よりも低い際には前記開閉弁によって前記管路を連通させ、前記液体の圧力が前記上限圧力よりも高い際には前記液体を前記噴射部から噴射させて排出させる工程とを備えることを特徴とする液体噴射記録方法。
  14. 前記噴射口における圧力値と前記圧力測定手段において測定した圧力値の差圧に対して、前記制御部において補正制御を施す補正制御工程を有することを特徴とする請求項13に記載の圧力制御方法。
  15. 前記上限圧力値と前記下限圧力値は、前記噴射口における液体の圧力値を対象として設定されていることを特徴とする請求項13または14に記載の圧力制御方法。
  16. 前記上限圧力値が+0.5kPaであり、前記下限圧力値が−2.0kPaであることを特徴とする請求項15に記載の液体噴射記録方法。
  17. 前記上限圧力値が−0.5kPaであり、前記下限圧力値が−1.0kPaであることを特徴とする請求項15に記載の液体噴射記録方法。
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