JP2010051308A - 酵素液の製造方法及び糖の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、リグノセルロース系バイオマスを最大径が2mm以下となるように裁断してバイオマス粒子とする裁断工程S1と、該バイオマス粒子及び水を固形分率が0.1〜20質量%となるように混合して混合液とし、温度0〜50℃の条件下で連続的に粉砕し、混合液をスラリー状の炭素源とする粉砕工程S2と、炭素源、培養培地及び多糖分解酵素生産菌株を混合し、培養することにより、酵素液を得る酵素生産工程S3と、を備える酵素液の製造方法及びそれを用いた糖の製造方法である。
【選択図】図1
Description
かかるリグノセルロース系バイオマスは、多糖類であるセルロース及びヘミセルロースに、リグニンが絡まった構造となっている。
例えば、リグノセルロース系バイオマスを加圧熱水で処理し、機械的粉砕処理を経て、酵素で糖化処理する糖化方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
したがって、特許文献2記載の酵素では、リグノセルロース系バイオマスを完全に単糖類まで分解することは困難である。
そして、所定の固形分率で粉砕等することにより、意外にも、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
そして、かかる炭素源は、多糖分解酵素生産菌株に対して好適な栄養となる。このため、この炭素源に、多糖分解酵素生産菌株及び培養培地を加えて培養することにより、多糖類の分解性が高い酵素液が得られる。
したがって、上記酵素液の製造方法によれば、多糖類の分解性が高い酵素液を、容易に製造することができる。また、得られる酵素液は、多糖類から単糖類への加水分解に好適に用いられる。
特に、炭素源の結晶化度は15〜55%であることが好ましい。
これにより、バイオマス粒子は、セルロース分子鎖の最小集合単位であるミクロフィブリルにまで解かれることになる。
このため、得られる炭素源は、リグノセルロース系バイオマス独自の結晶性が確実に維持される。すなわち、表面や内部のセルロース分子は分子鎖配列・配向の乱れや化学的な変性をほとんど受けていない結晶性を有する炭素源が得られる。
この場合、かかる酵素液は、サイレージ様家畜飼料(家畜用飼料)として好適に用いられる。
このとき、上述した酵素液を用いているので、分解用リグノセルロース系バイオマスは、高収率で糖に分解される。
flocで培養したときに得られる粗酵素液を用いるよりも、分解用リグノセルロース系バイオマスと同一物質のリグノセルロース系バイオマスから上述の酵素の製造方法で得られる酵素液を用いたほうが、酵素量が少なくて済む。
また、同じリグノセルロース系バイオマスから糖まで一貫した生産体系を構築できる。
図1は、本発明に係る酵素液の製造方法の一実施形態を示すフローチャート図である。
図1に示すように、本実施形態に係る酵素液の製造方法は、リグノセルロース系バイオマスをバイオマス粒子とする裁断工程S1と、該バイオマス粒子及び水を混合して混合液とし、粉砕により炭素源とする粉砕工程S2と、炭素源、培養培地及び多糖分解酵素生産菌株を混合し、培養することにより、酵素液を得る酵素生産工程S3と、を備える。
ここで、湿式粉砕とは、液体の存在下、こなごなに打ち砕く処理をする方式を意味する。なお、液体を用いない乾式粉砕では顕著に粉砕物の結晶化度が低下する。
したがって、上記酵素液の製造方法によれば、多糖類の分解性が高い酵素液を、容易に製造できる。また、得られる酵素液は、多糖類から単糖類への加水分解に好適に用いられる。
(裁断工程)
裁断工程S1は、リグノセルロース系バイオマスを所定の粒子径となるように裁断してバイオマス粒子とする工程である。
ここで、リグノセルロース系バイオマスを裁断する方法としては、カッターミル、ハンマーミル、エクストルーダー等が挙げられる。
ここで、最大径とは、バイオマス粒子の任意の断面における最大の直径を意味する。
上記最大径が2mmを超えると、後述する粉砕工程において、十分な炭素源とならず、得られる酵素液も多糖類の分解性が不十分となる。なお、得られるバイオマス粒子の形状は特に限定されない。
粉砕工程S2は、得られたバイオマス粒子及び水を所定の固形分率となるように混合して混合液とし、所定の条件下で連続的に湿式粉砕し、混合液をスラリー状の炭素源とする工程である。
固形分率が0.1質量%未満であると、得られる酵素液の量が少なくなるので、多糖類の分解性が不十分となる傾向にあり、固形分率が20質量%を超えると、湿式粉砕が十分にできなくなる場合がある。
混合液が解繊物質を含むと、解繊物質がバイオマス粒子のセルロースのミクロフィブリルの間に進入してこれらの隙間を広げ、同時に組織を破壊し、セルロースミクロフィブリルに付着したヘミセルロース及びリグニンが剥がされ、バイオマス粒子は、セルロース分子鎖の最小集合単位であるミクロフィブリルにまで解かれることになる。
このため、得られる炭素源は、リグノセルロース系バイオマス独自の結晶性が維持される。すなわち、表面や内部のセルロース分子は分子鎖配列・配向の乱れや化学的な変性をほとんど受けていない結晶性を有する炭素源が得られる。なお、解繊物質が含まれる場合であっても、固形分率は、0.1〜20質量%であることが好ましい。
かかる上記イオン性液体としては、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−3(ヒドロキシメチル)ピリジニウムエチルスルファート、1−エチル−3−メチルピリジニウムエチルスルファート、1,3−ジメチルイミダゾリウムジメチルホスファート等が挙げられる。なお、これらは1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
そうすると、バイオマス粒子の組織や細胞壁表面に高分子化合物が付着して引きはがす作用がより働き、更に、高分子化合物がバイオマス粒子の組織の隙間に進入して、解繊が進行しやすくなるという利点がある。
また、粉砕の際のせん断力又は熱によりセルロース、ヘミセルロース又はリグニンの水酸基の一部が脂肪酸類とエステル化し、それにより組織間が広がるので、解繊が進行しやすくなるという利点がある。
また、アルカリイオンは水和構造を取っているため組織や細胞壁の間に進入してセルロースやヘミセルロースのネットワークを広げて相乗効果で解繊が進行しやすくなるという利点がある。
解繊物質の混合割合が0.01質量部未満であると、混合割合が上記範囲内にある場合と比較して、バイオマス粒子を十分に解繊されない傾向にあり、混合割合が200質量部を超えると、混合割合が上記範囲内にある場合と比較して、粉砕エネルギーの多くが解繊物質に吸収され、バイオマス粒子の解繊に使われる粉砕エネルギーの割合が少なくなり、解繊が効率良く進みにくくなる傾向がある。
ここで、粉砕の方法は、特に限定されず、せん断力をバイオマス粒子に印可できる方法であればよい。
例えば、ボールミル、ロッドミル、ハンマーミル、インペラーミル、高速ミキサ、ディスクミル(バッチ式又は連続式)、ミキサ、高圧ホモジナイザー、機械式ホモジナイザー又は超音波ホモジナイザー等が挙げられる。
この場合、比較的容易にバイオマス粒子を後述するスラリー状にすることができる。また、得られる炭素源のサイズのバラツキが小さくなる。
この場合、圧力やせん断力を印可することにより、セルロースミクロフィブリルが集合した太いリグノセルロース系バイオマスの束を、より細いリグノセルロース系バイオマスに解くことができ、且つ、連続的にこの処理ができるという利点がある。
この場合、より短時間で効率よくバイオマス粒子を粉砕できる。
2軸エクストルーダーは、スクリュー間の物質にせん断力や圧力を印可しながら押し出し、連続的に処理することができる。このため、解繊物質がリグノセルロース系バイオマス全体に均一に分散・浸透しやすくなり、結果として、少量の解繊物質でもバイオマス粒子を十分に解繊できる。
温度が0℃未満であると、温度が上記範囲内にある場合と比較して、水が凍り始めるので、混合液の流動性が低下し、粉砕が不十分となる恐れがあり、温度が50℃を超えると、温度が上記範囲内にある場合と比較して、多糖類分解酵素生産菌株が失活する虞がある。
炭素源をスラリー状とすることにより、多糖分解酵素生産菌株に対する好適なバイオ燃料となる。
この場合、多糖類の分解性が高い酵素液を製造することができる。
また、幅が1μm以下であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましく、3〜5nmであることが更に好ましい。
炭素源は、サイズを上記範囲内とすることにより、多糖分解酵素生産菌株の培養される速度が向上する。
酵素生産工程S3は、炭素源、培養培地及び多糖分解酵素生産菌株を混合し、培養することにより、酵素液を得る工程である。
例えば、KH2PO4、Tween80、(NH4)2SO4、コーンスティープリター、酒石酸カリウム半水和物、MgSO4・7H2O、ZnSO4・7H2O、MnSO4・7H2O、CuSO4・5H2O、尿素、乳糖等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数を混合して用いてもよい。
培養方法は、特に限定されないが、例えば、振とう培養、旋回培養、静止培養、旋回振とう培養等が好適に用いられる。
得られる酵素液は、FPU活性が8FPU/mL以上であることが好ましく、10FPU/mL以上であることがより好ましい。
ここで、FPU活性とは、Whatman No.1ろ紙を基質とし、1分間に1μmolのグルコースを生成する酵素量を意味する。
FPU活性が8FPU/mL未満であると、FPU活性が上記範囲内になる場合と比較して、酵素コストの増加や、糖化性減少となる傾向にある。
この場合、多糖類の分解性が一層高い酵素液が得られる。なお、かかる乳糖は、セルラーゼ生産の誘導炭素源として知られている乳糖を含む乳清等の乳製品加工工場から排出される産業廃棄物であってもよい。
図2は、本発明に係る糖の製造方法の一実施形態を示すフローチャート図である。
図2に示すように、本実施形態に係る糖の製造方法においては、上述した酵素液の製造方法により得られた酵素液を用いた糖製造工程S4を備える。
そして、かかる酸素液に、上述した酵素の製造方法において原料として用いたリグノセルロース系バイオマスを加えることにより、リグノセルロース系バイオマスが酵素加水分解される。なお、上記酵素液は、多糖分解酵素生産菌株を除去したものである。
そうすると、炭素源と多糖分解酵素生産菌株とが残存した酵素液が得られる。すなわち、炭素源が多糖分解酵素生産菌株により部分分解し、多糖分解酵素生産菌株を含んだ酵素液が得られる。
かかる酵素液は、軟らかい炭素源を含むため、サイレージ様家畜飼料(家畜用飼料)として用いると、消化性が向上する。
糖製造工程S4は、得られた酵素液を用いて、分解用リグノセルロース系バイオマスを糖に加水分解する工程である。
したがって、この場合、リグノセルロース系バイオマスから上述の酵素の製造方法で得られた酵素液が、分解用リグノセルロース系バイオマスの糖化を促進させるため、酵素量が少なくて済むという利点がある。
このとき、発酵させる菌としては、例えば、サッカロマイセス、ピシア、ザイモモナス、ラクトバチルス等が挙げられる。なお、これらの菌の遺伝子を組み換えることによって、発酵能力そのものを新規に加えた菌、発酵可能な糖類の種類が新たに加えられた菌、発酵性が増強された菌等も上記発酵させる菌に含まれる。具体的には、エタノール発酵組換え大腸菌やキシロース発酵組換え酵母等が挙げられる。
このエタノールは、化成品原料、溶媒又は自動車用燃料等に用いられる。また、エタノールを含む水溶液は、アルコール系飲料とすることもできる。
また、糖は化学的に変換して、化成品、高分子原料、生理活性物質等の有用物質に用いることも可能である。
図3に示すように、本実施形態に係る糖の製造方法においては、酵素加水分解をする原料として、分解用リグノセルロース系バイオマスを用いる代わりに、所定の処理を施した分解用リグノセルロース系バイオマス(炭素源)を用いる点で、図2に示す糖の製造方法と相違する。
この場合、得られる糖の収率が向上すると共に、同じ分解用リグノセルロース系バイオマスから糖まで一貫した生産体系を構築できる。
この場合、バイオマス粒子が膨潤等により解れやすくなる、すなわち、バイオマス粒子が脆弱になる。
これにより、セルロースミクロフィブリルが部分的に切れたり、外力によって切れ易くなる。
そうすると、バイオマス粒子の解繊が速やかに進行し、解繊が速やかに進行し、分解性が増加することで得られる糖の収率が向上する。
この場合、炭素源の運搬等の作業性が向上する。
この場合、糖の収率がより向上する。
[裁断工程]
原料として稲わらを準備した。そして、これをカッターミルにより2mmパスの稲わら粉(バイオマス粒子)に粗粉砕した。
稲わら粉1kgに対し、水道水20Lを加え(固形分率4.8質量%)、スーパーマスコロイダー(連続湿式粉砕処理機、ディスクミル、ディスク材質:シリコンカーバイド、ディスク径:10インチ、ディスク回転数1800rpm、ディスク間隔30μm、増幸産業社製)に投入し、2分間、湿式粉砕処理を施した。
この処理を10回繰り返し、スラリー状の炭素源を得た。なお、湿式粉砕処理の温度は室温〜45℃の範囲で行った。そして、スラリー状の炭素源を減圧凍結し、乾燥させた。
得られた炭素源は、繊維長が100μm未満、幅が0.1〜1μm、結晶化度が約50%であった。
乾燥させた炭素源40g/lを含む前培養培地(KH2PO4:24g/l、Tween80:1g/l、(NH4)2SO4:5g/l、CSL:10g/l、酒石酸カリウム半水和物:4.7g/l、MgSO4・7H2O:1.2g/l、ZnSO4・7H2O:0.01g/l、MnSO4・7H2O:0.01g/l、CuSO4・7H2O:0.01g/l、尿素:2g/l)と、炭素源100g/l含む本培養培地(KH2PO4:24g/l、Tween80:1g/l、(NH4)2SO4:5g/l、酒石酸カリウム半水和物:4.7g/l、MgSO4・7H2O:1.2g/l、ZnSO4・7H2O:0.01g/l、MnSO4・7H2O:0.01g/l、CuSO4・7H2O:0.01g/l、尿素:4g/l)を準備した。
PDAスラント培地(ポテトデキストロース寒天培地39g/l)にて継代培養(30℃)を行ったA.cellulolyticusTN株を上述した前培養培地にて30℃、220rpmで1週間、回転振とう培養を行い、引き続いて、本培養培地にて、同様に、回転振とう培養を行なった。そして、培養液の上清を取り出すことにより、酵素液を得た。
粉砕工程において、スーパーマスコロイダー(ディスクミル)の代わりに、Vibrating sample mill(ボールミル)を用い、60分間、乾式粉砕処理を施したこと以外は実施例1と同様にして、酵素液を得た。
粉砕工程は経ないこと、すなわち、裁断工程を経たバイオマス粒子100g/lをそのまま炭素源として用いたこと以外は、実施例1と同様にして、酵素液を得た。
なお、かかる炭素源は、繊維長が2mm未満、幅が200〜500μm、結晶化度が約50%であった。
炭素源として、粉末セルロース(Solka floc BW200)50g/lを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、酵素液を得た。
なお、かかる炭素源は、繊維長が50μm未満、幅が0.1〜1μm、結晶化度が約70%であった。
酵素液として、Acremonium cellulase(製品名)を10
FPU/g−substrateと、Optimash BG(製品名)を0.2%とを混合して酵素液を得た。
1×6cmにカットしたWhatman No.1フィルターろ紙(約50mg)を入れたキャップ付き試験管に、0.05Mクエン酸ナトリウムバッファー(pH4.8)500μl及び実施例1、比較例1又は比較例2で得られた酵素液500μlを添加し、50℃、60分間で反応させた。
反応終了後、DNS試薬3mLを添加し、5分間沸騰水に入れ、呈色反応を行った。氷水で約5分間冷やした後、反応液200μlを2.5mLの蒸留水で希釈し、波長540nmで吸光度を測定した。あらかじめ作成した検量線より2mgのグルコースを得る酵素の希釈率を求め、0.37/酵素濃度の値をFPU/mLと定義した。
得られた結果を表1に示す。
このことから、リグノセルロース系バイオマスを用い、裁断工程、粉砕工程を経た炭素源は、多糖分解酵素生産菌株のバイオ燃料として、有効であることがわかった。
実施例1及び比較例1で得られた酵素液を用い、糖を製造した。
すなわち、原料として、稲わら基質(分解用リグノセルロース系バイオマス)5%を含む0.05M酢酸ナトリウム緩衝液に、4FPU/gとなるように実施例1又は比較例1の酵素液を加え、45℃、72時間で糖化反応を行い、糖化液を得た。なお、実施例1の酵素液については、力価を10FPU/gに高めた場合についても測定した。
得られた糖化液に含まれる単糖類の量を表2に示す。
実施例1,2及び比較例2,3で得られた酵素液を用い、糖を製造した。
すなわち、原料として、稲わら基質(分解用リグノセルロース系バイオマス)5%を含む0.05M酢酸ナトリウム緩衝液に、実施例1又は比較例1の酵素液の量を変えて加え、45℃、72時間で糖化反応を行い、糖化液を得た。
各酵素液の量と、糖化量との関係を図4に示す。
評価2において、実施例1の酵素液を用いて得られた糖化液を用い発酵を行った。
酵母は、市販パン酵母を用いた。酵母をYPD液体培地(2%グルコース、2%ポリペプトン、1%酵母エキス、pH5.0)で30℃の温度条件下、好気的に前培養を行った。
次いで、上記糖化液を150rpmの速度で撹拌しながら30℃、pH5.0に調整し、上記前培養液400mLを装置に添加し、エタノール発酵を開始した。30℃、pH5.0、150rpmを維持しながら48時間発酵させたものをエタノール発酵液とした。
S2・・・粉砕工程
S3・・・酵素生産工程
S4・・・糖製造工程
Claims (12)
- リグノセルロース系バイオマスを最大径が2mm以下となるように裁断してバイオマス粒子とする裁断工程と、
該バイオマス粒子及び水を固形分率が0.1〜20質量%となるように混合して混合液とし、温度0〜50℃の条件下で連続的に粉砕し、前記混合液をスラリー状の炭素源とする粉砕工程と、
前記炭素源、培養培地及び多糖分解酵素生産菌株を混合し、培養することにより、酵素液を得る酵素生産工程と、
を備えることを特徴とする酵素液の製造方法。 - 前記混合液が、前記バイオマス粒子を解繊するための解繊物質を更に含有することを特徴とする請求項1記載の酵素液の製造方法。
- 前記炭素源の繊維長が100μm以下であることを特徴とする請求項1記載の酵素液の製造方法。
- 前記炭素源の結晶化度が15〜55%であることを特徴とする請求項1記載の酵素液の製造方法。
- 前記酵素生産工程において、前記炭素源、前記培養培地及び前記多糖分解酵素生産菌株に加え、乳糖を含む乳清が更に含まれていることを特徴とする請求項1記載の酵素液の製造方法。
- 前記多糖分解酵素生産菌株が、アクレモニウム属、トリコデルマ属、アスペルギルス属又はペニシリウム属に属するものであることを特徴とする請求項1記載の酵素液の製造方法。
- 前記酵素液が多糖類から単糖類への加水分解に用いられることを特徴とする請求項1記載の酵素液の製造方法。
- 家畜用飼料として用いられ、
前記酵素生産工程において、前記培養を途中で停止することにより、前記炭素源と前記多糖分解酵素生産菌株とを残存させた酵素液を得ることを特徴とする酵素液の製造方法。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の酵素液の製造方法により得られる酵素液と、分解用リグノセルロース系バイオマスとを混合し、該分解用リグノセルロース系バイオマスを加水分解して糖とすることを特徴とする糖の製造方法。
- 前記リグノセルロース系バイオマスと、前記分解用リグノセルロース系バイオマスとが同一物質であることを特徴とする請求項9記載の糖の製造方法。
- 前記分解用リグノセルロース系バイオマスが、
最大径が2mm以下となるように裁断して分解用バイオマス粒子とし、該分解用バイオマス粒子及び水を固形分率が0.1〜20質量%となるように混合して混合液とし、温度0〜50℃の条件下で連続的に粉砕し、前記混合液をスラリー状としたものであることを特徴とする請求項9記載の糖の製造方法。 - 前記分解用リグノセルロース系バイオマスが、
最大径が2mm以下となるように裁断して分解用バイオマス粒子とし、該分解用バイオマス粒子及び水を固形分率が0.1〜20質量%となるように混合して混合液とし、温度100〜150℃の条件下で水熱処理をし、温度0〜50℃の条件下で連続的に粉砕し、前記混合液をスラリー状としたものであることを特徴とする請求項9記載の糖の製造方法。
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