JP2010049478A - 運転行動推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者の運転行動に対して不適切な支援が行われることを抑制する
【解決手段】まず、自車両の前方を撮影した画像を取得し、撮影画像上に物体が存在するか否かを検出する(S1010)。なお以下、ここで検出した物体を前方障害物という。その後、前方障害物と自車両との間の距離Df(以下、障害物距離Dfという)を検出する(S1050)。そして、障害物距離Dfが警告距離判定値Djより大きいか否かを判断する(S1090)。ここで、障害物距離Dfが警告距離判定値Dj以下である場合には(S1090:NO)、警報禁止フラグF2を1に設定する(S1110)。これにより、一時停止地点で運転者が車両停止行動をしないと推定された場合に、一時停止するように促す旨の警告が禁止される。
【選択図】図6

Description

本発明は、運転者の運転行動を推定する運転行動推定装置に関する。
従来、レーンキープアシストやACC(Adaptive Cruise Control)等の運転支援システムが知られている。こうした運転支援システムにおいては、運転者の運転行動に対して適切な支援が行われないと、支援自体が運転者にとって負荷となってしまうことも考えられる。このため、運転者の運転行動を的確に推定してその運転行動に応じた支援を行うことが重要となる。そこで、運転者の運転行動を推定する運転行動推定装置が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の運転行動推定装置では、一般に音声認識に使われている隠れマルコフモデルを用いた統計学的手法によって運転者による運転行動の推定を行っている。具体的には、この運転行動推定装置は、認識対象となる運転行動(右左折や直進等の行動)に対応するモデルを複数備えている。このモデルは、アクセルの踏み込み量、ブレーキの踏み込み量、速度、加速度等によって表される運転データが入力されることでモデルに対応する運転行動の出現確率を出力するものであり、推定対象となる運転行動を行った場合の運転データに基づき作成されている。そして、このモデルに実際の運転データを入力することで各モデルに対応する運転行動の出現確率を算出し、最も高い出現確率のモデルに対応する運転行動が運転者が実際に行う運転行動であると推定する。
また、特許文献2に記載の運転行動推定装置は、運転意図を有する仮想の運転者を複数設定して、実際の運転者の運転操作と仮想の運転者の運転操作とを比較し、両者の近似度合に基づいて、実際の運転者の運転意図を推定する。
また、特許文献3に記載の運転行動推定装置は、運転者の典型的な運転行動パターンを示す複数のテンプレートと、実際の運転データの履歴との類似度を算出し、この類似度が予め設定された判定基準を上回るテンプレートが存在する場合に、運転者の運転行動がそのテンプレートの示す運転行動と同じになると推定する。
特開平11−99849号公報 特開2005−182123号公報 特開2007−198853号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載の運転行動推定装置では、他車両の存在が運転者の行動に影響を及ぼさない状況における走行データを用いて作成されたモデルや、他車両の存在の有無や前方障害物との間隔を考慮することなく作成されたモデルを用いた推定が行われている。すなわち、他車両と自車両との関係が絶えず変化する状況で、運転者の運転行動を高い精度で推定することが難しくなる。このため、不必要な警報やガイダンスが行われ、運転者の運転行動に対して適切な支援を行うことができなくなるおそれがあった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、運転者の運転行動に対して不適切な支援が行われることを抑制する技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の運転行動推定装置では、現在位置情報取得手段が、自車両の現在位置を示す現在位置情報を取得するとともに、停止対象ポイント位置情報取得手段が、自車両が停止する可能性のある地点である停止対象ポイントの位置を示す停止対象ポイント位置情報を取得する。
また運転データ取得手段が、自車両の速度情報と、自車両の走行状態に影響を与える運転者の車両操作に関わる操作情報とからなる運転データを取得する。さらに停止行動推定手段が、運転データ取得手段にて取得された運転データに基づいて、停止対象ポイントで運転者が車両停止行動をするか否かを推定する。
そして車両停止報知手段が、停止対象ポイントで運転者が車両停止行動をしないと停止行動推定手段により推定された場合に、停止対象ポイントで車両停止行動をする必要がある旨を報知する。
また距離算出手段が、自車両の前方に存在する前方障害物と自車両との間の距離である前方障害物距離を求めるとともに、報知禁止手段が、距離算出手段にて求められた前方障害物距離が短いことを示す、予め設定された報知禁止条件が成立すると、車両停止報知手段の動作を禁止する。
このように構成された請求項1に記載の運転行動推定装置によれば、前方障害物と自車両との間の距離(前方障害物距離)が短い場合に、車両停止報知手段による報知、すなわち、停止対象ポイントで車両停止行動をする必要がある旨の報知が行われなくなる。
このため、前方障害物と自車両との間の距離(前方障害物距離)が短くなったことに起因して停止行動推定手段による推定精度が低下した場合に、車両停止報知手段による不必要な報知が行われることを抑制することができる。すなわち、運転者が停止対象ポイントで車両停止行動をしようとしているにもかかわらず、停止対象ポイントで車両停止行動することを促す報知が行われる事態の発生を抑制することができる。
これにより、運転者の運転行動に対して不適切な支援が行われることを抑制することができる。
なお、上記の距離算出手段としては、例えば、レーザレーダ、ミリ波レーダ、及びステレオカメラなどが挙げられる。
また請求項1に記載の運転行動推定装置において、請求項2に記載のように、報知禁止条件は、距離算出手段にて求められた前方障害物距離が、予め設定された報知禁止距離以下になることであるようにしてもよい。
このように構成された請求項2に記載の運転行動推定装置によれば、前方障害物距離が報知禁止距離以下であるか否かという簡便な方法で、報知禁止条件が成立したか否かを判断することができる。
また請求項2に記載の運転行動推定装置において、請求項3に記載のように、障害物認識手段が、前方障害物の種類を認識し、さらに第1設定手段が、障害物認識手段により認識された前方障害物の種類に応じて、報知禁止距離を設定するようにしてもよい。
なお、前方障害物の種類としては、例えば、自動車、バイク、自転車、人、落下物などが挙げられる。また障害物認識手段としては、例えば、自車両の前方の景色を撮影し、撮影された画像について周知の画像認識処理を行うものが挙げられる。
このように構成された請求項3に記載の運転行動推定装置によれば、前方障害物の種類に応じた適切な報知禁止条件を設定することができる。
ところで、前方障害物が移動している場合と、前方障害物が停止している場合とでは、上記の前方障害物距離が同じであっても、自車両が前方障害物に衝突するまでの時間が異なるので、前方障害物が前方に存在することによる停止対象ポイントでの運転者の車両停止行動に差異が生じる。
そこで、請求項1に記載の運転行動推定装置において、請求項4に記載のように、相対速度検出手段が、前方障害物と自車両との相対速度を検出するとともに、衝突時間算出手段が、距離算出手段にて求められた前方障害物距離と、相対速度検出手段にて検出された相対速度とに基づいて、自車両が前方障害物に衝突するまでの時間である障害物衝突時間を求め、報知禁止条件は、衝突時間算出手段にて求められた障害物衝突時間が、予め設定された報知禁止時間以下になることであるようにしてもよい。
このように構成された請求項4に記載の運転行動推定装置によれば、前方障害物の移動速度に応じて適切に、車両停止報知手段の動作を禁止するか否かを決定することができる。
また請求項4に記載の運転行動推定装置において、請求項5に記載のように、障害物認識手段が、前方障害物の種類を認識し、さらに第2設定手段が、障害物認識手段により認識された前方障害物の種類に応じて、報知禁止時間を設定するようにしてもよい。
このように構成された請求項5に記載の運転行動推定装置によれば、前方障害物の種類に応じた適切な報知禁止条件を設定することができる。
また請求項1〜請求項5の何れかに記載の運転行動推定装置において、停止対象ポイント位置情報取得手段が、停止対象ポイントの位置を示す停止位置情報を取得するために、具体的には、請求項6に記載のように、停止対象ポイントの位置を示す停止位置情報を予め記憶する停止位置情報記憶手段を備え、停止対象ポイント位置情報取得手段は、停止位置情報記憶手段に記憶されている停止位置情報を前記停止対象ポイント位置情報とするようにしてもよい。なお、停止位置情報記憶手段としては、例えば、周知のカーナビゲーションシステムの地図記憶媒体を利用することが可能である。
但し、停止位置情報記憶手段としてカーナビゲーションシステムの地図記憶媒体を利用した場合には、地図記憶媒体が作成された後に新たに建設された道路における停止対象ポイントの位置が記憶されていない可能性や、GPS(Global Positioning System)受信機の電波の受信状態により自車位置の精度が悪くなる可能性もある。
そこで、請求項1〜請求項5の何れかに記載の運転行動推定装置において、請求項7に記載のように、停止位置情報受信手段が、停止対象ポイントの位置を示す停止位置情報を外部から受信し、停止対象ポイント位置情報取得手段は、停止位置情報受信手段により受信された停止位置情報を停止対象ポイント位置情報とするようにしてもよい。
なお、停止対象ポイント位置情報の送信源としては、例えば、路上に設置された路上機が挙げられる。
このように構成された運転行動推定装置によれば、停止対象ポイント位置情報の送信源から、新たに建設された道路における停止対象ポイントの位置を示す停止位置情報を送信することにより、運転行動推定装置側においても、新たな停止対象ポイントの位置を認識することができる。また、地図記憶媒体に記憶されている停止対象ポイントでもGPSを使うより、精度良く停止位置情報を受信することができる。
(第1実施形態)
以下に本発明の第1実施形態について図面とともに説明する。
図1は、本実施形態のナビゲーション装置10の構成、及びナビゲーション装置10が接続された車内LAN25の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、ナビゲーション装置10は、車両に搭載され、車内LAN25を介してエンジンECU31,ブレーキECU32,ステアリングECU33をはじめとする各種ECUや車載機器と接続されている。
このうちエンジンECU31は、少なくとも、運転者のアクセルペダルの踏込量に応じたアクセル開度を検出するアクセル開度センサからの検出信号に基づいて、エンジンの回転を制御するように構成されている。またブレーキECU32は、少なくとも、運転者のブレーキペダル操作に応じてブレーキ油を圧送するマスタシリンダの油圧からブレーキ操作量を検出するマスタシリンダ圧センサや、車速を検出する車速センサからの検出信号に基づいて、ABS制御やトラクション制御等を実行するように構成されている。またステアリングECU33は、少なくとも、ドライバのステアリング操作時における前輪の操舵角を検出するステア角センサからの検出信号に基づいて、操舵輪の舵角変更時のアシスト力を発生させるパワーステアリング制御を実行するように構成されている。
そして、これらECU31〜33等にて検出される各種車両情報(アクセル開度,ブレーキ操作量,車速など)は、車内LAN25を介して相互に任意に送受信できるようにされている。
次に、ナビゲーション装置10は車両に搭載され、車両の現在位置を検出する位置検出器11と、ユーザーからの各種指示を入力するための操作スイッチ群12と、操作スイッチ群12と同様に各種指示を入力可能であってナビゲーション装置10とは別体となったリモートコントロール端末(以下、「リモコン」という)13aと、リモコン13aからの信号を入力するリモコンセンサ13bと、地図データや各種の情報を記録した地図記憶媒体から地図データ等を入力する地図データ入力器14と、地図や各種情報の表示を行うための表示部15と、各種のガイド音声等を出力するための音声出力部16と、ユーザーが発話した音声に基づく電気信号を出力するマイクロフォン17と、車両の走行経路の近傍に設置された路上機(不図示)との間で無線通信を行う路車間通信機18と、車両の前方に向けてレーダ波を送信し、反射したレーダ波を受信することにより、車両の前方に存在する物体(以下、前方障害物という)と車両との間の距離を検出するレーダ装置19と、車両の前方の景色を立体的に撮影するステレオカメラ20と、車内LAN25を介して他の装置と各種車両情報等をやりとりする車内LAN通信部22と、上述した位置検出器11,操作スイッチ群12,リモコンセンサ13b,地図データ入力器14,マイクロフォン17,路車間通信機18,レーダ装置19,ステレオカメラ20,車内LAN通信部22からの入力に応じて各種処理を実行し、表示部15,音声出力部16,路車間通信機18,レーダ装置19,ステレオカメラ20,車内LAN通信部22を制御する制御部23とを備えている。
このうち位置検出器11は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの電波を図示しないGPSアンテナを介して受信してその受信信号を出力するGPS受信機11aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ11bと、車両の前後方向の加速度等から走行した距離を検出するための距離センサ11cと、地磁気から進行方位を検出するための地磁気センサ11dとを備えている。そして、これら各センサ等11a〜11dからの出力信号に基づいて制御部23が、車両の位置,方位,速度等を算出する。
なお、GPS受信機11aからの出力信号に基づいて現在位置を求める方式は様々な方式があるが、単独測位方式、相対測位方式(D−GPS方式,干渉測位方式)の何れであってもよい。特に干渉測位方式のうちのRTK−GPS(Real Time Kinematics Global Positioning System)方式を利用するようになっているとよい。
操作スイッチ群12は、表示部15の表示面と一体に構成されたタッチパネル及び表示部15の周囲に設けられたメカニカルなキースイッチ等から構成される。尚、タッチパネルと表示部15とは積層一体化されており、タッチパネルには、感圧方式,電磁誘導方式,静電容量方式,あるいはこれらを組み合わせた方式など各種の方式があるが、その何れを用いてもよい。
地図データ入力器14は、図示しない地図記憶媒体に記憶された各種データを入力するための装置である。地図記憶媒体には、地図データ(ノードデータ、リンクデータ、コストデータ、道路データ、地形データ、マークデータ、交差点データ、一時停止地点データ、施設のデータ等)、対象用の音声データ、音声認識データ等が記憶されている。このようなデータを記憶する記憶媒体の種類としては、CD−ROMやDVD−ROMの他、ハードディスクやメモリカード等の記憶媒体を用いても良い。
表示部15は、カラー表示装置であり、液晶ディスプレイ,有機ELディスプレイ,CRTなどがあるが、その何れを用いてもよい。表示部15の表示画面には、地図データ入力器14より入力された地図データに基づく地図画像が表示され、この地図画像に重ねて位置検出器11にて検出した車両の現在位置を示すマーク、目的地までの誘導経路、名称、目印、各種施設のマーク等の付加データも表示される。
音声出力部16は、地図データ入力器14より入力した施設のガイドや各種対象の音声を出力する。
マイクロフォン17は、利用者が音声を入力(発話)するとその入力した音声に基づく電気信号(音声信号)を制御部23に出力するものである。このマイクロフォン17を介して入力される音声コマンドによって、ナビゲーション装置10の操作が可能なように構成されている。
ステレオカメラ20は、例えば車両の前方の左右2箇所に配置されたカメラから構成されている。
車内LAN通信部22は、車内LAN25を介して車内LAN25に接続された様々な機器(エンジンECU31等)と通信を行う。
制御部23は、CPU,ROM,RAM,I/O及びこれらの構成を接続するバスラインなどからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、位置検出器11からの各検出信号に基づき座標及び進行方向の組として車両の現在位置を算出し、地図データ入力器14から読み込んだ現在位置付近の地図等を表示部15に表示する地図表示機能や、地図データ入力器14から読み込んだ地点データに基づき、操作スイッチ群12の操作や、マイクロフォン17を介した音声入力に従って目的地となる施設を選択し、現在位置から目的地までの最適な経路を自動的に求める経路計算(例えば、ダイクストラ法)を行って経路案内を行う経路案内機能や、音声出力部16とマイクロフォン17を介して運転者との対話を行いながら運転者からの音声コマンドを入力することによってナビゲーション装置10を制御する対話機能(エージェント機能)を備える。
このように構成されたナビゲーション装置10において、制御部23は、後述の運転データDU(t)等を取得して記憶する運転行動データ記憶処理と、運転者に対する警告を行うか否かを決定する警告制御処理と、警告制御処理による決定に基づいて運転者に対して警告を行う警告処理とを実行する。
また、制御部23を構成するROMには、運転者の行動を推定する際に使用される行動パターンテンプレート(以下、単にテンプレートともいう)と、前方障害物の種類毎に予め設定された種類別警告距離判定値Dj(1),Dj(2),Dj(3),・・・,Dj(n)と(nは、前方障害物の種類の数)、前方障害物の種類に関係ない判定値として予め設定された一般警告距離判定値Dj(0)とが記憶されている。
ここで、ROMに記憶された行動パターンテンプレートの作成手順を図2及び図3に示すフローチャート、及び図4に示す説明図を用いて説明する。なお、行動パターンテンプレートは、ナビゲーション装置10外部のコンピュータ上で実行される処理によって作成される。
図2に示すように、行動モデル作成手順が開始されると、まず、S110で、車両の状態を表す各種車両情報を予め設定されたサンプリング間隔Sでサンプリングしたデータが蓄積されたデータベースから、予め指定された複数の車両情報(本実施形態では、アクセル開度A,ブレーキ操作量B,車速V)で表される運転データをロードする。
なお、データベースに蓄積された運転データは、実車を用いた測定により収集されたものであってもよいし、ドライビングシミュレータを用いて収集されたものであってもよい。そして、一時停止地点前の所定期間Tpの間に取得されたTp/S個の運転データを一時停止地点前運転データUG群とし、一時停止をした全ての一時停止地点についての一時停止地点前運転データ群UGをロードし、しかも、このような一時停止前運転データ群UGを100人分ロードするものとする。
続いてS120では、このようにしてロードされた全ての運転データの各要素A,B,Vを、いずれも0〜1の値を持つように正規化する。
続いてS130では、一時停止地点前運転データ群UGをクラスタリング手法を用いて分類する。
具体的には、一時停止地点前運転データ群UG間の距離を定義し、この距離が互いに近いもの同士を同一クラスタに分類する。なお、このようなクラスタリング手法は周知のものであり、例えばK−means法を用いることができるが、これに限るものではない。
続いてS140では、S130での分類結果に従って、図4中の左側に示すように、分類されたM個のクラスタ(m=1〜M)毎に、一時停止地点前運転データ群UGの平均値を算出し、行動モデル作成手順を終了する。
以下、クラスタmの一時停止地点前運転データ群UGの平均値を平均データ群UGm 、と呼び、(1)式で表すものとする。但し、(1)式におけるUm (i)は、平均データ群UGm を構成するi(i=1〜Tp/S)番目の平均運転データであり、(2)式で表すものとする。また、(2)式におけるAm (i)は、同じクラスタmに含まれる全ての一時停止地点前運転データ群UGから、i番目の運転データのアクセル開度Aを抽出して求めたアクセル開度Aの平均値であり、Bm (i),Vm (i)も同様にして求めたブレーキ操作量B及び車速Vの平均値である。
UGm ={Um (1),Um (2),…,Um (Tp/S)} (1)
m (i)={Am (i),Bm (i),Vm (i)} (2)
その後、図3に示すように、テンプレート作成手順が開始されると、S150で、行動モデル作成手順で求めたM個の平均データ群UGm のそれぞれについて、平均データ群UGm から連続するTw/S個の平均運転データUm (i)を、Tf/S個ずつずらしながら切り出したR(=(Tp−Tw)/Tf+1)個のグループを、行動パターンテンプレートTmr(r=1〜R)として切り出して、テンプレート作成手順を終了する。
但し、行動パターンテンプレートTmrは(3)式で表され、この(3)式におけるUmr(j)は、j=1〜Tw/Sとして、(4)式で定義された平均運転データである。また、Umr(j)は(5)式で表され、この(5)式におけるAmr(j),Bmr(j),Vmr(j)は、(4)式と同様に定義されたアクセル開度,ブレーキ操作量,車速の平均値である。
mr={Umr(1),Umr(2),…,Umr(Tw/S)} (3)
mr(j)=Um (j+(r−1)×Tf/S) (4)
mr(j)={Amr(j),Bmr(j),Vmr(j)} (5)
つまり、行動パターンテンプレートTmrは、各クラスタm毎にR個生成され、全体としてはM×R個生成されることになる。
なお、本実施形態では、S=0.5秒,Tp=10秒,Tw=5秒,Tf=1秒であり、Tp/S=20個,Tw/S=10個,Tf/S=2個,R=6個である。また、クラスタ数Mは、S130での処理結果によって異なるが、2〜7個程度であり、従って、行動パターンテンプレートTmrは、10〜40個程度の規模となる。
次に、ナビゲーション装置10の制御部23が実行する運転行動データ記憶処理の手順を、図5を用いて説明する。図5は運転行動データ記憶処理を示すフローチャートである。この運転行動データ記憶処理は、制御部23が起動(電源オン)している間に繰り返し実行される処理である。
この運転行動データ記憶処理が実行されると、制御部23は、まずS510にて、後述の警告処理で、運転行動データ記憶処理を開始させる処理(S1240を参照)が行われたか否かを判断する。ここで、運転行動データ記憶処理を開始させる処理が行われていない場合には(S510:NO)、運転行動データ記憶処理を一旦終了する。
一方、運転行動データ記憶処理を開始させる処理が行われた場合には(S510:YES)、S520にて、車内LAN通信部22を介してアクセル開度A(t),ブレーキ操作量B(t),車速V(t)を要素とする運転データDU(t)={A(t),B(t),V(t)}を、上述したサンプリング間隔S(=0.5秒)毎に取得し、さらに、位置検出器11で算出された自車両の現在位置を示す情報(以下、現在位置情報という)を上述したサンプリング間隔S(=0.5秒)毎に取得し、これら取得した運転データDU(t)及び現在位置情報を制御部23のRAMに記憶する。
その後S530にて、運転行動データ記憶処理を終了させる処理(S1350を参照)が行われたか否かを判断する。ここで、運転行動データ記憶処理を終了させる処理が行われていない場合には(S530:NO)、S520の処理を繰り返す。一方、運転行動データ記憶処理を終了させる処理が行われた場合には(S530:YES)、運転行動データ記憶処理を一旦終了する。
次に、ナビゲーション装置10の制御部23が実行する警告制御処理の手順を、図6を用いて説明する。図6は警告制御処理を示すフローチャートである。この警告制御処理は、制御部23が起動(電源オン)している間に繰り返し実行される処理である。
この警告制御処理が実行されると、制御部23は、まずS1010にて、前方障害物認識処理を行う。具体的には、ステレオカメラ20で撮影した画像を取得し、この撮影画像についてパターン認識などの画像処理を行うことによって、撮影画像上に物体が存在するか否かを検出するとともに、検出した物体の種類(例えば、自動車、バイク、自転車、人、落下物など)を識別する。なお以下、この処理で検出した物体を前方障害物という。
またS1020にて、S1010で前方障害物の種類を識別することができたか否かを判断する。ここで、前方障害物の種類を識別することができた場合には(S1020:YES)、S1030にて障害物識別フラグF1を1に設定し、S1050に移行する。一方、前方障害物の種類を識別することができなかった場合には(S1020:NO)、S1040にて障害物識別フラグF1を0に設定し、S1050に移行する。
そしてS1050に移行すると、S1010の処理で検出した前方障害物と自車両との間の距離Df(以下、障害物距離Dfという)を、レーダ装置19を用いて検出する。その後S1060にて、障害物識別フラグF1が1に設定されているか否かを判断する。
ここで、障害物識別フラグF1が1に設定されている場合には(S1060:YES)、S1070にて、S1090での判断に用いられる警告距離判定値Djを、S1010での識別結果に基づいて、種類別警告距離判定値Dj(1)〜Dj(n)のうちの何れか1つの値に設定し、S1090に移行する。例えば本実施形態では、前方障害物が自動車である場合には、50mの距離を示す値に警告距離判定値Djが設定される。
一方、障害物識別フラグF1が0に設定されている場合には(S1060:NO)、S1080にて、警告距離判定値Djを一般警告距離判定値Dj(0)に設定し、S1090に移行する。
そしてS1090に移行すると、障害物距離Dfが警告距離判定値Djより大きいか否かを判断する。ここで、障害物距離Dfが警告距離判定値Djより大きい場合には(S1090:YES)、S1100にて警報禁止フラグF2を0に設定し、警告制御処理を一旦終了する。一方、障害物距離Dfが警告距離判定値Dj以下である場合には(S1090:NO)、S1110にて警報禁止フラグF2を1に設定し、警告制御処理を一旦終了する。
次に、ナビゲーション装置10の制御部23が実行する警告処理の手順を、図7を用いて説明する。図7は警告処理を示すフローチャートである。この警告処理は、制御部23が起動(電源オン)している間に繰り返し実行される処理である。
この警告処理が実行されると、制御部23は、まずS1210にて、一時停止地点までの距離を算出する。具体的には、位置検出器11で算出された自車両の現在位置から直近の一時停止地点の位置を地図データ入力器14から読み込む。そして、自車両の現在位置から一時停止地点の位置までの距離Cdを算出する。
その後S1220にて、距離Cdが予め設定された判定開始距離(本実施形態では300m)以下であるか否かを判定する。そして、距離Cdが判定開始距離より大きければ、S1210に戻って上述の処理を繰り返し、一方、距離Cdが判定開始距離以下であれば、自車両が一時停止地点に十分に接近したものとして、S1230へ移行し、警告中フラグF3を0に設定する。
その後S1240にて、運転行動データ記憶処理を開始させる。さらにS1250にて、運転者の行動を推定する運転行動推定処理(後述)を実行し、S1260にて、運転行動推定処理での推定結果を制御部23のRAMに記憶する。
そしてS1270にて、警報禁止フラグF2が0に設定されているか否かを判断する。ここで、警報禁止フラグF2が1に設定されている場合には(S1270:NO)、S1210に戻って上述の処理を繰り返す。一方、警報禁止フラグF2が0に設定されている場合には(S1270:YES)、S1280にて、警告中フラグF3が0に設定されているか否かを判断する。
ここで、警告中フラグF3が1に設定されている場合には(S1280:NO)、S1330に移行する。一方、警告中フラグF3が0に設定されている場合には(S1280:YES)、S1290にて、推定結果フラグFn(後述のS1480及びS1490を参照)が0に設定されているか否かを判定する。即ち、S1250の運転行動推定処理において「停止する」以外であると推定されたか否かを判断する。そして、推定結果フラグFnが1に設定されている場合には(S1290:NO)、「停止する」と推定されたと判断し、S1330に移行する。
一方、推定結果フラグFnが0に設定されている場合には(S1290:YES)、「停止する」以外であると推定されたと判断し、S1300にて、距離Cdが、自車両の車速Vを入力として関数f(V)を用いて算出される必要距離Dneed=f(V)より小さいか否かを判断する。
なお、関数f(V)は、図9に示すように、車速Vが大きいほど、必要距離Dneedも大きくなる関数であり(6)式で表される。この(6)式におけるTdwは運転者の警報反応時間、t1は運転者がブレーキを踏んでから実際に車両が減速し始めるまでの時間、vは減速前の速度、v1は停止したときの速度、αは平均減速度である。
Figure 2010049478
そしてS1300にて、距離Cdが必要距離Dneedより小さい場合(図9中のd1参照)は(S1300:YES)、S1310にて、一時停止するように促す旨の警告を示す音声を音声出力部16から出力させる警告出力処理を開始し、さらにS1320にて、警告中フラグF3を1に設定し、S1330に移行する。一方、距離Cdが必要距離Dneed以上である場合(図9中のd2参照)は(S1300:NO)、警告するには未だ早過ぎるものとして、警告することなく、S1330に移行する。
そしてS1330に移行すると、距離Cdに基づいて、一時停止地点を通過したか否かを判定する。そして、一時停止地点を未だ通過していない場合には(S1330:NO)、S1250に戻って上述の処理を繰り返す。一方、一時停止地点を既に通過した場合には(S1330:YES)、S1340にて、S1310で開始させた警告出力処理を終了させるともに、S1350にて、S1240で開始させた運転行動データ記憶処理を終了させて、警告処理を一旦終了する。
次に、S1250にて実行される運転行動推定処理の手順を、図8を用いて説明する。図8は運転行動推定処理を示すフローチャートである。
この運転行動推定処理が実行されると、制御部23は、まずS1410にて、車内LAN通信部22を介してアクセル開度A(t),ブレーキ操作量B(t),車速V(t)を要素とする運転データDU(t)={A(t),B(t),V(t)}の読み込みを行う。
そしてS1420にて、S1410で読み込まれた運転データDU(t)の、各要素A(t),B(t),V(t)を、いずれも0〜1の値をとるように正規化する。なお、tは、データをサンプリングした時刻を表す。
その後S1430にて、この正規化された運転データDU(t)を含む、過去Tw(=5秒)間分の運転データDU(t),DU(t−S),…,DU(t−Tw)が、制御部23を構成するRAMに保存されるように、RAMの保存データを更新する。なお、以下では、このRAMに保存されたTw秒間分(Tw/S個)の運転データを運転データ群MGとして(7)式にて表し、運転データ群MGに属する各運転データMU(j)を(8)式にて表す。但し、j=1〜Tw/Sであり、j=1が最古のデータ、j=Tw/Sが最新のデータを表す。即ち、DU(t−Tw)=MU(1),…,DU(t)=MU(Tw/S)であるものとする。
MG={MU(1),MU(2),…,MU(Tw/S)} (7)
MU(j)={A(j),B(j),V(j)} (8)
そしてS1440にて、運転データ群MGと、制御部23のROMに格納された行動パターンテンプレートTmrとに基づいて、時刻tにおける類似度R(t)を算出し、制御部23のRAMに記憶する。
具体的には、まず、(9)式により、行動パターンテンプレートTmrのそれぞれについて、運転データ群MGとの距離を表す指標データRmrを算出する。
Figure 2010049478
そして、これら行動パターンテンプレートTmr毎に算出した指標データRmrのうち、その値が最も小さいもの(即ち、運転データ群MGに最も類似した行動パターンテンプレートとの距離)を、時刻tにおける代表指標データRE(t)として抽出する((10)式参照)とともに、このようにして算出した過去の代表指標データの中で最大のものを、基準指標データRK(t)として抽出する((11)式参照)。更に、代表指標データRE(t)を、基準指標データRK(t)用いて正規化((12)式参照)したものを類似度R(t)とする。
Figure 2010049478
さらにS1450にて、図10に示すように、距離Cdが一定距離(本実施形態では100m)以下の場合は1を出力し、距離Cdが一定距離より大きい場合は、距離Cdが大きいほど値が小さくなる1より小さな値を出力するメンバシップ関数を用いて、メンバシップ値Msを求める。
その後S1460にて、更に、このメンバシップ値Msを先のS1440にて求めた類似度R(t)に乗じることにより、確信度K(=R(t)×Ms)を算出する。
そしてS1470にて、S1460で算出した確信度Kが予め設定された判定閾値TH(本実施形態では0.5)以上であるか否かを判断する。ここで、確信度Kが判定閾値TH以上であると判断した場合には(S1470:YES)、S1480にて、運転者は一時停止地点で停止しようとしていると推定して、推定結果フラグFnを1に設定し、運転行動推定処理を終了する。
一方、確信度Kが判定閾値TH未満であると判断した場合には(S1470:NO)、S1490にて、運転者は停止以外の行動をしようとしていると推定して、推定結果フラグFnを0に設定し、運転行動推定処理を終了する。
このように構成されたナビゲーション装置10では、制御部23が、位置検出器11により自車両の現在位置を検出するとともに、位置検出器11で算出された自車両の現在位置から直近の一時停止地点の位置を地図データ入力器14から読み込む(S1210)。
また、車内LAN通信部22を介してアクセル開度A(t),ブレーキ操作量B(t),車速V(t)を要素とする運転データDU(t)={A(t),B(t),V(t)}を取得する(S520)。さらに、運転データDU(t)とテンプレートTmrと基づいて、一時停止地点で運転者が車両停止行動をするか否かを推定する(S1250)。
そして、一時停止地点で運転者が車両停止行動をしないと推定された場合に、一時停止するように促す旨の警告を示す音声を音声出力部16から出力させる(S1310)。
また、前方障害物と自車両との間の距離Df(障害物距離Df)をレーダ装置19により検出し(S1050)、障害物距離Dfが警告距離判定値Dj以下である場合には(S1090:NO)、警報禁止フラグF2を1に設定することにより、一時停止を促す上記の警告が音声出力部16から出力されるのを禁止する(S1110)。
このように構成されたナビゲーション装置10によれば、前方障害物と自車両との間の距離Df(障害物距離Df)が短い場合に、一時停止を促す上記の警告が行われなくなる。
このため、前方障害物と自車両との間の距離Df(障害物距離Df)が短くなったことに起因して運転行動推定処理(S1250)の推定精度が低下した場合に、不必要な警告が行われることを抑制することができる。すなわち、運転者が一時停止地点で車両停止行動をしようとしているにもかかわらず、一時停止を促す上記の警告が行われる事態の発生を抑制することができる。
これにより、運転者の運転行動に対して不適切な支援が行われることを抑制することができる
また、前方障害物の種類を識別し(S1010)、識別結果に基づいて、前方障害物の種類に応じた警告距離判定値Djを設定する(S1070)。このため、一時停止を促す上記の警告を行うか否かを決定するための条件を、前方障害物の種類に応じて適切に設定することができる。
以上説明した実施形態において、ナビゲーション装置10は本発明における運転行動推定装置、位置検出器11は本発明における現在位置情報取得手段、S1210の処理は本発明における停止対象ポイント位置情報取得手段、S520の処理は本発明における運転データ取得手段、S1250の処理は本発明における停止行動推定手段、S1310の処理および音声出力部16は本発明における車両停止報知手段、S1050の処理は本発明における距離算出手段、S1110の処理は本発明における報知禁止手段、S1010の処理は本発明における障害物認識手段、S1070の処理は本発明における第1設定手段、地図データ入力器14は本発明における停止位置情報記憶手段である。
また、S1090の条件は本発明における報知禁止条件、警告距離判定値Djは本発明における報知禁止距離である。
(第2実施形態)
以下に本発明の第2実施形態について図面とともに説明する。尚、第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
第2実施形態におけるナビゲーション装置10は、ナビゲーション装置10の構成と、警告制御処理が変更された点以外は第1実施形態と同じである。
まずナビゲーション装置10は、制御部23を構成するROMに、一般警告距離判定値Dj(0)と種類別警告距離判定値Dj(1)〜Dj(n)の代わりに、前方障害物の種類に関係ない判定値として予め設定された一般警告時間判定値Tj(0)と、前方障害物の種類毎に予め設定された種類別警告時間判定値Tj(1)〜Tj(n)が記憶される点以外は第1実施形態と同じである。
次に、第2実施形態の警告制御処理の手順を、図11を用いて説明する。図11は警告制御処理を示すフローチャートである。
図11に示すように、第2実施形態の警告制御処理が第1実施形態と異なるのは、S1050,S1070,S1080,S1090の処理が省略されるとともに、S1045,S1055,S1075,S1085,S1095の処理が追加された点である。
即ち、S1030またはS1040の処理が終了すると、S1045にて、自車両と前方障害物との相対速度Vrを算出する。具体的には、S1010の処理で検出した前方障害物と自車両との間の距離Dfを所定時間連続してレーダ装置19により検出し、この所定時間における距離Dfの変化量に基づいて、相対速度Vrを算出する。
その後S1055にて、自車両が前方障害物に衝突するまでの時間(以下、障害物衝突時間TTC(Time To Collision)という)を算出する。具体的には、S1010の処理で検出した前方障害物と自車両との間の距離Dfを、レーダ装置19を用いて検出する。そして、検出された距離Dfを、S1045で算出された相対速度Vrで除算することにより障害物衝突時間TTCを算出する。
また、S1060にて、障害物識別フラグF1が1に設定されている場合には(S1060:YES)、S1075にて、S1095での判断に用いられる警告時間判定値Tjを、S1010での識別結果に基づいて、種類別警告時間判定値Tj(1)〜Tj(n)のうちの何れか1つの値に設定し、S1095に移行する。例えば本実施形態では、前方障害物が自動車である場合には、3秒の時間を示す値に警告時間判定値Tjが設定される。
一方、障害物識別フラグF1が0に設定されている場合には(S1060:NO)、S1085にて、警告時間判定値Tjを一般警告時間判定値Tj(0)に設定し、S1095に移行する。
そしてS1095に移行すると、障害物衝突時間TTCが警告時間判定値Tjより大きいか否かを判断する。ここで、障害物衝突時間TTCが警告時間判定値Tjより大きい場合には(S1095:YES)、S1100に移行する。一方、障害物衝突時間TTCが警告時間判定値Tj以下である場合には(S1095:NO)、S1110に移行する。
このように構成されたナビゲーション装置10では、自車両と前方障害物との相対速度Vrを算出する(S1045)とともに、レーダ装置19を用いて検出された距離Dfと、上記の相対速度Vrとに基づいて、障害物衝突時間TTCを算出する(S1055)。そして、障害物衝突時間TTCが警告時間判定値Tj以下である場合には(S1095:NO)、警報禁止フラグF2を1に設定することにより、一時停止を促す上記の警告が音声出力部16から出力されるのを禁止する(S1110)。
このため、前方障害物の移動速度に応じて適切に、一時停止を促す上記の警告を禁止するか否かを決定することができる。
また、前方障害物の種類を識別し(S1010)、識別結果に基づいて、前方障害物の種類に応じた警告時間判定値Tjを設定する(S1075)。このため、一時停止を促す上記の警告を行うか否かを決定するための条件を、前方障害物の種類に応じて適切に設定することができる。
以上説明した実施形態において、S1045の処理は本発明における相対速度検出手段、S1055の処理は本発明における衝突時間算出手段、S1075の処理は本発明における第2設定手段、S1095の条件は本発明における報知禁止条件、警告時間判定値Tjは本発明における報知禁止時間である。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採ることができる。
例えば上記実施形態では、一時停止地点の位置を示す情報(以下、一時停止地点位置情報という)を地図データ入力器14に格納された地図データから取得するものを示したが、例えば路上に設置された路上機(不図示)から一時停止地点位置情報を送信し、この一時停止地点位置情報を路車間通信機18を介して受信するようにしてもよい。
このように構成されたナビゲーション装置10によれば、地図データ入力器14に格納された地図データに記録されていない、新たに建設された道路における一時停止地点の対象ポイント位置情報を路上機から送信することにより、ナビゲーション装置10側においても、新たな一時停止地点の位置を認識することができる。なお、この場合の路車間通信機18は本発明における停止位置情報受信手段である。
また上記実施形態では、音声により警告を行っているが(S1310)、表示部15に画像を表示することにより警告を行うようにしてもよいし、フロントガラスに映像を表示することにより警告を行うようにしてもよいし、運転者が視認可能な位置に設置された警告灯(例えば、メータに埋め込まれた表示灯や、ダッシュボード、ピラー、ハンドルなどに設置されたLEDやライト)を点灯または点滅させて警告を行うようにしてもよい。
また上記実施形態では、運転者の行動の推定に用いる車両情報として、アクセル開度A,ブレーキ操作量B,車速Vを用いたが、車速V以外の情報については、自車両の走行状態に影響を与える運転者の車両操作に関わる操作情報であれば、これら以外のものであってもよく、また、その個数も3個に限るものではなく、2個以下または4個以上であってもよい。
また上記実施形態では、前方障害物と自車両との間の距離Dfをレーダ装置19により検出するものを示したが、ステレオカメラ20やミリ波レーダを用いてもよい。
ナビゲーション装置10の構成、及びナビゲーション装置10が接続された車内LANの概略構成を示すブロック図である。 行動モデル作成手順を示すフローチャートである。 テンプレート作成手順を示すフローチャートである。 行動パターンテンプレートTmrの構成を示す説明図である。 転行動データ記憶処理を示すフローチャートである。 第1実施形態の警告制御処理を示すフローチャートである。 警告処理を示すフローチャートである。 運転行動推定処理を示すフローチャートである。 警告の実行条件を示すグラフである。 確信度の算出に使用するメンバシップ値の概要を示すグラフである。 第2実施形態の警告制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10…ナビゲーション装置、11…位置検出器、12…操作スイッチ群、13a…リモコン、13b…リモコンセンサ、14…地図データ入力器、15…表示部、16…音声出力部、17…マイクロフォン、18…路車間通信機、19…レーダ装置、20…ステレオカメラ、22…車内LAN通信部、23…制御部、25…車内LAN、31…エンジンECU、32…ブレーキECU、33…ステアリングECU

Claims (7)

  1. 自車両の現在位置を示す現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段と、
    自車両が停止する可能性のある地点である停止対象ポイントの位置を示す停止対象ポイント位置情報を取得する停止対象ポイント位置情報取得手段と、
    自車両の速度情報と、自車両の走行状態に影響を与える運転者の車両操作に関わる操作情報とからなる運転データを取得する運転データ取得手段と、
    前記運転データ取得手段にて取得された運転データに基づいて、前記停止対象ポイントで運転者が車両停止行動をするか否かを推定する停止行動推定手段と、
    前記停止対象ポイントで運転者が車両停止行動をしないと前記停止行動推定手段により推定された場合に、前記停止対象ポイントで車両停止行動をする必要がある旨を報知する車両停止報知手段と、
    自車両の前方に存在する前方障害物と自車両との間の距離である前方障害物距離を求める距離算出手段と、
    前記距離算出手段にて求められた前記前方障害物距離が短いことを示す、予め設定された報知禁止条件が成立すると、前記車両停止報知手段の動作を禁止する報知禁止手段と
    を備えることを特徴とする運転行動推定装置。
  2. 前記報知禁止条件は、
    前記距離算出手段にて求められた前記前方障害物距離が、予め設定された報知禁止距離以下になることである
    ことを特徴とする請求項1に記載の運転行動推定装置。
  3. 前記前方障害物の種類を認識する障害物認識手段と、
    前記障害物認識手段により認識された前記前方障害物の種類に応じて、前記報知禁止距離を設定する第1設定手段と
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の運転行動推定装置。
  4. 前記前方障害物と自車両との相対速度を検出する相対速度検出手段と、
    前記距離算出手段にて求められた前記前方障害物距離と、前記相対速度検出手段にて検出された前記相対速度とに基づいて、自車両が前記前方障害物に衝突するまでの時間である障害物衝突時間を求める衝突時間算出手段とを備え、
    前記報知禁止条件は、
    前記衝突時間算出手段にて求められた前記障害物衝突時間が、予め設定された報知禁止時間以下になることである
    ことを特徴とする請求項1に記載の運転行動推定装置。
  5. 前記前方障害物の種類を認識する障害物認識手段と、
    前記障害物認識手段により認識された前記前方障害物の種類に応じて、前記報知禁止時間を設定する第2設定手段と
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の運転行動推定装置。
  6. 前記停止対象ポイントの位置を示す停止位置情報を予め記憶する停止位置情報記憶手段を備え、
    前記停止対象ポイント位置情報取得手段は、
    前記停止位置情報記憶手段に記憶されている前記停止位置情報を前記停止対象ポイント位置情報とする
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の運転行動推定装置。
  7. 前記停止対象ポイントの位置を示す停止位置情報を外部から受信する停止位置情報受信手段を備え、
    前記停止対象ポイント位置情報取得手段は、
    前記停止位置情報受信手段により受信された前記停止位置情報を前記停止対象ポイント位置情報とする
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の運転行動推定装置。
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