JP2010044684A - 非接触icインレット - Google Patents

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Yutaka Kato
裕 加藤
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Abstract

【課題】ICチップとコイルアンテナよりなる非接触ICモジュール基板を外装基材中に装填して非接触ICインレットとし、これを冊子の裏表紙に挟みこんでも、柔軟な表紙や、外力に弱いICチップに適用可能な非接触ICインレットを提供する。
【解決手段】アンテナ配線を形成したPETまたはPENフィルム12が、非接触ICモジュール基板のリードフレーム13を嵌め込む切欠きを有し、PETまたはPENフィルム12’が、非接触ICモジュール基板のモールド樹脂部分11を嵌め込む切欠きを有し、非接触ICモジュール基板のリードフレームおよびモールド樹脂部分がそれぞれ切り欠き部分にはめ込まれるように、柔軟樹脂層15を介してフィルム12、12’を積層して形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は非接触ICモジュールを有する冊子に組み込む非接触ICインレットに関するものであり、特にこの非接触ICインレットの構成に関する。
近年、非接触で電子テ゛ータの記入や印字を行うシステムが普及し、非接触ICモジュール(固有の識別情報を格納したICチップ実装体と、この識別情報を送受信するアンテナとで構成されているもの)を外装基材で挟みこみICインレットとし、このICインレットをパスポートや預貯金通帳等冊子の表紙などに貼り合わせた非接触IC付冊子が開発されている。
このような冊子では通信機能及び信頼性が要求される。機械的信頼性はその一部をなす重大な問題である。冊子の機械的信頼性としては、ボールペン等による書き込みや曲げに対する耐性が挙げられる。特にICチップ実装体、及びアンテナ配線との接合部で信頼性を確保する必要がある。前者では平滑であること、後者ではICチップ実装体近傍での変形が滑らかであることが重要である。
このためにICカードを含む用途で様々な工夫が提案されてきた。例えば特許文献1はICカードに関する発明であり、インレット内部にICチップにかかる応力低減用冶具を置いている。機械的信頼性は向上が期待されるが、インレットが厚く、高価になる。可堯性が必要とされる冊子では実施が難しいと考えられる。
非接触ICインレットの保護を目的とした工夫では、特許文献2に、冊子としての平滑性を保ち、柔軟性基材で挟むという開示がある。柔軟性基材に非接触ICモジュールを収容する凹部を形成するという内容である。しかし、柔軟性基材が薄ければ、曲げ等の変形時に硬いICチップ実装体部分と柔らかいその周辺で変形に差が生じる。特にICチップ実装体境界で応力が集中しアンテナ配線との接合部で信頼性を損ねる。柔軟性基材を厚くすれば保護と言う目的は達成できるが冊子に組み込む際に問題となる可能性がある。
冊子とするのに必要な特性が非接触ICインレット自体に備わっているならば各種の保護手法は有効に作用し、信頼性向上が期待できる。
以上から、平滑で薄く、機械的信頼性を向上させた非接触ICインレットが求められていた。
特許第3921996号公報 特開2005−313520号公報
ICチップとコイルアンテナよりなる非接触ICモジュール基板を外装基材中に装填して非接触ICインレットとし、これを冊子の裏表紙に挟みこんでも、柔軟な表紙や、外力に弱いICチップに適用可能な非接触ICインレットを提供する。
本発明において上記課題を達成する為に、請求項1の発明では、アンテナ配線を形成したPETまたはPENフィルム1が、非接触ICモジュール基板のリードフレームを嵌め込む切欠きを有し、PETまたはPENフィルム2が、非接触ICモジュール基板のモー
ルド樹脂部分を嵌め込む切欠きを有し、非接触ICモジュール基板のリードフレームおよびモールド樹脂部分がそれぞれ切り欠き部分にはめ込まれるように、柔軟樹脂層を介してフィルム1、2を積層して形成されたことを特徴とする非接触ICインレットとしたものである。
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
即ち、請求項1の発明によれば、アンテナ配線部分は柔軟樹脂層をPETフィルムが挟んでいるので、積層体として変形は容易であり、力学的中立面はほぼ中央に位置する。PETフィルムの切り欠きは中心を同じにして重なるので、非接触ICモジュールを嵌め込むことで変形に折れ曲がり等の異常は生じない。また、非接触ICモジュールとアンテナ配線との接合部は柔軟樹脂層に接する中立面側に位置するため、応力は小さい。
また本発明では、非接触ICモジュールはリードフレームとモールド樹脂部分とを別個のPETフィルム切欠きに嵌め込んだ構成である。インレットは平滑であり、厚みは非接触ICモジュールで決定され、最小値とすることができる。
平滑で、且つ薄いインレットであることは、非接触ICインレットとして外装基材中に装填する際、応力緩和措置の余地が増大し、外力に弱いICチップにも適用可能ならしめる。
従って、本願発明の非接触ICインレットは、これを冊子の裏表紙に挟みこんでも、柔軟な表紙や、外力に弱いICチップに適用可能な非接触ICインレットとすることができる。
以下本発明を実施する為の最良の形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の非接触ICインレットを組み込んだ非接触IC付冊子の一事例を説明する斜視図であり、図2は本発明の非接触ICインレットの一実施の形態で、その一部を示す側断面図である。また図3は非接触ICモジュールとPETフィルムの切り欠きとの対応を示した斜視図である。図4は突起物による変形の模式図であり、本発明の非接触ICインレットとPETフィルムがない場合とを比較している。
図1に例示されているように、表表紙、裏表紙、本文用紙からなる冊子に対し、本発明の非接触ICインレットに係る非接触ICチップ実装基板1は非接触ICモジュール2に含まれ、裏貼紙5を有する裏表紙4に設けられている。この非接触ICインレットは、図2に例示したように、アンテナ配線14を形成したPETまたはPENフィルム(1)12が、非接触ICモジュール基板のリードフレーム13を嵌め込む切欠きを有し、PETまたはPENフィルム(2)12’が、非接触ICモジュール基板のモールド樹脂11部分を嵌め込む切欠きを有し、非接触ICモジュール基板のリードフレーム13およびモールド樹脂11部分がそれぞれ切り欠き部分にはめ込まれるように、柔軟樹脂層15を介してフィルム(1)、(2)を積層して形成されている。
なお、PETまたはPENフィルム(1)12、(2)12’に設けられた切り欠き部分と、モールド樹脂11とリードフレーム13との位置は、図3に例示したように、それぞれ切り欠き部分にはめ込まれるように、形成されている。
このように形成された非接触ICモジュール2に、その非接触ICモジュール2の近辺
に突起物が当たり、変形した状況を図4に例示した。図4(a)は、従来の例の非接触ICインレット、(b)本発明の例の非接触ICインレットである。
これから、アンテナ配線部分は柔軟樹脂層をPETフィルムが挟んでいるので、積層体として変形は容易であり、力学的中立面はほぼ中央に位置する。PET等のフィルムの切り欠きは中心を同じにして重なるので、非接触ICモジュールを嵌め込むことで変形に折れ曲がり等の異常は生じない。また、非接触ICモジュールとアンテナ配線との接合部は柔軟樹脂層に接する中立面側に位置するため、応力は小さいこと等がわかる。
本発明にかかるアンテナ配線の形態に制約はない。例えば、リードフレーム側のPETフィルム上にアンテナ配線を形成し金属箔の抵抗溶接によりリードフレームとアンテナ配線接合する、アンテナ配線を被覆銅線とするならば直接リードフレームと溶接する、等等が可能である。
また、柔軟樹脂層としては、テスリン(スリーエム社・登録商標)などが例示できる。
本発明にかかるはフィルムPETまたはPENフィルム(1)12、(2)12’の内、フィルム(1)12インレット大の大きさで良いが、上側のフィルム(2)12’はインレットの可撓性が適当なものとなるように大きさを適宜設計して良い。例えば、もし上側のフィルム(2)12’がインレットの可撓性を妨げる傾向にあれば、モールドされたICチップの周囲のみに小さい外形で設けてやり、或いは、もし上側のフィルム(2)12’が可撓性を実質妨げない傾向にあれば、下側のフィルム(1)12と同様にインレット大とする構成としても良い。尚この場合でも、当然フィルム(2)12’は開口部(切欠き)を有しており、その開口部(切欠き)にICチップを有するモールド樹脂が嵌り、モールド樹脂とフィルム(2)12’とが重ならない構造とする。
本発明は、電子マネー、会員カード、クレジット、電子キー、住民票、健康保険証、免許証、定期券、電子チケット、電子伝票などに適用できる。
本発明の非接触ICインレットを組み込んだ非接触IC付冊子の一事例を説明する斜視図である。 本発明の非接触ICインレットの一実施の形態で、その一部を示す側断面図である。 非接触ICモジュールとPETフィルムの切り欠きとの対応を示した斜視図である。 突起物と接触する場合にPETフィルムの有無による変形の差を示す模式図である。
符号の説明
1…非接触 ICチップ実装基板
2…非接触 ICモジュール
3…表表紙
4…裏表紙
5…裏貼紙
6…本文用紙
10…チップ
11…モールド樹脂
12、12’…PEN又はPETフィルム
13…リードフレーム
14…アンテナ配線
15…柔軟樹脂層
16…突起物

Claims (1)

  1. アンテナ配線を形成したPETまたはPENフィルム1が、非接触ICモジュール基板のリードフレームを嵌め込む切欠きを有し、PETまたはPENフィルム2が、非接触ICモジュール基板のモールド樹脂部分を嵌め込む切欠きを有し、非接触ICモジュール基板のリードフレームおよびモールド樹脂部分がそれぞれ切り欠き部分にはめ込まれるように、柔軟樹脂層を介してフィルム1、2を積層して形成されたことを特徴とする非接触ICインレット。
JP2008209601A 2008-08-18 2008-08-18 非接触icインレット Pending JP2010044684A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9178265B2 (en) 2012-02-09 2015-11-03 Hid Global Gmbh Anti-crack means for wire antenna in transponder

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