JP2010041836A - スイッチング電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スイッチング素子のショートが発生した場合に確実にヒューズを切ることのできる「スイッチング電源装置」を提供する。
【解決手段】正常状態において、PWM信号Paは、周期Tでオン/オフを交互に繰り返し、これに従ったスイッチング素子Qa1、Qa2の交互のオン/オフによって、スイッチング素子Qa1、Qa2のドレインの電圧Vdaは、周期Tでローレベルとハイレベルを交互に表す。時刻t1において、スイッチング素子Qa1がショートし、スイッチング素子Qa1、Qa2のドレインの電圧Vdaはローレベルに固定されると、障害検出部112によってショート障害発生が検知され、PWM制御部111に通知される。ショート障害発生が通知されたPWM制御部111は、期間TD、PWM信号Paをハイレベルに維持し、ショートしたスイッチング素子Qa1と共に、正常なスイッチング素子Qa2にも電流が継続して流れるようする。
【選択図】図2
【解決手段】正常状態において、PWM信号Paは、周期Tでオン/オフを交互に繰り返し、これに従ったスイッチング素子Qa1、Qa2の交互のオン/オフによって、スイッチング素子Qa1、Qa2のドレインの電圧Vdaは、周期Tでローレベルとハイレベルを交互に表す。時刻t1において、スイッチング素子Qa1がショートし、スイッチング素子Qa1、Qa2のドレインの電圧Vdaはローレベルに固定されると、障害検出部112によってショート障害発生が検知され、PWM制御部111に通知される。ショート障害発生が通知されたPWM制御部111は、期間TD、PWM信号Paをハイレベルに維持し、ショートしたスイッチング素子Qa1と共に、正常なスイッチング素子Qa2にも電流が継続して流れるようする。
【選択図】図2
Description
本発明は、スイッチング電源装置の過電流保護技術に関するものである。
電源装置の過電流保護技術としては、電力供給路に過電流によって切断するヒューズを用ける技術が広く用いられている。
また、スイッチング電源装置からの出力異常を抑止する技術として、スイッチング電源装置の出力を監視して、その異常を検出したときに、スイッチング電源装置のスイッチング素子を強制的にオン状態とすることにより、意図的に過電流を生じさせ、スイッチング電源装置の前段に設けたブレーカを断状態とする技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
特開平6-5149号公報
また、スイッチング電源装置からの出力異常を抑止する技術として、スイッチング電源装置の出力を監視して、その異常を検出したときに、スイッチング電源装置のスイッチング素子を強制的にオン状態とすることにより、意図的に過電流を生じさせ、スイッチング電源装置の前段に設けたブレーカを断状態とする技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
一般的に、スイッチング電源装置の前段にヒューズを設ける場合、ヒューズの定格電流は、スイッチング素子がショートしたときにヒューズに定格電流を超える電流が流れ、ヒューズが切れるように設定する。
このようにすることにより、特段の保護回路を設けることなく、スイッチング電源装置の過電流からの保護を図ることができる。
さて、大容量のスイッチング電源装置は、単一のスイッチング素子では電流容量が不足するために、複数のスイッチング素子を用いて構成されることがある。そして、このような場合において、複数のスイッチング素子のうちの一つのスイッチング素子のみがショート故障した場合、通常時の電流に対するスイッチング素子ショート時の電流の差が比較的小さいために、スイッチング素子がショートしてからヒューズが切れるまでに比較的長時間を要し、この間に、過電流によってスイッチング電源装置やその後段の回路がダメージを受けてしまうことがある。
このようにすることにより、特段の保護回路を設けることなく、スイッチング電源装置の過電流からの保護を図ることができる。
さて、大容量のスイッチング電源装置は、単一のスイッチング素子では電流容量が不足するために、複数のスイッチング素子を用いて構成されることがある。そして、このような場合において、複数のスイッチング素子のうちの一つのスイッチング素子のみがショート故障した場合、通常時の電流に対するスイッチング素子ショート時の電流の差が比較的小さいために、スイッチング素子がショートしてからヒューズが切れるまでに比較的長時間を要し、この間に、過電流によってスイッチング電源装置やその後段の回路がダメージを受けてしまうことがある。
そこで、本発明は、複数のスイッチング素子を用いたスイッチング電源装置において、簡易な構成によって、スイッチング素子のショートが発生した場合に、確実にヒューズが切れるようにすることを課題とする。
前記課題達成のために本発明は、入力電源の電源電圧を変換するスイッチング電源装置に、トランスと、前記入力電源の電源電圧レベルから前記トランスを経て入力電源のグランドレベルに至る電流路中に設けられた複数のスイッチング素子と、前記スイッチング電源装置の出力電圧が所定の電圧となるように、前記複数のスイッチング素子の各々の状態を、オン状態とオフ状態の間で交互に遷移するように制御する制御手段と、前記スイッチング素子のショートの発生を検出する障害発生検出手段とを設けると共に、前記制御手段において、前記スイッチング素子のショートの発生が検出された場合に、当該ショートの発生したスイッチング素子以外の1または複数のスイッチング素子の状態を、当該状態が少なくとも所定時間長以上オン状態に固定されるように制御するようにしたものである。
このようなスイッチング電源装置によればスイッチング素子のショートが発生した場合には、少なくとも一つの他のスイッチング素子のオン/オフ状態の交互遷移の制御を停止し、当該他のスイッチング素子をオン状態に所定時間長以上固定する。したがって、この結果、当該所定時間内において当該他のスイッチング素子のオン/オフ状態の交互遷移の制御を行った場合に比べ、入力電源よりスイッチング電源装置に流れる電流の実効値を大きくすることができ、これにより、入力電源とスイッチング電源との間に設けられたヒューズを確実に切れるようにすることができる。
ここで、このようなスイッチング電源装置は、前記スイッチング素子が、前記トランスの入力電源のグランドレベル側の端と入力電源のグランドレベルとの間に配置されるものである場合には、前記障害発生検出手段において、前記トランスの入力電源のグランドレベル側の端が入力電源グランドレベルに固定されたことをもって、前記スイッチング素子のショートの発生を検出するようにしてもよい。このようにすることにより、前記特許文献1のようにスイッチング電源装置の出力異常を検知する場合に比べ、スイッチング素子のショートを確実、速やかに検出できるようになる。
また、このようなスイッチング電源装置は、前記制御手段において、前記スイッチング素子のショートの発生が検出された場合に、当該ショートの発生したスイッチング素子以外の1または複数のスイッチング素子の状態を、少なくとも所定時間長以上オン状態に固定されるように制御した後に、全てのスイッチング素子の状態を、当該状態がオフ状態に固定されるように制御し、長期間に渡り過電流が流れ続けないことをスイッチング電源装置側において担保できるようにしてもよい。
ここで、これらのスイッチング電源装置は、前記スイッチング電源装置の出力を電源として稼働する機能部と共に車載機器を構成するために用いることができる。ここで、この場合には、前記スイッチング電源装置には車載バッテリの出力を、ヒューズを介して、前記入力電源として供給するようにするのがよい。
以上のように、本発明によれば、複数のスイッチング素子を用いたスイッチング電源装置においてスイッチング素子のショートが発生した場合に、確実にヒューズが切れるようにすることができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
以下、本発明の実施形態について、自動車に搭載される車載機器への適用を例にとり説明する。
図1に本実施形態に係る車載機器の構成を示す。
図示するように、車載機器1は、自動車に搭載されたバッテリ2からヒューズ3を介して電力の供給を受ける装置であり、バッテリ2から供給されるDC電源であるところの入力電源の電源電圧を変換するDC/DCコンバータ11と、DC/DCコンバータ11から供給されるDC電源によって稼働する機能部13とを有する。ここで、機能部13は、たとえば、パワーアンプなどの比較的大電力を動作に要する機器である。
以下、本発明の実施形態について、自動車に搭載される車載機器への適用を例にとり説明する。
図1に本実施形態に係る車載機器の構成を示す。
図示するように、車載機器1は、自動車に搭載されたバッテリ2からヒューズ3を介して電力の供給を受ける装置であり、バッテリ2から供給されるDC電源であるところの入力電源の電源電圧を変換するDC/DCコンバータ11と、DC/DCコンバータ11から供給されるDC電源によって稼働する機能部13とを有する。ここで、機能部13は、たとえば、パワーアンプなどの比較的大電力を動作に要する機器である。
次に、図2に、DC/DCコンバータ11の内部構成を示す。
図示するように、DC/DCコンバータ11は、スイッチング電源回路を用いてDC電源電圧を変換する装置であり、バッテリ2からの入力電源の入力の平滑用の電解コンデンサC1、トランスT1、2つのFETであるスイッチング素子Qa1、Qa2、2つの出力整流用ダイオードD1、D2、出力平滑用のリアクタンスL1、出力平滑用の電解コンデンサC2、PWM制御部111、障害検出部112、制御用電源回路113を有している。そして、トランスT1の一次側コイルの一端は、バッテリ2から供給される入力電源の電源電圧Vinに接続しており、トランスT1の一次側コイルの他端は、スイッチング素子Qa1、Qa2のドレインに接続されている。そして、スイッチング素子Qa1、Qa2のソースは、介してバッテリ2から供給される入力電源の接地レベルに接続している。
図示するように、DC/DCコンバータ11は、スイッチング電源回路を用いてDC電源電圧を変換する装置であり、バッテリ2からの入力電源の入力の平滑用の電解コンデンサC1、トランスT1、2つのFETであるスイッチング素子Qa1、Qa2、2つの出力整流用ダイオードD1、D2、出力平滑用のリアクタンスL1、出力平滑用の電解コンデンサC2、PWM制御部111、障害検出部112、制御用電源回路113を有している。そして、トランスT1の一次側コイルの一端は、バッテリ2から供給される入力電源の電源電圧Vinに接続しており、トランスT1の一次側コイルの他端は、スイッチング素子Qa1、Qa2のドレインに接続されている。そして、スイッチング素子Qa1、Qa2のソースは、介してバッテリ2から供給される入力電源の接地レベルに接続している。
このような構成において、PWM制御部111は、一定周期TのPWM信号Paをスイッチング素子Qa1、Qa2のゲートに共通に印加する。PWM制御部111は、PWM信号Paのパルス幅を出力電圧Voutが目標電圧となるように、出力電圧Voutが目標電圧より小さい場合にはパルス幅を広げ、出力電圧Voutが目標電圧より大きい場合にはパルス幅を小さくすることにより制御する。ここで、PWM信号Paがハイレベルのときにスイッチング素子Qa1、Qa2はオンとなり、PWM信号Paがローレベルのときにスイッチング素子Qa1、Qa2はオフとなる。
したがって、このPWM信号Paによって、スイッチング素子Qa1、Qa2はオンとオフを繰り返し、バッテリ2から供給される入力電源の電源電圧VinによってトランスT1の一次側コイルに断続的に電流を流す。この電流によるエネルギは、トランスT1の一次側コイルからトランスT1の二次側コイルに転送され、出力整流用ダイオードD1、D2と出力平滑用のリアクタンスL1と電解コンデンサC2によって整流、平滑化されて電源電圧Voutを持つ出力電源として機能部13に供給される。
次に、障害検出部112は、スイッチング素子Qa1、Qa2のドレインの電圧Vdaを監視し、当該電圧が、PWM制御部111の出力するPWM信号の周期Tより長い時間、入力電源の接地レベル相当の電位レベルを継続した場合に、ショート障害発生をPWM制御部111に通知する。
そして、制御用電源回路113は、バッテリ2から供給される入力電源から、PWM制御部111と障害検出部112の動作電源Vcntを生成すると共に、入力電源供給開始時のPWM制御部111と障害検出部112の起動を制御する。また、制御用電源回路113は、内部にバックアップ用バッテリを内蔵しており、バッテリ2から入力電源が供給されなくなった後も、一定期間、PWM制御部111と障害検出部112の動作電源Vcntを供給し続ける。
次に、PWM制御部111が行う、過電流保護処理について説明する。
図3に、この過電流保護処理について説明する。
図示するように、この処理では、障害検出部112からショート障害発生が通知されるのを監視し(ステップ302)、ショート障害発生が通知されたならば、PWM信号Paを所定期間TDハイレベルとして、スイッチング素子Qa1、Qa2を、期間TD、強制的にオンとする(ステップ304)。ここで、期間TDの長さは、スイッチング素子Qa1、Qa2を共にオンとした状態でバッテリ2からヒューズ3に流れる電流によって、ヒューズ3が確実に溶断するに充分な時間長とする。
図3に、この過電流保護処理について説明する。
図示するように、この処理では、障害検出部112からショート障害発生が通知されるのを監視し(ステップ302)、ショート障害発生が通知されたならば、PWM信号Paを所定期間TDハイレベルとして、スイッチング素子Qa1、Qa2を、期間TD、強制的にオンとする(ステップ304)。ここで、期間TDの長さは、スイッチング素子Qa1、Qa2を共にオンとした状態でバッテリ2からヒューズ3に流れる電流によって、ヒューズ3が確実に溶断するに充分な時間長とする。
そして、期間TDが経過したならば、PWM信号Paをローレベルに固定し(ステップ306、処理を終了する。
ここで、図4に、このような過電流保護処理の動作例を示す。
図示するように、正常状態において、PWM信号Paは、周期Tでオン/オフを交互に繰り返し、これに従ったスイッチング素子Qa1、Qa2の交互のオン/オフによって、スイッチング素子Qa1、Qa2のドレインの電圧Vdaは、周期Tでローレベルとハイレベルを交互に表す。
そして、時刻t1において、スイッチング素子Qa1がショートすると、スイッチング素子Qa1、Qa2のドレインの電圧Vdaはローレベルに固定される。そして、その後、周期Tの時間長分の経過後の時刻t2に、障害検出部112によってショート障害発生が検知され、PWM制御部111に通知される。
ここで、図4に、このような過電流保護処理の動作例を示す。
図示するように、正常状態において、PWM信号Paは、周期Tでオン/オフを交互に繰り返し、これに従ったスイッチング素子Qa1、Qa2の交互のオン/オフによって、スイッチング素子Qa1、Qa2のドレインの電圧Vdaは、周期Tでローレベルとハイレベルを交互に表す。
そして、時刻t1において、スイッチング素子Qa1がショートすると、スイッチング素子Qa1、Qa2のドレインの電圧Vdaはローレベルに固定される。そして、その後、周期Tの時間長分の経過後の時刻t2に、障害検出部112によってショート障害発生が検知され、PWM制御部111に通知される。
そして、ショート障害発生が通知されたPWM制御部111は、期間TD、PWM信号Paをハイレベルに維持し、ショートしたスイッチング素子Qa1と共に、正常なスイッチング素子Qa2にも電流が流れるようする。すると、これによって、正常なスイッチング素子がQa2の周期Tのオン/オフの繰り返しを継続した場合に比べ、入力電源からDC/DCコンバータ11に流れる電流の実効値は増大し、期間TD中の時刻t3でヒューズ3が確実に溶断する。
そして、PWM制御部111は、ヒューズ3の溶断が充分に見込める期間TDの経過後、PWM信号Paをローレベルに固定する。
以上、本発明の実施形態について説明した。
なお、図2に示した構成では、トランスT1の一次側コイルの一端に二つのスイッチング素子を並列に設けた場合について示したが、これはトランスT1の一次側コイルの一端に、3つ以上のスイッチング素子を並列に設けるようにしてもよい。
ところで、DC/DCコンバータ11の構成として、図2に示した構成の他、図5に示すプッシュプル式のスイッチング電源回路を用いる構成なども用いることができる。
図5に示したDC/DCコンバータ11は、図示するように、バッテリ2からの入力電源の入力の平滑用の電解コンデンサC1、一次コイル側にセンタタップを有するトランスT2、4つのFETであるスイッチング素子Qa1、Qa2、Qb1、Qb2、2つの出力整流用ダイオードD1、D2、出力平滑用のリアクタンスL1、出力平滑用の電解コンデンサC2、PWM制御部111、障害検出部112、制御用電源回路113を有している。
以上、本発明の実施形態について説明した。
なお、図2に示した構成では、トランスT1の一次側コイルの一端に二つのスイッチング素子を並列に設けた場合について示したが、これはトランスT1の一次側コイルの一端に、3つ以上のスイッチング素子を並列に設けるようにしてもよい。
ところで、DC/DCコンバータ11の構成として、図2に示した構成の他、図5に示すプッシュプル式のスイッチング電源回路を用いる構成なども用いることができる。
図5に示したDC/DCコンバータ11は、図示するように、バッテリ2からの入力電源の入力の平滑用の電解コンデンサC1、一次コイル側にセンタタップを有するトランスT2、4つのFETであるスイッチング素子Qa1、Qa2、Qb1、Qb2、2つの出力整流用ダイオードD1、D2、出力平滑用のリアクタンスL1、出力平滑用の電解コンデンサC2、PWM制御部111、障害検出部112、制御用電源回路113を有している。
そして、トランスT2の一次側コイルのセンタタップは、バッテリ2から供給される入力電源の電源電圧Vinに接続しており、トランスT2の一次側コイルの一端はスイッチング素子Qa1、Qa2のドレインに、トランスT2の一次側コイルの他端は、スイッチング素子Qb1、Qb2のドレインに接続されている。そして、スイッチング素子Qa1、Qa2、Qb1、Qb2のソースは、介してバッテリ2から供給される入力電源の接地レベルに接続している。
そして、PWM制御部111は、PWM信号Paを、スイッチング素子Qa1、Qa2のゲートに出力し、PWM信号Pbを、スイッチング素子Qb1、Qb2のゲートに出力する。PWM信号Pa、Pbは、一定周期Tの相互に半周期位相がずれた信号であり、PWM制御部111は、PWM信号Pa、Pbのパルス幅を出力電圧Voutが目標電圧となるように、出力電圧Voutが目標電圧より小さい場合にはパルス幅を広げ、出力電圧Voutが目標電圧より大きい場合にはパルス幅を小さくすることにより制御する。ただし、PWM信号Pa、Pbの最大デューティ比は50%以下の範囲に制限される。
そして、このPWM信号Pa、Pbによって、スイッチング素子Qa1、Qa2の組と、スイッチング素子Qb1、Qb2の組とは、周期Tの半周期の位相差をもって交互にオンとオフを繰り返し、バッテリ2から供給される入力電源の電源電圧VinによってトランスT2の一次側コイルに断続的に電流を流す。この電流によるエネルギは、トランスT2の一次側コイルからトランスT2の二次側コイルに転送され、出力整流用ダイオードD1、D2と出力平滑用のリアクタンスL1と電解コンデンサC2によって整流、平滑化されて電源電圧Voutを持つ出力電源として機能部13に供給される。
そして、障害検出部112は、スイッチング素子Qa1、Qa2のドレインの電圧Vdaと、スイッチング素子Qb1、Qb2のドレインの電圧Vdbをそれぞれ監視し、どちらか一方の電圧が、PWM制御部111の出力するPWM信号の周期Tより長い時間、入力電源の接地レベル相当の電位レベルを継続した場合に、ショート障害発生をPWM制御部111に通知する。
そして、PWM制御部111は、前述した過電流保護処理を行い、障害検出部部からショート障害発生が通知されたならば、PWM信号Pa、Pbを所定期間TDハイレベルとして、スイッチング素子Qa1、Qa2、Qb1、Qb2を、期間TD、強制的にオンとした後、PWM信号Paをローレベルに固定する。
結果、スイッチング素子Qa1、Qa2、Qb1、Qb2のいずれか一つにでもショートが発生すると、所定期間TD、その他の正常なスイッチング素子の全てもオン状態となり、これら正常なスイッチング素子が周期Tのオン/オフの繰り返しを継続した場合に比べ、入力電源からDC/DCコンバータ11に流れる電流の実効値が増大し、ヒューズ3が確実に溶断する。
ここで、図5に示した構成おけるPWM制御部111の過電流保護処理は、PWM信号Pa、Pbのうちの一方のみを所定期間TDハイレベルとする処理としてもよい。このようにしても、いずれか一つのスイッチング素子のショート発生時に、正常なスイッチング素子全ての周期Tのオン/オフの繰り返しを継続した場合に比べ、入力電源からDC/DCコンバータ11に流れる電流の実効値を増大させ、ヒューズ3を溶断させることができる。また、図5に示した構成では、トランスT2の一次側コイルの各端に、それぞれ二つずつスイッチング素子を並列に設けた場合について示したが、これはトランスT2の一次側コイルの各端に、それぞれ3つ以上のスイッチング素子を並列に設けるようにしてもよい。
または、図5に示した構成は、スイッチング素子としてQa1とQb1のみを備える構成としてもよい。このようにしても、スイッチング素子Qa1、Qb1の一方のみにショートが発生した場合に、他方の正常なスイッチング素子も所定期間TDオン状態となり、この正常なスイッチング素子が周期Tのオン/オフの繰り返しを継続した場合に比べ、入力電源からDC/DCコンバータ11に流れる電流の実効値を増大させ、ヒューズ3を溶断させることができる。
ここで、以上の実施形態では、過電流保護処理において、障害検出部部からショート障害発生を通知された場合に、PWM信号を所定期間TD、ハイレベルとした後に、PWM信号をローレベルに固定したが、これは、障害検出部部からショート障害発生を通知された場合に、PWM信号をハイレベルに固定する処理とすることもできる。
1…車載機器、2…バッテリ、3…ヒューズ、11…DCコンバータ、13…機能部、111…制御部、112…障害検出部、113…制御用電源回路。
Claims (4)
- 入力電源の電源電圧を変換するスイッチング電源装置であって、
トランスと、
前記入力電源の電源電圧レベルから前記トランスを経て入力電源のグランドレベルに至る電流路中に設けられた複数のスイッチング素子と、
前記スイッチング電源装置の出力電圧が所定の電圧となるように、前記複数のスイッチング素子の各々の状態を、オン状態とオフ状態の間で交互に遷移するように制御する制御手段と、
前記スイッチング素子のショートの発生を検出する障害発生検出手段とを有し、
前記制御手段は、前記スイッチング素子のショートの発生が検出された場合に、当該ショートの発生したスイッチング素子以外の1または複数のスイッチング素子の状態を、当該状態が少なくとも所定時間長以上オン状態に固定されるように制御することを特徴とするスイッチング電源装置。 - 請求項1記載のスイッチング電源装置であって、
前記スイッチング素子は、前記トランスの入力電源のグランドレベル側の端と入力電源のグランドレベルとの間に配置されており、
前記障害発生検出手段は、前記トランスの入力電源のグランドレベル側の端が入力電源グランドレベルに固定されたことをもって、前記スイッチング素子のショートの発生を検出することを特徴とするスイッチング電源装置。 - 請求項1または2記載のスイッチング電源装置であって、
前記制御手段は、前記スイッチング素子のショートの発生が検出された場合に、当該ショートの発生したスイッチング素子以外の1または複数のスイッチング素子の状態を、少なくとも所定時間長以上オン状態に固定されるように制御した後に、全てのスイッチング素子の状態を、当該状態がオフ状態に固定されるように制御することを特徴とするスイッチング電源装置。 - 自動車の搭載される車載機器であって、
請求項1、2または3記載のスイッチング電源装置と、
前記スイッチング電源装置の出力を電源として稼働する機能部とを備え、
前記スイッチング電源装置には車載バッテリの出力が、ヒューズを介して、前記入力電源として供給されることを特徴とする車載機器。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015033161A (ja) * | 2013-07-31 | 2015-02-16 | 三菱電機株式会社 | 車載機器および車輌ヒューズ溶断方法 |
JP2020150108A (ja) * | 2019-03-13 | 2020-09-17 | Tdk株式会社 | トランス、電源装置および医療システム |
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JP2020150108A (ja) * | 2019-03-13 | 2020-09-17 | Tdk株式会社 | トランス、電源装置および医療システム |
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