JP2010041291A - 無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】干渉電力となる隣接チャネルの周波数帯域が復調可能な帯域から離れている場合においても干渉の影響を削減することができる。
【解決手段】送信系統11は、送信データを変調し第1の周波数帯域の無線信号を出力する変調器111を含み、第1の周波数帯域の無線信号を送信する。振幅・位相調整器13は、変調器111が出力した無線信号の振幅と位相を調整する。合成部14は、アンテナ16で受信された無線信号と調整部振幅・位相調整部13が調整した無線信号とを合成する。受信系統12は、合成部14が合成した無線信号を復調する復調器122を含み、第2の周波数帯域の無線信号を受信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信装置に関する。
コグニティブ無線技術は、特性の異なる複数の無線システムの使用状況を認識し、複数の無線システムを適応的に使用することにより周波数利用効率を向上させる技術である。しかしながら、同一の無線システムの2つのチャネルを同時に使用する際は、周波数帯域が近く、相互に大きな干渉電力が発生する。特に、自端末の送信信号が端末内部やアンテナを経由してもう一方の受信機に到来した漏れ電波は、非常に大きな干渉電力となる。そこで、干渉電力となる隣接チャネルの信号を受信・復調し、その周波数におけるレプリカを作成し、作成したレプリカを受信信号から除去することで、干渉の影響を削減する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−151530号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、干渉電力となる隣接チャネルの信号を受信・復調するために、フィルタをこの隣接チャネルの信号の周波数に合わせる必要がある。よって、干渉電力となる隣接チャネルの周波数帯域が復調可能な帯域から離れている場合、干渉の影響を削減することができないという問題がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、干渉電力となる隣接チャネルの周波数帯域が復調可能な帯域から離れている場合においても干渉の影響を削減することができる無線通信装置を提供することを目的とする。
本発明は、アンテナと、送信データを変調し第1の周波数帯域の無線信号を出力する変調部を含んだ、第1の周波数帯域の無線信号を送信する送信系統と、前記変調部が出力した無線信号の振幅と位相を調整する調整部と、前記アンテナで受信された無線信号と前記調整部が調整した無線信号とを合成する合成部と、前記合成部が合成した無線信号を復調する復調部を含んだ、第2の周波数帯域の無線信号を受信する受信系統と、を備えたことを特徴とする無線通信装置である。
また、本発明の無線通信装置において、前記調整部は、校正時に前記合成部が合成した無線信号を前記復調部が復調できなくなるように、前記変調部から出力された前記第1の周波数帯域の無線信号の振幅と位相を調整する量を決定することを特徴とする。
また、本発明は、前記復調部が復調した前記無線信号の位相と振幅とを、前記第1の周波数帯域の変調信号の位相と振幅とに変換する変換部を備え、前記調整部は、前記変換部が変換した前記位相と前記振幅とに基づいて、前記変調部から出力された前記第1の周波数帯域の無線信号の振幅と位相を調整する量を決定することを特徴とする無線通信装置である。
また、本発明は、アンテナと、第1の送信データを変調し第1の周波数帯域の無線信号を出力する第1の変調部と、前記アンテナで受信された無線信号を復調する第1の復調部と、を含んだ第1の送受信系統と、前記第1の変調部が出力した無線信号の振幅と位相を調整する調整部と、前記アンテナで受信された無線信号と前記調整部が調整した無線信号とを合成する合成部と、第2の送信データを変調し第2の周波数帯域の無線信号を出力する第2の変調部と、前記合成部が合成した無線信号を復調する第2の復調部と、を含んだ第2の送受信系統と、校正時に、前記合成部が合成した無線信号を前記第1の変調部へ入力するスイッチ部と、を備え、校正時に、前記第1の復調部は前記合成部が合成した無線信号を復調し、前記調整部は前記第1の復調部が復調した無線信号に基づいて、前記第1の変調部から出力された前記第1の周波数帯域の無線信号の振幅と位相を調整する量を決定することを特徴とする無線通信装置である。
本発明によれば、干渉電力となる隣接チャネルの周波数帯域が復調可能な帯域から離れている場合においても干渉の影響を削減することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は本実施形態における無線通信装置の構成を示した図である。無線通信装置は、第1の周波数帯域の無線信号を送信する送信系統11と、第2の周波数帯域の無線信号を受信する受信系統12と、振幅・位相調整器13(調整部)と、合成部14と、アンテナ15,16を備える。また、第1の周波数帯域はチャネル1(Ch1)であり、第2の周波数帯域はチャネル5(CH5)である。
送信系統11は、変調器111(変調部)と、パワーアンプ(PA、Power Amplifier)112とを備える。受信系統12は、ローノイズアンプ(LNA、Low Noise Amplifier)121と、復調器122(復調部)とを備える。なお、説明を容易にするため、本実施形態の無線通信装置は、送受信系統として、送信機能を持った送信系統11と、受信機能を持った受信系統12との2つの送受信系統を備えるとする。一般的には、送信系統11は受信機能も備えており、受信系統12は送信機能も備えている。
振幅・位相調整器13は、無線信号の振幅と位相の調整を行う。合成部14は無線信号を合成する。アンテナ15,16は無線信号の送受信を行う。変調器111は送信データを無線信号に変調する。パワーアンプ112は、無線信号の電力をアンテナ15から送信する電力レベルに増幅する。ローノイズアンプ121は、アンテナ16が受信した無線信号を増幅する。復調器122は、ローノイズアンプ121が増幅した無線信号をデータに復調する。
なお、本実施形態では、振幅・位相調整器13は、パワーアンプ112が増幅した無線信号の入力を受け付け、この無線信号の振幅および位相を調整しているが、変調器111が出力した無線信号の入力を受け付け、この無線信号の振幅および位相を調整してもよい。
本実施形態のように、異なる周波数帯域を用いて無線通信を行う複数の無線系統と複数のアンテナが存在する場合、送信系統11のパワーアンプ112で増幅された信号のうち、基板などで伝搬する信号と、アンテナ15から送信されアンテナ16で受信した信号とが、受信系統12の復調器25では干渉源となる。なお、干渉源となる信号を漏れ電波と呼ぶ。
例えば、送信系統11が第1の周波数帯域としてCH1で無線信号を送信し、受信系統12がこの無線信号をCH5で受信した場合、送受信フィルタにより干渉は減衰する。しかしながら、直接ケーブルを接続して受信した場合と比較して数十dB減衰しているとはいえ、この干渉信号の方が通信相手の無線通信装置から受信する信号より受信電力が高くなる場合もあり、大きな干渉となる可能性がある。この干渉を減少させる方法としてレプリカを生成する方法があるが、干渉源の帯域が復調可能な帯域よりも放れている場合は対応することが出来ない。
そこで、図1に示す通り、無線通信装置は、送信系統11から入力される信号の位相と振幅を調整する振幅・位相調整器13と、振幅・位相調整器13が調整した信号と漏れ電波を合成する合成部14とを備える構成とする。そして、校正時に、送信系統11はスペクトラム拡散(DSSS、Direct Sequence Spread−Spectrum)方式で干渉測定用の信号を送信し、受信系統12での信号レベルが低くなるように振幅・位相調整器13は信号の位相と振幅を調整する。校正時に受信系統12で受信される信号は干渉信号であるため、この受信信号の信号レベルを低くすることで干渉を減少させることができる。
これにより、振幅・位相調整器13は干渉を減少させるための調整値を得ることができる。無線通信装置が他の無線通信装置と通信を行う際に、校正時に取得した調整値を用いて振幅・位相調整器13が送信系統11から入力される信号の位相と振幅を調整し、振幅・位相調整器13が調整した信号と漏れ電波を合成部14が合成することで、送信系統11が受信系統12に及ぼす干渉を減少させることができる。
以下、本実施形態における、送信系統11が受信系統12に及ぼす干渉の除去方法の具体的な処理手順について説明する。はじめに、送信系統11での処理について説明する。変調器111は、送信するデータ(送信データ)をCH1(第1の周波数帯域)の信号に変更する。続いて、パワーアンプ112は変調器が変調した信号を、アンテナ15から送信する電力レベルに増幅する。続いて、アンテナ15は、パワーアンプ112が増幅した信号を出力する。このとき、アンテナ16はアンテナ15が出力した信号を受信する。また、パワーアンプ112が増幅した信号は、無線通信装置内の基板などを伝わり受信系統12で受信される。これらの干渉信号(漏れ電波)は、ローノイズアンプ121で増幅されたあと復調器122に伝わり、復調の際に干渉の原因となる。
次に、受信系統12での処理について説明する。受信系統12の復調器122は、ローノイズアンプ121が増幅した信号の復調を行う。干渉信号がスペクトラム拡散方式で送信され、かつ十分な電力を有している場合、復調器122は干渉信号を復調することができる。すなわち、復調器122が干渉信号を復調できるときは、受信系統12に干渉電力が到来している。この干渉電力を除去するために、本実施形態の無線通信装置は振幅・位相調整器13と合成部14とを備える。
校正時など、送信系統11のみが信号を送信し、他の無線通信装置から信号が送信されない状態においては、受信系統12では干渉電力(漏れ電波)のみ受信する。校正時において、振幅・位相調整器13は、受信系統12が受信した信号と逆位相の信号となるようにパワーアンプ112が出力した信号の振幅と位相を調整する。合成部14は、振幅・位相調整器13が調整した信号とアンテナ15が受信した信号とを合成する。この合成した信号をローノイズアンプ121が増幅し、増幅した信号を復調部122が復調するが、復調部122が復調を行うことができなければ、干渉電力を除去した状態となる。
具体的には、ローノイズアンプ121が増幅した信号を復調器122が復調できなくなるように、振幅・位相調整器13はパワーアンプ112が出力した信号の振幅と位相を調整する。復調部122が復調を行うことができない状態となった場合、その時点での振幅・位相調整器13が調整する振幅と位相の調整値を記憶部に記憶する。
上述したとおり、振幅・位相調整器13は干渉を減少させるための最適な調整値を得ることができる。これにより、無線通信装置が他の無線通信装置と通信を行う際に、校正時に取得した調整値を用いて振幅・位相調整器13が送信系統11から入力される信号の位相と振幅を調整し、振幅・位相調整器13が調整した信号と漏れ電波を合成部14が合成することで、送信系統11が受信系統12に及ぼす干渉を減少させることができる。また、適宜校正を行うことで、無線通信装置の周辺での電波の反射状況や、人が無線通信装置を持つことによる漏れ電波の位相や振幅の変化にも対応することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、送信系統と受信系統はアンテナを共有する。図2は本実施形態における無線通信装置の構成を示した図である。無線通信装置は、第1の周波数帯域の無線信号を送信する送信系統11と、第2の周波数帯域の無線信号を受信する受信系統12と、振幅・位相調整器13(調整部)と、合成部14と、アンテナ17と、分配器/合成器18とを備える。
送信系統11は、変調器111と、パワーアンプ112とを備える。受信系統12は、ローノイズアンプ121と、復調器122とを備える。なお、説明を容易にするため、本実施形態の無線通信装置は、送受信系統として、送信機能を持った送信系統11と、受信機能を持った受信系統12との2つの送受信系統を備えるとする。一般的には、送信系統11は受信機能も備えており、受信系統12は送信機能も備えている。
アンテナ17は送信系統11と受信系統12とで共有されている。分配器/合成器18は、送信系統11と受信系統12とが送受信する信号の分配および合成を行う。他の各部は第1の実施形態の各部と同様である。
なお、本実施形態では、振幅・位相調整器13は、パワーアンプ112が増幅した無線信号の入力を受け付け、この無線信号の振幅および位相を調整しているが、変調器111が出力した無線信号の入力を受け付け、この無線信号の振幅および位相を調整してもよい。
送信系統11と受信系統12は、アンテナ17および分配器/合成器18を共有している。そのため、受信系統12は、アンテナ17および分配器/合成器18を介して送信系統11が送信した信号を受信する。また、送信系統11が備えるパワーアンプ112が増幅した信号は、無線通信装置内の基板などを伝わり受信系統12で受信される。これらの信号(漏れ電波)は、ローノイズアンプ121で増幅されたあと復調器122に伝わり、干渉となる。
校正時など、送信系統11のみが信号を送信し、他の無線通信装置から信号が送信されない状態においては、受信系統12では干渉電力(漏れ電波)のみ受信する。校正時において、振幅・位相調整器13は、受信系統12が受信した信号と逆位相の信号となるようにパワーアンプ112が出力した信号の振幅と位相を調整する。合成部14は、振幅・位相調整器13が調整した信号とアンテナ17および分配器/合成器18を介して受信系統12が受信した信号とを合成する。この合成した信号をローノイズアンプ121が増幅し、増幅した信号を復調部122が復調するが、復調部122が復調を行うことができなければ、干渉電力を除去した状態となる。
具体的には、ローノイズアンプ121が増幅した信号を復調器122が復調できなくなるように、振幅・位相調整器13はパワーアンプ112が出力した信号の振幅と位相を調整する。復調部122が復調を行うことができない状態となった場合、その時点での振幅・位相調整器13が調整する振幅と位相の調整値を記憶部に記憶する。
上述したとおり、振幅・位相調整器13は干渉を減少させるための最適な調整値を得ることができる。これにより、無線通信装置が他の無線通信装置と通信を行う際に、校正時に取得した調整値を用いて振幅・位相調整器13が送信系統11から入力される信号の位相と振幅を調整し、振幅・位相調整器13が調整した信号と漏れ電波を合成部14が合成することで、送信系統11が受信系統12に及ぼす干渉を減少させることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第1の実施形態および第2の実施形態では、自受信系統が使用する周波数帯域とは異なる周波数帯域で送信された信号を復調し、復調した信号に基づいて、振幅・位相調整器が振幅と位相を調整する値を決定した。しかしながら、送信された周波数帯域とは異なる周波数帯域で復調した信号の位相・振幅は、送信された周波数と同一の周波数で復調した信号の位相・振幅とは異なる場合がある。例えば、チャネル1の漏れ電波をチャネル1で復調した場合に得られる位相・振幅と、チャネル1の漏れ電波をチャネル5で復調した場合に得られる位相・振幅とは異なる。
本実施形態では、復調したチャネルによる位相・振幅の差異を解消するために、送信されたチャネルと異なるチャネルで復調して得られる位相・振幅を、送信されたチャネルと同一のチャネルで復調して得られる位相・振幅に変換する振幅・位相変換部20を設けたことを特徴とする。
図3は本実施形態における無線通信装置の構成を示した図である。無線通信装置は、第1の周波数帯域の無線信号を送信する送信系統11と、第2の周波数帯域の無線信号を受信する受信系統12と、振幅・位相調整器13と、合成部14と、アンテナ15,16と、振幅・移送変換部20(変換部)とを備える。
送信系統11は、変調器111と、パワーアンプ112とを備える。受信系統12は、ローノイズアンプ121と、復調器122とを備える。なお、説明を容易にするため、本実施形態の無線通信装置は、送受信系統として、送信機能を持った送信系統11と、受信機能を持った受信系統12との2つの送受信系統を備えるとする。一般的には、送信系統11は受信機能も備えており、受信系統12は送信機能も備えている。振幅・位相変換部20以外の各部は、第1の実施形態の各部と同様である。
なお、本実施形態では、振幅・位相調整器13は、パワーアンプ112が増幅した無線信号の入力を受け付け、この無線信号の振幅および位相を調整しているが、変調器111が出力した無線信号の入力を受け付け、この無線信号の振幅および位相を調整してもよい。
振幅・位相変換部20は、送信されたチャネルと異なるチャネルで復調して得られる位相・振幅を、送信されたチャネルと同一のチャネルで復調して得られる位相・振幅に変換する。例えば、チャネル1で送信された信号をチャネル1で復調した場合に得られる位相・振幅と、チャネル1で送信された信号をチャネル5で復調した場合に得られる位相・振幅との関係を一意に決める関数を予め定めておく。振幅・位相変換部20はこの関数を用いて、チャネル1で送信された信号をチャネル5で復調した場合に得られる位相・振幅を、チャネル1で送信された信号をチャネル1で復調した場合に得られる位相・振幅に変換する。
なお、関数のかわりに、チャネル1で送信された信号をチャネル1で復調した場合に得られる位相・振幅と、チャネル1で送信された信号をチャネル5で復調した場合に得られる位相・振幅との関係をテーブル化して記憶部に記憶しておき、このテーブルを用いて変換を行ってもよい。
次に、本実施形態における、自無線通信装置内での干渉の除去方法について説明する。本実施形態における送信系統11での処理は、第1の実施形態における送信系統11での処理と同様である。また、本実施形態における受信系統12での処理は、第1の実施形態における受信系統12での処理と同様である。
次に、本実施形態における、振幅・位相調整器13の振幅と位相の調整方法について説明する。第1の実施形態では、復調器122が復調した振幅と位相、すなわち、チャネル1で送信された信号をチャネル5で復調した振幅と位相に基づいて調整を行っていた。本実施形態では、振幅・位相変換部20が得た、チャネル1で復調した場合に得られる振幅と位相に基づいて、振幅・位相調整器13は振幅・位相の調整を行う。調整の方法は第1の実施形態と同様である。これにより、振幅・位相調整器13は、より正確な振幅・位相の調整値を得ることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態とは異なり、無線信号を送信している送受信系統が備える復調器を用いて合成部が合成した信号の復調を行う。
図4は本実施形態における無線通信装置の構成を示した図である。無線通信装置は、第1の周波数帯域の無線信号を送受信する第1の送受信系統31と、第2の周波数帯域の無線信号を送受信する第2の送受信系統32と、振幅・位相調整器33(調整部)と、合成部34と、アンテナ35,36と、スイッチ部37とを備える。
第1の送受信系統31は、変調器311(第1の変調部)と、パワーアンプ312と、ローノイズアンプ313と、復調器314(第1の復調部)とを備える。第2の送受信系統32は、変調器315(第2の変調部)と、パワーアンプ316と、ローノイズアンプ317と、復調器318(第2の復調部)とを備える。
振幅・位相調整器33は、無線信号の振幅と位相の調整を行う。合成部34は無線信号を合成する。アンテナ35,36は無線信号の送受信を行う。変調器311,315は送信データを無線信号に変調する。パワーアンプ312,316は、無線信号の電力をアンテナ35,36から送信する電力レベルに増幅する。ローノイズアンプ313,317は、アンテナ35,36が受信した無線信号を増幅する。復調器314,318は、ローノイズアンプ313,317が増幅した無線信号をデータに復調する。
なお、本実施形態では、振幅・位相調整器33は、パワーアンプ312が増幅した無線信号の入力を受け付け、この無線信号の振幅および位相を調整しているが、変調器311が出力した無線信号の入力を受け付け、この無線信号の振幅および位相を調整してもよい。
第1の実施形態と同様に本実施形態においても、異なる周波数帯域を用いて無線通信を行う複数の送受信系統と複数のアンテナが存在するため、他の送受信系統が送信する信号が干渉源となる。具体的には、第1の送受信系統31のパワーアンプ312で増幅された信号のうち、基板などで伝搬する信号と、アンテナ35から送信されアンテナ36で受信した信号とが、第2の送受信系統32の復調器318では干渉源となる。
例えば、第1の送受信系統31が第1の周波数帯域としてCH1で無線信号を送信し、第2の送受信系統32がこの無線信号をCH5で受信した場合、送受信フィルタにより干渉は減衰する。しかしながら、直接ケーブルを接続して受信した場合と比較して数十dB減衰しているとはいえ、この干渉信号の方が通信相手の無線通信装置から受信する信号より受信電力が高くなる場合もあり、大きな干渉となる可能性がある。そこで、本実施形態においても第1の実施形態と同様に、振幅・位相調整部33が調整した信号と干渉信号とを合成部34が合成することにより、第1の送受信系統31が第2の送受信系統32に及ぼす干渉を減少させる。
以下、本実施形態における、第1の送受信系統31が第2の送受信系統32に及ぼす干渉の除去方法の具体的な処理手順について説明する。はじめに、第1の送受信系統31での処理について説明する。変調器311は、送信するデータ(送信データ)をCH1(第1の周波数帯域)の信号に変更する。続いて、パワーアンプ312は変調器311が変調した信号を、アンテナ35から送信する電力レベルに増幅する。続いて、アンテナ35は、パワーアンプ312が増幅した信号を出力する。このとき、アンテナ36はアンテナ35が出力した信号を受信する。また、パワーアンプ312が増幅した信号は、無線通信装置内の基板などを伝わり第2の送受信系統32で受信される。これらの信号(漏れ電波)は、ローノイズアンプ317で増幅されたあと復調器318に伝わり、復調の際に干渉の原因となる。
次に、第2の送受信系統32での処理について説明する。第2の送受信系統32の復調器318は、受信した信号の復調を行う。干渉信号がスペクトラム拡散方式で送信され、かつ十分な電力を有している場合、復調器318は干渉信号を復調することができる。すなわち、干渉信号を復調できるときは、第2の送受信系統32に干渉電力が到来している。この干渉電力を除去するために、本実施形態の無線通信装置は振幅・位相調整器33と合成部34とを備える。
校正時など、第1の送受信系統31のみが信号を送信し、他の無線通信装置から信号が送信されない状態においては、アンテナ35および第2の送受信系統32は干渉電力(漏れ電波)のみ受信する。校正時において、振幅・位相調整器33は、第2の送受信系統32が受信した信号と逆位相の信号となるようにパワーアンプ312が出力した信号の振幅と位相を調整する。合成部34は、振幅・位相調整器33が調整した信号とアンテナ36が受信した信号とを合成する。この合成した信号を復調部318が復調できなければ、干渉電力を除去した状態となる。
また、本実施形態では、第1の送受信系統31では送信は行うが、受信は行わないタイミングが存在する。例えば、TDD(Time Division Duplex、時分割複信)の場合には、送信と受信は同時には行われない。すなわち、第1の送受信系統31が送信を行っている場合、復調器314は復調を行っていない。よって、第1の送受信部31が送信を行っている場合、合成部34が合成した信号を復調器314で復調を行うことができる。振幅・位相調整器33は、復調器314が復調した値にもとづいて振幅と位相の調整量を特定する。
具体的には、スイッチ部37は、校正時など第1の送受信系統31のみが信号を送信し、他の無線通信装置から信号が送信されない状態において、合成部34が合成した信号を第1の送受信系統31のローノイズアンプ313に入力する。なお、校正時以外においては、スイッチ部37は合成部34が合成した信号を第1の送受信系統31のローノイズアンプ313に入力しないように回路を遮断する。
続いて、ローノイズアンプ313は、合成部34が合成した信号を増幅する。続いて、ローノイズアンプ313が増幅した信号を復調器314が復調できなくなるように、振幅・位相調整器33はパワーアンプ312が出力した信号の振幅と位相を調整する。復調部314が復調を行うことができない状態となった場合、その時点での振幅・位相調整器33が調整する振幅と位相との調整量を記憶部に記憶する。
上述したとおり、振幅・位相調整器33は干渉を減少させるための最適な調整値を得ることができる。これにより、無線通信装置が他の無線通信装置と通信を行う際に、校正時に取得した調整値を用いて振幅・位相調整器33が第1の送受信系統31から入力される信号の位相と振幅を調整し、振幅・位相調整器33が調整した信号と漏れ電波を合成部34が合成することで、第1の送受信系統31が第2の送受信系統32に及ぼす干渉を減少させることができる。
なお、本実施形態では、パワーアンプ312からローノイズアンプ313への漏れ電波は除去されるように事前に工夫されていることを前提とする。これは、合成部34が合成した信号を復調部314が復調する際に、第1の送受信系統31の影響を除去するである。
また、本実施形態では、合成部34が合成した信号を復調器314が復調する構成としている。校正時に合成部34が合成する信号(漏れ電波)は、CH1の信号である。また、復調器314はCH1を復調する復調器である。これにより、CH5の信号を復調する復調器318が漏れ電波を復調する方法と比較し、より正確に復調することができる。これにより、振幅・位相調整器33の調整量をより高精度に決定することができる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
例えば、基板を伝搬する電波と、アンテナ間を伝搬する電波と、無線通信装置周辺での反射電波との遅延時間が大きい場合は、それぞれの遅延時間に対応した逆相の信号を合成することで、より精度よく干渉を除去することができる。具体的には振幅・位相調整器に複数の遅延回路を準備し、それぞれの遅延時間に対して位相・振幅の信号を生成することにより、遅延時間に開きがある場合においてもより精度よく干渉を除去することができる。
また、校正時にDSSSパケットを用いて振幅・位相調整器の調整量を決定したが、調整用に調整信号を別途送信してもよい。なお、このとき、実際にアンテナから送信してもよいが、他の無線通信装置への干渉を起こす可能性があるため、調整用信号を送信する場合のみアンテナを切り離して送信信号を送信してもよい。これにより、DSSSパケットの送信機会が少ない場合でも振幅・位相調整器の調整量を決定することができる。
第1の実施形態における無線通信装置の構成を示した図である。 第2の実施形態における無線通信装置の構成を示した図である。 第3の実施形態における無線通信装置の構成を示した図である。 第4の実施形態における無線通信装置の構成を示した図である。
符号の説明
11,31・・・送信系統、12,32・・・受信系統、13,33・・・振幅・位相調整器、14,34・・・合成部、15,16,17,35,36・・・アンテナ、18・・・分配器/合成器、20・・・変換部、37・・・スイッチ部、111,311,315・・・変調器、112,312,316・・・パワーアンプ、121,313,317・・・ローノイズアンプ、122,314,318・・・復調器

Claims (4)

  1. アンテナと、
    送信データを変調し第1の周波数帯域の無線信号を出力する変調部を含んだ、第1の周波数帯域の無線信号を送信する送信系統と、
    前記変調部が出力した無線信号の振幅と位相を調整する調整部と、
    前記アンテナで受信された無線信号と前記調整部が調整した無線信号とを合成する合成部と、
    前記合成部が合成した無線信号を復調する復調部を含んだ、第2の周波数帯域の無線信号を受信する受信系統と、
    を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記調整部は、校正時に前記合成部が合成した無線信号を前記復調部が復調できなくなるように、前記変調部から出力された前記第1の周波数帯域の無線信号の振幅と位相を調整する量を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記復調部が復調した前記無線信号の位相と振幅とを、前記第1の周波数帯域の変調信号の位相と振幅とに変換する変換部
    を備え、
    前記調整部は、前記変換部が変換した前記位相と前記振幅とに基づいて、前記変調部から出力された前記第1の周波数帯域の無線信号の振幅と位相を調整する量を決定する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  4. アンテナと、
    第1の送信データを変調し第1の周波数帯域の無線信号を出力する第1の変調部と、前記アンテナで受信された無線信号を復調する第1の復調部と、を含んだ第1の送受信系統と、
    前記第1の変調部が出力した無線信号の振幅と位相を調整する調整部と、
    前記アンテナで受信された無線信号と前記調整部が調整した無線信号とを合成する合成部と、
    第2の送信データを変調し第2の周波数帯域の無線信号を出力する第2の変調部と、前記合成部が合成した無線信号を復調する第2の復調部と、を含んだ第2の送受信系統と、
    校正時に、前記合成部が合成した無線信号を前記第1の変調部へ入力するスイッチ部と、
    を備え、
    校正時に、前記第1の復調部は前記合成部が合成した無線信号を復調し、前記調整部は前記第1の復調部が復調した無線信号に基づいて、前記第1の変調部から出力された前記第1の周波数帯域の無線信号の振幅と位相を調整する量を決定する
    ことを特徴とする無線通信装置。
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