JP2010039175A - 排熱構造および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シートを排出する排紙部26近傍に該排紙部に用いられる駆動部材などの電装部品を設けた構成の排熱構造であって、外部からの外気を取り入れて前記排紙部26に装備されている排紙ローラ30の軸線方向に沿った気流方向を設定する第1の流路FAと、前記電装部品の設置位置近傍に設けられた冷却手段39により外気を取り入れて該電装部品に直接外気を接触させた上で外部に排出する第2の流路FBとを備え、前記第1,第2の流路FA,FBは、前記電装部品の設置位置を通過した位置で合流されて外部に連続する構成とされていることを特徴とする。
【選択図】図9
Description
発熱源となる機器としては、定着装置に限らず、モータやクラッチなどの電磁機器類さらには制御に用いられるマイクロチップなどの電装部品も含まれており、これら発熱源からの熱は画像形成装置内の雰囲気温度の上昇を招き、装備されている機器に熱的な悪影響を及ぼす場合がある。
特に、定着装置の近傍に配置されている排紙部は周囲温度が高く、排紙部近傍に設けられている電装部品自身の発熱に加えて定着装置からの熱の影響を受けやすい。このため、電装部品の動作による発熱に加えて電装部品周辺からの熱の影響により電装部品の温度が異常に上昇すると、誤動作や破損を生じる虞がある。
この構成は、従来の排紙構造である、画像形成装置本体の外方に張り出す排紙トレイを設けるのではなく、画像形成装置内部に排紙トレイを設けた構成を採用している。
さらに、画像形成装置の設置スペースを低減させるために、上記特許文献1にあるように、排出される記録紙を対象としたステープル作業などの後処理作業を行う装置を画像形成装置内部に設けられている排紙空間内に装備させる構成も知られるようになってきている。
気流を用いる冷却の代表的な構成としては、冷却ファンを用いた強制冷却がある(例えば、特許文献2,3)。
特許文献2においては、画像形成装置内の排紙部前面と装置後部側面にそれぞれファンを設け、排紙部前面から外気を吸入し、吸入した外気を定着装置上方に流し、装置後部側面から排出させるようにした構成が開示されている。
特許文献3においては、画像形成装置における縦方向で排紙トレイの下方に配置されている書き込み装置の近傍に外気を吸入可能なファンを設け、さらにこのファンにより吸入された外気を排紙トレイ上方に位置するファンにより排気する構成が開示されている。
つまり、ファンは取り込まれた外気が装置内で滞留するのを避けることが装置内温度の上昇を防止するうえで重要となる。このため、装置内での排紙部あるいは装置後部に配置されている電装部品の設置状況によって外気の流れが阻害されても装置内での空気の流れが滞らないようにすることが必要となる。このため、外気の流路に障害物が存在していても取り込まれた外気の流れを滞らせないようにする風量が必要となる。このため、ファンの風量が必然的に多くなり、この条件を満たすには大型のファンが必要となる。
(1)シートを排出する排紙部近傍に該排紙部に用いられる駆動部材などの電装部品を設けた構成の排熱構造であって、
外部からの外気を取り入れて前記排紙部に装備されている排紙ローラの軸線方向に沿った気流方向を設定する第1の流路と、
前記電装部品の設置位置近傍に設けられた冷却手段により外気を取り入れて該電装部品に直接外気を接触させた上で外部に排出する第2の流路とを備え、
前記第1,第2の流路は、前記電装部品の設置位置を通過した位置で合流されて外部に連続する構成とされていることを特徴とする排熱構造。
図1は、本発明による排熱構造を用いる画像形成装置の外観図である。
図1において画像形成装置は、プリンタが該当しているが、本発明は、これに限らず、ファクシミリ装置や複写機あるいは印刷機さらにはこれらの機能の複合機を対象とすることも可能である。
排紙トレイ1Aは、装置本体の正面を除く二方の側面、つまり、図1における右側と奥側が外装面によって囲まれ、さらに原稿走査装置20および画像形成ユニットにより上下を囲まれた空間で構成されている。
図6において、後処理装置32は、前述の反転ローラ30側の搬送経路に着脱可能に連結される。
後処理装置32は、前記胴内排紙方式を用いる画像形成装置1のオプション装備であり、排紙部1Aの空間に対して着脱可能となっている。
図7は、装置本体を裏面から見た状態で装置本体内の排熱のために用いられる吸気口および排気口を示した外観図であり、同図において装置本体には、装置筐体前面(符号Fで示す側)の側部には、前カバー22に形成された吸気口22Aが設けられ、装置筐体の背面(符号Rで示す側)には、排気口(便宜上、符号EPで示す)が設けられている。また、装置筐体の側面には、両面搬送ユニットを覆う側面カバー23の後部に吸気口23Aが設けられている。各吸気口および排気口は、鎧戸状あるいはスリットが形成され、外部から指などが進入するのを阻止できるようになっている。
図8は、排紙ユニット26(図3参照)における分岐爪27の周辺部を示す斜視図であり、同図において排紙ユニット26には、装置筐体の前面側に吸気ファン33が装備され、そして装置筐体奥側に排気ファン34(図9参照)が装備されている。
第1の流路FAを通過する外気は、排紙ユニット26における排紙ガイド26Aを通過することで、排紙ガイド26Aの周辺での熱を外部に逃がすことができる。これにより、排紙ユニット26の内部に配置されている複数のシート検知スイッチ(図示されず)が定着装置25からの熱により破損するのを防止することができる。
排紙ユニット26における排紙ガイド26Aの長手方向、換言すれば、反転ローラ30の軸方向両側には、前側板35および後側板36がそれぞれ設けられており、前側板36には、前述した吸気ファン33が設けられている。
図10(A)は、前側板35を、そして図10(B)は後側板36の正面視であり、同図において、前側板35および後側板36には、それぞれ外気の通過部をなす複数のスリット状の穴35A、36Aが形成されている。
一方、ダクト37の近傍、つまり、後側板36の後方には、詳細を図示しないが、反転ローラ30および反転中継ローラ29(図3参照)を駆動するためのステッピングモータや分岐爪27(図3参照)を揺動駆動するためのソレノイドなどの電装部品が配置されている。
図9において、後側板36の近傍には、排紙ユニット26における排紙出口側からユーザの手などが触れないようにするための保護カバー38が設けられている。
保護カバー38には、図11に示すように、第1の流路FAにおける外気入り口側に位置する吸気ファン33とは別の吸気ファン39が一体化されており、吸気ファン39は、外気を電装部品の設置位置に向けて取り込めるようになっている。
Qb≧Qa+Qx
この関係を設定することにより、第1の流路FAを流れる気流は第2の流路FBから流れてくる気流によって多少、乱されるものの、両方の流路を流れた気流が合流されて排気ファン34により外部に排出されることになる(図9中、矢印FCで示す)。なお、図9では、気流方向を示す矢印の大きさが流量の大きさを表している。
上記実施形態に示した構成における第1の流路FAのみを用いて3時間の連続プリントを行った場合、ステッピングモータとソレノイドとの温度は61.8℃および97.1℃に達した。
これに対して第2の流路FBを第1の流路FAに合流させるようにした場合には、上記電装部品の温度が55.2℃および75.7℃まで低下した。
1A 排紙部
26 排紙ユニット
27 分岐爪
30 反転ローラ
33 吸気ファン
34 排気ファン
35 前側板
36 後側板
38 保護カバー
39 吸気ファン
40 気流方向変換に用いられる外装カバー
P 画像形成ユニット
FA 第1の流路
FB 第2の流路
Claims (7)
- シートを排出する排紙部近傍に該排紙部に用いられる駆動部材などの電装部品を設けた構成の排熱構造であって、
外部からの外気を取り入れて前記排紙部に装備されている排紙ローラの軸線方向に沿った気流方向を設定する第1の流路と、
前記電装部品の設置位置近傍に設けられた冷却手段により外気を取り入れて該電装部品に直接外気を接触させた上で外部に排出する第2の流路とを備え、
前記第1,第2の流路は、前記電装部品の設置位置を通過した位置で合流されて外部に連続する構成とされていることを特徴とする排熱構造。 - 前記電装部品は、少なくとも前記排紙部から排出されるシートの搬送用駆動部品を含むことを特徴とする請求項1に記載の排熱構造。
- 前記電装部品は、少なくとも前記排紙部でのシートの搬送方向を切り換える搬送路切り換え部材の駆動部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の排熱構造。
- 前記第2の流路は、前記電装部品の設置部に向けて外気を取り込むことができることを特徴とする請求項1に記載の排熱構造。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の排熱構造を用いることを特徴とする画像形成装置。
- 前記排紙部は、装置本体内に設置スペースが設けられた胴内排紙部として構成され、該胴内排紙部には、排紙の後処理を行う後処理装置が着脱可能に設けられることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記電装部品として用いられる部材には放熱部材が取り付けられていることを特徴とする請求項5または6に記載の画像形成装置。
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