JP2010037981A - 送液装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チューブを容易にかつ適切に装着し、高い流量で送液する。
【解決手段】平行間隔をあけた複数の軸線回りにそれぞれ回転可能に支持された複数の円柱状のローラ3を有し、該ローラ3を環状の軌道4に沿って軸線に直交する方向に移動させる駆動部6と、該駆動部6のローラ3との間に弾性を有するチューブ7を挟んで径方向に押し潰す押え部材2とを備え、軌道4が、複数のローラ3を同時に配置する直線軌道部分4aを備え、押え部材2が、直線軌道部分4aに対向し、チューブ7に密着させられる平面部2aを備える送液装置1を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、送液装置に関するものである。
従来、液体を非接触で送液するためのポンプとして、液体を送るチューブの一部をローラ等で押し潰しながらこのローラを移動させ、液体を順次送り出すチューブポンプが用いられている。このようなチューブポンプは、一般に、複数のローラが同一の円周軌道上を回転移動し、その円周に沿ってチューブを湾曲させて配置する構造になっている。
また、チューブを直線上に配置し、複数のローラのタイミングをずらして連続的にチューブを押し潰して送液させるポンプが知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
特開昭62−218675号公報 特開2007−002717号公報
しかしながら、使用するチューブによっては曲がり癖や捩じれがあり、チューブを湾曲させてローラに確実に当たるようにポンプにセットするには注意を要する。特に、チューブの径方向の位置の調節が困難であり、適切にセットされないと送液の効率が低下したり送液できないなどの不都合がある。また、チューブの捩じれにより送液中に徐々にチューブの位置がずれてしまい、送液の条件が変化したり効率が低下したりするという問題もある。また、特許文献1および特許文献2の場合、各ローラのタイミングを適切に合わせて制御する必要があり、構造上送液量を増加させるのが困難である。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、チューブを容易にかつ適切に装着し、高い流量で送液することができる送液装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、平行間隔をあけた複数の軸線回りにそれぞれ回転可能に支持された複数の円柱状のローラを有し、該ローラを環状の軌道に沿って前記軸線に直交する方向に移動させる駆動部と、該駆動部の前記ローラとの間に弾性を有するチューブを挟んで径方向に押し潰す押え部材とを備え、前記軌道が、複数の前記ローラを同時に配置する直線軌道部分を備え、前記押え部材が、前記軌道部分に対向し、前記チューブに密着させられる平面部を備える送液装置を提供する。
本発明によれば、チューブを押え部材とローラとの間に挟み、駆動部を動作させてローラを移動させると、ローラがそれぞれチューブの一部を押し潰しながら環状の軌道上を移動させられる。そして、チューブ内の液体が移動方向に押し出され、液体を一方向へ送液することができる。
この場合に、押え部材の平面部と、これに対向する直線軌道上のローラとの間に挟んで配置されたチューブは、直線状に支持される。すなわち、チューブを湾曲させることなく直線状に延ばした状態で送液装置に装着することができる。これにより、チューブの曲がり癖や捩じれに影響されることなく、チューブの位置の調整が容易になるので、チューブを適切に送液装置に装着することができる。また同時に、チューブの捩じれにより送液中にチューブの位置が徐々にずれるという不都合がなくなり、チューブの位置が安定するので、流量を安定させることができる。
また、本発明によれば、送液する液体の流量はローラの移動速度に比例し、移動速度を速くするには駆動部で制御してローラを速く回転移動させるだけでよい。また、ローラはそれぞれ自転しながらチューブに沿って移動し、各ローラとチューブとの間で生じる摩擦は低減される。これにより、容易に流量を制御して増加させることができる。
また、従来の円周軌道上でローラを回転移動させる送液装置の場合、同時にチューブに接触させるローラの数を増加させるには円周軌道の径を大きくする必要があり、装置の厚さ方向に寸法が大きくなってしまう。しかし、本発明においては、直線軌道を長手方向に延長してより多くのローラを配置することにより、装置の厚さ方向の寸法を維持したまま、より多くの位置において同時にローラとチューブを接触させることができる。また、このようにすることで、粘性の高い液体を送液したり、弾性が低いチューブを用いて一般に送液量が低下する場合においても、送液量の低下を抑えて送液することができる。
上記発明においては、前記駆動部が、前記ローラを前記軸線回りに回転可能に支持するベルトと、該ベルトを掛け渡し、少なくとも一方が回転駆動させられる一対のプーリとを備えてもよい。
このようにすることで、本発明に係る送液装置の構成を簡易にすることができる。また、ローラの移動速度や移動方向をプーリの回転数および回転方向により制御して、流量および流動方向を容易に操作することができる。
本発明によれば、チューブを容易にかつ適切に装着し、高い流量で送液することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る送液装置1について、図1および図2を参照して以下に説明する。
本発明に係る送液装置1は、図1に示されるように、長方形の平板状の背面板(押え部材)2と、複数の送液ローラ(ローラ)3を有する環状のベルト(環状の軌道)4および1対のプーリ5a,5bにより構成された駆動部6とを備えている。
背面板2は、その片面(平面部)2aに長軸に沿う方向にチューブ7を配置して密着させるようになっている。また、背面板2の長軸方向の両側にはそれぞれ、チューブ7の位置を固定する固定部2bが設けられている。
プーリ5a,5bは、背面板2の長軸方向に間隔をあけて配置されている。一方のプーリ5aは図示しないモータによって回転駆動され、他方のプーリ5bは回転可能に支持されている。
ベルト4は、プーリ5a,5b間に掛け渡され、ベルト4の一部はプーリ5a,5b間で直線軌道部分4aを形成している。また、一方のプーリ5aを回転駆動させると、それに従ってベルト4が回転移動させられる。
各送液ローラ3は円柱形であり、ベルト4の外周に中心軸線回りに回転可能に支持されている。また、送液ローラ3は、その中心軸がベルト4の移動方向に直交する方向に間隔をあけて配列されている。送液ローラ3どうしの間隔は、直線軌道部分4aに同時に複数配置される寸法に設定されている。
各送液ローラ3の中心軸方向の両側には、図2に示されるように、送液ローラ3と同一の中心軸回りに回転可能に支持されたガイドローラ8が設けられており、例えば、送液ローラ3の両端の中心軸線上に軸が固定され、これを支持する軸受けがガイドローラ8の中央に設けられている。また、ベルト4が背面板2と対向する位置にはベルト4の側端に沿ってガイド板9が設けられ、該ガイド板9に沿ってガイドローラ8が転動するようになっている。
このように構成された送液装置1の作用について以下に説明する。
送液装置1を用いて液体を送液するには、弾性を有するチューブ7を、背面板2の片面2aと直線軌道部分4aに配置された送液ローラ3との間に挟み、固定部2bでチューブ7の位置を固定して装着する。そして、一方のプーリ5aを回転駆動させてベルト4を回転移動させると、複数の送液ローラ3が、同一の環状の軌道に沿って移動させられる。
このときに、チューブ7と接触している送液ローラ3はチューブ7を径方向に押し潰しながら移動させられ、隣接する2つの送液ローラ3間にはチューブ7内に液体を閉じ込めた閉じた空間が形成される。そして、送液ローラ3の移動によってその空間が一方向に移動させられることにより、チューブ7内の液体が一方向に順次押し出されて送液される。
この場合に、本実施形態によれば、押え部材の片面2aと、直線軌道部分4aに並んだ送液ローラ3との間に挟んでチューブ7を保持する構造になっており、チューブ7を直線状に延ばした状態で送液装置1に装着させることができる。これにより、チューブ7の曲がり癖や捩じれに影響されることがなく、容易にチューブ7の位置を調節して適切に送液ローラ3が当たるように装着することができる。また同時に、チューブ7の位置が安定に保持されるので、送液中にチューブ7の位置がずれて送液の条件が変動することなく、流量を安定させて送液することができる。
また、同時にチューブ7に接触する送液ローラ3の数を増加させるには、円周軌道上で送液ローラを回転移動させる従来の送液装置の場合、円周軌道の径を大きくする必要があり、送液装置の寸法が厚さ方向に肥大する。一方、本実施形態の場合、チューブ7の流動方向に沿ってプーリ5a,5bの間隔を広げてより多くの送液ローラ3を設ければよく、送液装置1の厚さ方向の寸法を維持することができる。
また、このようにして送液ローラ3をより多くの位置でチューブ7に接触させることにより、例えば、弾性が低いチューブを使用し、あるいは、粘度の高い液体を送液して、一般に送液の効率が低下する場合であっても、送液量の低下を抑えて送液することが可能である。
また、ベルト4によりローラ3を順次回転移動させる構造にすることで、送液装置1の構成を簡易にすることができる。また、高い回転数でプーリ5aを回転駆動させることにより、ローラ3の移動速度を速くし、流量を増加させることが可能である。
また、本実施形態においては、送液ローラ3がチューブ7の弾性により押されてベルト4に内方向の負荷がかかっても、ガイド板9によりガイドローラ8および送液ローラ3の位置が制限されているので、ベルト4がたわむことなく常に一定の変形量でチューブ7を押し潰しながら送液することができる。
また、チューブ7を延ばした状態で使用するので、チューブ7を湾曲させて装着する場合と比較してチューブ7の長さを短くすることができる。
本発明の一実施形態に係る送液装置を示す全体構成図である。 図1の送液装置のA−A断面図である。
符号の説明
1 送液装置
2 背面板(押え部材)
2a 片面(平面部)
2b 固定部
3 送液ローラ(ローラ)
4 ベルト(環状の軌道)
4a 直線軌道部分
5a,5b プーリ
6 駆動部
7 チューブ
8 ガイドローラ
9 ガイド板

Claims (2)

  1. 平行間隔をあけた複数の軸線回りにそれぞれ回転可能に支持された複数の円柱状のローラを有し、該ローラを環状の軌道に沿って前記軸線に直交する方向に移動させる駆動部と、
    該駆動部の前記ローラとの間に弾性を有するチューブを挟んで径方向に押し潰す押え部材とを備え、
    前記軌道が、複数の前記ローラを同時に配置する直線軌道部分を備え、
    前記押え部材が、前記直線軌道部分に対向し、前記チューブに密着させられる平面部を備える送液装置。
  2. 前記駆動部が、
    前記ローラを前記軸線回りに回転可能に支持するベルトと、
    該ベルトを掛け渡し、少なくとも一方が回転駆動させられる一対のプーリとを備える請求項1に記載の送液装置。
JP2008199723A 2008-08-01 2008-08-01 送液装置 Withdrawn JP2010037981A (ja)

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