JP2010036541A - 水硬性モルタル(スラリー)の施工方法 - Google Patents

水硬性モルタル(スラリー)の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 土木建築分野の大規模なグラウト工事で用いられる流動特性及び材料分離抵抗性の温度依存性が小さい水硬性モルタルを効率的かつ安定的に製造でき、長い距離をスラリーホースを介して安定的にポンプ圧送して、狭隘部の施工箇所へ水硬性モルタル(スラリー)を供給して打設・施工できる水硬性モルタル(スラリー)の施工方法を提供することを目的とした。
【解決手段】 本発明は、水硬性モルタル(スラリー)を連続的に調製する混練装置と、リザーバータンクと、スラリーポンプとを備えた水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用設備を用いた水硬性モルタル(スラリー)の施工方法であって、リザーバータンク内で複合攪拌羽根を有する攪拌機によって1.5分間〜20分間連続的に強制攪拌養生されることを特徴とする水硬性モルタル(スラリー)の施工方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、土木建築工事に用いられる水硬性モルタル(スラリー)の施工方法および水硬性モルタル(スラリー)が充填・硬化した構造体に関する。
さらに、本発明は、土木建築分野のグラウト工事に用いられる水硬性モルタル(スラリー)の施工方法および水硬性モルタル(スラリー)が充填・硬化した構造体に関する。
グラウト組成物と水とを連続混練又は連続混練機を用いて混練して安定した流動性を有するスラリーが得られるグラウト組成物を提供することを目的として、特許文献1には、ポルトランドセメントを含む水硬性無機結合材と流動化剤と膨張剤とを含むグラウト組成物が開示され、さらに前記グラウト組成物を用い、連続混練機を使用して連続混練して得られたスラリーを、ポンプを用いて施工部に連続して供給するグラウトスラリーの施工方法が開示されている。
特開2006−298662号公報
本発明は、土木建築分野の大規模なグラウト工事でも採用可能な、短時間に優れた流動特性が得られると共に、良好な材料分離抵抗性を有し、流動特性に温度依存性が小さい水硬性モルタル(スラリー)を効率的かつ安定的に製造でき、さらにスラリーポンプを用いて長い距離をスラリーホースを介して安定的にポンプ圧送し、狭隘部の施工箇所へ水硬性モルタル(スラリー)を供給して打設・施工できる水硬性モルタル(スラリー)の施工方法を提供することを目的とした。
本発明者らは、特定の構成要素を持つ無機質微粉末と、水硬性成分とを含む水硬性組成物は、水と混練した際に短時間に優れた流動特性が得られると共に、良好な材料分離抵抗性を有し、調製した水硬性モルタル(スラリー)の流動特性は温度依存性が小さいことを見出した。
さらに、本発明者らは、特定の構成要素を持つ無機質微粉末、水硬性成分および細骨材を含み、特定の粒度構成を持つ水硬性組成物は、水と混練した際に短時間に優れた流動特性が得られると共に、極めて優れた材料分離抵抗性を有し、調製した水硬性モルタル(スラリー)の流動特性は温度依存性が小さいことを見出した。
また、前記水硬性組成物と水とを連続的に混練して調製したスラリーを、ポンプを用いて離れた狭隘部の施工場所に連続的に供給した際にも材料分離を生じることなく安定して長距離圧送が可能であり、施工する際に優れた充填性を有することを見出して本発明を完成させた。
即ち、本発明の第一は、水硬性成分及び無機質微粉末を含む水硬性組成物と、水とを混練して水硬性モルタル(スラリー)を連続的に調製する混練装置と、該水硬性モルタル(スラリー)を収容するリザーバータンクと、リザーバータンク内の水硬性モルタル(スラリー)を連続的に圧送するスラリーポンプとを備えた水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用設備を用いた水硬性モルタル(スラリー)の施工方法であって、水硬性モルタル(スラリー)は、リザーバータンク内で攪拌軸が水平方向に配置され、攪拌軸に多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根を有する攪拌機によって1.5分間〜20分間連続的に強制攪拌養生されることを特徴とする水硬性モルタル(スラリー)の施工方法である。
本発明の第二は、水硬性成分及び無機質微粉末を含む水硬性組成物を貯蔵するタンクと、該水硬性組成物と水とを混練して水硬性モルタル(スラリー)を連続的に調製する混練装置と、該水硬性モルタル(スラリー)を収容するリザーバータンクと、リザーバータンク内の水硬性モルタル(スラリー)を連続的に圧送するスラリーポンプとを備えた水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用トラックを用いた水硬性モルタル(スラリー)の施工方法であって、水硬性モルタル(スラリー)は、リザーバータンク内で攪拌軸が水平方向に配置され、攪拌軸に多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根を有する攪拌機によって1.5分間〜20分間連続的に強制攪拌養生されることを特徴とする水硬性モルタル(スラリー)の施工方法である。
本発明の第三は、本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法によって得られる水硬性モルタル(スラリー)が充填・硬化した構造体である。
本発明で用いる水硬性組成物の好ましい態様を以下に示す。本発明ではこれらの態様は組合せることができる。
1)複合攪拌羽根が内接する円筒の内径(直径)は、150mm〜300mmであり、攪拌軸方向の複合攪拌羽根の長さは、300mm〜1200mmであること。
2)水硬性モルタル(スラリー)は、スラリーポンプに接続されたスラリーホースを通じて施工場所に圧送されて打設・施工される水硬性モルタル(スラリー)の施工方法であって、前記のスラリーホースの内径(直径)が20mm〜55mmであり、長さが75m〜200mであること。
3)水硬性組成物は、水硬性成分及び無機質微粉末を含み、無機質微粉末が、ブレーン比表面積が4000cm/g〜15000cm/g、平均粒径が10.0μm以下、平均円形度が0.915〜1.000であり、水硬性成分と無機質微粉末との合計質量100質量%中の無機質微粉末が25〜45質量%であること。
4)水硬性組成物は細骨材を含み、水硬性組成物が、1μm以上〜8μm未満の粒子を20.5〜30.0質量%含み、8μm以上〜32μm未満の粒子を10.0〜25.0質量%含み、32μm以上〜300μm未満の粒子を10.0〜40.0質量%含み、300μm以上〜850μm未満の粒子を15.0〜50.0質量%含み、850μm以上の粒子を0.0〜2.0質量%含むこと。
5)水硬性組成物は、流動化剤及び増粘剤を含むこと。
6)水硬性組成物は、さらに流動化剤及び増粘剤を含み、水硬性組成物と水とを混練して得られる水硬性モルタル(スラリー)は、常温時のフロー値Xと、高温時のフロー値Y、低温時のフロー値Zとの比率が、0.80<Y/X<1.10かつ0.90<Z/X<1.10であること。
7)水硬性組成物は、土木建築用のグラウト材であること。
本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法は、水硬性モルタル(スラリー)を連続的に製造して、離れた施工場所へ連続的に供給・施工でき、施工効率および施工品質において優れており、品質の安定した構造物構築に効果を発揮するものである。
さらに、本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法では、特定の構成要素を有する無機質微粉末、水硬性成分および細骨材を含み、特定の粒度構成を持たせた水硬性組成物を選択して用いることによって、水と混練した際に短時間に優れた流動特性が得られると共に、良好な材料分離抵抗性を有し、流動特性の温度依存性が小さい水硬性モルタル(スラリー)を得ることができる。その結果、混練時間の長短に関わらずフロー値やJ14ロート流下値などの流動特性が安定した水硬性モルタル(スラリー)を、季節を問わずに安定して製造することができる。
本発明で使用する水硬性組成物を用いて調製した水硬性モルタル(スラリー)は、ポンプを使用してスラリーを長距離圧送するような場合でも、材料分離抵抗性に優れるため、スラリーホースの閉塞現象を大幅に低減することができる。また優れた流動特性を有するため、狭隘部の施工場所へ充填することも可能となる。図1の模式図に示すような水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用設備を用いることによって、大規模で大量に水硬性モルタル(スラリー)を連続施工するような現場でも、本発明で用いる水硬性組成物を用いることによって効率的にかつ安定性状の水硬性モルタル(スラリー)を製造供給することが可能となる。
本発明では、前記の水と混練した際に短時間に優れた流動特性が得られる水硬性組成物を選択して使用し、さらに、図4の模式図に示すような水硬性組成物を貯蔵するタンクを備えた水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用トラックを使用し、該トラックに搭載した連続混練ミキサーを用いて、水硬性組成物と水とを連続的に混練して水硬性モルタル(スラリー)を連続的に調製し、前記スラリーを強制攪拌養生したのち、該トラックに搭載されたスラリーポンプによりスラリーホースを介して水硬性モルタル(スラリー)を施工箇所へ連続的に圧送・供給・打設することで、大規模な現場で大量の水硬性モルタル(スラリー)を限られた期間内に施工することが可能となった。
さらに、本発明で使用する水硬性組成物を用いて調製した水硬性モルタル(スラリー)の硬化体は、寸法変化率や断熱温度上昇が小さく、ひび割れ抵抗性にも優れており、高耐久な構造体を得ることができる。
本発明は、水硬性成分と無機質微粉末とを必須成分とする水硬性組成物を用いて、該水硬性組成物と水とを混練して水硬性モルタル(スラリー)を連続的に調製する混練装置と、該水硬性モルタル(スラリー)を強制攪拌下で養生安定化させるリザーバータンクと、リザーバータンク内の水硬性モルタル(スラリー)を連続的に圧送するスラリーポンプとを備えた水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用設備を用いる水硬性モルタル(スラリー)の施工方法及び該施工方法によって得られる水硬性モルタル(スラリー)が充填・硬化した構造体である。
本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法について説明する。
本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法では、図1の模式図に示すような水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用設備11を使用する。
水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用設備11のホッパー13から水硬性組成物12を供給し、これと並行して混練装置(ミキサー)16の給水口15から水17を供給し、該水硬性組成物12と水17とを混練装置(ミキサー)16によって連続的に混練して水硬性モルタル(スラリー)19を製造する。
水硬性モルタル(スラリー)19は、リザーバータンク20に一旦収容されて該タンクに設置された、強力な上下方向の対流攪拌能力を有する多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根22を装着した攪拌機によって強制攪拌養生され、スラリーの流動特性が安定化される。
所定時間攪拌養生された水硬性モルタル(スラリー)19は、該設備に搭載されたスラリーポンプ24によって圧送され、スラリーポンプ24に接続されたスラリーホースを介して施工箇所へ連続的に圧送・供給され打設・施工される。
水硬性モルタル(スラリー)が一旦収容されるリザーバータンクは、水硬性モルタル(スラリー)を均質化させてその流動性状を安定化させる養生槽の役割をになっている。
リザーバータンクが貯留する水硬性モルタル(スラリー)量は、好ましくは30〜200リットル、さらに好ましくは35〜150リットル、特に好ましくは40〜100リットルの範囲が、水硬性モルタル(スラリー)を所定の時間リザーバータンク内で強制攪拌養生できることから好ましい。
水硬性モルタル(スラリー)の貯留量が前記の範囲より小さい場合、充分に養生されないままスラリーがポンプ圧送されることがあり、長距離を圧送した場合にはホースが閉塞することがあり、前記範囲を超える場合にはリザーバータンク内での強制攪拌養生時間が長くなりすぎ、スラリーの粘性が増加して流動性が悪くなる傾向が顕著となることから好ましくない。
リザーバータンクにて強制撹拌養生された水硬性モルタル(スラリー)は、スラリーポンプ24に接続されたスラリーホースを介して施工場所へ連続的に圧送・供給される。
水硬性モルタル(スラリー)をポンプ圧送する際の吐出量は、好ましくは、毎分1.5〜130リットル、さらに好ましくは毎分4〜100リットル、特に好ましくは毎分7〜80リットルの範囲が安定した水硬性モルタル(スラリー)を供給できることから好ましい。
水硬性モルタル(スラリー)をポンプ圧送する際の吐出量が前記範囲よりも小さい場合、スラリーの流速が小さくなり過ぎて圧送過程でスラリーが材料分離を生じることがあり、また施工時間も長くなりすぎて工期が遅延することから好ましくなく、前記範囲よりも大きくなると、ホース内圧力が高くなってホースが閉塞する可能性が高くなり、また施工箇所への水硬性モルタル(スラリー)の充填作業が難しくなることから好ましくない。
水硬性モルタル(スラリー)をポンプ圧送する場合に使用するスラリーホースは、特に限定されるものではなく、市販の樹脂製ホースや耐圧ホースなどから圧送距離などの条件を考慮して適宜選択して用いることができる。ポンプ圧送する距離が長い場合には耐圧ホースを用いることが好ましい。
スラリーホースの内径および長さは、施工条件に合わせて選択され、好ましくは、スラリーホースの内径(直径)が20mm〜55mmであり、長さが75m〜200mであること、さらに好ましくは、スラリーホースの内径(直径)が25mm〜50mmであり、長さが80m〜180mであること、特に好ましくは、スラリーホースの内径(直径)が30mm〜45mmであり、長さが90m〜150mであることが好ましく、スラリーホースの内径(直径)と長さが前記範囲の場合に長距離を安定してポンプ圧送することができる。
スラリーホースの内径(直径)が前記範囲より小さい場合、スラリーを圧送した場合のホース内圧力が高くなってホースが閉塞する可能性が高くなることから好ましくなく、前記範囲よりも大きくなるとスラリーの流速が小さくなり過ぎて圧送過程でスラリーが材料分離を生じることがあるため好ましくない。
また、スラリーホースの長さが前記範囲より短い場合、必ずしも本発明で選択して用いる材料分離抵抗性に優れる水硬性組成物を用いなくともスラリー圧送が可能な場合があり、前記範囲よりも長くなるとホース内圧力が高くなってホースが閉塞する可能性が高くなることから好ましくない。
次に、図1の模式図に示す水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用設備11に備えられた混練スクリュー、及び、多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根22について説明する。
図1に示す混練装置16の混練スクリュー10は、基端から終端までの長さが混練装置の混練室の長さ程度の軸部材と、この軸部材の外周面に形成された複数枚の羽根とを有する。そしてこの複数枚の羽根は、20〜30枚の戻し羽根と、4〜8枚の送り羽根と、を含む。戻し羽根と送り羽根との合計枚数は24〜38枚であり、羽根全体に占める戻し羽根の割合は71〜88%となっている。
なお、混練スクリューの軸部材の基端から終端までの長さは、800〜1000mm程度となっている。
本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法では、混練装置の混練スクリューとして、複数枚の送り羽根と、複数枚の戻し羽根とを有する極めて高い混練力が得られる混練スクリューを使用することにより、水硬性組成物と水とを混合装置を通過する短い時間の間に強力な混練力で均一にスラリー化することが可能となり、速やかに良好な混練状態の水硬性モルタル(スラリー)を得ることができる。
本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法で好適な混練特性が得られる混練スクリュー羽根、混練室および混練条件の一例を表8に示す。
混練装置によって得られた水硬性モルタル(スラリー)は、混練装置の下部に設置されているリザーバータンクに一旦収容されて、多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根によって強制攪拌状態のもと、所定時間攪拌養生される。
次に、リザーバータンク内での水硬性モルタル(スラリー)の養生処理によるスラリー流動性の安定化について説明する。
図3は、図1に示すリザーバータンク20に設置された多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根22の模式図である。
複合攪拌羽根は、攪拌軸の周囲にスパイラル状に攪拌羽根が配置され、さらに隣合った螺旋状攪拌板の間には軸対象の位置にプレートが溶接して配置されている。また、螺旋状攪拌板と螺旋状攪拌板との中間の空間には、傾斜角を持ったパドル型攪拌板が軸対象の位置になるように攪拌軸に設置されている。
本発明では前記の多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根を、水硬性モルタル(スラリー)を収容するリザーバータンクに配備して、該タンク中の水硬性モルタル(スラリー)に強力な上下左右方向の対流、特に上下方向の強力な対流を継続して発生させることにより、モルタル(スラリー)の材料分離を回避するとともに、水硬性成分と水との接水直後の初期水和状態を緩衝・安定化させ、水硬性モルタル(スラリー)を均質な状態に養生することによって、モルタル(スラリー)の流動特性を安定化させる。
水硬性モルタル(スラリー)は、リザーバータンク内で攪拌軸が水平方向に配置され、攪拌軸に多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根を有する攪拌機によって、好ましくは1.5分間〜20分間連続的に強制攪拌養生されること、さらに好ましくは2分間〜18分間連続的に強制攪拌養生されること、特に好ましくは2.5分間〜15分間連続的に強制攪拌養生されることによって、スラリーの均質性が高められ、安定した良好な流動性を有する水硬性モルタル(スラリー)を得ることができる。
強制攪拌養生される時間が前記の範囲より短い場合、スラリーの均質性が充分高められないことがあり、前記範囲より長い場合には水硬性成分の水和反応がスラリーの流動性を阻害する傾向が顕著になり始めることから好ましくない。
本発明で使用する多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根は、前記複合攪拌羽根が内接する円筒の内径(直径)が、好ましくは150mm〜300mm、さらに好ましくは170mm〜280mm、特に好ましくは180mm〜250mmであり、攪拌軸方向の複合攪拌羽根の長さは、好ましくは300mm〜1200mm、さらに好ましくは350mm〜1100mm、特に好ましくは400〜1000mmであることによって、高い強制攪拌力を持って水硬性モルタル(スラリー)を均質化することか出来る。
複合攪拌羽根の直径と長さが前記範囲より大きい場合、前記の攪拌羽根を収納するリザーバータンク自体が大型化するため、実際に装置を移動・設置する上で制約が多くなり、実用上支障をきたすことがあるため好ましくなく、複合攪拌羽根の直径と長さが前記範囲より小さい場合には、リザーバータンクの容積に対する複合攪拌羽根の大きさが相対的に小さくなり、水硬性モルタル(スラリー)を強制攪拌して均質化する効果を充分に得られないことがあるため好ましくない。
本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法では、大規模な施工現場で大量のグラウト材を施工するような場合に、安定品質の水硬性モルタル(スラリー)を大量かつ連続的に製造・供給でき、高い施工効率を得ることができることから、図4の模式図に示すような水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用トラック31を使用することが好ましい。
水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用トラック31は、水硬性組成物37を貯蔵するタンク33と、該水硬性組成物37と水とを連続的に混練するミキサー35と、水硬性モルタル(スラリー)を一旦収容するリザーバータンク43と、前記タンクから水硬性モルタル(スラリー)を圧送するスラリーポンプ44とを搭載している。
次に、図4に示す水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用トラック31を用いた水硬性モルタル(スラリー)の施工方法について説明する。
水硬性組成物37の製造工場において、水硬性成分、特定の粒度構成を有する細骨材、流動化剤及び膨張材などの原材料を混合して水硬性組成物37を製造し、水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用トラック31に備えられた水硬性組成物貯蔵タンク33に充填する。
水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用トラック31は、水硬性組成物37を積載して水硬性モルタル(スラリー)34を施工する施工現場近傍へ水硬性組成物37を輸送する。
施工現場の近傍に水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用トラック31が配置されたのち、水硬性組成物37は貯蔵タンク33下部からスクリューコンベアによって排出されて、スクリューフィーダー38によってホッパー36へ供給され、ホッパー底部から定量的に混練装置(ミキサー)35へ供給される。この時、水硬性組成物37が混練装置(ミキサー)35へ供給されるのに合わせて、水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用トラック31に搭載されている水タンク39から水供給ポンプ40によって水供給パイプ41を介して混練装置(ミキサー)35に水が定量的に供給されて、水硬性組成物37と水とは混練装置(ミキサー)35で強力に混練されて均質な水硬性モルタル(スラリー)34が調製される。水硬性組成物37と水との供給割合は、現場毎の施工条件や水硬性モルタル(スラリー)の性状に合わせて調整される。
調製された水硬性モルタル(スラリー)34は、該トラックに備えられたリザーバータンク43に一旦収容され、リザーバータンク43に設置された、強力な上下方向の対流攪拌能力を有する多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根42を装着した攪拌機によって強制攪拌養生され、スラリーの流動特性が安定化される。
所定時間攪拌養生された水硬性モルタル(スラリー)34は、該トラックに搭載されたスラリーポンプ44によって圧送され、スラリーホース45を介して施工箇所へ連続的に圧送・供給されて打設・施工される。
本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法では、連続的に調製された水硬性モルタル(スラリー)を、スラリーポンプ44とスラリーホース45とを介して、施工場所に連続的に水硬性モルタル(スラリー)を供給・施工し、水硬性モルタル(スラリー)が充填・硬化した構造体を形成する。
本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法では、水硬性モルタル(スラリー)を施工する箇所が狭隘な場合や、水硬性モルタル(スラリー)の充填口が狭隘な場合には、スラリーホース45の先端部にテーパ管を取り付けて、水硬性モルタル(スラリー)をテーパ管を介して狭隘な充填箇所あるいは充填口に供給・施工することが好ましい。
本発明で使用できるテーパ管の材質は特に限定されるものではなく、金属製、樹脂製及びセラミック製などの材質のテーパ管を用いることができ、狭隘な施工箇所の条件に合わせて適宜選択して用いることができる。
本発明で使用できるテーパ管の長さ、内径(直径)及び管の絞り度合いは、狭隘な施工箇所の条件に合わせて適宜選択して用いることができ、図6に示すようなテーパ管のスラリーホース接合部の内径が、好ましくは18mm〜55mmであり、さらに好ましくは20mm〜50mmであり、特に好ましくは22mm〜45mmであり、テーパ管の先端部の内径が、好ましくは5mm〜30mmであり、さらに好ましくは6mm〜28mmであり、特に好ましくは7mm〜26mmであることが、水硬性モルタル(スラリー)を狭隘な施工箇所へ安定して充填できることから好ましい。
また、本発明で使用できるテーパ管の長さは、好ましくは200mm〜1000mm、さらに好ましくは250mm〜850mm、特に好ましくは300mm〜700mmの範囲のものを用いることによって、良好な作業性を確保しつつ優れた充填性を得ることができる。
なお、テーパ管とスラリーホースの接続方法は、特に限定されるものではなく、接続用アダプターを用いて接続することができ、またテーパ管とスラリーホースとを直接接続することもできる。
次に、本発明で使用する水硬性組成物について説明する。
本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法で用いる、水硬性成分と無機質微粉末とを含む水硬性組成物は、特に限定されるものではなく、良好な材料分離抵抗性を有する水硬性モルタル(スラリー)が安定して得られるものを適宜選択して用いることができる。
特に、本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法では、水硬性成分と無機質微粉末とを必須成分とする、土木建築工事に使用されるグラウト用の水硬性組成物であって、水との混練操作によって短時間に優れた流動特性が得られると共に、良好な材料分離抵抗性を有し、流動特性の温度依存性が小さい水硬性モルタル(スラリー)を安定して調製することができる水硬性組成物を好ましく用いることができる。
本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法に特に好適に用いることができる水硬性組成物について以下に説明する。
水硬性組成物の水硬性成分は、ポルトランドセメントを含み、ポルトランドセメントの他に、必要に応じて本発明の特性を損なわない範囲で石膏やアルミナセメントを含むことができる。
水硬性成分に含まれる成分としては、ポルトランドセメントのみ、ポルトランドセメントと石膏の2種、ポルトランドセメントとアルミナセメントの2種、ポルトランドセメントとアルミナセメントと石膏の3種、から選ぶことができる。
ポルトランドセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント等が挙げられ、一種又は二種以上を混合して使用することができる。
水硬性成分100質量%中に対して、ポルトランドセメントを好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に好ましくは90質量%以上含むことが好ましい。
石膏としては、無水石膏、半水石膏、二水石膏等の石膏がその種類を問わず、一種又は二種以上の混合物として使用できる。
アルミナセメントとしては、鉱物組成の異なるものが数種知られ市販されているが、何れも主成分はモノカルシウムアルミネート(CA)であり、市販品はその種類によらず使用することができる。
本発明で用いる水硬性組成物では、水と混練することにより短時間に優れた流動特性が得られると共に、良好な材料分離抵抗性を有し、流動特性の温度依存性が小さい水硬性モルタル(スラリー)が得られることから、特定の構成要素を有する無機質微粉末を使用する。
無機質微粉末としては、フライアッシュ、高炉スラグ、製鋼スラグ、各種セラミック、炭酸カルシウムなどの微粉末や、これらを摩砕処理、熱処理、分級処理などによって粒子の平均円形度を高めた微粉末を用いることができ、これらの一種又は二種以上を混合して使用することができる。市販品では四電ビジネス社製ファイナッシュなどを好適に使用できる。
無機質微粉末としては、ブレーン比表面積が、好ましくは4000cm/g〜15000cm/gの微粉末、さらに好ましくはブレーン比表面積4300cm/g〜12000cm/gの微粉末、より好ましくは4700cm/g〜10000cm/gの微粉末、特に好ましくはブレーン比表面積5000cm/g〜8000cm/gの微粉末を好ましく用いることができる。
無機質微粉末としては、平均粒径が、好ましくは10.0μm以下の微粉末、さらに好ましくは8.5μm以下の微粉末、より好ましくは7.0μm以下の微粉末、特に好ましくは6.0μm以下の微粉末を好適に使用することができる。
また、本発明で用いる無機質微粉末は、1次粒子の平均円形度が、好ましくは0.915〜1.000の微粉末、さらに好ましくは0.916〜0.980の微粉末、より好ましくは0.917〜0.970の微粉末、特に好ましくは0.918〜0.965の微粉末が、温度依存性が小さくフロー性状が良好な流動性と、優れた材料分離抵抗性とを安定して得られることから好ましい。
本発明では、分散媒には分散助剤を0.001%加えた水を用い、300秒間超音波およびスターラー撹拌により無機質微粉末を分散し、粒度・形状分布測定器(PITA−1、セイシン企業)を用いて粒子の円形度を測定して、観測粒子3000個の平均を求めて平均円形度とする。なお、平均円形度は観測粒子の投影面積Aとし、周囲長Pとした際の4πA/Pの値とする。
無機質微粉末は、水硬性成分と無機質微粉末との合計質量100質量%中に、好ましくは25〜45質量%、さらに好ましくは27〜43質量%、より好ましくは29〜41質量%、特に好ましくは30〜40質量%であることが好ましい。
本発明では、水硬性成分と、前記に示す特定の構成要素を有する無機質微粉末とを含む水硬性組成物と、水とを混練することにより、短時間に優れた流動特性が得られると共に、良好な材料分離抵抗性を有し、流動特性の温度依存性が小さい水硬性モルタル(スラリー)を得ることができる。
本発明では、水硬性成分と特定の構成要素を有する無機質微粉末とを使用し、さらに細骨材を用いて、水硬性組成物が特定の粒度構成を有するものとすることによって、優れた材料分離抵抗性を有し、良好で安定した流動性状の水硬性モルタル(スラリー)を得られると共に、圧送した際にも骨材のアーチング現象による閉塞を回避できる水硬性モルタル(スラリー)を得ることができる。
細骨材としては、珪砂、川砂、海砂、山砂、砕砂などの砂類、シリカ粉、粘土鉱物、廃FCC触媒などの無機質材、ウレタン砕、EVAフォーム、発砲樹脂などの樹脂粉砕物、アルミナセメントクリンカー骨材などを用いることができる。
細骨材ついては、珪砂、川砂、海砂、山砂、砕砂などの砂類、石英粉末、廃FCC触媒などを用いることが特に好ましい。
本発明では、水硬性組成物は細骨材を含み、水硬性組成物の粒度構成が、好ましくは、1μm以上〜8μm未満の粒子を20.5〜30.0質量%含み、8μm以上〜32μm未満の粒子を10.0〜25.0質量%含み、32μm以上〜300μm未満の粒子を10.0〜40.0質量%含み、300μm以上〜850μm未満の粒子を15.0〜50.0質量%含み、850μm以上の粒子を0.0〜2.0質量%含むものを好適に使用できる。
さらに好ましくは、1μm以上〜8μm未満の粒子を21.0〜29.0質量%含み、8μm以上〜32μm未満の粒子を12.0〜24.0質量%含み、32μm以上〜300μm未満の粒子を11.0〜39.0質量%含み、300μm以上〜850μm未満の粒子を16.0〜48.0質量%含み、850μm以上の粒子を0.0〜1.0質量%含むものを好適に使用できる。
より好ましくは、1μm以上〜8μm未満の粒子を22.0〜27.0質量%含み、8μm以上〜32μm未満の粒子を15.0〜22.0質量%含み、32μm以上〜300μm未満の粒子を12.0〜38.0質量%含み、300μm以上〜850μm未満の粒子を17.0〜46.0質量%含み、850μm以上の粒子を0.0〜0.5質量%含むものを好適に使用できる。
特に好ましくは、
1μm以上〜8μm未満の粒子を22.0〜27.0質量%含み、8μm以上〜32μm未満の粒子を15.0〜20.0質量%含み、32μm以上〜300μm未満の粒子を25.0〜38.0質量%含み、300μm以上〜850μm未満の粒子を18.0〜30.0質量%含み、850μm以上の粒子を0.0〜0.2質量%含むものを好適に使用できる。
細骨材を含む水硬性組成物の粒度構成が前記の範囲にない場合には、水硬性モルタル(スラリー)が優れた材料分離抵抗性を安定して得られ難くなり、また水硬性モルタル(スラリー)をスラリーポンプを用いて圧送した際に、水硬性モルタル(スラリー)中の骨材がアーチング現象を引き起こし閉塞させることがあるため好ましくない。
細骨材の使用量は、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは20〜200質量部、さらに好ましくは40〜190質量部、より好ましくは60〜180質量部、特に好ましくは80〜170質量部の範囲にすることにより、優れた流動特性と材料分離抵抗性、及び、良好な硬化体強度発現性が得られることから好ましい。
本発明では、水硬性組成物と水とを混練して速やかに良好な流動特性を有する水硬性モルタル(スラリー)を得るために、水硬性成分と特定の構成要素を有する無機質微粉末と細骨材とを使用して特定の粒度構成を有する水硬性組成物とし、さらに流動化剤と増粘剤とを用いることが好ましい。さらに、本発明では現場での水硬性モルタル(スラリー)の調製の煩雑さや品質変動を回避するため、予め水硬性組成物の構成成分をプレミックスして現場に提供するため、流動化剤についても粉末状の流動化剤を選択して使用することが好ましい。
本発明で用いる粉末状の流動化剤としては、特に限定されるものではなく、メラミンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合物、カゼイン、カゼインカルシウム、リグニンスルホン酸系、ポリエーテル系など、ポリエーテルポリカルボン酸などの市販の流動化剤が、その種類を問わず使用できる。また、本発明で用いる粉末状の流動化剤としては、短時間に良好な流動性が得られることから、ポリカルボン酸系の粉末状流動化剤がより好ましく、変性ポリカルボン酸系の粉末状流動化剤を特に好ましく用いることができる。市販品ではBASF社製メルフラクス2651F等を好適に使用できる。
ポリカルボン酸系流動化剤の使用量は、水硬性成分100重量部に対して、好ましくは0.001〜5質量部、さらに好ましくは0.01〜3質量部、より好ましくは0.03〜2質量部、特に好ましくは0.05〜1質量部の範囲であり、添加量が余り少ないと水硬性成分を速やかに分散させる効果が乏しくなって充分な効果が発現せず、また多すぎても添加量に見合った効果は期待できず単に不経済であるだけでなく、流動性の経時変化や水硬性モルタル(スラリー)の粘稠性が大きくなることがあることから好ましくない。
本発明では、水硬性組成物と水とを混練して得られる水硬性モルタル(スラリー)の材料分離抵抗性をさらに高めるために、増粘剤を使用することが好ましい。
増粘剤は、セルロース系、蛋白質系、ラテックス系、及び水溶性ポリマー系などを用いることができ、特にセルロース系などを用いることができる。
増粘剤の添加量は、水硬性成分100重量部に対して、好ましくは0.001〜0.50質量部、さらに好ましくは0.003〜0.30質量部、より好ましくは0.005〜0.15質量部、特に好ましくは0.01〜0.08質量部の範囲であり、添加量が余り少ないと材料分離抑制効果は期待できず、また多すぎても単に不経済であるだけでなく、モルタル(スラリー)の粘稠性が大きくなり、流動性を損なうことがあることから好ましくない。
本発明で用いる水硬性組成物は、水硬性成分、無機質微粉末、細骨材、流動化剤及び増粘剤の他に、必要に応じて本発明の特性を失わない範囲で膨張材、凝結調整剤、消泡剤、樹脂粉末などの成分を少なくとも1種以上含むことができる。
膨張材としては、金属粉等の金属系膨張材や石灰類等の無機系膨張材の使用が好ましく、特に金属系膨張材及び無機系膨張材を併用して用いることが好ましい。
金属系膨張材としては、アルミニウム粉、鉄粉などの金属粉を使用することができるが、中でも比重の面から、アルミニウム粉の使用が特に好ましい。アルミニウム粉は、JIS・K−5906「塗装用アルミニウム粉」の第2種に準ずるものが好適に使用できる。
無機系膨張材としては、カルシウムサルフォアルミネート系ではアウイン、石灰系では生石灰、生石灰−石膏系、仮焼ドロマイト等が挙げられ、これらから選ばれた少なくとも1種を使用できる。石灰系膨張材としては、生石灰、生石灰−石膏系が好ましく、特に生石灰−石膏系が好ましい。
無機系膨張材としては、例えば遊離生石灰を膨張成分として含むものや、カルシウムサルホアルミネート等のエトリンガイト形成物質を膨張成分とする市販品を使用することができる。好ましくは、収縮補償効果とともに反応時の水和発熱によって低温環境下の強度増強効果を有する生石灰を有効成分として含む膨張材が特に好ましく、この場合膨張材中の生石灰含有量は特に限定されないが、生石灰含有量が高いもの(100重量%を含む)では水和反応が急激に進行することがあるので80重量%以下の含有量が好ましい。
金属系膨張材の添加量は、用いる水硬性成分により本発明の特性を損なわない範囲で添加することができ、水硬性成分100質量部に対して、好ましくは0.0002〜0.01質量部、さらに好ましくは0.0005〜0.008質量部、より好ましくは0.0008〜0.006質量部、特に0.001〜0.005質量部の範囲で用いることが好ましい。
無機系膨張材の添加量は、好ましくは1〜30質量部、さらに好ましくは2〜25質量部、より好ましくは3〜20質量部、特に4〜15質量部の範囲で用いることが好ましい。
凝結調整剤は、用いる水硬性成分に応じて、特性を損なわない範囲で適宜添加することができ、凝結促進剤及び凝結遅延剤の成分、添加量及び混合比率を適宜選択して、流動性、可使時間、硬化性状などを調整することができる。
消泡剤は、シリコン系、アルコール系、ポリエーテル系などの合成物質又は植物由来の天然物質など、公知のものを用いることが出来る。
消泡剤の添加量は、本発明の特性を損なわない範囲で添加することができる。
樹脂粉末としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アクリル系重合体などの乳化重合した高分子エマルジョンを噴霧乾燥して調製した樹脂粉末などを用いることができる。
本発明で用いる水硬性組成物を構成する場合に、好適な成分構成は、水硬性成分と特定の構成要素を持つ無機質微粉末と細骨材を含む特定の粒度構成を持つ水硬性組成物であって、さらにポリカルボン酸系の粉末流動化剤及び増粘剤を含むものである。
本発明で用いる水硬性組成物を構成する場合に、特に好適な成分構成は、水硬性成分と特定の構成要素を持つ無機質微粉末と細骨材を含む特定の粒度構成を持つ水硬性組成物であって、さらにポリカルボン酸系の粉末流動化剤、増粘剤、金属系膨張材及び無機系膨張材を含むものである。
本発明では、水硬性成分、無機質微粉末及び細骨材と、流動化剤及び増粘剤と、必要に応じて、膨張材、凝結調整剤、消泡剤及び粉末樹脂等から選択される成分を1種以上添加し、混合機で混合して水硬性組成物のプレミックス粉体を得ることができる。
本発明で用いる水硬性組成物は、所定量の水と混練することによって速やかに良好な流動特性を有し、材料分離抵抗性に優れた水硬性モルタル(スラリー)を調製することができる。
本発明では、混練条件Aの条件で水硬性組成物と水とを混練し、混練操作によって得られる水硬性モルタル(スラリー)の流動特性をフロー値によって評価する。
混練条件Aとは、所定温度、湿度65%の恒温室において、恒温室と同温度に養生した水硬性組成物と水を用い、2Lポリ容器に表1から6に示す所定水比の水を入れ、図5に示す形状のタービン羽根を取り付けた0.15KW攪拌機を使用し、300rpmで攪拌しながら水硬性組成物1500gを全量投入後、780rpmで2分間混練して、水硬性モルタル(スラリー)を調製するものである。
本発明で用いる水硬性組成物を混練条件Aの条件で、室温20度の恒温室にて混練して調製し、同恒温室にて測定した水硬性モルタル(スラリー)のフロー値は、好ましくは250〜330mmの範囲、さらに好ましくは255〜315mmの範囲、より好ましくは260〜305mmの範囲、特に好ましくは280〜300mmの範囲であることが速やかに優れた流動性を安定して確保できることから好ましい。
本発明では、
水硬性組成物を混練条件Aの条件で、室温20度の恒温室にて調製し、同恒温室にて測定した水硬性モルタル(スラリー)のフロー値を常温時のフロー値(X)とし、水硬性組成物を混練条件Aの条件で、室温30度の恒温室にて調製し、同恒温室にて測定した水硬性モルタル(スラリー)のフロー値(Y)を高温時のフロー値とし、水硬性組成物を混練条件Aの条件で、室温5度の恒温室にて調製し、同恒温室にて測定した水硬性モルタル(スラリー)のフロー値(Z)を低温時のフロー値とした場合に、XとYとの比率が、好ましくはY/X=0.80〜1.10の範囲であり、さらに好ましくはY/X=0.82〜1.07の範囲であり、より好ましくはY/X=0.84〜1.05の範囲であり、特に好ましくはY/X=0.85〜1.03の範囲であることが好ましい。
さらに、XとZとの比率が、好ましくはZ/X=0.90〜1.10の範囲であり、さらに好ましくはY/X=0.92〜1.07の範囲であり、より好ましくはY/X=0.94〜1.06の範囲であり、特に好ましくはZ/X=0.95〜1.05の範囲であることが、年間を通じて優れたフロー性を有する水硬性モルタル(スラリー)を安定して得られ、作業性が向上することから好ましい。
Y/X、および/または、Z/Xが上記範囲から外れた場合、高温時期もしくは低温時期に流動性が損なわれ、水硬性モルタル(スラリー)の性状を微調整しなければならない等、作業性が低下するため好ましくない。
本発明で用いる水硬性組成物を混練条件Aの条件で室温20度の恒温室にて混練して調製し、同恒温室にて測定した水硬性モルタル(スラリー)のJ14ロート流下時間は、好ましくは4.0〜15.0秒の範囲、さらに好ましくは4.5〜12.0秒の範囲、特に好ましくは5.0〜10.0秒の範囲であることが速やかに優れた流動性を安定して確保でき、優れた材料分離抵抗性を有する水硬性モルタル(スラリー)を安定して得られることから好ましい。
本発明で用いる水硬性組成物は、水の添加量を調整することにより、水硬性モルタル(スラリー)の流動性、材料分離抵抗性などを、さらに硬化して得られる硬化体の強度などを調整することができる。
水の添加量は、用いる水硬性成分や水硬性組成物に応じて、適宜選択して用いることができる。水の添加量は、水硬性組成物100質量部に対し、好ましくは8.0〜50.0質量部、さらに好ましくは9.0〜40.0質量部、より好ましくは10.0〜30.0質量部、特に好ましくは11.0〜25.0質量部加えて用いることが好ましい。
また、水硬性組成物と水との比率である水比は、好ましくは0.080〜0.500、さらに好ましくは0.090〜0.400、より好ましくは0.100〜0.300、特に好ましくは0.110〜0.250加えて用いることが好ましい。なお、水比は水の添加量を水構成組成物の質量で除した値を用いる。
水硬性モルタル(スラリー)の硬化体は、高耐久な特性を発揮するために以下の特性を有することが好ましい。
1)圧縮強度(材齢28日)が、好ましくは40N/mm以上、より好ましくは41N/mm以上、さらに好ましくは41.5N/mm以上、特に好ましくは42N/mm以上である。
2)長さ変化率(材齢7日)が、好ましくは−30×10−4以上、より好ましくは−25×10−4以上、特に好ましくは−24×10−4以上である。
3)簡易断熱養生温度の最高温度が、好ましくは93℃以下、より好ましくは90℃以下、特に好ましくは85℃以下である。
本発明で用いる水硬性組成物は、水硬性成分と無機質微粉末とを必須成分とする、土木建築工事に使用されるグラウト用の水硬性組成物であって、水との混練操作によって短時間に優れた流動特性が得られると共に、良好な材料分離抵抗性を有し、流動特性の温度依存性が小さい水硬性モルタル(スラリー)を安定して調製することができる。
本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法は、前記の速やかに混練されて安定した流動性状を示す水硬性組成物と、水とを、強力な混練力が得られる混練装置(ミキサー)を使用して連続的に混練し、水硬性モルタル(スラリー)を連続的に調製してリザーバータンクに一旦収容する。さらに、強力な上下対流を発生させる多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根を有する攪拌機を用いて、該スラリーを強制攪拌条件下で所定時間攪拌養生することによって、材料分離を生じさせることなくスラリー状態が極めて安定化した水硬性モルタル(スラリー)を調製することが、スラリーポンプを用いて離れた狭隘部の施工場所に連続的に水硬性モルタル(スラリー)を供給した際にも、圧送過程での材料分離を生じさせることなく、安定して施工箇所へ供給・打設することができ、高い施工効率と優れた施工品質を提供するものである。
本発明の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法は、トンネルやシールドの裏込め、ダムの継ぎ目、橋梁のシュウ、構造物の補修や補強、鉄筋継手、機械基礎の固定、下水道の補修等、土木・建築分野の各種グラウト工事において、高流動性、無収縮性及び高強度といった性能を安定して提供できることからその利用価値は大きい。
特に、大規模な現場で大量のグラウチングを行うような場合に、連続的に水硬性モルタル(スラリー)を調製して、連続的に施工箇所へ供給・打設施工する場合に、その性能を大いに発揮するものである。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるものでない。
(特性の評価方法)
1)J14ロート流下値(秒):
土木学会充てんモルタル試験方法(案)(JSCE・F542−1993)に準拠して、グラウトスラリーのJ14ロート法による流下値を示す。
2)フロー試験:
混練条件Aで混練した水硬性モルタル(スラリー)を用い、建築改修工事管理指針に準拠して評価を行う。厚さ5mmのみがき板ガラスの上に内径50mm、高さ100mmの塩化ビニル製パイプを置き、スラリーを充填した後、パイプを引き上げる。広がりが静止した後、直角2方向の直径を測定し、その平均値をフロー値とする。
3)分離:ブリージング袋法(JSCE・F522−1999)に準拠して、ブリージング2%以下を有:分離あり、無:分離なしとする。
4)圧縮強度(N/mm):
温度20℃、湿度65%の条件で混練した水硬性モルタル(スラリー)を用い、温度20℃、湿度95%の条件で硬化させ、翌日脱型後、20℃の水中で所定期間養生した試験体φ5×10cmを用い、JIS・A−1108に準拠して評価を行う。
5)ポンプ圧送性:
ミキサー装置の排出ポンプ出口に、内径32cmで長さ10m、50m又は100mのスラリーホースを接続して評価を行う。
ポンプは、モーノポンプ、型番:2NM50(兵神装備社製)を用いて行う。
吐出量はスラリーポンプに接続されたホース長さ100mの筒先での水硬性モルタル(スラリー)を10リットル容器に充填し、充填開始から終了までに要した時間で10リットル容器の容積を除した値とする。
水硬性モルタル(スラリー)の筒先にテーパー管を有する圧送試験の評価指標は、○:閉塞無し、×:閉塞ありとする。
水硬性モルタル(スラリー)の筒先にテーパー管を有する圧送試験:ホース100m筒先に図6に示すテーパー管を設置して圧送する。
6)長さ変化率:
長さ変化率の測定は、図7に示す装置を用いる。長さ変化率の測定は、混練直後の水硬性モルタル(スラリー)を型内部の型枠の高さまで打設し、打設直後より長さ変化の測定を開始し、測定間隔は10分毎で行い、材齢7日まで測定する。測定条件は、20℃、RH65%の気中で行う。
水硬性モルタル(スラリー)の硬化時の長さ変化率は、図7(a)に示す変位センサーの端部と、変位センサーの端部と隣接するSUS製円盤との間隔の変化量(mm)を、水硬性モルタル(スラリー)の硬化体の内部に位置する2枚のSUS製円盤の間隔(b=480mm)で除した値とする。
7)簡易断熱養生温度:
簡易断熱養生温度の測定は、図10に示す装置を用いる。簡易断熱養生温度の測定は、混練直後の水硬性モルタル(スラリー)を断熱材中の型枠に打設し、打設直後より簡易断熱養生温度の測定を開始し、測定間隔は5分毎で行う。測定条件は、20℃、RH65%の恒温室内で行う。
8)混練条件A:
所定温度、湿度65%の恒温室において、恒温室と同温度に養生した水硬性組成物と水を用い、2Lポリ容器に表1から6に示す所定水比の水を入れ、図5に示すタービン羽根を取り付けた0.15KW攪拌機(新東科学社製、品番:スリーワンモータBL600)を使用し、300rpmで攪拌しながら水硬性組成物1500gを全量投入後、780rpmで2分間混練して、水硬性モルタル(スラリー)を調製することを混練条件Aとする。
9)粒度分布の測定方法(測定条件A):
分散媒にはエチルアルコールを用い、60秒間超音波およびスターラー撹拌により無機質微粉末を分散し、屈折率を1.330に設定したレーザー粒度分析装置(LMS−30、セイシン企業)を使用して測定する。
10)平均円形度の測定方法(測定条件B):
分散媒には分散助剤を0.001%加えた水を用い、300秒間超音波およびスターラー撹拌により無機質微粉末を分散し、粒度・形状分布測定器(PITA−1、セイシン企業)を用いて測定して、観測粒子3000個の平均を求め、平均円形度とする。なお、平均円形度は観測粒子の投影面積Aとし、周囲長Pとした際の4πA/Pの値とする。
原料は以下のものを使用した。
1)水硬性成分:
・ポルトランドセメント(宇部早強セメント、ブレーン比表面積4500cm/g)。
比表面積の評価法は、JIS・R−5201に規定されているブレーン空気透過装置を用いて測定されたものである。また、篩を使用して測定したポルトランドセメントの粒度構成を表7に示す。
2)無機質微粉末
・無機質微粉末a:ファイナッシュ(四電ビジネス社製、ブレーン比表面積=5800cm/g、平均円形度=0.921、平均粒径=4.7μm)
・無機質微粉末b:フライアッシュJIS・II種(四電ビジネス社製、ブレーン比表面積=3510cm/g、平均円形度=0.904、平均粒径=13.2μm)
・無機質微粉末c:フライアッシュJIS・IV種(四電ビジネス社製、ブレーン比表面積=2320cm/g、平均円形度=0.876、平均粒径=22.7μm)
・無機質微粉末d:炭酸カルシウム(宇部マテリアルズ社製、ブレーン比表面積=5820cm/g、平均円形度=0.905、平均粒径=7.6μm)
・無機質微粉末e:神鋼パワーメント(神戸製鋼社製、ブレーン比表面積=4630cm/g、平均円形度=0.895、平均粒径=10.8μm)
無機質微粉末a〜eのブレーン比比表面積は、JIS・R−5201に規定されているブレーン空気透過装置を用いて測定されたものである。
無機質微粉末a〜eの平均円形度は、測定条件Bにて測定した。
無機質微粉末a〜eの平均粒径および表7に示す無機質微粉末aの粒度構成は、測定条件Aにて測定した。
3)細骨材:
・珪砂A : SS5A、宇部サンド工業社製。
・珪砂B : S6、宇部サンド工業社製。
・珪砂C : S7、宇部サンド工業社製。
・珪砂D : 5号荒、瓢屋社製。
・珪砂E : SC6、山川産業社製。
・珪砂F : S8、山川産業社製。
篩を使用して測定した珪砂A〜Fの粒度構成を表6に示す。
4)膨張材:
・無機系膨張材:アサノジブカル(太平洋マテリアル社製)。
・金属系膨張材:アルミニウム粉(粒度44μm以下60%以上、大和金属粉工業社製)。
5)減水剤:
・流動化剤a:ポリカルボン酸系流動化剤、メルフラクスAP101F(BASFポゾリス社製)。
・流動化剤b:ポリカルボン酸系流動化剤、メルフラクス2651F(BASFポゾリス社製)。
6)増粘剤:セルロース系増粘剤、ハイユーローズ(宇部興産社製)。
(比較例1〜11、実施例1〜2)
室温20℃の条件下、表1に示す配合割合で水硬性組成物と水とを混練条件Aにしたがって混練して水硬性モルタル(スラリー)を調製し、同恒温室にてフロー値(混練直後、練置10分後)、J14ロート流下値(秒)および材料分離状況を測定した。水硬性組成物を混練条件Aで混練して調整したスラリーを硬化させた水硬性モルタル(スラリー)硬化体について圧縮強度を測定した。フロー値、J14ロート流下値(秒)、分離状況及び圧縮強度の測定結果を表1に示す。また、使用した無機質微粉末a〜eの特性を表1に示す。
(比較例12〜14、実施例3〜8、参考例1)
室温20℃の条件下、表2に示す配合割合で水硬性組成物と水とを混練条件Aにしたがって混練して水硬性モルタル(スラリー)を調製し、同恒温室にてフロー値(混練直後、練置10分後)、J14ロート流下値(秒)および材料分離状況を測定した。水硬性組成物を混練条件Aで混練して調整したスラリーを硬化させた水硬性モルタル(スラリー)硬化体について圧縮強度を測定した。フロー値、J14ロート流下値(秒)、分離状況及び圧縮強度の測定結果を表2に示す。また、使用した無機質微粉末aの特性、および、水硬性組成物の粒度構成を表2に示す。
(比較例15、16、実施例9、10)
室温5℃、20℃、30℃の条件下、表3に示す配合割合で水硬性組成物と水とを混練条件Aにしたがって混練して水硬性モルタル(スラリー)を調製し、同恒温室にてフロー値(混練直後)及びJ14ロート流下値(秒)の経時変化を測定した。フロー値、J14及びロート流下値(秒)の測定結果を表3に示す。また、使用した無機質微粉末aの特性、および、水硬性組成物の粒度構成を表3に示す。
(比較例17、18、実施例11、12)
室温20℃の条件下、表4に示す配合割合で水硬性組成物と水とを混練条件Aにしたがって混練して水硬性モルタル(スラリー)を調製し、同恒温室にてフロー値(混練直後、練置10分後、練置20分後、練置30分後)を測定した。フロー値の測定結果、使用した無機質微粉末aの特性、および、水硬性組成物の粒度構成を表4に示す。
(比較例19、20、実施例13〜17)
室温5℃、20℃、30℃の条件下、表5に示す配合割合で水硬性組成物を調製した。
水硬性組成物を混練条件Aの条件で、室温20度の恒温室にて調製し、同恒温室にて測定した水硬性モルタル(スラリー)のフロー値を常温時のフロー値(X)、水硬性組成物を混練条件Aの条件で、室温30度の恒温室にて調製し、同恒温室にて測定した水硬性モルタル(スラリー)のフロー値(Y)を高温時のフロー値、水硬性組成物を混練条件Aの条件で、室温5度の恒温室にて調製し、同恒温室にて測定した水硬性モルタル(スラリー)のフロー値(Z)を低温時のフロー値を測定した。測定結果を表5に示す。
また、使用した無機質微粉末aの特性、および、水硬性組成物の粒度構成を表5に示す。
(実施例18、参考例2〜3)
実施例18及び参考例2〜3の水硬性組成物を用いて、水硬性組成物と所定量の水とをミキサー装置を備えたスラリー製造・供給装置(図1(実施例18、参考例2)、図2(参考例3))に供給して連続的に混練し、水硬性モルタル(スラリー)を連続製造してスラリーを一旦リザーバータンクに収容した。
参考例3の場合、水硬性モルタル(スラリー)は、図2に示すリザーバータンク中で約3分間、緩やかな攪拌状態で保持した後、スラリー製造設備の吐出ポンプ(スラリーポンプ)を用いて吐出した。
また、実施例18と参考例2の場合、水硬性モルタル(スラリー)は、それぞれ図1に示すリザーバータンク中で約3分間、多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根を有する攪拌機によって強制攪拌条件下に保持した後、スラリー製造設備の吐出ポンプ(スラリーポンプ)を用いて吐出した。
スラリー製造設備の吐出ポンプ(スラリーポンプ)から吐出した水硬性モルタル(スラリー)は、ポンプから吐出直後を0mとし、ポンプに接続した内径が32mmで長さが10m、50m、75m及び100mのスラリーホースの筒先より吐出させてポンプ圧送性を評価した。また、連続製造してリザーバータンクに収容したスラリーと、吐出ポンプ(スラリーポンプ)を用いて、ポンプからの吐出直後を0mとし、10m、50m、75m及び100mのスラリーホースの筒先より吐出させてスラリーについて、フロー値及びJ14ロート流下値(秒)を測定した。
スラリー中に含まれる水分量は、リザーバに収容したスラリーを一部取り出して電子レンジ法により測定した。
ポンプ圧送性、フロー値およびJ14ロート流下値の測定結果を表7に示す。
また、室温20℃の条件下、実施例18および参考例2の水硬性組成物と水とを混練条件Aにしたがって混練して調整した水硬性モルタル(スラリー)を用いて、長さ変化率および簡易断熱養生温度を測定した。長さ変化率測定結果及び簡易断熱養生温度測定結果をそれぞれ図8、図9に示す。
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特定の構成要素を持つ無機質微粉末を用いた実施例1及び2の場合、表1に示すように混練条件Aで混練したスラリーのフロー性は比較例1〜11よりも優れ、良好な材料分離抵抗性が得られている。
さらにポリカルボン酸系の粉末流動化剤、増粘剤を含み、平均円形度が0.921の無機質微粉末と水硬性成分および細骨材を含む水硬性組成物であって、水硬性組成物が特定の粒度構成を持つ実施例3〜8は、さらにフロー性が向上し、高い材料分離抵抗性を示している。
また、平均円形度が0.921の無機質微粉末を用い、特定の粒度構成を有する水硬性組成物を用いた場合、実施例9及び10に示すように、低温(5℃)、常温(20℃)、高温(30℃)のフロー値およびJ14ロート流下時間に差異が少なく、さらに実施例11及び12に示すように、練り置き時間の経過(練直〜練置30分)に対して、フロー値の安定性が高い(フローロスが小さい)。
さらに、平均円形度が0.921の無機質微粉末を用い、特定の粒度構成を有する水硬性組成物を用いた場合、実施例13〜17に示すように、温度変化及び水比(混練水量/水硬性組成物)が変化しても、Z/Xは0.97〜1.02の間の値を示し、Y/Xは0.91〜0.98の間の値を示し、安定したフロー値が得られている。
参考例2と参考例3の水硬性組成物を用いて、水硬性モルタル(スラリー)の製造・供給装置(図1または図2)を使用した実機評価(流動性評価、圧送性評価)を行った場合、参考例2の方が優れた流動特性(フロー値とJ14ロート流下値)を示した。表7に示すように流動特性の指標であるJ14ロート流下値は12秒以下で安定した数値を示し、ポンプ圧送性においても圧送距離100m時点でも良好な吐出性が得られた。これは、リザーバータンク内の水硬性モルタル(スラリー)を、高攪拌力が得られる多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根を用いて所定時間強制攪拌養生したことにより、短時間に必要充分な混練状態が得られた結果、流動性が安定化したものと推察される。
実施例18、参考例2に示す水硬性組成物を用いて、水硬性モルタル(スラリー)の製造・供給装置(図1)を使用した調製したスラリーをポンプ圧送し、100mのスラリーホースを介してホース筒先にテーパー管を有する圧送実験を実施した。参考例2では骨材のアーチング現象に起因すると思われる閉塞現象を生じたのに対して、実施例18では材料分離に伴う閉塞現象は見られず、良好なポンプ圧送性が得られた。実施例18の水硬性モルタル(スラリー)を用いた場合、ポンプ圧送することによって、100mのスラリーホースおよびホース筒先のテーパー管を通じて、優れたフロー性を有する水硬性モルタル(スラリー)を狭隘部へ好適に充填することができる。
また、実施例18の水硬性組成物を用いた水硬性モルタル(スラリー)の硬化体は、図8に示すように長さ変化率が大幅に低減されるとともに、図9に示すように断熱温度上昇も小さい値を示し、高耐久な硬化体を得ることができる。
多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根をリザーバータンク内に設置したスラリー製造・供給装置の構成の一例を説明するための模式断面図である。(実施例18、参考例2で使用) スターラースクリュー(スネッキ攪拌羽羽根)をリザーバータンク内に設置したスラリー製造・供給装置の構成の一例を説明するための模式断面図である。(参考例3で使用) 本発明で用いる多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根の全体構成を示す図である。 水硬性組成物を貯蔵するタンク及びスラリー製造・供給装置を搭載した水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用トラックの全体構成を示す模式図である。 混練条件Aで水硬性モルタル(スラリー)を調製する場合に使用するタービン羽根を示す模式図である。 水硬性スラリーのポンプ圧送試験でスラリーホース先端に取り付けられるテーパー管の一例を示す図である。 長さ変化率を測定する測定器の概要を示す模式図である。 本発明の水硬性組成物を用いたモルタル(スラリー)硬化体の長さ変化率を示す図である。 本発明の水硬性組成物を用いたモルタル(スラリー)硬化体の断熱温度上昇を示す図である。 簡易断熱温度を測定する測定器の概要を示す模式図である。
符号の説明
10 : 混練スクリュー
11 : スラリー製造・供給装置
12 : 水硬性組成物
13 : ホッパー
14 : ホッパースクリュー
15 : 給水口
16 : 混練装置(ミキサー)
17 : 水
18 : モルタル(スラリー)排出口
19 : 水硬性モルタル(スラリー)
20 : リザーバータンク
21 : 水硬性モルタル(スラリー)
22 : スターラースクリュー(多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根)
23 : 移送スクリュー
24 : スネークポンプ(スラリーポンプ)
25 : 水硬性モルタル(スラリー)
26、27 : モーター
28 : 動力伝達ベルト
30 : スターラースクリュー(スネッキ攪拌羽根)
31 : 水硬性モルタル・スラリー調製・施工用トラック
32 : 水硬性組成物の供給口
33 : 水硬性組成物タンク
34 : 水硬性スラリー
35 : 混練装置(ミキサー)
36 : ホッパー
37 : 水硬性組成物
38 : スクリューフィーダー
39 : 水タンク
40 : 水供給ポンプ
41 : 水供給パイプ
42 : 多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根
43 : 水硬性スラリータンク(リザーバータンク)
44 : スラリーポンプ
45 : スラリーホース

Claims (9)

  1. 水硬性成分及び無機質微粉末を含む水硬性組成物と、水とを混練して水硬性モルタル(スラリー)を連続的に調製する混練装置と、
    該水硬性モルタル(スラリー)を収容するリザーバータンクと、
    リザーバータンク内の水硬性モルタル(スラリー)を連続的に圧送するスラリーポンプとを
    備えた水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用設備を用いた水硬性モルタル(スラリー)の施工方法であって、
    水硬性モルタル(スラリー)は、リザーバータンク内で攪拌軸が水平方向に配置され、攪拌軸に多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根を有する攪拌機によって1.5分間〜20分間連続的に強制攪拌養生されること
    を特徴とする水硬性モルタル(スラリー)の施工方法。
  2. 水硬性成分及び無機質微粉末を含む水硬性組成物を貯蔵するタンクと、
    該水硬性組成物と水とを混練して水硬性モルタル(スラリー)を連続的に調製する混練装置と、
    該水硬性モルタル(スラリー)を収容するリザーバータンクと、
    リザーバータンク内の水硬性モルタル(スラリー)を連続的に圧送するスラリーポンプとを
    備えた水硬性モルタル(スラリー)調製・施工用トラックを用いた水硬性モルタル(スラリー)の施工方法であって、
    水硬性モルタル(スラリー)は、リザーバータンク内で攪拌軸が水平方向に配置され、攪拌軸に多重螺旋状攪拌板とパドル型攪拌板とを配置した複合攪拌羽根を有する攪拌機によって1.5分間〜20分間連続的に強制攪拌養生されること
    を特徴とする水硬性モルタル(スラリー)の施工方法。
  3. 複合攪拌羽根が内接する円筒の内径(直径)は、150mm〜300mmであり、攪拌軸方向の複合攪拌羽根の長さは、300mm〜1200mmであること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法。
  4. 水硬性モルタル(スラリー)は、スラリーポンプに接続されたスラリーホースを通じて施工場所に圧送されて打設・施工され、前記のスラリーホースの内径(直径)が20mm〜55mmであり、長さが75m〜200mであること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法。
  5. 水硬性組成物は水硬性成分及び無機質微粉末を含み、
    無機質微粉末が、ブレーン比表面積が4000cm/g〜15000cm/g、平均粒径が10.0μm以下、平均円形度が0.915〜1.000であり、
    水硬性成分と無機質微粉末との合計質量100質量%中の無機質微粉末が25〜45質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法。
  6. 水硬性組成物は細骨材を含み、水硬性組成物が、
    1μm以上〜8μm未満の粒子を20〜30質量%含み、
    8μm以上〜32μm未満の粒子を10〜25質量%含み、
    32μm以上〜300μm未満の粒子を10〜40質量%含み、
    300μm以上〜850μm未満の粒子を15〜50質量%含み、
    850μm以上の粒子を0〜2質量%含むこと
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法。
  7. 水硬性組成物は、さらに流動化剤及び増粘剤を含み、
    水硬性組成物と水とを混練して得られる水硬性モルタル(スラリー)は、
    常温時のフロー値Xと、高温時のフロー値Y、低温時のフロー値Zとの比率が、
    0.80<Y/X<1.10かつ0.90<Z/X<1.10である
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法。
  8. 水硬性組成物は、土木建築用のグラウト材であること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の水硬性モルタル(スラリー)の施工方法によって得られる水硬性モルタル(スラリー)が充填・硬化した構造体。
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