JP2010034315A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Masahiko Fukuda
雅彦 福田
Toshio Sakai
俊男 酒井
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Abstract

【課題】発光寿命の長い有機EL素子を提供することを目的とする。
【解決手段】陽極と陰極の間に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子輸送層を、この順で備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記正孔注入層が、少なくとも共役化合物と含フッ素ポリマー有機酸とを含み、前記正孔注入層の膜厚が、0.1nm〜20nmである有機エレクトロルミネッセンス素子である。
【選択図】なし

Description

本発明は、陽極と陰極の間に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子輸送層を、この順で備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記正孔注入層が、少なくとも共役化合物と含フッ素ポリマー有機酸とを含み、前記正孔注入層の膜厚が、0.1nm〜20nmである有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)は、陽極より注入された正孔と陰極より注入された電子の再結合エネルギーにより蛍光物質が発光する原理を利用した自発光素子である。
有機EL素子は、例えば、正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層、等の各機能を有する層の積層によって構成される。そして、発光層はホスト材料とドーパント材料とで構成され、ホスト材料からドーパント材料にエネルギー移動等が生じ、ドーパント材料が発光機能を担う。
二重結合と単結合が交互に連結した材料は、π電子を原子間で共役した主鎖構造を有するためπ共役化合物と呼ばれる。π共役ポリマーは、導電経路は有するものの、自由に動けるキャリアが十分ではないためそれ自身では導電性を発現しない。シリコン等の無機半導体のようにドーピングにより自由に動けるキャリアを注入することで導電性を発現することができる。共役化合物の場合、ドーピングは、ヨウ素や五フッ化ヒ素などの電子受容体(アクセプタ)やアルカリ金属などの電子供与体(ドナー)等の適当な化学種をポリマーに添加することで行われてきた。このドーピングにより、共役ポリマーは自由に動くことのできるキャリアを生じるため、有機物でありながら導電性を有することとなる。導電性ポリマーの代表的な材料として、3,4-エチレンジオキシチオフェンを高分子量ポリスチレンスルホン酸で重合してなるPEDOT/PSSが知られている。酸化重合により、PSSがアクセプタとしてドーピングされることにより、キャリアである正孔が生じるため、導電性を発現する。PEDOT/PSSを水−アルコール溶剤にナノ粒子状に分散した形態での合成法が開示され、塗布方式で薄膜を形成できることから、有機EL素子において、陽極電極からの正孔注入材料として利用されてきた(特許文献1)。共役ポリマーとしてはポリアニリン、ポリピロール、ポリフルオレン等がある。
また、共役系主鎖の長さを制限し、オリゴマー段階で留めた材料を用いることにより、有機溶剤への可溶性が向上する。これにより、分散系材料であるPEDOT/PSSと比較し、形成した薄膜の平面均一性の向上が図られることを、アニリンオリゴマーを用いた技術が開示されている(特許文献2)。
一方、PEDOT/PSS等の導電性ポリマーと含フッ素ポリマー酸とを組み合わせることにより、有機EL素子性能向上が大幅に向上することが開示されている。特許文献3においては、パーフルオロエチレンスルホン酸存在下でチオフェンを酸化重合した水分散系ポリチオフェンを正孔注入材とした有機EL素子の向上が報告されている。pHを調整することにより、長寿命化が図られている。特許文献4においては、PEDOT/PSSにNafion(登録商標)を混合した材料を正孔注入材とすることにより、特許文献3と同様な性能向上を報告している。
特許文献5においては、共役化合物と含フッ素有機酸ポリマーからなる有機層の自己組織化により、陽極側から反対側へのフッ素原子の濃度勾配が生じため、イオン化ポテンシャルを変化(5.2→5.8eV)させることができる。そのため、陽極から正孔輸送層へのホール注入性が改善されることを開示している。また、特許文献6においては、導電性高分子と含フッ素有機酸ポリマーからなる正孔注入層に対する、正孔輸送層のイオン化ポテンシャルあるいは電子輸送層の移動度との間の最適パラメーター数値を開示している。
しかし、更に高性能な有機EL素子が求められている。
欧州特許出願公開第1227529号 特開2005−108828号公報 特表2006−500463号公報 特開2005−226072号公報 特開2007−221132号公報 特開2007−329454号公報
本発明は、発光寿命の長い有機EL素子を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、陽極と陰極の間に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子輸送層を、この順で備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記正孔注入層が、少なくとも共役化合物と含フッ素ポリマー有機酸とを含み、前記正孔注入層の膜厚が、0.1nm〜20nmである有機エレクトロルミネッセンス素子により、発光寿命を改善できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の有機エレクトロルミネッセンス素子が提供できる。
1. 陽極と陰極の間に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子輸送層を、この順で備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記正孔注入層が、少なくとも共役化合物と含フッ素ポリマー有機酸とを含み、前記正孔注入層の膜厚が、0.1nm〜20nmである有機エレクトロルミネッセンス素子。
2. 前記共役化合物が、チオフェン、アニリン、ピロール、アセチレン、フェニレン、フェニレンビニレンの各誘導体から選ばれたモノマー単位からなるポリマーあるいはオリゴマーである1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
3. 前記共役化合物が導電性ポリマーである1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
4. 前記導電性ポリマーが、導電性ポリマー分散材料であり、前記正孔注入層の膜厚が、該導電性ポリマー分散材料の一次粒径以下である1〜3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
5. 前記正孔注入層の体積抵抗が、1×1017Ω・cm〜1×1013Ω・cmであることを特徴とした1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
6. 前記正孔注入層の正孔輸送側の界面でのフッ素濃度が、35原子%〜45原子%である1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
7. 前記フッ素ポリマー有機酸が、フッ素原子を有する、ポリマースルホン酸、ポリマーカルボン酸、ポリマーリン酸、ポリマーアクリル酸、又はこれらのうち2種以上を含む混合物である1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
8. 前記含フッ素ポリマー有機酸の全重量に対するフッ素原子の比率が20重量%〜80重量%である1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
9. 前記電子輸送層は下記式(1)であらわされる含窒素誘導体を含む1〜8のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
HAr−L−Ar−Ar (1)
(式中、HArは、置換もしくは無置換の炭素数3〜40の含窒素複素環基である。
Lは、単結合、置換もしくは無置換の炭素数6〜60のアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数3〜60のヘテロアリーレン基または置換もしくは無置換のフルオレニレン基である。
Arは置換もしくは無置換の炭素数6〜60の2価の芳香族炭化水素基である。
Arは置換もしくは無置換の炭素数3〜60のヘテロアリール基である。)
10. 前記発光層が、ホストとドーパントを含み、該ホストの分子量が、4000以下である1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
11. 前記ホストは、3環以上の縮合環化合物を含む1〜10のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
12. 前記3環以上の縮合環化合物が、アントラセン誘導体である1〜11のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
13. 前記アントラセン誘導体は、下記式(2)である1〜12のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2010034315
(式中、Arは置換もしくは無置換の核炭素数10〜50の縮合芳香族基である。
Ar’置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基である。
X1〜X3は、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基、置換もしくは無置換の5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基である。
a、b、およびcは、それぞれ0〜4の整数である。
aが2以上の場合、複数のXは同じでも異なっていてもよい。
bが2以上の場合、複数のXは同じでも異なっていてもよい。
cが2以上の場合、複数のXは同じでも異なっていてもよい。
nは1〜3の整数であり、mは0または1である。また、nが2以上の場合は[ ]内の下記式は同じでも異なっていてもよい。
Figure 2010034315
14. 前記アントラセン誘導体は、下記一般式(3)で表される非対称モノアントラセン誘導体である1〜13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2010034315
式中、Ar及びArはそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族環基であり、m及びnは、それぞれ1〜4の整数である。但し、m=n=1でかつ、ArとArのベンゼン環への結合位置が左右対称の場合には、ArとArは同一ではなく、m又はnが2〜4の整数の場合にはmとnは異なる整数である。
〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族環基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基である。
15. 前記アントラセン誘導体が、下記一般式(4)である1〜14のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
Figure 2010034315
式中、Ar及びArの少なくとも一方は、置換もしくは無置換の核炭素数10〜30の縮合環基を有する置換基である。
、Xは、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基、置換もしくは無置換の5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基である。
a及びbはそれぞれ0〜4の整数である。aが2以上の場合、複数のX1は、同じでも異なっていてもよい。bが2以上の場合、複数のX2は、同じでも異なっていてもよい。
本発明では、有機エレクトロルミネッセンス素子の発光寿命を向上できる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極と陰極の間に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子輸送層を、この順で備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、前記正孔注入層が、少なくとも共役化合物と含フッ素ポリマー有機酸とを含み、前記正孔注入層の膜厚が、0.1nm〜20nmである有機エレクトロルミネッセンス素子である。
以下本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」とも言う。)を構成する各層の材料を説明し、その後、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」とも言う。)の説明をする。
有機EL素子の代表的な素子構成としては、下記(i)〜(iv)等の構造を挙げることができる。
(i) 陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(ii) 陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(iii) 陽極/絶縁層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iv) 陽極/絶縁層/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
これらの中で通常(i)の構成が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。
以下に、本発明の有機EL素子を構成する、各層について詳細に説明する。
本発明の正孔注入層は、少なくとも共役化合物と含フッ素ポリマー有機酸を正孔注入層用材料として含む。
前記共役化合物とは、イオン基で置換されまたは非置換の導電性化合物またはイオン基で置換されまたは非置換の半導電性化合物をいう。
このとき、前記導電性化合物または半導電性化合物は、チオフェン、アニリン、ピロール、アセチレン、フェニレン、フェニレンビニレンの各誘導体から選ばれたモノマー単位からなるポリマーあるいはオリゴマーである。
前記共役化合物が、陰イオン基及び陽イオン基からなるイオン基で置換される場合、前記陰イオン基は、PO 2−、SO3−、COO、I、またはCHCOOであってもよく、前記陽イオン基(すなわち、前記陰イオン基の対イオン)は、Na、K、Li、Mg+2、Zn+2、またはAl+3などの金属イオン、またはH、NH3+、CH(−CH−)(nは、1ないし50の自然数)などの有機イオンでありうる。
前記導電性化合物の中において、一定の重合度以上のものを導電性ポリマーと呼ぶ。その中で溶解する導電性ポリマーと、ナノ粒子径で分散された導電性ポリマー(以下、「導電性ポリマー分散材料」と言う。)とがある。
前記導電性ポリマー散材料とは、導電性ポリマーを数ミクロンから数ナノメートルの粒子を、溶剤に浮遊あるいは懸濁させている材料である。このように浮遊あるいは懸濁している状態を分散(disperse)と呼ぶ。また液体における分散系は歴史的経緯により「コロイド」とも呼ばれる。例えば、PEDOT/PSSが代表的に挙げられる。
前記導電性ポリマー分散材料の一次粒子径は、数nm〜数百nmであることが好ましく、前記導電性ポリマー分散材料を含有する層の薄膜化、膜厚平坦化という観点から、1nm〜50nmであることが更に好ましい。
含フッ素ポリマー有機酸とは、分子中にフッ素原子を有するポリマー有機酸のことである。
ポリマー有機酸とは、酸性基を有するポリマーのことである。酸性基は主鎖あるは側鎖どちらに置換していても良い。前記酸性基としてはカルボン酸基、スルホン酸基、ヒドロキシル基、チオール基、リン酸基等が挙げられる。
含フッ素ポリマー有機酸としては、フッ素原子を有する、ポリマースルホン酸、ポリマーカルボン酸、ポリマーリン酸、ポリマーアクリル酸、又はこれらのうち2種以上を含む混合物が挙げられる。
含フッ素ポリマー有機酸として、パーフルオロ化されたポリマースルホン酸や、パーフルオロアルキレンスルホン酸が好ましい。
また、前記含フッ素ポリマー有機酸の全重量に対するフッ素原子の比率が20重量%〜80重量%であることが好ましい(以下、この含フッ素ポリマー有機酸を「高度にフッ素化されたポリマー有機酸」ということがある)。前記含フッ素ポリマー有機酸の全重量に対するフッ素原子の比率は、特に好ましくは40重量%以上75重量%以下である。
尚、フッ素原子の比率は蛍光X線により測定した値を意味する。
以下、高度にフッ素化されたポリマー有機酸の例として、高度にフッ素化されたポリマースルホン酸を用いて具体的に説明する。尚、本発明においては、高度にフッ素化されたポリマースルホン酸が特に好ましい。
高度にフッ素化されたポリマースルホン酸は、例えば、陽イオン交換基を持った繰り返し側鎖が主鎖に結合した構造を含んでいる。この高度にフッ素化されたポリマースルホン酸は、ホモポリマーでも、2つ以上のモノマーの共重合体であってもよい。該共重合体は、非官能モノマー(第1モノマー)と、陽イオン交換基又はその前駆体、例えば、後でスルホネート官能基へ加水分解することができるスルホニルフルオリド基(−SOF)を持ったモノマー(第2モノマー)とから典型的には形成される。
例えば、フッ素化ビニルモノマー(第1モノマー)と、スルホニルフルオリド基(−SOF)を有するフッ素化ビニルモノマー(第2モノマー)との共重合体を使用することができる。
第1モノマーの例としては、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)、及びそれらの組合せが挙げられる。TFEが好ましい第1モノマーである。
第2モノマーとしては、高度にフッ素化されたポリマースルホン酸中に所望の側鎖を提供することができるスルホネート官能基又は前駆体基付きのフッ素化ビニルエーテルが挙げられる。
更に、エチレン、プロピレン、及びR−CH=CH(ここで、Rは1〜10個の炭素原子のパーフルオロ化アルキル基である)をはじめとする追加のモノマーを、必要ならば高度にフッ素化されたポリマースルホン酸中へ組み込むことができる。
尚、用語「スルホネート官能基」は、スルホン酸基又はスルホン酸基の塩のどちらかを意味し、該スルホン酸基の塩としては、例えば、アルカリ金属塩又はアンモニウム塩を意味する。該官能基は式−SOX(ここで、Xは陽イオンであり、「対イオン」としても知られる)で表される。XはH、Li、Na、K又はN(R)(R)であってもよく、R及びRは同じか又は異なるものであり、例えば、H、CH又はCである。Xはまた、Ca++、及びAl+++のようなイオンで表されるように多価であってもよい。一般にMn+と表される、多価対イオンの場合には、対イオン当たりのスルホネート官能基の数が価「n」に等しいであろうことは当業者には明らかである。
高度にフッ素化されたポリマースルホン酸は、本明細書でランダム共重合体と言われるタイプのもの、即ち、コモノマーの相対濃度ができるだけ一定に保たれ、その結果、ポリマー鎖に沿ったモノマー単位の分布がそれらの相対濃度及び相対的反応性に一致している重合によって製造される共重合体であってもよい。重合の過程でモノマーの相対濃度を変えることによって製造された、ランダムさがより少ない共重合体もまた使用されてもよい。ブロック共重合体と呼ばれるタイプのポリマーもまた使用されてもよい。
本発明で使用する高度にフッ素化されたポリマースルホン酸の具体例としては、高度にフッ素化された、例えば、パーフルオロ化された炭素主鎖と、下記式で表される側鎖とを有する高度にフッ素化されたポリマースルホン酸が挙げられる。
−(O−CFCFR−O−CFCFR’SO
(式中、R及びR’は独立してF、Cl又は1〜10個の炭素原子を有するパーフルオロ化アルキル基から選択され、a=0、1又は2であり、かつ、XはH、Li、Na、K又はN(R)(R)であり、R及びRは同じ又は異なるものであり、例えば、H、CH又はCである)
尚、XはHでもよく、上に述べたように、Xは多価であってもよい。
また、高度にフッ素化されたポリマースルホン酸としては、例えば、米国特許第3,282,875号公報にならびに米国特許第4,358,545号公報及び米国特許第4,940,525号公報に開示されているポリマーが含まれる。
好ましい高度にフッ素化されたポリマースルホン酸の例は、パーフルオロカーボン主鎖と、下記式で表される側鎖とを含んでなる。
−O−CFCF(CF)−O−CFCFSO
(ここで、Xは上に定義されたようなものである)
この高度にフッ素化されたポリマースルホン酸は米国特許第3,282,875号公報に開示されており、テトラフルオロエチレン(TFE)とパーフルオロ化ビニルエーテルCF=CF−O−CFCF(CF)−O−CFCFSOF(パーフルオロ(3,6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテンスルホニルフルオリド))(PDMOF)との共重合、引き続くスルホニルフルオリド基の加水分解によるスルホネート基への変換及び必要に応じてイオン交換してそれらを所望のイオン形に変換して製造することができる。
米国特許第4,358,545号公報及び米国特許第4,940,525号公報に開示されている高度にフッ素化されたポリマースルホン酸の例は、Xが上に定義されたようなものである側鎖−O−CFCFSOXを有する。この高度にフッ素化されたポリマースルホン酸はテトラフルオロエチレン(TFE)とパーフルオロ化ビニルエーテルCF=CF−O−CFCFSOF(パーフルオロ(3−オキサ−4−ペンテンスルホニルフルオリド))(POPF)との共重合、引き続く加水分解及び必要に応じてさらなるイオン交換によって製造することができる。
高度にフッ素化されたポリマースルホン酸の分散液は、好ましくはイー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー(デラウェア州ウィルミントン(Wilmington,DE))から入手可能なナフィオン(Nafion)(登録商標)であるが、これに限らない。
本発明の正孔注入層用材料における、共役化合物と含フッ素ポリマー有機酸の比率(重量)は100:1〜1:100が好ましく、特に20:1〜1:10が好ましい。
本発明の正孔注入層用材料は必要により、さらに1種以上の有機溶媒を含んでいてもよい。有機溶媒を使用することにより、有機EL素子の有機エレクトロルミネッセンス材料薄膜(以下「有機EL材料薄膜」とも言う。)を形成する際、塗布法が使用できる。
有機溶媒としては、例えば、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、テトラクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等のエーテル系溶媒;ベンゼン、ドデシルベンゼン、トルエン、クロロトルエン、キシレン等のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲンを有しても良い芳香族系溶媒;シクロへキサン、メチルシクロへキサン、n−ペンタン、n−へキサン、n−へプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、シクロへキサノン、シクロヘプタノン、シクロペンタノン、シクロオクタノン、べンゾフェノン、アセトフェノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート、安息香酸メチル、酢酸フェニル、酢酸アミル等のエステル系溶媒;エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジメトキシエタン、プロピレングリコール、ジエトキシメタン、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセリン、1,2−へキサンジオール、等の多価アルコール及びその誘導体;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ノナノール、ベンジルアルコール、イソプロパノール、シクロへキサノール、エチルセロソルブ等のアルコール系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が例示される。また、これらの有機溶媒は、単独で、又は複数組み合わせて用いることができる。これらのうち、溶解性、成膜の均一性、粘度特性等の観点から、アルコール系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましく、低級脂肪族アルコール、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、イソブチルベンゼン、5−ブチルベンゼン、n−へキシルベンゼン、シクロへキシルベンゼン、1−メチルナフタレン、テトラリン、アニソール、エトキシベンゼン、シクロへキサン、ビシクロへキシル、シクロヘキセニルシクロヘキサノン、n−ヘプチルシクロへキサン、n−へキシルシクロヘキサン、デカリン、安息香酸メチル、シクロへキサノン、2−プロピルシクロへキサノン、2−へプタノン、3−へプタノン、4−へプタノン、2−オクタノン、2−ノナノン、2−デカノン、ジシクロへキシルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノンがより好ましい。
有機溶媒の使用量は、正孔注入層用材料の量や種類、有機EL材料薄膜の厚さ等を考慮して適宜調製することができる。一般的には、組成物全体の固形分量が、0.01〜20重量%になるよう調整することが好ましく、0.05〜10重量%がより好ましい。本発明の組成物に用いる有機溶媒は、1種でも、複数の有機溶媒を併用して用いてもよい。
本発明の正孔注入層用材料には、共役化合物と含フッ素ポリマー有機酸及び有機溶媒の他に、例えば、後述する正孔輸送材料、電子輸送材料又は発光材料や、安定剤等の添加剤を含んでいてもよい。
例えば、粘度及び/又は表面張力を調節するための増粘剤(高分子量化合物等)、粘度降下剤(低分子量化合物等)、界面活性剤等を含有していてもよい。また、保存安定性を改善するために、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等、有機EL素子の性能に影響しない酸化防止剤を含有していてもよい。
尚、本発明の正孔注入層用材料は、少なくとも共役化合物及び含フッ素ポリマー有機酸を含み、より好ましくは、任意の有機溶媒を含む。さらに本発明の組成物は、該共役化合物、含フッ素ポリマー有機酸及び任意の有機溶媒の他に公知の添加剤を含んでいてもよい。
本発明の正孔注入層用材料の製膜方法は特に限定されない。従来公知の真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の方法により行うことができるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが発生しにくい等の点から真空蒸着法により形成することが好ましい。大面積化及び、低コスト化という観点からは、スピンコート法等の塗布法により上述した本発明の正孔注入層用材料を各種の塗布法により被成膜領域に塗布し、正孔注入層用材料を塗布した被成膜領域から有機溶媒を蒸発させることで正孔注入層を成膜する方法であることが好ましい。尚、前記被成膜領域とは、基板または基板上に形成された層の表面を示し、該基板上に形成された層としては、有機層や無機層(陽極など)が挙げられる。
例えば、前記各種の塗布法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセソト印刷法、インクジェソトプリント法等が挙げられる。パターン形成が容易であるという点で、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセソト印刷法、インクジェット印刷法が好ましい。これらの方法による成膜は当業者に周知の条件により行うことができる。
尚、正孔注入層の膜厚は、0.1nm〜20nmである。発光素子性能の観点から、1nm〜10nmが好ましい。
前記正孔注入層の体積抵抗は、1×1017Ω・cm〜1×1013Ω・cmであることが好ましく、発光素子性能の観点から、1×1016Ω・cm〜1×1013Ω・cmであることがより好ましい。
体積抵抗は、正孔注入層に上下電極を作製し、その電極に、電圧を印加し、電流を測定することにより、求めることができる。
前記正孔注入層は、後述する正孔輸送側の界面でのフッ素濃度が、35〜45原子%であることが好ましい。発光性能の観点から、38原子%〜44原子%であることがより好ましい。
フッ素濃度は、X線電子分光法(XPS法)を用いて、表面の元素分析をすることにより測定することができる。XPS法における分析深度はサブnm〜数nmであり、膜の最表面の分析に最適である。(資料文献:「表面・深さ方法の分析方法」サイエンス&テクノロジー社、2007年12月発行)
続いて、本発明の電子輸送層について説明する。
電子輸送層は発光層への電子の注入を助ける層であって、電子注入・輸送の役割をし、電子移動度が大きい。
有機ELは発光した光が、電極(この場合は陰極)により反射するため、直接陽極から取り出される発光と、電極による反射を経由して取り出される発光とが干渉することが知られている。この干渉効果を効率的に利用するため、電子輸送層は数nm〜数μmの膜厚で適宜選ばれるが、特に膜厚が厚いとき、電圧上昇を避けるために、10〜10V/cmの電界印加時に電子移動度が少なくとも10−5cm/Vs以上であることが望ましい。
本実施形態の有機EL素子において、電子輸送層は、2.5×10V/cmの電界強度において、電子移動度、1×10−4〜1×10−2cm/Vsの化合物を含有することが好ましい。特に、下記式(1)で表される含窒素複素環誘導体を含むことが好ましい。
HAr−L−Ar−Ar (1)
式(1)中、HArは、置換もしくは無置換の炭素数3〜40の含窒素複素環基である。
Lは、単結合、置換もしくは無置換の炭素数6〜60のアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数3〜60のヘテロアリーレン基または置換もしくは無置換のフルオレニレン基である。
Arは、置換もしくは無置換の炭素数6〜60の2価の芳香族炭化水素基である。
Arは、置換もしくは無置換の炭素数3〜60のヘテロアリール基である。
このような含窒素複素環誘導体の具体例を下記に示す。ただし、本発明はこれらの例示化合物に限定されるものではない。
Figure 2010034315
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以上の具体例のうち、特に、(1−1)、(1−5)、(1−7)、(2−1)、(3−1)、(4−2)、(4−6)、(7−2)、(7−7)、(7−8)、(7−9)、(9−7)が好ましい。
また、電子輸送層を構成する半導体としては、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Li、Na、Cd、Mg、Si、Ta、SbおよびZnの少なくとも1つの元素を含む酸化物、窒化物または酸化窒化物等の1種単独または2種以上の組み合わせが挙げられる。また、電子輸送層を構成する無機化合物が、微結晶または非晶質の絶縁性薄膜であることが好ましい。電子輸送層がこれらの絶縁性薄膜で構成されていれば、より均質な薄膜が形成されるために、ダークスポット等の画素欠陥を減少させることができる。なお、このような無機化合物としては、上述したアルカリ金属カルコゲニド、アルカリ土類金属カルコゲニド、アルカリ金属のハロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物等が挙げられる。
前記電子輸送層の製膜方法は特に限定されない。前記正孔注入層と同様に、従来公知の真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の方法により行うことができる。前記電子輸送層としての膜厚は特に制限はないが、通常は5nm〜5μmである。
続いて、本発明の有機EL素子を構成する電子注入層について説明する。
本発明における有機EL素子は、陰極と前記電子輸送層の間に絶縁体や半導体で構成される電子注入層をさらに設けても良い。この時、電流のリークを有効に防止して、電子注入性を向上させることができる。このような絶縁体としては、アルカリ金属カルコゲニド、アルカリ土類金属カルコゲニド、アルカリ金属のハロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物からなる群から選択される少なくとも1つの金属化合物を使用するのが好ましい。電子注入層がこれらのアルカリ金属カルコゲニド等で構成されていれば、電子注入性をさらに向上させることができる点で好ましい。具体的に、好ましいアルカリ金属カルコゲニドとしては、例えば、LiO、KO、NaS、NaSeおよびNaOが挙げられ、好ましいアルカリ土類金属カルコゲニドとしては、例えば、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、およびCaSeが挙げられる。また、好ましいアルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、LiF、NaF、KF、LiCl、KClおよびNaCl等が挙げられる。また、好ましいアルカリ土類金属のハロゲン化物としては、例えば、CaF、BaF、SrF、MgFおよびBeFといったフッ化物や、フッ化物以外のハロゲン化物が挙げられる。
また、電子注入層を構成する半導体としては、前記電子輸送層で説明した半導体と同様のものが挙げられる。
前記電子注入層の製膜方法は特に限定されない。前記正孔注入層と同様に、従来公知の真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の方法により行うことができる。前記電子注入層としての膜厚は特に制限はないが、通常は5nm〜5μmである。
続いて、本発明の有機EL素子を構成する発光層について説明する
有機EL素子の発光層は以下の機能を併せ持つものである。
すなわち、
(1)注入機能;電界印加時に陽極又は正孔注入層より正孔を注入することができ、陰極又
は電子注入層より電子を注入することができる機能、
(2)輸送機能;注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる機能、
(3)発光機能;電子と正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機能、
がある。
ただし、正孔の注入されやすさと電子の注入されやすさに違いがあってもよく、また、正孔と電子の移動度で表される輸送能に大小があってもよいが、どちらか一方の電荷を移動することが好ましい。
この発光層を形成する方法としては、特に限定されない。前記正孔注入層と同様に、従来公知の真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の方法により行うことができる。
発光層は、分子堆積膜であることが好ましい。
ここで分子堆積膜とは、気相状態の材料化合物から沈着され形成された薄膜や、溶液状態又は液相状態の材料化合物から固体化され形成された膜のことであり、通常この分子堆積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区分することができる。
また、特開昭57−51781号公報に開示されているように、樹脂等の結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法等により薄膜化することによっても、発光層を形成することができる。
さらに、発光層の膜厚は、好ましくは5〜50nm、より好ましくは7〜50nm、最も好ましくは10〜50nmである。5nm未満では発光層形成が困難となり、色度の調整が困難となる恐れがあり、50nmを超えると駆動電圧が上昇する恐れがある。
本実施形態の有機EL素子において、発光層は、ホストとドーパントとを含むことが好ましい。
ホストは、分子量4000以下の材料により構成されることが好ましく、3環以上の縮合環化合物を含むことがより好ましい。3環以上の縮合環化合物は、下記式(2)で表されるアントラセン誘導体であることが好ましい。
Figure 2010034315
式(2)中、Arは、置換もしくは無置換の核炭素数10〜50の縮合芳香族基である。
Ar’は、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基である。
〜Xは、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基、置換もしくは無置換の5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基である。
a、bおよびcは、それぞれ0〜4の整数である。aが2以上の場合、複数のXは、同じでも異なっていてもよい。bが2以上の場合、複数のXは、同じでも異なっていてもよい。cが2以上の場合、複数のXは、同じでも異なっていてもよい。
nは1〜3の整数である。mは0または1である。また、nが2以上の場合は、[ ]内の
Figure 2010034315
は、同じでも異なっていてもよい。
このようなアントラセン誘導体として、例えば、下記のものが挙げられる。
Figure 2010034315
Figure 2010034315
Figure 2010034315
Figure 2010034315
Figure 2010034315
Figure 2010034315
アントラセン誘導体は、下記一般式(3)で表される非対称モノアントラセン誘導体であってもよい。
Figure 2010034315
式(3)中、Ar及びArは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族環基であり、m及びnは、それぞれ1〜4の整数である。ただし、m=n=1でかつArとArのベンゼン環への結合位置が左右対称型の場合には、ArとArは同一ではなく、m又はnが2〜4の整数の場合にはmとnは異なる整数である。
〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族環基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基である。
このようなアントラセン誘導体として、例えば、下記のものが挙げられる。
Figure 2010034315
Figure 2010034315
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アントラセン誘導体は、下記一般式(4)で表される化合物であってもよい。
Figure 2010034315
式(4)中、Ar、Arの少なくとも一方は、置換もしくは無置換の核炭素数10〜30の縮合環基を有する置換基である。
、Xは、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基、置換もしくは無置換の5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基である。
aおよびbは、それぞれ0〜4の整数である。aが2以上の場合、複数のXは、同じでも異なっていてもよい。bが2以上の場合、複数のXは、同じでも異なっていてもよい。
式(4)におけるAr、Arの核炭素数10〜30の縮合環基を有する置換基の例としては、置換もしくは無置換のα−ナフチル基、置換もしくは無置換のβ−ナフチル基、置換もしくは無置換のフェナントレニル基、置換もしくは無置換のクリセニル基、置換もしくは無置換のテトラセニル基、置換もしくは無置換のピレニル基、置換もしくは無置換のフェニルナフチル基、置換もしくは無置換のナフチルナフチル基、置換もしくは無置換のナフチルフェニル基、置換もしくは無置換のフェニルピレニル基、置換もしくは無置換のピレニルフェニル基、置換もしくは無置換のナフチルナフチルナフチル基、置換もしくは無置換のナフチルナフチルフェニル基、置換もしくは無置換のナフチルフェニルナフチル基、置換もしくは無置換のフェニルナフチルナフチル基、置換もしくは無置換のフェニルナフチルフェニル基、置換もしくは無置換のフェニルフェニルナフチル基等が挙げられる。
これらの中でも、置換もしくは無置換のα−ナフチル基、置換もしくは無置換のβ−ナフチル基、置換もしくは無置換のフェニルナフチル基、置換もしくは無置換のナフチルナフチル基、または、置換もしくは無置換のナフチルフェニル基が好ましい。
このようなアントラセン誘導体として、例えば、下記のものが挙げられる。
Figure 2010034315
Figure 2010034315
Figure 2010034315
上記アントラセン誘導体により構成したホストに組み合わせるドーパントとしては、例えば、下記式(5)で表されるスチリルアミン誘導体、式(6)で表されるアリールアミンの置換誘導体が挙げられる。
Figure 2010034315
式(5)中、Ar〜Arのうち少なくとも一つはスチリル基を含む。また、好ましくは、Arは、フェニル、ビフェニル、テルフェニル、スチルベン、ジスチリルアリールから選ばれる基であり、ArおよびArは、それぞれ水素原子または炭素数が6〜20の芳香族基であり、p’は、1〜4の整数である。
ここで、炭素数が6〜20の芳香族基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントリル基、テルフェニル基等が好ましい。
Figure 2010034315
式(6)中、Ar〜Arは、置換または無置換の核炭素数5〜40のアリール基である。q’は、1〜4の整数である。
ここで、核原子数が5〜40のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、ピレニル、クリセニル、コロニル、ビフェニル、テルフェニル、ピローリル、フラニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、オキサジアゾリル、ジフェニルアントラセニル、インドリル、カルバゾリル、ピリジル、ベンゾキノリル、フルオレニル、フルオランテニル、アセナフトフルオランテニル、スチルベン、または、下記一般式(A)、(B)で示される基等が好ましい。
一般式(A)においてrは1〜3の整数である。
Figure 2010034315
なお、核原子数が5〜40のアリール基は、さらに置換基により置換されていてもよく、好ましい置換基としては、炭素数2〜6のアルキル基(エチル基、メチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)が挙げられる。
このようなドーパントとしては、例えば、下記に示す化合物が挙げられる。
Figure 2010034315
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Figure 2010034315
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発光層の膜厚は、好ましくは5〜50nm、より好ましくは7〜50nm、最も好ましくは10〜50nmである。5nm以上であると発光層形成がしやすく、色度の調整が容易となり、50nm以下であると、駆動電圧が上昇することがなく、好ましい。
続いて、本発明の有機EL素子を構成する正孔輸送層について説明する。
正孔輸送層は発光層への正孔注入を助け、発光領域まで輸送する層であって、正孔移動度が大きく、イオン化エネルギーが通常5.6eV以下と小さい。このような正孔輸送層としては、より低い電界強度で正孔を発光層に輸送する材料が好ましく、さらに正孔の移動度が、例えば10〜10V/cmの電界印加時に、少なくとも10−4cm/V・sであれば好ましい。
正孔輸送層を形成する材料としては、前記の好ましい性質を有するものであれば特に制限はなく、従来、光導伝材料において正孔の電荷輸送材料として慣用されているものや、有機EL素子の正孔輸送層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。本発明においては、正孔輸送能を有し、正孔輸送帯域に用いることが可能な材料を正孔輸送材料と呼ぶ。
具体例としては、トリアゾール誘導体(米国特許3,112,197号明細書等参照)、オキサジアゾール誘導体(米国特許3,189,447号明細書等参照)、イミダゾール誘導体(特公昭37−16096号公報等参照)、ポリアリールアルカン誘導体(米国特許3,615,402号明細書、同第3,820,989号明細書、同第3,542,544号明細書、特公昭45−555号公報、同51−10983号公報、特開昭51−93224号公報、同55−17105号公報、同56−4148号公報、同55−108667号公報、同55−156953号公報、同56−36656号公報等参照)、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729号明細書、同第4,278,746号明細書、特開昭55−88064号公報、同55−88065号公報、同49−105537号公報、同55−51086号公報、同56−80051号公報、同56−88141号公報、同57−45545号公報、同54−112637号公報、同55−74546号公報等参照)、フェニレンジアミン誘導体(米国特許第3,615,404号明細書、特公昭51−10105号公報、同46−3712号公報、同47−25336号公報、同54−119925号公報等参照)、アリールアミン誘導体(米国特許第3,567,450号明細書、同第3,240,597号明細書、同第3,658,520号明細書、同第4,232,103号明細書、同第4,175,961号明細書、同第4,012,376号明細書、特公昭49−35702号公報、同39−27577号公報、特開昭55−144250号公報、同56−119132号公報、同56−22437号公報、西独特許第1,110,518号明細書等参照)、アミノ置換カルコン誘導体(米国特許第3,526,501号明細書等参照)、オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203号明細書等に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体(特開昭56−46234号公報等参照)、フルオレノン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照)、ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462号明細書、特開昭54−59143号公報、同55−52063号公報、同55−52064号公報、同55−46760号公報、同57−11350号公報、同57−148749号公報、特開平2−311591号公報等参照)、スチルベン誘導体(特開昭61−210363号公報、同第61−228451号公報、同61−14642号公報、同61−72255号公報、同62−47646号公報、同62−36674号公報、同62−10652号公報、同62−30255号公報、同60−93455号公報、同60−94462号公報、同60−174749号公報、同60−175052号公報等参照)、シラザン誘導体(米国特許第4,950,950号明細書)、ポリシラン系(特開平2−204996号公報)、アニリン系共重合体(特開平2−282263号公報)等を挙げることができる。
正孔輸送層の材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物(特開昭63−295695号公報等に開示のもの)、芳香族第三級アミン化合物及びスチリルアミン化合物(米国特許第4,127,412号明細書、特開昭53−27033号公報、同54−58445号公報、同55−79450号公報、同55−144250号公報、同56−119132号公報、同61−295558号公報、同61−98353号公報、同63−295695号公報等参照)、特に芳香族第三級アミン化合物を用いることが好ましい。
また、米国特許第5,061,569号に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有する、例えば、4,4’−ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル(以下NPDと略記する)、また特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(以下MTDATAと略記する)等を挙げることができる。
さらに、発光層の材料として示した前述の芳香族ジメチリディン系化合物の他、p型Si、p型SiC等の無機化合物も正孔輸送層の材料として使用することができる。
正孔輸送層は本発明の組成物や他の材料を、例えば、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の公知の方法により薄膜化することにより形成することができる。正孔輸送層としての膜厚は特に制限はないが、通常は5nm〜5μmである。
有機EL素子の好ましい形態では、電子を輸送する領域又は陰極と有機層の界面領域に、還元性ドーパントを含有する。ここで、還元性ドーパントとは、電子輸送性化合物を還元ができる物質と定義される。従って、一定の還元性を有するものであれば、様々なものが用いられ、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ土類金属の酸化物、アルカリ土類金属のハロゲン化物、希土類金属の酸化物又は希土類金属のハロゲン化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の炭酸塩、希土類金属の炭酸塩、アルカリ金属の有機錯体、アルカリ土類金属の有機錯体、希土類金属の有機錯体からなる群から選択される少なくとも一つの物質を好適に使用することができる。
また、より具体的に、好ましい還元性ドーパントとしては、Li(仕事関数:2.9eV)、Na(仕事関数:2.36eV)、K(仕事関数:2.28eV)、Rb(仕事関数:2.16eV)及びCs(仕事関数:1.95eV)からなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ金属や、Ca(仕事関数:2.9eV)、Sr(仕事関数:2.0〜2.5eV)、及びBa(仕事関数:2.52eV)からなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ土類金属が挙げられる仕事関数が2.9eV以下のものが特に好ましい。
これらのうち、より好ましい還元性ドーパントは、K、Rb及びCsからなる群から選択される少なくとも一つのアルカリ金属であり、さらに好ましくは、Rb又はCsであり、最も好ましいのは、Csである。
これらのアルカリ金属は、特に還元能力が高く、電子注入域への比較的少量の添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。また、仕事関数が2.9eV以下の還元性ドーパントとして、これら2種以上のアルカリ金属の組み合わせも好ましく、特に、Csを含んだ組み合わせ、例えば、CsとNa、CsとK、CsとRbあるいはCsとNaとKとの組み合わせであることが好ましい。
Csを組み合わせて含むことにより、還元能力を効率的に発揮することができ、電子注入域への添加により、有機EL素子における発光輝度の向上や長寿命化が図られる。
続いて、本発明の有機EL素子を構成する絶縁層について説明する。
有機EL素子は超薄膜に電界を印可するために、リークやショートによる画素欠陥が生じやすい。これを防止するために、一対の電極間に絶縁性の薄膜層を挿入することが好ましい。
絶縁層に用いられる材料としては例えば酸化アルミニウム、弗化リチウム、酸化リチウム、弗化セシウム、酸化セシウム、酸化マグネシウム、弗化マグネシウム、酸化カルシウム、弗化カルシウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、酸化ゲルマニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化バナジウム等が挙げられ、これらの混合物や積層物を用いてもよい。
続いて、本発明の有機EL素子を構成する基板について説明する。
本発明の有機EL素子は基板上に作製する。ここでいう基板は素子を支持する基板であり、400〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上で、平滑な基板が好ましい。
具体的には、ガラス板、ポリマー板等が挙げられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英等が挙げられる。またポリマー板としては、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルファイド、ポリサルフォン等を挙げることができる。
尚、光取り出し方向の反対側に支持基板が位置する場合には透光性は不要である。
続いて、本発明の有機EL素子を構成する陽極について説明する。
本発明の有機EL素子の陽極は、正孔を正孔輸送層又は発光層に注入する機能を有するものであり、4.5eV以上の仕事関数を有することが効果的である。本発明に用いられる陽極材料の具体例としては、酸化インジウム錫合金(ITO)、酸化錫(NESA)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、金、銀、白金、銅等が挙げられる。
陽極は、これらの電極物質を蒸着法やスパッタリング法等の方法で薄膜を形成させることにより作製することができる。
このように発光層からの発光を陽極から取り出す場合、陽極の発光に対する透過率が10%より大きくすることが好ましい。また、陽極のシート抵抗は、数百Ω/□以下が好ましい。陽極の膜厚は材料にもよるが、通常10nm〜1μm、好ましくは10〜200nmの範囲で選択される。
続いて、本発明の有機EL素子を構成する陰極について説明する。
陰極としては、電子注入・輸送層又は発光層に電子を注入するため、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気導電性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム・カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム・銀合金、アルミニウム/酸化アルミニウム、アルミニウム・リチウム合金、インジウム、希土類金属等が挙げられる。
この陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。
ここで発光層からの発光を陰極から取り出す場合、陰極の発光に対する透過率は10%より大きくすることが好ましい。
また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜1μm、好ましくは50〜200nmである。
続いて、有機EL素子の製造方法について説明する。
有機EL素子を作製する方法については、例えば上記の材料及び方法により、陽極から、必要な層を順次形成し、最後に陰極を形成すればよい。また、陰極から陽極へ、逆の順序で有機EL素子を作製することもできる。
以下、透光性基板上に、陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極が順次設けられた構成の有機EL素子の作製例について説明する。
まず、透光性基板上に、陽極材料からなる薄膜を蒸着法あるいはスパッタリング法により形成し、陽極とする。
次に、この陽極上に正孔注入層を設ける。正孔注入層の形成は、真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の方法により行うことができるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが発生しにくい等の点から真空蒸着法により形成することが好ましく、大面積化及び、低コスト化という観点からは、スピンコート法等の塗布法により形成することが好ましい。
次に、正孔注入層上に発光層を設ける。発光層の形成も、真空蒸着法、スパッタリング、スピンコート法、キャスト法等の方法により、発光材料を薄膜化することにより形成できるが、均質な膜が得られやすく、かつピンホールが発生しにくい等の点から真空蒸着法により形成することが好ましく、大面積化及び、低コスト化という観点からは、スピンコート法等の塗布法により形成することが好ましい。
次に、発光層上に電子注入層を設ける。この場合にも正孔注入層、発光層と同様、均質な膜を得る必要から真空蒸着法により形成することが好ましく、大面積化及び、低コスト化という観点からは、スピンコート法等の塗布法により形成することが好ましい。
そして、最後に陰極を積層して有機EL素子を得ることができる。陰極は蒸着法、スパッタリングにより形成できる。下地の有機物層を製膜時の損傷から守るためには真空蒸着法が好ましい。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
実施例1
(1)正孔注入材料の調製
共役化合物として、PEDOT/PSS材料である、BaytronP AI4083 LVW142(Starck社製:固形分濃度1.5wt%、一次粒子系50nm)2.81gと、含フッ素ポリマー有機酸として、低級脂肪族アルコール及び水の混合物中のNafion(登録商標)の濃度5重量%の溶液(Nafion(登録商標)過フッ化イオン交換樹脂、低級脂肪族アルコール/H2O中5重量%、CAS−No.66796−30−3、アルドリッチ注文No.27470)0.69gとイソプロピルアルコール46.50gを混合した。PEDOT/PSS/Nafionの重量比は1:6:7である。
(2)有機EL素子作製
25mm×75mm×1.1mm厚のITO透明電極付きガラス基板(ジオマテック社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄15分間行った後、UVオゾン洗浄を5分間実施した。この基板上に上記方法で調整したPEDOT/PSS−Nafion混合液をスピンコート法(1500rpm、60秒)によりITO基板上に薄膜を作製し、200℃15分乾燥した。この層は正孔注入層として機能する。
膜厚は別途同じ条件で作製した基板の面内8箇所(各発光素子ごとにあたる箇所)を測定したところ、平均値として10nmであった。膜厚測定装置は、小坂研究所製の微細形状測定機ET4000(高さ方向分解能0.1nm)を用いた。X線光電子分光(XPS)法を用いて、膜表面のフッ素元素の濃度を測定したところ、38原子%であった。
その後、水分濃度と酸素濃度を1ppm以下に管理したグローブボックスに基板を移し、200℃15分加熱処理を実施した。
グローブボックスと連結された真空蒸着装置の真空加熱チャンバーに基板を移動し、100℃15分間真空乾燥(10−5Pa)を行った。その上に、N,N,N,N−テトラ(4−ビフェニル)−ジアミノビフェニレン(以下「TBDB」)を40nmの膜厚で真空蒸着成膜を行った。この層は正孔輸送層として機能する。
ついで化合物AN−1:化合物BD−1(重量比AN−1:BD−1=19:1)を同時蒸着し、20nmの膜厚の発光層を成膜した。
この膜上に膜厚30nmの電子輸送材(ET−1)を成膜した。この膜は電子輸送層として機能する。
この後、LiFを1nmで成膜し、さらに金属Al100nmを蒸着させ金属陰極を形成し、有機EL発光素子を作製した。得られた有機EL素子の10mA/cm2における発光効率、色度を測定した。また、初期輝度5000cd/m2における、室温、DC電流駆動での輝度半減寿命を測定した。また、本素子の電圧−電流特性を評価したこところ、外部電界からのキャリア注入開始の閾値電圧以下で、内部キャリアが電界勾配で移動するオーミック関係が成立する領域は1〜3Vであった。本正孔注入層単膜の上下に電極(陽極ITO、陰極Al)を形成した素子を作製し、体積抵抗を測定したこところ、1014Ω・cmであった。
実施例2:
正孔注入材の調製組成として、PEDOT/PSS 2.81g、Nafion(登録商標) 0.69g、イソプロピルアルコール 46.5gの条件で作製した。PEDOT/PSS/Nafionの重量比は1:6:7である。この条件以外は実施例1と同一条件で素子作製を行った。膜厚を測定したところ、8点平均21nmであった。XPS法により表面におけるフッ素濃度は45原子%であった。正孔注入層単膜の素子を用いて測定した体積抵抗は1013Ω・cmであった。
実施例3:
正孔注入材の調製組成として、共役化合物としてポリアニリンスルホン酸PA−SS(ティーエーケミカル製aquaPASS(登録商標))1.40g、Nafion(登録商標) 0.69g、イソプロピルアルコール 46.5gの条件で作製した。PA-SS/Nafionの重量比は1:1である。この条件以外は実施例1と同一条件で素子作製を行った。膜厚を測定したところ、8点平均12nmであった。XPS法により表面におけるフッ素濃度は39原子%であった。正孔注入層単膜の素子を用いて測定した体積抵抗は1013Ω・cmであった。
比較例1:
正孔注入材の調製組成として、PEDOT/PSS 2.81g、Nafion(登録商標) 0.69g、イソプロピルアルコール 46.5gの条件で作製した。PEDOT/PSS/Nafionの重量比は1:6:7である。この条件以外は実施例1と同一条件で素子作製を行った。膜厚を測定したところ、8点平均53nmであった。XPS法により表面におけるフッ素濃度は50原子%であった。正孔注入層単膜の素子を用いて測定した体積抵抗は1010Ω・cmであった。
実施例及び比較例に関する評価結果を一覧表に示す(表1)
表1から明らかなように、膜厚20nm以下とした実施例1〜3の青色有機EL素子は、比較例1の素子と比較し、寿命の点で優れた性能を示した。これは、共役化合物である導電性ポリマーとフッ素原子の組成が膜厚により変化するものと考えられる。本膜厚範囲において、体積抵抗が高く保持され、素子の面内方向への通電が制限され、寿命が向上したものと考えられる。一方、本範囲以外の素子では、体積抵抗が低下し、素子の面内方向への通電が生じ、寿命低下の原因となっていると考えられる。
尚、実施例で使用した化合物の構造を下記に示す。
Figure 2010034315
Figure 2010034315

Claims (15)

  1. 陽極と陰極の間に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子輸送層を、この順で備えた有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記正孔注入層が、少なくとも共役化合物と含フッ素ポリマー有機酸とを含み、
    前記正孔注入層の膜厚が、0.1nm〜20nmである有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 前記共役化合物が、チオフェン、アニリン、ピロール、アセチレン、フェニレン、フェニレンビニレンの各誘導体から選ばれたモノマー単位からなるポリマーあるいはオリゴマーである請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子
  3. 前記共役化合物が導電性ポリマーである請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記導電性ポリマーが、導電性ポリマー分散材料であり、
    前記正孔注入層の膜厚が、該導電性ポリマー分散材料の一次粒径以下である請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記正孔注入層の体積抵抗が、1×1017Ω・cm〜1×1013Ω・cmであることを特徴とした請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記正孔注入層の正孔輸送側の界面でのフッ素濃度が、35原子%〜45原子%である請求項1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7. 前記フッ素ポリマー有機酸が、フッ素原子を有する、ポリマースルホン酸、ポリマーカルボン酸、ポリマーリン酸、ポリマーアクリル酸、又はこれらのうち2種以上を含む混合物である請求項1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8. 前記含フッ素ポリマー有機酸の全重量に対するフッ素原子の比率が20重量%〜80重量%である請求項1〜7のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  9. 前記電子輸送層は下記式(1)であらわされる含窒素誘導体を含む請求項1〜8のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    HAr−L−Ar−Ar (1)
    (式中、HArは、置換もしくは無置換の炭素数3〜40の含窒素複素環基である。
    Lは、単結合、置換もしくは無置換の炭素数6〜60のアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数3〜60のヘテロアリーレン基または置換もしくは無置換のフルオレニレン基である。
    Arは置換もしくは無置換の炭素数6〜60の2価の芳香族炭化水素基である。
    Arは置換もしくは無置換の炭素数3〜60のヘテロアリール基である。)
  10. 前記発光層が、ホストとドーパントを含み、
    該ホストの分子量が、4000以下である請求項1〜9のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. 前記ホストは、3環以上の縮合環化合物を含む請求項1〜10のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  12. 前記3環以上の縮合環化合物が、アントラセン誘導体である請求項1〜11のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  13. 前記アントラセン誘導体は、下記式(2)である請求項1〜12のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2010034315
    (式中、Arは置換もしくは無置換の核炭素数10〜50の縮合芳香族基である。
    Ar’置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基である。
    X1〜X3は、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基、置換もしくは無置換の5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基である。
    a、b、およびcは、それぞれ0〜4の整数である。
    aが2以上の場合、複数のXは同じでも異なっていてもよい。
    bが2以上の場合、複数のXは同じでも異なっていてもよい。
    cが2以上の場合、複数のXは同じでも異なっていてもよい。
    nは1〜3の整数であり、mは0または1である。また、nが2以上の場合は[ ]内の下記式は同じでも異なっていてもよい。
    Figure 2010034315
  14. 前記アントラセン誘導体は、下記一般式(3)で表される非対称モノアントラセン誘導体である請求項1〜13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2010034315
    式中、Ar及びArはそれぞれ独立に、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族環基であり、m及びnは、それぞれ1〜4の整数である。但し、m=n=1でかつ、ArとArのベンゼン環への結合位置が左右対称の場合には、ArとArは同一ではなく、m又はnが2〜4の整数の場合にはmとnは異なる整数である。
    〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族環基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の核原子数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、置換もしくは無置換のシリル基、カルボキシル基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基である。
  15. 前記アントラセン誘導体が、下記一般式(4)である請求項1〜14のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
    Figure 2010034315
    式中、Ar及びArの少なくとも一方は、置換もしくは無置換の核炭素数10〜30の縮合環基を有する置換基である。
    、Xは、置換もしくは無置換の核炭素数6〜50の芳香族基、置換もしくは無置換の5〜50の芳香族複素環基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜50のアラルキル基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数5〜50のアリールチオ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜50のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシル基である。
    a及びbはそれぞれ0〜4の整数である。aが2以上の場合、複数のX1は、同じでも異なっていてもよい。bが2以上の場合、複数のX2は、同じでも異なっていてもよい。
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