JP2010028453A - スライド機構及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】スライド操作の負担を軽減できるようにする。
【解決手段】スライド機構1は、摺動ピン4と、摺動ピン4を上下に案内する第一案内部24及び第一案内部24の上端部に連なって第一案内部24の上端部から右に曲げられた第一引掛部25が形成されたベース2と、摺動ピン4を上下に案内する第二案内部36、第二案内部36の上端部に連なって左に曲げられた第二引掛部37及び第二案内部36の下端部に連なった逃げ38が形成され、ベースに対して上下に摺動可能に設けられたスライダ3と、一端部が摺動ピン4に連結され、他端部の上下の位置が第一案内部24の両端部の間となってその他端部がベース2に回転可能に連結され、摺動ピンをその他端部から離れる方向に付勢する付勢機構5と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、スライド機構及び電子機器に関し、特にそのスライダ又は筐体を低負荷で移動させることができるスライド機構及び電子機器に関する。
近年、スライド式の携帯電話機が広く普及している。かかる携帯電話機においては、前筐体の後面と後ろ筐体の前面がスライド機構によって連結され、後ろ筐体を前筐体に対して上下にスライドできるようになっている。また、後ろ筐体が前筐体と全体的に重なった閉じ状態から上下の両方にスライドし得る携帯電話機もある。例えば、特許文献1に記載の携帯電話機においては、前筐体(1)に対して後ろ筐体(S)を下に引き出した状態では、後ろ筐体(S)が操作部として機能し、前筐体(1)に対して後ろ筐体(S)を上に引き出した状態では、後ろ筐体(S)がカメラ等に機能する。そのため、利用する機能によって後ろ筐体の機能を使い分けることができる。
特開2007−67892号公報
しかしながら、前筐体(1)に対して後ろ筐体(S)を上下のどちらに引き出す場合であっても、後ろ筐体(S)を引き出した状態から閉じ状態にスライドさせる場合であっても、そのスライド範囲全体にわたって手動で後ろ筐体をスライドさせなければならず、スライド操作に大きな力を必要としていた。
そこで、本発明の課題は、スライド操作の負担を軽減できるようにすることである。
請求項1に係る発明によれば、
摺動子と、
前記摺動子を上下に案内する第一案内部と、前記第一案内部の一端部に連なって前記第一案内部の一端部から曲げられた第一引掛部とが形成されたベースと、
前記摺動子を上下に案内する第二案内部と、前記第二案内部の一端部に連なった第二引掛部と、前記第二案内部の他端部に連なった逃げとが形成され、前記ベースに対して上下に摺動可能に設けられたスライダと、
一端部が前記摺動子に連結され、他端部の上下の位置が前記第一案内部の両端部の間となってその他端部が前記ベースに回転可能に連結され、前記摺動子をその他端部から離れる方向に付勢する付勢機構と、を備えることを特徴とするスライド機構が提供される。
請求項2に係る発明によれば、
前記第一引掛部が前記第一案内部に関して前記付勢機構の他端部側に曲げられていることを特徴とする請求項1に記載のスライド機構が提供される。
請求項3に係る発明によれば、
前記第一案内部と前記第二案内部が左右にずれており、
前記第二案内部と前記第一引掛部との左右の位置が揃っていることを特徴とする請求項2に記載のスライド機構が提供される。
請求項4に係る発明によれば、
前記摺動子が前記第一引掛部に引っ掛かった状態で前記第二案内部に沿って摺動することを特徴とする請求項3に記載のスライド機構が提供される。
請求項5に係る発明によれば、
前記第二案内部が上下に直線状に延在していることを特徴とする請求項3又は4に記載のスライド機構が提供される。
請求項6に係る発明によれば、
前記第二案内部が前記付勢機構の他端部側へ凸となるよう弓なり状に形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のスライド機構が提供される。
請求項7に係る発明によれば、
前記第一案内部の両端部と前記第二引掛部との左右の位置が揃っていることを特徴とする請求項3から6の何れか一項に記載のスライド機構が提供される。
請求項8に係る発明によれば、
前記摺動子が前記第二引掛部に引っ掛かった状態で前記第一案内部に沿って摺動することを特徴とする請求項7に記載のスライド機構が提供される。
請求項9に係る発明によれば、
前記摺動子が前記第二引掛部に引っ掛かった状態で前記第一案内部の一端部に位置している状態において、前記第二引掛部が前記付勢機構の他端部を中心とした径方向に延在していることを特徴とする請求項7又は8に記載のスライド機構が提供される。
請求項10に係る発明によれば、
前記第一案内部が上下に直線状に延在していることを特徴とする請求項7から9の何れか一項に記載のスライド機構が提供される。
請求項11に係る発明によれば、
前記第一案内部の両端部の間の部分が前記付勢機構の他端部側へ凸となるよう弓なり状に形成されていることを特徴とする請求項7から9の何れか一項に記載のスライド機構が提供される。
請求項12に係る発明によれば、
前記第一案内部の弓なり状の頂部の上下の位置が前記付勢機構の他端部に揃っていることを特徴とする請求項11に記載のスライド機構が提供される。
請求項13に係る発明によれば、
前記逃げが前記第二案内部の他端部から前記第一案内部の一端部の一部に重なる位置まで逃げていることを特徴とする請求項3から11の何れか一項に記載のスライド機構が提供される。
請求項14に係る発明によれば、
前記第一案内部及び前記第一引掛部からなる溝又は長孔と、前記第二案内部、前記第二引掛部及び前記逃げからなる溝又は長孔とが互いに独立していることを特徴とする請求項1から13の何れか一項に記載のスライド機構が提供される。
請求項15に係る発明によれば、
前筐体と、
前記前筐体の後面に向き合う後ろ筐体と、
請求項1から14の何れか一項に記載のスライド機構と、を備え、
前記ベースが前記前筐体の後面に取り付けられ、前記スライダが前記後ろ筐体の前面に取り付けられていることを特徴とする電子機器が提供される。
請求項16に係る発明によれば、
前記前筐体の後面に開口が形成され、前記ベースが前記開口に嵌め込まれるとともに、前記スライダの一部が前記開口に入り込み、
前記スライダの摺動範囲が、前記第一案内部の他端部と前記第二引掛部の上下の位置が揃うとともに前記スライダが前記開口の下部壁面に接する位置から、前記逃げと前記第一引掛部の上下の位置が揃うとともに前記スライダが前記開口の上部壁面に接する位置までであることを特徴とする請求項15に記載の電子機器が提供される。
請求項17に係る発明によれば、
前記後ろ筐体の前面であって前記スライダの取付位置よりも上側に設けられた第一入力部と、
前記後ろ筐体の前面であって前記スライダの取付位置よりも下側に設けられた第二入力部と、を更に備えることを特徴とする請求項15又は16に記載の電子機器が提供される。
請求項18に係る発明によれば、
前記前筐体の前面に設けられた表示部を更に備えることを特徴とする請求項15から17の何れか一項に記載の電子機器が提供される。
本発明によれば、スライダを上下にスライドさせる際の負担を付勢機構によって軽減することができる。また、スライダの位置によって付勢の向きを変えることができる。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
<第1の実施の形態>
図1〜図3は、スライド機構1を示した正面図であり、図4は、スライド機構1を示した下面図である。
このスライド機構1は、ベース2、スライダ3、摺動ピン4及び付勢機構5等を備える。
ベース2の左右両端には、ガイドレール21,22が形成されている。ガイドレール21,22は、上下に一直線状に形成されている。ベース2は、その両側のガイドレール21,22を含めて、金属製である。
ベース2の左部にはガイド23が形成されている。ガイド23はベース2の後面から前面に貫通した孔である。なお、ガイド23がベース2の後面に凹設された溝であってもよいが、その場合でも、正面視した形状は図1の場合と同様である。
ガイド23は、上下方向に直線状に延びている第一案内部24と、第一案内部24の上端部に連なるとともに第一案内部24の上端部から右に直角に曲げられた第一引掛部25と、からなる。第一案内部24は、ガイドレール21,22に対して平行に設けられている。
スライダ3が薄板状に形成されている。このスライダ3は、ベース2の背面から間隔をおいてベース2の背面側に設けられている。スライダ3の左右両側にはキャリッジ31,32が取り付けられ、キャリッジ31,32には上下方向に長尺なスリット33,34がそれぞれ形成されている。スリット33にガイドレール21が差し込まれ、スリット34にガイドレール22が差し込まれている。キャリッジ31がガイドレール21に沿って摺動可能とされ、キャリッジ32がガイドレール22に沿って摺動可能とされ、これによりスライダ3がベース2に対して上下にスライド可能となっている。キャリッジ31,32が樹脂製であるから、金属のガイドレール21,22に対して潤滑性が高くなっている。なお、上下方向とは、必ずしも重力が作用する方向をいうものではなく、ベース2に対してスライダ3がスライドする方向をいう。
図5に示すように、スライダ3の左部にはガイド35が形成されている。ガイド35はスライダ3の後面から前面に貫通した孔である。なお、ガイド35がスライダ3の前面に凹設された溝であってもよいが、その場合でも、正面視した形状は図1の場合と同様である。
ガイド35は、上下方向に直線状に延びている第二案内部36と、第二案内部36の上端に連なるとともに第二案内部36の上端から左斜め上に曲げられた第二引掛部37と、第二案内部36の下端において左に窪んだ逃げ38と、からなる。ガイド35がガイド23に対して独立しているから、ガイド35とガイド23の長さを任意に設定することができる。
図1〜図3に示すように、ガイド35の第二案内部36がガイド23の第一案内部24に対して平行となっているとともに、第二案内部36が第一案内部24よりも右側にある。また、ガイド35の第二引掛部37とガイド23の第一案内部24とは左右の位置が揃っており、ガイド23の第一引掛部25とガイド35の第二案内部36とは左右の位置が揃っている。逃げ38は、第一案内部24の右の一部に重なる位置まで逃げている。つまり、逃げ38は、僅かながらガイド23の第一案内部24に臨むよう左に窪んでいるが、第一案内部24の左縁まで至っていない。
図2に示すように、スライダ3の位置がスライダ3の下端とベース2の下端が揃う位置(以下、最下位置という。)にある場合には、第一案内部24の下端部が第二引掛部37の突端部に重なっている。図3に示すように、スライダ3の位置がスライダ3の上端とベース2の上端が揃う位置(以下、最上位置という。)にある場合には、逃げ38が第一案内部24の上端右部から第二引掛部37の左部にかけての部分に重なっている。図1に示すように、スライダ3の位置が最上位置と最下位置の間の所定位置(以下、原点位置という。)にある場合には、第一案内部24の上端部と第二引掛部37の突端部に重なっている。
図1〜図3に示すように、摺動ピン4がガイド23及びガイド35に差し込まれている。摺動ピン4はガイド23によってガイド23に沿って案内されるとともに、ガイド35によってガイド35に沿って案内される。図4に示すように摺動ピン4の両端部にはフランジ41,42が設けられ、フランジ41がガイド23(図4では図示略)の両側においてベース2の前面に引っ掛かり、フランジ42がガイド35(図4では図示略)の両側においてスライダ3の後面に引っ掛かっている。これにより、摺動ピン4がガイド23,35から抜けないようになっている。なお、フランジ41がベース2の正面側にあり、図1〜3においてはフランジ41によってガイド23,35の一部が隠れてしまうため、ガイド23,35を視認しやすいように、フランジ41を破線で図示する。
図1〜図4に示すように、ベース2の後面とスライダ3の前面との間に付勢機構5が配設されている。付勢機構5の一端部が摺動ピン4に連結され、付勢機構5の他端部がガイド23及びガイド35の右方において回転軸51によってベース2に連結されている。付勢機構5の他端部(つまり、回転軸51)の上下の位置は、第一案内部24の上端と下端との間である。この付勢機構5によって摺動ピン4が回転軸51から離れる方向に付勢されている。
図6は、付勢機構5を示した斜視図である。この付勢機構5においては、ガイドレール53が第一の可動部52に形成され、スライド部56が第二の可動部55に形成され、スライド部56がガイドレール53に装着され、スライド部56がガイドレール53沿ってスライド可能に設けられている。第一の可動部52には複数の摺動棒54が設けられ、これら摺動棒54がガイドレール53に対して平行に設けられている。これら摺動棒54が第二の可動部55に形成された孔に挿入され、これら摺動棒54が第二の可動部55に対してスライド可能となっている。同様に、第二の可動部55には複数の摺動棒57が設けられ、これら摺動棒57が第一の可動部52に対してスライド可能となっている。これら摺動棒54,57には圧縮バネ58が巻装され、これら圧縮バネ58が第一の可動部52及び第二の可動部55の間に挟まれている。第一の可動部52には装着孔61が形成され、この装着孔61に回転軸51(図6では図示略)が軸支される。第二の可動部55には装着孔62が形成され、この装着孔62に摺動ピン4(図6では図示略)が軸支されている。圧縮バネ58による付勢の向きは、摺動ピン4と回動軸51とが互いに離れる向きである。
以上のように構成されたスライド機構1は、図7〜図9に示すような携帯型の電子機器8に組み込まれている。この電子機器8は、携帯電話機、パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、PDA(Personal Digital Assistance)、電子手帳、携帯無線機その他の電子機器である。この電子機器8は、上記スライド機構1に加えて、このスライド機構1によって互いにスライド可能となって連結された前筐体80及び後ろ筐体90を備える。
前筐体80の後面には矩形状の開口84が形成されている。その開口84にベース2(図7〜図9では図示略。)が嵌め込まれてその開口84がベース2によって閉塞され、ベース2がネジによって前筐体80に取り付けられている。また、スライダ3(図7〜図9では図示略。)の一部が開口84に入り込んでいるとともに、スライダ3がネジによって後ろ筐体90の前面に取り付けられている。そのため、スライダ3がスライドできる範囲は、スライダ3の上端が開口84の上部壁面85に接する位置からスライダ3の下端が開口84の下部壁面86に接する位置までの範囲である。
前筐体80の前面であってその下部には、複数の押釦82等を有する入力部81が設けられている。前筐体80の前面であって入力部81の上側には、液晶ディスプレイ又はELディスプレイ等を有する表示部83が設けられている。
後ろ筐体90の前面であってスライダ3の上側には、複数の押釦91等を有する第一入力部92が設けられている。後ろ筐体90の前面であってスライダ3の下側には、複数の押釦93等を有する第二入力部94が設けられている。なお、入力部92,94が、方向入力デバイス(例えば、トラックボール式ポインティングデバイス、光学式ポインティングデバイス、静電容量式ポインティングデバイス)でもよい。また、入力部92,94の代わりに、又は入力部92,94とともに表示部を設けてもよいし、その表示面に透明型のタッチセンサが設けられてもよい。また、入力部92,94の代わりに又は入力部92,94とともに、撮像素子及びレンズ等を有するカメラ部が設けられてもよい。
スライダ3が図1に示すように原点位置にある場合には、図7に示すように前筐体80の上端と後ろ筐体90の上端の上下の位置が揃っているとともに、前筐体80の下端と後ろ筐体90の下端の上下の位置が揃っている。そのため、後ろ筐体90の前面全体が前筐体80によって覆われ、入力部92,94が前筐体80の後ろ側に隠れている。
スライダ3が図2に示すように最下位置にある場合には、図8に示すように後ろ筐体90の下端が前筐体80の下端に対して下にずれ、後ろ筐体90の前面のうちスライダ3よりも下の部分が前筐体80より下に位置する。そのため、第二入力部94が露出している。スライダ3が最下位置に位置している場合には、スライダ3の下端が開口84の下部壁面86に接している。そのため、後ろ筐体90がそれ以上下にスライドしない。
スライダ3が図3に示すように最上位置にある場合には、図9に示すように後ろ筐体90の上端が前筐体80の上端に対して上にずれ、後ろ筐体90の前面のうちスライダ3よりも上の部分が前筐体80より上に位置する。そのため、第一入力部92が露出している。スライダ3が最上位置に位置している場合には、スライダ3の上端が開口84の上部壁面85に接している。そのため、後ろ筐体90がそれ以上上にスライドしない。
次に、スライド機構1及び電子機器8の操作方法及び作用について説明する。
(1)スライダ3が原点位置に位置している場合(図1、図7)
摺動ピン4が第二引掛部37に引っ掛かって第二引掛部37の突端に位置している。また、摺動ピン4が第一案内部24の上端部に位置している。付勢機構5によって摺動ピン4が左斜め上に付勢されている。摺動ピン4によってスライダ3が左斜め上に押されている。そうであったものとしても、摺動ピン4が第一案内部24の上部突き当たりに当接しているので、摺動ピン4の上方への移動が規制され、スライダ3が上方に移動せずに原点位置に停止した状態が保持されている。また、この状態においては、この状態にあっては、第二引掛部37が回転軸51を中心とした径方向に延在している。
(2)スライダ3が原点位置から最下位置にスライドする場合
ユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して上にスライドさせると、スライダ3がベース2に対して相対的に下にスライドする。そうすると、摺動ピン4が第二引掛部37に引っ掛かった状態で第一案内部24に沿って下に摺動し、付勢機構5が正面から見て回転軸51を中心にして反時計回りに回転する。摺動ピン4が下に摺動すると、付勢機構5による付勢力が大きくなる。つまり、摺動ピン4から回転軸51までの距離が短くなり、第一の可動部52と第二の可動部55が互いに近づき、圧縮バネ58が圧縮されて、その反発力が大きくなる。そして、摺動ピン4と回転軸51の上下の位置が揃うと、摺動ピン4から回転軸51までの距離が最も短くなり、圧縮バネ58の反発力が最も大きくなる。なお、摺動ピン4と回転軸51の上下の位置が揃う前にユーザが前筐体80又は後ろ筐体90を放すと、付勢機構5によって摺動ピン4が左斜め上に付勢されているから、その分力によってスライダ3が上にスライドして、スライダ3が原点位置に戻る。
更にユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して上にスライドさせると、摺動ピン4の上下の位置が回転軸51よりも下になる(図10参照)。そうすると、付勢機構5によって摺動ピン4が付勢される向きが左斜め下になる。そのため、付勢機構5によってスライダ3がベース2に対して自然に下にスライドし、それに伴い、前筐体80が後ろ筐体90に対して自然に上にスライドする。
そして、スライダ3が最下位置まで移動すると、第二入力部94の全ての押釦93が露出し、摺動ピン4が第一案内部24の下端に至って、スライダ3のキャリッジ31,32が前筐体80の開口84の下部壁面86に接する。そのため、付勢機構5に付勢力の分力によってスライダ3が下に付勢されていても、スライダ3がベース2に対して下にそれ以上移動せず、前筐体80が後ろ筐体90に対して上にそれ以上移動しない。
以上のように、ユーザがスライダ3を原点位置から最下位置までスライドさせずとも、摺動ピン4の上下の位置が回転軸51に揃う位置までスライダ3をスライドさせるだけで、スライダ3が付勢機構5の付勢力によって最下位置までスライドする。従って、ユーザにとっては前筐体80やスライダ3を長い距離スライドせずに済む。そのため、ユーザは指先だけで簡単に前筐体80を上に開くことができる。
また、摺動ピン4が第二引掛部37に引っ掛かった状態で第一案内部24に沿って下に摺動するので、ユーザにとってスムーズなスライド操作が可能となる。
(3)スライダ3が最下位置に位置している場合(図2、図8)
摺動ピン4が第二引掛部37に引っ掛かった状態でスライダ3が付勢機構5によって下に付勢されているから、スライダ3が最下位置から上に移動しにくい。そのため、スライダ3が最下位置に位置する状態、つまり、図8のように第二入力部94の全体が露出した状態であって後ろ筐体90が下に引き出た状態が、保持される。
(4)スライダ3が最下位置から原点位置にスライドする場合
ユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して下にスライドさせる。そうすると、スライダ3がベース2に対して相対的に上にスライドする。摺動ピン4が第二引掛部37に引っ掛かっているから、摺動ピン4がスライダ3とともに第一案内部24に沿って上に移動し、付勢機構5が正面から見て回転軸51を中心にして時計回りに回転する。
そして、摺動ピン4の上下の位置が回転軸51よりも上になると、摺動ピン4が第二引掛部37に引っ掛かった状態であるから、付勢機構5によってスライダ3がベース2に対して自然に上にスライドし、それに伴い、前筐体80が後ろ筐体90に対して自然に下にスライドする。そのため、ユーザにとっては前筐体80やスライダ3を長い距離スライドさせずに済む。
そして、スライダ3が原点位置まで移動すると、摺動ピン4が第一案内部24の上端に位置し、後ろ筐体90の前面全体が前筐体80によって覆われる。
(5)スライダ3が原点位置から最上位置にスライドする場合
スライダ3が原点位置にある状態からユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して下にスライドさせると、スライダ3がベース2に対して相対的に上にスライドする。そうすると、摺動ピン4が第一案内部24の上端に当たっているからベース2に対して上に移動しない。一方、スライダ3がベース2及び摺動ピン4に対して上に移動するから、相対的に摺動ピン4が第二引掛部37に沿って右斜め下に移動する。そうして、スライダ3に対しては相対的に摺動ピン4が第二引掛部37から第二案内部36に移動し、ベース2に対しては相対的に摺動ピン4が第一案内部24の上端から第一引掛部25に移動する。この際、摺動ピン4が僅かながら回転軸51に近づくから、付勢機構5の圧縮バネ58が圧縮される。
更にユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して下にスライドさせると、スライダ3がベース2に対して相対的に更に上にスライドする。そうすると、摺動ピン4が第一引掛部25に引っ掛かっているから、摺動ピン4がスライダ3に対して相対的に第二案内部36に沿って下に移動する(図11参照)。この際、摺動ピン4から回転軸51までの距離が保たれ、付勢機構5の姿勢も保たれる。
引き続きユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して下にスライドさせて、スライダ3が最上位置の僅か下にまで移動すると、摺動ピン4が第二案内部36の下端に至る。そして、スライダ3が最上位置にまで移動すると、第一入力部92の全ての押釦91が露出し、摺動ピン4が付勢機構5によって押されて逃げ38に入り込む。この時、ユーザにとっては付勢機構5による付勢力をクリック感として得られる。摺動ピン4が逃げ38に入り込んでも、摺動ピン4の全体が第一案内部24の上端部に移動するのではなく、摺動ピン4の一部が第一案内部24の上端部に移り、他の部分が第一引掛部25に残って引っ掛かっている。
(6)スライダ3が最上位置に位置している場合(図3、図9)
摺動ピン4が逃げ38に引っ掛かって、付勢機構5によって摺動ピン4が逃げ38に押し込まれており、摺動ピン4が逃げ38にも第一引掛部25にも引っ掛かっているから、スライダ3が最上位置から上に移動しにくい。そのため、スライダ3が最上位置に位置する状態、つまり、図9のように第一入力部92の全体が露出した状態であって後ろ筐体90が上に引き出た状態が、保持される。
(7)スライダ3が最上位置から原点位置にスライドする場合
ユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して上にスライドさせると、スライダ3がベース2に対して相対的に下にスライドする。その際、摺動ピン4が逃げ38から第二案内部36に外れ、これによりユーザがクリック感を得られる。なお、逃げ38が第一案内部24の左縁まで形成されていないから、摺動ピン4が第一引掛部25から第一案内部24に外れることがない。
そして、スライダ3がベース2に対して下にスライドすることによって、摺動ピン4が第一引掛部25に引っ掛かった状態でスライダ3に対して相対的に第二案内部36に沿って上に移動する。引き続きユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して下にスライドさせて、スライダ3が原点位置の僅か上にまで移動すると、摺動ピン4が第二案内部36の上端に至る。そして、スライダ3が原点位置にまで移動すると、摺動ピン4が付勢機構5によって押されて第二引掛部37に入り込んで第二引掛部37に引っ掛かるとともに、摺動ピン4の全体が第一引掛部25から第一案内部24に外れる。また、後ろ筐体90の前面全体が前筐体80によって覆われる。摺動ピン4が第二引掛部37に引っ掛かる時、ユーザにとっては付勢機構5による付勢力をクリック感として得られる。この時、第二引掛部37の延在方向が回転軸51の径方向であるから、摺動ピン4が第二引掛部37に引っ掛かりやすい。
以上のように、本実施形態によれば、ガイド23,35が互いに独立しているから、案内部24,36の長さを独立に設定することができ、前筐体80が後ろ筐体90に重なった状態から上へのスライド範囲と、前筐体80が後ろ筐体90に重なった状態から下へのスライド範囲とを別個に設定することができる。
また、前筐体80の前面に表示部83が設けられ、後ろ筐体90の前面上部に第一入力部92が設けられ、後ろ筐体90の前面下部に第二入力部94が設けられているから、電子機器8の形態に応じて電子機器8の機能を切り替えることができる。即ち、前筐体80を下にスライドさせて第一入力部92を露出させた場合と、前筐体80を上にスライドさせて第二入力部94を露出させた場合とでは、電子機器8の機能が異なれば、機能を切り替えて利用できる電子機器8を提供することができる。
なお、摺動ピン4にローラーが回転可能に取り付けられ、そのローラーがガイド23,35に挿入されていてもよい。摺動ピン4がガイド23,35に沿って移動する際には、ローラーが転動することによってスムーズな移動が実現される。
<第2の実施の形態>
図12(a)は、第2実施形態におけるスライド機構1Aを示した正面図であり、図12(b)は、このスライド機構1Aに備えられるスライダ3を示す。なお、第2実施形態のスライド機構1Aと第1実施形態のスライド機構1との間で互いに対応する部分には同一の符号を付す。
第1実施形態では、図1、図5等に示すように、スライダ3に形成されたガイド35のうち第二案内部36が上下方向に直線状に延びている。それに対し、第2実施形態では、図12に示すように、スライダ3に形成されたガイド35のうち第二案内部36が右に凸となるよう弓なり状に湾曲し、ガイド35全体としても弓なり状に湾曲している。また、第一引掛部25の右端と第二案内部36の右側頂部(第二案内部36のうち最も右側の部分)とは、左右の位置が揃っている。
上記以外については、第2実施形態のスライド機構1Aと第1実施形態のスライド機構1との間で互いに対応する部分は同様に設けられている。また、このスライド機構1Aは、第1実施形態のスライド機構1と同様にして、前筐体80と後ろ筐体90との間に設けられ、前筐体80と後ろ筐体90がスライド機構1Aによって連結されている。
第二案内部36が弓なり状に湾曲しているから、スライダ3が原点位置から最上位置に又はその逆にスライドする際に、付勢機構5による付勢力が変化する。以下、それについて具体的に説明する。
スライダ3が原点位置にある状態からユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して下にスライドさせると、スライダ3がベース2に対して上にスライドする。そうすると、摺動ピン4が第一案内部24の上端に当たっているからベース2に対して上に移動しない。一方、スライダ3がベース2及び摺動ピン4に対して上に移動するから、スライダ3に対しては摺動ピン4が第二引掛部37から第二案内部36に移動し、ベース2に対しては摺動ピン4が第一案内部24の上端から第一引掛部25に移動する。
更にユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して下にスライドさせると、スライダ3がベース2に対して更に上に移動する。そうすると、摺動ピン4が第一引掛部25に引っ掛かっているから、摺動ピン4がスライダ3に対して相対的に第二案内部36に沿って移動する。この際、第二案内部36が弓なり状に湾曲しているから、摺動ピン4が第一引掛部25に沿って右に移動する。これにより、付勢機構5による付勢力が大きくなる。つまり、摺動ピン4から回転軸51までの距離が短くなり、第一の可動部52と第二の可動部55が互いに近づき、圧縮バネ58が圧縮されて、その反発力が大きくなる。なお、摺動ピン4が第二案内部36の右の頂部に至る前にユーザが前筐体80又は後ろ筐体90を放すと、付勢機構5の付勢力によって摺動ピン4が第二引掛部37に戻ることで、スライダ3が下にスライドして、スライダ3が原点位置に戻る。
引き続きユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して下にスライドさせて、スライダ3がベース2に対して上にスライドすると、摺動ピン4が第二案内部36の右の頂部に至って、付勢機構5の付勢力が最も大きくなる。更に、ユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して下にスライドさせて、スライダ3がベース2に対して上にスライドすると、摺動ピン4がスライダ3に対して相対的に第二案内部36に沿って左下に移動する。ここで、摺動ピン4が第二案内部36の右の頂部より下に移動すると、付勢機構5によってスライダ3がベース2に対して自然に上にスライドし、それに伴い、前筐体80が後ろ筐体90に対して自然に下にスライドする。そして、スライダ3が最上位置にまで移動すると、第一入力部92の全ての押釦91が露出し、摺動ピン4が付勢機構5によって押されて逃げ38に入り込む(図12(a))。摺動ピン4が逃げ38に入り込んでも、摺動ピン4の一部が第一案内部24の上端部に移り、他の部分が第一引掛部25に残って引っ掛かっている。
以上のように、ユーザがスライダ3を原点位置から最上位置までスライドさせずとも、摺動ピン4の上下の位置が第二案内部36の右の頂部に揃う位置までスライダ3をスライドさせるだけで、スライダ3が付勢機構5の付勢力によって最上位置までスライドする。従って、ユーザにとっては前筐体80やスライダ3を長い距離スライドせずに済む。そのため、ユーザは指先だけで簡単に前筐体80を下に開くことができる。
スライダ3が最上位置にある状態からユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して上にスライドさせると、スライダ3がベース2に対して下にスライドする。そうすると、摺動ピン4が第一引掛部25に当たっているからベース2に対して下に移動しない。一方、スライダ3がベース2及び摺動ピン4に対して下に移動するから、スライダ3に対しては摺動ピン4が逃げ38及び第二案内部36に沿って移動し、ベース2に対しては摺動ピン4が第一引掛部25に沿って右に移動する。これにより、付勢機構5による付勢力が大きくなる。更に、ユーザが前筐体80を後ろ筐体90に対して上にスライドさせて、スライダ3がベース2に対して下にスライドすると、摺動ピン4がスライダ3に対して相対的に第二案内部36に沿って右上に移動する。ここで、摺動ピン4が第二案内部36の右の頂部より上に移動すると、付勢機構5の付勢力によって摺動ピン4がスライダ3に対して相対的に第二案内部36に沿って左上に移動する。これによりスライダ3がベース2に対して自然に下にスライドし、それに伴い、前筐体80が後ろ筐体90に対して自然に上にスライドする。そして、スライダ3が原点位置にまで移動すると、摺動ピン4が付勢機構5によって押されて第二引掛部37に入り込んで第二引掛部37に引っ掛かるとともに、摺動ピン4の全体が第一引掛部25から第一案内部24に外れる。また、後ろ筐体90の前面全体が前筐体80によって覆われる。
なお、スライダ3が原点位置から最下位置に又はその逆にスライドする場合、第2実施形態のスライド機構1Aは第1実施形態のスライド機構1と同様に作用する。
<第3の実施の形態>
図13は、第3実施形態におけるスライド機構1Bを示した正面図である。なお、第3実施形態のスライド機構1Bと第1実施形態のスライド機構1との間で互いに対応する部分には同一の符号を付す。
第1実施形態では、図1等に示すように、ベースに形成されたガイド23のうち第一案内部24が上下方向に直線状に延びている。それに対し、第3実施形態では、図13に示すように、第一案内部24のうち上下方向の中央部24aが右に凸となるよう弓なり状に湾曲し、第一案内部24の上部24b及び下部24cが上下方向に直線状に延びている。第一案内部24の中央部24aの右側頂部と回転軸51とは、上下の位置が揃っている。
上記以外については、第3実施形態のスライド機構1Bと第1実施形態のスライド機構1との間で互いに対応する部分は同様に設けられている。また、このスライド機構1Bは、第1実施形態のスライド機構1と同様にして、前筐体80と後ろ筐体90との間に設けられ、前筐体80と後ろ筐体90がスライド機構1Bによって連結されている。
本実施形態においては、第一案内部24の中央部24aが右凸に弓なり状設けられているから、スライダ3が原点位置から最下位置に又はその逆にスライドする場合、付勢機構5による反発力は、第1実施形態の場合と比較して大きい。
なお、第一案内部24の中央部24aが右凸に弓なり状に設けられているのではなく、左凸に弓なり状に設けられてもよい。この場合、スライダ3が原点位置から最下位置に又はその逆にスライドする場合、付勢機構5による反発力は、第1実施形態の場合と比較して小さい。
また、第一案内部24の中央部24aが右凸に弓なり状に設けられているのではなく、第一案内部24が上端から下端にかけて蛇行して波状に設けられてもよい。スライダ3が原点位置から最下位置に又はその逆にスライドする場合、付勢機構5による反発力に緩急をつけることができる。
また、第一案内部24が上下方向に延びているのであれば、その形状を適宜変更することで、スライダ3が原点位置から最下位置に又はその逆にスライドする場合の付勢機構5による反発力を適宜変更することができる。例えば、第一案内部24が直線状であってスライダ3のスライド方向に対して傾斜してもよい。
また、本実施形態で説明した第一案内部24の形状を第2実施形態のスライド機構1Aの第一案内部24に適用してもよい。
<第4の実施の形態>
図14〜18は、第4実施形態におけるスライド機構1Cを示した正面図である。図19は、このスライド機構1Cに備わる付勢機構を示した斜視図である。なお、第4実施形態のスライド機構1Cと第1実施形態のスライド機構1との間で互いに対応する部分には同一の符号を付す。
第1実施形態では、図1、図6等に示すように、付勢機構5が圧縮バネ58を用いたものである。それに対し、第4実施形態では、図14〜19に示すように、付勢機構5が引張バネ101を用いたものである。
本実施形態における付勢機構5について具体的に説明する。
シャフト102の一端部が回転軸51に固定され、シャフト102の軸心が回転軸51の軸心に対して垂直になっている。シャフト102の他端部には、バネ掛け部103が設けられている。シャフト102には可動部104が取り付けられ、この可動部104がシャフト102に沿ってスライド可能に設けられている。可動部104には、摺動ピン4が取り付けられている。可動部104には、バネ掛け部105が設けられている。バネ掛け部105はバネ掛け部103よりも回転軸51側にある。バネ101の一端部がバネ掛け部103に掛けられ、バネ101の他端部がバネ掛け部105に掛けられ、バネ101の引張力によってバネ掛け部105がバネ掛け部103側に付勢されている。
このシャフト102、可動部104、バネ掛け部103,105及び引張バネ101が、ベース2の後面とスライダ3の前面との間に配置されている。この摺動ピン4がガイド23及びガイド35に差し込まれ、フランジ41が摺動ピン4の頭部に設けられ、このフランジ41がガイド23の両側においてベース2の前面に引っ掛かっている。回転軸51は第1実施形態の場合と同様にベース2に連結され、シャフト102が回転軸51の軸心を中心にして回転可能となっている。回転軸51の設置位置は、第1実施形態の場合と同様である。この付勢機構5は、引張バネ101の引張力によって摺動ピン4を回転軸51から離す方向に付勢する。
上記以外については、第4実施形態のスライド機構1Cと第1実施形態のスライド機構1との間で互いに対応する部分は同様に設けられている。また、このスライド機構1Cは、第1実施形態のスライド機構1と同様にして、前筐体80と後ろ筐体90との間に設けられ、前筐体80と後ろ筐体90がスライド機構1Cによって連結されている。
図14は、スライダ3が原点位置に位置している状態を示す図である。図14に示すように、摺動ピン4が第二引掛部37に引っ掛かって第二引掛部37の突端に位置し、摺動ピン4が第一案内部24の上端に当接している。付勢機構5によって摺動ピン4が左斜め上に付勢されても、スライダ3が上方に移動しない。
図15は、スライダ3が原点位置と最下位置との間に位置している状態を示す図である。図15に示すように、スライダ3が原点位置から最下位置にスライドする際に、又は、スライダ3が最下位置から原点位置にスライドする際に、摺動ピン4と回転軸51の上下の位置が揃うと、引張バネ101(図15では図示略)の引張力が最も大きくなる。スライダ3の位置が図15の位置から上になれば、引張バネ101の引張力でスライダ3が原点位置までスライドし、スライダ3の位置が図15の位置から下になれば、引張バネ101の引張力でスライダ3が最下位置までスライドする。このような動きは、第1実施形態の場合と同様である。
図16は、スライダ3が最下位置に位置している状態を示す図である。図16に示すように、摺動ピン4が第二引掛部37に引っ掛かった状態でスライダ3が付勢機構5によって下に付勢されているから、スライダ3の位置が保持されている。
図17は、スライダ3が原点位置と最上位置との間に位置している状態を示すである。図17に示すように、スライダ3が原点位置から最上位置にスライドする際に、又は、スライダ3が最上位置から原点位置にスライドする際に、摺動ピン4が第一引掛部25に引っ掛かっているから、スライダ3がスライドしても、摺動ピン4がベース2に対して移動しないが、摺動ピン4がスライダ3に対して相対的に第二案内部36に沿って移動する。
図18は、スライダ3が最上位置に位置している状態を示す図である。図18に示すように、摺動ピン4が逃げ38に引っ掛かって、付勢機構5によって摺動ピン4が逃げ38に押し込まれており、摺動ピン4が逃げ38にも第一引掛部25にも引っ掛かっている。そのため、スライダ3の位置が保持される。
なお、付勢機構5がトーションバネであってもよい。その場合、トーションバネの一方のアームが摺動ピン4に連結され、摺動ピン4がトーションバネに対して摺動ピン4の軸心回りに回転可能となっており、トーションバネの他方のアームが回転軸51に連結され、回転軸51がトーションバネに対して回転軸51の軸心回りに回転可能となっている。そして、トーションバネによって摺動ピン4が回転軸51から離れる方向に付勢される。
また、図12(b)に示されたように弓なり状に湾曲したガイド35が形成されたスライダ3を図14等に示されたスライド機構1Cに適用してもよい。また、図13に示されたように湾曲した部分(24a)を有するガイド23が形成されたベース2を図14等に示されたスライド機構1Cに適用してもよい。
本発明の第1実施形態におけるスライド機構を示した正面図である。 上記スライド機構を示した正面図である。 上記スライド機構を示した正面図である。 上記スライド機構を示した下面図である。 上記スライド機構に備わるスライダを示した斜視図である。 上記スライド機構に備わる付勢機構を示した斜視図である。 上記スライド機構を備える電子機器を示した斜視図である。 上記電子機器を示した斜視図である。 上記電子機器を示した斜視図である。 上記スライド機構を示した正面図である。 上記スライド機構を示した正面図である。 本発明の第2実施形態におけるスライド機構を示した正面図及びこれに備わるスライダを示した斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるスライド機構を示した正面図である。 本発明の第4実施形態におけるスライド機構を示した正面図である。 同実施形態におけるスライド機構を示した正面図である。 同実施形態におけるスライド機構を示した正面図である。 同実施形態におけるスライド機構を示した正面図である。 同実施形態におけるスライド機構を示した正面図である。 同実施形態におけるスライド機構に備わる付勢機構を示した斜視図である。
符号の説明
1、1A、1B、1C スライド機構
2 ベース
3 スライダ
4 摺動子
5 付勢機構
8 電子機器
23 ガイド
24 第一案内部
25 第一引掛部
35 ガイド
36 第二案内部
37 第二引掛部
38 逃げ
80 前筐体
83 表示部
84 開口
85 上部壁部
86 下部壁部
90 後ろ筐体
92 第一入力部
94 第二入力部

Claims (18)

  1. 摺動子と、
    前記摺動子を上下に案内する第一案内部と、前記第一案内部の一端部に連なって前記第一案内部の一端部から曲げられた第一引掛部とが形成されたベースと、
    前記摺動子を上下に案内する第二案内部と、前記第二案内部の一端部に連なった第二引掛部と、前記第二案内部の他端部に連なった逃げとが形成され、前記ベースに対して上下に摺動可能に設けられたスライダと、
    一端部が前記摺動子に連結され、他端部の上下の位置が前記第一案内部の両端部の間となってその他端部が前記ベースに回転可能に連結され、前記摺動子をその他端部から離れる方向に付勢する付勢機構と、を備えることを特徴とするスライド機構。
  2. 前記第一引掛部が前記第一案内部に関して前記付勢機構の他端部側に曲げられていることを特徴とする請求項1に記載のスライド機構。
  3. 前記第一案内部と前記第二案内部が左右にずれており、
    前記第二案内部と前記第一引掛部との左右の位置が揃っていることを特徴とする請求項2に記載のスライド機構。
  4. 前記摺動子が前記第一引掛部に引っ掛かった状態で前記第二案内部に沿って摺動することを特徴とする請求項3に記載のスライド機構。
  5. 前記第二案内部が上下に直線状に延在していることを特徴とする請求項3又は4に記載のスライド機構。
  6. 前記第二案内部が前記付勢機構の他端部側へ凸となるよう弓なり状に形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のスライド機構。
  7. 前記第一案内部の両端部と前記第二引掛部との左右の位置が揃っていることを特徴とする請求項3から6の何れか一項に記載のスライド機構。
  8. 前記摺動子が前記第二引掛部に引っ掛かった状態で前記第一案内部に沿って摺動することを特徴とする請求項7に記載のスライド機構。
  9. 前記摺動子が前記第二引掛部に引っ掛かった状態で前記第一案内部の一端部に位置している状態において、前記第二引掛部が前記付勢機構の他端部を中心とした径方向に延在していることを特徴とする請求項7又は8に記載のスライド機構。
  10. 前記第一案内部が上下に直線状に延在していることを特徴とする請求項7から9の何れか一項に記載のスライド機構。
  11. 前記第一案内部の両端部の間の部分が前記付勢機構の他端部側へ凸となるよう弓なり状に形成されていることを特徴とする請求項7から9の何れか一項に記載のスライド機構。
  12. 前記第一案内部の弓なり状の頂部の上下の位置が前記付勢機構の他端部に揃っていることを特徴とする請求項11に記載のスライド機構。
  13. 前記逃げが前記第二案内部の他端部から前記第一案内部の一端部の一部に重なる位置まで逃げていることを特徴とする請求項3から11の何れか一項に記載のスライド機構。
  14. 前記第一案内部及び前記第一引掛部からなる溝又は長孔と、前記第二案内部、前記第二引掛部及び前記逃げからなる溝又は長孔とが互いに独立していることを特徴とする請求項1から13の何れか一項に記載のスライド機構。
  15. 前筐体と、
    前記前筐体の後面に向き合う後ろ筐体と、
    請求項1から14の何れか一項に記載のスライド機構と、を備え、
    前記ベースが前記前筐体の後面に取り付けられ、前記スライダが前記後ろ筐体の前面に取り付けられていることを特徴とする電子機器。
  16. 前記前筐体の後面に開口が形成され、前記ベースが前記開口に嵌め込まれるとともに、前記スライダの一部が前記開口に入り込み、
    前記スライダの摺動範囲が、前記第一案内部の他端部と前記第二引掛部の上下の位置が揃うとともに前記スライダが前記開口の下部壁面に接する位置から、前記逃げと前記第一引掛部の上下の位置が揃うとともに前記スライダが前記開口の上部壁面に接する位置までであることを特徴とする請求項15に記載の電子機器。
  17. 前記後ろ筐体の前面であって前記スライダの取付位置よりも上側に設けられた第一入力部と、
    前記後ろ筐体の前面であって前記スライダの取付位置よりも下側に設けられた第二入力部と、を更に備えることを特徴とする請求項15又は16に記載の電子機器。
  18. 前記前筐体の前面に設けられた表示部を更に備えることを特徴とする請求項15から17の何れか一項に記載の電子機器。
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