JP2010027322A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

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Kenichi Kusaka
健一 日下
Tatsuo Mifune
達雄 三舩
Keisuke Sumita
圭介 住田
Morio Fujitani
守男 藤谷
Akira Hasegawa
顕 長谷川
Hideyuki Shirahase
英幸 白波瀬
Koshiro Mizuno
孝志郎 水野
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Abstract

【課題】本発明によれば実質的に鉛成分を含まない材料によって構成されたPDPでありながら、長寿命で生産性の高いPDPを提供することを可能とする。
【解決手段】本発明のプラズマディスプレイパネルは、複数の表示電極を配置した前面基板と、複数のアドレス電極、誘電体層および複数の隔壁を配置した背面基板との間に、放電空間が形成されるように対向配置したプラズマディスプレイパネルであって、前記アドレス電極が、隣接する前記隔壁の中間位置に配置されていないことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は表示デバイスとして知られるプラズマディスプレイパネルに関するものである。
近年、双方向情報端末として大画面、壁掛けテレビへの期待が高まっており、そのための表示デバイスとして、液晶表示パネル、フィールドエミッションディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイなどの数多くのものがある。これらの表示デバイスの中でもプラズマディスプレイパネル(以下、PDPとする)は、自発光型で美しい画像表示ができ、大画面化が容易であるなどの理由から、視認性に優れた薄型表示デバイスとして注目されており、高精細化および大画面化に向けた開発が進められている。
PDPは表示電極、誘電体層、MgOによる保護層などの構成物を形成した前面板と、電極、隔壁、絶縁体層、蛍光体層などの構成物を形成した背面板とを、内部にR・G・Bそれぞれの微小な放電セル(以下、単にセルとする)を形成するように対向配置されるとともに、周囲を封着部材により封止されている。そして、そのセルにネオン(Ne)およびキセノン(Xe)などを混合してなる放電ガスを例えば66500Pa(約500Torr)程度の圧力で封入している。
元来PDPは自発光型であるため各セルは非常に高い視野角を有するが、高精細化・大画面化に伴い全領域で均一なパネル特性が求められるため、材料物性・構造形成プロセスに対して対策が様々に施される。例えば、放電空間並びに蛍光体形状を定義して、同箇所に2回の塗布プロセスを用いてその構造を実現する方法を見出し、視野角の変化に対して蛍光体からの均一な発光を得る方法等が開示されている。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1、特許文献2が知られている。
特開2000−208057号公報 特開2006−040794号公報
ところで近年の環境問題への関心の高揚に伴い、構成成分に実質的に鉛を含まない技術が開発されている。PDPの背面板の絶縁体層に関しても、これまで鉛を構成成分に含む材料が用いられてきたが、近年は実質的に鉛を含まない材料に代替する技術が確立されてきている。
しかし、鉛を含まない絶縁体層を用いた場合、PDPを点灯させる時間が長引くにつれ放電のために必要な電圧が徐々に高くなり、ついには回路で設定された電圧では点灯できないという状態になるという課題が生じることが明らかになった。この現象はPDPの寿命を決定するものであるため、この課題を解決することは、PDPの寿命を延ばすという意味で極めて重要である。
本発明はこのような現状に鑑みなされたもので、長寿命で生産性の高いPDPを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明のPDPは、複数の表示電極を配置した前面基板と、複数のアドレス電極、誘電体層および複数の隔壁を配置した背面基板との間に、放電空間が形成されるように対向配置したPDPであって、前記アドレス電極が、隣接する前記隔壁の中間位置に配置されていないことを特徴とする。ここで、前記誘電体層は前記アドレス電極上に配置されており、前記アドレス電極上の前記誘電体層と、それ以外前記誘電体層の空隙率が異なってもよい。
このように本発明によれば、実質的に鉛成分を含まない材料によって構成されたPDPでありながら、長寿命で生産性の高いPDPを提供することを可能とする。
以下、本発明の実施の形態におけるPDPについて、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1から図7により、本実施の形態におけるPDPの構成および特徴について説明する。まず、図1から図2により本発明のPDPの主要構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるPDPの概略構成を示す断面斜視図、図2は同PDPの背面板の構成を示す斜視図である。
図1において、PDP10は、前面板20と背面板30とから構成され、前面板20と背面板30とは放電空間40を形成するように対向配置されている。前面板20は、フロート法により形成された硼珪素ナトリウム系ガラスなどの前面ガラス基板21上に、走査電極22と維持電極23とで対をなすストライプ状の複数の表示電極24が形成されている。また、隣接する表示電極24の間には、光遮蔽部となるブラックストライプ25が形成されている。また、表示電極24とブラックストライプ25とを覆って誘電体層26が形成され、さらに誘電体層26を覆って酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層27が形成されている。
一方、背面板30は、背面ガラス基板31上に、前面板20の表示電極24と直交する方向にアドレス電極32が形成され、アドレス電極32を覆って絶縁体層33が設けられている。また、絶縁体層33上には、例えばストライプ状、井桁状の隔壁34が設けられ、隔壁34の側面と絶縁体層33の表面には蛍光体層35が設けられている。蛍光体層35は隣接する隔壁34によって仕切られた放電空間40に、それぞれ赤色に発光する赤色蛍光体層35R、緑色に発光する緑色蛍光体層35G、青色に発光する青色蛍光体層35Bが順に形成されている。
図2は本発明の実施形態における同PDPの背面板の構成を示す斜視図である。図2に示すように、PDPの隔壁34は、表示電極24と平行な横隔壁34bと横隔壁34bに直交する縦隔壁34aとにより井桁状に形成されており、縦隔壁34aは横隔壁34bの高さよりも若干高くなるように形成される。本発明ではこの他に面一の井桁形状にも適応できるものである。また横隔壁34bを除いたストライプ状の隔壁にも適応できるものである。
前面板20に設けられた表示電極24を構成する走査電極22および維持電極23は、それぞれ透明電極22a、23a、およびバス電極22b、23bにより構成されている。バス電極22b、23bはCr/Cu/CrまたはAgなどの材料からなり、それぞれ透明電極22a、23aに電気的に接続されている。
以上の前面板20と背面板30とを、表示電極24とアドレス電極32とが直交し内部に微小な放電空間40を形成するように隔壁34を挟んで対向配置して、周囲を封着部材により封止する。その後、放電空間40に、NeおよびXeなどを混合した放電ガスを66500Pa(500Torr)程度の圧力で封入してPDPを完成させ、表示電極24に映像信号電圧を選択的に印加することによって放電ガスを放電させ、それによって発生した紫外線が各色の蛍光体層35を励起して、赤色、緑色、青色の各色を発光させることによりカラー画像を表示する。
(PDPの製造方法について)
次に、PDP1背面板30の製造方法について説明する。まず背面ガラス基板31上に、銀(Ag)材料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や、金属膜を全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングする方法などによりアドレス電極32用の構成物となる材料層を形成し、それを所望の温度で焼成することによりアドレス電極32を形成する。次に、アドレス電極32が形成された背面ガラス基板31上にダイコート法などによりアドレス電極32を覆うように誘電体ペーストを塗布して誘電体ペースト層を形成する。その後、誘電体ペースト層を焼成することにより絶縁体層33を形成する。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料とバインダおよび溶剤を含んだ塗料である。
具体的には、本発明の実施の形態において絶縁体ペーストは、ガラス成分25−45%、フィラー25−50%、バインダ10−20%、溶剤20−30%の配合比のものを数種類用いた。またフィラーとガラス成分の比率を変更することで、絶縁体層33の空隙率・表面粗さ・反射率等を変更できる。後述する実験結果においてはこれらの配合比を変更して試料を作成し検討した。特に、ガラス成分25−35%、フィラー25−35%とすることで良好な結果が得られた。
次に、絶縁体層33上に隔壁材料を含む隔壁形成用ペーストを塗布して所定の形状にパターニングすることにより、隔壁材料層を形成した後、焼成することにより隔壁34を形成する。ここで、絶縁体層33上に塗布した隔壁用ペーストをパターニングする方法としては、フォトリソグラフィ法やサンドブラスト法を用いることができる。次に、隣接する隔壁34間の絶縁体層33上および隔壁34の側面に蛍光体材料を含む蛍光体ペーストを塗布し、焼成することにより蛍光体層35が形成される。以上の工程により、背面ガラス基板31上に所定の構成部材を有する背面板30が完成する。
このようにして所定の構成部材を備えた前面板20と背面板30とを走査電極22とアドレス電極32とが直交するように対向配置して、その周囲をガラスフリットで封着し、放電空間40にNe、Xeなどを含む放電ガスを封入することによりPDP1が完成する。
(本発明の実施の形態における絶縁体層について)
以下、本発明の絶縁体層33の作成方法を説明する。絶縁体層33は、背面ガラス基板31とアドレス電極32の上にシート状に塗布される。塗布にはダイコート法を用いており、ペーストを塗布した後、乾燥工程、焼成工程を経てシート化される。
先に述べたように、従来技術においてはPDPを点灯させる時間が長引くにつれ放電のために必要な電圧が徐々に高くなり、ついには回路で設定された電圧では点灯できないという状態になるという課題があった。
これに対し発明者等は、絶縁体層33の背面ガラス基板31側から厚み0〜50%の深さの空隙率の平均値を5〜15%の範囲とすることで、上記課題を解決することを見出した。
ここで空隙率とは、絶縁体層33の中で絶縁体層33が存在していない部分の体積の割合であって、以下の方法で測定される。
(1)背面板30を割断し、絶縁体層33の断面が露出したサンプルを切り出す
(2)絶縁体層33を二次電子走査型電子顕微鏡(SEM)にて撮像する
(3)撮像された誘電体断面の画像から、空隙率を算出する
また誘電体の断面は、SEM撮像時のコントラストを上げ、かつ割断時の割れ具合による測定ばらつきを防止するため、空隙部や周辺を樹脂でコートすることが望ましい。本測定は、日立製作所製走査型電子顕微鏡S−3000を用いて行った。算出に用いた撮像は反射電子計測モードで、加速電圧15kV、ワークディスタンス15mmにて行った。
また、本発明の実施の形態においては、PDP1の点灯必要電圧値の上昇度合いを点灯部染み出し量として見積もった。ここで点灯部染み出し量は次のようにして測定する。
(1)PDP画像表示領域のある領域のみを常時白色点灯し、その他の領域を常時非点灯の状態とし、その状態で100時間経過させる。
(2)常時白色点灯している領域の周辺部、すなわち本来常時非点灯の領域にて発光する現象が観測される。
(3)上記常時非点灯部の発光している領域の幅を測定し、これを点灯部染み出し量とする。
これはPDP1の経時変化により点灯電圧値が変化した状態を示すものであり、電圧上昇によるPDP1の寿命を予測する指標として用いられる。
図3は絶縁体層33の空隙率と点灯部染み出し量との関係を示した図である。このように、背面板30における絶縁体層33の背面ガラス基板31側から厚み0〜50%の深さの空隙率の平均値が15%を超えると、点灯部染み出し量が増大することがわかる。本発明の実施の形態において、PDP1の寿命を十分達成しうるのは点灯部染み出し量が10mm以下であった。つまりPDP1の寿命を確保するには、絶縁体層33の空隙率は15%以下である必要がある。
一方で絶縁体層33の空隙率を低下させた場合、他の不具合が生じることが明らかになった。つまり発明者等は、空隙率を低下させた場合、蛍光体層35を形成する際の蛍光体ペーストの塗布マージン量が悪化することを見出した。
ここで塗布マージン量とは、背面板30に蛍光体ペーストを塗布する際に、正常に塗布することが可能な塗布厚み適正値の幅である。例えば塗布厚みが適正値より小さいと、蛍光体層35がその箇所において抜けてしまい、放電しない放電セルもしくは輝度が低い放電セルが存在し不良となる。一方適正値より大きいと、蛍光体ペーストが隔壁34を超えて隣接放電セルに溢れ、放電セル間の混色や蛍光体膜厚が大きくばらつくことになり、同様に不良となる。
つまり、ある程度以上の塗布マージン量がないと、蛍光体塗布不良によってPDPの歩留まりが低下することとなる。すなわち蛍光体塗布不良を生じさせない適正値の幅が大きい背面板が望ましい。
図4は、絶縁体層33の空隙率と蛍光体塗布マージン量との関係を示した図である。このように、絶縁体層33の背面ガラス基板31側から厚み0〜50%の深さの空隙率の平均値が低下するに伴い塗布マージン量も低下することがわかる。これは、絶縁体層33にある程度の空隙を持たすことにより、蛍光体ペーストを塗布した際、その空隙へ毛細管現象によって、蛍光体ペーストが入りこんでいくことによって、より安定した塗布が実現できるためと考えられる。
本発明の実施の形態において、PDP1の蛍光体塗布不良発生率を許容できる範囲は塗布マージン量10μm以上であった。つまりPDP1の製造歩留まりを確保するためには、絶縁体層33の背面ガラス基板31側から厚み0〜50%の深さの空隙率は5%以上であることが必要である。
以上のように、背面板30における絶縁体層33の背面ガラス基板31側から厚み0〜50%の深さの空隙率の平均値を5〜15%の範囲とすることが、PDPの寿命を確保し、かつ蛍光体塗布不良による歩留まりを低下させないための、絶縁体層33に求められる要件となる。
また発明者等は、先に述べた従来技術の課題に対し、背面板30における絶縁体層33の表面粗さ(Ra)が大きく影響していることを見出した。具体的には絶縁体層33の表面粗さ(Ra)を0.5〜0.75μmの範囲とすることで、上記課題を解決することを見出した。
本発明の実施の形態において、表面粗さ(Ra)は中心線平均粗さとしてJIS−2001に準拠して計測した。また測定においては、東京精密製接触式表面粗さ計handysurf:E−35A(カットオフ値=0.8mm,評価長さ4mm)を用いて行った。そして空隙率と同様に、点灯部染み出し量および蛍光体塗布マージン量との関係を検討した。その結果を図5、図6に示す。
図5に示すように、背面板30における絶縁体層33の表面粗さが大きくなるに伴い、点灯部染み出し量が増大することがわかる。点灯部染み出し量を10mm以下とするためには、絶縁体層33の表面粗さ(Ra)が0.75μm以下であることが必要であった。
一方図6に示すように、背面板30における絶縁体層33の表面粗さ(Ra)が大きくなるに伴い、蛍光体塗布マージン量も確保できることがわかる。蛍光体塗布マージン量が10μm以上であるためには、絶縁体層33の表面粗さ(Ra)が0.5μm以上であることが必要であった。
以上より、背面板30における絶縁体層33の表面粗さを(Ra)を0.5〜0.75μmの範囲とすることが、PDP1の寿命を確保し、かつ蛍光体塗布不良による歩留まりを低下させないための、絶縁体層33に求められる要件となる。
また発明者等は、先に述べた従来技術の課題に対し、背面板30における絶縁体層33の反射率が大きく影響していることを見出した。具体的には絶縁体層33の反射率を50〜67%の範囲とすることで、上記課題を解決することを見出した。
ここで反射率は、波長550nmに対する全反射率としてJIS−R−3106に準拠して計測した。また、測定はMINOLTA:Spectrophotometer:CM−3600dを用いた。
図7は絶縁体層33の反射率と点灯部染み出し量との関係を示した図である。このように、背面板30における絶縁体層33の反射率が67%を超えると、点灯部染み出し量が増大することがわかる。本発明の実施の形態において、PDP1の寿命を十分達成しうるのは点灯部染み出し量が10mm以下であった。つまりPDP1の寿命を確保するには、絶縁体層33の反射率は67%以下である必要がある。
一方で絶縁体層33の反射率を低下させた場合、他の不具合が生じることが明らかになっている。つまり反射率を低下させた場合、絶縁体層における蛍光体発光の吸収の影響が大きくなるためPDPの発光輝度が低下し、PDPの品質を低下させる。反射率が50%を下回ると輝度低下の影響が大きくなる。
以上のように、背面板30における絶縁体層33の反射率を50〜67%の範囲とすることが、PDPの寿命を確保し、かつ輝度低下による品質低下を起こさないための、絶縁体層33に求められる要件となる。
(第2の実施の形態)
上記のように、絶縁体層33の空隙率と蛍光体塗布マージン量とは相関が存在する。またそれに加え、発明者等は絶縁体層33の配置されている場所によってその空隙率が変化することを確認した。
つまり、同様の絶縁体層33の材料を焼成工程により形成する場合、アドレス電極32上に形成されている箇所と背面ガラス基板31上に形成されている箇所では絶縁体層33の空隙率に差が発生する。
これは焼成工程において、アドレス電極32上の絶縁体層33はアドレス電極32より効率的に熱の移動が発生し、背面ガラス基板31上のものより、焼成温度の上昇が早くなると考えられる。これはアドレス電極32の材料が主に金属成分であり、熱容量が小さく、熱伝導がよいためであると考えられる。このため絶縁体層33の焼成される程度に差異が発生し絶縁体層33の空隙率はアドレス電極32よりも、背面ガラス基板31上の方が大きくなる。
しかし、通常アドレス電極は放電セルの中央部分に配置されている。すなわち、隣接する隔壁の中間位置にアドレス電極が配置される。このため、蛍光体ペーストの塗布を行う場合には絶縁体層の空隙率がガラス基板上より小さくなり、蛍光体塗布マージンの向上という観点では好ましくない。
そのため、本発明の実施の形態では隣接する隔壁34の中間位置にアドレス電極32を配置しないようにしている。図8は本発明の実施の形態における隔壁34およびアドレス電極32の配置を示した図である。ここで隔壁34は、表示電極24と平行な横隔壁34bと横隔壁34bに直交する縦隔壁34aとにより井桁状に形成されており、縦隔壁34aと横隔壁34bに囲まれた空間が放電空間40に相当する。
同図で示したように、隣接する主隔壁34aの中間位置にアドレス電極32が存在しないように配置されている。これによって、蛍光体ペーストが絶縁体層33の最初に接地する箇所を空隙率が大きい箇所とすることができる。そのため、前述した現象に基づき、蛍光体塗布マージンが向上する。なお、本発明の実施の形態を実現する手法としては、アドレス電極32のパターニング時に使用する露光マスクを所望の形状とする手法等がある。
以上のように、本発明の実施の形態においては、隣接する隔壁の中間位置にアドレス電極を配置しないことによって、蛍光体塗布マージンを向上することができ、不灯や輝度ムラのない良質なPDPを提供することができる。
本発明のPDPによれば、実質的に鉛成分を含まない材料によって構成されたPDPでありながら、長寿命で生産性の高いPDPを提供することを可能とする点で有用である。
本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイパネルの概略構成を示す断面斜視図 同パネルの背面板の構成を示す斜視図 同パネルの空隙率に対する点灯部染み出し量の関係を示す図 同パネルの空隙率に対する塗布マージン量の関係を示す図 同パネルのRaに対する点灯部染み出し量の関係を示す図 同パネルのRaに対する塗布マージン量の関係を示す図 同パネルの反射率に対する点灯部染み出し量の関係を示す図 同パネルの背面板の一部を示す平面図
符号の説明
1 プラズマディスプレイパネル
30 背面板
31 背面ガラス基板
32 アドレス電極
33 絶縁体層
34 隔壁
34a 縦隔壁
34b 横隔壁
35 蛍光体層

Claims (2)

  1. 複数の表示電極を配置した前面基板と、複数のアドレス電極、誘電体層および複数の隔壁を配置した背面基板との間に、放電空間が形成されるように対向配置したプラズマディスプレイパネルであって、前記アドレス電極が、隣接する前記隔壁の中間位置に配置されていないことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記誘電体層は前記アドレス電極上に配置されており、前記アドレス電極上の前記誘電体層と、それ以外前記誘電体層の空隙率が異なることを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイパネル。
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