JP2001319579A - プラズマディスプレイ用部材およびそれを用いたプラズマディスプレイ - Google Patents
プラズマディスプレイ用部材およびそれを用いたプラズマディスプレイInfo
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Abstract
壁盛り上がり、隔壁断線、隔壁倒れがないプラズマディ
スプレイ用部材および不灯、クロストーク等の欠陥がな
く、高品位、高輝度のPDPを提供する。 【解決手段】基板上に少なくとも隔壁および隔壁の垂直
方向に形成された補助隔壁を有するプラズマディスプレ
イ用部材であって、隔壁幅Aと補助隔壁の長手方向端部
の幅Bが以下の関係を満たすことを特徴とするプラズマ
ディスプレイ用部材。 0.5×A≦B≦2×A また、前記プラズマディスプレイ用部材を背面板として
用いたことを特徴とするプラズマディスプレイ。
Description
型モニターに用いられるプラズマディスプレイ用部材お
よびそれを用いたプラズマディスプレイ関する。
レイとして、プラズマディスプレイパネル(以下、PD
Pと略す)が注目されている。PDPは、例えば、表示
面となる前面板側のガラス基板には、対をなす複数のサ
ステイン電極が銀やクロム、アルミニウム、ニッケル等
の材料で形成されている。さらにサステイン電極を被覆
してガラスを主成分とする誘電体層が20〜50μm厚
みで形成され、誘電体層を被覆してMgO層が形成され
ている。一方、背面板側のガラス基板には、複数のアド
レス電極がストライプ状に形成され、アドレス電極を被
覆してガラスを主成分とする誘電体層が形成されてい
る。誘電体層上に放電セルを仕切るための隔壁が形成さ
れ、隔壁と誘電体層で形成された放電空間内に蛍光体層
が形成されてなる。フルカラー表示が可能なPDPにお
いては、蛍光体層は、RGBの各色に発光するものによ
り構成される。前面板側のガラス基板のサステイン電極
と背面板側のアドレス電極が互いに直交するように、前
面板と背面板が封着され、それらの基板の間隙内にヘリ
ウム、ネオン、キセノンなどから構成される希ガスが封
入されPDPが形成される。スキャン電極とアドレス電
極の交点を中心として画素セルが形成されるので、PD
Pは複数の画素セルを有し、画像の表示が可能になる。
画素セルにおいて、発光していない状態からサステイン
電極とアドレス電極との間に放電開始電圧以上の電圧を
印加すると電離によって生じた陽イオンや電子は、画素
セルが容量性負荷であるために放電空間内を反対極性の
電極へと向けて移動してMgO層の内壁に帯電し、内壁
の電荷はMgO層の抵抗が高いために減衰せずに壁電荷
として残留する。
に放電維持電圧を印加する。壁電荷のあるところでは、
放電開始電圧より低い電圧でも放電することができる。
放電により放電空間内のキセノンガスが励起され、14
7nmの紫外線が発生し、紫外線が蛍光体を励起するこ
とにより、発光表示が可能になる。
させた場合の輝度を高めることが重要となっている。こ
の輝度を高めるための手段として、特開平10−321
148号公報には、隔壁の他に補助隔壁を設け、補助隔
壁の表面にも蛍光面を形成することにより蛍光面の発光
面積を大きくし、紫外線を効率よく蛍光面に作用させ、
輝度を高めることが提案されている。
合、特に補助隔壁が隔壁より太い場合、パターン形成
後、焼成工程において両者の焼成収縮挙動の違いによ
り、補助隔壁長手方向の端部と隔壁との交点で、補助隔
壁端部が盛り上がったり、その部分で隔壁が断線してし
まったり、隔壁がパネル内側に倒れてしまったりすると
いう問題がある。また、このような隔壁を用いたプラズ
マデイスプレイは、点灯すべきセルが点灯しない問題
(不灯)や、画面が白っぽくなるクロストークが発生し
やすくなる。
の技術における上述した問題に鑑みてなされたもので、
補助隔壁の長手方向端部での盛り上がり、隔壁断線、隔
壁倒れが抑制されたプラズマディスプレイ用部材と、不
灯、クロストーク等がないプラズマディスプレイを提供
することを目的とする。
マディスプレイ用部材は、基板上に少なくとも隔壁およ
び隔壁の垂直方向に形成された補助隔壁を有するプラズ
マディスプレイ用部材であって、隔壁幅Aと補助隔壁の
長手方向端部の幅Bが以下の関係を満たすことを特徴と
する。
ィスプレイ用部材を背面板として用いたことを特徴とす
る。
部材は、基板上に、放電セルを仕切るための隔壁および
隔壁(あるいはアドレス電極)の垂直方向に補助隔壁を
有する。
いる基板としては、ソーダガラスの他にPDP用の耐熱
ガラスである旭硝子社製の“PD200”や日本電気硝
子社製の“PP8”を用いることができる。
る。
隔壁の形状の一例を示す斜視図である。図2において、
1は隔壁、2は補助隔壁、3は誘電体層、4はアドレス
電極、5はガラス基板である。隔壁1は、アドレス電極
と平行方向に形成する。
とができる。隔壁の高さは、80〜200μmであるこ
とが好ましい。80μm以上とすることで蛍光体とスキ
ャン電極が近づきすぎるのを防ぎ、放電による蛍光体の
劣化をより防ぐことができる。また、200μm以下と
することで、スキャン電極での放電と蛍光体の距離を近
づけ、より十分な輝度を得ることができる傾向があるた
めである。
mであることが好ましい。100μm以上とすることで
放電空間を広くし、より十分な輝度を得ることができ、
500μm以下とすることで画素の細かいきれいな映像
表示ができる傾向があるためである。また、高精細プラ
ズマディスプレイとしては、100〜250μmである
ことがより好ましい。隔壁のピッチPを250μm以下
にすることにより、HDTV(ハイビジョン)レベルの
美しい映像を表示することができる。
25〜90μmであることが好ましい。隔壁の幅が20
μm未満では、強度が低くなり、前面板との封着時に隔
壁が倒れたりするという問題が生じやすくなる。また1
20μmを越えると、蛍光体層の形成面積が小さくなる
ため、PDPとした場合、輝度が低くなる傾向にある。
向に補助隔壁を形成することにより、補助隔壁の壁面に
も蛍光体層を形成することができ、発光面積を大きくと
ることができる。従って、紫外線が効率よく蛍光面に作
用するため輝度を高めることができる。また、補助隔壁
が存在することで、隔壁全体の結合面積が広くなり、部
材の構造的強度が得られる。その結果、隔壁の幅を小さ
くすることができ、表示セル部における放電容積を大き
くすることができ、放電効率をさらによくすることがで
きる。また、本発明のPDP用部材の補助隔壁の長手方
向端部幅Bは、隔壁幅Aと以下の関係を有することが必
要である。
壁と補助隔壁界面での接合強度が低下し、補助隔壁が隔
壁界面で断線してしまうという問題が生じる。また前記
上限値を越えると、隔壁が断線してしまったり、補助隔
壁の焼成収縮により隔壁との界面で隔壁が跳ね上がり、
剥離してしまうという問題が生じる。
一の場合は何ら問題はないが、たとえば、PDP表示部
分の補助隔壁の幅を前記範囲より大きく設計する場合
は、補助隔壁が、補助隔壁の長手方向端部に向かってそ
の幅が減衰していく形状を有することが好ましい。より
好ましくは、補助隔壁の幅が端部に向かって減衰するこ
とである。この状態を模式的に描くと図1のようにな
る。
の隔壁と補助隔壁端部の交点Xで、焼成時の両者の収縮
挙動の違いによる補助隔壁端部の盛り上がり、隔壁断
線、隔壁倒れを抑制することができる。
衰していく形状を有する領域の減衰を開始する部分は、
補助隔壁の長手方向端部から0.8〜5mmの範囲内で
あることが好ましく、さらには端部から4mmの範囲内
であることが好ましい。補助隔壁の幅の減衰開始部分が
前記下限値より小さい場合、幅減衰の勾配が大きくなり
すぎるため、パターン焼成時の収縮挙動に相違が生じ、
隔壁が断線しやすくなる傾向にある。また前記上限値を
超えると、PDP表示エリアにかかり、表示に関係のな
い隔壁を多く形成する必要があるため好ましくない。
「幅」とは、隔壁、補助隔壁の最頂部の幅をいう。ま
た、隔壁半値幅は隔壁頂部幅の0.8〜1.5倍、底部
幅は1〜2.5倍であることが好ましい。半値幅、底部
幅が前記範囲未満ではPDPとした場合、隔壁の機械的
強度が低下する傾向にあり、また前記範囲を超えるとP
DPとした場合、パネル輝度が低下するという問題が生
じやすくなる。
〜1.2倍、底部幅は1〜1.5倍であることが好まし
い。前記形状とすることで、パネル輝度の維持、機械的
強度、接着強度を維持しやすくなる。
1/10〜1/1であることが好ましく、さらには1/
8〜1/1であることが好ましい。補助隔壁の高さを隔
壁の高さの1/10以上とすることで、発光面積を大き
くとることによる輝度向上の効果を一層得ることができ
る。また、1/1より大きくすると蛍光体層の形成の際
の混色や、プラズマディスプレイの表示の際の他色間の
クロストークの発生を生じることがある。
板と合わせてプラズマディスプレイとした際に画素を区
切る位置に形成することが、ガス放電と蛍光体層の発光
の効率の点から好ましい。
造方法について説明する。
ーン形成方法は特に限定されるものではなく、スクリー
ン印刷法、サンドブラスト法、感光性ペースト法(フォ
トリソグラフィー法)、金型転写法、リフトオフ法等の
技術が適用できるが、隔壁および補助隔壁の形状(高
さ、幅)の制御が容易であることから感光性ペースト法
が本発明では最も好ましく適用される。
ンは通常焼成炉にて焼成される。焼成雰囲気や温度は、
ペーストや基板の種類によって異なるが、通常空気中、
窒素、水素などの雰囲気中で焼成する。焼成炉として
は、バッチ式の焼成炉やローラーハース式の連続型焼成
炉を用いることができる。焼成温度は、通常400〜8
00℃で行うと良い。ガラス基板上に直接隔壁を形成す
る場合は、通常450〜620℃の温度で10〜60分
間保持して焼成を行うと良い。
成された隔壁間に、R(赤)G(緑)B(青)各色に発
光する蛍光体層を形成する。蛍光体層は、蛍光体粉末、
有機バインダーおよび有機溶媒を主成分とする蛍光体ペ
ーストを所定の隔壁間に塗着させ、乾燥し、必要に応じ
て焼成することにより形成することができる。
る方法としては、スクリーン印刷版を用いてパターン印
刷するスクリーン印刷法、吐出ノズルの先端から蛍光体
ペーストをパターン吐出するディスペンサー法、また、
蛍光体ペーストの有機バインダーとして前述の感光性を
有する有機成分を用いた感光性ペースト法により各色の
蛍光体ペーストを所定の場所に塗着させることができる
が、コストの理由からスクリーン印刷法、ディスペンサ
ー法が本発明では好ましく適用される。
みをTg、および、B蛍光体層の厚みをTbとしたと
き、好ましくは、 10μm≦Tr≦Tb≦50μm 10μm≦Tg≦Tb≦50μm なる関係を有することにより、より本発明の効果を発揮
できる。つまり、発光輝度の低い青色について、厚みを
緑色、赤色よりも厚くすることにより、より色バランス
に優れた(色温度の高い)プラズマディスプレイを作製
できる。蛍光体層の厚みとしては、10μm以上とする
ことで十分な輝度を得ることができる。また、50μm
以下とすることで放電空間を広くとり高い輝度を得るこ
とができる。この場合の蛍光体層の厚みは、隣り合う隔
壁の中間点での形成厚みとして測定する。つまり、放電
空間(セル内)の底部に形成された蛍光体層の厚みとし
て測定する。塗着させた蛍光体層を必要に応じて、40
0〜550℃で焼成する事により、本発明のプラズマデ
ィスプレイ用部材を作製することができる。
材は、基板と隔壁の間に、アドレス電極、誘電体層、蛍
光体層を設けることもできる。
板上に銀やアルミニウム、クロム、ニッケルなどの金属
により形成する。形成する方法としては、これらの金属
の粉末と有機バインダーを主成分とする金属ペーストを
スクリーン印刷でパターン印刷する方法や、ガラス基板
上にクロムやアルミニウム等の金属をスパッタリングし
た後に、レジストを塗布し、レジストをパターン露光・
現像した後にエッチングにより、不要な部分の金属を取
り除くエッチング法を用いることもできる。また、有機
バインダーとして感光性有機成分を用いた感光性金属ペ
ーストを塗布した後に、フォトマスクを用いてパターン
露光し、不要な部分を現像工程で溶解除去し、さらに、
通常400〜600℃に加熱・焼成して金属パターンを
形成する感光性ペースト法などを用いることができる。
しく、2〜5μmの範囲内であることがより好ましい。
電極厚みが薄すぎると抵抗値が大きくなり正確な駆動が
困難となる傾向にあり、厚すぎると材料が多く必要にな
り、コスト的に不利な傾向にある。また、アドレス電極
の幅は好ましくは20〜200μm、より好ましくは3
0〜100μmである。アドレス電極の幅が細すぎると
抵抗値が高くなり正確な駆動が困難となる傾向にあり、
太すぎると隣合う電極間の距離が小さくなるため、ショ
ート欠陥が生じやすい傾向にある。さらに、アドレス電
極は表示セル(画素の各RGBを形成する領域)に応じ
たピッチで形成される。通常のPDPでは100〜50
0μm、高精細PDPにおいては100〜400μmの
ピッチで形成するのが好ましい。
有機バインダーを主成分とするガラスペーストをアドレ
ス電極を覆う形で塗布した後に、通常400〜600℃
で焼成することにより形成することができる。誘電体層
に用いるガラスペーストには、酸化鉛、酸化ビスマス、
酸化亜鉛、酸化リンの少なくとも1種類以上を含有し、
これらを合計で10〜80重量%の範囲内で含有するガ
ラス粉末を好ましく用いることができる。10重量%以
上とすることで、600℃以下での焼成が容易になり、
80重量%以下とすることで、結晶化を防ぎ透過率の低
下を防止する。これらのガラス粉末と有機バインダーと
混練してペーストを作成できる。用いる有機バインダー
としては、エチルセルロース、メチルセルロース等に代
表されるセルロース系化合物、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、イソブチルア
クリレート等のアクリル系化合物等を用いることができ
る。また、ガラスペースト中に、溶媒、可塑剤等の添加
剤を加えても良い。溶媒としては、テルピネオール、ブ
チロラクトン、トルエン、メチルセルソルブ等の汎用溶
媒を用いることができる。可塑剤としてはジブチルフタ
レート、ジエチルフタレート等を用いることができる。
加することにより、反射率が高く、輝度の高いPDPを
得ることができる。フィラーとしては、酸化チタン、酸
化アルミニウム、酸化ジルコニウム等が好ましく、粒子
径0.05〜3μmの酸化チタンを用いることが分散
性、反射率向上の点で特に好ましい。フィラーの含有量
はガラス粉末:フィラーの比で、1:1〜10:1が好
ましい。フィラーの含有量をガラス粉末の10分の1以
上とすることで、輝度が一層向上し、ガラス粉末の等量
以下とすることで、焼結性を保つことができる傾向にあ
るためである。また、導電性微粒子を添加することによ
り駆動時の信頼性の高いPDPを作成することもでき
る。導電性微粒子としては、ニッケル、クロムなどの金
属粉末が好ましく用いられ、粒子径は1〜10μmが好
ましい。1μm以上とすることでより十分な効果を発揮
でき、10μm以下とすることで誘電体上の凹凸を抑え
隔壁形成をより容易にすることができるためである。こ
れらの導電性微粒子が誘電体層に含まれる含有量として
は、0.1〜10重量%が好ましい。0.1重量%以上
とすることでより効果が高くなる傾向にあり、、10重
量%以下とすることで、隣り合うアドレス電極間でのシ
ョートを防ぎやすくなるためである。誘電体層の厚みは
好ましくは3〜30μm、より好ましくは3〜15μm
である。誘電体層の厚みが薄すぎるとピンホールが多発
する傾向にあり、厚すぎると放電電圧が高くなり、消費
電力が大きくなる傾向にあるためである。
として用いて、前面板と封着後、前背面の基板間隔に形
成された空間に、ヘリウム、ネオン、キセノンなどから
構成される放電ガスを封入後、駆動回路を装着してプラ
ズマディスプレイを作製できる。前面板は、基板上に所
定のパターンで透明電極、バス電極、誘電体、保護膜
(MgO)を形成した部材である。背面板上に形成され
たRGB各色蛍光体層に一致する部分にカラーフィルタ
ー層を形成しても良い。また、コントラストを向上する
ために、ブラックストライプを形成しても良い。
説明する。ただし、本発明はこれに限定はされない。な
お、実施例、比較例中の濃度(%)は重量%である。
子社製ガラス基板“PD200”上に、ITOを用い
て、ピッチ375μm、線幅150μmのスキャン電極
を形成した。また、その基板上に感光性銀ペーストを塗
布した後に、フォトマスクを介したマスク露光、0.3
%炭酸ナトリウム水溶液を用いた現像、580℃15分
間の焼成工程を経て、線幅50μm、厚み3μmのバス
電極を形成した。
ガラスの粉末を70%、エチルセルロース20%、テル
ピネオール10%を混練して得られたガラスペーストを
スクリーン印刷により、表示部分のバス電極が覆われる
ように50μmの厚みで塗布した後に、570℃15分
間の焼成を行って誘電体を形成した。誘電体を形成した
基板上に電子ビーム蒸着により保護膜として、厚み0.
5μmの酸化マグネシウム層を形成して前面板を作製し
た。
200上に感光性銀ペースト用いてアドレス電極を作成
した。感光性銀ペーストを塗布、乾燥、露光、現像、焼
成工程を経て、線幅50μm、厚み3μm、ピッチ36
0μmのアドレス電極を形成した。次に、酸化ビスマス
を75重量%含有する低融点ガラスの粉末を60%、平
均粒子径0.3μmの酸化チタン粉末を10重量%、エ
チルセルロース15%、テルピネオール15%を混練し
て得られたガラスペーストをスクリーン印刷により、表
示部分のバス電極が覆われるように20μmの厚みで塗
布した後に、570℃15分間の焼成を行って誘電体層
を形成した。
塗布した。感光性ペーストはガラス粉末と感光性成分を
含む有機成分から構成され、ガラス粉末としては、酸化
リチウム10重量%、酸化珪素25重量%、酸化硼素3
0重量%、酸化亜鉛15重量%、酸化アルミニウム5重
量%、酸化カルシウム15重量%からなる組成のガラス
を粉砕した平均粒子径2μmのガラス粉末を用いた。感
光性成分を含む有機成分としては、カルボキシル基を含
有するアクリルポリマー30重量%、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート30重量%、光重合開始剤であ
る“イルガキュア369”(チバガイギー社製)10重
量%、γ−ブチロラクトン30重量%からなるものを用
いた。感光性ペーストは、これらのガラス粉末と感光性
成分を含む有機成分をそれぞれ70:30の重量比率で
混合した後に、ロールミルで混練して作製した。
用いて乾燥後厚み200μmになるように塗布した。乾
燥は、クリーンオーブン(ヤマト科学社製)で行った。
乾燥後、ピッチ1.08mm、線幅70μmのパターン
が等間隔に配列されたストライプパターンを有するフォ
トマスクを用いて、アドレス電極と垂直方向に露光し
た。なおこのときのフォトマスクと塗布面のギャップ量
を150μmとした。露光後、上記感光性ペーストをさ
らに前記露光膜上に塗布し、合計厚みが300μmの塗
布膜を得た。
ストライプパターンを有するフォトマスクを用いて、ア
ドレス電極と平行方向に露光した。露光後、0.5重量
%のエタノールアミン水溶液中で現像し、さらに、56
0℃で15分間焼成することにより、表1に示す構造の
隔壁および補助隔壁が形成されたプラズマディスプレイ
用部材を得た。
部材は、隔壁と補助隔壁長手方向端部の交点での補助隔
壁端部盛り上がり、隔壁断線、隔壁倒れがないものであ
った。
た。蛍光体の塗布は、256カ所の穴(口径:130μ
m)が形成されたノズル先端から蛍光体ペーストを吐出
するディスペンサー法により形成した。蛍光体は隔壁側
面に焼成後厚み25μm、誘電体上に焼成後厚み25μ
mになるように塗布した後に、500℃で10分間の焼
成を行った。かくしてPDP用部材として、背面板を作
製した。
を用いて封着して、Xe5%含有のNeガスを内部ガス
圧66500Paになるように封入した。さらに、駆動
回路を実装してPDPを作製した。PDPのスキャン電
極に電圧を印加して発光させたところ、不灯、クロスト
ークもなく、輝度計を用いて輝度を測定したところ、2
50cd/m2であり、高い輝度の表示特性を得ること
ができた。
露光に用いるフォトマスクを、ピッチ1.08mm、線
幅400μmでのパターンが等間隔に配列されたストラ
イプパターンを有し、さらにそのパターンの長手方向の
端部方向に対し、端部から3mmの領域で、その幅が減
衰し、長手方向端部幅が75μmであるフォトマスクに
変更した他は同一手法によりPDP用部材を得た。
部材は、隔壁と補助隔壁長手方向端部の交点での補助隔
壁端部盛り上がり、隔壁断線、隔壁倒れがないものであ
った。
た。
を用いて封着して、Xe5%含有のNeガスを内部ガス
圧66500Paになるように封入した。さらに、駆動
回路を実装してPDPを作製した。PDPのスキャン電
極に電圧を印加して発光させたところ、不灯、クロスト
ークもなく、輝度計を用いて輝度を測定したところ、2
30cd/m2であり、高い輝度の表示特性を得ること
ができた。
露光で用いたフォトマスクを、線幅400μm、ピッチ
1.08mmのストライプ状パターンに変更した他は同
一手法によりプラズマディスプレイ用部材を得た。
部材は、隔壁と補助隔壁長手方向端部の交点で、補助隔
壁が盛り上がり、補助隔壁の長手方向の焼成収縮により
一部隔壁が断線したり、倒れたりするものであった。
DPを作製したが、パネル左右クロストークが発生する
ものであった。
向端部の交点での補助隔壁盛り上がり、隔壁断線、隔壁
倒れがないプラズマディスプレイ用部材を提供でき、さ
らに不灯、クロストーク等の欠陥がなく、高品位、高輝
度のPDPを提供することができる。
す模式図である。
す斜視図である。
Claims (4)
- 【請求項1】基板上に少なくとも隔壁および隔壁の垂直
方向に形成された補助隔壁を有するプラズマディスプレ
イ用部材であって、隔壁幅Aと補助隔壁の長手方向端部
の幅Bが以下の関係を満たすことを特徴とするプラズマ
ディスプレイ用部材。 0.5×A≦B≦2×A - 【請求項2】補助隔壁が、補助隔壁の長手方向端部に向
かってその幅が減衰していく形状を有することを特徴と
する請求項1記載のプラズマディスプレイ用部材。 - 【請求項3】補助隔壁の幅が長手方向端部に向かって減
衰していく形状を有する領域の減衰を開始する部分が、
補助隔壁の長手方向端部から0.8〜5mmの範囲内で
あることを特徴とする請求項2記載のプラズマディスプ
レイ用部材。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマ
ディスプレイ用部材を背面板として用いたことを特徴と
するプラズマディスプレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000138187A JP2001319579A (ja) | 2000-05-11 | 2000-05-11 | プラズマディスプレイ用部材およびそれを用いたプラズマディスプレイ |
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---|---|---|---|
JP2000138187A JP2001319579A (ja) | 2000-05-11 | 2000-05-11 | プラズマディスプレイ用部材およびそれを用いたプラズマディスプレイ |
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---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001319579A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100708672B1 (ko) * | 2005-03-23 | 2007-04-17 | 삼성에스디아이 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 패널 |
JP2009181765A (ja) * | 2008-01-30 | 2009-08-13 | Toray Ind Inc | プラズマディスプレイ背面板およびその製造方法 |
-
2000
- 2000-05-11 JP JP2000138187A patent/JP2001319579A/ja active Pending
Cited By (2)
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KR100708672B1 (ko) * | 2005-03-23 | 2007-04-17 | 삼성에스디아이 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 패널 |
JP2009181765A (ja) * | 2008-01-30 | 2009-08-13 | Toray Ind Inc | プラズマディスプレイ背面板およびその製造方法 |
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