JP2010024967A - 車両の運転制御方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸排気弁の開弁期間を部分的にオーバーラップさせてターボ過給機のターボラグを軽減させようとしても、可変動弁機構での機械的な制御遅れが発生する。
【解決手段】車両の加速時に吸排気弁16,17の少なくとも一方を開閉するカムの回転位相を変更し、吸排気弁16,17の開弁期間の一部をオーバーラップさせて吸気の一部を排気通路32側に導く本発明による車両の運転制御方法は、必要とされる内燃機関の駆動トルクを算出し、算出された駆動トルクと内燃機関のクランク軸19の回転速度とに基づいて吸排気弁16,17の開弁期間のオーバーラップ量の目標値を設定し、吸排気弁16,17の少なくとも一方を開閉するためのカムの回転位相をこの目標値となるように変更し、目標値に対応したカムの回転位相と実際の回転位相との差に基づいてターボ過給機43のタービン49よりも上流側の排気通路32内に加圧気体を吹き込むようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、可変動弁機構を用いて吸排気弁の開弁期間の一部をオーバーラップさせることにより、ターボ過給機のターボラグを軽減させるようにした車両の運転制御方法およびその装置に関する。
ターボ過給機が組み込まれた車両においては、運転者の加速要求に伴うアクセルペダルの踏み込みに対し、ターボ過給機のタービンの慣性運動による加速遅れが存在し、乗り心地を低下させる一因となっている。このようないわゆるターボラグを解消するため、特許文献1に開示された可変動弁機構を利用した技術が提案されている。これは、車両の加速時に吸気弁および排気弁の開弁期間を部分的にオーバーラップさせることにより、このオーバーラップ期間中にターボ過給機のコンプレッサ側の高圧となった吸気の一部をそのまま排気通路側に導くようにしたものである。これにより、吸気の一部をターボ過給機のタービンを加速させるための回転エネルギーとして用いることができ、ターボラグをより少なくさせることが可能となる。
特開2006−322335号公報
可変動弁機構により吸気弁および排気弁の開弁期間を部分的にオーバーラップさせてターボ過給機のターボラグを軽減させるようにした特許文献1に開示された装置においては、可変動弁機構の駆動をエンジンの回転によって発生する油圧を利用している。このため、可変動弁機構に対する電気的な制御を開始してから、実際に可変動弁機構が作動し、吸排気弁の開閉期間の変更が終了するまで、ある程度の時間が必要であり、制御遅れにつながってしまう。特に、エンジンの運転状態が低回転領域にある場合、可変動弁機構を駆動するための油圧も低圧となっているため、さらなる制御遅れが発生することとなる。また、この制御遅れは、製品の個体差や油温あるいはその劣化の進行状態によっても微妙に変動する。これらの制御遅れは、先のターボラグほどではないにしても、乗り心地の改善を損なう要因となることは容易に想像し得よう。
本発明の目的は、車両の加速時に吸気弁および排気弁の開弁期間を部分的にオーバーラップさせてターボ過給機のターボラグを軽減させる場合、可変動弁機構の機械的な制御遅れを改善して乗り心地のさらなる向上を企図した装置を提供することにある。
本発明の第1の形態は、可変動弁機構およびターボ過給機が組み込まれた内燃機関を搭載する車両の加速時に可変動弁機構を駆動し、吸気弁および排気弁の少なくとも一方を開閉するためのカムの回転位相を変更して吸気弁および排気弁の開弁期間の一部をオーバーラップさせ、吸気の一部を排気通路側に導いてターボ過給機のタービンに対して回転エネルギーを付与する車両の運転制御方法であって、運転者のアクセル操作に応じて必要とされる内燃機関の駆動トルクを算出するステップと、算出された必要とされる駆動トルクと内燃機関のクランク軸の回転速度とに基づいて吸気弁および排気弁の開弁期間のオーバーラップ量の目標値を設定するステップと、設定されたオーバーラップ量の目標値となるように、可変動弁機構を駆動して吸気弁および排気弁の少なくとも一方を開閉するためのカムの回転位相を変更するステップと、前記オーバーラップ量の目標値に対応したカムの回転位相と、このカムの実際の回転位相との差を検出するステップと、前記カムの回転位相の差に基づいてターボ過給機のタービンよりも上流側の排気通路内に加圧気体を吹き込むステップとを具えたことを特徴とするものである。
本発明において、オーバーラップ量の目標値に対応したカムの回転位相に対して実際の回転位相がずれている場合、ターボ過給機のタービンよりも上流側の排気通路内に加圧気体を吹き込むことにより、ターボ過給機のタービンの回転上昇が早まる。
本発明の第1の形態による車両の運転制御方法において、運転者のアクセル操作に応じて必要とされる内燃機関の駆動トルクを算出するステップは、運転者により操作されるアクセル開度を検出するステップと、内燃機関のクランク軸の回転速度を検出するステップとを含み、アクセル開度とクランク軸の回転速度とに基づいて必要とされる内燃機関の駆動トルクが算出されるものであってよい。
カムの回転位相の差に基づいてターボ過給機のタービンよりも上流側の排気通路内に加圧気体を吹き込むステップは、カムの回転位相の差に応じて排気通路内に加圧気体を吹き込まれる加圧気体の圧力を調整するステップを含むものであってよい。
本発明の第2の形態は、吸気弁および排気弁の少なくとも一方を開閉するためのカムの回転位相を変更してこれら吸気弁および排気弁の開弁期間の一部をオーバーラップさせ、吸気の一部を排気通路側に導いてターボ過給機のタービンに対して回転エネルギーを付与し得る可変動弁機構が組み込まれた車両の運転制御装置であって、前記ターボ過給機のタービンよりも上流側の前記排気通路に放圧通路を介して連通する加圧気体の供給源と、前記放圧通路の途中に設けられてこの放圧通路の開閉を行い、前記加圧気体の供給源から前記排気通路内への加圧気体の供給を制御するための開閉手段と、内燃機関のクランク軸の回転位相に対し、前記カムの回転位相を検出するカム位相検出センサと、前記クランク軸の回転速度と運転者によって操作されるアクセル開度とに基づき、必要とされる内燃機関の駆動トルクを算出する目標駆動トルク算出手段と、この目標駆動トルク算出手段によって算出された目標駆動トルクと前記クランク軸の回転速度とに基づいて前記吸気弁および排気弁の開弁期間の目標オーバーラップ量を設定するオーバーラップ量設定手段と、このオーバーラップ量設定手段により設定された目標オーバーラップ量に対応する前記カムの回転位相と、このカムの実際の回転位相との差に基づき、前記開閉弁の開閉を制御する制御手段とを具えたことを特徴とするものである。
本発明においては、クランク軸の回転速度とアクセル開度とに基づき、目標駆動トルク算出手段が運転者によるアクセルペダルの踏み込みに応じて必要とされる内燃機関の駆動トルクを算出する。オーバーラップ量設定手段は、目標駆動トルク算出手段によって算出された目標駆動トルクとクランク軸の回転速度とに基づいて吸気弁および排気弁の開弁期間の目標オーバーラップ量を設定する。制御手段は、オーバーラップ量設定手段により設定された目標オーバーラップ量に対応するカムの回転位相と、このカムの実際の回転位相との差に基づき、加圧気体供給源から排気通路内への加圧気体の供給を開閉弁の開閉によって制御する。
本発明の第2の形態による車両の運転制御装置において、ターボ過給機のタービンよりも下流側の排気通路を開閉し得るシャッタを有する排気ブレーキ装置をさらに具え、加圧気体供給源は、蓄圧タンクがこの排気ブレーキ装置のシャッタとターボ過給機のタービンとの間の排気通路に蓄圧通路を介して連通する蓄圧タンクを有し、排気通路から蓄圧タンクへの排気を導くための逆止め弁が蓄圧通路の途中に組み込まれているものであってよい。
なお、吸排気弁のオーバーラップ量に応じてエアーアシスト量を調整せず、内燃機関の加速時に蓄圧タンクから常に最大圧力の空気(排気)をターボ過給機のタービンに供給することも可能である。しかしながら、このような制御方法では種々のアクセル開度の変化状況に適合した車両の自然な加速フィーリングを得ることができず、乗り心地の低下や制御の違和感を招来することに注意されたい。
本発明の車両の運転制御方法によると、可変動弁機構の機械的な作動遅れに基づくターボラグを回避することができる。この効果は、本発明の車両の運転制御装置においても同様に得ることが可能である。
カムの回転位相の差に応じて排気通路に吹き込まれる加圧気体の圧力を調整するようにした場合、運転者の加速要求に応じたターボ過給機のタービンの増速を行うことができ、加速応答性の改善を企図することができる。
加圧気体供給源が排気ブレーキ装置のシャッタとターボ過給機のタービンとの間の排気通路に逆止め弁を組み込んだ蓄圧通路を介して連通する蓄圧タンクを有する場合、排気ブレーキ装置の作動時に発生する高圧の排気を蓄圧タンクに蓄えることが可能となる。この結果、加圧気体供給源としてコンプレッサなどの補助機器を新たに搭載する必要がなくなり、部品コストの増大を抑制することができる。
本発明を圧縮点火方式の内燃機関が搭載された車両に応用した実施形態について、図1〜図9を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施形態のみに限らず、その精神に帰属する他の任意の類似技術にも応用することができることは言うまでもない。例えば、ガソリンやアルコールまたはLNG(液化天然ガス)などを燃料として点火プラグを用いる火花点火式内燃機関に対しても本発明は有効である。
本実施形態におけるエンジンシステムの主要部を模式的に図1に示し、エンジンの部分の断面構造を模式的に図2に示し、このエンジンシステムにおける制御ブロックを図3に示す。本実施形態におけるエンジン10は、燃料である軽油を燃料噴射弁11から圧縮状態にある燃焼室12内に直接噴射することにより、自然着火させる圧縮点火式の多気筒(図示例では4気筒)内燃機関である。しかしながら、本発明の特性上、単気筒の内燃機関であってもかまわない。
燃焼室12にそれぞれ臨む吸気ポート13および排気ポート14が形成されたシリンダヘッド15には、吸気ポート13を開閉する吸気弁16および排気ポート14を開閉する排気弁17を含む可変動弁機構18が組み込まれている。この可変動弁機構18は、シリンダヘッド15に回転自在に取り付けられ、クランク軸19と同期回転するカム軸20に対する図示しないカムの相対回転位置、つまり回転位相が油圧を用いて機械的に変更可能となっている。カムの回転位相は、ECU(Electronic Control Unit)21の運転状態判定部22に判定される車両の運転状態に基づき、予め設定されたプログラムに従って図示しない油圧制御回路を介して切り換えられる。これにより、吸気弁16および排気弁17の各開弁期間および閉弁期間がエンジン10の運転中に自動的に変更でき、本実施形態では車両の加速時に吸排気弁16,17の開弁期間の一部をオーバーラップさせることが可能となっている。
なお、カム軸20に対するカムの相対回転位置を変更する具体的な構成に関し、本実施形態の如き油圧を用いるもの以外に、例えば電動式のアクチュエータを用いたものを採用することも当然可能である。
ECU21は、上述した可変動弁機構18の作動を制御するため、目標駆動トルク算出部23と、本発明のオーバーラップ量設定手段としての弁開閉時期設定部24と、カム駆動部25とを有する。
目標駆動トルク算出部23は、図4および図5に示すようなマップを保有しており、運転者によるアクセル操作と車両の走行速度とから、運転者の要求に応じて車両を走行させるために必要とされる駆動力、つまり目標駆動力を算出する。さらに、エンジン回転速度と目標駆動力とから運転者の要求に応じた必要とされる駆動力、つまり目標駆動トルクを算出する。
弁開閉時期設定部24は、図6に示すようなマップを保有しており、エンジン回転数と目標駆動トルクとから吸気弁16および排気弁17の開弁期間のオーバーラップ量の目標値を設定する。なお、吸気弁16および排気弁17の開弁期間のオーバーラップ量の目標値は、吸排気弁16,17を駆動するための各カムのカム軸20に対する相対回転位置、つまり目標回転位置とそれぞれ言い換えることができる。
カム駆動部25は、弁開閉時期設定部24にて設定された吸気弁16および排気弁17の開弁期間のオーバーラップ量の目標値、つまりカムが目標回転位置となるように、油圧制御回路を介してカムをカム軸20に対して所定量相対回転させる。
このため、ECU21の運転状態判定部22には、アクセル開度センサ26と、車速センサ27と、クランク角センサ28と、本発明におけるカム位相検出センサとしてのカム位相センサ29とが接続している。
アクセル開度センサ26は、運転者によって操作されるアクセルペダル30の踏み込み量を検出してこれをECU21に出力する。運転状態判定部22は、アクセル開度センサ26の検出信号に基づき、アクセル開度の変化率が予め設定された正の所定値以上の場合、運転者が車両の加速を希望している、つまり車両が加速中であると判定する。この場合、吸気弁16および排気弁17の開弁期間のオーバーラップ量の目標値を設定し、後述する蓄圧タンク31内の高圧の排気を排気通路32内に導く本発明に係る制御が実行される。
車速センサ27は、図示しない車両の従動輪の車軸の回転速度を検出してこれをECU21に出力する。
クランク角センサ28は、ピストン33が往復動するシリンダブロック34に取り付けられ、連接棒35を介してピストン33が連結されるクランク軸19の回転位置、つまりクランク角位相を検出してこれをECU21に出力する。このクランク角センサ28からの出力信号によってクランク軸19の回転速度がECU21の運転状態判定部22にて算出される。
カム位相センサ29は、カム軸20に対するカムの回転位相を先のクランク角センサ28により検出されるクランク軸19の回転位相に関連付けて検出し、これをECU21に出力する。本実施形態では、吸排気弁16,17を開閉するための個々のカムに対してそれぞれカム位相センサ29を取り付け、個々のカムの回転位相を検出するようにしている。しかしながら、何れか一方のカムの回転位相を検出するようにしてもよい。例えば、オーバーラップ状態において吸気弁16の開弁時期および排気弁17の閉弁時期が同時の場合には、何れか一方にのみカム位相センサ29を取り付ければよい。あるいは、吸気弁16の開弁時期と排気弁17の閉弁時期とが同時ではない場合、遅くなる方にのみカム位相センサ29を取り付けることも有効である。
また、これら吸気弁16および排気弁17に挟まれるように燃焼室12の上端中央に臨む先の燃料噴射弁11もシリンダヘッド15に組み込まれている。燃料噴射弁11には、図示しない燃料タンク内に貯溜された燃料が燃料供給管36を介して供給され、その作動がECU21の噴射弁駆動部37により制御されるようになっている。
車両の運転中に上述した燃料噴射弁11からの燃料の噴射量や噴射期間などを適切に制御するため、吸気管38の途中には、吸気通路39内を通過する吸気流量を検出してこれをECU21に出力するエアフローメータ40が取り付けられている。
ECU21は、先のアクセル開度センサ26およびクランク角センサ28ならびにエアフローメータ40などからの検出信号に基づき、燃料噴射量設定部41にて燃料噴射弁11からの燃料の噴射量および噴射期間を設定する。先の噴射弁駆動部37は、この燃料噴射量設定部41にて設定された燃料の噴射量および噴射期間に従って燃料噴射弁11の作動を制御する。
吸気ポート14に連通するようにシリンダヘッド15に連結されて吸気ポート14と共に吸気通路39を画成する吸気管38の上流端側には、大気中に含まれる塵埃などを除去して吸気通路39に導くためのエアクリーナ42が設けられている。また、後述するターボ過給機43のコンプレッサ44よりも下流側の吸気管38の途中には、このコンプレッサ44を通過した吸気を冷却して吸気の充填効率を向上させるためのインタークーラ45が介装されている。なお、先のエアフローメータ40は、エアクリーナ42と、吸気管38の途中に形成されたサージタンク46との間の吸気管38の部分に取り付けられている。
エンジン10には、排気通路32内を流れる排気の一部を吸気通路39内に導く図示しない排気還流(EGR)装置と、ターボ過給機43と、排気ブレーキ装置47と、蓄圧タンク31と、触媒装置48とが組み込まれている。
ターボ過給機43は、排気通路32内を流れる排気の運動エネルギーを利用して燃焼室12への過給を行うものであり、コンプレッサ44とこのコンプレッサ44と一体に回転するタービン49とで主要部が構成されている。コンプレッサ44は、サージタンク46よりも下流側に位置する吸気管38の途中に組み込まれている。タービン49は、排気ポート14に連通するようにシリンダヘッド15に連結されて排気ポート14と共に排気通路32を画成する排気管50の途中に組み込まれている。
排気ブレーキ装置47は、ターボ過給機43のタービン49よりも下流側の排気通路32を開閉し得るシャッタ板51と、このシャッタ板51の開閉を行うシャッタアクチュエータ52と、ブレーキスイッチ53とを含む。ブレーキスイッチ53は、ECU21の運転状態判定部22に接続し、運転者による図示しないブレーキペダルの踏み込み動作に連動してオン信号を運転状態判定部22に出力する。なお、ブレーキペダルが踏み込まれていない場合、ブレーキスイッチ53はオフ状態となっている。シャッタアクチュエータ52は、ECU21のシャッタ板駆動部54を介してその開閉作動が制御され、基本的にはブレーキスイッチ53のオン信号が生成している間、シャッタ板51が排気通路32を塞ぐようにシャッタアクチュエータ52が駆動される。なお、上述したブレーキスイッチ53がオンの場合、先の噴射弁駆動部37が燃料噴射弁11からの燃料の噴射を停止するようになっている。
蓄圧タンク31には、蓄圧通路55および放圧通路56の一端部がそれぞれ連結されている。蓄圧通路55の他端は、ターボ過給機43のタービン49と排気ブレーキ装置47のシャッタ板51との間の排気通路32に連通している。蓄圧通路55の途中には、蓄圧タンク31から蓄圧通路55を通って排気通路32への排気の逆流を阻止する逆止め弁57が組み込まれている。この逆止め弁57の作用により、排気ブレーキ装置47の作動時に高圧となる排気通路32内の排気を蓄圧タンク31内に取り込み、蓄圧タンク31から蓄圧通路55を通って排気通路32への排気の逆流を阻止することができる。放圧通路56の他端は、ターボ過給機43のタービン49よりも上流側の排気通路32に連通している。放圧通路56の途中には、蓄圧タンク31内の高圧の排気を所望の圧力に調整した状態でターボ過給機43のタービン49よりも上流側の排気通路32側に供給するための調圧開閉弁58が組み込まれ、ECU21の開閉弁駆動部59によりその作動が制御される。
上述したように、本実施形態では排気ブレーキ装置47を利用して蓄圧タンク31内に高圧の排気を蓄圧するようにしている。しかしながら、このような排気ブレーキ装置47を搭載していない車両の場合、例えばコンプレッサ44などを用いて蓄圧タンク31内に高圧の空気を蓄えるようにしてもよい。
燃焼室12内での混合気の燃焼により生成する有害物質を無害化するための触媒装置48は、排気ブレーキ装置47よりも下流側の排気管50の途中に組み込まれ、ここを通過した排気のみ大気中に放出されるようになっている。
可変動弁機構18においては、ECU21のカム駆動部25が実際に制御を開始してからカムが目標回転位置に達するまで、油圧制御回路を流れる作動油のライン圧や油温などの状態に応じて時間的な遅れが発生する。この遅れは、運転者の加速要求に対する制御遅れにつながるので、本実施形態では上述した蓄圧タンク31内の高圧の排気を排気通路32に導き、ターボ過給機43のタービン49に回転エネルギーを与えるようにしている。これにより、コンプレッサ44による過給を促進させて運転者の加速要求に対する制御遅れを緩和させることができる。
調圧開閉弁58の作動を制御するため、本実施形態におけるECU21は、カム位相差算出部60と、補助圧力設定部61とをさらに有する。
カム位相差算出部60は、先の弁開閉時期設定部24にて設定された目標オーバーラップ量に対応するカムの回転位相(目標回転位置)と、カム位相センサ29により検出されるカムの実際の回転位相との差Δθを算出する。
補助圧力設定部61は、図7に示すようなマップを保有しており、カム位相差算出部60にて算出されたカム位相差Δθに応じた排気の補助圧力を設定する。
従って、先の開閉弁駆動部59は、この補助圧力設定部61にて設定された補助圧力の排気が蓄圧タンク31から放圧通路56を介して排気通路32へと供給されるように、調圧開閉弁58の作動を制御する。
このような本実施形態における車両の制御手順を図8に示す。まず、S11のステップにて車両が加速中であるか否かを運転状態判定部22が判定する。ここで車両が加速中である、つまり本発明に係る制御を実行する必要があると判断した場合には、S12のステップに移行して目標駆動トルク算出部23が目標駆動トルクを算出する。そして、S13のステップにて弁開閉時期設定部24が吸気弁16および排気弁17の開弁期間のオーバーラップ量、つまり吸気弁16および排気弁17をそれぞれ開閉するカムの相対回転位置を設定する。次いで、S14のステップにてカム駆動部25が設定された相対回転位置にカムをそれぞれ駆動する。この時、カム位相差算出部60がカム位相センサ29によって検出されるカムの実際の回転位置と目標とする相対回転位置との差Δθを算出し、このカム位相差Δθが0以上であるか否かをS16のステップにて判定する。ここでカム位相差Δθが0以上である、すなわち蓄圧タンク31内の排気を排気通路32に供給してターボ過給機43のタービン49の回転の立ち上がりを補助する必要があると判断した場合には、S17のステップに移行する。そしてS17のステップにて補助圧力設定部61が調圧開閉弁58から供給される排気の補助圧力を算出する。次いで、S18のステップにて開閉弁駆動部59が調圧開閉弁58を駆動し、補助圧力に調圧された蓄圧タンク31内の排気を排気通路32に供給し、ターボ過給機43のタービン49に対して回転エネルギーを付与する。しかる後、S15のステップに戻り、上述した処理が繰り返される。
これにより、運転者によりアクセルペダル30が踏み込まれてアクセル開度の急激な増大があった場合、図9の実線で示すような過給圧の立ち上がりが鋭い良好な特性が得られる。図中の破線は吸排気弁の開弁期間のオーバーラップ量を変更できる可変動弁機構18を搭載していない場合であり、図中の二点鎖線は本実施形態のような可変動弁機構18を搭載しているけれども、排気通路32への加圧気体の補給を行っていない場合である。
先のS11のステップにて車両が加速中ではない、つまり本発明に係る制御を実行する必要がないと判断した場合には、S19のステップに移行して調圧開閉弁58を閉止し、蓄圧タンク31内の排気を排気通路32へは供給しない。また、S16のステップにてΔθが負の値となった場合も同様にS19のステップに移行して調圧開閉弁58を閉止する。
なお、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
本発明を圧縮点火内燃機関が搭載された車両に適用した一実施形態における主要部の概念図である。 図1に示した実施形態における内燃機関の部分を模式的に表す断面図である。 図1に示した実施形態における主要部の制御ブロック図である。 アクセル開度と車速と目標駆動力との関係を表すマップである。 エンジン回転速度と目標駆動力と目標駆動トルクとの関係を表すマップである。 エンジン回転速度と目標駆動トルクと吸排気弁の開弁時期のオーバーラップ量との関係を模式的に表すマップである。 カム位相差と補助圧力との関係を表すグラフである。 車両の加速時に行われる調圧開閉弁の駆動制御手順を表すフローチャートである。 車両の加速時におけるアクセル開度の変化と過給圧の変化との関係を模式的に表すタイムチャートである。
符号の説明
10 エンジン
11 燃料噴射弁
12 燃焼室
13 吸気ポート
14 排気ポート
15 シリンダヘッド
16 吸気弁
17 排気弁
18 可変動弁機構
19 クランク軸
20 カム軸
21 ECU
22 運転状態判定部
23 目標駆動トルク算出部
24 弁開閉時期設定部
25 カム駆動部
26 アクセル開度センサ
27 車速センサ
28 クランク角センサ
29 カム位相センサ
30 アクセルペダル
31 蓄圧タンク
32 排気通路
33 ピストン
34 シリンダブロック
35 連接棒
36 燃料供給管
37 噴射弁駆動部
38 吸気管
39 吸気通路
40 エアフローメータ
41 燃料噴射量設定部
42 エアクリーナ
43 ターボ過給機
44 コンプレッサ
45 インタークーラ
46 サージタンク
47 排気ブレーキ装置
48 触媒装置
49 タービン
50 排気管
51 シャッタ板
52 シャッタアクチュエータ
53 ブレーキスイッチ
54 シャッタ板駆動部
55 蓄圧通路
56 放圧通路
57 逆止め弁
58 調圧開閉弁
59 開閉弁駆動部
60 カム位相差算出部
61 補助圧力設定部

Claims (5)

  1. 可変動弁機構およびターボ過給機が組み込まれた内燃機関を搭載する車両の加速時に可変動弁機構を駆動し、吸気弁および排気弁の少なくとも一方を開閉するためのカムの回転位相を変更して吸気弁および排気弁の開弁期間の一部をオーバーラップさせ、吸気の一部を排気通路側に導いてターボ過給機のタービンに対して回転エネルギーを付与する車両の運転制御方法であって、
    運転者のアクセル操作に応じて必要とされる内燃機関の駆動トルクを算出するステップと、
    算出された必要とされる駆動トルクと内燃機関のクランク軸の回転速度とに基づいて吸気弁および排気弁の開弁期間のオーバーラップ量の目標値を設定するステップと、
    設定されたオーバーラップ量の目標値となるように、可変動弁機構を駆動して吸気弁および排気弁の少なくとも一方を開閉するためのカムの回転位相を変更するステップと、
    前記オーバーラップ量の目標値に対応したカムの回転位相と、このカムの実際の回転位相との差を検出するステップと、
    前記カムの回転位相の差に基づいてターボ過給機のタービンよりも上流側の排気通路内に加圧気体を吹き込むステップと
    を具えたことを特徴とする車両の運転制御方法。
  2. 運転者のアクセル操作に応じて必要とされる内燃機関の駆動トルクを算出するステップは、運転者により操作されるアクセル開度を検出するステップと、内燃機関のクランク軸の回転速度を検出するステップとを含み、アクセル開度とクランク軸の回転速度とに基づいて必要とされる内燃機関の駆動トルクが算出されることを特徴とする請求項1に記載の車両の運転制御方法。
  3. 前記カムの回転位相の差に基づいてターボ過給機のタービンよりも上流側の排気通路内に加圧気体を吹き込むステップは、前記カムの回転位相の差に応じて排気通路内に加圧気体を吹き込まれる加圧気体の圧力を調整するステップを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の運転制御方法。
  4. 吸気弁および排気弁の少なくとも一方を開閉するためのカムの回転位相を変更してこれら吸気弁および排気弁の開弁期間の一部をオーバーラップさせ、吸気の一部を排気通路側に導いてターボ過給機のタービンに対して回転エネルギーを付与し得る可変動弁機構が組み込まれた車両の運転制御装置であって、
    前記ターボ過給機のタービンよりも上流側の前記排気通路に放圧通路を介して連通する加圧気体の供給源と、
    前記放圧通路の途中に設けられてこの放圧通路の開閉を行い、前記加圧気体の供給源から前記排気通路内への加圧気体の供給を制御するための開閉手段と、
    内燃機関のクランク軸の回転位相に対し、前記カムの回転位相を検出するカム位相検出センサと、
    前記クランク軸の回転速度と運転者によって操作されるアクセル開度とに基づき、必要とされる内燃機関の駆動トルクを算出する目標駆動トルク算出手段と、
    この目標駆動トルク算出手段によって算出された目標駆動トルクと前記クランク軸の回転速度とに基づいて前記吸気弁および排気弁の開弁期間の目標オーバーラップ量を設定するオーバーラップ量設定手段と、
    このオーバーラップ量設定手段により設定された目標オーバーラップ量に対応する前記カムの回転位相と、このカムの実際の回転位相との差に基づき、前記開閉弁の開閉を制御する制御手段と
    を具えたことを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  5. 前記ターボ過給機のタービンよりも下流側の排気通路を開閉し得るシャッタを有する排気ブレーキ装置をさらに具え、前記加圧気体供給源は、この排気ブレーキ装置のシャッタと前記ターボ過給機のタービンとの間の排気通路に蓄圧通路を介して連通する蓄圧タンクを有し、前記蓄圧通路の途中に前記排気通路から前記蓄圧タンクへの排気を導くための逆止め弁が組み込まれていることを特徴とする車両の運転制御装置。
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