JP2010023928A - フォークリフトの配管装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プーリー支持軸7に油圧ホース10を掛装する複数のホースプーリー8、9が並列に備えられており、ホースプーリー8、9は油圧ホース10を案内する案内部16と、案内部16の横側に側壁を形成するつば部17a、17b、18a、18bを有し、複数のホースプーリー8、9のうちプーリー支持軸7の軸方向において外側に位置するホースプーリー8、9には、最も外側に位置する前記つば部17a、18aが外側つば部を構成し、外側つば部の外周よりも外周側に突出した突出部を両外側つば部の内側に設けている。
【選択図】 図2
Description
フォークリフトでは、異物をホースプーリーと油圧ホースの間に噛みこむことが問題となる場合がある。例として、フォークリフトを木材加工現場で使用した場合で説明すると、木材をフォークリフトで搬送している際に木材の中から落ちた木屑や小さい枝などの異物が、ホースプーリー上に入り込み、そのまま存在し続けてしまうことがある。ホースプーリー上に落ちた異物は通常であればフォークリフトの走行による振動やアタッチメントなどの作業による振動により落ち排出されるが、図5に示すフォークリフトの配管装置のように、木の枝など一定の長さを持った棒状の異物W(以下、長物異物Wという)が落ちてきて、ホースプーリー30のつば部31に掛け渡されるように乗ってしまう場合がある。このような場合では、長物異物Wはホースプーリー30上で比較的安定した状態となってしまい、フォークリフトの走行などによる振動だけでは落ちず、ホースプーリー30上から排出されないことがある。特にホースプーリーがマストの下方に存在している場合には、ホースプーリー30の回転によって長物異物Wがホースプーリー30と油圧ホースの間に入り込んでしまうことがある。長物異物Wが入り込んでしまうと、ホースを傷つけてしまったり、最悪の場合にはホースが外れてしまったりする虞がある。
また、特許文献1記載の装置も、ホースプーリー上に入り込んだ異物を排出するための構成ではない。
本件発明は上記課題に省みてなされたもので、本発明の目的は、ホースプーリー上にて滞留しやすい形状の異物がホースプーリー上に入り込んでも、入り込んだ異物を直ちに排出することができるフォークリフトの配管装置を提供することにある。
以下本件発明の第1の実施形態について図1〜図3を用いて説明する。
この実施形態のフォークリフトは固定マストに対して相対的に上昇、下降する左右一対の可動マスト2(図1では一方の可動マスト2のみを図示している)を備えており、両可動マスト2の下部はロアビーム3により連結されている。ロアビーム3上には、配管装置1が配置されている。
この実施形態の配管装置1は、ロアビーム3上に設けたプレート4と、プレート4に固定され、プーリー支持軸7を備えた支持ブラケット6と、油圧ホース10を掛装する2つのホースプーリー8、9とから主に構成されている。
ロアビーム3上にはプレート4が垂設されており、プレート4の上部寄りには板状の支持ブラケット6がボルト5を介して固定されている。
プレート4の上部寄りにはボルト5を挿通する一対の通孔が形成され、支持ブラケット6の下部寄りにはボルト5を挿通する一対の通孔が形成されている。
油圧ホース10が掛装されるホースプーリー8、9は油圧ホース10を上下方向に180度方向転換する。このホースプーリー8、9で油圧ホースが案内されることにより、可動マスト2を上昇させた場合においても、油圧ホース10に無理な力がかかることがないようになっている。
また、支持ブラケット6には一対のロッド11が溶接により固定されている。ロッド11の形状はL字型となっており、ロッド11の水平部分はホースプーリー8、9に近接するように配置されている。このロッド11は油圧ホース10がホースプーリー8、9から抜けてしまうことを防止するために設けられている。
図2における左側のホースプーリー8について説明すると、ホースプーリー8は軸孔を有するボス部12とその外周部に形成されたリム部13と、ボス部12とリム部13の間の環状連結部14からなり、環状連結部14には補強のためのリブ15が複数設けられている。
リム部13には油圧ホース10を掛設するためのU字状の案内部16と、案内部16の側壁を形成するつば部17a、17bを案内部16の両側に有している。
つば部17aは、2つ並んでいるホースプーリー8、9の軸方向において最も外側に位置している(「外側つば部17a」と表記する。)。つば部17bはホースプーリー8、9の内側に位置している(「内側つば部17b」と表記する。)。内側つば部17bの外周径(図2に示すd2)は外側つば部17aの外周径(図2に示すd1)よりも大きく設定されており、外側つば部17aよりも内側つば部17bの方が相対的に高くなっている。
これにより、図2に示すようにホースプーリー8の外側つば部17aの頂点と内側つば部17bの頂点を繋いだ線(点線B)とホースプーリー9の内側つば部18bの頂点と外側つば部18aの頂点を繋いだ線(点線C)により山形の形状を成している。
なお、この実施形態においては、内側つば部17bと内側つば部18bが本件発明の突出部を構成し、外側つば部17a、18aの外周よりも外周側に突出した突出部を両外側つば部17a、18aの内側に設けている。
配管装置1のホースプーリー8、9はリフトシリンダ(図示せず)の作動により可動マスト2が上昇すると油圧ホース10を案内しながら回転する。また、可動マスト2が下降する場合には、ホースプーリー8、9は上昇の際とは逆の方向に回転しながら油圧ホース10を案内する。
そして、木材をフォークリフトで搬送している時などに、ホースプーリー8、9上に長物異物Wが落ちてきた場合には、ホースプーリー8、9が外側つば部17a、18aよりも内側つば部17b、18bが高く山形の形状となっているため、長物異物Wはホースプーリー8、9の両側に落ちやすい。図3に示すようにホースプーリー8、9上に長物異物Wが傾いた状態で乗った場合、このように傾いた状態でホースプーリー8、9上に乗った長物異物Wは、ホースプーリー8、9上で安定はせず、フォークリフトの走行による振動やアタッチメントなどの作業による振動など、わずかな振動でも滑り落ちたり、転がり落ちたりして、ホースプーリー8、9の外側へ排出される。
したがって、従来のように長物異物Wがホースプーリー上に入り込み、そのまま存在し続けることがない。
(1)ホースプーリー8、9の内側つば部17b、18bの外周径を外側つば部17a、18aの外周径より大きく設定することにより、ホースプーリー8の外側つば部17a、内側つば部17bとホースプーリー9の外側つば部18a、内側つば部18bを図2に示す点線B、Cにより繋いだ形状が山形となり、ホースプーリー8、9に侵入してきた長物異物Wは傾いた不安定な状態でしかホースプーリー8、9に乗らなくなるので、フォークリフトの振動によりホースプーリーの両外側へ確実に落ち排出される。したがって、簡単な構成で確実に長物異物Wを排出することができる。
(2)2つのホースプーリー8、9は同一形状であるので、ホースプーリーの製造が簡単である。
(3)既存の配管装置に対して、ホースプーリーの形状を変更すればよいだけであるので、既存のフォークリフトに簡単に本件発明の配管装置を適用することが出来る。
図4を参照して、この発明の第2の実施形態にかかるフォークリフトの配管装置の説明をする。第2の実施形態に係る配管装置が備えるプレート4、ボルト5、支持ブラケット6、プーリー支持軸7、油圧ホース10及びロッド11については、第1の実施形態の配管装置と同一構成である。これらの同一構成については、第1の実施形態の説明を援用し、符号を共通して用いる。
この実施形態においては、図4に示されるように2つのホースプーリー20、21のつば部22a、22b、23a、23bの高さはすべて等しい既存のホースプーリー20、21を使用しているが、2つのホースプーリー20、21の間に、スペーサ24を設けている。このスペーサ24は、中心に軸孔を有した円盤形状をしており、スペーサ24の外周径(図4に示すd4)はホースプーリー20、21の外側つば部22a、23aの外周径(図4に示すd3)よりも大きく設定されている。
これによって、第1の実施形態と同様にホースプーリー上に侵入してきた長物異物Wを簡単に排出することが出来る。
この実施形態によれば、次のような効果を有する。
(5)既存の配管装置に対して、ホースプーリー20、21の間にスペーサ24を入れるだけであるので、簡単に本件発明の配管装置を適用することが出来る。
(6)スペーサ24の形状は円盤に軸孔を設けた簡単な構成であるので、製作が容易である。
第1、第2の実施形態では、プーリー支持軸7に2つのホースプーリー8、9がある例で説明したが、プーリー支持軸7に3つなどそのほか複数のホースプーリーについても適応可能である。この場合においても両側の外側つば部と突出部を繋いだ線が山形の形状となるようにホースプーリーのつば部の高さを設定するようにすればよい。
また、第1、第2の実施形態ではホースプーリーの下側に油圧ホース10が掛装されるホースプーリー8、9の例を示したが、ホースプーリー8、9の上側に油圧ホース10掛装するタイプのホースプーリーに適応しても良い。この場合において、ホースプーリー8、9の上側の案内部16に油圧ホース10がくるため、内側つば部17b、18b若しくはスペーサ24は案内部16にかけられた油圧ホース10よりも高くなるようにすれば良い。
この発明については、アタッチメントに作動油を供給するための油圧ホース10であったが、リフトシリンダなどに作動油を供給するためのホースであってもよい。
また、第1の実施形態においては、ホースプーリー8、9の内側つば部17b、18bの両方の外周径を外側つば部17a、17bの外周径より大きく設定する構成となっているが、いずれか一方の内側つば部の外周径のみを外側つば部17a、17bの外周径より大きく設定してもよい。
7 プーリー支持軸
8、9、20、21 ホースプーリー
10 油圧ホース
16 案内部
17a、18a 外側つば部
17b、18b 内側つば部
24 スペーサ
d1、d2 外周径
Claims (3)
- 油圧ホースを掛装する複数のホースプーリーがプーリー支持軸に並列に備えられ、それぞれのホースプーリーは、油圧ホースを案内する案内部と、案内部の側壁を形成するつば部とを有し、複数のホースプーリーのうち前記プーリー支持軸の軸方向において最も外側に位置する前記ホースプーリーには、前記軸方向において最も外側に位置する前記つば部が外側つば部を構成するフォークリフトの配管装置であって、
前記外側つば部の外周よりも外周側に突出した突出部を両外側つば部の内側に設けたことを特徴とするフォークリフトの配管装置。 - 2つのホースプーリーが備えられ、前記ホースプーリーが備える前記つば部のうち、一方は前記外側つば部であり、他方は内側に位置する内側つば部であり、
前記突出部は前記内側つば部であり、前記内側つば部の外周径は前記外側つば部の外周径より大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載のフォークリフトの配管装置。 - 2つのホースプーリーが備えられ、前記突出部は、前記2つのホースプーリーの間に設けた円盤状のスペーサであり、前記スペーサの外周径は前記外側つば部の外周径より大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載のフォークリフトの配管装置。
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