JP6494575B2 - エレベーターの綱車、及び綱車の綱溝の取替方法 - Google Patents

エレベーターの綱車、及び綱車の綱溝の取替方法 Download PDF

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Description

本発明は、エレベーターにおいてロープが巻回される綱車に関する。また、本発明は、エレベーターの綱車における綱溝の取替方法に関する。
エレベーターは、カゴを吊持するロープが巻回される綱車を有する。綱車には、当該綱車に巻回されるロープの数に一致する数の綱溝が設けられる。例えば、特許文献1に記載のエレベーターでは、綱車は、筒体の外周面に複数の綱溝を設けることによって構成される。綱車の綱溝は、エレベーターの運転時にカゴと釣合錘の荷重に基づくロープの張力を受けて真円形状から偏摩耗することがある。この偏摩耗が進行すると、エレベーターの走行時に振動等が発生し易くなり、綱車が取り替えられる。
特開2002−338157号公報
特許文献1に記載されたエレベーターでは、綱車は一体に構成されるので、綱車の交換時に綱車自体を含む綱車組立構造一式を取り替える必要があり、交換部品の部品コストが高くなる。また、綱車の交換時に綱車組立構造一式を取り替える必要があるので、重量物の運搬を行わなければならず、安全性や作業性が悪くなる。更には、綱車の交換時に綱車に巻回されているロープを一旦綱車から浮かせる必要があるが、この作業に時間及び労力が必要になる。よって、この点からも、作業性が悪化し、取替作業に関するコストも高くなる。
本発明の目的は、部品コストや取替作業に関するコストを低減でき、作業性や安全性も向上できるエレベーターの綱車に関する。また、本発明の目的は、作業性を向上でき、取替作業に関するコストも低減できる綱車の綱溝の取替方法に関する。
本発明のエレベーターの綱車は、エレベーターにおいてロープが巻回される綱車であって、略円筒外周面からなる取付面を有する基部と、前記取付面の周方向の略全周に亘って取り付けられると共に、外周側に前記周方向に延在する1以上の綱溝を有する溝付部材と、を備え、前記溝付部材は、前記取付面の略全周を覆うように配設される1以上のセグメントを含んで、前記セグメントは、前記周方向に連なる複数のピースと、隣り合う前記ピースを接続する締結部材とを有し、隣り合う前記ピースが、前記締結部材の中心軸を中心として互いに回動自在になっている。
本発明によれば、ロープとの接触によって摩耗する虞がある綱溝を有する溝付部材を基部の取付面に取り付ける構成であるので、綱溝が摩耗等して綱溝を取り替える必要が生じても溝付部材のみを取り替えればよく、綱車全体を取り替える必要がない。したがって、交換部品の部品コストを抑制できるのに加え、綱車の交換時に運搬する運搬物の重量も小さくでき、安全性や作業性も向上する
また、本発明において、前記ピースは一体に成形され、前記ピースの幅は前記溝付部材の幅に一致してもよい。
上記構成によれば、溝付部材の幅に一致する幅を有するピースが一体に成形されるので、各ピースの剛性が高くなり、その結果として溝付部材の剛性も高くなる。また、溝付部材も容易に組み立てできる。
また、本発明において、前記溝付部材は、複数の前記セグメントを含み、前記周方向に隣接する2つの前記セグメントにおいて、一方の前記セグメントの一端部と、他方の前記セグメントの他端部とは、互いに当接するか、又は僅かな間隔をおいて前記周方向に対向してもよい。
上記構成によれば、溝付部材が複数のセグメントで構成され、各セグメントが他のセグメントに依存せずに独立して交換可能になる。したがって、使用されている状態の綱車においてロープが掛かっていない箇所に存在するセグメントは、綱車からロープを浮かせる必要がなく取り替え可能になる。また、当該ロープがかかっていない箇所のセグメントを交換した後、交換前のセグメントがロープに掛かっていない位置まで綱車を回転させることにより、別の交換前のセグメントが綱車からロープを浮かせる必要がなく取り替え可能になる。よって、全てのセグメントが綱車からロープを浮かせる必要がなく取り替え可能になるので、溝付部材を綱車からロープを浮かせる必要がなく取り替えできる。その結果、作業性を更に向上でき、取替作業に関するコストも低減できる。
また、本発明において、前記セグメントは、そのセグメントの前記周方向の各側における幅方向の少なくとも一方側に平板状の取付部を有してもよい。
上記構成によれば、セグメントの延在方向の各側における幅方向の少なくとも一方側に平板状の取付部が設けられる。よって、セグメントを、当該取付部を用いて基部側面に容易かつ確実に取り付けできる。
また、本発明において、前記ピースに設けられる前記綱溝の一部における前記周方向の両端は、前記ロープに対して間隔をおいて位置してもよい。
上記構成によれば、ロープが、ピースに設けられる綱溝部分における周方向の尖った両端に接触することがなく、当該両端との接触によって損傷することがない。
また、本発明における綱車の綱溝の取替方法は、前記溝付部材が、複数の前記セグメントを含む場合での綱車における綱溝の取替方法であって、前記綱車において前記ロープが巻回されていない箇所に位置する前記セグメントを取り外すセグメント取外ステップと、前記セグメント取外ステップの後、前記ロープが巻回されていない箇所に取替用のセグメントを取り付けるセグメント取付ステップと、前記セグメント取付ステップの後に、前記取替用のセグメントの少なくとも一部に前記ロープが巻回される一方、前記取替用のセグメントとは別の前記セグメントに前記ロープが掛からない位置まで、前記綱車の前記基部を回動させる基部回動ステップと、を含む。
本発明によれば、ロープが巻回されていない箇所に位置するセグメントの取り替えを行った後、取替前の別のセグメントが、ロープが巻回されていない箇所に位置するまで綱車を回転させる。したがって、当該別のセグメントの取り替えもロープを綱車から浮かせる必要がなく行うことができ、全てのセグメントを、ロープを綱車から浮かせる必要がなく取り替えできる。よって、作業性を向上でき、取替作業に関するコストも低減できる。
本発明に係るエレベーターの綱車によれば、部品コストや取替作業に関するコストを低減でき、作業性や安全性も向上できる。また、本発明における綱車の綱溝の取替方法によれば、作業性を向上でき、取替作業に関するコストも低減できる。
本発明の一実施形態の綱車を含むエレベーターの概略構成図である。 上記エレベーターの第1綱車の正面図である。 上記第1綱車の溝付部材のセグメントを側方から見たときの側面図である。 図3に示すセグメントの平面図である。 第1綱車において溝付部材を取り替えている最中の状態を示す図である。 隣り合う変形例のピースの綱溝と、ワイヤーロープとの位置関係を誇張して描いた模式図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。
図1は、本発明の一実施形態の綱車を含むエレベーター1の概略構成図である。なお、本発明の綱車は、図1に示すエレベーター1に限らず如何なるエレベーターにも適用できる。例えば、図1では、巻上機13がピット21に設置された機械室レスエレベーターを例に説明を行うが、エレベーターは、昇降路の上部に機械室を設けたエレベーターであってもよい。
図1に示すように、エレベーター1は、カゴ10、ワイヤーロープ11、釣合錘12、巻上機13、第1綱車14、第2綱車15、第3綱車16、第4綱車17、第5綱車18、及び制御部22を備える。また、巻上機13は、モータ13a、及びモータ13aからの動力によって回動する綱車13bを含む。カゴ10は、建物内を鉛直方向Zに延在する昇降路20内に配置され、巻上機13及び制御部22は、昇降路20の下部に位置するピット21に設けられる。第1綱車14及び第2綱車15が、カゴ10の底に設置されるのに対し、第3綱車16及び第4綱車17は、昇降路20の奥行方向Xに間隔をおいた状態で昇降路20の天井に設置される。また、第5綱車18は、昇降路20内に配置された釣合錘12に取り付けられる。
ワイヤーロープ11の一端部は、昇降路20の天井に固定される。ワイヤーロープ11は、昇降路20の天井から第1綱車14、第2綱車15、第3綱車16、巻上機13の綱車13b、第4綱車17、第5綱車18の順に巻回され、ワイヤーロープ11の他端部は、昇降路20の天井に固定される。釣合錘12の重さは、釣合錘12にワイヤーロープ11を介してつながるカゴ10との間でバランスを取るように設定されている。制御部22は、各階の乗場に設けられてカゴ10を呼ぶカゴ呼釦(図示せず)やカゴ10内に設けられて行先階を指定する行先階釦(図示せず)から信号を受ける。制御部22がそれらの信号に基づいて巻上機13のモータ13aの回転方向及び速度を制御することによって、ワイヤーロープ11が巻上機13の綱車13bから回転動力を受けて移動し、カゴ10が昇降する。
図2は、第1綱車14の正面図である。図2に示すように、第1綱車14は、基部30と、溝付部材50とを備える。基部30は、略円筒外周面からなる取付面31を有する。基部30には、径方向の中央部に厚さ方向に延在する円筒貫通孔32が設けられる。この円筒貫通孔32は、例えば第1綱車14を回転自在に支持する軸部材に軸受を介して取り付けられる。
溝付部材50は、取付面31の周方向の略全周に亘って取り付けられる。詳しくは、溝付部材50は複数のセグメント51を含み、複数のセグメント51は、互いに相俟って略環状となり、取付面31の周方向の略全周に亘って取り付けられる。周方向に隣接する2つのセグメント51において、一方のセグメント51の一端部と、他方のセグメント51の他端部とは、互いに当接するか又は僅かな間隔をおいて周方向に対向する。セグメント51の延在方向は、変動させることができる。係るセグメント51の変動構造、及び基部30へのセグメント51の取付構造については、次に図3及び図4を用いて説明する。
図3は、1直線上を延在するセグメント51の側面図であり、図4は、そのセグメント51の平面図である。
図3に示すように、セグメント51は、取付面31(図2参照)に取り付けられた状態で周方向に連なる複数のピース60と、隣り合うピース60を接続する締結部材の一例としてのピン61を有する。ピース60は、略等脚台形状の側面を有する。図4に示すように、複数のピース60には、幅方向βの長さが長い幅広ピース60aと、幅広ピース60aよりも幅方向βの長さが短い幅狭ピース60bが含まれる。幅広ピース60aと、幅狭ピース60bは、セグメント51の延在方向αで交互に配設される。
幅広ピース60aの延在方向αの一部と、それに隣り合う幅狭ピース60bの延在方向αの一部は、幅方向βから見たとき重なる。幅広ピース60aは平面視で略H字状の形状を有する。詳しくは、幅広ピース60aは、台形平板状の一方側側壁部41、台形平板状の他方側側壁部42及び棒状の連結部43を有し、連結部43は、幅方向βに延在して、一方側側壁部41の延在方向中央部と、他方側側壁部42の延在方向中央部とを連結する。幅狭ピース60bも同様に、平面視で略H字状の形状を有する。詳しくは、幅狭ピース60bは、台形平板状の一方側側壁部45、台形平板状の他方側側壁部46及び棒状の連結部47を有し、連結部47は、幅方向βに延在して、一方側側壁部45の延在方向中央部と、他方側側壁部46の延在方向中央部とを連結する。
幅広ピース60aの側壁部41,42における幅方向βの内側面と、幅狭ピース60bの側壁部45,46における幅方向βの外側面とは、互いに当接する部分を有する。また、幅狭ピース60bの連結部47における延在方向αの一端は、幅広ピース60aの連結部43における延在方向αの他端に隙間90を介して延在方向αに対向する。なお、隙間90は、図4に描かれた寸法よりも小さくてもよく、又は幅狭ピースの連結部における延在方向の一端が、幅広ピースの連結部における延在方向の他端に接触する構成でもよい。また、連結部43,47は、半径方向に湾曲しない形状になっている。しかし、幅広ピース及び幅狭ピースの連結部の形状を上方(半径方向外側)に凸の湾曲形状にすることによって、幅広ピース及び幅狭ピースの連結部同士の間隙を小さくできる。また、キャタピラとして、各種形状のものが知られており、それらの構成を溝付部材の構成として採用することも可能である。
幅方向βから見たとき、幅広ピース60aの側壁部41,42における延在方向の一端部が、幅狭ピース60bの側壁部45,46における延在方向の他端部に重なる。また、幅広ピース60aの連結部43と幅狭ピース60bの連結部47とは、延在方向αに交互に配設されて延在方向αに連なる。延在方向αに隣り合う幅広及び幅狭ピース60a,60bの側壁部41,42,45,46の重なり部分には、幅広及び幅狭ピース60a,60bの側壁部41,42,45,46を貫いて幅方向βに延在する貫通孔74が設けられる。ピン61は、一端部がかしめられて拡げられている。ピン61の他端部が幅広ピース60aの側壁部外側から貫通孔74に挿入され、ピン61の他端部を幅狭ピース60bの側壁部内側から突出させる。その後、ピン61の他端部をかしめることにより、隣り合う幅広ピース60aと幅狭ピース60bを連結する。ピン61の軸部の外径は、貫通孔74の内径よりも僅かに小さい。また、ピン61の一方側かしめ部から他方側かしめ部までの長さは、幅広ピース60aの側壁部41,42における幅方向βの厚さと幅狭ピース60bの側壁部45,46における幅方向βの厚さとを足した厚さよい僅かに長い。
その結果、隣り合うピース60は、ピン61の中心軸を中心として互いに回動自在となる。係るピース60の連結構造によって、セグメント51を基部30の取付面31に沿うように略円弧状に延在させることができる。なお、隣り合うピースは、自転車のチェーンにおいて隣り合うピースをピンによって回動自在に連結する構造と同一の構造によって連結されてもよく、係る構造でピンの中心軸を中心として互いに回動自在となっていてもよい。
更には、セグメント51で両端に位置するピース60には、2つの平板状の取付部65が設けられる。一方の取付部65は、当該端のピース60の幅方向βの一方側に設けられ、他方の取付部65は、当該端のピース60の幅方向βの他方側に設けられる。各取付部65は、ねじ孔67を有する。また、各端のピース60において幅方向一方側の取付部65と幅方向他方側の取付部65との隙間は、基部30の幅に略一致する。
図2に示すように、セグメント51を基部30の取付面31に沿うように略円弧状に延在させた際、各取付部65のねじ孔67は、綱車14の幅方向から見たとき基部30に重なる。係る状態でねじ80を各取付部65のねじ孔67を介して基部30側壁部に締め込むことによってセグメント51を取付面31に沿うように基部30に取り付ける。なお、この実施例では、全ての端のピース60に2つの平板状の取付部65が設けられている。しかし、1以上の端のピースに1つのみの取付部を幅方向の一方側だけに設ける構成でもよい。
図4を参照して、各ピース60は一体に成形された鋳物からなり、ピース60の幅は溝付部材50の幅に一致する。綱車14には、周方向に延在する複数の綱溝55が設けられる。セグメント51の外周側には、当該複数の綱溝55における周方向の一部分55aが設けられる。
詳しくは、ピース60は、外周面に綱溝55の一部を有する。また、図4に示すように、隣り合う2つのピース60a,60bがピン61の中心軸を中心として回動自在に連結されたとき、一方の幅広ピース60aにある各綱溝部分70の幅方向位置が、他方の幅狭ピース60bにある各綱溝部分71の幅方向位置に略一致する。セグメント51に設けられる綱溝55の一部分55aは、当該セグメント51を構成する複数のピース60にある綱溝部分70,71が互いに相俟って構成される。
なお、この実施例では、溝付部材50が複数の綱溝55を有しているが、溝付部材は、1つのみの綱溝を有してもよく、1以上の如何なる数の綱溝を有してもよい。また、この実施例では、図4に示す幅広ピース60aが両端に位置するセグメント51と、図示しない幅狭ピース60bが両端に位置するセグメントとが、取付面31に交互に配設されて溝付部材50が構成される。しかし、セグメントは、一端に幅広ピースが配設され、他端に幅狭ピースが配設される構成でもよい。この場合、隣り合う2つのピースにおいて一方のピースにおける幅広ピース側の端が他方のピースにおける幅狭ピース側の端に近接して配置されると好ましい。
次に、本発明の綱車における綱溝の取り替え方法について第1綱車14を例に説明する。図5は、第1綱車14において溝付部材50を取り替えている最中の状態を示す図である。
図5に示すように、ワイヤーロープ11が掛かっていない取替前のセグメント51において各取付部65からねじ80を取り外して、当該セグメント51を取付面31から取り外す。図5には、1つのセグメント51が外された状態が示される。その後、新しい取替用のセグメント51を、取付面31において上記取替前のセグメント51を外した箇所にねじ80を用いて取り付ける。係る取付は、基部30のねじ孔91にねじ80を締め込むことによって実行される。その後、取替前の他のセグメント51が、ワイヤーロープ11が掛からない箇所まで綱車14を回転させる。そして、その後、当該他のセグメント51を取り外し、その他のセグメント51の代わりに新しいセグメントを取り付ける。この作業を、全ての取替前のセグメント51が取り替えられるまで繰り返す。セグメント51の取替が進むにあたって、初めに取り替えた取替用のセグメント51の少なくとも一部がワイヤーロープ11に掛かる位置まで移動する。本実施形態によれば、溝付部材50は、複数のセグメント51が相俟って構成される。よって、綱車14からワイヤーロープ11を浮かす必要がなく、溝付部材50を取り替えできる。なお、上記実施形態では、第1綱車14が、本発明に係る綱車である場合について説明したが、第1綱車14、第2綱車15、第3綱車16、巻上機13の綱車13b、第4綱車17、第5綱車18のうちの1以上の綱車を、本発明の綱車とできるのは言うまでもない。
上記実施形態によれば、ワイヤーロープ11との接触によって摩耗する虞がある綱溝55を有する溝付部材50を基部30の取付面31に取り付ける構成であるので、綱溝55が摩耗等して綱溝55を取り替える必要が生じても溝付部材50のみを取り替えればよく、綱車14全体を取り替える必要がない。したがって、交換部品の部品コストを抑制できるのに加えて、綱車14の交換時に運搬する運搬物の重量も小さくでき、安全性や作業性も向上する。
また、溝付部材50の幅に一致する幅を有するピース60が一体に成形されるので、各ピース60の剛性が高くなり、結果として溝付部材50の剛性も高くなる。また、溝付部材50も容易に組み立てできる。
また、溝付部材50が複数のセグメント51で構成され、各セグメント51が他のセグメント51に依存せずに独立して交換可能になる。したがって、全てのセグメント51が綱車からワイヤーロープ11を浮かせる必要がなく取り替え可能になるので、溝付部材50を綱車からワイヤーロープ11を浮かせる必要がなく取り替えできる。その結果、作業性を更に向上でき、取替作業に関するコストも低減できる。
また、セグメント51の延在方向αの各側における幅方向βの少なくとも一方側に平板状の取付部65が設けられる。よって、セグメント51を、当該取付部65を用いて基部30側面に容易かつ確実に取り付けできる。
更には、各セグメント51が複数のピース60を延在方向αに連結した構成を有し、延在方向αに隣り合うピース60がピン61の中心軸を中心として互いに回動自在となっている。したがって、取付面31の外径が如何なる値であっても、各セグメント51を取付面31に沿うように容易に変形させることができる。よって、溝付部材50が、外径が異なる複数の取付面31に取付可能になって、汎用性を大きく向上できる。変形不可能な複数のパーツが互いに相俟って溝付部材を構成する場合でも、綱車からワイヤーロープを浮かさずに溝付部材を交換することができる。しかし、この場合、各パーツが変形不可能であるので、溝付部材は特定の外径を有する1つの取付面にしか取り付けできず、汎用性が低くなるのである。
尚、本発明は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
例えば、各ピース60が一体に成形され、ピース60の幅が溝付部材50の幅に一致する場合について説明した。しかし、溝付部材は、溝付部材の幅よりも狭い幅を有するピースを含んでもよく、溝付部材の周方向の少なくとも一部の位相において溝付部材の幅方向から見たとき2以上のピースが重なる構成でもよい。例えば、溝付部材の周方向の少なくとも一部の位相において周方向に延在する複数の綱溝に関し、異なる綱溝を別のピースで構成してもよく、上記複数の綱溝の数と同一の数のピースを溝付部材の幅方向に重なるように配置してもよい。このようにすると、摩耗した綱溝のピースだけを交換すればよいので、部品コストを大きく低減できる。なお、この場合、溝付部材の幅方向に重なる2以上のピース(溝付部材の幅方向に重なる全てのピース)は、締結部材で互いに固定されて一体にされると好ましい。また、溝付部材の幅方向に重なる2以上のピース(溝付部材の幅方向に重なる全てのピース)には、周方向に延在する綱溝の数が異なる2以上のピースが含まれてもよい。
また、溝付部材50に複数のセグメント51が含まれる場合について説明した。しかし、溝付部材に、1つのみのセグメントが含まれてもよく、1つのみのセグメントで基部の取付面の略全周を覆ってもよい。巻上機の綱車を取り替える場合、ワイヤーロープも同時に取り替えることがある。この場合、ワイヤーロープは、巻上機の綱車から取り外されるので、ワイヤーロープが綱車に掛かっている状態で溝付部材の交換を行う必要はなく、溝付部材が複数のセグメントを含まなくても溝付部材を容易に交換できる。よって、この場合、溝付部材が1つのみのセグメントを含むようにして、基部の取付面に溝付部材を容易に取り付けできるようにしてもよく、1つのみのセグメントを含む溝付部材は、巻上機の綱車に好適に適用されることができる。
また、図3では、セグメント51が直線上に延在している状態で綱溝55の底面が直線で描かれ、ピース60に設けられる綱溝部分70,71の底面が平面で構成されている。しかし、ピースに設けられる綱溝部分の底面は、径方向の外方側に凸の曲面で構成されてもよく、この場合においては更に、ピースの綱溝部分の底面は、延在方向の中央から端に行くにしたがって曲率が大きくなっていてもよい。更に述べると、図6に誇張して描かれた隣り合うピース160の綱溝部分170の構成のように、ピース160に設けられた綱溝部分170の端180が取付面の方を向くように構成してもよく、ワイヤーロープ111が各ピース160に設けられた綱溝部分170の端180に対して浮いた状態になるようにしてもよい。この場合、ワイヤーロープ111が、ピース160に設けられた綱溝部分170の尖った端180に接触することがない。よって、ワイヤーロープ111が、当該尖った端180との接触で損傷することがない。
1 エレベーター、 11, 111 ワイヤーロープ、 13b, 14, 15, 16, 17, 18 綱車、 30 基部、 31 取付面、 50 溝付部材、 51 セグメント、 55 綱溝、 60, 160 ピース、 61 ピン、 65 取付部、 180 ピースの綱溝部分の端。

Claims (6)

  1. エレベーターにおいてロープが巻回される綱車であって、
    略円筒外周面からなる取付面を有する基部と、
    前記取付面の周方向の略全周に亘って取り付けられると共に、外周側に前記周方向に延在する1以上の綱溝を有する溝付部材と、を備え、
    前記溝付部材は、前記取付面の略全周を覆うように配設される1以上のセグメントを含んで、前記セグメントは、前記周方向に連なる複数のピースと、隣り合う前記ピースを接続する締結部材とを有し、
    隣り合う前記ピースが、前記締結部材の中心軸を中心として互いに回動自在になっている、エレベーターの綱車。
  2. 請求項1に記載のエレベーターの綱車において、
    前記ピースは一体に成形され、前記ピースの幅は前記溝付部材の幅に一致する、エレベーターの綱車。
  3. 請求項1または2に記載のエレベーターの綱車において、
    前記溝付部材は、複数の前記セグメントを含み、
    前記周方向に隣接する2つの前記セグメントにおいて、一方の前記セグメントの一端部と、他方の前記セグメントの他端部とは、互いに当接するか、又は僅かな間隔をおいて前記周方向に対向する、エレベーターの綱車。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載のエレベーターの綱車において、
    前記セグメントは、そのセグメントの前記周方向の各側における幅方向の少なくとも一方側に平板状の取付部を有する、エレベーターの綱車。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載のエレベーターの綱車において、
    前記ピースに設けられる前記綱溝の一部における前記周方向の両端は、前記ロープに対して間隔をおいて位置する、エレベーターの綱車。
  6. 請求項3に記載のエレベーターの綱車における前記綱溝の取替方法であって、
    前記綱車においてロープが巻回されていない箇所に位置する前記セグメントを取り外すセグメント取外ステップと、
    前記セグメント取外ステップの後、前記ロープが巻回されていない箇所に取替用のセグメントを取り付けるセグメント取付ステップと、
    前記セグメント取付ステップの後に、前記取替用のセグメントの少なくとも一部に前記ロープが巻回される一方、前記取替用のセグメントとは別の前記セグメントに前記ロープーリが掛からない位置まで、前記綱車の前記基部を回動させる基部回動ステップと、
    を含む、綱車の綱溝の取替方法。
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