JP2021060262A - ホースの収納方法及びコーナーリフレクタとその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
コーナーリフレクタは、互いに直交する3つの電波反射膜1からなる。この図において、原点Oから互いに直交して延びる3軸をX,Y,Z軸とする。3つの電波反射膜1は、X−Z平面、X−Y平面、及びY−Z平面にそれぞれ平面状に設けられている。電波反射膜1の形状は、この図では三角形であるが、その他の形状、例えば、四分円(円を互いに垂直な直径によって四等分した形状)であってもよい。
従って、例えば、空中で展開したコーナーリフレクタに、追尾用レーダ装置やミサイルのレーダシーカから電波が入射すると、コーナーリフレクタは、電波を入射方向に反射させることができる。これにより、コーナーリフレクタをレーダのおとりにすることができる。このようなコーナーリフレクタは、例えば特許文献1に開示されている。
図2は、従来の収納ケース56に収納されたホース54の説明図である。図2(A)は、収納ケース56の断面図であり、図2(B)は図2(A)のA−A断面図である。図2(C)は、振動を受けた後の収納ケース56の断面図である。
そのため、ホース54が絡まり、又はねじれたままの状態で内部にガスが流れると、ホース54の内圧が高まり、ホース54が破損するおそれがあった。
(A)前記ホースを収納する収納ケースと、前記収納ケース内に設ける仕切部材と、前記ホースの端部から該ホースの前記内部に前記ガスを注入するガス供給装置と、を準備し、
(B)前記ホースと前記ガス供給装置の間に前記収納ケースを設置し、
(C)前記収納ケースの中又は外で、複数のループ部を並列に形成しながら前記ホースを巻き、前記ループ部と前記ループ部の間の隙間であるループ部間に前記仕切部材を挟み込むことで、前記ホースを前記収納ケースに収納する、ホースの収納方法が提供される。
一端が前記バルーンに連結し前記ガスを内部に通す可撓性のあるホースと、
前記ホースの他端に連結し前記内部に前記ガスを注入するガス供給装置と、
前記ホースと前記ガス供給装置の間に設置され該ホースを収納する収納ケースと、
前記収納ケース内に設けられる仕切部材と、を備え、
前記ホースは、複数のループ部を並列に形成しながら巻かれた状態で前記収納ケースに収納されており、
前記仕切部材は、前記ループ部と前記ループ部の間の隙間であるループ部間に挟み込まれている、コーナーリフレクタが提供される。
一端が前記バルーンに連結し前記ガスを内部に通す可撓性のあるホースと、
前記ホースの他端に連結し前記内部に前記ガスを注入するガス供給装置と、を備えたコーナーリフレクタの製造方法であって、
(A)前記ホースを収納する収納ケースと、前記収納ケース内に設ける仕切部材とを準備し、
(B)前記ホースと前記ガス供給装置の間に前記収納ケースを設置し、
(C)前記収納ケースの中又は外で、複数のループ部を並列に形成しながら前記ホースを巻き、前記ループ部と前記ループ部の間の隙間であるループ部間に前記仕切部材を挟み込むことで、前記ホースを前記収納ケースに収納する、コーナーリフレクタの製造方法が提供される。
図3は、コーナーリフレクタ10の作動シーケンス図である。
まず、コーナーリフレクタ10の作動シーケンスについて説明する。
この図において、コーナーリフレクタ10は、バルーン3、ホース4、ガス供給装置5、収納ケース6、仕切部材7(図5を参照)を備える。
この環状バルーン13は、他の形状のバルーン(例えば、球状バルーン)に比べて、格段に少ないガス量でコーナーリフレクタ10を展張することが可能である。そのため、コーナーリフレクタ10の展張に要する時間を短縮することができる。
なお、環状バルーン13は、好ましくはポリオレフィンやポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルムからなる。
電波反射膜16は、環状バルーン13の膨張によりその外縁部が外方に展張されて、中心Oを共有する互いに直交する8つの電波反射領域18を構成する。
電波反射膜16は、通気性を有する導電性繊維で形成されている。
導電性繊維は、例えば、ナイロンの繊維に金属膜(銅、銀など)をコーティングしたものであるのがよい。
この例において、電波反射膜16は、12枚の扇形(中心角が90度)の膜からなり、膨張時には平面が互いに直交用に組まれる構造になっている。この構造によって、3つの環状バルーン13の膨張時には互いに直交する3つの電波反射面16aからなる電波反射領域18が、合計8組設けられることになる。
ガス供給装置5は、例えば加圧ガスを内部に保有するガスボンベや、電気が流れることにより内部の火薬に火がつき、薬品を高温にして化学反応を起こさせることでガスを発生させるインフレータであってもよい。
図5(B)に示すように、収納ケース6は、底面6aと側面6bを有するバルーン側が開口した容器であり、内部にホース4と仕切部材7を収納する。図5(A)に示すようにホース4は、2本の長ホース14aと1本の短ホース14bであり、複数のループ部4cが並列するように巻かれて、収納ケース6の中に収納されている。ループ部4cとは、ホース4を環状に巻いた部位を意味する。
この図に示すように仕切部材7は、ホース4の隣接するループ部間4d毎に挟み込まれた状態で、収納ケース内に設けられていることが好ましい。ループ部間4dは、ホース4のループ部4cとループ部4cの間の隙間である。仕切部材7は、折り目がバルーン側(収納ケース6の開口側)に出るように折った山折り部7aと、折り目がガス供給装置側(収納ケース6の底面側)に突出するように折った谷折り部7bとを繰り返す蛇腹形状に形成されたシート状部材である。仕切部材7の形状として蛇腹形状が好ましい理由の一つは、一つの部材としてまとまった複数の仕切り面7cをもつ形状として、作るのが容易だからである。
なお、以下の説明において、隣り合った山折り部7aと谷折り部7bの間で延びる面を、仕切り面7cと呼ぶ。
まず、上述した環状バルーン13、ホース4、ガス供給装置5、収納ケース6、及び仕切部材7を準備する。仕切部材7は、紙、金属製、もしくはプラスチック製等のシート部材を、山折り部7aと谷折り部7bとを繰り返して蛇腹折りにして蛇腹形状に形成しておく。もしくは、仕切り面7cを構成するシート状部材の端部同士を粘着テープなどで張り合わせることによって、仕切部材7の蛇腹形状を形成してもよい。また、ホース4の端部とガス供給装置5を連結するのは、ホース4を収納ケース6に収納する前後のいずれでもよい。
次いで、収納ケース6の底面6aの穴にホース4の他端4bを通すことで、ホース4とガス供給装置5の間に収納ケース6を設置する。なお、底面6aの穴は、ガス供給装置5に繋がっている。その後、順巻きや逆相巻きで、複数のループ部4cを並列に形成しながらホース4を巻く。図6(A)の収納方法は、先に仕切部材7を収納ケース6に入れ、後からホース4を収納する方法である。この場合、まず、収納ケースの中に、仕切部材7を、収納ケース6の底面6aに谷折り部7bが接するように置く。その後、隣接する山折り部7aと山折り部7aの間にホース4を差し込みながら、ループ部4cを1つずつ作っていく。このとき、一つの山折り部7aと山折り部7aの間には、一巻きのループ部4cを差し込むことが好ましい。このように図6(A)の収納方法では、ループ部4cを、収納ケース6の中で作っていく。
ホース4と仕切部材7を収納ケース6に収納する方法は、収納ケース内に収まったホース4の隣接するループ部間に仕切部材7が挟み込まれていれば(図6(C))、図6(A)(B)のいずれの方法でもよい。
したがって、仕切部材7が蛇腹形状にされていることにより、コーナーリフレクタ10の製造の作業効率が上がり、作業する人数を減らすことができる。
図7(B)に示すように、本実施形態の仕切部材7は、蛇腹形状にされているので、谷折り部7bが移動することによって山折り部7aと山折り部7aの間の隙間の大きさが自在に変化する。一部のループ部4cが先に延びると、空いたスペースへ向けて谷折り部7bが図の横にずれ、他のループ部4cが入っている空間が広くなる。それにより、残りのループ部4cが入っている空間に余裕ができ、残りのホース4がスムーズに延びやすくなる。
そのため、仕切り面7cと仕切り面7cとの間を端から順にスムーズに開かせることができるため、ホース4を収納ケース6から円滑に放出することができる。また、仕切部材7が蛇腹形状であることで、ループ部4cのホース4の形状に合わせて柔軟に変形するため、決まった間隔に仕切り面が固定された仕切部材を使用するよりも収納容積の減少を最小限に抑えることができる。
例えば隣接する仕切り面7cの端部が谷折り部7bで連結しているので、ループ部4cのガス供給装置側が引っ掛かりそうな端部が、仕切り面7cのガス供給装置側に無い。したがって、仕切部材7にホース4を引っ掛ける事態が起こりにくい。
図8は、第2実施形態の収納ケース6の断面図である。これらの図は、第1実施形態における図5(C)に対応する。
図8(A)は、仕切部材7が山折り部7aのみを有する場合を示した図である。この図に示すように、仕切部材7は、シート状部材を一つ折りして山折り部7aとしたものであってもよい。
また山折り部7aを図の上(バルーン側)にして置くことで、仕切部材7が収納ケース内で自立する。それにより、第1実施形態の図6(A)のように、先に収納ケース6に仕切部材7を設置した後にホース4を収納ケース6に収納する方法でコーナーリフレクタ10を容易に製造することもできる。
本実施形態のコーナーリフレクタ10のその他の構成、製造方法、及び効果は、第1実施形態と同様である。
図9は、第3実施形態の収納ケース6の断面図である。この図は、第1実施形態における図5(C)に対応する。
本実施形態の仕切部材7は、仕切り面毎に1枚1枚切り離されたシート状部材である。このような構成であっても、仕切り面7cがあることでループ部4cが互いに交差することを防ぐことができ、展張時のホース4の絡まりやねじれを防止することができる。
本実施形態のコーナーリフレクタ10のその他の構成、製造方法、及び効果は、第1実施形態又は第2実施形態と同様である。
それにより、絡まりやねじれが無い状態でホース4を延ばすことができるため、ホース4に閉塞した部分が生じない。したがって、ガス供給装置5から供給するガスをスムーズにバルーン3へ送り届けることができ、ホース4の破損を防ぐことができる。
例えば、仕切部材7が収納ケース6の底面6aに固定されていてもよい。この場合、仕切部材7は、紙でもよいが、金属製やプラスチック製であることが、より好ましい。
2 電波、3 バルーン、
4 ホース、4a 一端、4b 他端、4c ループ部、4d ループ部間、
5 ガス供給装置、6 収納ケース、6a 底面、6b 側面、
7 仕切部材、7a 山折り部、7b 谷折り部、7c 仕切り面、
10 コーナーリフレクタ、13 環状バルーン、
14a 長ホース、14b 短ホース、16 電波反射膜、
17 連結具、18 電波反射領域、30 飛翔体、31 ランチャ、
54 ホース、54c ループ部、56 収納ケース
Claims (8)
- 内部にガスを通すための可撓性のあるホースの収納方法であって、
(A)前記ホースを収納する収納ケースと、前記収納ケース内に設ける仕切部材と、前記ホースの端部から該ホースの前記内部に前記ガスを注入するガス供給装置と、を準備し、
(B)前記ホースと前記ガス供給装置の間に前記収納ケースを設置し、
(C)前記収納ケースの中又は外で、複数のループ部を並列に形成しながら前記ホースを巻き、前記ループ部と前記ループ部の間の隙間であるループ部間に前記仕切部材を挟み込むことで、前記ホースを前記収納ケースに収納する、ホースの収納方法。 - 前記仕切部材は、シート状部材であり、
前記仕切部材を、山折り部と谷折り部とを繰り返す蛇腹形状に形成し、
前記山折り部を、前記ループ部間に挟み込む、請求項1に記載のホースの収納方法。 - 前記(C)において、
(C1)前記仕切部材を、底面に前記谷折り部が接するように前記収納ケース内に置き、
(C2)前記(C1)の後に、隣接する前記山折り部の間に前記ループ部を差し込みながら前記ホースを前記収納ケースに収納する、請求項2に記載のホースの収納方法。 - 前記(C)において、
(C3)前記収納ケースの外で、複数の前記ループ部を並列に形成しながら前記ホースを巻くことで前記ループ部の束を作り、
(C4)前記(C3)の後に、前記ループ部間に前記仕切部材を挟み込み、
(C5)前記(C4)の後に、前記ループ部間に前記仕切部材を挟み込んだ状態の前記ループ部の前記束と前記ループ部間に挟まれた前記仕切部材とをまとめて前記収納ケースに収納する、請求項1に記載のホースの収納方法。 - 内部にガスが供給されることにより膨張するバルーンと、
一端が前記バルーンに連結し前記ガスを内部に通す可撓性のあるホースと、
前記ホースの他端に連結し前記内部に前記ガスを注入するガス供給装置と、
前記ホースと前記ガス供給装置の間に設置され該ホースを収納する収納ケースと、
前記収納ケース内に設けられる仕切部材と、を備え、
前記ホースは、複数のループ部を並列に形成しながら巻かれた状態で前記収納ケースに収納されており、
前記仕切部材は、前記ループ部と前記ループ部の間の隙間であるループ部間に挟み込まれている、コーナーリフレクタ。 - 前記仕切部材は、山折り部と谷折り部とを繰り返す蛇腹形状に形成されたシート状部材であり、
前記山折り部は、前記ループ部間に挟み込まれる、請求項5に記載のコーナーリフレクタ。 - 前記仕切部材は、厚さが0.1mm〜2mmのシート状部材である、請求項5又は6に記載のコーナーリフレクタ。
- 内部にガスが供給されることにより膨張するバルーンと、
一端が前記バルーンに連結し前記ガスを内部に通す可撓性のあるホースと、
前記ホースの他端に連結し前記内部に前記ガスを注入するガス供給装置と、を備えたコーナーリフレクタの製造方法であって、
(A)前記ホースを収納する収納ケースと、前記収納ケース内に設ける仕切部材とを準備し、
(B)前記ホースと前記ガス供給装置の間に前記収納ケースを設置し、
(C)前記収納ケースの中又は外で、複数のループ部を並列に形成しながら前記ホースを巻き、前記ループ部と前記ループ部の間の隙間であるループ部間に前記仕切部材を挟み込むことで、前記ホースを前記収納ケースに収納する、コーナーリフレクタの製造方法。
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