JP2010021164A - 導通孔の形成方法および導通孔を有する電子部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】貫通孔に金属導体を充填してなる導通孔を、気密性よく、短時間で形成することができる導通孔の形成方法および導通孔を有する電子部品を提供する。
【解決手段】電子部品の基材1に形成された前記貫通孔2の内壁面3に、無電解めっき液を用いてめっき膜6を形成する第1めっき処理工程、少なくとも表面がめっき可能に処理された導体Cを前記貫通孔2内に配置させる導体配置工程、および、前記導体Cが配置された貫通孔2内の空隙部をめっき7で充填する第2めっき処理工程を順に行なう。
【選択図】図3
【解決手段】電子部品の基材1に形成された前記貫通孔2の内壁面3に、無電解めっき液を用いてめっき膜6を形成する第1めっき処理工程、少なくとも表面がめっき可能に処理された導体Cを前記貫通孔2内に配置させる導体配置工程、および、前記導体Cが配置された貫通孔2内の空隙部をめっき7で充填する第2めっき処理工程を順に行なう。
【選択図】図3
Description
本発明は、基材に形成された貫通孔に金属導体を充填してなる導通孔をめっき法を利用して形成する導通孔の形成方法と、この導通孔が形成された基板等の電子部品に関する。
従来より、例えば、半導体等の電子部品に用いられる多層配線基板を構成するガラス、セラミック、樹脂等からなる基板には、前記基板の両面に形成された導体パターンを電気的に接続するべく、前記基板を貫通する貫通孔(スルーホール)に導体金属が充填された導体充填貫通孔(以下、導通孔(ヴィアホール)という)が形成されている。
前記導通孔の形成方法には、例えば、特開2005−96964(特許文献1)に示すように、サンドブラスト法などにより形成した基板を貫通する円筒状の貫通孔内に、めっきにより導体となる金属を充填して形成する方法がある。
この特許文献1に開示された方法は、まず、絶縁材料からなる基板に円筒状の貫通孔を形成したあと、貫通孔の内壁を含む基板表面に無電解めっき方法によって薄膜金属層を形成する。その後、貫通孔を含む薄膜金属層を覆うように塗布したレジストにパターニングを施し、貫通孔と配線パターンを形成する部分の薄膜金属層を露出させる。次いで、薄膜金属層を給電層とする電解めっきを施し、貫通孔を充填するとともに薄膜金属層の露出面にめっき金属層を形成する。その後、レジストを除去するとともに、露出する薄膜金属層を除去し、基板両面に所望の配線パターンと、この配線パターンに端部が接続されてなる導通孔が形成された配線基板を得るというものである。
しかしながら、この従来の導通孔の形成方法においては、貫通孔をめっきにより充填させるために、相当の時間を要するという問題点があった。例えば、前述のように電解めっき法によって貫通孔を銅めっきで充填させる場合の銅めっきの形成速度は通常約 μm/h、無電解めっき法の場合は、更に、銅めっきの形成速度は通常約1μm/hであり、その充填に多くの時間を費やしていた。
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、貫通孔に金属導体を充填してなる導通孔を、気密性よく、短時間で形成することができる導通孔の形成方法および導通孔を有する電子部品を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の導通孔の形成方法の特徴は、電子部品の基材に形成された前記貫通孔の内壁面に、無電解めっき液を用いてめっき膜を形成する第1めっき処理工程、少なくとも表面がめっき可能に処理された導体を前記貫通孔内に配置させる導体配置工程、および、前記導体が配置された貫通孔内の空隙部をめっきで充填する第2めっき処理工程を順に経る点にある。
本発明によれば、貫通孔の内壁面をめっき処理することで、被処理面である導通孔の内壁面とめっき膜との密着力を高めることができ、貫通孔内に導体を配設させることで、第2めっき処理工程でめっきを充填させる空隙部を狭小とすることができるので、第2めっき処理工程に要する時間を大幅に短縮すことが可能となる。なお、第2めっき処理工程におけるめっき方法は、無電解めっき法、電解めっき法のいずれであってもよい。
また、本発明の導通孔の形成方法の他の特徴は、前記導体は球形あるいは紡錘形とされている点にある。
本発明によれば、球形あるいは紡錘形とされた前記導体を、その最太部となる赤道近傍部を前記貫通孔の内壁に当接させるようにして前記貫通孔内に嵌着させることで、貫通孔の内壁面に形成されためっきと、これに接触するようにして配設された前記導体と、充填されためっきとの間で電気的導通を確保することができ、電気的接続の信頼性の優れたものとなる。
また、本発明の導通孔の形成方法の他の特徴は、前記第1めっき処理工程の前に、前記貫通孔の内壁面をエッチング液で処理するエッチング処理工程を経る点にある。
本発明によれば、例えば、前記貫通孔が機械的な穿孔法であるサンドブラスト法により形成されている場合等に、その貫通孔の内壁面をエッチング液で処理することにより、被処理面の微細な凹凸からなる欠陥部をエッチング除去して平滑面とすることができるので、残留するマイクロクラックなどによって基材と充填されためっき導体との間に隙間が生じたりすることを防ぐことができる。なお、ここでいうエッチング処理工程には、エッチング液で基材をエッチングして前記貫通孔を形成する場合をも含む。その場合においても、貫通孔の内壁面はエッチング液で平滑処理されているからである。
また、本発明の導通孔の形成方法の他の特徴は、第1めっき処理工程および/または第2めっき処理工程に無電解銅めっき処理が行われる場合においては、前記基材を浸漬させる銅めっき液は、銅イオン、ニッケルイオン、還元剤としてのホルムアルデヒド、および錯化剤としての酒石酸または酒石酸塩を含み、前記銅イオンの添加量は、0.041〜0.055mol/Lであり、前記ニッケルイオンの添加量は、前記銅イオンの100molに対し1〜30molである点にある。
この本発明の導通孔の形成方法によれば、銅めっき液が、銅イオン、ニッケルイオン、ホルムアルデヒド、および酒石酸または酒石酸塩を含み、前記銅イオンの添加量を、0.041〜0.055mol/L、前記ニッケルイオンの添加量を、前記銅イオンの100molに対し1〜30molとすることにより、基材と銅めっき膜との密着力を十分確保することができる。これとともに、銅めっきを貫通電極として使用する際に、抵抗が大幅に高くなってしまうのを防止することができる。
本発明の導通孔の形成方法の特徴は、無電解めっき処理が行われる第1めっき処理工程後に、前記基材を加熱する加熱処理工程、または、加圧しながら加熱する加熱・加圧処理工程を経る点にある。
本発明の導通孔の形成方法によれば、基材に対してめっき膜を形成した後に、基材を加熱することにより、被処理面としての貫通孔の内壁面と、第1めっき処理工程において形成されためっき膜との界面に存在する水素を除去することができ、また、前記基材を加圧しながら加熱することにより、前記内壁面と前記めっき膜との間隙を縮めることができるとともに、さらに前記内壁面と前記めっき膜との界面に入り込んだ水素を除去することができる。これにより、前記内壁面に対するめっき膜の密着力をより向上させることができる。
さらに、本発明の導通孔を有する電子部品の特徴は、貫通孔に金属導体を充填してなる導通孔を有する電子部品であって、前記導通孔は、内壁面がめっき処理された貫通孔内に、少なくとも表面がめっき可能に処理された導体が挿入、配置されており、前記貫通孔内の空隙部をめっきにより充填されている点にある。
この本発明の導通孔を有する電子部品によれば、貫通孔の内壁面に形成されためっきと、少なくとも表面がめっき可能に処理された導体と、空隙部を埋めるように充填されためっき膜とが導通することで、該貫通孔は導通孔として作用する。その際、前記導体が配設された導通孔は気密性、電気的接続の信頼性に優れたものとなる。
以上述べたように、本発明の導通孔の形成方法によれば、貫通孔に金属導体を充填してなる導通孔を気密性よく、短時間で形成することができ、本発明の導通孔を有する電子部品は、電気的接続の信頼性に優れたものとなる。
以下、本発明の導通孔の形成方法の実施形態とその導通孔を有する電子部品を図1および図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態の導通孔の形成方法の各工程を示すフローチャートであり、図2は、、図1に示す本実施形態の導通孔の形成方法における前処理となる、導体金属が埋設される貫通孔を電子部品の基材に形成するまでの各工程を示すフローチャートである。図3(a)〜(h)は、本実施形態の導通孔の形成方法における前記基材の前処理の段階から導通孔が形成されるまでの各工程を示す概略図である。また、図4は、本実施形態における導通孔を有する電子部品の要部拡大断面図である。
ここで、本実施形態においては、基材としてのガラス基板に形成された貫通孔に銅を充填して貫通電極として作用する導通孔を形成する場合を用いて説明するが、本発明の導通孔の形成方法および導通孔を有する電子部品において、貫通孔に充填される金属は銅に限定されず、種々の導電性金属を用いることができる。また、前記電子部品の基材についても特に限定されず、例えば、セラミック基材等の他、ポリイミド、エポキシ、ポリカーボネート等の樹脂を材料とする樹脂基材等の種々の基材を用いることができる。
本実施形態においては、後に導電金属としての銅めっき7が充填されて導通孔8となる貫通孔2が形成された、基材としてのガラス基板1を用意する。このガラス基板1には、導通孔8を形成する前処理(ST1)の一環として、紫外線を照射したり(紫外線処理:ST11)、純水等を用いて洗浄する(洗浄処理:ST12)等により清浄化を行っておくことが好ましい。基材としてのガラス基板1に付着したゴミや油脂類等の不純物を予め除去することにより、触媒をガラス基板1に密着させるためである。
前記貫通孔2は、例えば、エッチング法やサンドブラスト法等の公知の穿孔方法により、前記前処理(ST1)の一環として、ガラス基板1に形成しておく。前記貫通孔2をエッチング法により形成する場合には、図3(a)に示すガラス基板1に対し、まず、図3(b)に示すようにレジスト4を塗布して露光現像を行うことにより、前記ガラス基板1の一面側(例えば、表面側)に所望の直径寸法とされた円形の抜きパターンを形成する(パターン形成処理:ST13)。その後、エッチング液を用いて所定の温度、エッチング速度、エッチング時間の条件下でエッチングを行ない、図3(c)に示すように、前記ガラス基板1のレジスト4の開口部位4aに貫通孔2を形成する(穿孔処理:ST14)。前記エッチング液としては、フッ酸(HF)と塩酸(HCl)の混酸、あるいは、フッ酸(HF)とフッ化アンモニウム(HN4F)と塩酸(HCl)との混酸を用いることができる。
なお、エッチング液を用いてガラス基板1に貫通孔2を形成する場合は、貫通孔2の形成と同時に、その内壁面3を平滑化するエッチング処理も行っていることになる(エッチング処理:ST15)。よって、別工程としての前記貫通孔2の内壁面3のエッチング処理は不要である。しかしながら、例えば、サンドブラスト法によりガラス基板1に貫通孔2を形成する場合には、形成された貫通孔2の内壁面3をフッ酸を含有するエッチング液で処理するエッチング処理を別工程として行い、粗面化されている前記内壁面3を平滑化することが好ましい。
また、ガラス基板1にエッチング法やサンドブラスト法によって形成される貫通孔2は、図4に示すように、レジスト4の開口部位4aが形成された一面側が他面側よりも大径とされたテーパ状に形成される。テーパ状に形成された貫通孔2は、後述する導体Cを嵌着させることが容易であるが、前記貫通孔2は円筒状の貫通孔2であっても良い。その場合には、前記導体Cは圧入手段を用いて前記貫通孔2に嵌着させるようにする。
次に、このようにして形成された貫通孔2を導電金属で埋設し、導通孔8とする。
この導通孔8の形成は、まず、図3(d)に示すように、前記ガラス基板1にレジスト5を塗布し直して被処理面以外の表面を被覆した後、前記ガラス基板1を所定温度の塩化錫水溶液に所定時間浸漬させてから、洗浄する。その後、塩化パラジウム水溶液に所定時間浸漬させる。この触媒処理の工程を2回繰り返して、前記ガラス基板1に形成された貫通孔2の内壁面3に触媒を付与する(触媒処理:ST2)。
続いて、図3(e)および図4に示すように、前記ガラス基板1の貫通孔2の内壁面3に銅めっき膜6を形成する(第1めっき処理:ST3)。
めっき処理の工程の各種めっき処理は、公知の無電解銅めっき方法を利用することがでる。例えば、銅イオン、ニッケルイオンの他、酒石酸ナトリウムカリウム四水和物等の錯化剤や、ホルムアルデヒド等の還元剤、水酸化ナトリウム等のpH調整剤、およびキレート剤等を含む銅めっき液にガラス基板1を所定時間浸漬させることで、前記ガラス基板1の貫通孔2の内壁面3に銅めっき膜6を形成することができる。
銅めっき液における銅イオンの添加量は、0.041〜0.055mol/Lであり、ニッケルイオンの添加量は、銅めっき液に含まれる銅イオンの100molに対し1〜30molであることが好ましい。より好ましくは、前記ニッケルイオンの添加量は、前記銅イオンの100molに対し4〜10molである。ニッケルイオンが、銅イオン100molに対して1molより少ないと、ガラス基板1に対する銅めっき膜6の十分な密着力が得られなくなってしまい、一方、ニッケルイオンが30molよりも多い場合には、銅の物性が低下してしまうので、銅めっき膜6を回路電極として使用する際には、抵抗が大幅に高くなってしまうからである。
さらに、この銅めっき液には、pH調整のための約1.5g/Lの水酸化ナトリウム(NaOH)が含まれてpHが約12.6に調整されているとともに、さらに、約0.1%のキレート剤が含まれている。
その後、図3(f)に示すように、前記貫通孔2に少なくとも表面が無電解銅めっきが可能に処理された導体Cを挿入する(導体配置:ST4)。前記導体Cの大きさは、貫通孔2内に収まる大きさであることが要求されるが、その形状は特に限らない。例えば、図4に示すように球形、あるいは縦軸断面を楕円形や菱形とする紡錘形とし、貫通孔2の直径寸法と略等しい寸法とされた赤道近傍部の全周をテーパ状に形成された前記貫通孔2の内壁に当接させるようにして前記貫通孔2内に嵌着させ、配設することで、貫通孔2の内壁面3に形成された銅めっき膜6と、これに接触するようにして配設された前記導体Cと、充填された銅めっき7との間で電気的導通を確保することができるので、電気的接続の信頼性の優れたものとなる。なお、貫通孔2が円筒状に形成されている場合には、前記導体Cを前記貫通孔2に圧入させるようにする。
続いて、貫通孔2内に導体Cが配設されたガラス基板1を、再び、所定温度に設定された前記めっき液に所定時間浸漬させ、図3(g)および図4に示すように、前記ガラス基板1の貫通孔2に形成された空隙部を銅めっき7を充填させる(第2めっき処理:ST5)。このとき、前記導体Cが核となり貫通孔2内に銅めっき7が充填される。
最後に、図3(h)に示すように、ガラス基板1からレジストを剥離させた後、ガラス基板1を所定温度によって所定時間加熱する加熱処理、または、この加熱処理に代えて、所定の圧力の雰囲気内においてガラス基板1を加圧しながら加熱する加熱・加圧処理を行ない(ST6)、導通孔8の形成を完成させる。これにより、ガラス基板1の内表面とめっき膜との間隔を縮めてシール性を向上させることができる。加熱処理、または加熱・加圧処理は、実質的に酸素および水素を含まない雰囲気内でおこなわれる事が望ましい。このことにより、めっき膜表面の酸化を抑え、水素の離脱も妨げずシール性を向上させることができる。
なお、レジスト剥離および加熱処理(加熱・加圧処理)は、第1めっき処理後、導体配設処理の前であってもよい(実施例2参照)。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態においては、前記第1めっき処理の工程の前に、前記貫通孔2の内壁面3をエッチング液で処理することにより、被処理面の微細な凹凸からなる欠陥部をエッチング除去して平滑面とすることができるので、前記内壁面3に対する銅めっき膜6の密着力をより高めることができる。
そして、貫通孔2の内壁面3を第1めっき処理の工程において銅めっき処理することで、被処理面である導通孔8の内壁面3と銅めっき膜6との密着力を高めることができる。
また、貫通孔2内に、少なくとも表面がめっき可能に処理された、例えば銅などの金属により被覆処理された導体Cを配設させることで、第2めっき処理の工程で銅めっき7を充填させる空隙部を狭小とすることができるので、第2めっき処理に要する時間を大幅に短縮することが可能となる。
さらに、前記第1めっき処理の工程後に、加熱することにより、前記貫通孔2の内壁面3と、第1めっき処理の工程において形成された銅めっき膜6との界面に存在する水素を除去することができ、また、加圧しながら加熱することにより、前記内壁面3と前記めっき膜との間隙を縮めることができるとともに、さらに前記内壁面3と前記銅めっき膜6との界面に入り込んだ水素を除去することができる。これにより、前記内壁面3に対する銅めっき膜6の密着力をより向上させることができる。
そして、このようにして形成された本実施形態の導通孔8を有する電子部品は、貫通孔2の内壁面3と銅めっき膜6とのシール性も高く、また、導通孔8内に埋設された導電金属としての銅の気密性も高いので、この導通孔8を貫通電極として用いる際に、電気的接続の信頼性に優れたものとなる。
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
以下に、実施例により本発明を具体的に示す。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、前記ガラス基板1として、25μmの厚さ寸法のホウ珪酸ガラスからなるガラス基板1を用意し、このガラス基板1に、キセノンエキシマーUVを用いて波長が172nm、光量が20mW/cm2の紫外線を2分間照射して紫外線処理を行った(ST1、ST11)。
まず、前記ガラス基板1として、25μmの厚さ寸法のホウ珪酸ガラスからなるガラス基板1を用意し、このガラス基板1に、キセノンエキシマーUVを用いて波長が172nm、光量が20mW/cm2の紫外線を2分間照射して紫外線処理を行った(ST1、ST11)。
続いて、前記ガラス基板1を超音波によるキャビティーションを利用したメガソニック洗浄法により、純水を用いて1分間洗浄して洗浄処理を行った(ST1:ST12)。
次に、ガラス基板1にレジスト4を塗布し、露光現像を行って基板の表面における貫通孔2形成部に25μmφの抜きパターンを形成し(ST1、ST13)、その後、エッチング法により、貫通孔2を形成する(ST1、ST14)と同時に、前記貫通孔2の内壁面3をエッチング処理して平滑面とした(ST1、ST15)。
すなわち、1.0mol/Lのフッ酸(HF)と、3.0mol/Lのフッ化アンモニウム(NH4F)と、4.0mol/Lの塩酸(HCl)とで組成された混酸をエッチング液として用意し、前記ガラス基板1を液温が23℃に設定され、エッチング速度を2.1μm/minとされた前記エッチング液に13分間浸漬させて、前記ガラス基板1に約25μmφの貫通孔2を形成すると同時に、前記貫通孔2の内壁面3をエッチング処理した。
次に、エッチング用のレジスト4を除去し、無電解銅めっき用に、貫通孔2の内壁面3のみを露出させる新たなレジスト(マスキング)5を施し、そのガラス基板1を、塩化第1錫の濃度が1.3%の塩化錫水溶液に3分間浸漬させてから、リンスした後、パラジウムイオンの濃度が0.015%の塩化パラジウム水溶液に2分間浸漬させた。この触媒処理の工程を2回繰り返して、前記ガラス基板1に形成された貫通孔2の内壁面3に触媒を付与した(ST2)。
続いて、前記ガラス基板1の貫通孔2の内壁面3に銅めっき膜6を形成した(ST3)。この第1めっき処理の工程においては、0.047mol/Lの銅イオンと、0.0028mol/Lのニッケルイオンが添加され、錯化剤として酒石酸ナトリウムカリウム4水和物(ロッシェル塩)と、還元剤として、約0.2%のホルムアルデヒドと、約0.1%のキレート剤とを含む銅めっき液を用意した。さらに、前記銅めっき液には、pH調整として約1.5g/Lの水酸化ナトリウム(NaOH)が含まれており、pHは12.6に調整されている。そして、前記ガラス基板1を、液温が30℃に設定された前記めっき液に1時間浸漬させて、前記ガラス基板1の貫通孔2の内壁面3に銅めっき膜6を形成した。
その後、前記貫通孔2に、該貫通孔2の直径寸法と同じ約25μmφの球形とされた銅からなる導体Cを挿入した(ST4)。
続いて、貫通孔2に導体Cを配設したガラス基板1を、再び、液温が30℃に設定された前記めっき液に5時間浸漬させて、前記ガラス基板1の貫通孔2に形成された空隙部を銅めっき7で充填させた(ST5)。
その後、ガラス基板1から無電解銅めっき用のレジストを除去し、熱処理温度を400℃に設定し、大気圧において、熱処理時間を1時間として窒素雰囲気中において前記ガラス基板1を加熱した(ST6)。これにより、ガラス基板1の貫通孔2を導電金属としての銅で充填させて導通孔8を完成させた。
(実施例2)
前述の実施例1における貫通孔2の導体による充填の工程において、以下の点を異ならせた。
前述の実施例1における貫通孔2の導体による充填の工程において、以下の点を異ならせた。
すなわち、本実施例2においては、前記ガラス基板1の貫通孔2の内壁面3に銅めっき膜6を形成した後、ガラス基板1から無電解銅めっき用のレジスト5を除去し、前記貫通孔2に約25μm直径の球形とされた前記導体Cを挿入した。そして、熱処理温度を400℃に設定し、大気圧において、熱処理時間を1時間として窒素雰囲気中において前記ガラス基板1を加熱し、ガラス基板1と銅との密着性を高めた。続いて、ガラス基板1に対し、10分間の電解銅めっきを行ない、前記ガラス基板1の貫通孔2に形成された空隙部を銅めっき7で充填させ、導通孔8を完成させた。
1 ガラス基板
2 貫通孔
3 内壁面
4 (穿孔用)レジスト
4a 開口部位
5 (めっき用)レジスト
6 銅めっき膜
7 (充填用)銅めっき
8 導通孔
C 導体
2 貫通孔
3 内壁面
4 (穿孔用)レジスト
4a 開口部位
5 (めっき用)レジスト
6 銅めっき膜
7 (充填用)銅めっき
8 導通孔
C 導体
Claims (6)
- 基材に形成された貫通孔の内壁面に、無電解めっき液を用いてめっき膜を形成する第1めっき処理工程、
少なくとも表面がめっき可能に処理された導体を前記貫通孔内に配置させる導体配置工程、
および、
前記導体が配置された前記貫通孔内の空隙部をめっき処理によって導体で充填する第2めっき処理工程、
を順に経ることを特徴とする導通孔の形成方法。 - 前記導体は球形あるいは紡錘形とされていることを特徴とする請求項1または2の導通孔の形成方法。
- 前記第1めっき処理工程の前に、前記貫通孔の内壁面をエッチング液で処理するエッチング処理工程を経ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の導通孔の形成方法。
- 第1めっき処理工程および/または第2めっき処理工程に無電解銅めっき処理が行われる場合においては、前記基材を浸漬させる銅めっき液は、銅イオン、ニッケルイオン、還元剤としてのホルムアルデヒド、および錯化剤としての酒石酸または酒石酸塩を含み、前記銅イオンの添加量は、0.041〜0.055mol/Lであり、前記ニッケルイオンの添加量は、前記銅イオンの100molに対し1〜30molであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の導通孔の形成方法。
- 無電解めっき処理が行われる第1めっき処理工程後に、前記基材を加熱する加熱処理工程、または、加圧しながら加熱する加熱・加圧処理工程を経ることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の導通孔の形成方法。
- 貫通孔に金属導体を充填してなる導通孔を有する電子部品であって、前記導通孔は、内壁面がめっき処理された貫通孔内に、少なくとも表面がめっき可能に処理された導体が挿入、配置されており、前記貫通孔内の空隙部をめっきにより充填されていることを特徴とする導通孔を有する電子部品。
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