JP2011060969A - 配線基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単なプロセスでもって、樹脂基板と回路との密着性もよく、高周波アンテナとして使用したときに高周波帯域での伝送損失を抑制することができ、回路を形成する銅層が薄いことから精密なエッチングが可能となる、ホールを有する配線基板を得る。
【解決手段】配線基板の製造方法の製造方法は、表面荒さ(Rz)が5μm未満(好ましくは、1μm以下)の樹脂基板1にホール2を形成する工程と、樹脂基板1の表面をオゾン水によって改質処理を施す工程と、表面改質処理後の樹脂基板1に銅めっきをする工程と、形成した銅めっき層に対して所定のパターンにエッチング処理を施す工程と、からなる。
【選択図】図2

Description

本発明は配線基板の製造方法に関し、特に高周波アンテナとして好適な配線基板の製造方法に関する。
近年、電子機器の多機能化および小型化に伴い、配線基板における高密度配線が求められている。また、配線基板には、多層プリント配線板やアンテナ基板のように、基板にスルーホールやビアホールのようなホールが形成され、基板の表面や裏面に形成した金属配線を該ホールを介して相互に接続するようにした形態の配線基板もある。アンテナ基板の場合、前記スルーホールは導波管として役割を果たす。
前記したホールを有する配線基板の場合、従来は、両面に銅を圧着した銅圧着基板にドリルにてホールを形成し、該ホールに銅層を形成するために、基板全体に対して銅めっき処理を行う。めっき処理後に、所定のパターンにエッチング処理を施して、基板の両面に配線パターンを形成している。
上記の製造方法では、配線パターンの厚さは、圧着銅の厚さとめっき銅の厚さの合計した厚さとなることから厚さが厚く、精密なエッチング加工が困難であり、高密度配線が求められる電子機器やアンテナ基板では改善すべき課題となっている。
また、樹脂基板の表裏面に配置される銅層は、樹脂基板と高密着状態であることが求められる。そのために、樹脂表面を5〜30μm程度の凹凸を持つ粗面に形成し、その凹凸面にめっきにより銅層を形成するか、あるいは銅箔を圧着することが行われる。この場合に、樹脂表面の粗さによるアンカー効果によって、銅層の高密着性が確保される。特許文献1には、そのようにして銅箔がラミネートされた銅張積層板にドリルで削孔し、無電解めっき処理とエッチング処理を施した後、酸化−還元処理により、回路およびスルーホールの表面に粗化処理を施し、さらにその上に、無電解めっき処理を施すことが記載されている。
また、高周波用配線基板では、周波数が高くなるにつれて、金属パターン表面に電流が流れるため、表皮効果による回路長のバラツキが生じ、特性が安定しなくなる。従来のアンカー効果を出すために、樹脂表面に5〜30μm程度の凹凸を形成し、その凹凸面にめっきによりあるいは貼り付けにより、回路パターンを形成した配線基板は、それを高周波用配線基板あるいは高周波アンテナとして用いる場合、この表皮効果による回路長のバラツキは、無視できないものとなり、無視できない伝送損失を伴う。
このような観点から、特許文献2には、微細配線化、導体の低抵抗化を可能とし、高周波信号の伝送損失を低減して伝送できる高周波用配線基板が提案されており、そこでは、ガラスセラミックからなる誘電体基板の表面および内部に高周波用配線層が形成されてなる高周波用配線基板において、高周波用配線層が高純度金属導体からなるとともに、ガラスセラミックである誘電体基板の表面粗さ(Rz)を0.3μm以下とするものが記載されている。
また、特許文献3には、その参考例1として、高密度プリント配線基板の製造方法において、絶縁層を形成した基材をオゾン水へ浸漬しかつ紫外線を照射する処理を行った後、触媒処理液に基板を浸漬させて絶縁層の表面にパラジウム触媒を付着させ、その後、該基板を無電解めっき液に浸漬して、銅めっき被膜を前記絶縁層の上に形成することが記載されている。
特開平11−307933号公報 特開2001−15878号公報 特開2005−5319号公報
高密度配線基板であって、特に高周波アンテナのようにホールを有する配線基板においては、精密なパターンエッチングが可能なように樹脂基板の表裏面に形成される銅層は薄いことが望ましく、またホールに形成される銅層の厚さも薄いことが望ましい。特許文献1に記載されるような従来の形成法は、銅箔がラミネートされた銅張積層板にドリルで削孔した後、無電解めっき処理を施すようにしており、ホールに形成される銅層の厚さは、めっき処理による銅の厚さであるが、樹脂基板に形成される回路パターンは、もともと基板上にある銅層にめっき処理時の銅の厚みとなり、双方で厚みが異なるとともに、微細な回路パターンを形成するのが難しい。また、回路の銅厚みが大きいことから、回路長にバラツキが生じるのを避けがたく、高周波アンテナとして用いた場合に、無視できない伝送損失が生じやすい。
特許文献2に記載の高周波用配線基板では、表面粗さ(Rz)が0.3μm以下である平滑な誘電体基板に回路を形成することで、高周波信号の伝送損失を低減するようにしているが、ここで用いられる誘電体基板はガラスセラミックであり、セラミックへの配線形成は、通常、導体ペーストを塗布し焼成するようにしており、スルーホールの形成が困難なこと、あるいは微細な配線形成が困難なことから、ガラスセラミックを誘電体基板とする技術を高周波アンテナの形成に適用することは容易でない。
特許文献3の形成方法によれば、絶縁層の粗面化を抑制しながら絶縁層表面を効果的に活性化することができ、薄い銅層を形成することが期待できるが、絶縁層を形成した基材をオゾン水へ浸漬した状態で、紫外線を照射する処理を必要としており、形成プロセスが複雑となっている。また、基板にホールを形成することについては、特に、言及がなされていない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、従来よりも簡単なプロセスで形成することができながら、樹脂基板と回路との密着性もよく、高周波アンテナとして使用したときに伝送損失を抑制することができ、さらに、回路を形成する銅層が薄いことから精密なエッチングが可能となる、ホールを有する配線基板を製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、さらに実験を継続して行うことにより、ホールを有する樹脂基板の場合、表面荒さ(Rz)が5μm未満である樹脂基板の場合には、樹脂基板の表面を例えばオゾン水による改質処理を施すだけで、すなわち、樹脂基板の表面に紫外線を照射する処理を行わなくても、めっき処理により、樹脂基材の表裏面およびホールの内面に十分に薄い銅膜を形成することができ、かつ樹脂基材と銅膜との間の高い密着強度も得られることを知見した。
本発明は上記の知見に基づくものであり、本発明によるホールを有する配線基板の製造方法は、表面荒さ(Rz)が5μm未満である樹脂基板にホールを形成する工程と、樹脂基板に表面を酸による改質処理を施す工程と、表面改質処理後の樹脂基板に金属めっきをする工程と、形成しためっき層に対して所定のパターンにエッチング処理を施す工程と、を少なくとも備えることを特徴とする。
本発明において、酸による改質処理は、樹脂表面を親水化してめっきを可能にするための処理であり、オゾン水で処理を行うことが好ましい。
本発明において、樹脂基板として表面荒さ(Rz)が1μm以下である樹脂基板を用いることは、さらに好ましい。
本発明による配線基板の製造方法は、任意のホールを有する配線基板の製造方法に適用できるが、1GHzを超えるような高周波の送受信を行うための高周波アンテナの製造に適用することは特に効果的である。
本発明によれば、従来よりも簡単なプロセスでもって、樹脂基板と回路との密着性もよく、高周波アンテナとして使用したときに、特に高周波帯域での伝送損失を抑制することができ、さらに、回路を形成する銅層が薄いことから精密なエッチングが可能となる、ホールを有する配線基板を得ることができる。
図1(a)は本発明の製造方法によって形成されたホールを有する配線基板の一部を模式的に示す図、図1(b)は従来の製造方法により形成されたホールを有する配線基板の一部を模式的に示す図。 本発明による製造方法を工程ごとに説明するための模式図。 実施例と比較例における配線幅のバラツキ具合(図3(a))および周波数と伝送損失との関係(図3(b))を示すグラフ。
以下、本発明を実施の形態に基づき説明する。
図1(a)は、本発明の製造方法によって形成されたホールを有する配線基板10の一部を模式的に示している。配線基板10を構成する樹脂基板1の適所には適数のスルーホール2が形成されており、樹脂基板1の表裏面には銅のめっき層をエッチングして形成された回路パターン3が形成され、前記スルーホール2の内面には、銅めっきにより形成された前記回路パターン3のほぼ同じ厚さの銅層4が、回路パターン3に連続するようにして形成されている。なお、ここでの説明では、めっきとして銅めっきを例示するが、これに限るものではない。
図1(b)は、従来法によって製造されたホールを有する配線基板20の一部を模式的に示す。ここでも、樹脂基板21の適所には適数のスルーホール22が形成されている。樹脂基板21の表裏面には、めっき銅あるいは圧着銅25と、スルーホール22の内面に銅層24を形成するのに必要となる第2の銅めっき層26との積層体の全体をエッチングすることにより形成された回路パターン23が形成され、前記スルーホール22の内面には、前記第2の銅めっき層26とほぼ同じ厚さの銅めっき層24が、回路パターン23に連続するようにして形成されている。
図1(a)と図1(b)を比較すればわかるように、本発明の製造方法によって形成されたホールを有する配線基板10では、回路パターン3を形成する銅層の厚さは、従来のものと比較して薄く、そのために微細なエッチング加工が可能となる。そのために、配線幅のバラツキを、従来のものよりも小さくすることができる。また、パターンエッチングするときの銅除去量も従来よりも少なくなり、この点からも精密なパターン形成が可能となる。
製造に当たり、最初に、図2(a)に示すように、前記樹脂基板1を用意する。本発明において、樹脂基板1には、従来の配線基板において誘電体樹脂基板として用いられている材料をそのまま用いることができ、例えば、COP(シクロオレフィンポリマー)、PPE(ポリフェニルエーテル)、COC(環状オレフィン・コポリマー)、LCP(液晶ポリマー)などの樹脂を例示することができる。ただし、前記樹脂基板1には、前記樹脂であって、図1(a)の写真に示すように、表裏面が平滑な樹脂基板、より具体的には、表裏面の表面荒さ(Rz)が5μm未満のものを用いる。より好ましくは、表面荒さ(Rz)が1μm以下である樹脂基板を用いる。具体的な例として、日本ゼオン株式会社製、ZEONEX RS420、ZF−14、ZF−16、ポリプラスチック株式会社製、TOPAS6013、TOPAS5013、などが挙げられる。
なお、図1(b)に示す従来法によって製造される配線基板20では、樹脂基板21と前記めっき銅あるいは圧着銅25との密着性を確保するために、樹脂基板21に対して粗化処理を行い、図1(b)の写真に示すように、樹脂基板21の表裏面に表面荒さ(Rz)が5〜30μm程度の凹凸を形成している。
次に、図2(b)に示すように、上記樹脂基板1の適所に適数のスルーホール2をドリル等の器具を使って形成する。製造する樹脂基板が高周波アンテナの場合、該スルーホール2は、アンテナの導波管の役割を果たす。
次に、図2(c)に示すように、樹脂基板1の表裏面およびスルーホール2の内面を酸による改質処理を施す。一例として、適宜濃度のオゾン水を用い、樹脂基板1をオゾン水に所要時間だけ浸漬する。それにより、樹脂基材1がオゾン水と接した面には、オゾンによる改質処理1aが進行する。具体的には、樹脂表面の親水基が増加する。オゾン水による改質処理は、前記した浸漬処理に限ることなく、オゾン水を樹脂基板にスプレーする、いわゆるスプレー処理のような態様であってもよい。
なお、浸漬処理の場合、オゾン水濃度は10ppm以上、好ましくは20〜60ppm、さらに好ましくは40ppmである。10ppm未満では、樹脂表面および近傍の親水基の生成量が少なく密着性が低くするので好ましくない。低濃度のオゾン水を用いる場合、処理時間を長くすることで親水基の生成量を増し、密着性を高めることができる。しかし、樹脂の過度な酸化により密着性が低くなる場合が起こる。
処理時間は、40ppmの場合、4〜30分、好ましくは15分の浸漬が望ましい。高濃度の場合、処理時間を短くすることにより樹脂の過剰な参加を抑制することができると考えられるが、大面積あるいは大量の基板を同時に処理する場合に、均一な結果を得るためには、4〜30分の処理時間が望ましい。
処理温度は、0〜50℃、好ましくは20〜25℃が望ましい。50℃より高い液温では、水に溶存しているオゾンの気化が激しく安定したオゾン水濃度が保ちにくい。低温では、オゾンによる酸化反応の進行が遅くなることが懸念されるが、本発明者らの実験では、氷温でも均一な処理が進行し、高い密着性が得られている。
また、オゾン水処理前に、有機溶媒を溶かした溶液に樹脂基板1を浸漬する処理を行ってもよく、極性溶媒中で前記オゾン処理を行ってもよい。極性溶媒の作用により樹脂がエッチングされやすくなり、オゾン水処理を、より低濃度のオゾン水で効率的に実施できるようになる。ただし、溶媒は、オゾンで分解されにくいものが望ましい。いずれの場合も、オゾン水処理後、樹脂基板1を純水にて洗浄することは望ましい。
次に、樹脂基板1に銅のめっき処理を施す。めっき処理の方法は任意であってよいが、ここでは、一例として、無電解めっき処理と電解めっき処理の双方を行う場合を説明する。最初に、樹脂基材1の改質処理1aが施された面に触媒核を付与する処理を行う。触媒核としては、例えばパラジウム(Pd)や銀(Ag)などが挙げられる。触媒を付与する方法は、従来の無電解めっきを行う場合と同様であってよい。また、触媒核のキャタリストの種類に特に限定はない。ただし、触媒の粒径が小さいアルカリ性キャタリストはコロイド状の酸性キャタリストに比べて、オゾン水による改質層である樹脂表面への浸透性、分散性に優れており、めっき層の高い密着強度が発現しやすくなるので、好ましい。
次に、触媒核を付与した樹脂基板1の全面に、従来知られためっき処理液を用いて、従来知られた方法により無電解銅めっきを数μm厚程度に施し、その後、熱処理をする。前記したように、樹脂基板1の全面にはオゾン処理が施されており、樹脂表面の親水基が増加している。それにより、めっき処理液の濡れ性が向上し、樹脂内部へのめっき処理液の浸透が促進される。そのために、めっきが樹脂表面に均一に析出するとともに、めっき金属(銅)と樹脂との密着力が向上する。すなわち、樹脂基板1の表裏面が表面荒さ(Rz)が5μm未満である平坦面のものであっても、前記したオゾン処理により全面に施された改質処理の影響で、めっき金属(銅)が樹脂表面から10〜500nmの内部に浸透した樹脂・銅のナノコンポジット層を形成するようになり、高い密着性が得られる。
次に、無電解銅めっき処理を施した樹脂基材1の全面に、従来知られた方法により、電解銅めっき処理を所要厚さ(例えば、20μm程度)に施し、熱処理する。これにより、図2(d)に示すように、樹脂基板1の両面およびスルーホール2の内面には、ほぼ均一な膜厚の銅めっき層3aが形成される。なお、めっき処理の前に、従来知られた薬液により樹脂基材1の全面にめっき前処理を行うことは好ましい。
次に、定法に従い、めっき後の樹脂基板の表裏面にレジストを形成し、所望の回路パターンに抜いた形にレジストを焼き付け、現像する。そして、適宜のエッチング液により、露出した銅を溶解するエッチング処理を行い、最後に残りのレジストを除去することにより、図1(a)に示した形態の配線基板1が完成する。
前記したように、本発明により製造方法を採用することにより、平坦な表面(表面荒さ(Rz)が5μm未満、より好ましくは1μm以下)を持つ樹脂基板の表裏面およびスルーホールの内面に、数十μm程度あるいはそれ以下である厚さの薄い銅層を、高い密着力を有する状態で形成することができる。そして、前記エッチング処理を、少ない銅除去量でもって、かつ高い精度で行うことができる。そのために、高密度の回路形成が可能となり、また、配線基板全体の小型化も可能となる。さらに、配線基板をミリ波レーダーのような高周波アンテナとして用いる場合には、樹脂基板が平坦面であることから、従来のものと比較して回路長のバラツキを少なくすることができ(あるとしても、前記した10〜500nmの内部に浸透した樹脂・銅のナノコンポジット層の範囲であり、きわめて小さい)、表皮効果による伝送損失を抑制することができる。
本発明によるホールを有する配線基板の製造方法を実施例と比較例により説明する。
[実施例]
(1)表面が平滑(Rz=0.1μm)な厚さ1mmのシクロオレフィンポリマー(COP)樹脂フィルム(日本ゼオン株式会社製、ZEONEX RS420)に、ドリルにて、アンテナの導波管の役割を果たすスルーホールをあけた。
(2)揺動させながら、吊り下げた樹脂基板に濃度40ppmのオゾン水を2〜10分間スプレーし、その後、純水で洗浄した。スプレー処理では、樹脂表面に、オゾン濃度が維持された新鮮なオゾン水が供給されるため、オゾン水の処理槽に浸漬する場合に比べて、短時間の処理で同様の効果が得られる。
(3)次に、オゾン水処理後のCOPフィルムの両面全面に、触媒核であるパラジウム(Pd)を付与する処理を行った後、無電解銅めっき処理により、5μmの銅めっき層を形成し、その後、100℃で60分の熱処理を行った。
(4)次に、無電解銅めっき処理後のCOPフィルムの両面全面に、電解銅めっき処理により、20μmの銅めっき層を形成し、その後、100℃で60分の熱処理を行った。それにより、樹脂基板であるCOPフィルムの両面およびスルーホールの内面には、均一な膜厚(25μm)の銅めっき層が形成された。
(5)銅めっき層が形成されたCOPフィルムの両面に、紫外線硬化タイプのドライフィルムレジスト(日立化成工業株式界社製H−W425)をラミネーターにより貼り付け、紫外線露光機にて、所望のアンテナパターンの形状に抜いた形にレジストを焼き付けた後、アルカリ溶液(例えば、炭酸ナトリウム水溶液)で現像した。
(6)次に、エッチング液(例えば、塩化第2鉄水溶液)にて、露光した銅を溶解し、最後に、レジスト剥離液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液)にて、レジストを除去することで、高周波アンテナを得た。
(7)得られた高周波アンテナにおける同一配線上から、任意の10箇所の配線幅を測定した。その結果を図3(a)に実施例として示した。また、周波数と伝送損失との関係を測定した。その結果を図3(b)に実施例として示した。
[比較例]
(1)表面の粗さをRz5〜10μm程度に粗化した銅箔面を、厚さ1mmのCOPフィルムの両面に向かい合わせて圧着した。その樹脂にドリルで穴をあけた後、触媒核であるパラジウム(Pb)を付与する処理を行い、その後、無電解めっき処理により5μmの銅めっきを形成し、100℃で60分の熱処理を行った。次に、無電解めっき処理後のCOPフィルムの両面全面に、電解銅めっき処理により、15μmの銅めっきを形成し、その後、100℃で60分の熱処理を行った。それにより、COPフィルムの両面に38μmの銅めっき層およびスルーホールの内面に20μmの銅めっき層が形成された。
(2)銅めっき層が形成された樹脂基板に、実施例1での(5)〜(6)と同様な処理を行って、高周波アンテナを得た。
(3)得られた高周波アンテナにおける同一配線上から、任意の10箇所の配線幅を測定した。その結果を図3(a)に比較例として示した。また、周波数と伝送損失との関係を測定した。その結果を図3(b)に比較例として示した。
[考察]
図3(a)に示すように、本発明による製造方法で作られた高周波アンテナでの配線幅のバラツキは、従来の方法によって作られたものと比較して、小さくなっている。これは、本発明による製造方法で作られた配線基板は、銅めっき層の厚さを従来法の場合よりも薄くすることができ、それにより、精密エッチングが可能になったことによる。
また、図3(b)に示すように、本発明による製造方法で作られた高周波アンテナでの伝送損失は、周波数が高くなるにつれ、従来の方法によって作られたものと比較して、小さくなっている。これは、本発明による製造方法で作られた配線基板では、表面が平滑(表面荒さ(Rz)が5μm未満)な樹脂基板を用いており、回路長バラツキが少なく、表皮効果による損失が低減していることによる。
10…本発明の製造方法によって形成されたホールを有する配線基板、
1…表面が平滑な樹脂基板、
2…スルーホール、
3…回路パターン、
4…スルーホールの内面に形成された、前記回路パターン3のほぼ同じ厚さの銅層。

Claims (4)

  1. ホールを有する配線基板の製造方法であって、
    表面荒さ(Rz)が5μm未満である樹脂基板にホールを形成する工程と、
    樹脂基板に表面を酸による改質処理を施す工程と、
    表面改質処理後の樹脂基板に金属めっきをする工程と、
    形成しためっき層に対して所定のパターンにエッチング処理を施す工程と、
    を少なくとも備えることを特徴とするホールを有する配線基板の製造方法。
  2. 酸による改質処理をオゾン水により行うことを特徴とする請求項1に記載のホールを有する配線基板の製造方法。
  3. 樹脂基板として表面荒さ(Rz)が1μm以下である樹脂基板を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板の製造方法。
  4. ホールを有する配線基板が高周波アンテナであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の配線基板の製造方法。
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