JP2005260257A - 配線板及びその製造方法並びに無電解めっき方法 - Google Patents
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Abstract
無電解めっきによるビアホールの充填を再現性良く均一に制御し、第2の導体層を形成後、基板表面からビアホール部分が確認できる配線板及びその製造方法と無電解めっき方法を提供する。
【解決手段】
無電解めっきによるビアホール充填時に、表面導体に無電解めっき電位よりも貴な電位を印加することにより得られる特定の配線板及びその方法にある。本発明の配線板はビアホール部分25で第4の導体26と表面状態が異なり、また凹みが形成され、光学的に認別可能なものが得られる。
【選択図】図3
Description
図1は、本発明を穴又は溝への金属の充填に適用する場合の配置の一例を模式的に示した断面図である。絶縁層1には穴又は溝2a,2bが設けられ、その底面には金属層等からなる第1の導体3a,3bが形成されている。また、絶縁層1の表面には、金属層等による第2の導体4が形成されている。いま、穴又は溝2a,2bの底面に設けられた導体3a,3bを起点とした無電解めっきによって穴又は溝2a,2bの内部を金属で充填するものとする。このとき、本発明では、絶縁層1の表面に設けられた第2の導体4に、めっき反応電位より貴な電位を印加しながら無電解めっきを行う。
2aの充填を終了する。一方、より深い穴又は溝2bを充填するめっき金属は、第2の導体4に達するまでに比較的長い時間を要する。しかし、深い穴又は溝2bを充填する無電解めっき反応は、浅い穴又は溝2aを充填する無電解めっき反応が終了した後も、その穴又は溝2bを充填するめっき金属が第2の導体4に接触するまで継続する。こうして、絶縁層1に深さの異なる複数の穴又は溝2a,2bがランダムに設けられている場合であっても、全ての穴又は溝をめっき金属で第2の導体4の高さまで均一に充填することが可能となる。
Cu2+(L)+2HCHO+4OH- → Cu+2HCOO-+2H2O+H2
+L
ここで、Lは銅と錯体を形成する錯形成剤で、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)が用いられる場合が多い。この反応は銅やパラジウム等の金属上で選択的に進行するが、それはそれらの金属がホルムアルデヒドの酸化反応に対し触媒活性を示すためであると言われている。ホルムアルデヒドは酸化される際、電子を放出し、その電子を受け取った銅イオンは金属銅に還元され、析出する。銅の析出反応は、飽和カロメル電極(SCE)を基準として、室温で約−0.8V より卑な電位(マイナスの電位)で進行する。従って、ホルムアルデヒドの酸化反応と、銅イオンの還元析出反応が同時に進行する無電解銅めっき反応では、被めっき体の表面電位は、室温では−0.8V(vs.SCE)より卑な電位になっている。実際にめっきを行う場合には、めっきの析出速度を確保するため、めっき液を温め、約60〜80℃程度で使用する場合が多く、その場合には電位は異なるが、原理的には同じである。約70℃でめっきする場合には、被めっき体の電位は約−0.75V(vs.SCE)と実測される。
−0.8V(vs.SCE)(70℃では−0.75V(vs.SCE))より卑な電位であることが必要であるが、何らかの方法で被めっき体の電位を銅イオンが還元される電位よりも貴な電位、すなわち−0.8V(vs.SCE)(70℃では−0.75V(vs.SCE))よりもプラス側にすれば、めっき反応は停止することになる。任意のめっき膜厚になった時点で、外部より電位を印加し、上述のように金属イオンの還元電位より貴な電位を被めっき面に印加することで、めっき反応を停止させることができるのである。
以下、本発明の実施例について述べる。ただし、ここで述べる絶縁材料の形状,材質や導体金属の種類等はあくまでも本発明を説明するための一例にすぎず、これによって本発明を限定するものではない。
ガラスエポキシ基材上の片面に厚さ18μmの銅箔を有する銅張り積層板。
ガラスエポキシ基材上に厚さ18μmの銅箔を有する銅張り積層板表面に、エッチングレジストを形成し、エッチングにより銅パターンを形成した。その後、基板を酸化処理液中に浸漬し、化学的酸化処理により銅表面を粗化した基板。
セラミックグリーンシート表面に、タングステンペーストを所定のパターンにスクリーン印刷して15層積層し、同時焼成したセラミック配線基板。
セラミックグリーンシート表面に、銅ペーストを所定のパターンにスクリーン印刷して15層積層し、同時焼成したセラミック配線基板。
ポリイミド表面に、スパッタリングによりクロムを厚さ0.05μm 、次いで銅を厚さ5.0μm、更にクロムを厚さ0.05μm形成後、表面にエッチングレジストを形成し、エッチングによりクロム/銅/クロムの3層導体パターンを形成した基板。
ポリイミド表面に、スパッタリングによりチタンを厚さ0.05μm 、次いで銅を厚さ5.0μm、更にチタンを厚さ0.05μm形成後、表面にエッチングレジストを形成し、エッチングによりチタン/銅/チタンの3層導体パターンを形成した基板。
表面に、パターニングされた銅を有するガラス基板。
表面に、パターニングされたニッケルを有するガラス基板。
表面に、パターニングされた銅/ニッケル/金の3層導体パターンを有するガラスエポキシ基板。
表面に銀ペーストをスクリーン印刷し加熱硬化した、パターニングされた銀を有するガラスエポキシ基板。
表面にパターニングされたアルミニウム電極を有し、該電極表面を亜鉛処理(ジンケート処理)したシリコンウエハ。
表面にパターニングされたタングステンを有するシリコンウエハ。
表面にパターニングされたチタンを有するシリコンウエハ。
亜塩素酸ナトリウム 1.0mol/l
リン酸ナトリウム 0.1mol/l
水酸化ナトリウム 0.4mol/l
液温 70℃
(15)無電解Ni−Pめっき液
硫酸ニッケル 0.08mol/l
乳酸 0.3mol/l
プロピオン酸 0.03mol/l
次亜リン酸ナトリウム 0.2mol/l
pH 5.0
液温 90℃
(16)無電解銅めっき液
硫酸銅 0.04mol/l
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.1mol/l
ホルムアルデヒド 0.03mol/l
水酸化ナトリウム 0.1mol/l
2,2′−ビピリジル 0.0002mol/l
ポリエチレングリコール(平均分子量600) 0.03mol/l
pH 12.8
液温 70℃
(17)無電解コバルトめっき液
硫酸コバルト 0.05mol/l
エチレンジアミン 0.4mol/l
ロッセル塩 0.05mol/l
水酸化ナトリウム 0.7mol/l
水素化ほう素ナトリウム 0.7mol/l
塩化鉛 30ppm
液温 60℃
〔実施例1〕
100mm角の大きさの基板Aを、35℃,200g/lの過硫酸アンモニウム水溶液中に2分間浸漬し、銅のソフトエッチング処理を施し、銅の清浄面を露出させた。銅の表面から30μm離れた位置に、マイクロメータを用いて、エナメル線先端部を固定した。その際、このエナメル線先端部の被覆は予め除去しておいた。
100mm角の大きさの基板Bの表面に、エポキシを主成分とする厚さ75μmの熱硬化性接着フィルムを挟み、厚み25μmのポリイミドフィルム(片面銅箔付き、日立化成工業社製:MCF−5000I)を加熱圧着した。銅箔の厚みは18μmで、接着フィルムとは反対側にくるようにした。接着後、銅箔表面に感光性を有するエッチングレジスト
(東京応化製:OFPR−800)を形成し、所定の露光,現像工程によりビアホールを形成したい部分のレジストを除去した。次いで、銅箔をエッチングによりパターニングし、その後、所定の剥離液を用いてエッチングレジストを剥離した。
−780mV(vs.SCE)と実測されたため、表面の銅箔に印加された電位はめっき反応電位に比べ+0.4 ボルトである。
0.4ボルト,0.7ボルト,1.2ボルト,1.5ボルトと変化させて検討した。0.1 ボルトでは印加する電圧が小さいため、若干銅が析出した。そのため、めっき液投入以前
18μmの厚みだった表面の銅箔は、40時間のめっき終了時には約34μmになっていた。また、ビアホールを充填した銅はポリイミド面よりも平均で約2.8μm 突き出ていた。すなわち、めっき電位に対し0.1 ボルトの電圧を印加した場合には、めっき反応は完全には停止せず、約0.4μm/hの速度でめっき反応が進行していたと考えられる。本実施例では、33時間でビアホールが充填される条件にもかかわらず、40時間ものめっきを施したため、ビアホールを充填した銅はポリイミド面よりも平均で約2.8μm 突き出たが、0.1ボルトを印加した場合のめっき速度は0.4μm/hと本来のめっき速度3μm/hに比べ十分遅いため、めっき時間を約35時間程度で最適化することによりこの問題は回避できる。
100mm角の大きさの基板B表面に、エポキシを主成分とする厚さ75μmの熱硬化性接着フィルムを挟み、片面に厚み12μmの銅箔を有する厚み25μmのポリイミドフィルムを銅箔が下側に来るように接着した。すなわち、基板の構造は下側より順に、ガラスエポキシ基材,エポキシ基材の銅箔,接着材,ポリイミド表面の銅箔,ポリイミドである。
2500穴で±1μm以下であった。
実施例2と同様の基板を用い、同様な方法でビアホール形成まで行った。ビアホール形成後、基板を無電解銅めっき液中に浸漬し、ガラスエポキシ基板表面の銅パターンを起点に無電解銅めっきを行った。この時、予めめっき浴中には表面積2000cm2 の銅板を投入し銅板上に無電解銅めっきを行っていた。基板をめっき液に浸漬後、ポテンシオスタット用いて、基板表面にあり、ビアホール形成時にはマスクとして使用した銅箔に、予め投入してあった2000cm2 の銅板に対し+500mVの電圧を印加した。
基板Bの代わりに基板Cを用いた以外は全て実施例2と同様な方法で、内部をめっき金属で充填したビアホールを有する基板を作製した。その結果、2500穴のビアホールは全て基板表面の銅箔に触れた時点でめっき反応が停止しており、めっき膜厚のばらつきは2500穴で±1μm以下であった。
基板Bの代わりに基板Dを用いた以外は全て実施例2と同様な方法で実施した。その結果、2500穴のビアホールは全て基板表面の銅箔に触れた時点でめっき反応が停止しており、めっき膜厚のばらつきは2500穴で±1μm以下であった。
基板Bの代わりに基板Eを用い、実施例2と同様な方法でビアホールを形成した。その後、ビアホール底部の3層導体の最上面にあるクロム層を、18%塩酸水溶液により除去し、銅を露出させ無電解銅めっき液中に浸漬した。その後は実施例2と同様に、表面銅箔に電圧を印加しながらめっきを行った。
基板Bの代わりに基板Fを用い、実施例2と同様な方法でビアホールを形成した。その後、ビアホール底部の3層導体の最上面にあるチタン層を、18%塩酸水溶液により除去し、銅を露出させ無電解銅めっき液中に浸漬した。その後は実施例2と同様に、表面銅箔に電圧を印加しながらめっきを行った。
基板Bの代わりに基板Gを用いた以外は全て実施例2と同様な方法でビアホールの内部をめっき金属で充填した。その結果、2500穴のビアホールは全て基板表面の銅箔に触れた時点でめっき反応が停止しており、めっき膜厚のばらつきは2500穴で±1μm以下であった。
基板Bの代わりに基板Iを用いた以外は全て実施例2と同様な方法でビアホールの内部をめっき金属で充填した。その結果、2500穴のビアホールは全て基板表面の銅箔に触れた時点でめっき反応が停止しており、めっき膜厚のばらつきは2500穴で±1μm以下であった。
基板Bの代わりに基板Jを用いた以外は全て実施例2と同様な方法でビアホールの内部をめっき金属で充填した。その結果、2500穴のビアホールは全て基板表面の銅箔に触れた時点でめっき反応が停止しており、めっき膜厚のばらつきは2500穴で±1μm以下であった。
φ5インチの基板Kの表面にポリイミドワニスをスピンコートし、窒素雰囲気下で400℃1時間加熱キュアした後、ポリイミド表面にチタンを0.05μm 、次いで銅を3μmスパッタリングにより形成した。尚、この時のポリイミド層の厚みは5μmであった。形成した銅箔上に実施例2と同様なエッチングレジストを形成し、露光・現像によりビアホール部のみレジストを除去した。その後、銅,チタンをエッチングによりパターニングし、ビアホール形成部のみ銅,チタンを除去した。次いで、ドライエッチングによりポリイミドにビアホールを形成した。ドライエッチングは、平行平板型のドライエッチャー(アネルバ製:DEA−506)を用い、出力800W,酸素圧力3Paで行った。その時形成したビアホールの数は5000穴であり、その大きさはφ10μmであった。
基板Kの代わりに基板Lを用いた以外は全て実施例12と同様な方法でビアホールの内部にめっき金属を充填した。その結果、5000穴のビアホールは全て基板表面の銅箔に触れた時点でめっき反応が停止しており、めっき膜厚のばらつきは5000穴で±0.2μm以下であった。
基板Kの代わりに基板Mを用いた以外は全て実施例12と同様な方法でビアホールの内部にめっき金属を充填した。その結果、5000穴のビアホールは全て基板表面の銅箔に触れた時点でめっき反応が停止しており、めっき膜厚のばらつきは5000穴で±0.2μm以下であった。
基板Lを用い、絶縁層として熱酸化膜を用いた。熱酸化膜表面にチタンを0.1μm、次いで銅を3μmスパッタリングにより形成した。尚、この時の熱酸化膜の厚みは1μmであった。形成した銅箔上に実施例2と同様なエッチングレジストを形成し、露光・現像によりビアホール部のみレジストを除去した。その後、銅,チタンをエッチングによりパターニングし、ビアホール形成部のみ銅,チタンを除去し、ミリングによりビアホールを5000穴形成した。ビアホールの大きさはφ0.5μm であった。その後、実施例2又は3と同様な方法で熱酸化膜表面の銅に電圧を印加しながら無電解銅めっきを行った。めっき時間は1時間とした。その結果、5000穴のビアホールは全て基板表面の銅箔に触れた時点でめっき反応が停止していた。
基板Bの代わりに基板Hを用い、実施例1と同様な方法でビアホールを形成した。その後、基板を無電解Ni−Pめっき液中に浸漬し、ガラス基板表面のニッケルパターンを起点に無電解ニッケルめっきを行った。
大きさ100mm角の基板Bを、ジメチルアミンボランを10g/l含むアルカリ水溶液中に浸漬し、化学酸化処理により粗化された銅表面を還元した。その後、基板を無電解コバルトめっき液中に浸漬し銅表面にコバルトを0.5μm めっきした。次いで、実施例2と同様な方法でビアホール形成まで行い、基板を無電解コバルトめっき液中に浸漬した。
基板B上に、熱硬化性接着フィルムを用いて接着するポリイミドフィルムとして、表面に銅箔ではなく、ステンレス合金箔を有するものを用いた。ステンレス合金の厚みは12μmであった。実施例2と同様、熱硬化性接着フィルムを用いて基板B上に接着後、ステンレス合金箔表面に感光性を有するエッチングレジスト(東京応化製:OFPR−800)を形成し、所定の露光,現像工程によりビアホールを形成したい部分のレジストを除去する。次いで、ステンレス合金箔をエッチングによりパターニングし、その後、所定の剥離液を用いてエッチングレジストを剥離した。
2500穴で±1μm以下であった。
基板B上に、熱硬化性接着フィルムを用いて接着するポリイミドフィルムとして、表面に金属箔を有しないものを用いた。熱硬化性接着フィルムを用いて基板B上に接着後、ポリイミド表面にタングステンを1μmスパッタリングにより形成した。その後、タングステン表面に感光性を有するエッチングレジスト(東京応化製:OFPR−800)を形成し、所定の露光,現像工程によりビアホールを形成したい部分のレジストを除去した。次いで、タングステンをエッチングによりパターニングし、その後、所定の剥離液を用いてエッチングレジストを剥離した。
実施例2で無電解銅めっきによりビアホールを充填した基板を用いた。その基板を10%硫酸水溶液中に2分間浸漬し、表面を洗浄した。基板の裏面全面をセロファンテープで保護し、その後、無電解めっき触媒のパラジウムコロイドを含む日立化成工業(株)製増感剤HS101Bを含む酸性水溶液に5分間浸漬し、水洗を行った後、希塩酸を主成分とする促進処理液で5分間処理し、水洗の後、裏面のセロファンテープを剥離し、無電解銅めっきを施した。めっき時間は10時間で、めっきした銅の厚みは約30μmであった。その結果、ビアホール部にはめっき後、約7μm程度の凹みが残り、顕微鏡観察によりビアホール部が確認できた。
実施例19で無電解銅めっきによりビアホールを充填した基板を用いた。無電解銅めっきによるビアホール充填後、17%塩酸水溶液中に基板を浸漬し、タングステンをエッチングで除去した。水洗後、その基板を10%硫酸水溶液中に2分間浸漬し、表面を洗浄した。基板の裏面全面をセロファンテープで保護し、その後、無電解めっき触媒のパラジウムコロイドを含む日立化成工業(株)製増感剤HS101Bを含む酸性水溶液に5分間浸漬し、水洗を行った後、希塩酸を主成分とする促進処理液で5分間処理し、水洗の後、裏面のセロファンテープを剥離し、無電解銅めっきを施した。めっき時間は5時間で、めっきした銅の厚みは約15μmであった。その結果、ビアホール部にめっきした銅表面はポリイミド上にめっきした銅表面よりも粗いことが、顕微鏡観察により確認できた。従って、めっき後も顕微鏡観察によりビアホール部が確認できることがわかった。
実施例19で無電解銅めっきによりビアホールを充填した基板を用いた。無電解銅めっきによるビアホール充填後、17%塩酸水溶液中に基板を浸漬し、タングステンをエッチングで除去した。水洗後、その基板を10%硫酸水溶液中に2分間浸漬し、表面を洗浄した。流水による洗浄後、基板を120℃の真空乾燥機中で1時間乾燥させた。乾燥後、基板表面に、スパッタリングによりクロム/銅/クロムの3層導体を厚み0.05/10/0.05μm形成した。
実施例2と同様にビアホール加工までを行った。その後、基板を無電解めっき液中に浸漬した。この時、基板表面の銅箔には電位を印加しなかった。ビアホール底部にあたるガラスエポキシ基板表面の銅パターンを起点に無電解めっき反応は進行したが、同時に基板表面の銅箔上でも無電解銅めっき反応は進行した。その結果、ビアホールが、ビアホール底部より析出してきた銅で充填される以前に閉塞されてしまった。従って、めっき後においてもビアホール部には空洞が残り、ビアホールを金属充填することはできなかった。
実施例19と同様にビアホール加工までを行った。その後、基板表面のアルミニウムのみを17%塩酸を用いてエッチングにより除去した。次いで基板を無電解めっき液中に浸漬した。ビアホール底部にあたるガラスエポキシ基板表面の銅パターンを起点に無電解めっき反応は進行した。
前述の実施例A及びBに基づいて作製した具体的な薄膜多層基板への応用例を示す。
38を形成する。この時のドライエッチングとしては酸素プラズマを用い、ガス圧が5
Pa以下の低圧の条件で行った。ビアホール38形成後、基板をめっき槽42中の無電解銅めっき液43中に浸漬し、基板表面の導体34を起点に無電解銅めっきを行った。この時、ポテンシオスタット40を用いて、導体36に参照電極41を基準に−380mV
(vs.SCE)の電位を印加した。尚、この電位は70℃での値であり、無電解銅めっきの反応電位は−780mV(vs.SCE)と実測されたため、導体36に印加された電位はめっき反応電位に比べ+0.4 ボルトである。また、図中39は結線である。絶縁層32の膜厚以上のめっき厚みが得られるに十分な時間無電解めっき処理を行った。その結果、全てのビアホールで基板表面の導体36に触れた時点でめっき反応が停止しており、めっき膜厚のばらつきは全ての穴で±1μm以下であった。めっき処理後、その基板を10%硫酸水溶液中に2分間浸漬し、表面を洗浄した。その後、無電解めっき触媒のパラジウムコロイドを含む日立化成工業(株)製増感剤HS101Bを含む酸性水溶液に5分間浸漬し、水洗を行った後、希塩酸を主成分とする促進処理液で5分間処理し、水洗の後、無電解銅めっきを施し導体44を形成し、導体44をエッチングにより回路とした。
LSI44を搭載,接続した。
45…セラミックス基板、46…はんだバンプ、47…複合シート、48…接着層、49…ポリイミドシート、50…銅張り複合シート、51…大型プリント配線基板、52…モジュール基板、53…接続ピン、54…薄膜多層配線基板、55…スルホール。
Claims (12)
- 絶縁基板上に第1の導体が形成され、前記絶縁基板及び前記第1の導体上に絶縁層が形成され、前記絶縁層上に第2の導体が形成され、前記絶縁層には前記第1の導体と前記第2の導体を電気的に接続するためのビアホールが形成され、前記ビアホール内部が第3の導体によって充填された構造の導体接続部を有し、前記第2の導体表面と前記第3の導体層表面を覆う第4の導体を有する配線板において、
前記第3の導体の表面状態が前記第2の導体上と前記第3の導体上とで異なること、あるいは前記第3の導体の表面状態が前記第4の導体の表面状態と異なることを特徴とする配線板。 - 絶縁基板上に第1の導体が形成され、前記絶縁基板及び前記第1の導体上に絶縁層が形成され、前記絶縁層上に第2の導体が形成され、前記絶縁層には前記第1の導体と前記第2の導体を電気的に接続するためのビアホールが形成され、前記ビアホール内部が第3の導体によって充填された構造の導体接続部を有し、前記第2の導体表面と前記第3の導体表面を覆う第4の導体を有する配線板において、
前記第4の導体が前記第3の導体上で凹状に形成されていることを特徴とする配線板。 - 絶縁基板上に第1の導体が形成され、前記絶縁基板及び前記第1の導体上に絶縁層が形成され、前記絶縁層上に第2の導体が形成され、前記絶縁層には前記第1の導体と前記第2の導体を電気的に接続するためのビアホールが形成され、前記ビアホール内部が第3の導体によって充填された構造の導体接続部を有し、前記第2の導体表面と前記第3の導体表面を覆う第4の導体を有する配線板において、
前記第3の導体の表面粗さよりも前記第4の導体の表面粗さの方が大きいことを特徴とする配線板。 - 絶縁基板上に第1の導体が形成され、前記絶縁基板及び前記第1の導体上に絶縁層が形成され、前記絶縁層上に第2の導体が形成され、前記絶縁層には前記第1の導体と前記第2の導体を電気的に接続するためのビアホールが形成され、前記ビアホール内部が第3の導体によって充填された構造の導体接続部を有し、前記第2の導体表面と第3の導体表面を覆う第4の導体層を有する配線板において、
前記第3の導体が前記絶縁層の高さと同等の高さを有することを特徴とする配線板。 - 絶縁基板上に第1の導体を有し、前記絶縁基板及び前記第1の導体上に絶縁層を有し、前記絶縁層上に第2の導体を有し、前記第1の導体と前記第2の導体を電気的に接続するためのビアホールが前記絶縁層を貫通して形成されており、前記ビアホール内部に無電解めっきによって第3の導体層を充填する配線板の製造方法において、
前記無電解めっきの際に、前記第2の導体にめっき反応電位よりも貴な電位を印加することを特徴とする配線板の製造方法。 - 表面に第1の導体を有する絶縁基板上に絶縁層を形成する工程と、前記絶縁層上に第2の導体を形成する工程と、前記第2の導体層にパターニングを行う工程と、前記第2の導体をマスクとして前記第1の導体上の前記絶縁層にビアホールを形成する工程と、前記第2の導体にめっき反応電位よりも貴な電位を印加しながら前記ビアホールの底部にあたる前記第1の導体層上に無電解めっきにより前記ビアホール内部に金属を充填し、第3の導体層を形成する工程とを含むことを特徴とする配線板の製造方法。
- 表面に第1の導体層を有する絶縁基板上に、表面に第2の導体層を有するフィルム状の絶縁層を積層する工程と、前記第2の導体層にパターニングを行う工程と、前記第2の導体層をマスクとして前記第1の導体層上の前記絶縁層にビアホールを形成する工程と、前記第2の導体層にめっき反応電位よりも貴な電位を印加しながら前記ビアホールの底部にあたる前記第1の導体層上に無電解めっきにより前記ビアホール内部に金属を充填し、第3の導体層を形成する工程とを含むことを特徴とする配線板の製造方法。
- 被めっき体表面に第1の導体と該導体に対して電気的に絶縁された第2の導体が設けられた前記第1の導体の表面に導体を無電解めっきによって堆積させる無電解めっき方法において、前記第2の導体にめっき反応の電位より貴な電位を印加することを特徴とする無電解めっき方法。
- 被めっき体に設けられた穴又は溝の底面に第1の導体を有し、該第1の導体に対して電気的に絶縁された第2の導体が前記被めっき体の表面に有し、前記第1の導体の表面に導体を無電解めっきによって堆積させる無電解めっき方法において、
前記第2の導体に外部電源によりめっき反応電位よりも貴な電位を印加しながら無電解めっき反応を行うことを特徴とする無電解めっき方法。 - 請求項8又は9に記載の無電解めっき方法において、前記第2の導体に印加する電位は、めっき反応の電位に対して+0.1〜+1.5ボルトであることを特徴とする無電解めっき方法。
- 表面に微細配線パターンが形成された絶縁層が複数積層された多層薄膜配線基板と該配線基板の少なくとも一方の面に半導体素子が搭載されたモジュールにおいて、前記配線基板が請求項1〜4のいずれかに記載の配線板よりなることを特徴とするモジュール。
- プリント配線基板上に接続ピンを介して接続されたモジュール基板が搭載され、該モジュール基板上に表面に微細配線パターンが形成された絶縁層が複数積層された多層薄膜配線基板が搭載され、該配線基板上に半導体素子が搭載されている大型計算機実装において、前記配線基板が請求項1〜4のいずれかに記載の配線板よりなることを特徴とする大型計算機実装。
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